JP6079190B2 - 車両用駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両駆動用の回転電機と、回転電機を収容する駆動装置ケースと、駆動装置ケースに固定されるインバータ装置とを備える車両用駆動装置に関する。
上記のような車両用駆動装置として、特開2007−99121号公報(特許文献1)に記載された装置が知られている。特許文献1の装置では、インバータ装置は素子ユニット〔パワー制御ユニット21〕とコンデンサ部〔コンデンサC2〕とを有している。そして、これらにリアクトルを加えた各部品が、駆動装置ケース内における回転電機〔モータジェネレータMG2〕の周囲のデッドスペースを利用して、当該駆動装置ケースに内蔵された状態で固定されている。これにより、組み合わせて使用される回転電機とインバータ装置とを1つの駆動装置ケース内に収容して利便性を高めつつ、駆動装置全体の小型化が図られている。
特許文献1の装置では、インバータ装置は、その全体が駆動装置ケース内に配置されている。このため、駆動装置ケースは複数の壁部〔仕切り壁部200,隔壁202〕によってその内部空間がある程度は区画されているものの、インバータ装置には駆動装置ケース内で発生する熱の影響が及びやすい。一方、インバータ装置の冷却効果を高めるため、特開2009−27901号公報(特許文献2)のように、複数の冷却器の間を循環する冷媒流路に複数の放熱器を配置し、放熱器に供給される外気との熱交換により冷媒温度を低く抑える技術も知られている。
しかし、特許文献2の冷却構造では、インバータ装置の各部品が配置される複数の平板状の冷却器が、互いに平行に配置されている。このような構造を採用しつつ特許文献1のように駆動装置ケースにインバータ装置を一体化しようとすると、駆動装置ケースに比較的広い平面部を設ける必要があるため、駆動装置ケース内のデッドスペースの有効利用が阻害される。その結果、インバータ装置を含む駆動装置全体の小型化を図ることが困難となる。
特開2007−99121号公報 特開2009−27901号公報
そこで、利便性の向上と駆動装置全体の小型化とを図りつつ、一体化されるインバータ装置の冷却性能に優れた車両用駆動装置の実現が望まれる。
本発明に係る、車両駆動用の回転電機と、前記回転電機を収容する駆動装置ケースと、前記駆動装置ケースに固定されるインバータ装置と、を備える車両用駆動装置の特徴構成は、前記回転電機の収容空間から隔離されるとともに外部空間に向かって開口するように前記駆動装置ケースに凹状に形成された第一槽状部と、前記第一槽状部よりも小さく且つ前記第一槽状部と同じ向きに開口するように凹状に形成された第二槽状部を有し、前記インバータ装置を収容するとともに、前記第二槽状部が前記第一槽状部の内部空間に配置されたインバータケースと、前記第一槽状部と前記第二槽状部との間の槽状の隙間空間によって形成された隙間内流路と、前記隙間内流路に流通させる冷媒を供給する冷媒供給路と、前記隙間内流路を流通した冷媒を排出する冷媒排出路と、を備え、前記インバータ装置は、電力変換用のスイッチング素子と前記スイッチング素子が配置される素子配置面を有するベースプレートとを含む素子ユニットと、前記素子ユニットに電気的に接続されるコンデンサ部と、前記ベースプレートにおける前記素子配置面側とは反対側の反素子配置面に固定されるカバー部材と、を有し、前記コンデンサ部が、前記第二槽状部の内部空間に配置され、前記素子ユニットが、前記コンデンサ部に対して、前記第二槽状部の開口側において前記第二槽状部の外に配置され、前記ベースプレートと前記カバー部材との間に、前記ベースプレートの前記反素子配置面に沿うように形成された素子並行流路をさらに備え、前記冷媒供給路が前記素子並行流路に接続され、前記素子並行流路が前記隙間内流路に接続され、前記隙間内流路が前記冷媒排出路に接続されている点にある。
この特徴構成によれば、インバータ装置自体は駆動装置ケースに対して外部空間側に配置されて回転電機の収容空間から隔離されるので、駆動装置ケース内で回転電機等から発生する熱がインバータ装置に与える影響を低減することができる。また、駆動装置ケースに形成された第一槽状部と、当該第一槽状部の内部空間に配置されたインバータケースの第二槽状部との間に形成される槽状の隙間内流路を流通する冷媒により、回転電機等からの熱伝導を抑制しながらインバータ装置を冷却することができる。よって、インバータ装置の冷却性能を高めることができる。
また、駆動装置ケースに第一槽状部を形成するに際して、例えば広い平面部等を設ける必要がないため、位置自由度が比較的高くなる。よって、駆動装置ケース内のデッドスペースを有効利用することが容易であり、駆動装置全体の小型化を図ることができる。また、組み合わせて使用される回転電機とインバータ装置とが1つの駆動装置ケースに収容又は固定されるので、利便性に優れ、車両への搭載も容易である。
ここで、一般にコンデンサ部は素子ユニットに比べて形状自由度が高いので、上記の特徴構成のようにコンデンサ部を第二槽状部に配置する際に、コンデンサ部の形状を第二槽状部の形状に適合させやすい。よって、コンデンサ部を第二槽状部に配置させつつ、駆動装置ケースとインバータ装置とをコンパクトに一体化することができる。また、素子ユニットをコンデンサ部よりも第二槽状部の開口側に配置しているので、相対的に発熱量の大きい素子ユニットを容易に冷却することができる。
