JP6077911B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収性物品に関するものである。
一般的な使い捨ておむつは、クレープ紙等からなる包装体内に、繊維集合体に高吸収性ポリマー粒子を混入してなる吸収体を封じ込めてなる吸収要素と、この吸収要素の表側を覆う透液性トップシートと、吸収要素の裏側を覆う液不透過性シートとを基本構成要素としている(例えば特許文献1参照)。また最近では、トップシートと吸収要素との間に、いわゆる逆戻りを防止するために中間シート(セカンドシートともいわれる)を介在させることも一般的となっている。使用時には、尿や便の液分はトップシート、中間シートがある場合は中間シート、及び包装体を通過して吸収体に吸収され、吸収体の裏側への移動は液不透過性シートにより遮断されるようになっている(例えば特許文献1参照)。
また、製造上の理由により、包装体の平面形状は略長方形であるものの、股間部におけるフィット性を改善するために、吸収体の股間部を脚周りに沿う括れ形状とすることも良く行われている。つまり、吸収体の股間部が括れ形状となっているのに対して、包装体の平面形状が長方形であると、図11に示すように、包装体58における吸収体56の括れ部分56Nと対応する部位には吸収体56の無い余り部分58Aが形成される。なお、図11における他の構成は、後述の本発明の実施形態の対応構成と同じ符号を用いているため、敢えて説明を省略する。
特開2011−200444号公報 特開2004−89271号公報 特開2004−81617号公報
しかしながら、包装体がクレープ紙からなる場合に前述のような余り部分が形成されていると、排尿により包装体が湿潤した後に歩行時等の外力が加わったとき、この余り部分(特に余り部分と非余り部分との境界)が破れることがあった。このような破れが発生すると、包装体内に封じ込められていた高吸収性ポリマー粒子がこぼれ出て、トップシートを通過又は迂回してトップシート上に至り、肌に付着するおそれがある。
包装体の破れを防止するために、包装体素材であるクレープ紙の目付を上げる等の素材変更も考えられるが、包装体の液透過性に悪影響が及ぶこともあるため、素材変更以外の解決策が望まれる。
そこで、本発明の主たる課題は、クレープ紙からなる包装体の股間部における破れを防止することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
クレープ紙からなる包装体内に吸収体を封じ込めてなる吸収要素と、この吸収要素の表側を覆う透液性トップシートと、吸収要素の裏側を覆う液不透過性シートとを備え、
前記吸収体の股間部は脚周りに沿う括れ形状とされ、前記包装体における前記吸収体の括れ部分と対応する部位には吸収体の無い余り部分が形成された、吸収性物品において、
前記包装体の余り部分が前記吸収要素の表側又は裏側に折り返されて折り返し部分が形成されている、
ことを特徴とする吸収性物品。
(作用効果)
このような折り返し部分を形成することにより、余り部分が吸収体の表側又は裏側に隠れて実質的に無くなる(換言すれば、吸収体だけでなく吸収要素全体の股間部が脚周りに沿う括れ形状となる)ことにより、余り部分に力が加わり難くなり、その結果として股間部におけるクレープ紙からなる包装体の破れが防止される。しかも、本発明によれば包装体素材の変更は必要無い。また、包装体を吸収体の括れ形状に合わせて切断するのと異なり、廃材が発生することもない。
<請求項2記載の発明>
前記折り返し部分の前後方向中間に、側縁から折り返し位置に向かう切り込み又は切り欠きが一つ又は前後方向に間隔を空けて複数設けられている、請求項1記載の吸収性物品。
(作用効果)
折り返し部分にこのような切り込み又は切り欠きを設けることにより、折り返し部分やこれに繋がる部分に皺が寄りにくくなり、装着感の悪化等を防止することができる。
<請求項3記載の発明>
前記クレープ紙は、JIS P 8135−1998に準じて測定される湿潤引張強度は前後方向が0.5〜3.5N/25mm、幅方向が0.5〜1.1N/25mmである、請求項1又は2記載の吸収性物品。
(作用効果)
本発明が問題視する包装体の破れは、このようなクレープ紙を用いる場合に顕著であるため、本発明はこのようなクレープ紙を用いる場合に好適である。
<請求項4記載の発明>
装着者の腹側から股間を通り背側まで延在する外装体と、この外装体の内面に固定された、前記吸収要素を含む内装体とを備え、前記外装体の腹側の両側縁部と外装体の背側の両側縁部とが接合されることにより、ウエスト開口部及び左右一対の脚開口部が形成された、パンツタイプ使い捨ておむつである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
