JP6071828B2 - バーナチップ及び燃焼バーナ並びにボイラ - Google Patents

バーナチップ及び燃焼バーナ並びにボイラ Download PDF

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Description

本発明は、流体燃料と噴霧媒体とを混合することで霧状にして噴出するバーナチップ、このバーナチップから噴出された流体燃料と噴霧媒体との混合体により火炎を形成する燃焼バーナ、この燃焼バーナを使用するボイラに関するものである。
一般的な油焚きボイラは、中空形状をなして鉛直方向に設置される火炉を有し、この火炉壁に複数の燃焼バーナが周方向に沿って配設されると共に、上下方向に複数段にわたって配置されている。この燃焼バーナは、液体燃料を噴霧媒体により霧化させた状態で火炉内に吹き込むことで火炎を形成し、この火炉内で燃焼可能となっている。そして、この火炉は、上部に煙道が連結され、この煙道に排ガスの熱を回収するための過熱器、再熱器、節炭器などが設けられており、火炉での燃焼により発生した排ガスと水との間で熱交換が行われ、蒸気を生成することができる。
この油焚きボイラで使用される燃焼バーナは、液体燃料と噴霧媒体の供給配管の先端部にバーナチップが設けられて構成されている。このバーナチップは、液体燃料と噴霧媒体とを混合した後、先端に形成された複数の噴出孔から噴出可能となっている。そして、このバーナチップにて、重質燃料などのようなNOxや煤塵を多く発生させる燃料を使用する場合、高い燃焼性を確保してNOxや煤塵の低減を図る必要がある。そのため、バーナチップにおける噴出孔の数を増加させることが考えられるが、噴出孔の数を増加させると、隣接する噴出孔の距離が短くなり、噴流同士が干渉しあって薄膜状になり、周囲の空気が取り込みにくくなって着火不良や燃焼不良を引き起こす可能性がある。
このような問題を解決するバーナチップとして、例えば、下記特許文献に記載されたものがある。特許文献1に記載された内部混合式アトマイザは、燃料供給路と燃料を微粒化する微粒化媒体供給路と、燃料供給路から供給される燃料と微粒化媒体路から供給される微粒化媒体を混合する混合室と、混合室内の混合流体を外部に噴出させる噴出孔とを設けたものである。また、特許文献2に記載されたバーナチップは、噴霧媒体室から放射状に複数の噴霧媒体噴出孔を延出し、その先端延長線上に混合体噴出孔を形成して混合体噴出孔をバーナチップの先端に開口し、液体燃料室から燃料噴出孔を延出して燃料噴出孔の先端を混合体噴出孔の側面に開口したものである。
特開昭63−049615号公報 特開2010−127518号公報
バーナチップとしては、特許文献1のように、噴霧媒体と液体燃料を内部に設けた混合室で混合した後、噴出孔から噴出するものと、特許文献2のように、混合体噴出孔の中途部に燃料噴出孔を連結することで、噴霧媒体に対して液体燃料を混合してから噴出するものがある。バーナチップにあっては、特許文献2のように、混合体噴出孔を半径方向及び周方向に所定間隙で複数配列することで、液体燃料の微粒化を向上させた上で、混合体の噴流同士の干渉を防ぎ、燃焼性を向上させることができる。しかし、混合室を有する内部混合型のバーナチップの場合、この混合室での噴霧媒体による液体燃料の拡散が不十分となりやすい。そして、混合体噴出孔の内壁面に液体燃料の膜が形成されてしまい、混合室内である程度均一に液体燃料が分散しても、混合体噴出孔を通過するときに液体燃料の膜により液体燃料を拡散状態で噴射することが困難となる。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、流体燃料と噴霧媒体との混合を促進することで流体燃料の噴霧粒径を小さくして燃焼性を向上させることが可能なバーナチップ及び燃焼バーナ並びにボイラを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明のバーナチップは、チップ本体と、前記チップ本体の内部に設けられる混合室と、基端部が前記混合室に連通すると共に先端部が前記チップ本体の先端に開口して前記チップ本体の周方向に所定間隔で配置される複数の混合流体噴出孔と、前記混合流体噴出孔に設けられて通路面積を拡大する段付部と、流体燃料を前記混合室に供給する流体燃料供給通路と、噴霧媒体を前記混合室に供給する噴霧媒体供給通路と、を有することを特徴とするものである。
従って、流体燃料供給通路から供給される流体燃料と噴霧媒体供給通路から供給される噴霧媒体とが混合室で混合され、混合流体が複数の混合流体噴出孔により外部に噴出される。このとき、混合流体噴出孔は、内面に流体燃料の膜が形成されやすいが、通路面積を拡大する段付部が設けられていることから、混合流体が段付部を通過するときにせん断力を受け、混合流体が内面に形成された流体燃料の膜を除去し、高速で混合流体を外部に噴出することができる。その結果、流体燃料と噴霧媒体の混合を促進することで流体燃料の噴霧粒径を小さくして燃焼性を向上させることができる。
本発明のバーナチップでは、前記混合流体噴出孔は、円形の通路形状をなし、前記段付部が全周に設けられることで、前記混合室側に位置する小径の第1噴出孔と、前記チップ本体の先端側に位置する大径の第2噴出孔とが設けられることを特徴としている。
