JP6082330B2 - 許容待機時間を考慮して経路毎の集約パケットの収容効率を高める通信装置、プログラム及び方法 - Google Patents
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Description
許容平均パケット長 ≧ Ml/Mp
Ml:通信装置における1秒当たりの収容回線のビット数
Mp:通信装置における1秒当たりの処理可能なパケット数
(1)各パケットの経路選択に基づくネットワークの利用率の最大化
(2)複数のパケットの集約に基づく許容平均パケット長の最大化
通常、パケットを複数の経路へ振り分ける場合、経路毎に、パケットの振り分ける割合(振り分け率)が与えられる。エッジ装置は、この振り分け率に応じて、各パケットを異なる経路へ振り分ける。振り分け率が大きい経路のキューバッファには、振り分け率が小さい経路のキューバッファと比較して、高いレートでパケットが入力される。
所定の通信品質(通信遅延)が要求されたパケットを集約する場合には、許容待機時間が短いパケットは、キューバッファに滞在できる時間も短い。そのようなパケットが、振り分け率が低い経路へ振り分けられた場合、そのキューバッファは、集約のために後続のパケットを待つ待機時間が短くなり、十分なパケットの集約をすることなく、キューバッファに格納されたパケットを出力することとなる。尚、図1によれば、管理装置2が、宛先IPアドレスや、フロータプル(送信元・宛先のIPアドレスとポート番号の組など)に対応する許容待機時間を、エッジ装置1へ送信するものであってもよい。
入力されたパケットには、許容待機時間dpが付与されており、
キューバッファi毎に、当該キューバッファiから出力する経路における経路帯域wiとが設定されており、
キューバッファは、蓄積されたパケットについて許容待機時間dpに達した際、複数のパケットを1つの集約パケットに収容して出力するものであり、
複数のキューバッファの中で、経路帯域wiが狭いキューバッファほど、許容待機時間dpが大きいパケットを入力する経路選択手段を有する
ことを特徴とする。
キューバッファi毎に、過去に入力された複数のパケットに対する平均許容待機時間daveiが更に記録されており、
経路選択手段は、
キューバッファi毎に、当該キューバッファiの平均許容待機時間daveiと、入力された当該パケットの許容待機時間dpとの乖離度giを算出し、
キューバッファi毎に、乖離度giに対する経路帯域wiの割合となる適合度riを算出し、
全てのキューバッファの適合度Σriに対する当該キューバッファiの適合度riの割合となる経路選択確率piを算出し、
全てのキューバッファを順に並べて経路選択確率piを累積することによって、キューバッファi毎の経路選択確率範囲を決定し、
パケットが入力された際に、乱数を発生させ、その乱数値が含まれる経路選択確率範囲と一致するキューバッファを選択し、当該キューバッファへ当該パケットを出力する
ことも好ましい。
経路選択手段について、
乖離度giは、平均許容待機時間daveiに集約係数kiを乗算した目標許容待機時間ki・daveiを用いて、以下のように算出される
gi=ki・davei−dp
ことも好ましい。
集約係数kiは、過去の集約係数ki'に、当該キューバッファから出力される集約パケットの実測送信サイズLiに対する目標送信サイズLの割合を乗算した、集約パケットサイズの移動平均値であって、以下のように算出される
ki=max(1,ki'・L/Li)
max(x,y):x又はyのいずれか大きい方の値を出力
ことも好ましい。
適合度riは、乖離度giを用いて以下のように算出される
ri=wi/log(1+gi 2)
=wi/log(1+(ki・davei−dp) 2)
ことも好ましい。
入力されたパケット毎に、タイムスタンプを付与するタイムスタンプ付与手段と、
パケット毎に、タイムスタンプと現在時刻との時間差となる許容待機時間dpを付与する許容待機時間算出手段と
を更に有し、
経路選択手段には、タイムスタンプ及び許容待機時間dpを付加したパケットが入力される
ことも好ましい。
経路選択手段は、
パケットのヘッダ情報に、当該パケットを入力すべきキューバッファの識別子を対応付けて登録したフローテーブルを有し、