パンツタイプ使い捨ておむつは、歩行等の動きの多い装着者を対象とするものであるため、本発明はこのようなパンツタイプ使い捨ておむつに好適である。
以上のとおり、本発明によれば、クレープ紙からなる包装体の股間部における破れを防止できるようになる、等の利点がもたらされる。
パンツタイプ使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図1の3−3断面図である。 図1の4−4断面図である。 図1の5−5断面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの要部のみを示す、おむつを展開した状態における平面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの要部のみを示す、断面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの斜視図である。 (a)折り返し前の状態、及び(b)折り返した後の状態を示す吸収要素の底面図である。 (a)折り返し前の状態、及び(b)折り返した後の状態を示す吸収要素の底面図である。 従来のパンツタイプ使い捨ておむつにおける図3相当の断面図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ詳説する。
図1〜図8は、パンツタイプ使い捨ておむつの一例100を示している。このパンツタイプ使い捨ておむつ100は、製品外面(裏面)をなす外装体12と、外装体12の内面に貼り付けられた内装体200とから構成されているものである。符号Yは展開状態におけるおむつの全長(前身頃Fのウエスト開口部WOの縁から後身頃Bのウエスト開口部WOの縁までの縦方向長さ)を示しており、符号Xは展開状態におけるおむつの全幅を示している。
内装体200は、尿等の***物等を吸収保持する部分であり、外装体12は着用者の身体に対して内装体200を支えるための部分である。なお、断面図における点模様部分は各構成部材を接合する接合部分を示しており、ホットメルト接着剤などのベタ、ビード、カーテン、サミット若しくはスパイラル塗布などにより、また弾性伸縮部材の固定部分はこれに代えて又はこれとともにコームガンやシュアラップ塗布などの弾性伸縮部材の外周面への塗布により形成されるものである。また、「前後方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味し、「上下方向」とはおむつ100の装着状態、すなわちおむつ100の前身頃両側部と後身頃両側部を重ね合わせるようにおむつ100を股間部で2つに折った際に胴回り方向と直交する方向、換言すればウエスト開口部WO側と股間部側とを結ぶ方向を意味する。
(外装体)
外装体12は、股間部から腹側に延在する前身頃Fを構成する部分と、股間部から背側に延在する後身頃Bを構成する部分とを有し、これら前身頃Fの両側部と後身頃Bの両側部とが接合されて、図8に示すように、装着者の胴を通すためのウエスト開口部WO及び脚を通すための左右一対の脚開口部LOが形成されているものである。符号12Aは接合部分を示している(以下、この部分をサイドシール部ともいう)。なお、股間部とは、展開状態における前身頃Fのウエスト端縁から後身頃Bのウエスト端縁までの前後方向中央を意味し、それよりも前側の部分及び後側の部分が前身頃F及び後身頃Bをそれぞれ意味する。
外装体12は、サイドシール部13を有する縦方向範囲(ウエスト開口部WOから脚開口部LOの上端に至る縦方向範囲)として定まる胴回り部Tと、脚開口部LOを形成する部分の前後方向範囲(前身頃Fのサイドシール部13を有する縦方向領域と後身頃Bのサイドシール部13を有する縦方向領域との間)して定まる中間部Lとを有する。胴回り部Tは、概念的にウエスト開口部の縁部を形成する「ウエスト縁部」Wと、これよりも下側の部分である「ウエスト下部」Uとに分けることができる。これらの縦方向の長さは、製品のサイズによって異なり、適宜定めることができるが、一例を挙げると、ウエスト縁部Wは15〜40mm、ウエスト下部Uは65〜120mmとすることができる。一方、中間部Lの両側縁は被着者の脚周りに沿うように括れており、ここが着用者の脚を入れる部位となる。この結果、外装体12は、全体としては略砂時計形状をなしている。外装体12の括れの程度は適宜定めることができ、図1〜図8に示す形態のように、すっきりとした外観とするために最も幅が狭い部分では内装体200の幅より狭くすることが好ましいが、最も幅が狭い部分でも内装体200の幅以上となるように定めてもよい。
