JP6071138B2 - フェロニッケルの脱硫方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フェロニッケル製錬におけるフェロニッケルの脱硫方法に関する。
フェロニッケルは、鉄とニッケルの合金であり、ステンレス鋼及び特殊鋼の原料として使用されている。フェロニッケルの一般的な製造方法としては、ニッケル酸化鉱石を原料とし、(予備)乾燥工程と、焼成及び部分還元工程と、還元熔解工程と、脱硫工程と、鋳造工程とを有する乾式製錬方法が挙げられる。
具体的に、乾式製錬方法によるフェロニッケルの製造方法について工程毎に説明する。
先ず、(予備)乾燥工程では、所定の調合比率となるように原料鉱石を配合した後、ロータリーキルンを用いて、その鉱石中の付着水分の一部を除去する。具体的には、鉱石中の水分を35〜45%から25〜35%とする。この乾燥工程で得られた鉱石を「乾燥鉱石」とよぶ。
次に、焼成及び部分還元工程では、得られた乾燥鉱石に対して炭素質還元剤(石炭)と必要に応じて熔剤を添加し、ロータリーキルンに投入して、その乾燥鉱石中の残りの水分(付着水、結晶水分)を完全に除去するとともに部分還元した焼成鉱石(以下、「焼鉱」という)(800〜900℃)を生成して、残りの還元剤と共に排出する。
次に、還元熔解工程では、得られた焼鉱を電気炉や熔鉱炉等の還元炉内で還元熔解し、粗フェロニッケル(メタル)とスラグを形成する。この還元炉にて産出される粗フェロニッケルは、鉄を主成分とし、炭素質還元剤の設定量に応じて16〜25重量%の品位のニッケルを含むとともに、燃料に由来する硫黄等の多くの不純物を含んでいる。また、粗フェロニッケルとは別に産出されるスラグは、原料鉱石中の酸化鉄の大部分と二酸化ケイ素及び酸化マグネシウムを含んでおり、鉄鋼の焼結工程における成分調整用マグネシア熔剤や、コンクリート用細骨材、土木工事用資材等として利用される。
還元熔解工程にて得られた粗フェロニッケルは、製品スペックにより脱硫処理を必要とする場合には脱硫工程に移され、取鍋(レードル)等を用いた機械式撹拌装置又は電気誘導式撹拌装置による脱硫処理が行われる。
具体的に、その脱硫工程においては、粗フェロニッケル熔湯に対してカルシウムカーバイド等の脱硫剤を添加し、機械式撹拌装置又は電気誘導式撹拌装置を用いて撹拌することで、粗フェロニッケル熔湯中の硫黄を硫化カルシウム(CaS)としてスラグ(以下、「精製スラグ」という)中に固定して分離除去し、精製フェロニッケル熔湯を製造する。
そして、鋳造工程では、得られた精製フェロニッケル熔湯を鋳型に流し込み、または回転する円盤状媒体を介して粗粒化して、その後、冷却することでインゴットやフレーク状のフェロニッケル(製品)を得る。
ところで、近年、フェロニッケル製錬においては、製造コストの低減が望まれており、特に上述した脱硫工程においては、高価な脱硫剤を使用するため、脱硫効率を向上させて高い脱硫効率で以って脱硫処理を行うことが求められている。
例えば、還元熔解工程で得られた粗フェロニッケルに対する脱硫処理の代表的な方法としては、上述したように、取鍋内に収容させた粗フェロニッケル熔湯を機械式撹拌装置によって撹拌して脱硫する方法がある。この取鍋脱硫方法としては、例えば特許文献1に記載された技術が提案されている。具体的には、特許文献1に記載の技術は、撹拌羽根の(高さ)位置をその撹拌羽根の上端部が粗フェロニッケル熔湯表面より上に出た位置で撹拌することによって、高効率化を実現するというものである。なお、脱硫が進むと、粗フェロニッケル熔湯から分離された硫黄を含んだ精製スラグが熔湯表面に浮上して、その熔湯の上面はスラグで覆われた状態となる。