入力されたパケットのヘッダ情報が、フローテーブルに登録されたヘッダ情報と一致するか否かを判定し、
真と判定した場合、当該パケットを、登録された当該キューバッファへ出力し、
偽と判定した場合、当該パケットの許容待機時間dpに応じて複数のキューバッファの中から選択し、選択されたキューバッファの識別子と、入力されたパケットのヘッダ情報とを対応付けてフローテーブルに登録する
ことも好ましい。
当該通信装置は、コアネットワークとアクセスネットワークとの境界に設置されるエッジ装置であって、
ヘッダ情報は、レイヤ1からレイヤ4までのプロトコルヘッダに基づく情報である
ことも好ましい。
管理装置は、各通信装置へ、経路i毎の新規経路帯域niを送信し、
通信装置は、各キューバッファiの実測経路帯域siを計測し、キューバッファi毎に設定すべき経路帯域wiを、以下の式によって算出する
wi=ni×(ni/si)
ことを特徴とする。
入力されたパケットには、許容待機時間dpが付与されており、
キューバッファi毎に、当該キューバッファiから出力する経路における経路帯域wiとが設定されており、
キューバッファは、蓄積されたパケットについて許容待機時間dpに達した際、複数のパケットを1つの集約パケットに収容して出力するものであり、
複数のキューバッファの中で、経路帯域wiが狭いキューバッファほど、許容待機時間dpが大きいパケットを入力する経路選択手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
入力されたパケットには、許容待機時間dpが付与されており、
キューバッファi毎に、当該キューバッファiから出力する経路における経路帯域wiとが設定されており、
キューバッファは、蓄積されたパケットについて許容待機時間dpに達した際、複数のパケットを1つの集約パケットに収容して出力するものであり、
複数のキューバッファの中で、経路帯域wiが狭いキューバッファほど、許容待機時間dpが大きいパケットを入力する
ことを特徴とする。
タイムスタンプ付与部11は、入力されたパケット毎に、入力直後の時刻を付与する(タイムスタンプ)。パケット毎のタイムスタンプによって、後段の処理について、そのパケットにおける許容待機時間を算出することができる。そのパケットは、許容待機時間算出部12へ出力される。
許容待機時間算出部12は、パケット毎に、タイムスタンプと現在時刻との時間差となる「許容待機時間」(許容遅延時間)を付与する。許容待機時間は、当該エッジ装置内のキューバッファに滞在することが許容される時間を意味する。
許容待機時間dp=現在時刻−タイムスタンプ
許容待機時間dpが付与されたパケットは、経路選択部13へ出力される。
エッジ装置1は、例えばOSPFのような経路制御プロトコルを用いて、同一の宛先エッジ装置1に対して、複数の経路を確立している。経路選択部13には、タイムスタンプ及び許容待機時間dpを付加したパケットが入力され、そのパケットを、いずれかのキューバッファ14へ振り分ける。尚、後段のキューバッファ14は、経路毎に備えられたものである。
gi=ki・davei−dp
gi:キューバッファiの乖離度
ki:キューバッファiの集約係数
davei:キューバッファiの平均許容待機時間
dp:当該パケットの許容待機時間
ki=max(1,ki'・L/Li) (ki≧1)
max(x,y):x又はyのいずれか大きい方の値を出力
ki':キューバッファiの過去の集約係数
L:目標送信サイズ
Li:キューバッファiの実測送信サイズ
ここでは、経路iの平均許容待機時間daveiに対して、より大きい目標許容待機時間ki・daveiを持つパケットを振り分けやすくするために、集約係数kiを乗算している。
ri=wi/log(1+gi 2)
=wi/log(1+(ki・davei−dp) 2)
ri:適合度
gi:乖離度
wi:経路帯域
当該パケットの許容待機時間dpが、平均許容待機時間daveiよりも大きい目標許容待機時間ki・daveiに近くなるほど、適合度riは大きくなる。また、適合度riの算出に用いるlogは、当該パケットの許容待機時間dpが目標許容待機時間ki・daveiに近くなるほど、より高い感度で経路選択確率piを大きくするためのものである。
pi=ri/Σri
適合度riが大きいほど、経路iの選択確率piも大きくなる。その結果、当該パケットは、経路iに選択されやすくなる。
