JP6083341B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成に用いられる静電荷像現像用トナーに関する。
近年、エネルギーの消費量の低減要求の高まりに伴い、電子写真方式の画像形成装置においては、大きな使用電力を要する定着工程の省電力化を図る必要に迫られている。このためには、静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)の定着温度をより低温化させる必要があり、このような低温定着化されたトナーによれば、省電力化の効果の他に、定着条件の拡大、いわゆるウォームアップタイムの短時間化、定着部材の長寿命化を図ることができるなど、多くの利点がある。
トナーの低温定着化を図る手段としては、トナーを構成する樹脂(結着樹脂)をガラス転移点の低いものとすることが一般的に行われている。しかしながら、ガラス転移点があまりにも低い結着樹脂を用いたトナーは、粉体状態において凝集が生じ易くなり、トナーの保管時や現像器内においてブロッキングが発生してしまう、という問題があった。また、トナー粒子に可塑剤を含有させることによってもトナーの低温定着化を図ることができるが、上述と同様にトナーのブロッキングが発生する、という問題があった。
低温定着性と耐ブロッキング性とを両立して得るために、基本的にガラス転移点が高く維持され、かつ、熱定着時にトナーの粘度が急激に低下するシャープメルト性が得られるよう、結着樹脂として結晶性樹脂、特に結晶性ポリエステル樹脂を使用することが知られている。しかしながら、結晶性ポリエステル樹脂を用いたトナーは、熱定着時の低温定着性と耐ブロッキング性とを両立して得ることはできるものの、結晶性樹脂に特有の強度不足により、熱定着後に冷却されて得られた定着画像が強度の不足したものとなってしまう、という問題がある。
このような定着画像の強度不足を解消するため、トナー粒子をコア−シェル構造のものとして、コア粒子にガラス転移点の低い樹脂を用い、シェル層にガラス転移点の高い樹脂を用いたトナーが知られている。しかしながら、このようなトナーにおいても、低温定着性と耐ブロッキング性の両立が十分に得られるとは言えない。また、シェル層にガラス転移点が高くシャープメルト性を有する結晶性ポリエステル樹脂を導入したトナー(特許文献1参照。)や、結晶性ポリエステル重合セグメントと非晶性重合セグメントを結合させた変性結晶性ポリエステル樹脂を導入したトナー(特許文献2参照。)が知られている。
しかしながら、特許文献1に開示されたトナーにおいては、耐ブロッキング性は向上されるものの、結晶性ポリエステル樹脂が固く脆い性質を有するために、現像器内の撹拌などのストレスによってトナー粒子が破砕され易く、現像後のトナー像の表面に破砕されたトナーの微粒子が飛散する、という問題が発生する。
また、特許文献2に開示されたトナーにおいては、耐破砕性は若干得られるものの、結晶性ポリエステル重合セグメントの含有割合が多い変性結晶性ポリエステル樹脂を使用して低温定着性の大幅な改善を図る場合には、やはり十分な耐破砕性が得られない、という問題が発生する。
以上のことから、大幅な低温定着化を図る目的で結晶性ポリエステル成分をシェル層に導入する場合に、満足な耐破砕性をも両立して得ることは困難であるのが現状である。
特開2007−57660号公報 特開2011−149986号公報
本発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、その目的は、極めて優れた低温定着性と耐破砕性とを両立して得ることができる静電荷像現像用トナーを提供することにある。
本発明の静電荷像現像用トナーは、コア粒子と、当該コア粒子を被覆するシェル層とからなるコア−シェル構造のトナー粒子よりなり、
前記コア粒子がビニル樹脂(A)よりなり、
前記シェル層が、ビニル樹脂(B)からなるマトリクス相中に、ビニル重合セグメントと結晶性ポリエステル重合セグメントとが結合してなる結晶性樹脂がドメイン相として分散されてなることを特徴とする。
本発明の静電荷像現像用トナーにおいては、前記シェル層を構成する結晶性樹脂における結晶性ポリエステル重合セグメントのエステル基濃度が0.1mmol/g以上7.5mmol/g以下であり、
前記コア粒子を構成するビニル樹脂(A)のカルボキシ基濃度が0.4mmol/g以上1.0mmol/g以下であり、
前記シェル層を構成するビニル樹脂(B)のカルボキシ基濃度が1.4mmol/g以上2.0mmol/g以下であることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーによれば、ビニル樹脂(A)よりなるコア粒子と、ビニル樹脂(B)からなるマトリクス相中に、ビニル重合セグメントと結晶性ポリエステル重合セグメントとが結合してなる結晶性樹脂がドメイン相として分散されてなるシェル層とからなるコア−シェル構造のトナー粒子よりなるために、極めて優れた低温定着性と耐破砕性とを両立して得ることができる。
本発明のトナーを構成するトナー粒子を説明するための模式図である。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明のトナーは、図1に示されるように、コア粒子12と、当該コア粒子12を被覆するシェル層15とからなるコア−シェル構造のトナー粒子よりなり、コア粒子12がビニル樹脂(A)よりなり、シェル層15が、ビニル樹脂(B)からなるマトリクス相中に、ビニル重合セグメントと結晶性ポリエステル重合セグメントとが結合してなる結晶性樹脂(以下、「ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂」ともいう。)がドメイン相15Dとして分散されてなることを特徴とするものである。
トナー粒子中において上記のような構造が形成されていることは、四酸化ルテニウムなどの重金属酸化物によって染色したトナー粒子の断面について透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察することにより、確認することができる。
TEMにて観察するトナー粒子の断面は、当該トナー粒子の最大面積の断面であることが好ましい。
四酸化ルテニウムなどの重金属酸化物によるトナー粒子の染色は公知の種々の方法により行うことができる。
以上のようなトナーによれば、ビニル樹脂(A)よりなるコア粒子と、ビニル樹脂(B)からなるマトリクス相中に、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂がドメイン相として分散されてなるシェル層とからなるコア−シェル構造のトナー粒子よりなるために、極めて優れた低温定着性と耐破砕性とを両立して得ることができる。
この理由は、以下の通りであると考えられる。すなわち、コア粒子およびシェル層にビニル樹脂が含有されていることによって、基本的に耐破砕性が得られる。さらに、コア粒子よりも熱応答性の高いシェル層にビニル変性結晶性ポリエステル樹脂が含有されているために、優れた低温定着性が得られる。しかも、当該ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂がドメイン相として存在しているために、トナー粒子の表面に露出することが抑止され、従って、大量に含有されて極めて優れた低温定着性が得られる場合にも、耐破砕性が確保される。
〔コア粒子〕
本発明に係るトナー粒子を構成するコア粒子には、ビニル樹脂(A)が含有されている。
〔ビニル樹脂(A)〕
コア粒子を構成するビニル樹脂(A)は、ビニル基を有する単量体(以下、「ビニル単量体」という。)を用いて形成されるものであり、具体的には、ビニル樹脂(A)は、スチレン−アクリル共重合体、スチレン重合体、アクリル重合体などからなるものとすることができ、スチレン−アクリル共重合体からなることが好ましい。
以下に、ビニル樹脂(A)を形成するために用いることのできるビニル単量体を示す。
以下に例示するビニル単量体は、1種単独で、または2種以上を組み合せて使用することができる。
ビニル単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレンなどのスチレン系単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸へプチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸へプチル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどの(メタ)アクリル酸エステル単量体が挙げられる。
ビニル単量体としては、上記に挙げた(メタ)アクリル酸エステル単量体のうち、下記一般式(A)で表わされる(メタ)アクリル酸エステル単量体を用いることが好ましい。
一般式(A):H2 C=CR1 −COOR2
上記一般式(A)中、R1 は水素原子またはメチル基を示し、R2 は炭素数1〜8のアルキル基を示す。
一般式(A)で表される(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどが挙げられる。
また、ビニル単量体としては、以下のものを用いることもできる。
・ビニルエステル類
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなど。
・ビニルエーテル類