脱硫効率は、粗フェロニッケル熔湯と上部から投入される脱硫剤との接触頻度によって支配される。そのため、特許文献1の技術のように、撹拌羽根の熔湯内での高さ方向(鉛直方向)の位置を熔湯の表面より上部に出るように調整して熔湯の均一な流れを実現することで、脱硫に伴って生成して熔湯の表面を覆うようになる精製スラグをその撹拌により取鍋内壁側に移動させることができる。そして、これにより、新たに現れた熔湯の表面(新生面)と脱硫剤とを効率的に接触させることが可能となる。
ところが、特許文献1の技術では、熔湯の均一な流れを実現するために撹拌羽根を熔湯表面より上に出るように調整して撹拌していることから、その底部における熔湯の流れは殆ど生じず不活性な状態となり、十分に高い効率で脱硫処理を行うことはできないという問題があり、より一層に高い効率で脱硫処理を行うことが可能な方法が求められている。
ここで、粗フェロニッケル熔湯と脱硫剤との接触頻度を増加させて脱硫効率を向上させるために、例えば取鍋の開口部を広く(大きく)取って、粗フェロニッケル熔湯の表面積を大きくすることも考えられる。しかしながら、設備的な制約により、保温性が低下する小容量の取鍋の場合には、取鍋の高さを高くして取鍋開口部を小さくせざるを得ない。
また、粗フェロニッケル熔湯と脱硫剤との接触効率を高める手法として、脱硫剤の投入速度を緩めることも有効であると考えられる。しかしながら、生産効率及び保温性の観点から、設備改善を行わずに、脱硫剤の投入速度を緩めることは困難である。
すなわち、上述したように、脱硫処理の操業中においては、粗フェロニッケル熔湯を取鍋内で撹拌するため、熔湯の温度は脱硫時間の経過と共に低下していく。脱硫時間が長くなり温度が下がり過ぎると、撹拌が困難になる、精製フェロニッケルと精製スラグの分離が悪くなる、後工程の鋳造条件が悪化する、等の問題が発生する。その結果、保温のために、例えば設備的対応を採ることや燃料を増加させることが必要となり、結果として、操業コストが増加して生産効率が著しく低下する事態となる。特に、粗フェロニッケル熔湯や精製スラグ等の内容物を出し入れするための取鍋の上側の開口部が大きくなるほど、熔湯温度は下がり易くなる。
したがって、生産効率及び保温性に影響を与えない条件下で、粗フェロニッケル熔湯と脱硫剤との接触頻度を増やして、脱硫効率を高めることができる方法が求められている。
特開2006−265645号公報
そこで本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、生産効率や保温性に影響を与えない条件下で、粗フェロニッケル熔湯と脱硫剤との接触頻度を増やし、効率的に脱硫処理を行うことができるフェロニッケルの脱硫方法を提供することを目的とする。
本件発明者らは、上述した目的を達成するために鋭意検討を重ねた。その結果、粗フェロニッケル熔湯に対して投入する脱硫剤の投入口を2箇所以上とし、その2箇所以上の投入口から均等量の脱硫剤を同時に投入することによって、保温性に影響を与えずに、それぞれの投入口からの脱硫剤の投入速度を緩めることができ、高い脱硫効率で脱硫処理を行うことが可能となることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明に係るフェロニッケルの脱硫方法は、撹拌羽根を有する撹拌装置を備えた取鍋内で、還元炉から出銑された粗フェロニッケル熔湯に脱硫剤を投入し、該撹拌羽根により撹拌することで該粗フェロニッケル熔湯中の硫黄を精製スラグ中に固定し分離するフェロニッケルの脱硫方法であって、脱硫処理に要する所定量の前記脱硫剤を投入する投入口を、少なくとも2箇所設けるようにし、その2箇所以上の投入口から均等量の脱硫剤を同時に投入し、前記脱硫剤の投入口は、円形のパイプ状であり、前記粗フェロニッケル熔湯の水平面に対する傾斜角度が40〜85度の範囲であり、パイプの断面積が300〜10000mm の範囲であることを特徴とする。