従って、混合流体が第1噴出孔から段付部を介して第2噴出孔に移行するとき、通路面積が急拡大することでせん断力を受け、混合流体が内周面の前面に付着している流体燃料を除去し、高速で混合流体を外部に噴出することができる。
本発明のバーナチップでは、前記噴霧媒体供給通路は、前記チップ本体の基端側に複数設けられ、噴霧媒体を前記混合室に軸心方向に沿って供給可能であり、前記流体燃料供給通路は、前記チップ本体の基端側で前記噴霧媒体供給通路より外側に複数設けられ、流体燃料を前記混合室に径方向に沿って供給可能であることを特徴としている。
従って、混合室に供給された噴霧流体に対して流体燃料が外側から供給されることとなり、混合室での流体燃料の滞留時間を長く確保することができ、混合室にて、流体燃料と噴霧流体との混合を促進することができる。
本発明のバーナチップでは、前記チップ本体における鉛直方向の最上部及び最下部にある前記混合流体噴出孔に対して、前記チップ本体における鉛直方向の最上部と最下部との間にある前記混合流体噴出孔が軸心側に配置されることを特徴としている。
従って、混合流体における流体燃料と周囲の空気との混合を促進して燃焼性を向上することができる。
本発明のバーナチップでは、前記複数の混合流体噴出孔は、前記チップ本体の軸心上にある1点を中心として放射状に形成されることを特徴としている。
従って、複数の混合流体噴出孔の加工性を向上して製造コストを低減することができる。
本発明のバーナチップでは、前記チップ本体は、前記混合流体噴出孔が形成されるスプレイプレートと、前記流体燃料供給通路及び前記噴霧媒体供給通路が形成されるバックプレートとが連結されて構成され、前記スプレイプレートと前記バックプレートにより前記混合室が区画されると共に、前記流体燃料供給通路の一部が区画されることを特徴としている。
従って、チップ本体をスプレイプレートとバックプレートとに分割し、スプレイプレートとバックプレートにより混合室と流体燃料供給通路の一部を区画することで、チップ本体の構造を簡素化し、低コスト化を可能とすることができる。
また、本発明の燃焼バーナは、風箱と、前記風箱における鉛直方向の中央部に配置される燃料コンパートメントと、前記燃料コンパートメントの中央部に配置されるバーナガンと、前記風箱における鉛直方向の上部及び下部に配置される上下一対の補助空気コンパートメントと、を有し、前記バーナガンの先端部に前記バーナチップが配置されることを特徴とするものである。
従って、バーナガンの先端部に配置されたバーナチップは、混合流体噴出孔に通路面積を拡大する段付部が設けられていることから、混合流体が段付部を通過するときにせん断力を受け、混合流体が内面に形成された流体燃料の膜を除去し、高速で混合流体を外部に噴出することができる。その結果、流体燃料と噴霧媒体の混合を促進することで流体燃料の噴霧粒径を小さくして燃焼性を向上させることができる。
また、本発明のボイラは、中空形状をなす火炉内で燃料と空気を燃焼させると共に、前記火炉内で熱交換を行って熱を回収するボイラにおいて、火炉壁に前記燃焼バーナが配置されることを特徴とするものである。
従って、火炉壁に燃焼バーナが配置されていることから、流体燃料と噴霧媒体の混合を促進することで流体燃料の噴霧粒径を小さくして燃焼性を向上させることができる。
本発明のバーナチップ及び燃焼バーナ並びにボイラによれば、バーナチップの混合流体噴出孔に通路面積を拡大する段付部を設けるので、流体燃料と噴霧媒体の混合を促進することで流体燃料の噴霧粒径を小さくして燃焼性を向上させることができる。
図1は、第1実施形態のバーナチップの断面図である。 図2は、バーナチップの正面図である。 図3は、バーナチップにおける図1のIII−IIIの断面図である。 図4は、第1実施形態の油焚きボイラを表す概略構成図である。 図5は、燃焼バーナの全体構成を表す正面図である。 図6は、燃焼バーナの断面図である。 図7は、第2実施形態のバーナチップの断面図である。 図8は、第3実施形態のバーナチップの正面図である。 図9は、バーナチップの断面を表す図8のIX−IX断面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明のバーナチップ及び燃焼バーナ並びにボイラの好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
[第1実施形態]
図4は、第1実施形態の油焚きボイラを表す概略構成図である。
第1実施形態の油焚きボイラは、流体燃料としての重油(または、軽油、石炭のスラリーなど)を燃料として用い、この重油を燃焼バーナ(バーナチップ)により噴霧媒体としての蒸気(または、高圧空気、高圧ガス、可燃性ガスなど)により微粒化させて噴霧し、火炉内で燃焼させ、この燃焼により発生した熱を回収することが可能なボイラである。
第1実施形態において、図4に示すように、油焚きボイラ10は、コンベンショナルボイラであって、火炉11と燃焼装置12とを有している。火炉11は、四角筒の中空形状をなして鉛直方向に沿って設置され、この火炉11を構成する火炉壁の下部に燃焼装置12が設けられている。
燃焼装置12は、火炉壁に装着された複数の燃焼バーナ21を有している。本実施形態にて、この燃焼バーナ21は、周方向に沿って、例えば、4個均等間隔で配設されたものが1セットとして、鉛直方向に沿って、例えば、3セット、つまり、3段配置されている。なお、燃焼バーナ21の配置場所や個数はこれに限定されるものではない。