Σk=0 k=i-1pk≦ キューバッファi毎の経路選択確率範囲 <Σj=0 j=ipj
キューバッファ1は、経路選択確率pi=0.2であって、経路選択確率範囲0(以上)〜0.2が割り当てられている。
キューバッファ2は、経路選択確率pi=0.3であって、経路選択確率範囲0.2(以上)〜0.5が割り当てられている。
最終的に、キューバッファnは、経路選択確率pi=0.05であれば、経路選択確率範囲0.95(以上)〜1が割り当てられている。
Σk=0 k=i-1pk≦a<Σj=0 j=ipj
図4によれば、例えば乱数値0.15が発生したとする。このとき、その乱数値が含まれる経路選択確率範囲0〜0.2と一致するキューバッファ1が選択される。また、図示されていないが、例えばランスうち0.4が発生した場合、その乱数値が含まれる経路選択確率範囲0.2〜0.5と一致するキューバッファ2が選択される。
キューバッファ14は、FIFO(First-In First-Out)形式のバッファであって、経路毎に備えられている。キューバッファ14は、蓄積されたパケットのいずれかについて、許容待機時間dpに達した際、出力側から順に、複数のパケットを1つの集約パケットに収容して出力する。
di=α・dp+(1−α)di'
di':既存の平均許容待機時間
α:係数
dp:当該パケットの許容待機時間
この計算方法によれば、キューバッファ毎に、平均許容待機時間diが逐次に算出されることとなる。
Li=β・Li+(1−β)Li'
Li':既存の集約パケットの実測送信サイズ
β:係数
この計算方法によれば、キューバッファ毎に、集約パケットの実測送信サイズLiが逐次に算出されることとなる。
wi=ni×(ni/si)
10 入力インタフェース
11 タイムスタンプ付与部
12 許容待機時間算出部
13 経路選択部
14 キューバッファ群
15 出力インタフェース
2 管理装置
Claims (11)
- 入力されたパケットを異なる経路に転送するために、経路毎に異なるキューバッファを有する通信装置において、
入力されたパケットには、許容待機時間dpが付与されており、
前記キューバッファi毎に、当該キューバッファiから出力する経路における経路帯域wiとが設定されており、
前記キューバッファは、蓄積されたパケットについて許容待機時間dpに達した際、複数のパケットを1つの集約パケットに収容して出力するものであり、
複数のキューバッファの中で、前記経路帯域w i が狭いキューバッファほど、前記許容待機時間dpが大きいパケットを入力する経路選択手段を有する
ことを特徴とする通信装置。 - 前記キューバッファi毎に、過去に入力された複数のパケットに対する平均許容待機時間daveiが更に記録されており、
前記経路選択手段は、
前記キューバッファi毎に、当該キューバッファiの平均許容待機時間daveiと、入力された当該パケットの許容待機時間dpとの乖離度giを算出し、
前記キューバッファi毎に、前記乖離度giに対する前記経路帯域wiの割合となる適合度riを算出し、
全てのキューバッファの適合度Σriに対する当該キューバッファiの適合度riの割合となる経路選択確率piを算出し、
全てのキューバッファを順に並べて前記経路選択確率piを累積することによって、前記キューバッファi毎の経路選択確率範囲を決定し、
パケットが入力された際に、乱数を発生させ、その乱数値が含まれる経路選択確率範囲と一致するキューバッファを選択し、当該キューバッファへ当該パケットを出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。 - 前記経路選択手段について、
前記乖離度giは、平均許容待機時間daveiに集約係数kiを乗算した目標許容待機時間ki・daveiを用いて、以下のように算出される
gi=ki・davei−dp
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。 - 前記集約係数kiは、過去の集約係数ki'に、当該キューバッファから出力される前記集約パケットの実測送信サイズLiに対する目標送信サイズLの割合を乗算した、集約パケットサイズの移動平均値であって、以下のように算出される
ki=max(1,ki'・L/Li)