ここで、脱硫剤の投入口の設置位置としては、前記撹拌羽根の回転半径よりも外側であって該撹拌羽根に近接する箇所に脱硫剤が投入される位置とし、該投入口から該撹拌羽根の回転により精製スラグが掻き分けられて現れた粗フェロニッケル熔湯の表面に前記脱硫剤を投入することが好ましい。
また、少なくとも2箇所備える前記脱硫剤の投入口は、前記取鍋の中心に対して対称性を有することように設けることが好ましい。
本発明によれば、生産効率を低下させず、また保温性に影響を与えない条件下で、粗フェロニッケル熔湯と脱硫剤との接触頻度を増加させることができ、高い脱硫効率で脱硫処理を行うことができる。
取鍋と撹拌装置の構成の一例を示す概略図である。 取鍋を上部から見たときの模式図であり、(A)は脱硫剤の投入口の設置数、設置箇所を説明するための図であり、(B)は撹拌羽根による撹拌により移動する精製スラグの流れと出現する新生面について説明するための図である。 比較例1の脱硫処理で用いた取鍋における脱硫剤の投入口の設置数、設置箇所を示すための図である。
以下、本発明に係るフェロニッケルの脱硫方法の具体的な実施形態(以下、「本実施の形態」という)について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。
本実施の形態に係るフェロニッケルの脱硫方法は、フェロニッケル製錬において、撹拌羽根を有する撹拌装置を備えた取鍋(レードル)内で、還元炉から出銑された粗フェロニッケル熔湯(以下、単に「熔湯」ともいう)に脱硫剤を投入し、その撹拌羽根によって撹拌することで粗フェロニッケル熔湯中の硫黄を硫化カルシウム(CaS)として精製スラグ中に固定し分離する脱硫処理における方法である。
図1は、粗フェロニッケル熔湯中の硫黄を分離する脱硫処理に用いる取鍋10と撹拌装置11の構成の一例を示す断面模式図である。
図1に示すように、取鍋10は、脱硫処理対象の粗フェロニッケル熔湯20が所定量装入されて収容される容器であり、脱硫処理に際しては、収容された粗フェロニッケル熔湯20内に脱硫剤が添加される。なお、取鍋10の大きさとしては、特に限定されないが、フェロニッケル製錬における脱硫処理に一般的に用いられる大きさのものとすることができ、例えば内容積が6.5m程度のものを用いることができる。
粗フェロニッケル熔湯20としては、電気炉、熔鉱炉等の還元炉から出銑された粗フェロニッケル熔湯が用いられる。その中で、ガーニエライト鉱等の酸化ニッケル鉱石を原料とする熔湯が好ましく用いられる。例えば、そのガーニエライト鉱等の酸化ニッケル鉱石を原料とする熔湯の代表的な組成としては、乾燥鉱換算でNi品位が15.0〜25.0重量%、S品位が0.2〜0.6重量%、C品位が1.5〜2.5重量%、SiO品位が0.5〜2.0重量%である。
脱硫処理の対象となる粗フェロニッケル熔湯20の硫黄品位としては、0.2〜0.6重量%であるものが好ましい。粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄品位が0.2重量%未満の場合、硫黄品位が低いために高い脱硫効率を得ることが困難となる。一方で、硫黄品位が0.6重量%を超えると、精製スラグの生成量が増えるため、途中でその精製スラグを取り除く必要が生じ、処理効率が損なわれる。