各燃焼バーナ21は、燃料供給配管22を介して燃料供給源23に連結されており、燃料供給配管22に燃料供給量を調整可能な流量調整弁24が設けられている。また、各燃焼バーナ21は、蒸気供給配管25を介して蒸気供給源26に連結されており、蒸気供給配管25に蒸気供給量を調整可能な流量調整弁27が設けられている。また、火炉11は、各燃焼バーナ21の装着位置に風箱28が設けられており、この風箱28に空気ダクト29の一端部が連結されており、この空気ダクト29は、他端部に送風機30が装着されている。
従って、各燃焼バーナ21は、燃料供給源23から燃料供給配管22を通して燃料が供給されると共に、蒸気供給源26から蒸気供給配管25を通して蒸気が供給される。また、各燃焼バーナ21は、空気ダクト19から排ガスと熱交換して加熱された燃焼用空気が風箱28に供給される。そのため、燃焼バーナ21は燃料と蒸気を混合して微粒化した後、混合流体として火炉11内に噴射すると共に、燃焼用空気を火炉11内に噴射し、火炉11内で火炎を形成することができる。
火炉11は、上部に煙道31が連結されており、この煙道31に、対流伝熱部(熱回収部)として排ガスの熱を回収するための過熱器(スーパーヒータ)32,33、再熱器34,35、節炭器(エコノマイザ)36,37,38が設けられており、火炉11での燃焼で発生した排ガスと水との間で熱交換が行われる。
煙道31は、その下流側に熱交換を行った排ガスが排出される排ガス管39が連結されている。この排ガス管39は、図示しないが、脱硝装置、電気集塵機、誘引送風機、脱硫装置が設けられ、下流端部に煙突が設けられている。
従って、燃焼装置12に各燃焼バーナ21が燃料と蒸気との混合流体を火炉11内に噴射すると、火炉11では、混合流体と空気とが燃焼して火炎が生じ、この火炉11内の下部で火炎が生じると、燃焼ガス(排ガス)がこの火炉11内を上昇し、煙道31に排出される。
このとき、図示しない給水ポンプから供給された水は、節炭器36,37,38によって予熱された後、図示しない蒸気ドラムに供給され火炉壁の各水管(図示せず)に供給される間に加熱されて飽和蒸気となり、図示しない蒸気ドラムに送り込まれる。更に、図示しない蒸気ドラムの飽和蒸気は過熱器32,33に導入され、燃焼ガスによって過熱される。過熱器32,33で生成された過熱蒸気は、図示しない発電プラント(例えば、タービン等)に供給される。また、タービンでの膨張過程の途中で取り出した蒸気は、再熱器34,35に導入され、再度過熱されてタービンに戻される。なお、火炉11をドラム型(蒸気ドラム)として説明したが、この構造に限定されるものではない。
その後、煙道31の節炭器36,37,38を通過した排ガスは、排ガス管39にて、図示しない脱硝装置にて、触媒によりNOxなどの有害物質が除去され、電気集塵機で粒子状物質が除去され、脱硫装置により硫黄分が除去された後、煙突から大気中に排出される。
まず、燃焼装置12について詳細に説明するが、この燃焼装置12を構成する各燃焼バーナ21は、ほぼ同様の構成をなしている。図5は、燃焼バーナの全体構成を表す正面図、図6は、燃焼バーナの断面図である。
燃焼バーナ21において、図5及び図6に示すように、風箱28は、箱形形状をなし、仕切板51,52により燃料コンパートメント53と上部補助空気コンパートメント54と下部補助空気コンパートメント55に区画されている。燃料コンパートメント53は、風箱28における鉛直方向の中央部に配置され、風箱28における鉛直方向の上部に上部補助空気コンパートメント54が配置され、下部に下部補助空気コンパートメント55が配置されている。
燃料コンパートメント53は、燃料用空気ノズル56と上下の燃料用補助空気ノズル57,58を有しており、燃料用空気ノズル56は、中心部にバーナガン59が配置され、その周囲に保炎器60が配置されている。一方、上部補助空気コンパートメント54は、補助空気ノズル61を有し、下部補助空気コンパートメント55は、補助空気ノズル62を有している。なお、燃料用空気ノズル56、上下の燃料用補助空気ノズル57,58及び補助空気ノズル61,62は、上下にチルト可能となっている。
従って、燃焼用空気は、風箱28内で燃料コンパートメント53及び各補助空気コンパートメント54,55に所定の流量割合で供給され、燃料コンパートメント53に1次空気が送り込まれ、各補助空気コンパートメント53,54に2次空気が送り込まれる。燃料コンパートメント53に送り込まれた1次空気は、大部分が燃料用空気ノズル56と燃料用補助空気ノズル57,58から有効1次空気として火炉11内へ高速度で噴出される。各補助空気コンパートメント54,55に送り込まれた2次空気は、大部分が補助空気ノズル61,62から火炉11内へ高速度で噴出される。
燃料及び蒸気は、バーナガン59に圧送され、バーナガン59の先端部に装着された後述するバーナチップ71により火炉11に噴霧され、図示されてない着火源によって着火されて火炎を形成する。火炎は、保炎器60を有効1次空気が通過するときに旋回流により保炎され、燃焼が継続される。火炎は、燃焼継続が着火点近傍から火炎前半部にかけての燃焼が1次空気で、後半部から燃焼完結までが有効2次空気でそれぞれなされる。