外装体12は、図3〜図5に示されるように、二枚のシート基材12S,12Hをホットメルト接着剤等の接着剤により張り合わせて形成されるものであり、内側に位置する内側シート基材12Hはウエスト開口部WOの縁までしか延在していないが、外側シート基材12Sは内側シート基材12Hのウエスト側の縁を回り込んでその内側に折り返されており、この折り返し部分12rは内装体200のウエスト側端部上までを被覆するように延在されている。
シート基材12S,12Hとしては、シート状のものであれば特に限定無く使用できるが、不織布であるのが好ましい。不織布は、その原料繊維が何であるかは特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。不織布を用いる場合、その坪量は10〜30g/m2程度とするのが好ましい。
また、外装体12を通して後述する印刷シート25のデザインを製品外面から良好に視認できるように、外装体12の総目付けは20〜60g/m2程度であるのが好ましく、外装体12のJIS K 7105に規定される全光線透過率が40%以上、特に50%以上となっているのが好ましい。
そして、外装体12には、胴回りに対するフィット性を高めるために、両シート基材12S,12H間に糸ゴム等の細長状弾性伸縮部材15〜19が所定の伸長率で設けられている。細長状弾性伸縮部材15〜19としては、合成ゴムを用いても、天然ゴムを用いても良い。外装体12の両シート基材12S,12Hの貼り合せや、その間に挟まれる細長状弾性伸縮部材15〜19の固定には種々の塗布方法によるホットメルト接着またはヒートシールや超音波接着を用いることができる。外装体12全面を強固に固定するとシートの風合いを損ねるため好ましくない。これらを組合せ、細長状弾性伸縮部材15〜19の接着は強固にし、それ以外の部分は接着しないか弱く接着するのが好ましい。
より詳細には、後身頃B及び前身頃Fのウエスト縁部Wにおける内側シート基材12Hの内側面と外側シート基材12Sの折り返し部分12rの外側面との間には、幅方向全体にわたり連続するように、複数のウエスト縁部弾性伸縮部材17が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸長率で幅方向に沿って伸長された状態で固定されている。また、ウエスト縁部弾性伸縮部材17のうち、ウエスト下部Uに隣接する領域に配設される1本または複数本については、内装体200と重なっていてもよいし、内装体200と重なる幅方向中央部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けてもよい。このウエスト縁部弾性伸縮部材17としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、4〜12mmの間隔で3〜22本程度、それぞれ伸長率150〜400%、特に220〜320%程度で固定するのが好ましい。また、ウエスト縁部弾性伸縮部材17は、その全てが同じ太さと伸長率にする必要はなく、例えばウエスト縁部Wの上部と下部で弾性伸縮部材の太さと伸長率が異なるようにしてもよい。
また、前身頃F及び後身頃Bのウエスト下部Uにおける内側シート基材12Hの外側面と外側シート基材12Sの内側面との間には、内装体200と重なる幅方向中央部を除いて、その上側および幅方向両側の各部位に、幅方向全体にわたり連続するように、細長状弾性伸縮部材からなるウエスト下部弾性伸縮部材15,19が複数本、上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸長率で幅方向に沿って伸長された状態で固定されている。
ウエスト下部弾性伸縮部材15,19としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、1〜15mm、特に3〜8mmの間隔で5〜30本程度、それぞれ伸長率200〜350%、特に240〜300%程度で固定するのが好ましい。
また、前身頃F及び後身頃Bの中間部Lにおける内側シート基材12Hの外側面と外側シート基材12Sの内側面との間には、内装体200と重なる幅方向中央部を除いて、その幅方向両側の各部位に、幅方向全体にわたり連続するように、細長状弾性伸縮部材からなる中間部弾性伸縮部材16が複数本、上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸長率で幅方向に沿って伸長された状態で固定されている。
中間部弾性伸縮部材16,18としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、5〜40mm、特に5〜20mmの間隔で2〜10本程度、それぞれ伸長率150〜300%、特に180〜260%で固定するのが好ましい。