脱硫剤としては、粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄を硫化カルシウム(CaS)として固定することができるものであれば特に限定されず、例えば、カルシウムカーバイド、石灰、及びそれらの混合物等が挙げられる。その中でも、粗フェロニッケル熔湯20との濡れ性が良いものであることが好ましく、特に、高い脱硫効率を得ることができるカルシウムカーバイドを主成分とする脱硫剤を用いることが好ましい。脱硫剤の形状及び純度は、特に限定されるものではなく、粒状又は顆粒状等の市販の工業用薬品を用いることができるが、その中でも粒度が細かく凝集し難いものであることが好ましい。これにより、反応界面積を大きくすることができ、熔湯20の保温性を高めることができる。
また、脱硫剤の添加量としては、粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄品位と使用する脱硫剤の脱硫効率から経験的に得られる値であって特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄品位が0.4〜0.5重量%の場合には、粗フェロニッケル1トン当たり10〜20kgの範囲で添加される。
また、脱硫剤の投入に際しては、特に限定されないが、脱硫に伴って生じる精製スラグを撹拌により取鍋10の内壁に移動させることで新たに現れた熔湯20の面(新生面)に接触させるように行うことが好ましい。脱硫反応により生じる精製スラグは、熔湯20との比重差から熔湯20の表面に浮上するが、撹拌によって取鍋10の内壁側へ移動し、そこには新たな熔湯20の面が現れる。この新たに現れた熔湯面に対して脱硫剤を投入することで、脱硫剤と熔湯とが継続して接触し、高い脱硫効率を維持することができる。
撹拌装置11は、例えば、所定の長さ、幅、高さの板状材の撹拌羽根12を逆T字型に回転軸(撹拌軸)13に取付けた構造を有し、回転軸13により撹拌羽根12を回転させることで取鍋10内の粗フェロニッケル熔湯20を撹拌し、添加した脱硫剤と粗フェロニッケル熔湯20とを効率的に接触させる。撹拌羽根12の形状としては、上述した板状材のものに限定されず、所望とする撹拌力に応じて種々の形状のものを用いることができる。また、撹拌羽根12の材質についても、特に限定されないが、高温の粗フェロニッケル熔湯20中での撹拌に対して耐久性があり長寿命であるものが好ましい。
撹拌装置11の回転軸13について、その取鍋10の水平方向における設置位置としては、特に限定されるものではなく、その水平方向の中心軸に沿った位置に設けるようにしてもよく、またその中心軸から偏心するよう設けるようにしてもよい。
また、撹拌装置11は、図1中の矢印に示す上下方向(水平面に対して鉛直方向)に、設置位置(高さ位置)を調整することが可能となっている。すなわち、取鍋10内の粗フェロニッケル熔湯20に対して浸漬させる撹拌羽根12の浸漬深さを調整することが可能となっている。なお、撹拌羽根12の浸漬深さとは、取鍋10内に装入された粗フェロニッケル熔湯20に対して浸漬させる撹拌羽根12の高さ方向(鉛直方向)の位置をいう。
具体的に、撹拌装置11の撹拌羽根12の高さ方向における設置位置(浸漬深さ)としては、例えば、その撹拌羽根12の上端部12aが粗フェロニッケル熔湯表面(図1における「20s」)より上に出た位置とする。このように撹拌羽根12の上端部12aを熔湯表面20sより上に位置させて撹拌することで、撹拌羽根12の回転に伴う熔湯20の流れを均一にすることができ、脱硫剤との接触効率を向上させることができ、より効率的な脱硫処理を行うことができる。
また、撹拌羽根12の浸漬深さについては、脱硫処理の進行に伴って段階的に制御するようにしてもよい。具体的には、例えば、粗フェロニッケル熔湯20に脱硫剤を投入してから所定の間(例えば熔湯表面20sの全面に精製スラグが覆われるまでの間)は、その撹拌羽根12の上端部12aが熔湯表面20sより上方に出るように位置させて撹拌し、その後は、その上端部12aを含めた撹拌羽根12の全体が熔湯表面20sよりも下方に完全に浸漬されるように位置させて撹拌する。このようにして、撹拌羽根12の浸漬深さを脱硫処理の進行に伴って段階的に制御して撹拌することで、粗フェロニッケル熔湯20に生じる流れを変化させることができ、粗フェロニッケル熔湯20と添加する脱硫剤との接触効率を高めて、脱硫効率を向上させることができる。