また、素子ユニットを第二槽状部の外に配置することで、第二槽状部の外で、形状に関する制約をほとんど受けることなく素子ユニットを配置することができる。よって、素子ユニットの構成や、インバータ装置を含む駆動装置全体の形状を各種の狙いに応じて最適化することが容易である。
また、ベースプレートとカバー部材との間に素子並行流路を備えることで、隙間内流路を流通する冷媒に加えて、素子並行流路を流通する冷媒によってもインバータ装置を冷却することができる。このとき、素子並行流路を流通する冷媒により、ベースプレートを介して、相対的に発熱量の大きいスイッチング素子を冷却することができる。また、素子ユニットが第二槽状部の開口側に配置される場合には、隙間内流路と素子並行流路とがインバータ装置を囲むように配置される。よって、インバータ装置の全体を効率的に冷却することができる。また、第二槽状部の開口方向の外側に配置される他の発熱体に対しても、インバータ装置を熱的に遮蔽することができる。
その際、素子並行流路が隙間内流路に接続されるようにして隙間内流路と素子並行流路とを直列に接続することで、例えばそれらが並列に接続される構成と比較して、冷媒供給路、隙間内流路、素子並行流路、及び冷媒排出路の全体としての流路構成を簡素化することができる。
さらに、冷媒供給路が素子並行流路に接続されるとともに素子並行流路が隙間内流路に接続されるようにして、素子並行流路を冷媒供給路と隙間内流路との間に接続することで、冷媒供給路から冷媒排出路に至る流路において、素子並行流路が隙間内流路よりも上流側に設けられることになる。よって、相対的に低温の冷媒により、相対的に発熱量の大きいスイッチング素子を効果的に冷却することができる。
また、前記ベースプレートは、前記素子並行流路に向かって立設するように前記反素子配置面に設けられた放熱フィンを有すると好適である。
この構成によれば、ベースプレート(放熱フィンを含む)の全体としての表面積を拡大することができる。よって、熱交換効率を高めて、スイッチング素子の冷却効率を高めることができる。
また、前記インバータケース及び前記素子ユニットが、前記駆動装置ケースに対して、共締めによって一体的に固定されていると好適である。
この構成によれば、駆動装置ケースとインバータケースとの間、及びインバータケースと素子ユニットとの間の締結部を、共通化することができる。よって、これらをそれぞれ締結するための必要領域を小さくして、駆動装置ケースとインバータ装置とをコンパクトに一体化することができる。
車両用駆動装置の概略構成を示す模式図 車両用駆動装置の展開断面図 車両用駆動装置を軸方向に直交する方向に見た側面図 車両用駆動装置を軸方向に見た側面図 駆動装置ケース及びインバータ装置の分解斜視図 駆動装置ケース及びインバータ装置の分解斜視図 駆動装置ケース及びインバータ装置の断面図 各構成部品を軸方向に見た配置関係を示す模式図 車両用駆動装置の別形態を示す斜視図
本発明に係る車両用駆動装置の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態に係る車両用駆動装置1は、車輪Wの駆動力源として内燃機関E及び回転電機MGの双方を備えた車両(ハイブリッド車両)を駆動するための車両用駆動装置(ハイブリッド車両用駆動装置)である。具体的には、車両用駆動装置1は、1モータパラレル方式のハイブリッド車両用の駆動装置として構成されている。なお、以下の説明では、各部材についての方向や位置等に関する用語は、製造上許容され得る誤差による差異を有する状態をも含む概念として用いている。また、各部材についての方向は、それらが車両用駆動装置1に組み付けられた状態での方向を表す。
1.車両用駆動装置の概略構成
図1に示すように、車両用駆動装置1は、内燃機関Eに駆動連結される入力軸Iと、車輪Wに駆動連結される出力軸Oと、係合装置CLと、回転電機MGと、変速機構TMと、ギヤ機構Cと、差動歯車装置DFとを備えている。係合装置CL、回転電機MG、変速機構TM、ギヤ機構C、及び差動歯車装置DFは、入力軸Iと出力軸Oとを結ぶ動力伝達経路に設けられている。これらは、入力軸Iの側から記載の順に設けられている。また、これらは、駆動装置ケース2内に収容されている。
図2に示すように、本実施形態では、入力軸I、回転電機MG、及び変速機構TMは、第一軸A1上に配置されている。すなわち、仮想軸である第一軸A1を共通の回転軸心として、入力軸Iと回転電機MGと変速機構TMとが、第一軸A1の延在方向に沿って並んで配置されている。また、ギヤ機構Cは、第二軸A2上に配置されている。すなわち、仮想軸である第二軸A2を回転軸心として、ギヤ機構Cが配置されている。また、差動歯車装置DFは、第三軸A3上に配置されている。すなわち、仮想軸である第三軸A3を回転軸心として、差動歯車装置DFが配置されている。これら3つの軸A1,A2,A3は、互いに平行に配置されている。本実施形態では、これらの共通の延在方向を「軸方向L」と定義する。また、軸方向Lの一方側である相対的に入力軸I側(図2の右側)へ向かう方向を「軸第一方向L1」と定義し、軸方向Lの他方側である相対的に変速機構TM側(図2の左側)へ向かう方向を「軸第二方向L2」と定義する。