なお、図示のように、ウエスト下部弾性伸縮部材及び中間部弾性伸縮部材15,19,16,18が、内装体200と重なる幅方向中央部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けられていると、内装体200が幅方向に必要以上に収縮することがなく、モコモコと見た目が悪かったり吸収性が低下したりすることがない。この形態には、幅方向両側にのみ弾性伸縮部材が存在する形態の他、内装体200を横切ってその幅方向一方側から他方側まで弾性伸縮部材が存在しているが、内装体200と重なる幅方向中央部では弾性伸縮部材が細かく切断され、収縮力が作用せず(実質的には、弾性伸縮部材を設けないことに等しい)に、その幅方向両側のみが収縮力作用部分として構成されている形態も含まれる。もちろんウエスト下部弾性伸縮部材及び中間部弾性伸縮部材15,19,16,18の配設形態は上記例に限るものではなく、ウエスト下部Uの幅方向全体にわたり伸縮力が作用するように、ウエスト下部弾性伸縮部材及び中間部弾性伸縮部材15,19,16,18の一部または全部を、内装体200を横切ってその幅方向一方側から他方側まで設けることもできる。
また、各部の細長状弾性伸縮部材15〜19が後述する印刷シート25を横切る場合において、細長状弾性伸縮部材15〜19として酸化チタンを含有するゴムを用いる場合には、酸化チタンの含有量が低い(例えば2%以下の)ものあるいは酸化チタンを含有しないものを用いるのが好ましい。
(後処理テープ)
外装体12の後身頃Bの外面における幅方向中央部には、後処理テープ70(固定手段)を設けることができる。後処理テープ70は、おむつ100を表面シート30が内側に且つ前身頃Fが内側となるように丸め若しくは折り畳んだ状態で固定するためのものである。一般的な後処理テープ70は、図5に示すように、基端部71が外装体12の外面に接着剤等により固定されるとともに、この基端部71よりも先端側の部分は三つ折り(断面Z字状)や二つ折りで折り畳まれて、折り重なり部分間が仮止め接着剤72により剥離可能に固定(仮固定)されている。また、先端部に白色等の不透明色に着色された摘み部73を有するとともに、この摘み部73を除く部分が透明または半透明であり、この後処理テープ70における透明または半透明の部分を通して、後処理テープ70の外面側から後述するデザインが視認可能になっている。具体的な構造は適宜構成することができるが、図示形態では、全体を透明又は半透明の複数の基材を長手方向に連結して形成するとともに、摘み部73に着色テープ74を張り合わせた構造を採用している。
廃棄時には、おむつ100を表面シート30が内側になるとともに前身頃Fが内側となるように丸め若しくは折り畳んだ後、後処理テープ70の折り重なり部分を剥離して展ばし、丸めた若しくは折り畳んだおむつ100の後身頃Bからウエスト開口部WOを越えて反対側の外面まで巻き付けるようにして接着剤により固定する。後処理テープ70は、不使用時にはコンパクトに折り畳まれ、使用時には長尺状に展開できる三つ折り形状のものが特に好適である。
後処理テープ70等の固定手段は、前身頃Fに設けてもよく、後身頃Bと前身頃Fの両方に設けてもよい。
(印刷シート)
液不透過性シート11と外装体12との間(外装体12の層間を含む)には、印刷によりデザインの施された印刷シート25が設けられている。外装体12を省略し、印刷シート25が外面に露出する形態とすることもできる。また、図示例の印刷シート25は、それが配置される身頃よりも小さい面積を有しており、前身頃F及び後身頃Bに個別に設けられているが、前身頃Fから股間部を通り後身頃Bまで一体的に連続するように設けることもできる。
印刷シート25の寸法・形状は特に限定されないが、機能を十分なものとするためには十分に面積を大きくするのが好ましく、例えば、印刷シート25の幅は吸収体56の幅の50〜120%程度であるのが好ましく、印刷シート25の長さは少なくとも腹側及び背側の片側で物品全長Yの15〜30%程度であるのが好ましい。また、印刷シート25の形状はトリムロスが発生しない点では図示例のような矩形であるのが好ましいが、円形や楕円形、三角形、六角形等の幾何学形状、若しくはデザインの周囲に沿う形状にカットしても良い。