撹拌羽根12の回転数としては、特に限定されるものではないが、例えば80〜100rpm程度とすることができる。上述したように撹拌羽根12の上端部が熔湯表面20sよりも上方に出るように位置させて撹拌する際に、回転数が大きくなり過ぎると、熔湯20が飛散してしまうことがあり、非効率となる。また、撹拌羽根12の回転数を上げすぎると、取鍋10の内壁近傍の熔湯20の流速も上昇し、取鍋内壁のライニング材の熔損速度を著しく上昇させ、取鍋内壁のライニング材の損耗が著しくなる。
さて、還元炉から出銑される粗フェロニッケル熔湯20の温度としては1350〜1500℃であり、還元炉から出銑された後、その熔湯20に対して酸素を吹き込む(酸素吹錬)ことで1450〜1550℃まで昇温する操作を行って脱硫処理を施す。脱硫処理が施される熔湯20の温度が1450℃未満では、粗フェロニッケル熔湯20と脱硫剤との撹拌による接触が不十分となり脱硫が十分に進まない。一方で、熔湯20の温度が1550℃を超えると、精製スラグの熔融が過度に進むため、生成した精製スラグの全体が取鍋10の内壁で熔着を起こして排出が困難になる。
このように脱硫処理に先立って粗フェロニッケル熔湯を昇温することは、脱硫処理の効率的な操業を実現するために重要になるが、脱硫処理自体に時間が掛かりすぎると、昇温させた熔湯20の温度が次第に低下してしまう。熔湯20の温度が低下すると、その熔湯20の流動性が無くなり、次工程の鋳造工程における鋳造処理が非常に困難となる。具体的に、鋳造時における熔体温度としては、流動性を確保する観点から、フェロニッケル熔湯の融点以上に相当する1400℃程度以上が必要となる。したがって、脱硫処理においては、熔湯20の温度を維持する(保温する)ことが重要となる。ところが、熔湯20の温度の低下を防いで保温するために、例えば保温設備を確保することや燃料の追加供給を行ったりした場合、生産効率が著しく低下し、効率的な処理を行うことができない。
そこで、本実施の形態に係るフェロニッケルの脱硫方法では、粗フェロニッケル熔湯20内に投入する所定量の脱硫剤の投入口を少なくとも2箇所設けるようにし、そして、その2箇所以上の投入口から均等量の脱硫剤を同時に投入して脱硫処理を行うようにする。
従来のように、脱硫剤を投入するに際してその投入口を1箇所とした場合では、脱硫速度を緩めて熔湯20との接触頻度を増やそうとしても、投入速度が緩やかなために熔湯20の温度低下が顕著となり、保温性を確保することができない。また、1箇所の投入口から脱硫剤を投入した場合、脱硫剤が凝集し、いわゆる“ダマ”の状態となって熔湯20中に引き込まれる可能性が高くなり、“ダマ”の内部の脱硫剤が脱硫反応に関与しなくなり、脱硫効率が著しく低下する。
これに対して、熔湯20内に投入する脱硫剤の投入口を2箇所以上設けるようにし、そして、それぞれの投入口から均等量の脱硫剤を同時に投入することで、所定量の脱硫剤を熔湯20に対して所定時間内に投入するにあたって、投入口1箇所あたりの脱硫剤の投入速度を小さくすることができる。ここで、均等量とは、熔湯20中の硫黄品位に応じて決定した脱硫処理に要する脱硫剤の所定量を、設置した投入口の数で割ったときの量をいい、2箇所以上の各投入口から投入される均一な脱硫剤量をいう。