図4に示すように、第一軸A1、第二軸A2、及び第三軸A3は、軸方向Lに見て三角形(本例では鈍角三角形)の頂点に位置するように配置されている。また、本実施形態では、車両搭載状態(車両用駆動装置1が車両に搭載された状態)において、第一軸A1が相対的に車両前方側に配置され、第三軸A3が相対的に車両後方側に配置されている。また、第二軸A2が、軸方向Lに見て水平方向Hにおける第一軸A1と第三軸A3との間であって、第一軸A1及び第三軸A3よりも鉛直上側(鉛直方向Vにおける上側)に配置されている。本実施形態に係る車両用駆動装置1は、例えばFF(Front Engine Front Drive)車両に搭載される場合の構成に適した複軸構成とされている。
図1に示すように、入力軸Iは内燃機関Eに駆動連結される。内燃機関Eは、機関内部における燃料の燃焼により駆動されて動力を取り出す原動機(ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等)である。本実施形態では、内燃機関Eの出力軸(クランクシャフト等)に、入力軸Iが駆動連結される。なお、入力軸Iと内燃機関Eの出力軸との間にダンパ等の他の装置が介在されても良い。
係合装置CLは、入力軸Iと回転電機MGとの間に設けられている。係合装置CLは、入力軸Iと回転電機MGとを選択的に駆動連結する。この係合装置CLは、車輪Wから内燃機関Eを切り離す内燃機関切離用係合装置として機能する。本実施形態では、係合装置CLは、油圧駆動式の摩擦係合装置として構成されている。なお、電磁駆動式の摩擦係合装置や噛み合い式の係合装置等であっても良い。
図2に示すように、回転電機MGは、駆動装置ケース2に固定されたステータStと、当該ステータStの径方向内側に回転自在に支持されたロータRoとを有する。回転電機MGは、電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能とを果たすことが可能である。回転電機MGは、インバータ装置3を介して蓄電装置B(バッテリやキャパシタ等)に電気的に接続されている。回転電機MGは、蓄電装置Bから電力の供給を受けて力行し、又は、内燃機関Eのトルクや車両の慣性力により発電した電力を蓄電装置Bに供給して蓄電させる。回転電機MGのロータRoは、中間軸Mと一体回転するように駆動連結されている。
変速機構TMは、本実施形態では、変速比の異なる複数の変速段を切替可能に備えた自動有段変速機構である。なお、変速機構TMとして、変速比を無段階に変更可能な自動無段変速機構や、変速比の異なる複数の変速段を切替可能に備えた手動式有段変速機構、固定変速比(「1」を含む)の単一変速段を備えた定変速機構等を用いても良い。変速機構TMは、中間軸Mに入力される回転及びトルクを、各時点における変速比に応じて変速するとともにトルク変換して、当該変速機構TMの変速出力ギヤGoに伝達する。
変速出力ギヤGoは、ギヤ機構Cを介して差動歯車装置(出力用差動歯車装置)DFに駆動連結されている。また、差動歯車装置DFは、出力軸Oを介して車輪Wに駆動連結されている。差動歯車装置DFは、回転電機MGの側から変速機構TM及びギヤ機構Cを介して差動入力ギヤGiに入力される回転及びトルクを、左右2つの出力軸O(すなわち、左右2つの車輪W)に分配して伝達する。これにより、車両用駆動装置1は、内燃機関E及び回転電機MGの一方又は双方のトルクを車輪Wに伝達させて車両を走行させることができる。
2.ケースに対するインバータ装置の固定構造
本実施形態に係る車両用駆動装置1では、図3に示すように、インバータ装置3が駆動装置ケース2に固定されて一体化されている。図2及び図3に示すように、駆動装置ケース2は、軸方向Lに分割形成された第一ケース部材21と第二ケース部材28とを備えている。第一ケース部材21は、主に回転電機MGの収容空間である第一収容空間S1を形成するケース部材である。係合装置CLは、図2に示すように、回転電機MGと共に第一収容空間S1に収容されている。第二ケース部材28は、主に変速機構TM及びギヤ機構Cの収容空間である第二収容空間S2を形成するケース部材である。本実施形態では、第一ケース部材21と第二ケース部材28とに跨って、差動歯車装置DFを収容するための第三収容空間S3が形成されている。第一ケース部材21と第二ケース部材28とは、第一ケース部材21が第二ケース部材28に対して軸第一方向L1側に位置する状態で、互いに締結固定されている。
第一ケース部材21は、回転電機MGの外周を覆う周壁部22を有する。この周壁部22の内側に第一収容空間S1が形成され、回転電機MGが当該第一収容空間S1に収容されている。また、第一ケース部材21は、周壁部22から径方向内側に延びる区画壁部23を有する。この区画壁部23は、軸方向Lにおける回転電機MGと変速機構TMとの間に配置され、第一収容空間S1と第二収容空間S2とを軸方向Lに区画している。また、図4に示すように、第一ケース部材21は、周壁部22から径方向外側へ突出するように形成された突出壁部24を有する。突出壁部24は、軸方向Lに見て、第一軸A1の位置を基準として、第二軸A2側に向かって突出するように形成されている。すなわち、鉛直方向Vにおける上側かつ水平方向Hにおける車両後方側に向かって突出するように形成されている。