印刷シート25のシート基材としては、プラスチックフィルムや不織布、紙などを用いることができるが、嵩高く通気性の高い素材が好ましい。プラスチックフィルムを用いる場合は、ムレ防止のため透湿性を有することが望ましい。不織布や紙は透湿性を有するため好ましく、デザイン印刷を施す場合、不織布にあっては平滑性が高く印刷し易いもの、紙にあっては強度が高くインクの滲み難いものを用いるのが好ましい。特に好ましいものとしては、目付け15〜35g/m2程度、厚み0.1〜0.3mm程度のクレープ紙(薄葉紙)や、目付け10〜25g/m2程度、厚み0.1〜0.3mm程度の不織布(特にスパンボンド部の繊度が1.0〜3.0dtex程度のスパンボンド不織布やSMS不織布)を挙げることができる。クレープ紙を用いる場合は、クレープ率は5〜20%程度、特に5〜15%程度のものを用いるのが好ましい。クレープ率が20%以上であると、インクの定着量は大きくなるが滲みが生じてデザイン印刷には適さない。クレープ率が5%以下であるとインクが浸透しにくいため定着量が少ない。
(外装体分割構造)
上述の例では、前身頃Fから後身頃Bまでを一体的な外装体12により連続的に覆っているが、外装体が、装着者の胴回りのうち腹側を覆う腹側外装体と背側を覆う背側外装体とに分割されており、腹側外装体の幅方向中央部内面に内装体の前端部がホットメルト接着剤等により連結されるとともに、背側外装体の幅方向中央部内面に内装体の後端部がホットメルト接着剤等により連結されており、腹側外装体と背側外装体とが股間側で連続しておらず、離間されている形態も採用することができる。この離間距離は150〜250mm程度とすることができる。この場合、内装体における液不透過性シートの裏面には、内装体の裏面全体を覆うように、あるいは腹側外装体と背側外装体との間に露出する部分全体を覆うように、股間部外装体を固定することもできる。股間部外装体としては、前述した外装体に用いられるものと同様の資材を用いることができる。股間部外装体も本発明の外装体に相当する。
(内装体)
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3〜図5に示されるように、身体側となる表面シート30と、液不透過性シート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、吸収機能を担う本体部である。符号40は、表面シート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、表面シート30と吸収要素50との間に設けられた中間シート(セカンドシート)を示しており、符号60は、内装体200の両脇に***物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側に設けられた、身体側に起立する立体ギャザー60を示している。
(表面シート)
表面シート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、表面シート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、表面シート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
立体ギャザー60を設ける場合、表面シート30の両側部は、液不透過性シート11と立体ギャザー60との間を通して、吸収要素50の裏側まで回りこませ、液の浸透を防止するために、液不透過性シート11及び立体ギャザー60に対してホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。
(中間シート)
表面シート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、表面シート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、表面シート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、表面シート30と同様の素材や、スパンレース、スパンボンド、SMS、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは20〜80g/m2が好ましく、25〜60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.2〜10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示の形態の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、吸収体56の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
(液不透過性シート)
