JP6074975B2 - 基板保持用枠体と基板保持用枠体の搬送方法 - Google Patents

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Description

本発明は、剛性であり撓み性を有する矩形状(四角形状)の基板を、同じく矩形状の
基板保持用枠体の内側に設けた基板支持板に1枚ずつ載せ、該基板を載せた状態の基板保持用枠体を多段に積み重ねして保管・搬送する用途の基板保持用枠体と該基板保持用枠体の搬送方法等に関するものである。
基板の例としては薄板ガラス基板があり、特には、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ用のカラーフィルター基板、それらの中間製品、その他各種基板等を挙げることができる。
これら大型の基板は撓みやすく、四週縁辺部のみを支持した場合には、水平にやや下方に湾曲した状態になるが、多段積みした際に基板の相互に接触しないようにし、かつ高い密度に積層する必要がある。さらに、搬送時や保管時の振動による破損や割れから基板を保護する必要があり、塵埃の混入発生や汚染を防止する必要もある。
本発明は、基板保持用枠体と該基板保持用枠体の搬送方法に関するものであり、特に、基板保持用枠体を従来のような、枠体の左右に張り出した手掛部や係合部を把持する方法によらずに吸着して搬送可能にすることを考慮した基板保持用枠体とその搬送方法等に関するものである。
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ用のカラーフィルター等に用いられる基板は、損傷したり、汚したりすることなく搬送及び保管することが重要である。このような板状物を搬送等する際は、基板同士が接触しないように所定の間隔で並列に収納することが有効である。
しかし、これら液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイに代表されるフラットパネルディスプレイ製品は、表示画面サイズが大型化していることと、小サイズ画面の物であってもコスト面から多面付けの状態で製造する必要もあり、用いられる基板やその中間製品は大サイズ化している。基板はさらに1.5メートル角位以上の大サイズ化が求められており、保管スペースや取り扱い装置の問題からこのような基板を高密度で安全に保管し、取り扱いできるようにする必要がある。
特許文献1は、ディスプレイ用基板収納用トレイ、並びに、そのディスプレイ用基板収納トレイ内に収納されたディスプレイ用基板の取り出し機構および取り出し方法に関する発明である。この発明では、上側のディスプレイ用基板収納用トレイ10の係合部13と下側のディスプレイ用基板収納用トレイ10の係合部13との間に、チャッキング用のチャック爪を挿入することができ、そのチャック爪が、上側のディスプレイ用基板収納用トレイ10の係合部13に係合されることによって、上側のディスプレイ用基板収納用トレイ10のみを、下側のディスプレイ用基板収納用トレイ10から分離して搬送するものである(段落番号0036)。係合部が外周枠から外側に延出しているため、搬送時の接触により、変形が生じる事があり、これによりロボットハンドによる把持不良が発生する事がある問題がある。
特許文献2は、部品トレイを部品挿入装置へ供給する装置に関し、昇降機構と吸着機構で部品トレイを把持することを記載している。真空圧によって部品トレイを吸引把持するバキュームパッドによって構成され、複数のロッド内に吸引通路が形成され、上端からパイプを介して真空装置に接続されている部品トレイ供給装置であるが(段落番号0015)、吸着を解除する際に、放出される加圧エアーの散乱を防ぐ記載がないため、異物が発生または散乱する問題がある。
特開2004−59116号公報 特開平11−312895号公報
先行文献に記載されるものではないが、本願出願前の関係技術について説明する。