図3及び図5に示すように、突出壁部24は、駆動装置ケース2の外部空間に向かって開口するように凹状に形成された槽状部25を有する。槽状部25は、駆動装置ケース2の外部空間に向かってのみ開口し、駆動装置ケース2内の各収容空間S1〜S3からは隔離された状態となるように形成されている。本実施形態では、槽状部25は、軸方向Lに沿って(具体的には、軸第一方向L1側に向かって)開口するように形成されている。図3及び図7に示すように、槽状部25は、軸第一方向L1側を向く面により構成される内底面25aと、内底面25aの周縁部から軸第一方向L1側に延びる面により構成される側壁面25bとを有する。側壁面25bは、軸方向Lに見て、内底面25aの周縁部を全周に亘って取り囲むように形成されている。本実施形態では、槽状部25の内部空間は直方体状の空間として形成されている。
本実施形態では、図3に示すように、槽状部25の内底面25aは、第一ケース部材21と第二ケース部材28との接合面よりも軸第二方向L2側に配置されている。これにより、槽状部25の内部空間は、軸方向Lにおいて、第一ケース部材21と第二ケース部材28とに跨る領域に配置されている。槽状部25の内部空間は、インバータ装置3が取り付けられていない状態で、軸第一方向L1側の開口を介してのみ外部空間と連通している。これにより、槽状部25の内部空間は、各種部材の潤滑や冷却等の目的で駆動装置ケース2の内部に存在する油から隔離された空間となっている。詳しくは後述するように、この槽状部25の内部空間に、インバータ装置3の少なくとも一部が収容される。
インバータ装置3は、回転電機MG及び蓄電装置Bに電気的に接続され(図1を参照)、制御装置からの制御指令に応じて、蓄電装置Bと回転電機MGとの間の電力の受け渡しを調整する装置である。本実施形態では、インバータ装置3は、蓄電装置Bとの間で受け渡しされる直流電力と、回転電機MGとの間で受け渡しされる交流電力との間の電力変換を行う。このため、インバータ装置3は、直流電力と交流電力との変換を行う直流交流変換部を備えている。直流交流変換部には、電力変換用(ここでは直流交流変換用)のスイッチング素子32(図7を参照)や整流素子、平滑用のコンデンサ等が含まれる。スイッチング素子32としては例えばIGBTやMOSFET等が用いられ、整流素子としては例えばダイオード等が用いられる。
図5に示すように、インバータ装置3は、スイッチング素子32を含む素子ユニット30と、素子ユニット30に電気的に接続されるコンデンサ部56とを有する。素子ユニット30は、スイッチング素子32や整流素子が制御基板35等と一体化されて構成されている(図7を参照)。コンデンサ部56は、1つ以上のコンデンサにより構成され、蓄電装置Bからスイッチング素子32に供給される直流電力の変動を抑制(平滑化)する。スイッチング素子32及びコンデンサ部56は、その少なくとも一部がインバータケース50に収容されている。本実施形態では、コンデンサ部56の全体がインバータケース50に収容されている。インバータケース50は、コンデンサ部56を収容する状態で素子ユニット30に固定されている。
図5〜図7に示すように、素子ユニット30は、ベースプレート31と、ベースプレート31に配置されるスイッチング素子32と、スイッチング素子32に電気的に接続される制御基板35と、ベースプレート31に固定されるブラケット部36とを有する。ベースプレート31は、スイッチング素子32を配置するためのベースとなる部材である。ベースプレート31は、熱伝導性の高い材料(例えば、銅やアルミニウム等の金属材料)で構成されており、ヒートシンクとしても機能する。ベースプレート31は、略矩形状の、全体として平坦な板状に形成されている。ベースプレート31の対向する二面のうちの一方が、スイッチング素子32が配置される素子配置面31a(図7を参照)であり、他方が、スイッチング素子32が配置されない反素子配置面31bである。
ベースプレート31の素子配置面31aには、スイッチング素子32以外にも、整流素子等が配置されている。また、スイッチング素子32や整流素子に対してベースプレート31とは反対側に、制御基板35が配置されている。ブラケット部36は、冷媒流出口39等が形成された異形部分を除き、ベースプレート31の形状に対応する枠状に形成されている。そして、互いに固定されるベースプレート31とブラケット部36によって囲まれる空間に、スイッチング素子32、整流素子、及び制御基板35等が配置されている。
ベースプレート31の反素子配置面31bには、放熱フィン33が設けられている。本実施形態では、複数の放熱フィン33が、ベースプレート31と一体的に形成されている。それぞれの放熱フィン33は、ベースプレート31の法線方向(本例では軸方向Lに平行)に沿って立設するように形成されている。これらは、後述する素子並行流路F2に向かって立設するように形成されている。また、それぞれの放熱フィン33は、小径の円柱状に形成されている。複数の放熱フィン33は、全体として、予め定められた配列に従って規則的に配置されている。
本実施形態では、ベースプレート31の素子配置面31aに、ブラケット部36が固定されている。そして、これらが固定された状態で、これらの積層方向(以下、「基準方向」と称する)に沿ってベースプレート31及びブラケット部36の双方を貫通するように、第一貫通穴38が形成されている。なお、本実施形態では、この基準方向は軸方向Lに平行な方向となっている。第一貫通穴38は、略矩形状のベースプレート31の四隅のうちの1つに対応する位置に形成されている。また、ブラケット部36には、後述する隙間内流路F3を流通した冷媒を、冷媒排出路F4へと送り出すための冷媒流出口39(図6を参照)が設けられている。