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなど。
・ビニルケトン類
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトンなど。
・N−ビニル化合物類
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなど。
・その他
ビニルナフタレン、ビニルピリジンなどのビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体など。
また、ビニル単量体として酸基を有する重合性単量体を用いることができる。酸基を有する重合性単量体とは、例えば、カルボキシ基、スルフォン酸基、リン酸基などのイオン性解離基を有する単量体をいう。具体的には、以下のものがある。
カルボキシ基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステルなどが挙げられる。また、スルフォン酸基を有する単量体としては、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸などが挙げられる。さらに、リン酸基を有する単量体としてはアシドホスホオキシエチルメタクリレートなどが挙げられる。
さらに、ビニル単量体として、多官能性ビニル類を使用し、ビニル樹脂(A)を、架橋構造を有するものとすることもできる。多官能性ビニル類としては、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなどが挙げられる。
〔ビニル樹脂(A)のカルボキシ基濃度〕
ビニル樹脂(A)は、カルボキシ基濃度が0.4mmol/g以上1.0mmol/g以下であることが好ましく、より好ましくは0.6mmol/g以上0.8mmol/g以下とされる。
ここで、カルボキシ基濃度は、ビニル樹脂中のカルボキシ基の割合であり、水に対する親和性の程度を示し、値が大きい程、水に対する親和性が高いことを示す。
ビニル樹脂(A)のカルボキシ基濃度が上記の範囲にあることにより、後述するシェル層のマトリクス相を構成するビニル樹脂(B)のカルボキシ基濃度との関係において、当該ビニル樹脂(A)とビニル樹脂(B)とが近似した親水性を示しながらも、ビニル樹脂(B)との相分離性が十分に得られるので、水系媒体中でのトナー製造時において、コア−シェル構造を効率的に形成することができる。また、後述するシェル層のドメイン相を構成するビニル変性結晶性ポリエステル樹脂のエステル基濃度との関係において、ビニル樹脂(A)とビニル変性結晶性ポリエステル樹脂とが近似した親水性を示すので、水系媒体中でのトナー製造時において、ビニル樹脂(A)とビニル変性結晶性ポリエステル樹脂との相溶性の低い関係を維持しながらも、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂を、形成されるべきシェル層の内方側に分散させた状態とすることができる。その結果、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂が、形成されるべきトナー粒子の表面に露出しない、または、露出してもその量が極めて少なくなる状態で粒子形成を行うことができる。従って、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂を大量に導入して大幅な低温定着化を図った場合においても、優れた耐破砕性が確実に得られる。
ビニル樹脂(A)のカルボキシ基濃度が過小である場合は、ビニル樹脂(B)とビニル樹脂(A)とに十分に高い親和性が得られないおそれがあり、水系媒体中でのトナー製造時において、均質なシェル層を形成することが困難となるおそれがある。また、ビニル樹脂(A)のカルボキシ基濃度が過大である場合は、ビニル樹脂(A)とビニル樹脂(B)との非相溶の状態を維持することができずに、トナー粒子をコア−シェル構造を有するものとすることができないおそれがある。
本発明において、ビニル樹脂(A)のカルボキシ基濃度は下記式(1)により算出される値である。
式(1):カルボキシ基濃度=[カルボキシ基のモル数/(ビニル樹脂(A)を形成するビニル単量体の分子量×モル分率)の総和]×1000
ビニル樹脂(A)のカルボキシ基濃度は、カルボキシ基を有する単量体の導入比率によって制御することができる。
なお、ビニル樹脂(A)として、カルボキシ基濃度の異なる2種以上のビニル樹脂を用いる場合においては、カルボキシ基濃度は、各々のビニル樹脂のカルボキシ基濃度に各々の含有比率(質量比)を乗じた値の総和をいう。
〔ビニル樹脂(A)の分子量〕
ビニル樹脂(A)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される分子量分布から算出された重量平均分子量(Mw)が20,000〜60,000であることが好ましい。
ビニル樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)が20,000以上であることにより、十分な耐熱保管性が得られる。また、ビニル樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)が60,000以下であることにより、十分な低温定着性が得られる。
GPCによる分子量分布の測定は、以下のように行った。すなわち、装置「HLC−8220」(東ソー社製)およびカラム「TSKguardcolumn+TSKgelSuperHZM−M3連」(東ソー社製)を用い、カラム温度を40℃に保持しながら、キャリア溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を流速0.2ml/minで流し、測定試料(ビニル樹脂(A))を室温において超音波分散機を用いて5分間処理を行う溶解条件で濃度1mg/mlになるようにテトラヒドロフランに溶解させ、次いで、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで処理して試料溶液を得、この試料溶液10μLを上記のキャリア溶媒と共に装置内に注入し、屈折率検出器(RI検出器)を用いて検出し、測定試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて算出する。検量線測定用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical社製の分子量が6×102 、2.1×103 、4×103 、1.75×104 、5.1×104 、1.1×105 、3.9×105 、8.6×105 、2×106 、4.48×106 のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を測定し、検量線を作成した。また、検出器には屈折率検出器を用いた。
〔ビニル樹脂(A)のガラス転移点〕
ビニル樹脂(A)のガラス転移点は20〜40℃であることが好ましい。
ビニル樹脂(A)のガラス転移点が20℃以上であることによって、十分な耐熱保管性が得られる。一方、ビニル樹脂(A)のガラス転移点が40℃以下であることによって、十分な低温定着性が得られる。
ビニル樹脂(A)のガラス転移点(Tg)は、「ダイヤモンドDSC」(パーキンエルマー社製)を用いて測定される値である。
測定手順としては、測定試料(ビニル樹脂(A))3.0mgをアルミニウム製パンに封入し、ホルダーにセットする。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用した。測定条件としては、測定温度0℃〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、Heat−cool−Heatの温度制御で行い、その2nd.Heatにおけるデータをもとに解析を行い、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1のピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線を引き、その交点をガラス転移点とする。
〔シェル層〕
本発明に係るトナー粒子を構成するシェル層は、ビニル樹脂(B)、および、ビニル重合セグメントと結晶性ポリエステル重合セグメントとが結合してなるビニル変性結晶性ポリエステル樹脂を含有する。具体的には、シェル層は、ビニル樹脂(B)からなるマトリクス相中に、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂がドメイン相として分散されてなる構成を有する。
このシェル層は、コア粒子を完全に被覆した構造を有することが好ましい。このような構造を有することによって、十分な耐熱保管性を得ることができる。
本発明に係るトナー粒子のシェル層においては、ドメイン相はビニル変性結晶性ポリエステル樹脂がマトリクス相中に分散されることによって形成され、ビニル重合セグメントおよび結晶性ポリエステル重合セグメントの両方による集合体がドメイン相として観察されることもあるが、実際上は、ビニル重合セグメントのカルボキシ基濃度によっては、結晶性ポリエステル重合セグメントの集合体がドメイン相として観察されることもあるものと推測される。
〔ビニル樹脂(B)〕