次に、バーナチップ71について説明する。図1は、第1実施形態のバーナチップの断面図、図2は、バーナチップの正面図、図3は、バーナチップにおける図1のIII−IIIの断面図である。
バーナチップ71は、図1から図3に示すように、チップ本体としてのスプレイプレート72及びバックプレート73から構成され、図示しない締付リングにより一体に連結されている。
スプレイプレート72は、基端(図1にて、右方)が開口して先端(図1にて、左方)が閉塞した円筒形状をなし、基端部に開口するように円柱形状をなす第1凹部81が形成されている。また、スプレイプレート72は、先端部に複数の混合流体噴出孔82が形成されている。混合流体噴出孔82は、基端部が第1凹部81に連通すると共に先端部が外部に開口しており、バーナチップ71の軸心O1を中心として周方向に均等間隔で複数(本実施形態では、10個)設けられている。この場合、各混合流体噴出孔82は、バーナチップ71の軸心O1上にある1点O2を中心として放射状に形成されており、内径が混合室84の内径より小さいものとなっている。
バックプレート73は、円盤形状をなし、先端部に円柱形状をなす第2凹部83が形成されている。このバックプレート73に形成された第2凹部83は、スプレイプレート72に形成された第1凹部81と対向し、且つ、各凹部81,83は、ほぼ同径に設定されている。本実施形態では、この第1凹部81と第2凹部83により混合室84が構成されており、各混合流体噴出孔82は、基端部がこの混合室84に連通することとなる。
バックプレート73は、第2凹部83(混合室84)の外周側に噴出チャンバ85が周方向に沿ってリング形状をなして形成されている。この噴出チャンバ85は、複数(本実施形態では、8個)の連通路86を介して第2凹部83(混合室84)と連通している。即ち、各連通路86は、バックプレート73の径方向(放射方向)に沿って形成され、一端部が噴出チャンバ85の内周面に連通し、他端部が第2凹部83の外周面に連通している。
また、バックプレート73は、基端部に燃料供給配管22(燃料供給経路22a)及び蒸気供給配管25(蒸気供給経路25a)が連結されている。そして、バックプレート73は、蒸気を蒸気供給経路25aから混合室84に供給する複数の蒸気供給通路(噴霧媒体供給通路)87が設けられている。この各蒸気供給通路87は、バックプレート73にその長手方向に沿って設けられており、基端部が蒸気供給経路25aに連通し、先端部が第2凹部83に連通しており、混合室84に蒸気を供給可能となっている。
各バックプレート73は、燃料を燃料供給経路22aから混合室84にその外周側から供給する複数の燃料供給通路(流体燃料供給通路)88が設けられている。この各燃料供給通路88は、バックプレート73にその長手方向に沿って設けられており、基端部が燃料供給経路22aに連通し、先端部が噴出チャンバ85に連通しており、各連通路86を通して混合室84に燃料を供給可能となっている。
この場合、燃料供給配管22と蒸気供給配管25は2重管であり、蒸気供給配管25が内側に位置し、この蒸気供給配管25の外側に燃料供給配管22が配置されることで、燃料供給経路22aと蒸気供給経路25aが形成されている。そして、バーナチップ71は、この2重管(燃料供給配管22、蒸気供給配管25)の先端部に交換可能に取付けられている。
そのため、蒸気供給経路25aの蒸気は、複数の蒸気供給通路87を通り、混合室84に対してバーナチップ71の軸線方向に沿って蒸気を供給する。一方、燃料供給経路22aの燃料は、複数の燃料供給通路88を通って噴出チャンバ85に供給され、この噴出チャンバ85から、複数の連通路86を通り、混合室84に対してバーナチップ71の径方向に沿って燃料を供給可能となっている。
また、バーナチップ71は、各混合流体噴出孔82に通路面積を拡大する段付部91が設けられている。即ち、この混合流体噴出孔82は、円形の通路形状をなし、混合室84が外部に連通するように所定長さを有して開口している。そして、混合流体噴出孔82は、長さ方向(混合流体の噴射方向)の中途部に段付部91が全周にわたって設けられることで、混合室84側に位置する小径の第1噴出孔92と、外部に開口する先端側に位置する大径の第2噴出孔93とが形成されている。
第1噴出孔92と第2噴出孔93は、それぞれ円形の通路形状をなし、各円形の通路は、同心上に位置している。そして、混合室84側の第1噴出孔92に対して、先端側の第2噴出孔93が大径となっており、混合流体噴出孔82は、中途部で通路面積が急拡大することとなる。段付部91は、第1噴出孔92と第2噴出孔93の間に位置し、混合流体噴出孔82における長さ方向(混合流体の噴射方向)に対して直交した面となっており、混合流体噴出孔82の周方向において、径方向の長さが同じとなるリング形状をなしている。なお、この場合、第1噴出孔92が従来から使用される内径とし、第1噴出孔92から拡大する第2噴出孔93を設けることが望ましい。
ここで、上述した第1実施形態のバーナチップ71(バーナガン59)の作用について詳細に説明する。なお、図1にて、燃料の流れを黒塗りの矢印で表し、蒸気の流れを白抜きの矢印で表し、燃料と蒸気が混合した混合流体を斜線の矢印で表している。
バーナチップ71にて、図1に示すように、蒸気が蒸気供給配管25を通して供給されると、この蒸気は、複数の蒸気供給通路87を通して混合室84に軸心O1方向に沿って供給される。また、燃料が燃料供給配管22を通して供給されると、この燃料は、複数の燃料供給通路88、噴出チャンバ85、連通路86を通って混合室84に径方向に沿って外側から供給される。