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。液不透過性シート11には、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。このほかにも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
液不透過性シート11は、防漏性を高めるために、吸収要素50の両側を回りこませて吸収要素50の表面シート30側面の両側部まで延在させるのが好ましい。この延在部の幅は、左右それぞれ5〜20mm程度が適当である。
また、液不透過性シート11の内側、特に吸収体56側面に、液分の吸収により色が変化する***インジケータを設けることができる。
(立体ギャザー)
立体ギャザー60は、内装体200の両側部に沿って前後方向全体にわたり延在する帯状部材であり、表面シート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。本実施の形態の立体ギャザー60は、内装体200の側部から起立するように設けられ、付け根側の部分は幅方向中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端側の部分は幅方向外側に向かって斜めに起立するものである。
より詳細には、立体ギャザー60は、内装体200の前後方向長さに等しい長さを有する帯状のギャザーシート62を幅方向に折り返して二つに折り重ねるとともに、折り返し部分及びその近傍のシート間に、細長状弾性伸縮部材63を長手方向に沿って伸長状態で、幅方向に間隔をあけて複数本固定してなるものである。立体ギャザー60のうち先端部と反対側に位置する基端部(幅方向においてシート折り返し部分と反対側の端部)は内装体200の側縁部の裏面に固定された取付部分65とされ、この取付部分65以外の部分は取付部分65から突出する突出部分66(折り返し部分側の部分)とされている。また、突出部分66は、幅方向中央側に向かう付け根側部分と、この付け根側部分の先端から幅方向外側に折り返された先端側部分とからなる。この形態は面接触タイプの立体ギャザーであるが、幅方向外側に折り返されない線接触タイプの立体ギャザー(図示略)も採用することができる。そして、突出部分66のうち前後方向両端部が倒伏状態で表面シート30の側部表面に対してホットメルト接着剤やヒートシールにより固定された前後固定部67とされる一方で、これらの間に位置する前後方向中間部は非固定の自由部分とされ、この自由部分に前後方向に沿う細長状弾性部材63が伸長状態で固定されている。
ギャザーシート62としてはスパンボンド不織布(SS、SSS等)やSMS不織布(SMS、SSMMS等)、メルトブロー不織布等の柔軟で均一性・隠蔽性に優れた不織布に、必要に応じてシリコンなどにより撥水処理を施したものを好適に用いることができ、繊維目付けは10〜30g/m2程度とするのが好ましい。細長状弾性伸縮部材63としては糸ゴム等を用いることができる。スパンデックス糸ゴムを用いる場合は、太さは470〜1240dtexが好ましく、620〜940dtexがより好ましい。固定時の伸長率は、150〜350%が好ましく、200〜300%がより好ましい。なお、用語「伸長率」は自然長を100%としたときの値を意味する。また、図示のように、二つに折り重ねたギャザーシートの間に防水フィルム64を介在させることもできる。
立体ギャザー60の自由部分に設けられる細長状弾性伸縮部材63の本数は2〜6本が好ましく、3〜5本がより好ましい。配置間隔60dは3〜10mmが適当である。このように構成すると、細長状弾性伸縮部材63を配置した範囲で肌に対して面で当たり易くなる。先端側だけでなく付け根側にも細長状弾性伸縮部材63を配置しても良い。
立体ギャザー60の取付部分65の固定対象は、内装体200における表面シート30、液不透過性シート11、吸収要素50等適宜の部材とすることができる。
かくして構成された立体ギャザー60では、細長状弾性伸縮部材63の収縮力が前後方向両端部を近づけるように作用するが、突出部分66のうち前後方向両端部が起立しないように固定されるのに対して、それらの間は非固定の自由部分とされているため、自由部分のみが図3に示すように身体側に当接するように起立する。特に、取付部分65が内装体200の裏面側に位置していると、股間部及びその近傍において立体ギャザー60が幅方向外側に開くように起立するため、立体ギャザー60が脚周りに面で当接するようになり、フィット性が向上するようになる。
立体ギャザー60の寸法は適宜定めることができるが、乳幼児用紙おむつの場合は、例えば図7に示すように、立体ギャザー60の起立高さ(展開状態における突出部分66の幅方向長さ)W6は15〜60mm、特に20〜40mmであるのが好ましい。また、立体ギャザー60をトップシート30表面と平行になるように、平坦に折り畳んだ状態において最も内側に位置する折り目間の離間距離W3は60〜190mm、特に70〜140mmであるのが好ましい。