シェル層を構成するビニル樹脂(B)は、ビニル単量体を用いて形成されるものであり、具体的には、ビニル樹脂(B)は、スチレン−アクリル共重合体、スチレン重合体、アクリル重合体などからなるものとすることができ、スチレン−アクリル共重合体からなることが好ましい。
ビニル樹脂(B)は、トナーの保管時の温度範囲において、コア粒子を構成するビニル樹脂(A)およびシェル層のドメイン相を構成するビニル変性結晶性ポリエステル樹脂との相溶性が共に低いものである。
ビニル樹脂(B)を形成するために用いることのできるビニル単量体としては、ビニル樹脂(A)を形成するために用いることのできるビニル単量体として例示したものを挙げることができる。
ビニル樹脂(B)を形成するためのビニル単量体は、1種単独で、または2種以上を組み合せて使用することができる。
シェル層を構成するビニル樹脂(B)は、上記の酸基を有する重合性単量体に由来の構造単位、および、上記一般式(A)で表わされる(メタ)アクリル酸エステル単量体に由来の構造単位を有する共重合体からなることが好ましい。
特に、酸基を有する重合性単量体としては、水系媒体中におけるトナー製造時に表面に所期の極性を得る観点から、アクリル酸および/またはメタクリル酸を用いることが好ましい。
ビニル樹脂(B)における酸基を有する重合性単量体に由来の構造単位の含有割合、すなわち、当該ビニル重合セグメントを形成するために用いられるビニル単量体の全質量に対する、酸基を有する重合性単量体の質量の割合(以下、「酸基量」ともいう。)は、4〜10質量%であることが好ましい。
シェル層を構成するビニル樹脂(B)における酸基量が4質量%以上であることにより、当該ビニル樹脂(B)の微粒子の表面の極性が高いものとなり、コア粒子の表面に均一性の高いシェル層を形成することができる。ビニル樹脂(B)における酸基量が10質量%以下であることにより、酸基を有する重合性単量体に由来の部分は硬くなるが、ビニル樹脂(B)全体としては硬くなり過ぎず、低温定着性が阻害されることを抑止することができる。
〔ビニル樹脂(B)のカルボキシ基濃度〕
ビニル樹脂(B)は、カルボキシ基濃度が1.4mmol/g以上2.0mmol/g以下であることが好ましく、より好ましくは1.2mmol/g以上1.8mmol/g以下とされる。
ビニル樹脂(B)のカルボキシ基濃度が上記範囲であることにより、後述するドメイン相を構成するビニル変性結晶性ポリエステル樹脂のエステル基濃度との関係において、ビニル樹脂(B)がビニル変性結晶性ポリエステル樹脂よりも親水性が高いものとなる。従って、水系媒体中でのトナー製造時において、ビニル樹脂(B)とビニル変性結晶性ポリエステル樹脂との相溶性の低い関係を維持しながら、さらに、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂を、形成されるべきシェル層の内方側に分散させた状態とすることができる。その結果、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂が、形成されるべきトナー粒子の表面に露出しない、または、露出してもその量が極めて少なくなる状態で粒子形成を行うことができる。従って、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂を大量に導入して大幅な低温定着化を図ったトナー粒子においても、優れた耐破砕性が得られる。
ビニル樹脂(B)のカルボキシ基濃度が過小である場合は、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂が、形成されるべきトナー粒子の表面に露出した状態となるおそれがあり、従って得られるトナーに十分な耐破砕性が得られないおそれがある。また、ビニル樹脂(B)のカルボキシ基濃度が過大である場合は、水系媒体中でのトナー製造時に形成されるべきトナー粒子の周囲の樹脂のカルボキシ基濃度が過大になり、トナー粒子の表面への水分の吸着量が増えることによって、トナーブリスターの発生や帯電量環境差の拡大が生じるおそれがある。
〔ビニル樹脂(B)の分子量〕
ビニル樹脂(B)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される分子量分布から算出された重量平均分子量(Mw)が20,000〜60,000であることが好ましい。
ビニル樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)が20,000以上であることにより、十分な耐破砕性が確実に得られる。また、ビニル樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)が60,000以下であることにより、十分な低温定着性が得られる。
ビニル樹脂(B)による分子量分布測定は、測定試料としてビニル樹脂(B)を用いたことの他は上記と同様にして行われるものである。
〔ビニル樹脂(B)のガラス転移点〕
ビニル樹脂(B)のガラス転移点は50〜75℃であることが好ましい。
ビニル樹脂(B)のガラス転移点が50℃以上であることによって、十分な耐熱保管性が確実に得られる。一方、ビニル樹脂(B)のガラス転移点が75℃以下であることによって、十分な低温定着性が確実に得られる。
ビニル樹脂(B)のガラス転移点は、測定試料としてビニル樹脂(B)を用いたことの他は上記と同様にして測定される値である。
〔ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂〕
ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂は、ビニル重合セグメントと結晶性ポリエステル重合セグメントとが結合してなる結晶性樹脂である。
ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂は、トナーの保管時の温度範囲において、コア粒子を構成するビニル樹脂(A)およびシェル層を構成するビニル樹脂(B)との相溶性が共に低いものである。
本発明において、結晶性樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有する樹脂をいう。明確な吸熱ピークとは、具体的には、示差走査熱量測定(DSC)において、昇温速度10℃/minで測定した際に、吸熱ピークの半値幅が15℃以内であるピークのことを意味する。
〔ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂の融点〕
ビニル変性ポリエステル樹脂の融点は、60〜90℃であることが好ましく、より好ましくは70〜80℃である。
ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂の融点が上記の範囲にあることにより、十分な低温定着性および優れた耐熱保管性が確実に得られる。
ここに、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂の融点は、具体的には、示差走査熱量計「ダイヤモンドDSC」(パーキンエルマー社製)を用い、昇降速度10℃/minで0℃から200℃まで昇温する第1昇温過程、冷却速度10℃/minで200℃から0℃まで冷却する冷却過程、および昇降速度10℃/minで0℃から200℃まで昇温する第2昇温過程をこの順に経る測定条件(昇温・冷却条件)によって測定されるものであり、この測定によって得られるDSC曲線に基づいて、第1昇温過程におけるビニル変性結晶性ポリエステル樹脂に由来の吸熱ピークトップ温度を、融点とするものである。測定手順としては、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂3.0mgをアルミニウム製パンに封入し、「ダイヤモンドDSC」のサンプルホルダーにセットする。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用した。
〔ビニル重合セグメント〕
ビニル重合セグメントは、ビニル単量体を用いて形成されるものであり、具体的には、ビニル重合セグメントは、スチレン−アクリル共重合体、スチレン重合体、アクリル重合体などからなるものとすることができ、スチレン−アクリル共重合体からなることが好ましい。
ビニル重合セグメントを形成するために用いることのできるビニル単量体としては、ビニル樹脂(A)を形成するために用いることのできるビニル単量体として例示したものを用いることができる。
ビニル重合セグメントを形成するためのビニル単量体は、1種単独で、または2種以上を組み合せて使用することができる。
ビニル単量体としては、上記一般式(A)で表わされる(メタ)アクリル酸エステル単量体を用いることが好ましく、特に、コア粒子を構成するビニル樹脂(A)が上記一般式(A)で表わされる(メタ)アクリル酸エステル単量体を用いて形成されたものである場合は、ビニル重合セグメントを形成するための(メタ)アクリル酸エステル単量体における基R2 の炭素数と、ビニル樹脂(A)を形成するための(メタ)アクリル酸エステル単量体における基R2 の炭素数との差が5以下であるものを用いることが好ましい。
このような炭素数差の(メタ)アクリル酸エステル単量体を用いることにより、ビニル重合セグメント内の極性のバラつきが小さくなり、ドメイン相を形成しやすくなる。
〔結晶性ポリエステル重合セグメント〕