図7は、従来の基板保持用枠体の一般的形態である。基板保持用枠体10は、断面が矩形状の金属枠体を組み立てして、対向する1対の金属枠材11a、11bと他の対向する1対の金属枠材11c、11dからなる平面視矩形状の金属枠部11で構成されている。金属枠部11の4隅は、連結部16により連結されている。枠体の全体を平面にする場合もあるが、対向する1対の金属枠材11c、11dの中央部を下方に湾曲させる場合も多い。
四周の金属枠部11から内側に向かって、基板支持板13が延設されており、薄板基板は、基板支持板13に周縁がかかるように載せられる。基板支持板13で囲まれる領域Kは、何もない空間域である。
左右の辺(一般に基板の長辺側を載せる辺)には手掛部15が形成され、手掛部15は、基板保持用枠体10を搬送する際、搬送装置のロボットハンドのための把持部にされる。
図8は、従来の基板保持用枠体10の梱包状態を示す図である。
基板を基板保持用枠体10に載せて、100〜150段の多段積み重ね体100にし、上面に上蓋31を被せ、下段にインナーパレット30をあてがい、ベルト32で結束し、さらに防振パレット40に乗せた梱包状態にして搬送するのは一般的である。
図9は、従来の基板保持用枠体の搬送方法を示す図である。搬送装置の一方のみを図示しているが他方側にも1対の機構があり同様に動作するものである。また、A1、A2、A3を載せた状態を示しているが、基板を載せない状態も同様である。
まず、図9(A)(B)のように、枠体移送装置の懸垂機構であるシリンダ51が下降する。次に、(C)のように、懸垂用シリンダ61の引き掛け部62を枠体10の手掛部15の下面に差し込みする。この状態で、懸垂用シリンダ61が上昇すれば、引き掛け部62と手掛部15が係合し、その状態(D)で、基板保持用枠体10を移送できる。このように従来は、手掛部15で、枠体を把持する方法が一般的におこなわれている。
本発明における懸垂機構とは、枠体搬送装置のロボットハンドに取り付けられたシリンダの先端に設けた電磁石を含めた装置である。
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイに代表される各種フラットパネルディスプレイに用いられる基板は、第6世代(1850×1500mm)、第7世代(2200×1900mm)、第8世代(2500×2200mm)と大型化しこれに伴い基板1枚の付加価値が高くなってきている。従って、製造工程における基板の取り扱いは勿論、工程間における基板の搬送および保管についても異物や傷などが付かない様に取り扱うことが今まで以上に重要になってきている。
このような基板を載置した枠体を積層して搬送する方式で、基板を載置し多段に積み重ねた枠体を一枚ずつ取り出す際は、ロボットハンドが枠体の両側面から枠体を把持し移動する。基板を載置する枠体の両側面には、このロボットハンドが把持する手掛部15が枠体から外方向に突出して取り付けられている。
基板の積載効率を上げる為、枠体を高密度に重ねる工夫がなされており、第6世代サイズ(以下、「G6サイズ」)の基板を積層する枠体の間隔は、10mm程度まで狭くすることも可能となっている。これに伴い外周に突出した手掛部15の間隔も同じように狭くなる。従って、ロボットハンドが積層された枠体の両側面の突出した手掛部15を掴む裕度が狭くなるため、手掛部15がわずかな変形した場合でも、ロボットハンドが手掛部15を把持できなくなることが生じる。
ロボットハンドが把持する手掛部15は、外周枠から外側に延出している為、搬送時の接触により変形が生じることがあり、これによりロボットハンドによる把持不良が発生する事がる。本発明は、このような把持不良を解決しようとするものである。
別の課題として基板の大型化に伴い基板保持枠体も大型化及び高重量となり、枠体の積み重ねや取り出し操作時に使用するロボット、保管装置、開梱装置、梱包装置も大型となり設備場所の観点から省スペース化の要求がある。また、積層した梱包物をトラック輸送や海上輸送などに用いるコンテナへの収納の観点からも枠体サイズの縮小は、重要な課題となってきている。
基板の輸送形態は、基板を保持した高重量物の枠体を載置できる十分な強度を有するパレット上に枠体を積み重ね、積み重ねた枠体の一番上に蓋を載せベルトなどで固定した積層物を輸送中の振動から和らげる防振台に載置したものをカバーで全体を覆った状態である。