本実施の形態においては、このように2箇所以上の投入口から均等量の脱硫剤を同時に投入することによって、熔湯20の温度低下を効果的に防ぎながら、熔湯20と脱硫剤との接触頻度を増加させて高い脱硫効率で以って脱硫処理を行うことができる。また、投入速度を小さくすることができるとともに投入口1箇所あたりの脱硫剤投入量を減らすことができるため、脱硫剤の凝集が抑制されて“ダマ”状態となることを防ぎ、脱硫反応に関与しない脱硫剤の量を低減でき、より一層に脱硫効率を向上させることができる。
なお、脱硫効率とは、所定量の脱硫剤を投入して脱硫処理を行ったときの脱硫効果の程度の尺度となるものである。具体的に、この脱硫効率は、粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄品位に応じて決定した所定量の脱硫剤を投入する脱硫処理を行ったときの、処理前の熔湯20中の硫黄品位(重量%)と処理後の熔湯20中の硫黄品位(重量%)と粗フェロニッケル熔湯重量とから求めた実際に除去した硫黄量を、投入した脱硫剤が100%反応したときに除去できる硫黄量で除して算出することができる。
脱硫剤の投入口の設置数としては、上述したように、2箇所以上とする。脱硫剤の投入口は、多ければ多いほど単位時間あたりにより緩やかな速度で脱硫剤を投入することが可能となり熔湯20との接触効率を高めることができ、また1箇所あたりの投入量が減少することから脱硫剤の投入が容易となる。
ただし、投入口が多過ぎると、投入操作の煩雑化を招くことになるため、投入操作の煩雑さや使用する取鍋10のサイズに対する投入口設置の設備的制約等を考慮して、適切な投入口の数を決定することが好ましい。具体的に、脱硫剤の投入口の設置数の決定においては、例えば、使用する撹拌羽根12の羽根の数に対応する数とすることができる。撹拌羽根12として、例えば、板状材を用いて羽根の数が2枚のものとした場合には、投入口を2箇所設けるようにし、3枚の羽根を有する攪拌羽根を用いた場合には、投入口を3箇所設けるようにする。このように、撹拌羽根12の羽根の数に対応する数だけ投入口を設置することで、ある1箇所の投入口から投入された脱硫剤を、投入口と対応する数だけ設けられた羽根のうちの所定の1枚の羽根で撹拌するようなイメージで撹拌処理を施すことができ、各投入口から投入される脱硫剤をより効率的に分散させて熔湯との接触頻度を高めることができる。
ここで図2に、脱硫剤の投入口の設置位置を説明するための取鍋10の上部断面図の一例を示す。なお、この具体例では、脱硫剤の投入口30を2箇所(30a,30b)設けた場合の例を示す。
脱硫剤の投入口30(30a,30b)の設置位置としては、特に限定されないが、例えば図2(A)に示すように、撹拌羽根12の回転半径よりも外側であってその撹拌羽根12に近接する箇所に脱硫剤が投入されるような位置とすることが好ましい。このように、撹拌羽根12の回転半径よりも外側の箇所に脱硫剤が投入されるような位置とすることで、脱硫剤が撹拌羽根12に直接触れてしまうことを防ぐことができる。すなわち、撹拌羽根12には精製スラグが付着していることがあり、投入した脱硫剤が撹拌羽根12に直接降りかかって接触すると、その付着している精製スラグに脱硫剤が取り込まれて脱硫反応に関与しなくなることがある。このことから、上述した位置に投入口30を設置することで、投入した脱硫剤が撹拌羽根12に触れてしまうことを防ぐことができ、脱硫効率をより高めることができる。
また、脱硫剤の投入口30の設置位置を、その撹拌羽根12に近接する箇所に脱硫剤が投入される位置とすることによって、粗フェロニッケル熔湯20の新生面に対してより効果的に脱硫剤を投入することができる。すなわち、脱硫に伴って生成する精製スラグは、上述したように、撹拌羽根12の回転により取鍋10の内壁側に移動し、それによって熔湯20の新生面が出現することになる。したがって、図2(B)に模式的に示すように、撹拌羽根12の外側の直近の位置に、精製スラグ21が掻き分けられて現れる粗フェロニッケル熔湯20の新生面20Aが出現し易くなる。このことから、撹拌羽根の回転半径よりも外側であって撹拌羽根12に近接する箇所に脱硫剤が投入されるような位置に投入口30を設けて脱硫剤を投入することで、新生面20Aに対して効果的に脱硫剤を投入させることができ、脱硫効率をより一層に高めることができる。