結晶性ポリエステル重合セグメントは、1分子中にカルボキシ基を2個以上含有する多価カルボン酸および1分子中に水酸基を2個以上含有する多価アルコールにより形成される結晶性のものであって、具体的には示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものをいう。
多価カルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸を用いることが好ましく、芳香族ジカルボン酸を併用してもよい。
多価カルボン酸としては、結晶性ポリエステル重合セグメントに優れた結晶性が得られるという観点から、好ましくはカルボキシ基を含めた主鎖の炭素数が4〜12、特に好ましくは主鎖の炭素数が6〜10である直鎖型の脂肪族ジカルボン酸を用いることが好ましい。
多価カルボン酸は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、n−ドデシルコハク酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸;トリメリット酸;ピロメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸;およびこれらの無水物、あるいは炭素数1〜3のアルキルエステルなどが挙げられる。
多価アルコールとしては、脂肪族ジオールを用いることが好ましく、必要に応じて脂肪族ジオール以外のジオールを併用してもよい。
多価アルコールとしては、結晶性ポリエステル重合セグメントに優れた結晶性が得られるという観点から、脂肪族ジオールの中でも、主鎖の炭素数が2〜15である直鎖型の脂肪族ジオールを用いることが好ましく、特に、主鎖の炭素数が2〜10である脂肪族ジオールを用いることが好ましい。
多価アルコールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族ジオールとしては、例えば、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−ブテン−1,4−ジオールなどの脂肪族ジオール:グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトールなどの3価以上の多価アルコールなどが挙げられる。
〔ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂のエステル基濃度〕
ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂のエステル基濃度は、0.1mmol/g以上7.5mmol/g以下であることが好ましく、より好ましくは1.0mmol/g以上6.0mmol/g以下とされる。
ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂のエステル基濃度が上記範囲であることにより、マトリクス相を構成するビニル樹脂(B)のカルボキシ基濃度との関係において、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂がビニル樹脂(B)よりも親水性が低いものとなる。従って、水系媒体中でのトナー製造時において、ビニル樹脂(B)とビニル変性結晶性ポリエステル樹脂との相溶性の低い関係を維持しながら、さらに、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂を、形成されるべきシェル層の内方側に分散させた状態とすることができる。その結果、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂が、形成されるべきトナー粒子の表面に露出しない、または、露出してもその量が極めて少なくなる状態で粒子形成を行うことができる。従って、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂を大量に導入して大幅な低温定着化を図ったトナー粒子においても、優れた耐破砕性が得られる。
ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂のエステル基濃度が過小である場合は、水系媒体中でのトナー製造時において、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂の良好な分散性が得られず凝集してしまう。また、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂のエステル基濃度が過大である場合は、ドメイン相を形成すべきビニル変性結晶性ポリエステル樹脂が、形成されるべきトナー粒子の表面に露出した状態で粒子形成されるおそれがあり、得られるトナーにおいては十分な耐破砕性が得られないおそれがある。
ここで、エステル基濃度は、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂中のエステル基(エステル結合)の割合であり、水に対する親和性の程度を示し、値が大きい程、水に対する親和性が高いことを示すものである。
本発明において、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂のエステル基濃度は下記式(2)により算出される値である。
式(2):エステル基濃度=[ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂を形成する多価カルボン酸および多価アルコールに含まれるエステル基となりうる部分のモル数の平均/((多価カルボン酸および多価アルコールの分子量の合計)−(脱水重縮合して分離した水の分子量×エステル基のモル数))]×1000
ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂のエステル基濃度は、用いるモノマー種を選択することによって制御することができる。
ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂のエステル基濃度の算出例を以下に示す。
下記式(a)で表わされる多価カルボン酸と下記式(b)で表わされる多価アルコールとにより得られるビニル変性結晶性ポリエステル樹脂は下記式(c)で表わされる。
式(a):HOOC−R1 −COOH
式(b):HO−R2 −OH
式(c):−(−OCO−R1 −COO−R2 −)n
『ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂を形成する多価カルボン酸および多価アルコールに含まれるエステル基となりうる部分のモル数の平均』とは、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂を形成する多価カルボン酸のカルボキシ基のモル数および多価アルコールのヒドロキシル基のモル数の平均であり、具体的には、式(a)の多価カルボン酸のカルボキシ基のモル数「2」と、式(b)の多価アルコールのヒドロキシル基のモル数「2」との平均「2」である。
また、式(a)の多価カルボン酸の分子量をm1、式(b)の多価アルコールの分子量をm2、式(c)のビニル変性結晶性ポリエステル樹脂の分子量をm3とすると、『(多価カルボン酸および多価アルコールの分子量の合計)−(脱水重縮合して分離した水の分子量×エステル基のモル数)』は、(m1+m2)−(18×エステル基のモル数の平均「2」)となり、従って、式(c)のビニル変性結晶性ポリエステル樹脂の分子量「m3」となる。
以上より、式(c)で表わされるビニル変性結晶性ポリエステル樹脂のエステル基濃度は、「2/m3」となる。
また、多価カルボン酸を2種以上、または多価アルコールを2種以上併用する場合には、それぞれの多価カルボン酸のカルボキシ基と分子量の平均および多価アルコールのヒドロキシル基と分子量の平均からなる。
本発明においては、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂におけるビニル重合セグメントの含有割合は5〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜25質量%である。
ビニル重合セグメントの含有割合は、具体的には、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂を合成するために用いられる樹脂材料の全質量、すなわち、結晶性ポリエステル重合セグメントとなる多価カルボン酸および多価アルコールと、ビニル重合セグメントとなるビニル単量体と、これらを結合させるための両反応性モノマーとを合計した全質量に対する、ビニル単量体の質量の割合である。
ビニル重合セグメントの含有割合が5質量%以上であることによって、ビニル樹脂(B)との界面において高分子鎖の絡み合いが十分に得られて定着画像の画像強度を高くすることができる。一方、30質量%以下であることによって、良好なドメイン−マトリクス構造を形成し易くなる。
〔ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂の分子量〕
ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される分子量分布から算出された重量平均分子量(Mw)は20,000〜60,000であることが好ましい。
ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)が20,000以上であることによって、十分な耐破砕性が確実に得られる。一方、重量平均分子量(Mw)が60,000以下であることによって、十分な低温定着性が確実に得られる。
ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂のGPCによる分子量分布測定は、測定試料としてビニル変性結晶性ポリエステル樹脂を用いたことの他は上記と同様にして行われるものである。
〔ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂の製造方法〕
ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂は、結晶性ポリエステル重合セグメントとビニル重合セグメントとを両反応性モノマーを介して結合することにより製造することができる。詳細には、ビニル単量体を付加重合させる工程の前、中および後の少なくともいずれかの時点で、多価カルボン酸および多価アルコールを存在させて縮重合反応を行うことによって製造することができる。
具体的には、既存の一般的なスキームを使用することができる。代表的な方法としては、以下の3つが挙げられる。
(1)ビニル重合セグメントを形成するためのビニル単量体の付加重合反応を行った後、結晶性ポリエステル重合セグメントを形成するための多価カルボン酸および多価アルコールの縮重合反応を行い、必要に応じて架橋剤となる3価以上のビニル単量体を反応系に添加し、縮重合反応をさらに進行させる方法。
(2)結晶性ポリエステル重合セグメントを形成するための多価カルボン酸および多価アルコールの縮重合反応を行った後、ビニル重合セグメントを形成するためのビニル単量体の付加重合反応を行い、その後、必要に応じて架橋剤となる3価以上のビニル単量体を反応系に添加し、縮重合反応に適した温度条件下で、縮重合反応をさらに進行させる方法。
(3)付加重合反応に適した温度条件下で、ビニル重合セグメントを形成するためのビニル単量体の付加重合反応、および、結晶性ポリエステル重合セグメントを形成するための多価カルボン酸および多価アルコールの縮重合反応を平行して行い、付加重合反応が終了した後、必要に応じて架橋剤となる3価以上のビニル単量体を反応系に添加し、縮重合反応に適した温度条件下で縮重合反応をさらに進行させる方法。
両反応性モノマーは、多価カルボン酸・多価アルコールおよび/またはビニル単量体と共に添加する。
両反応性モノマーは、分子内に、水酸基、カルボキシ基、エポキシ基、第1級アミノ基および第2級アミノ基からなる群より選ばれた少なくとも1種の官能基、好ましくは水酸基および/またはカルボキシ基、より好ましくはカルボキシ基と、エチレン性不飽和結合とを有する化合物、すなわち、ビニル系カルボン酸であることが好ましい。両反応性モノマーの具体例としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸などが挙げられ、さらにこれらのヒドロキシアルキル(炭素数1〜3)エステルであってもよいが、反応性の観点から、アクリル酸、メタクリル酸およびフマル酸を用いることが好ましい。
また、両反応性モノマーとして、多価のビニル系カルボン酸よりも、一価のビニル系カルボン酸を用いることが、トナーの耐久性の観点から好ましい。これは、一価のビニル系カルボン酸とビニル単量体との反応性が高いため、ハイブリッド化し易いためと考えられる。一方、フマル酸などのジカルボン酸を両反応性モノマーとして用いた場合、トナーの耐久性がやや劣るものとなる。これは、ジカルボン酸とビニル単量体との反応性が低く、均一にハイブリッド化しにくいため、ドメイン構造をとるためと考えられる。
両反応性モノマーの使用量は、トナーの低温定着性、耐高温オフセット性および耐破砕性を向上させる観点から、ビニル単量体の総量100質量部に対して、1〜10質量部が好ましく、4〜8質量部がより好ましく、多価カルボン酸および多価アルコールの総量100質量部に対して、0.3〜8質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。
付加重合反応は、例えば、ラジカル重合開始剤、架橋剤などの存在下、有機溶媒中または無溶媒下で、常法により行うことができるが、温度条件は110〜200℃が好ましく、140〜180℃がより好ましい。ラジカル重合開始剤としては、ジアルキルパーオキサイド、ジブチルパーオキサイド、ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカルボン酸などが挙げられ、これらはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
縮重合反応は、例えば、不活性ガス雰囲気中にて、180〜250℃の温度条件で行うことができるが、エステル化触媒、重合禁止剤などの存在下で行うことが好ましい。エステル化触媒としては、ジブチル錫オキシド、チタン化合物、オクチル酸スズなどのSn−C結合を有していない錫(II)化合物などが挙げられ、これらはそれぞれ単独でまたは両者を組み合わせて用いることができる。
〔トナー粒子におけるコア粒子とシェル層の比率〕
本発明に係るトナー粒子におけるコア粒子およびシェル層の質量比率(コア粒子:シェル層)は、95:5〜85:15の範囲にあることが好ましい。
トナー粒子におけるコア粒子の質量比率が95質量%以下であることにより、コア粒子がシェル層によって完全に被覆された構造のトナー粒子を得ることができ、その結果、優れた耐破砕性が十分に得られる。一方、トナー粒子におけるコア粒子の質量比率が85質量%以上であることにより、十分な低温定着性を得ることができる。
トナー粒子には、結着樹脂として、上記のビニル樹脂(A)、ビニル樹脂(B)およびビニル変性結晶性ポリエステル樹脂と共に、これ以外の樹脂が含まれていてもよい。
各樹脂に係る分子量分布、ガラス転移点および融点は、それぞれ、トナー粒子から抽出したビニル樹脂(A)、ビニル樹脂(B)およびビニル変性結晶性ポリエステル樹脂を測定試料として使用して測定することができる。
ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂のエステル基濃度は、トナー粒子から抽出したビニル変性結晶性ポリエステル樹脂から、例えば重クロロホルムを用いた12C−NMR(核磁気共鳴)測定によって、アルキル部位の炭素に由来する水素原子のピークおよびエステル基に隣接する炭素に由来する水素原子のピークから、モノマー種および組成比を特定し、上記に従って算出することができる。
ビニル樹脂(A)およびビニル樹脂(B)のカルボキシ基濃度は、トナー粒子から抽出したビニル樹脂(A)およびビニル樹脂(B)から、例えば重クロロホルムを用いた12C−NMR(核磁気共鳴)測定によって、各モノマー由来の炭素原子のピークから、モノマー種および組成比を特定し、上記に従って算出することができる。
〔各樹脂の抽出方法〕
各樹脂をトナー粒子から抽出する方法としては、適切な溶媒を用いて分離する方法を用いることができる。
具体的には、まず、トナーをメチルエチルケトン(MEK)に常温で浸漬させる。このとき、トナー粒子を構成するビニル樹脂(A)およびビニル樹脂(B)のみMEKに溶解されるので、溶解後、遠心分離により分離した上澄み液からビニル樹脂(A)およびビニル樹脂(B)が得られる。一方、遠心分離後の固形分を同様にMEKに浸漬させ、かつ、沸点近くまで加熱する。このとき、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂は一様に溶解される。その後、冷却することにより、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂のみを析出させることができる。
次いで、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂が析出された溶液を遠心分離し、遠心分離後の固形分を65℃で60分間加熱してテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、これを60℃においてガラス濾過器で濾過することにより濾液からビニル変性結晶性ポリエステル樹脂が得られる。なお、当該操作でろ過中に温度が下がるとビニル変性結晶性ポリエステル樹脂が析出してしまうため、保温した状態で操作する。
〔トナー粒子の構成〕
本発明に係るトナー粒子中には、結着樹脂の他に、必要に応じて着色剤や、離型剤、荷電制御剤などの内添剤が含有されていてもよい。
着色剤や離型剤、荷電制御剤は、それぞれ、コア粒子に含有されていてもよく、シェル層に含有されていてもよく、両方に含有されていてもよいが、着色剤および離型剤はコア粒子に含有されていることが好ましい。
〔着色剤〕
着色剤としては、一般に知られている染料および顔料を用いることができる。
黒色のトナーを得るための着色剤としては、ファーネスブラック、チャンネルブラックなどのカーボンブラック、マグネタイト、フェライトなどの磁性体、染料、非磁性酸化鉄を含む無機顔料などの公知の種々のものを任意に使用することができる。