G6サイズの基板を例にとると、基板のサイズ1850×1500mmに対して、基板を載置する枠体サイズは1970×1670mmで、上面に載せる蓋サイズは1979×1670mmで、積層された枠体を載せるパレットサイズは、1998×1698mmで、これらすべてを載せる防振台サイズは、2008×1708mmとなりG6の基板サイズに対して水平方向で200mm程度大きくなる。
一方、輸送に使われるコンテナは、海上輸送用のコンテナは、世界中の港で効率的な荷役を実現させるためにISO(国際標準化機構)規格でサイズが決められており、世界的には、20フィート、40フィート、45フィート用いられているが、日本では45フィートコンテナは大きすぎてトレーラーに積載されないため、40フィートコンテナが一般的に用いられる。
40フィートコンテナは、長さ(12.2m)×幅8フィート(2.438m)であり、幅方向における外寸2.438mmに対して、幅方向における内寸は、約2.346〜2.352である。
基板サイズは、G7サイズで2200*1900mm、G8サイズで2500*2200mmとなり、これらの梱包体のパレットサイズは、幅方向が2100mm以上で2400mmを超えることも推察され、40フィートコンテナの内寸幅方向で収納が難しい状態となる。本発明は、このような荷扱いの課題についても解決しようとするものである。
本発明の基板保持用枠体と基板保持用枠体の搬送方法は、以下の各態様に記載の手段により上記の課題を解決するものである。
本発明の第1の態様は、四角形状で剛性のある板状物からなる基板を枠体に載せて保持する基板保持用枠体であって、
断面が矩形状である平坦な金属枠材と前記金属枠材を4隅で連結部により連結した平面視矩形状の金属枠部と、前記金属枠部の4辺の内側に延設して設けた前記基板を支持する基板支持板と、を少なくとも有した構成からなる前記基板保持用枠体であって、
前記連結部は、非吸着部の非磁性体と前記非磁性体の内側に磁性体からなる吸着部とを備えており、前記連結部の前記基板を載せる側の上面は、前記非磁性体の内側に前記吸着部の一つの平面として形成され、前記連結部の前記基板を載せない側の下面は、非磁性体のみで形成されており、
前記吸着部が断面視凹形状であって、該凹形状の両端を吸着面として前記連結部の上面に設けられていることを特徴とする基板保持用枠体である。
本発明の第2の態様は、請求項1に記載した基板保持用枠体であって、少なくとも対向する1対の前記金属枠材に吸着ユニットを備え、前記吸着ユニットは、非吸着部の非磁性体と前記非磁性体の内側に磁性体からなる金属枠用吸着部とを備えており、
前記吸着ユニットの前記基板を載せる側の上面は、前記非磁性体の内側に前記金属枠用吸着部の一つの平面として形成され、前記吸着ユニットの前記基板を載せない側の下面は非磁性体のみで形成され、さらに、前記吸着ユニットは、前記吸着ユニットの上面と前記金属枠材の前記基板を載せる側の面が平滑になるように備えられていることを特徴とする基板保持用枠体である。
本発明の第3の態様は、前記吸着部と前記金属枠用吸着部は、軟磁性材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載の基板保持用枠体である。
本発明の第4の態様は、前記吸着部及び前記金属枠用吸着部を、枠体搬送装置のロボットハンドに取り付けられたシリンダの先端に設けた電磁石で吸着して懸垂搬送することを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載した基板保持用枠体の搬送方法である。
従来、枠体搬送装置のロボットハンドが把持する手掛部は、金属枠部から外側に延出している為、搬送時の接触により変形が生じることがあり、これによりロボットハンドによる把持不良が発生する事があった。しかし、本願のように、金属枠部の4隅を連結するコーナーピースに吸着部を設けることにより、金属枠体から外側に延出する手掛部を設ける必要がない為、搬送時の接触による基板保持用枠体が変形するような事例が減少し、ロボットハンドによる枠体の把持不良の発生を防止できる。また、連結部は、非磁性体と該非磁性体の内側に磁性体からなる吸着部を形成した上面と、非磁性体のみで形成された下面からなる構成により、基板保持用枠体を重ねた場合に、磁性体からなる吸着部の上下には非磁性体が重なることにより、磁石等で吸着した場合に、2枚以上の枠体の吸着を防止することができる。