すると、混合室84にて、軸心O1方向に沿って供給された蒸気に対して、径方向に沿って外側から供給された燃料が衝突し、互いにぶつかり合って混合される。即ち、混合室84に軸心O1方向に沿って先端の混合流体噴出孔82側へ流れる蒸気に対して、その外側からほぼ直交するように供給された燃料が衝突することで、燃料が蒸気により拡散されて混合することとなる。また、燃料が混合室84に対して径方向に供給されることで、燃料が混合流体噴出孔82側へ直線的に流れず、混合室84での燃料の滞留時間が長くなり、蒸気により拡散されやすくなる。
そして、混合室84で効率良く混合された混合流体は、この混合室84を前方側に流れ、各混合流体噴出孔82を通して外部に噴出(噴霧)される。このとき、混合流体は、第1噴出孔92から段付部91を介して第2噴出孔93を通って外部に噴出される。燃料と蒸気との混合流体は、燃料の粘度の影響から混合流体噴出孔82を通過するとき、その内面に燃料が付着し、燃料液膜を形成しやすい。ところが、本実施形態では、混合流体噴出孔82に通路面積を拡大する段付部91が設けられている。そのため、混合流体が段付部91を通過するとき、この混合流体がせん断力を受け、混合流体が混合流体噴出孔82の内面に形成された燃料液膜を除去し、あるいは、内面に付着せずに高速で外部に噴出されることとなり、流体燃料の噴霧粒径を小さくすることができる。
このように第1実施形態のバーナチップにあっては、内部に設けられる混合室84と、基端部が混合室84に連通すると共に先端部が開口して周方向に所定間隔で配置される複数の混合流体噴出孔82と、混合流体噴出孔82に設けられて通路面積を拡大する段付部91と、流体燃料を混合室84に供給する流体燃料供給通路88と、蒸気を混合室84に供給する蒸気供給通路87とを設けている。
従って、燃料供給通路88から供給される燃料と蒸気供給通路87から供給される蒸気とが混合室84で混合され、混合流体が複数の混合流体噴出孔82により外部に噴出される。このとき、混合流体噴出孔82は、内面に燃料液膜が形成されやすいが、通路面積を拡大する段付部91が設けられていることから、混合流体が段付部91を通過するときにせん断力を受け、混合流体が内面に形成された燃料液膜を除去し、高速で混合流体を外部に噴出することができる。その結果、燃料と蒸気の混合を促進することで燃料の噴霧粒径を小さくして燃焼性を向上させることができる。
第1実施形態のバーナチップでは、混合流体噴出孔82は、円形の通路形状をなし、段付部91を全周に設けることで、混合室84側に位置する小径の第1噴出孔92と、先端側に位置する大径の第2噴出孔93とを設けている。従って、混合流体が第1噴出孔92から段付部91を介して第2噴出孔93に移行するとき、通路面積が急拡大することでせん断力を受け、混合流体が内周面の前面に付着している燃料液膜を除去し、高速で混合流体を外部に噴出することができる。
第1実施形態のバーナチップでは、蒸気供給通路87をバックプレート73に複数設け、蒸気を混合室84に軸心方向に沿って供給可能とし、燃料供給通路88をバックプレート73に蒸気供給通路87より外側に複数設け、燃料を混合室84に径方向に沿って供給可能としている。従って、混合室84に供給された蒸気に対して燃料が外側から供給されることとなり、混合室84での燃料の滞留時間を長く確保することができ、混合室84にて、燃料と蒸気との混合を促進することができる。
第1実施形態のバーナチップでは、混合流体噴出孔82が形成されるスプレイプレート72と、燃料供給通路88及び蒸気供給通路87が形成されるバックプレート73とを連結し、スプレイプレート72とバックプレート73により混合室84を区画すると共に、燃料供給通路を構成する噴出チャンバ85と連通路86を区画している。従って、バーナチップ71の構造を簡素化し、低コスト化を可能とすることができる。
また、第1実施形態の燃焼バーナにあっては、風箱28と燃料コンパートメント53とバーナガン59と上下一対の補助空気コンパートメント54,55とを有し、バーナガン59の先端部にバーナチップ71を配置している。また、第1実施形態のボイラは、中空形状をなす火炉11内で燃料と空気を燃焼させると共に、火炉11内で熱交換を行って熱を回収するボイラであって、火炉壁に燃焼バーナ21を配置している。
従って、バーナガン59の先端部に配置されたバーナチップ71は、混合流体噴出孔82に通路面積を拡大する段付部91が設けられていることから、混合流体が段付部91を通過するときにせん断力を受け、混合流体が内面に形成された燃料液膜を除去し、高速で混合流体を外部に噴出することができる。その結果、燃料と蒸気の混合を促進することで流体燃料の噴霧粒径を小さくして燃焼性を向上させることができる。
[実施形態2]
図7は、第2実施形態のバーナチップの断面図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態において、図7に示すように、バーナチップ101は、スプレイプレート72とバックプレート73とから構成されている。スプレイプレート72は、基端部に第1凹部81が形成され、先端部に複数の混合流体噴出孔82が形成されている。バックプレート73は、先端部に第2凹部83が形成され、第1凹部81と第2凹部83により混合室84が構成されている。