カラーのトナーを得るための着色剤としては、染料、有機顔料などの公知のものを任意に使用することができ、具体的には、有機顔料としては例えばC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同81:4、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、同238、同269、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントブルー15;3、同60、同76などを挙げることができ、染料としては例えばC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同68、同11、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同69、同70、同93、同95などを挙げることができる。
各色のトナーを得るための着色剤は、各色について、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
着色剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜8質量部である。
〔離型剤〕
離型剤としては、特に限定されるものではなく公知の種々のワックスを用いることができ、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの分枝鎖状炭化水素ワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、ベヘン酸ベヘネート、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。
離型剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して通常1〜30質量部とされ、より好ましくは5〜20質量部の範囲とされる。離型剤の含有割合が上記範囲内であることにより、十分な定着分離性が得られる。
〔荷電制御剤〕
荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
荷電制御剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して通常0.1〜5.0質量部とされる。
〔トナーの平均粒径〕
本発明のトナーの平均粒径は、例えば体積基準のメジアン径で3〜9μmであることが好ましく、更に好ましくは3〜8μmとされる。この粒径は、例えば後述する乳化重合凝集法を採用して製造する場合には、使用する凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、融着時間、重合体の組成によって制御することができる。
体積基準のメジアン径が上記の範囲にあることにより、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドットなどの画質が向上する。
トナー粒子の体積基準のメジアン径は「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用ソフト「Software V3.51」を搭載したコンピューターシステムを接続した測定装置を用いて測定・算出されるものである。具体的には、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20mL(トナー粒子の分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を調製し、このトナー分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャ径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径が体積基準のメジアン径とされる。
〔トナー粒子の平均円形度〕
本発明のトナーは、このトナーを構成する個々のトナー粒子について、転写効率の向上の観点から、平均円形度が0.930〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.950〜0.995である。
本発明において、トナー粒子の平均円形度は、「FPIA−2100」(Sysmex社製)を用いて測定されるものである。
具体的には、試料(トナー粒子)を界面活性剤入り水溶液にてなじませ、超音波分散処理を1分間行って分散させた後、「FPIA−2100」(Sysmex社製)により、測定条件HPF(高倍率撮像)モードにて、HPF検出数3,000〜10,000個の適正濃度で撮影を行い、個々のトナー粒子について下記式(T)に従って円形度を算出し、各トナー粒子の円形度を加算し、全トナー粒子数で除することにより算出される。
式(T):円形度=(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
〔トナーの製造方法〕
本発明のトナーは、混練・粉砕法、懸濁重合法、乳化凝集法、乳化重合凝集法、その他の公知の種々の方法によって製造することができるが、コア粒子の表面に均一にシェル層を形成させることができること、および、シェル層におけるドメイン−マトリクス構造を容易に形成させることができることから、乳化凝集法を用いることが好ましい。
具体的には、水系媒体に分散されたビニル樹脂(A)の微粒子を凝集、融着させてコア粒子となる凝集粒子を形成し、当該コア粒子となる凝集粒子の表面にシェル層を形成すべきビニル変性結晶性ポリエステル樹脂の微粒子の分散液、および、ビニル樹脂(B)の微粒子の分散液を添加して、これらの微粒子を凝集、融着させることによりトナー粒子を得る乳化凝集法によって製造することが好ましい。この乳化凝集法によるトナーの製造においては、凝集粒子の表面に、シェル層のドメイン相を形成すべきビニル変性結晶性ポリエステル樹脂の微粒子を先行して凝集させ、次いで、シェル層のマトリクス相を形成すべきビニル樹脂(B)の微粒子を凝集させることが好ましい。このようにトナーを製造することにより、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂の微粒子を形成されるべきシェル層の内方側に分散させることができる。その結果、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂が、形成されるべきトナー粒子の表面に露出しない、または、露出してもその量が極めて少ない状態で粒子形成させることができ、従って、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂を大量に導入して大幅な低温定着化を図ったトナー粒子においても、優れた耐破砕性が得られる。
水系媒体にビニル変性結晶性ポリエステル樹脂の微粒子が分散された分散液(乳化液)は、例えば、機械的乳化法、転相乳化法などの公知の種々の乳化法によって調製することができる。
トナー粒子に着色剤や離型剤、荷電制御剤などを含有させる場合は、これらをコア粒子に含有させる場合においてはコア粒子となる凝集粒子を形成する際に着色剤微粒子を共に凝集させればよく、これらをシェル層に含有させる場合においてはビニル変性結晶性ポリエステル樹脂の微粒子および/またはビニル樹脂の微粒子と同じタイミングで添加して凝集させればよい。
また、乳化重合凝集法を用いてトナーを製造する場合においては、ビニル樹脂の微粒子を形成する際に、予め、ビニル樹脂を形成するための単量体溶液に溶解または分散させておくことによってトナー粒子中に導入することもできる。
〔外添剤〕
上記のトナー粒子は、そのままで本発明のトナーを構成することができるが、流動性、帯電性、クリーニング性などを改良するために、当該トナー粒子に、いわゆる後処理剤である流動化剤、クリーニング助剤などの外添剤を添加して本発明のトナーを構成してもよい。
後処理剤としては、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化チタン微粒子などよりなる無機酸化物微粒子や、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子などの無機ステアリン酸化合物微粒子、あるいは、チタン酸ストロンチウム、チタン酸亜鉛などの無機チタン酸化合物微粒子などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって、耐熱保管性の向上、環境安定性の向上のために、光沢処理が行われていることが好ましい。
これらの種々の外添剤の添加量は、その合計が、トナー100質量部に対して0.05〜5質量部、好ましくは0.1〜3質量部とされる。また、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
本発明のトナーによれば、ビニル樹脂(A)よりなるコア粒子と、ビニル樹脂(B)からなるマトリクス相中に、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂がドメイン相として分散されてなるシェル層とからなるコア−シェル構造のトナー粒子よりなるために、極めて優れた低温定着性と耐破砕性とを両立して得ることができる。
〔現像剤〕
本発明のトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。
キャリアとしては、例えば鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、これらの中ではフェライト粒子を用いることが好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなる樹脂分散型キャリアなどを用いてもよい。