基板保持用枠体を示す平面図である。 (a)基板保持用枠体の破線部a〜a´部分の断面図である。 (b)基板保持用枠体を重ねた状態での破線部a〜a´部分の断面図である。 (c)コーナーピースの吸着部の変形例である。 (a)基板保持用枠体の破線部b〜b´部分の断面図である。 (b)基板保持用枠体を重ねた状態での破線部b〜b´部分の断面図である。 枠体搬送装置の図である。 枠体搬送装置の懸垂装置の片側部分の図である。 枠体搬送装置が基板保持用枠体を懸垂する動作を示す図である。 従来の基板保持用枠体の一般的形態を示す図である。 従来の基板保持用枠体の梱包状態を示す図である。 従来の基板保持用枠体の搬送形態を示す図である。
以下、基板保持用枠体10について、図面を参照して説明する。
初めに、図1に示すように連結部16は、金属枠部11を形成するために、金属枠材111a、11b、11c、11dを連結するためのものであり、以後、本説明において連結部16を、コーナーピース16に置き換えて説明する。
図1は基板保持用枠体10を示す平面図である。断面が矩形状である金属枠材11a、11b、11c、11dをそれぞれコーナーピース16で連結し、平面視矩形状に組み立てした金属枠部11が、該金属枠部11の内側に延設した基板支持板13と、を有し構成されている。
また、基板保持用枠体10の基本的形態には、第1形態と第2形態の2種がある。
基板保持用枠体10の第1形態は、前後左右の四辺の金属枠材11a、11b、11c、11dが平坦な形状のものであり、基板保持用枠体10の第2形態は、対向する1対の金属枠材11a、11bは平坦であるが、他の対向する1対の金属枠材11c、11dは、中央部が下方に湾曲した形状のものである。
ここまでの形状は、図7を参照して説明した従来の基板保持用枠体と同様である。
この基板保持用枠体10の特徴は、1段の枠体の高さが、10〜20mm、好ましくは、10〜15mmの高さ範囲に形成されていることと、金属枠材11a、11b、11c,11dを連結するコーナーピース16は非磁性体で形成され、コーナーピース16の上面には、基板保持用枠体10を懸垂するため非磁性体の内側に磁性体からなる吸着部17を備えている。これにより、基板保持用枠体10を吸着して保持できることにより、図7にある手掛部15をなくしている特徴がある。図1では、金属枠材11aと11bには金属枠用吸着部19を有した吸着ユニット18を装着した状態も示す。吸着ユニット18は非磁性体で形成され、吸着ユニット18の上面には、基板保持用枠体10を懸垂するため非磁性体の内側に磁性体からなる吸着部18を備えている。薄板基板の大きさや重量に応じて、前述したコーナーピース16の上面の吸着部17のみで吸着する他に、金属枠材11a、11bに装着した吸着ユニット18を併用して、基板保持用枠体10を吸着して懸垂する構成もある。
基板保持用枠体10を低い高さに形成するのは、枠体の多段積み重ね体の基板積載密度を高めるためであり、吸着部17を備えるのは、手掛部15をなくすことにより、枠体の多段積み重ね体の体積を小さくすることと、手掛部15を備えない基板保持用枠体10を搬送可能にするためである。
また、脱着が容易に可能なコーナーピース16及び吸着ユニット18は、それぞれ吸着部17及び金属枠用吸着部19を備えていることにより、基板保持用枠体10を連続して使用すること等により起こりうる汚損や破損が生じた場合でも、容易に交換可能である。
図2aは、図1の基板保持用枠体10の破線部a〜a´部分の断面図であり、コーナーピース16に埋め込まれた吸着部17を有する金属枠部11の片側の断面図である。図2bは、基板保持用枠体10を重ねた状態での破線部a〜a´部分の断面図である。