インバータ装置3は、ベースプレート31の反素子配置面31bに固定されるカバー部材40をさらに備えている。カバー部材40は、全体として平坦な板状に形成されており、ベースプレート31に対応する形状を有している。カバー部材40の中央部は、ベースプレート31との接合面に対して凹状に窪んだ形状に形成されている。そして、素子ユニット30(ベースプレート31)とカバー部材40とが固定された状態で、ベースプレート31とカバー部材40との間に素子並行流路F2が形成されている。また、カバー部材40には、供給される冷媒を素子並行流路F2へと導き入れるための冷媒流入口41が設けられている。
素子ユニット30に対してカバー部材40とは反対側には、インバータケース50が固定されている。インバータケース50は、軸第一方向L1側となる素子ユニット30側に向かって開口するように凹状に形成された槽状部51を有する。図3及び図7に示すように、槽状部51は、軸第二方向L2側を向く面により構成される外底面51aと、外底面51aの周縁部から軸第一方向L1側に延びる面により構成される側壁面51bとを有する。側壁面51bは、軸方向Lに見て、外底面51aを全周に亘って取り囲むように形成されている。本実施形態では、槽状部51は直方体状の外面形状を有している。インバータケース50の槽状部51は、駆動装置ケース2の槽状部25に対して、ひとまわり小さく形成されている。インバータケース50も、ベースプレート31と同様、熱伝導性の高い材料で構成されていることが好ましい。
図5及び図6に示すように、槽状部51は、素子ユニット30側に向かってのみ開口するように形成されている。本実施形態では、槽状部51は、軸方向Lに沿って(具体的には、軸第一方向L1側に向かって)開口するように形成されている。槽状部51の内部空間は、当該槽状部51の外面形状に対応する直方体状の空間として形成されている。そして、このインバータケース50の槽状部51の内部空間に、インバータ装置3の一部であるコンデンサ部56が収容されている。なお、コンデンサ部56を構成するコンデンサとしては、例えば合成樹脂からなるフィルムコンデンサや、無機材料からなるセラミックコンデンサ等を用いることができる。このようなコンデンサ部56は、その大きさ及び形状に関する設計自由度が比較的大きい。このため、槽状部51の大きさ及び形状に応じてコンデンサ部56の大きさ及び形状を調整することが可能であり、コンデンサ部56の形状を槽状部51の形状に容易に適合させることができる。
また、インバータケース50は、槽状部51の開口の周縁部から前記基準方向に直交する方向に沿ってフランジ状に延びるように形成された、全体として平坦な板状部52を有する。板状部52には、前記基準方向に沿って当該板状部52を貫通する第二貫通穴53及び第三貫通穴54が形成されている。第二貫通穴53は、軸方向Lに見て、第一貫通穴38に対応する位置に形成されている。第三貫通穴54は、軸方向Lに見て、後述する連絡溝26の先端部に対応する位置に形成されている。また、第三貫通穴54は、ブラケット部36に形成された冷媒流出口39に連通している。
駆動装置ケース2、インバータケース50、素子ユニット30、及びカバー部材40は、一体的に固定されている。本実施形態では、素子ユニット30及びインバータケース50が、駆動装置ケース2に対して、共通の締結部材(図4に仮想線で示す第一締結部材61)を用いて共締めされることによって一体的に固定されている。これにより、駆動装置ケース2とインバータ装置3とがコンパクトに一体化されている。また、カバー部材40が、第一締結部材61とは異なる締結部材(図4に仮想線で示す第二締結部材62)を用いて、素子ユニット30に対して一体的に固定されている。なお、駆動装置ケース2、インバータケース50、素子ユニット30、及びカバー部材40の、それぞれ互いに隣接する部材間の接合部には、シール部材が配置されている。
インバータケース50は、その少なくとも一部が駆動装置ケース2の槽状部25に配置された状態で、当該駆動装置ケース2に固定されている。本実施形態では、インバータケース50の槽状部51が、駆動装置ケース2の槽状部25の内部空間に配置されている。これにより、槽状部51に収容されるコンデンサ部56も、槽状部25の内部空間に配置されている。上記のとおり、インバータケース50の槽状部51は、駆動装置ケース2の槽状部25に対して、ひとまわり小さく形成されている。このため、駆動装置ケース2の内底面25aとインバータケース50の外底面51aとの間、及び駆動装置ケース2の側壁面25bとインバータケース50の側壁面51bとの間には、図7に示すようにそれぞれ隙間空間が形成されている。この隙間空間は、駆動装置ケース2の槽状部25及びインバータケース50の槽状部51の形状に対応する槽状空間となっている。そして、この隙間空間(槽状空間)によって、隙間内流路F3が形成されている。
本実施形態では、素子ユニット30は、槽状部25に配置されるコンデンサ部56に対して、内底面25aとは反対側の開口側(本例では軸第一方向L1側)に配置されている。この素子ユニット30に対して、コンデンサ部56とは反対側に、カバー部材40が配置されている。また、素子ユニット30及びカバー部材40は、槽状部25の外に配置されている。素子ユニット30及びカバー部材40は、第一ケース部材21の周壁部22の径方向外側において、槽状部25から見て軸第一方向L1側(内燃機関E側)に向かって突出するように配置されている。