バックプレート73は、第2凹部83の外周側に噴出チャンバ85が形成され、噴出チャンバ85は、複数の連通路86を介して第2凹部83に連通している。また、バックプレート73は、基端部に燃料供給配管22及び蒸気供給配管25が連結され、燃料を燃料供給経路22aから混合室84に供給する複数の燃料供給通路88が設けられると共に、蒸気を蒸気供給経路25aから混合室84にその外周側から供給する複数の蒸気供給通路87が設けられている。
また、バーナチップ101は、各混合流体噴出孔82に通路面積を拡大する段付部91が設けられている。即ち、この混合流体噴出孔82は、円形の通路形状をなし、混合室84が外部に連通するように所定長さを有して開口している。そして、混合流体噴出孔82は、長さ方向(混合流体の噴射方向)の中途部に段付部91が全周にわたって設けられることで、混合室84側に位置する小径の第1噴出孔92と、外部に開口する先端側に位置する大径の第2噴出孔93とを有している。
そのため、燃料が燃料供給配管22を通して供給されると、この燃料は、複数の燃料供給通路88を通して混合室84に軸心O1方向に沿って供給される。また、蒸気が蒸気供給配管25を通して供給されると、この蒸気は、複数の蒸気供給通路87、噴出チャンバ85、連通路86を通って混合室84に径方向に沿って外側から供給される。
すると、混合室84にて、軸心O1方向に沿って供給された燃料に対して、径方向に沿って外側から供給された蒸気が衝突し、互いにぶつかり合って混合される。即ち、混合室84に軸心O1方向に沿って先端の混合流体噴出孔82側へ流れる燃料に対して、その外側からほぼ直交するように供給された蒸気が衝突することで、燃料が蒸気により拡散されて混合することとなる。
そして、混合室84で効率良く混合された混合流体は、この混合室84を前方側に流れ、各混合流体噴出孔82を通して外部に噴出(噴霧)される。このとき、混合流体は、第1噴出孔92から段付部91を介して第2噴出孔93を通って外部に噴出される。燃料と蒸気との混合流体は、燃料の粘度の影響から混合流体噴出孔82を通過するとき、その内面に燃料が付着し、燃料液膜を形成しやすい。ところが、本実施形態では、混合流体噴出孔82に通路面積を拡大する段付部91が設けられている。そのため、混合流体が段付部91を通過するとき、この混合流体がせん断力を受け、混合流体が混合流体噴出孔82の内面に形成された燃料液膜を除去し、あるいは、内面に付着せずに高速で外部に噴出されることとなり、流体燃料の噴霧粒径を小さくすることができる。
このように第2実施形態のバーナチップにあっては、内部に設けられる混合室84と、基端部が混合室84に連通すると共に先端部が開口して周方向に所定間隔で配置される複数の混合流体噴出孔82と、混合流体噴出孔82に設けられて通路面積を拡大する段付部91と、流体燃料を混合室84に供給する流体燃料供給通路88と、流体燃料供給通路88の外側で蒸気を混合室84に供給する蒸気供給通路87とを設けている。
従って、燃料供給通路88から混合室84の軸心方向に供給される燃料に対して、蒸気供給通路87から混合室84の径方向に供給される蒸気が衝突して混合され、混合流体が複数の混合流体噴出孔82により外部に噴出される。このとき、混合流体噴出孔82は、内面に燃料液膜が形成されやすいが、通路面積を拡大する段付部91が設けられていることから、混合流体が段付部91を通過するときにせん断力を受け、混合流体が内面に形成された燃料液膜を除去し、高速で混合流体を外部に噴出することができる。その結果、燃料と蒸気の混合を促進することで燃料の噴霧粒径を小さくして燃焼性を向上させることができる。
[実施形態3]
図8は、第3実施形態のバーナチップの正面図、図9は、バーナチップの断面を表す図8のIX−IX断面図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第3実施形態において、図5及び図6に示すように、燃焼バーナ21は、風箱28に燃料コンパートメント53と上部補助空気コンパートメント54と下部補助空気コンパートメント55が設けられて構成されている。燃料コンパートメント53は、燃料用空気ノズル56を有しており、この燃料用空気ノズル56は、中心部にバーナガン59か配置され、その周囲に保炎器60が配置されている。そして、バーナガン59は、先端部に後述するバーナチップ111が装着されている。
バーナチップ111は、図8及び図9に示すように、スプレイプレート72とバックプレート73とから構成されている。スプレイプレート72は、基端部に第1凹部81が形成され、先端部に複数の混合流体噴出孔112,113,114が形成されている。バックプレート73は、先端部に第2凹部83が形成され、第1凹部81と第2凹部83により混合室84が構成されている。
バックプレート73は、第2凹部83の外周側に噴出チャンバ85が形成され、噴出チャンバ85は、複数の連通路86を介して第2凹部83に連通している。また、バックプレート73は、基端部に燃料供給配管22及び蒸気供給配管25が連結され、蒸気を蒸気供給経路25aから混合室84に供給する複数の蒸気供給通路87が設けられると共に、燃料を燃料供給経路22aから混合室84にその外周側から供給する複数の燃料供給通路88が設けられている。