キャリアとしては、体積平均粒径が15〜100μmのものが好ましく、25〜80μmのものがより好ましい。
〔画像形成装置〕
本発明のトナーは、一般的な電子写真方式の画像形成方法に用いることができ、このような画像形成方法が行われる画像形成装置としては、例えば静電潜像担持体である感光体と、トナーと同極性のコロナ放電によって当該感光体の表面に一様な電位を与える帯電手段と、一様に帯電された感光体の表面上に画像データに基づいて像露光を行うことにより静電潜像を形成させる露光手段と、トナーを感光体の表面に搬送して前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成する現像手段と、当該トナー像を必要に応じて中間転写体を介して記録材に転写する転写手段と、記録材上のトナー像を加熱定着させる定着手段を有するものを用いることができる。
また、本発明のトナーは、定着温度(定着部材の表面温度)が100〜200℃とされる比較的低温のものにおいて好適に用いることができる。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明の実施形態は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔コア用ビニル樹脂微粒子分散液の調製例1〕
(1)第1段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム17gおよびイオン交換水3000gを仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を74℃に昇温させた。
昇温後、過硫酸カリウム3gをイオン交換水60gに溶解させたものを添加し、再度液温を74℃とした後、
・スチレン(St) 450g
・n−ブチルアクリレート(BA) 130g
・メタクリル酸(MAA) 50g
からなる単量体混合液〔a〕を1時間かけて滴下し、滴下終了後、85℃において1時間にわたって加熱、撹拌することによって重合(第1段重合)を行い、これにより樹脂微粒子〔a〕の分散液を作製した。
(2)第2段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム10gをイオン交換水1800gに溶解させた溶液を仕込み、73℃に加熱後、上記の樹脂微粒子〔a〕260gと、
・スチレン 245g
・n−ブチルアクリレート 115g
・メタクリル酸 25g
・n−オクチルメルカプタン(OM) 10g
・ワックス:ベヘン酸ベヘネート(融点73℃) 170g
からなる単量体混合液を90℃において溶解させた単量体溶液〔b〕とを添加し、循環経路を有する機械式分散機「CLEARMIX」(エム・テクニック社製)により、1時間混合、分散させて、乳化粒子(油滴)を含有する分散液を調製した。
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム9gをイオン交換水180gに溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を78℃において1時間にわたって加熱、撹拌することによって重合(第2段重合)を行い、これにより樹脂微粒子〔b〕の分散液を得た。
(3)第3段重合
上記の樹脂微粒子〔b〕の分散液に、過硫酸カリウム9gをイオン交換水180gに溶解させた開始剤溶液を添加し、85℃の温度条件下において、
・スチレン 339g
・n−ブチルアクリレート 231g
・メタクリル酸 30g
・n−オクチルメルカプタン 8g
からなる単量体混合液〔c〕を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたって加熱、撹拌することによって重合(第3段重合)を行い、その後、28℃まで冷却することにより、水系媒体中にビニル樹脂〔A1〕の微粒子が分散されたビニル樹脂微粒子分散液〔A1〕を調製した。
得られたビニル樹脂微粒子分散液〔A1〕について、ビニル樹脂〔A1〕の微粒子の粒径を「マイクロトラックUPA−150」(日機装社製)を用いて測定したところ、体積基準のメジアン径が150nmであり、当該ビニル樹脂〔A1〕の分子量をGPCによって測定したところ、重量平均分子量(Mw)が65,000であった。
また、ビニル樹脂〔A1〕のカルボキシ基濃度を表1に示す。
〔コア用ビニル樹脂微粒子分散液の調製例2〕
コア用ビニル樹脂微粒子分散液の調製例1において、下記表1の単量体処方に従ったことの他は同様にして、水系媒体中にビニル樹脂〔A2〕の微粒子が分散されたビニル樹脂微粒子分散液〔A2〕を調製した。
この分散液を構成するビニル樹脂〔A2〕のカルボキシ基濃度を表1に示す。
Figure 0006083341
〔シェル用ビニル樹脂微粒子分散液の調製例1〕
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム17gおよびイオン交換水3000gを仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を74℃に昇温させた。
昇温後、過硫酸カリウム3gをイオン交換水60gに溶解させたものを添加し、再度液温を74℃とした後、
・スチレン 395g
・n−ブチルアクリレート 145g
・メタクリル酸 90g
からなる単量体混合液〔d〕を1時間かけて滴下し、滴下終了後、85℃において1時間にわたって加熱、撹拌することによって重合を行い、これにより水系媒体中にビニル樹脂〔B1〕の微粒子が分散されたビニル樹脂微粒子分散液〔B1〕を調製した。
この分散液を構成するビニル樹脂〔B1〕のカルボキシ基濃度を表2に示す。
〔シェル用ビニル樹脂微粒子分散液の調製例2〕
シェル用ビニル樹脂微粒子分散液の調製例1において、スチレン、n−ブチルアクリレートおよびメタクリル酸の合計が630gになるよう、下記表2の単量体処方に従ったことの他は同様にして、水系媒体中にビニル樹脂〔B2〕の微粒子が分散されたビニル樹脂微粒子分散液〔B2〕を調製した。
この分散液を構成するビニル樹脂〔B2〕のカルボキシ基濃度を表2に示す。
Figure 0006083341
〔シェル用ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液の調製例1〕
(1)ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂の合成
窒素導入管、脱水管、撹拌器および熱電対を装備した容量10リットルの四つ口フラスコに、
・多価カルボン酸:セバシン酸 300g
・多価アルコール:1,12−ドデカンジオール 291g
を入れ、160℃に加熱し、溶解させた。これに、
・スチレン 46g
・アクリル酸n−ブチル 12g
・ジクミルパーオキサイド 4g
・アクリル酸(AA) 3g
を予め混合した単量体混合物を滴下ロートにより1時間かけて滴下し、滴下後、170℃に保持して1時間撹拌を続けて、ビニル単量体を重合させた後、
・2−エチルヘキサン酸錫(II) 2.5g
・没食子酸 0.2g
を加えて210℃に昇温して8時間反応を行った。さらに8.3kPaにて1時間反応を行うことにより、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂〔C1〕を得た。
得られたビニル変性結晶性ポリエステル樹脂〔C1〕の融点(Tm)は83℃であり、重量平均分子量(Mw)は28,000であった。また、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂〔C1〕のエステル基濃度を表3に示す。
(2)ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂微粒子の作製
得られたビニル変性結晶性ポリエステル樹脂〔C1〕30gを溶融させ、溶融状態のまま、乳化分散機「キャビトロンCD1010」(株式会社ユーロテック製)に対して毎分100gの移送速度で移送した。また、この溶融状態のビニル変性結晶性ポリエステル樹脂〔C1〕の移送と同時に、当該乳化分散機に対して、水性溶媒タンクにおいて試薬アンモニア水70gをイオン交換水で希釈した、濃度0.37質量%の希アンモニア水を、熱交換機で100℃に加熱しながら毎分0.1リットルの移送速度で移送した。そして、この乳化分散機を、回転子の回転速度60Hz、圧力5kg/cm2 の条件で運転することにより、体積基準のメジアン径が200nm、固形分量が30質量%のビニル変性結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔C1〕を調製した。
〔シェル用ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液の調製例2、3〕
シェル用ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液の調製例1において、下記表3の単量体処方に従ったことの他は同様にして、水系媒体中にビニル変性結晶性ポリエステル樹脂微粒子〔C2〕、〔C3〕が分散されたビニル変性結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔C2〕、〔C3〕を調製した。
各分散液を構成するビニル変性結晶性ポリエステル樹脂のエステル基濃度を表3に示す。
Figure 0006083341