図3aは、図1の基板保持用枠体10の破線部b〜b´部分の断面図であり、吸着ユニット18に埋め込まれた金属枠用吸着部19を有する金属枠部11の片側の断面図である。図3bは、基板保持用枠体10を重ねた状態での破線部b〜b´部分の断面図である。
コーナーピース16は、非磁性体と該非磁性体の内側に磁性体からなる吸着部17を設けた構造で、コーナーピース16の上面20は、非磁性体の内側に吸着部17を形成、下面21は非磁性体のみ形成され、コーナーピース16の上面20と下面21は、金属枠材11の上面23と下面24にそれぞれ平滑となるように形成されている。
吸着部17は、基板保持用枠体10を重ねた状態において、図2bに示すように上下にある吸着部17同士が直接接することはなく、間に非磁性体を介す構造となる。これにより磁石等を吸着部17に当接させて基板保持用枠体10を吸着する場合、2枚以上の基板保持用枠体10を吸着するのを防ぐ効果がある。
吸着ユニット18は、非磁性体と該非磁性体の内側に磁性体からなる金属枠用吸着部19を設けた構造で、吸着ユニット18の上面25は、非磁性体の内側に金属枠用吸着部19を形成、下面26は非磁性体のみ形成され、吸着ユニットの上面25は、金属枠材11の上面23と平滑となるように形成されている。金属枠用吸着部19は、基板保持用枠体10を重ねた状態において、図3bに示すように上下にある金属枠用吸着部19同士が直接接することはなく、間に非磁性体を介す構造となる。これにより磁石等を金属枠用吸着部19に当接させて基板保持用枠体10を吸着する場合、2枚以上の基板保持用枠体10を吸着するのを防ぐ効果がある。
また、コーナーピース16の吸着部17の変形例として、図2cに示すように、断面視凹形状からなる吸着部を、凹形状の両端を吸着面としてコーナーピース16の上面に設け、凹形状の両端に磁石を当接することにより、磁石と吸着部18で閉ループな磁気回路が構成できることにより漏洩磁束が減少し、2枚以上の基板保持用枠体10を吸着するのを防ぐ効果がある。図示はないが、吸着ユニット18の金属枠用吸着部19も、前述した断面視凹形状からなる吸着部を採用できる。
次に、基板保持用枠体10を搬送する枠体搬送装置50について説明する。
初めに図4を用いて、基板保持用枠体10を吸着して懸垂する枠体搬送装置50の構成について説明する。
枠体搬送装置50は、ロボットハンド55とロボットハンド55の動作を制御するロボット70より構成される。ロボットハンド55は、水平に回転動作をおこなう回転アーム71と、上下動作と前後動作をおこなう上下アーム72と、基板保持用枠体10を吸着保持して懸垂動作をおこなう懸垂装置56を少なくとも有して構成されている。
次に、図5を用いて懸垂装置56の構成を説明する。
懸垂装置56は、基板保持用枠体10を吸着保持する杵体57と杵体57を保持する枠体54を少なくとも有して構成されている。
杵体57は、シリンダ駆動装置58と先端に電磁石60が取り付けられたシリンダ59とを具備し、電磁石60を磁化または非磁化状態にするための、電流を流す配線がシリンダ59を介して電磁石60に接続されている。シリンダ駆動装置58は、シリンダ59を上下に駆動する装置である。
次に、本発明の枠体搬送装置50が基板保持用枠体10を搬送する動作について図6を用いて説明する。尚、電磁石60を磁化及び非磁化にするための電源スイッチ65を備える。
図6Aは、積載された基板保持用枠体10の上部にロボットハンド55の先端にある懸垂装置56が位置している図である。杵体57の先端にある電磁石60は未だ基板保持用枠体10の金属吸着部17と当接してなく、電源スイッチ65はOFFの状態にある。
図6Bは、シリンダ59が下降して、先端にある電磁石60が金属吸着部17まで下降した図である。電源スイッチ65は未だOFFの状態である。
図6Cは、シリンダ59が下降して、先端にある電磁石60がそれぞれ金属吸着部17に当接した図である。この状態において電源スイッチはONとなる。
図6Dは、電源スイッチONの状態でシリンダ59は上昇、更にロボットハンド55が上部へ引き上げた状態を示した図である。
G6サイズのガラス基板を載せた基板保持用枠体10を吸着するために使用する電磁石の選定について数式1、表1を用いて説明する。