max(x,y):x又はyのいずれか大きい方の値を出力
ことを特徴とする請求項3に記載の通信装置。 - 前記適合度riは、前記乖離度giを用いて以下のように算出される
ri=wi/log(1+gi 2)
=wi/log(1+(ki・davei−dp) 2)
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の通信装置。 - 入力されたパケット毎に、タイムスタンプを付与するタイムスタンプ付与手段と、
前記パケット毎に、前記タイムスタンプと現在時刻との時間差となる許容待機時間dpを付与する許容待機時間算出手段と
を更に有し、
前記経路選択手段には、前記タイムスタンプ及び前記許容待機時間dpを付加したパケットが入力される
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の通信装置。 - 前記経路選択手段は、
パケットのヘッダ情報に、当該パケットを入力すべきキューバッファの識別子を対応付けて登録したフローテーブルを有し、
入力されたパケットのヘッダ情報が、前記フローテーブルに登録されたヘッダ情報と一致するか否かを判定し、
真と判定した場合、当該パケットを、登録された当該キューバッファへ出力し、
偽と判定した場合、当該パケットの許容待機時間dpに応じて複数のキューバッファの中から選択し、選択されたキューバッファの識別子と、入力されたパケットのヘッダ情報とを対応付けて前記フローテーブルに登録する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の通信装置。 - 当該通信装置は、コアネットワークとアクセスネットワークとの境界に設置されるエッジ装置であって、
前記ヘッダ情報は、レイヤ1からレイヤ4までのプロトコルヘッダに基づく情報である
ことを特徴とする請求項7に記載の通信装置。 - 請求項1から8のいずれか1項に記載の複数の通信装置と、ネットワーク内の経路毎の経路帯域を管理する管理装置とを有するシステムであって、
前記管理装置は、各通信装置へ、経路i毎の新規経路帯域niを送信し、
前記通信装置は、各キューバッファiの実測経路帯域siを計測し、キューバッファi毎に設定すべき経路帯域wiを、以下の式によって算出する
wi=ni×(ni/si)
ことを特徴とするシステム。 - 入力されたパケットを異なる経路に転送するために、経路毎に異なるキューバッファを有する通信装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムにおいて、
入力されたパケットには、許容待機時間dpが付与されており、
前記キューバッファi毎に、当該キューバッファiから出力する経路における経路帯域wiとが設定されており、
前記キューバッファは、蓄積されたパケットについて許容待機時間dpに達した際、複数のパケットを1つの集約パケットに収容して出力するものであり、
複数のキューバッファの中で、前記経路帯域wiが狭いキューバッファほど、前記許容待機時間dpが大きいパケットを入力する経路選択手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。 - 入力されたパケットを異なる経路に転送するために、経路毎に異なるキューバッファを有する装置におけるパケット入出力方法において、
入力されたパケットには、許容待機時間dpが付与されており、
前記キューバッファi毎に、当該キューバッファiから出力する経路における経路帯域wiとが設定されており、
前記キューバッファは、蓄積されたパケットについて許容待機時間dpに達した際、複数のパケットを1つの集約パケットに収容して出力するものであり、
複数のキューバッファの中で、前記経路帯域wiが狭いキューバッファほど、前記許容待機時間dpが大きいパケットを入力する
ことを特徴とするパケット入出力方法。
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- 2013-08-19 JP JP2013169942A patent/JP6082330B2/ja not_active Expired - Fee Related
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