ところで、本実施形態では、図8から理解できるように、回転電機MGの径方向外側であって、かつ、差動歯車装置DFの径方向外側に、軸方向Lに見てV字状(丸みを帯びたV字状)の谷状空間Svが形成されている。この谷状空間Svに駆動装置ケース2の槽状部25が配置され、インバータ装置3も谷状空間Svに配置されている。また、図3も合わせて理解できるように、インバータ装置3の少なくとも一部が、周方向の一部の領域において、径方向に見て回転電機MGと重複するように配置されている。また、インバータ装置3の少なくとも一部が、周方向の一部の領域において、径方向に見て差動歯車装置DFと重複するように配置されている。このように、本実施形態では、駆動装置ケース2内において回転電機MGの外形と差動歯車装置DFの外形とに基づいて形成される谷状空間Svを有効利用して、インバータ装置3が配置されている。インバータ装置3は、ギヤ機構Cとは干渉しない軸方向Lの位置に配置されている。なお、2つの部材の配置に関して、「ある方向に見て重複する」とは、その視線方向に平行な仮想直線を当該仮想直線に直交する各方向に移動させた場合に、当該仮想直線が2つの部材の双方に交わる領域が少なくとも一部に存在することを意味する。
図8に示すように、インバータ装置3は、軸方向Lに見て第一基準線R1と、これに直交する第二基準線R2及び第三基準線R3とによって囲まれる領域に配置されている。第一基準線R1は、第二軸A2を通り、かつ、水平方向Hに沿って延びる仮想直線である。第二基準線R2は、第一軸A1を通り、かつ、鉛直方向Vに沿って延びる仮想直線である。第三基準線R3は、駆動装置ケース2の外縁に接し、かつ、鉛直方向Vに沿って延びる仮想直線である。また、インバータ装置3は、その大部分が、各基準線R1〜R3に加えて第四基準線R4によっても囲まれる閉領域に配置されている。第四基準線R4は、駆動装置ケース2の鉛直方向Vにおける上側の外縁に接し、かつ、水平方向Hに沿って延びる仮想直線である。谷状空間Svを有効利用しつつ、前記閉領域にインバータ装置3を配置することで、車両用駆動装置1の全体の小型化が図られている。
3.インバータ装置の冷却構造
車両用駆動装置1は、インバータ装置3を冷却するための冷却機構(図示せず)を備えている。この冷却機構は、冷媒を循環させる冷媒循環回路と、当該冷媒循環回路に介在された圧送ポンプ及び放熱器とを備えている。また、冷媒循環回路に介在された素子並行流路F2及び隙間内流路F3を備えている。冷媒循環回路における放熱器の下流側の流路は、インバータ装置3に対して冷媒を供給する冷媒供給路F1として機能する。
図5〜図7に示すように、冷媒供給路F1を通って供給される冷媒は、カバー部材40の冷媒流入口41から素子並行流路F2に導入される。素子並行流路F2は、ベースプレート31における反素子配置面31bに沿うように、ベースプレート31とカバー部材40との間に形成されている。カバー部材40には、ベースプレート31の放熱フィン33に対応する位置に設けられた略矩形状の冷却空間形成部43と、この冷却空間形成部43の対辺に位置するように互いに平行に設けられた冷媒分配部42及び冷媒集約部44とが形成されている。冷媒分配部42は、素子並行流路F2における上流側の、冷媒流入口41に連通する位置に配置されている。
冷媒流入口41から導入された冷媒は、冷媒分配部42で、その長さ方向の全体に亘って略均等に分配されてから、各放熱フィン33どうしの間を通って流通する。その際、ベースプレート31を介した熱交換により、スイッチング素子32や整流素子が冷却される。スイッチング素子32等を冷却した後の冷媒は冷媒集約部44で集められ、その後、冷媒集約部44に連通する位置に形成された第一貫通穴38を通って前記基準方向に流れる。冷媒は、さらに第二貫通穴53を通って、駆動装置ケース2の槽状部25とインバータケース50の槽状部51との間の隙間空間によって形成された隙間内流路F3に導入される。
隙間内流路F3に導入された冷媒は、インバータケース50の槽状部51の外底面51a及び4つの側壁面51bに沿ってインバータケース50を包む流路内を流通する。その際、インバータケース50を介した熱交換により、コンデンサ部56が冷却される。コンデンサ部56を冷却した後の冷媒は、前記隙間空間に連通するように突出壁部24に形成された連絡溝26に集められ、その後、連絡溝26の先端部に連通する位置に形成された第三貫通穴54を通って前記基準方向に流れる。なお、第三貫通穴54を通る冷媒の流通方向と、第一貫通穴38及び第二貫通穴53を通る冷媒の流通方向とは、互いに逆向きである。冷媒は、さらにブラケット部36に形成された冷媒流出口39を通って流れ出る。冷媒循環回路における冷媒流出口39の下流側の流路は、インバータ装置3を冷却した冷媒を排出する冷媒排出路F4として機能する。
本実施形態では、冷媒循環回路における冷媒供給路F1から冷媒排出路F4に至る流路において、素子並行流路F2と隙間内流路F3とが直列に接続されている。また、冷媒供給路F1、素子並行流路F2、隙間内流路F3、及び冷媒排出路F4は、冷媒の流通方向に沿って記載の順に接続されている。このように、素子並行流路F2は、冷媒供給路F1と隙間内流路F3との間に接続され、隙間内流路F3よりも上流側に設けられている。よって、素子並行流路F2を流通する、放熱器で冷却されて間もない低温の冷媒により、相対的に発熱量の大きいスイッチング素子32を効果的に冷却することができる。また、その後に隙間内流路F3を流通する冷媒により、コンデンサ部56をも冷却することができる。