また、2箇所以上に設ける投入口30のそれぞれの設置位置としては、特に限定されないが、取鍋10の中心に対して対称性を有する位置とすることが好ましい。具体的に、例えば脱硫剤の投入口を2箇所設ける場合には、図2に示すように、取鍋10の中心(図2中の点X)に対して点対称となる位置に設けることが好ましい。また、例えば脱硫剤の投入口を3箇所設ける場合には、取鍋10を中心として各投入口を頂点とした正三角形を形成する位置として、各投入口が対称性を有するようにすることが好ましい。
このように、2箇所以上設ける脱硫剤の投入口30の設置位置を、取鍋10の中心に対して対称性を有する位置とすることで、各投入口30(例えば、30a,30b)から投入されたそれぞれの脱硫剤が、互いに干渉することを抑制することができ、限られた熔湯表面を有効に利用して脱硫効率を高めることができる。
脱硫剤の投入口30の形状については、特に限定されないが、例えば円形のパイプ形状とすることができる。このように円形のパイプ形状とすることによって、角部を有しないことからパイプ内で粉体状の脱硫剤が詰まり滞留を起こしてしまうことを防ぎ、一定の投入速度で均一に脱硫剤を投入することができる。
また、投入口30を円形のパイプ形状としたとき、そのパイプ状の投入口30の粗フェロニッケル熔湯20の水平面に対する傾斜角度としては、40〜85度の範囲とすることが好ましい。例えば、脱硫剤としてカルシウムカーバイドを用いた場合、熔湯20の水平面に対して40度より小さい傾斜角度でパイプ状の投入口30を設けると、カルシウムカーバイドの安息角より小さい角度となるため、パイプの途中で詰まりが生じて、全量が投下されずに投入量不足が生じる可能性がある。一方で、熔湯20の水平面に対して85度より大きい傾斜角度でパイプ状の投入口30を設けると、投入速度が速くなり過ぎて、投入されたカルシウムカーバイドが塊りとなって一気に熔湯20内に入ってしまい、緩やかに脱硫剤を投入することが困難になる。このようになると、投入した脱硫剤と熔湯20との接触頻度が少なくなり、脱硫効率を向上させることができなくなる可能性がある。
さらに、その円形のパイプ形状としたときのパイプの断面積としては、特に限定されず、粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄品位に応じた脱硫剤の投入量やその投入速度、使用する取鍋10のサイズ等を考慮して適宜設定すればよい。具体的には、例えば300〜10000mmの範囲とすることができる。上述したようにパイプ状の投入口30の粗フェロニッケル熔湯20の水平面に対する傾斜角度を40〜85度の範囲とし、パイプの断面積を300〜10000mmの範囲とすることで、熔湯20の保温性を確保しながら、例えば総量20kg程度の脱硫剤を緩やかに熔湯20内に投入することができ、脱硫剤と熔湯20との接触頻度を増やして、より高い脱硫効率で脱硫処理を行うことができる。
以上詳述したように、本実施の形態に係るフェロニッケルの脱硫方法では、還元炉から出銑された粗フェロニッケル熔湯に脱硫剤を投入しながら、撹拌羽根により撹拌することで粗フェロニッケル熔湯中の硫黄を精製スラグ中に固定し分離する脱硫処理において、その脱硫処理に要する所定量の脱硫剤を投入する投入口を、少なくとも2箇所設けるようにし、その2箇所以上の投入口から均等量の脱硫剤を同時に投入する。