なお、図示形態と異なり、内装体200の左右各側において立体ギャザーを二重に(二列)設けることもできる。
(吸収要素)
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装体58とを有する。
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56の脚回りへのフィット性が向上するために、図6にも示すように、吸収体56は、前端部、後端部及びこれらの間に位置し、前端部及び後端部と比べて幅が狭い括れ部分56Nとを有する形状(一般に砂時計形状とも呼ばれている)をなしている。
また、吸収体56の寸法は適宜定めることができるが、前後方向及び幅方向において、内装体の周縁部又はその近傍まで延在しているのが好ましい。なお、符号56Xは吸収体56の幅を示している。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子54としては、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下のものが望ましく、また、180μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量(JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」)が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度(JIS K7224−1996高吸水性樹脂の吸水速度試験方法)が40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が40秒を超えると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和する。
必要であれば、高吸収性ポリマー粒子は、吸収体56の平面方向で散布密度あるいは散布量を調整できる。たとえば、液の***部位を他の部位より散布量を多くすることができる。男女差を考慮する場合、男用は前側の散布密度(量)を高め、女用は中央部の散布密度(量)を高めることができる。また、吸収体56の平面方向において局所的(例えばスポット状)にポリマーが存在しない部分を設けることもできる。
(包装体)
包装体58はクレープ紙により形成されている。クレープ紙は特に限定されないが、目付けは13〜20g/m2、特に14〜18g/m2のものが望ましい。また、クレープ紙のJIS P 8117:2009「紙及び板紙−透気度及び透気抵抗度試験方法(中間領域)−ガーレー法」に準拠して測定される透気度は1〜15秒であることが望ましい。さらに、クレープ紙としては、JIS P 8135−1998に準じて測定される湿潤引張強度は前後方向が0.5〜3.5N/25mm、幅方向が0.5〜1.1N/25mmであることが望ましい。クレープ紙の湿潤強度が、前後方向で3.5N以上、幅方向で1.1N以上の場合、資材単体の強度が高いため、包装体58の破れは起きにくい。クレープ紙の湿潤強度が、前後方向で0.5N以下、幅方向で0.5N以下の場合、湿潤時に資材が破壊し易い。なお、湿潤引張強度の測定における試験片の寸法は、長さ(前後方向のときは前記方向の長さ、幅方向の引張強さのときは幅方向の長さ)が100mmとされ、幅(前後方向の引張強さのときは幅方向の長さ、幅方向の引張強さのときは前後方向の長さ)が25mmとされチャック間距離は60mm、引張速度100mm/minとされる。
包装体58の包装形態は適宜定めることができるが、製造容易性や前後端縁からの高吸収性ポリマー粒子の漏れ防止等の観点から、吸収体56の表裏面及び両側面を取り囲むように筒状に巻き付け、且つその前後縁部を吸収体56の前後から食み出させ、この食み出し部分を表裏方向に潰してホットメルト接着剤等の接合手段により接合する形態が好ましい。
(包装体余り部分)
特徴的には、図9(a)に示すように、包装体58における吸収体56の括れ部分56Nと対応する部位(吸収体56の無い部位)である余り部分58Aが、二点鎖線で示すように吸収要素50の裏側(表側でも良い)に折り返されて、図3及び図9(b)に示すように折り返し部分58Fが形成されている。図示形態では、トップシート30及び液不透過性シート11からなる筒状部分は折り返されていない。余り部分58Aを吸収要素50の表側に折り返した場合、包装体58の重なり代が増え、吸収性能が悪化することが考えられるため、裏側に折り返す方が好ましい。