本実施形態にて、鉛直方向の最上部及び最下部にある混合流体噴出孔112に対して、鉛直方向の最上部と最下部との間にある混合流体噴出孔113,114が軸心O1側に配置されている。即ち、複数の混合流体噴出孔112,113,114は、軸心O1上にある1点O2を中心として放射状に形成されている。そして、鉛直方向の最上部及び最下部にある混合流体噴出孔112は、軸心O11が軸心O1に対して傾斜角度θ1をもって形成されている。また、鉛直方向の最上部と最下部との間にある混合流体噴出孔113,114は、軸心O12,O13が軸心O1に対して傾斜角度θ2、θ3をもって形成されている。ここで、傾斜角度θ1、θ2、θ3の関係は、θ1>θ2>θ3となっており、鉛直方向の最上部及び最下部にある混合流体噴出孔112の傾斜角度θ1から、鉛直方向の最上部と最下部との間にある混合流体噴出孔113,114の傾斜角度θ2、θ3に向けて、小さく設定されている。
そのため、2つの混合流体噴出孔112は、軸心O1を中心とする円弧C1に沿って開口し、4つの混合流体噴出孔113は、軸心O1を中心とする円弧C2に沿って開口し、4つの混合流体噴出孔114は、軸心O1を中心とする円弧C3に沿って開口している。ここで、円弧C1,C2,C3の関係は、C1>C2>C3となっている。なお、軸心O1に対して左右の水平方向の位置、つまり、軸心O14の位置には、混合流体噴出孔を設けていない。
また、バーナチップ111は、各混合流体噴出孔112,113,114に通路面積を拡大する段付部121,124,127が設けられている。即ち、この混合流体噴出孔112,113,114は、円形の通路形状をなし、混合室84が外部に連通するように所定長さを有して開口している。そして、混合流体噴出孔112,113,114は、長さ方向(混合流体の噴射方向)の中途部に段付部121,124,127が全周にわたって設けられることで、混合室84側に位置する小径の第1噴出孔122,125,128と、外部に開口する先端側に位置する大径の第2噴出孔123,126,129が形成されている。
そのため、図5及び図6に示すように、燃料コンパートメント53は、1次空気を燃料用空気ノズル56と燃料用補助空気ノズル57,58から火炉11内へ高速度で噴出し、各補助空気コンパートメント54,55は、2次空気を補助空気ノズル61,62から火炉11内へ高速度で噴出する。一方、バーナガン59は、バーナチップ111から燃料と蒸気の混合流体を火炉11に噴霧して火炎を形成する。
このとき、図8及び図9に示すように、バーナチップ111は、最上部と最下部にある混合流体噴出孔112が最も外側に向けて混合流体を噴出し、軸心O1に近い混合流体噴出孔114が最も内側に向けて混合流体を噴出する。即ち、図5及び図6に示すように、燃焼バーナ21は、鉛直方向の中間部に燃料コンパートメント53が配置され、その上方及び下方に補助空気コンパートメント54,55が配置されている。そのため、図8及び図9に示すように、バーナチップ111は、燃料コンパートメント53の中央部に配置されていることから、混合流体噴出孔112から、補助空気が噴出される補助空気コンパートメント54,55側、つまり、上方側及び下方側に混合流体を噴出することで、燃料と空気の混合が促進される。一方、燃焼バーナ21は、燃料コンパートメント53の側方に補助空気コンパートメントが配置されていないことから、混合流体噴出孔112,113,114から軸心O1側に混合流体を噴出することで、燃料と空気の混合が促進される。
また、バーナチップ111にて、図8及び図9に示すように、蒸気は、複数の蒸気供給通路87を通して混合室84に軸心O1方向に沿って供給され、燃料は、複数の燃料供給通路88、噴出チャンバ85、連通路86を通って混合室84に径方向に沿って外側から供給される。すると、混合室84にて、軸心O1方向に沿って供給された蒸気に対して、径方向に沿って外側から供給された燃料が衝突し、互いにぶつかり合って混合される。
そして、混合室84で効率良く混合された混合流体は、この混合室84を前方側に流れ、各混合流体噴出孔112,113,114を通して外部に噴出(噴霧)される。このとき、混合流体は、第1噴出孔122,125,128から段付部121,124,127を介して第2噴出孔123,126,129を通って外部に噴出される。そのため、混合流体が段付部121,124,127を通過するとき、この混合流体がせん断力を受け、混合流体が混合流体噴出孔112,113,114の内面に形成された燃料液膜を除去し、あるいは、内面に付着せずに高速で外部に噴出されることとなり、流体燃料の噴霧粒径を小さくすることができる。
このように第3実施形態のバーナチップ及び燃焼バーナにあっては、基端部が混合室84に連通すると共に先端部が開口して周方向に所定間隔で配置される複数の混合流体噴出孔112,113,114と、混合流体噴出孔112,113,114に設けられて通路面積を拡大する段付部121,124,127とを設け、鉛直方向の最上部及び最下部にある混合流体噴出孔112に対してその間にある混合流体噴出孔113,114を軸心O1側に配置している。
従って、混合流体が混合流体噴出孔112,113,114を通過するとき、段付部121,124,127によりせん断力を受け内面に形成された燃料液膜を除去し、高速で外部に噴出される。その結果、燃料と蒸気の混合を促進することで燃料の噴霧粒径を小さくして燃焼性を向上させることができる。また、混合流体噴出孔112,113,114から噴出された混合流体における液体燃料と、周囲の空気(1次空気及び2次空気)との混合を促進して燃焼性を向上することができる。