数式1は、物品を懸垂する場合の電磁石の表面磁束密度と吸着面積、及び吸着力の関係を示す式である。
Figure 0006074975
なお、数式1中の、Wは、吸着力〔N〕、μ0は、真空中の透磁率〔H/m〕、Bgは、表面磁束密度(T)、Sは吸着面積(m2)、fは、安全率(水平吊り)を意味する。
本発明の基板保持用枠体は、電磁石で水平に吊り上げるものであり、数式1で用いられる安全率は4として、電磁石の表面磁束密度と吸着面積の関係から吸着力を求める。
G6サイズのガラス基板(1850×1500mm 0.7mm厚)の重量は、約5.0kgである。図1に示す基板保持用枠体10で、G6世代のガラス基板を保持する基板保持用枠体は、金属枠部の金属枠材の断面が中空で、積み重ねる方向の高さを10mmで、板の厚さが2mmのアルミニウム製の基板保持用枠体の重量は、5.5kgであり、G6サイズのガラス基板を保持しや状態での総重量は、10.5kgであった。
表1は、G6サイズのガラス基板と該基板保持用枠体を対象に、電磁石の表面磁束密度と吸着面積と関係を、電磁石1個あたりの吸着力を、電磁石の吸着面積を半径5mmから25mmの範囲で、表面磁束密度を100から700ガウスの場合での吸着力〔N〕を計算した結果を一覧表にしたものである。 1T(テスラ)=10000G(ガウス)
Figure 0006074975
G6サイズのガラス基板を載置した基板保持用枠体の重量が10.5kgであることより、102.9N以上の吸着力が必要となる。本発明の基板保持用枠体10は、金属枠部11の四隅にある樹脂で形成されたコーナーピース16の上面の吸着部18と電磁石60の吸着により、ガラス基板を保持した基板保持用枠体10を懸垂し搬送する。よって、吸着する箇所は4箇所可能であり、1箇所あたり約26N以上の吸着力が必要である。また、対角にあるコーナーピース16の2箇所での吸着、さらに3箇所の吸着も可能であるが、1つの基板保持用枠体10のバランスをとるために、4箇所での吸着が安定である。
電磁石60は、コーナーピース16の上面の吸着部17と吸着するものであるため、吸着面積はコーナーピース16の面積で制約される。コーナーピース16は、金属枠部11を形成するための、金属枠材を連結するためのものである。G6サイズの基板保持用枠体では、該金属枠材の幅は約30mmから50mmである。従って、吸着面が円形の電磁石を使用した場合、吸着面の半径は25mm以下である必要がある。
上記制約を踏まえて、G6サイズのガラス基板を保持した基板保持用枠体を吸着するために必要な電磁石を一覧表に沿って説明する。
吸着面が半径25mmで表面磁束密度300Gの電磁石で吸着可能である。しかし半径25mmの吸着面では、コーナーピース16の上面にある吸着部17の回りを樹脂で囲むことができなくなるため、吸着面が半径15mmで吸着面積が707mm2、表面磁束密度500Gの電磁石が好適である。
金属枠材に吸着ユニット18を備えた形態では、電磁石の個数を調整することができることに加え、金属枠材の形状に沿った電磁石を使用することも可能となる。
(材質に関する実施形態)
吸着部17及び金属枠用吸着部19に使用する磁性体の材質は、磁束を通過させるが、磁束が供給されない状態では磁力(保持力)を発生させない、軟磁性材料が好適である。例えば、純鉄、ケイ素銅、フェライト、センダスト、パーマロイなどの、磁束が流れやすい高透磁率材料等が好ましい。
コーナーピース16及び吸着ユニット18に使用する非磁性体には、強靱で耐衝撃性に優れる樹脂が好適である。また、コーナーピース16及び吸着ユニット18に使用する非磁性体は、非磁性金属であってもよい。
金属枠材11に使用する材料には、軽量で腐食を生じない金属材料を使用できる。具体的には、純アルミニウム、ジュラルミン(アルミ、銅(3.5〜5.5%)、マグネシウム系、アルミニウムーマンガン系等のアルミニウム合金等を使用できる。これらの材料は中空押し出し加工して枠形を製造する。
上述した内容でG6サイズ(1850*1500mm 0.7mt)の大型ガラス基板を高密度に積層し保管および輸送などに用いられる基板保持用枠体について実施形態を説明する。