〔結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液の調製例1〕
(1)結晶性ポリエステル樹脂の合成
窒素導入管、脱水管、撹拌器および熱電対を装備した容量10リットルの四つ口フラスコに、
・多価カルボン酸:セバシン酸 300g
・多価アルコール:1,12−ドデカンジオール 291g
を入れ、160℃に加熱し、溶解させた。これに、
・2−エチルヘキサン酸錫(II) 2.5g
・没食子酸 0.2g
を加えて210℃に昇温して8時間反応を行った。さらに8.3kPaにて1時間反応を行うことにより、結晶性ポリエステル樹脂〔D〕を得た。
得られた結晶性ポリエステル樹脂〔D〕の融点(Tm)は82.8℃であり、重量平均分子量(Mw)は20,000であった。
(2)結晶性ポリエステル樹脂微粒子の作製
得られた結晶性ポリエステル樹脂〔D〕30質量部を溶融させ、溶融状態のまま、乳化分散機「キャビトロンCD1010」(株式会社ユーロテック製)に対して毎分100質量部の移送速度で移送した。また、この溶融状態の結晶性ポリエステル樹脂〔D〕の移送と同時に、当該乳化分散機に対して、水性溶媒タンクにおいて試薬アンモニア水70質量部をイオン交換水で希釈した、濃度0.37質量%の希アンモニア水を、熱交換機で100℃に加熱しながら毎分0.1リットルの移送速度で移送した。そして、この乳化分散機を、回転子の回転速度60Hz、圧力5kg/cm2 の条件で運転することにより、体積基準のメジアン径が200nm、固形分量が30質量%の結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔D〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例〕
ポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム90gをイオン交換水1510gに撹拌溶解し、この溶液を撹拌しながら、カーボンブラック「リーガル330」(キャボット社製)125gを徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子〔Bk〕が分散されてなる着色剤微粒子分散液〔Bk〕を調製した。着色剤微粒子分散液〔Bk〕における着色剤微粒子〔Bk〕の体積基準のメジアン径を電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、110nmであった。
〔実施例1:トナーの製造例1〕
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ビニル樹脂微粒子分散液〔A1〕2000gと、イオン交換水800gと、着色剤微粒子分散液〔Bk〕350gとを仕込み、液温を30℃に調整した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを11に調整した。
次いで、塩化マグネシウム50gをイオン交換水50gに溶解させた水溶液を、30℃において10分間かけて添加し、3分間保持した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて97℃まで昇温し、97℃を保持したまま粒子成長反応を継続した。
その後、塩化ナトリウム50gをイオン交換水200gに溶解させた水溶液を添加し、系の温度を95℃とし、30分間保持した後、ビニル変性結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔C1〕30gを10分間かけて滴下し、さらに30分間保持した後、ビニル樹脂微粒子分散液〔B1〕30gを10分間かけて滴下し、その後、塩化マグネシウム25gをイオン交換水25gに溶解させた水溶液を、10分間かけて添加し、フロー式粒子像解析装置「FPIA−2100」(Sysmex社製)による測定で円形度が0.940に達した時点で、6℃/分の条件で30℃まで冷却して反応を停止させることにより、トナー粒子の分散液を得た。トナー粒子の体積基準のメジアン径は6.1μm、平均円形度は0.946であった。
次いで、生成したトナー粒子の分散液をバスケット型遠心分離機「MARKIII 型 型式番号60×40」(松本機械製作社製)で固液分離して、トナーのウェットケーキを形成した。このウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで40℃のイオン交換水で洗浄し、その後、気流式乾燥機「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%になるまで乾燥することにより、トナー粒子〔1〕を得た。
このトナー粒子〔1〕に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm)1質量%および疎水性チタニア(数平均一次粒子径=20nm)0.3質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにより混合することにより、トナー〔1〕を作製した。
〔実施例2〜5、比較例1〜2:トナーの製造例2〜7〕
トナーの製造例1において、表4の処方に従ったことの他は同様にして、トナー〔2〕〜〔7〕を作製した。
Figure 0006083341
〔現像剤の製造例1〜7〕
(1)キャリアの作製
フェライトコア100質量部とシクロヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(共重合比5/5)の共重合体樹脂粒子5質量部とを、撹拌羽根付き高速混合機に投入し、120℃で30分間撹拌混合して機械的衝撃力の作用でフェライトコアの表面に樹脂コート層を形成させることにより、体積基準のメジアン径が50μmであるキャリアを得た。
キャリアの体積基準のメジアン径は、湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック社製)により測定した。
(2)トナーとキャリアの混合
トナー〔1〕〜〔7〕の各々に対して、上記のキャリアをトナー濃度が6%となるように添加し、ミクロ型V型混合機(筒井理化学器株式会社製)によって回転速度45rpmで30分間混合することにより、現像剤〔1〕〜〔7〕を製造した。
以上の現像剤〔1〕〜〔7〕を用いて、低温定着性および耐破砕性について評価した。
(1)低温定着性
複写機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタ社製)において、定着装置を、加熱ローラの表面温度(定着温度)を100〜160℃の範囲で変更することができるように改造したものを用い、秤量128g/m2 の光沢紙上にベタ画像を定着させる定着実験を、設定される定着温度を100℃から5℃刻みで増加させるように変更しながら160℃まで繰り返し行った。
各定着温度に係る定着実験で得られたベタ画像を、荷重(80sN/m2 )の重りを用いて10秒間折り曲げ、戻した後、折り曲げ部分の画像欠損部分の最大幅を測定した。そして、画像欠損部分の最大幅が0.2mm以下になる定着実験のうち、最低の定着温度に係る定着実験の当該定着温度を、最低定着温度として評価した。結果を表5に示す。本発明においては、最低定着温度が120℃以下であるものを合格と判断する。
(2)耐破砕性
複写機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタ社製)に搭載されている現像器に、上記の現像剤を投入し、単体駆動機にて600rpmの速度で3.5時間駆動させる撹拌テストを行った。撹拌テスト前後の現像器内の現像剤について、それぞれ「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)にてトナーの粒度分布を測定し、個数平均粒径における2.5μm以下のトナー粒子の比率(破砕トナーの比率)の増加率を評価した。結果を表5に示す。なお、破砕トナーの比率の増加率が高いほど、現像器内でのトナー粒子の破砕が発生しやすいことを示す。本発明においては、当該破砕トナーの比率の増加率が10%以下であれば実用上問題なく、合格と判断される。
Figure 0006083341
12 コア粒子
15 シェル層
15D ドメイン相

Claims (2)

  1. コア粒子と、当該コア粒子を被覆するシェル層とからなるコア−シェル構造のトナー粒子よりなり、
    前記コア粒子がビニル樹脂(A)よりなり、
    前記シェル層が、ビニル樹脂(B)からなるマトリクス相中に、ビニル重合セグメントと結晶性ポリエステル重合セグメントとが結合してなる結晶性樹脂がドメイン相として分散されてなることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 前記シェル層を構成する結晶性樹脂における結晶性ポリエステル重合セグメントのエステル基濃度が0.1mmol/g以上7.5mmol/g以下であり、
    前記コア粒子を構成するビニル樹脂(A)のカルボキシ基濃度が0.4mmol/g以上1.0mmol/g以下であり、
    前記シェル層を構成するビニル樹脂(B)のカルボキシ基濃度が1.4mmol/g以上2.0mmol/g以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。

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