このとき、インバータ装置3は、駆動装置ケース2に対して外部空間側に配置されて駆動装置ケース2の各収容空間S1〜S3から隔離されている。このため、駆動装置ケース2内で回転電機MGや変速機構TM、差動歯車装置DF等から発生する熱がインバータ装置3に与える影響を低減することができる。特に、本実施形態では、駆動装置ケース2の槽状部25とインバータケース50の槽状部51とが重ねられて、両者間に隙間空間を有する二重壁構造が形成されている。また、その隙間空間を利用して、インバータケース50を包み込むように隙間内流路F3が設けられている。このため、駆動装置ケース2内で発生する熱がインバータ装置3に与える影響を有効に低減することができる。
また、槽状部25の外に配置された素子ユニット30に関しても、ベースプレート31の反素子配置面31bに沿うように素子並行流路F2が設けられている。よって、この素子並行流路F2により、軸第一方向L1側から駆動装置ケース2に固定される内燃機関Eの輻射熱を遮蔽して、この点からも、外部からの熱がインバータ装置3に与える影響を低減することができる。そして、外部からの熱の影響が少ない状態で、上記のようにインバータ装置3を構成するスイッチング素子32及びコンデンサ部56を冷却することができる。よって、駆動装置ケース2とインバータ装置3とを一体化させつつ、インバータ装置3を高効率に冷却することができる。
4.その他の実施形態
最後に、本発明に係る車両用駆動装置の、その他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態では、コンデンサ部56の全体が、インバータケース50の槽状部51に配置されるとともに駆動装置ケース2の槽状部25に配置された構成を例として説明した。また、素子ユニット30の全体が槽状部25の外に配置された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、コンデンサ部56の一部のみが槽状部25に配置され、残部が槽状部25の外に配置された構成であっても良い。また、素子ユニット30の一部のみが槽状部25の外に配置され、残部が槽状部25に配置された構成であっても良い。
(2)上記の実施形態では、素子ユニット30がコンデンサ部56に対して槽状部25の開口側に配置された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、コンデンサ部56と素子ユニット30との配置関係が逆転されて、コンデンサ部56が素子ユニット30に対して槽状部25の開口側に配置された構成であっても良い。
(3)上記の実施形態では、冷媒供給路F1から冷媒排出路F4に至る流路において、素子並行流路F2と隙間内流路F3とが直列に接続されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、冷媒供給路F1から冷媒排出路F4に至る流路において、素子並行流路F2と隙間内流路F3とが並列に接続された構成であっても良い。また、冷媒供給路F1、隙間内流路F3、及び冷媒排出路F4の順に接続される流路に対して、素子並行流路F2が独立して設けられた構成であっても良い。
(4)上記の実施形態では、冷媒供給路F1から冷媒排出路F4に至る流路において、素子並行流路F2が隙間内流路F3よりも上流側に設けられた構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、素子並行流路F2が隙間内流路F3よりも下流側に設けられた構成であっても良い。このような構成は、上記の実施形態の冷媒循環回路における冷媒の流通方向を逆転させることにより実現できる。この場合、上記の実施形態における冷媒流出口39から隙間内流路F3及び素子並行流路F2に冷媒が供給され、隙間内流路F3及び素子並行流路F2を流通した冷媒は、上記の実施形態における冷媒流入口41から排出される。
(5)上記の実施形態では、ベースプレート31の反素子配置面31bに沿って素子並行流路F2が設けられた構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、インバータ装置3の近傍に発熱体が存在しない場合や存在しても熱的な影響度があまり高くない場合等には、スイッチング素子32自体の発熱分を適切に冷却できることを条件に、素子並行流路F2は必ずしも設けられていなくても良い。
(6)上記の実施形態では、小径の円柱状の放熱フィン33が、ベースプレート31と一体的に形成されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、放熱フィン33の形状は、平坦な板状や波形の板状等、各種の形状を採用することができる。また、放熱フィン33が別途形成された部材が、ベースプレート31に一体的に取り付けられた構成であっても良い。或いは、インバータ装置3に要求される冷却性能次第では、放熱フィン33は必ずしも設けられていなくても良い。