第2実施形態のバーナチップでは、複数の混合流体噴出孔112,113,114は、軸心O1上にある1点O2を中心として放射状に形成されている。従って、複数の混合流体噴出孔112,113,114の加工性を向上して製造コストを低減することができる。
なお、上述した実施形態では、混合流体噴出孔に1つの段付部を設けたが、2つ以上の段付部を設けてもよい。また、混合流体噴出孔の中途部に段付部を設けたが、混合室側や先端側に設けてもよい。
また、上述した実施形態では、スプレイプレートの先端部に10個の混合流体噴出孔を設けたが、この数や位置は、各実施形態に限定されるものではなく、例えば、複数の混合流体噴出孔を周方向に沿って設けると共に、径方向に沿って設けてもよい。
10 油焚きボイラ
11 火炉
12 燃焼装置
21 燃焼バーナ
22 燃料供給配管
25 蒸気供給配管
28 風箱
53 燃料コンパートメント
54 上部補助空気コンパートメント
55 下部補助空気コンパートメント
59 バーナガン
71,101,111 バーナチップ
72 スプレイプレート(チップ本体)
73 バックプレート(チップ本体)
82,112,113,114 混合流体噴出孔
84 混合室
85 噴出チャンバ
86 連通路
87 蒸気供給通路(噴霧媒体供給通路)
88 燃料供給通路(流体燃料供給通路)
91,121,124,127 段付部
92,122,125,128 第1噴出孔
93,123,126,129 第2噴出孔

Claims (8)

  1. チップ本体と、
    前記チップ本体の内部に設けられる混合室と、
    基端部が前記混合室に連通すると共に先端部が前記チップ本体の先端に開口して前記チ
    ップ本体の周方向に所定間隔で配置される複数の混合流体噴出孔と、
    前記混合流体噴出孔に設けられて通路面積を拡大する段付部と、
    流体燃料を前記混合室に供給する流体燃料供給通路と、
    噴霧媒体を前記混合室に供給する噴霧媒体供給通路と、
    を有し、
    前記混合流体噴出孔は、小径の第1噴出孔と、前記小径の第1噴出孔より大径の第2噴
    出孔とを有し、前記第1噴出孔と前記第2噴出孔との間にリング形状をなす前記段付部が
    設けられる、
    ことを特徴とするバーナチップ。
  2. 前記混合流体噴出孔は、円形の通路形状をなし、前記段付部が全周に設けられることで、前記混合室側に位置する小径の第1噴出孔と、前記チップ本体の先端側に位置する大径の第2噴出孔とが設けられることを特徴とする請求項1に記載のバーナチップ。
  3. 前記噴霧媒体供給通路は、前記チップ本体の基端側に複数設けられ、噴霧媒体を前記混合室に軸心方向に沿って供給可能であり、前記流体燃料供給通路は、前記チップ本体の基端側で前記噴霧媒体供給通路より外側に複数設けられ、流体燃料を前記混合室に径方向に沿って供給可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバーナチップ。
  4. 前記チップ本体は、軸心方向が水平方向に沿って配置され、前記チップ本体における鉛
    直方向の最上部及び最下部にある前記混合流体噴出孔の外部開口に対して、前記チップ本
    体における鉛直方向の最上部と最下部との間にある前記混合流体噴出孔の外部開口が軸心
    側に配置されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のバーナチ
    ップ。
  5. 前記複数の混合流体噴出孔は、前記チップ本体の軸心上にある1点を中心として放射状に形成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のバーナチップ。
  6. 前記チップ本体は、前記混合流体噴出孔が形成されるスプレイプレートと、前記流体燃料供給通路及び前記噴霧媒体供給通路が形成されるバックプレートとが連結されて構成され、前記スプレイプレートと前記バックプレートにより前記混合室が区画されると共に、前記流体燃料供給通路の一部が区画されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のバーナチップ。
  7. 風箱と、
    前記風箱における鉛直方向の中央部に配置される燃料コンパートメントと、
    前記燃料コンパートメントの中央部に配置されるバーナガンと、
    前記風箱における鉛直方向の上部及び下部に配置される上下一対の補助空気コンパートメントと、
    を有し、
    前記バーナガンの先端部に前記請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のバーナチップが配置されることを特徴とする燃焼バーナ。
  8. 中空形状をなす火炉内で燃料と空気を燃焼させると共に、前記火炉内で熱交換を行って熱を回収するボイラにおいて、
    火炉壁に前記請求項7の燃焼バーナが配置されることを特徴とするボイラ。
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