また、図示形態では、折り返し部分58Fが戻るのを防止するために、折り返し部分58Fを包装体58の裏面における対向部分にホットメルト接着剤等の接合手段58Jにより固定しているが、この固定は液不透過性シート11や、トップシート30、中間シート40等、表側及び裏側の少なくとも一方に隣接する部材に対して行っても良く、単に折り返すだけで固定を省略することもできる。
このような折り返し部分58Fを形成することにより、余り部分58Aが吸収体56の表側又は裏側に隠れて実質的に無くなる(換言すれば、吸収体56だけでなく吸収要素50全体の股間部が脚周りに沿う括れ形状となる)ことにより、余り部分58Aに力が加わり難くなり、その結果として股間部における包装体58の破れが防止される。しかも、本発明によれば包装体58素材の変更は必要無い。また、包装体58を吸収体56の括れ形状に合わせて切断するのと異なり、廃材が発生することもない。
折り返し部分58Fの折り返し位置は、適宜定めることができ、吸収体56の側縁に近い方が望ましいが、折り返しがある限りある程度の破れ防止効果は得られるため、離間していても良い。折り返し位置と吸収体56の側縁との間隔は5mm以下であるのが好ましい。折り返す長さは150mm以下であることが好ましい。
余り部分58Aをそのまま折り返すと、折り返し部分58Fやこれに繋がる部分に図9(b)に示すように皺が寄り、装着感の悪化等をもたらすおそれがある。よって、図10(a)に示すように、折り返し部分58Fの前後方向中間に、側縁から折り返し位置に向かう切り込み58cを一つ又は前後方向に間隔を空けて複数設け、この切り込み58cにより細かく分割された余り部分58Aを、二点鎖線で示すようにそれぞれ折り返して、図10(b)に示すように折り返し部分58Fを形成することも提案する。切り込み58cを複数入れる場合、前後方向の間隔は、150mm以下であることが好ましい。これにより、折り返し部分58Fやこれに繋がる部分に皺が寄りにくくなり、装着感の悪化等を防止することができる。なお、切り込み58c(太さが無い線状の切断部分)に代えて、切り欠き(ある程度の面積を有する部分を切り落とした部分)を設けることもできるが、廃材が発生するため切り込み58cが望ましい。
本発明は、上記例のようなパンツタイプ使い捨ておむつの他、テープタイプ、パッドタイプ等の各種使い捨ておむつ、あるいは生理用ナプキン等、吸収性物品全般に利用できるものである。
11…液不透過性シート、12…外装体、25…印刷シート、200…内装体、30…トップシート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、56N…括れ部分、58…包装体、58A…余り部分、58F…折り返し部分、58J…接合手段、58c…切り込み、60…立体ギャザー、62…ギャザーシート。

Claims (4)

  1. クレープ紙からなる包装体内に吸収体を封じ込めてなる吸収要素と、この吸収要素の表側を覆う透液性トップシートと、吸収要素の裏側を覆う液不透過性シートとを備え、
    前記吸収体の股間部は脚周りに沿う括れ形状とされ、前記包装体における前記吸収体の括れ部分と対応する部位には吸収体の無い余り部分が形成された、吸収性物品において、
    前記包装体の余り部分が前記吸収要素の表側又は裏側に折り返されて折り返し部分が形成されている、
    ことを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記折り返し部分の前後方向中間に、側縁から折り返し位置に向かう切り込み又は切り欠きが一つ又は前後方向に間隔を空けて複数設けられている、請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記クレープ紙は、JIS P 8135−1998に準じて測定される湿潤引張強度は前後方向が0.5〜3.5N/25mm、幅方向が0.5〜1.1N/25mmである、請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 装着者の腹側から股間を通り背側まで延在する外装体と、この外装体の内面に固定された、前記吸収要素を含む内装体とを備え、前記外装体の腹側の両側縁部と外装体の背側の両側縁部とが接合されることにより、ウエスト開口部及び左右一対の脚開口部が形成された、パンツタイプ使い捨ておむつである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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