(7)上記の実施形態では、素子ユニット30及びインバータケース50が、駆動装置ケース2に対して共締めされるとともに、カバー部材40が、素子ユニット30に対して別途固定された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、駆動装置ケース2とインバータケース50、インバータケース50と素子ユニット30が、それぞれ個別に固定された構成であっても良い。また、カバー部材40も含めて、カバー部材40、素子ユニット30、及びインバータケース50の全てが駆動装置ケース2に対して共締めされた構成であっても良い。
(8)上記の実施形態では、インバータ装置3が直流交流変換部のみを備える構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、インバータ装置3が、直流電力の電圧変換を行う電圧変換部をさらに備えても良い。このような電圧変換部は、蓄電装置Bと直流交流変換部との間に接続されていると好適である。なお、インバータ装置3が電圧変換部を備える場合には、電圧変換(電力変換の一種)用のスイッチング素子や整流素子等も、素子ユニット30に含まれて良い。
(9)上記の実施形態では、駆動装置ケース2の槽状部25が軸方向Lに沿って開口する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。槽状部25が、軸方向Lに交差する方向(例えば径方向や鉛直方向V)に沿って開口するように形成されても良い。例えば槽状部25が、回転電機MG又は差動歯車装置DFの径方向外側に向かって開口するように形成されても良い。或いは、槽状部25が、鉛直方向Vの上側に向かって開口するように形成されても良い(図9を参照)。
(10)上記の実施形態では、1モータパラレル方式のハイブリッド車両用の駆動装置に本発明を適用した例について説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、2モータスプリット方式のハイブリッド車両用の駆動装置にも、本発明を適用することができる。また、車輪Wの駆動力源として内燃機関Eを備えることなく回転電機MGのみを備えた車両(電動車両)を駆動するための車両用駆動装置(電動車両用駆動装置)にも、本発明を適用することができる。
(11)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、本願の特許請求の範囲に記載されていない構成に関しては、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、例えばハイブリッド車両用の駆動装置や電動車両用の駆動装置に利用することができる。
1 :車両用駆動装置
2 :駆動装置ケース
3 :インバータ装置
25 :槽状部
30 :素子ユニット
31 :ベースプレート
31a :素子配置面
31b :反素子配置面
32 :スイッチング素子
33 :放熱フィン
50 :インバータケース
51 :槽状部
56 :コンデンサ部
MG :回転電機
S1 :第一収容空間(回転電機の収容空間)
F1 :冷媒供給路
F2 :素子並行流路
F3 :隙間内流路
F4 :冷媒排出路

Claims (3)

  1. 車両駆動用の回転電機と、前記回転電機を収容する駆動装置ケースと、前記駆動装置ケースに固定されるインバータ装置と、を備える車両用駆動装置であって、
    前記回転電機の収容空間から隔離されるとともに外部空間に向かって開口するように前記駆動装置ケースに凹状に形成された第一槽状部と、
    前記第一槽状部よりも小さく且つ前記第一槽状部と同じ向きに開口するように凹状に形成された第二槽状部を有し、前記インバータ装置を収容するとともに、前記第二槽状部が前記第一槽状部の内部空間に配置されたインバータケースと、
    前記第一槽状部と前記第二槽状部との間の槽状の隙間空間によって形成された隙間内流路と、
    前記隙間内流路に流通させる冷媒を供給する冷媒供給路と、
    前記隙間内流路を流通した冷媒を排出する冷媒排出路と、を備え
    前記インバータ装置は、電力変換用のスイッチング素子と前記スイッチング素子が配置される素子配置面を有するベースプレートとを含む素子ユニットと、前記素子ユニットに電気的に接続されるコンデンサ部と、前記ベースプレートにおける前記素子配置面側とは反対側の反素子配置面に固定されるカバー部材と、を有し、
    前記コンデンサ部が、前記第二槽状部の内部空間に配置され、
    前記素子ユニットが、前記コンデンサ部に対して、前記第二槽状部の開口側において前記第二槽状部の外に配置され、
    前記ベースプレートと前記カバー部材との間に、前記ベースプレートの前記反素子配置面に沿うように形成された素子並行流路をさらに備え、
    前記冷媒供給路が前記素子並行流路に接続され、前記素子並行流路が前記隙間内流路に接続され、前記隙間内流路が前記冷媒排出路に接続されている車両用駆動装置。
  2. 前記ベースプレートは、前記素子並行流路に向かって立設するように前記反素子配置面に設けられた放熱フィンを有する請求項に記載の車両用駆動装置。
  3. 前記インバータケース及び前記素子ユニットが、前記駆動装置ケースに対して、共締めによって一体的に固定されている請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。
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