断面が矩形状の中空構造である金属枠材を、該金属枠材を平面視矩形状に組み立てした金属枠部11に、中央部が下方に湾曲した1対の金属枠材と該金属枠材に沿って枠内側に延出した基板支持板13と、平坦な1対の金属枠材と該金属枠材に沿って枠内側に延出した基板支持板13と、を有した構成の基板保持用枠体10を厚さ2mmのアルミニウム材を中空押し出し加工で製造した。金属枠部11は、4隅をポリアミド樹脂で成形されたコーナーピース16で金属枠材を連結し製造した。コーナーピース16は、コーナーピース16の上面と平滑になるように厚さ5mm、直径25mmの形状の一般構造用圧延鋼材SS400で吸着部17を形成し、コーナーピース16に埋め込み製造した。
G6サイズのガラス基板を保持した基板保持用枠体10は、ガラス基板重量は5kg、アルミ製の基板保持用枠体10は5.5kgであり、総重量10.5kgであった。
枠体搬送装置50の杵体57の先端の電磁石60は吸着部17と吸着する部分であり、4隅のコーナーピース16で吸着するには、前述したように1箇所のコーナーピース16に吸着する電磁石60の吸着力が26N以上必要であることから、電磁石60には、株式会社フジタ製、丸型電磁石 形式FSGP−20(最大吸着力28N、直径20mm、高さ40mm、重量0.06kg)を採用した。
10 基板保持用枠体
11 金属枠部
11a、11b 左右の金属枠材
11c、11d 前後の金属枠材
13 基板支持板
15 手掛部
16 連結部(コーナーピース)
17 吸着部
18 吸着ユニット
19 金属枠用吸着部
30 インナーパレット
31 上蓋
32 結束ベルト
40 防振パレット
50 基板保持用枠体搬送装置
54 枠体
55 ロボットハンド
56 懸垂装置
57 杵体
58 シリンダ駆動装置
59 シリンダ
60 電磁石
61 懸垂用シリンダ
62 引き掛け部
70 ロボット
71 回転アーム
72 上下アーム
100 基板保持用枠体の多段積み重ね体
K 基板保持用枠体の空間域

Claims (4)

  1. 四角形状で剛性のある板状物からなる基板を枠体に載せて保持する基板保持用枠体であって、
    断面が矩形状である平坦な金属枠材と前記金属枠材を4隅で連結部により連結した平面視矩形状の金属枠部と、前記金属枠部の4辺の内側に延設して設けた前記基板を支持する基板支持板と、を少なくとも有した構成からなる前記基板保持用枠体であって、
    前記連結部は、非吸着部の非磁性体と前記非磁性体の内側に磁性体からなる吸着部とを備えており、前記連結部の前記基板を載せる側の上面は、前記非磁性体の内側に前記吸着部の一つの平面として形成され、前記連結部の前記基板を載せない側の下面は、非磁性体のみで形成されており、
    前記吸着部が断面視凹形状であって、該凹形状の両端を吸着面として前記連結部の上面に設けられていることを特徴とする基板保持用枠体。
  2. 請求項1に記載した基板保持用枠体であって、少なくとも対向する1対の前記金属枠材に吸着ユニットを備え、前記吸着ユニットは、非吸着部の非磁性体と前記非磁性体の内側に磁性体からなる金属枠用吸着部とを備えており、
    前記吸着ユニットの前記基板を載せる側の上面は、前記非磁性体の内側に前記金属枠用吸着部の一つの平面として形成され、前記吸着ユニットの前記基板を載せない側の下面は非磁性体のみで形成され、さらに、前記吸着ユニットは、前記吸着ユニットの上面と前記金属枠材の前記基板を載せる側の面が平滑になるように備えられていることを特徴とする基板保持用枠体。
  3. 前記吸着部と前記金属枠用吸着部は、軟磁性材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載の基板保持用枠体。
  4. 前記吸着部及び前記金属枠用吸着部を、枠体搬送装置のロボットハンドに取り付けられたシリンダの先端に設けた電磁石で吸着して懸垂搬送することを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載した基板保持用枠体の搬送方法。
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