このような方法によれば、2箇所以上設けた各投入口から投入されるそれぞれの脱硫剤の投入速度、すなわち投入口1箇所あたりの脱硫剤の投入速度を小さくすることができ、保温性に影響を与えない条件のもとで、粗フェロニッケル熔湯20との接触頻度を増加させることができる。これにより、熔湯20の温度低下を防ぎながら、高い脱硫効率で以って脱硫処理を行うことができる。
また、このように2箇所以上の投入口から所定量の脱硫剤を投入することで、1箇所あたりの投入脱硫剤の量を減らすことができ、投入される脱硫剤が凝集して、いわゆる“ダマ”となることを防ぎ、添加した全量の脱硫剤を有効に活用することができる。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
電気炉から産出された粗フェロニッケル熔湯(硫黄品位:0.4重量%)30トンを、撹拌羽根を用いる機械式撹拌装置を備えた取鍋内に装入し、これに脱硫剤としてカルシウムカーバイドを所定量(20kg)投入して、脱硫処理を行った。カルシウムカーバイド投入量は、粗フェロニッケル熔湯の硫黄品位、及び、製品スペックを満足する実操業での脱硫管理目標値(硫黄品位0.025重量%以下)を勘案した上で決定した。
ここで、取鍋としては、その内部に収容する粗フェロニッケル熔湯の表面の直径が1,950mm程度となるものを使用し、その熔湯の高さを2,000mm程度とした。また、機械式撹拌装置としては、撹拌羽根が長さ700mm、幅250mm、及び高さ450mmのサイズの直方体(板状)材であり、その撹拌羽根に逆T字型に回転軸に取り付けた構造のものを使用した。操業においては、撹拌羽根の上端部が粗フェロニッケル熔湯面より200mm上に位置するように撹拌羽根の浸漬深さを調整し、撹拌を行った。
また、脱硫剤の投入口は、2箇所設けるようにし(図2(A)参照。)、その2箇所の投入口から所定量の脱硫剤を投入した。また、この脱硫剤の投入口は、撹拌羽根の回転半径の外側であって、その撹拌羽根の端部に近接する位置に脱硫剤が投入されるように位置させた。さらに、この脱硫剤の投入口としては、円形であって断面積が300mmのパイプ形状のものを使用し、そのパイプ状の投入口の粗フェロニッケル熔湯の水平面に対する傾斜角度を85度とした。
このようにして脱硫処理の操業を行った結果、粗フェロニッケルに対する脱硫効率は約80%となり、満足できる結果であった。
なお、脱硫効率は、所定量の脱硫剤を投入して脱硫処理を行ったときの、処理前の熔湯中の硫黄品位(重量%)と処理後の熔湯中硫黄品位(重量%)と粗フェロニッケル熔湯重量とから求めた実際に除去した硫黄量を、投入した脱硫剤が100%反応したときに除去できる硫黄量で除した値の百分率である。
[比較例1]
比較例1では、脱硫剤の投入口を1箇所とし(図3参照。符号「100」が取鍋、「200」が撹拌羽根、「300」が脱硫剤の投入口を示す。)、その1箇所の投入口から脱硫剤を投入して脱硫処理を行ったこと以外は、実施例1と同様にして脱硫処理の操業を行った。なお、合計の脱硫剤投入量も実施例1と同じであり、その1箇所の投入口の設置位置も、撹拌羽根の回転半径の外側であってその撹拌羽根の端部に近接する位置とした。
このようにして脱硫処理の操業を行った結果、粗フェロニッケルに対する脱硫効率は約75%となり、実施例1に比べて5%も低下して満足できる結果が得られなかった。
10 取鍋、11 撹拌装置、12 撹拌羽根、12a 撹拌羽根の上端部、13 回転軸、20 粗フェロニッケル熔湯(熔湯)、20s 熔湯表面、21 精製スラグ、30,30a,30b 脱硫剤の投入口

Claims (3)

  1. 撹拌羽根を有する撹拌装置を備えた取鍋内で、還元炉から出銑された粗フェロニッケル熔湯に脱硫剤を投入し、該撹拌羽根により撹拌することで該粗フェロニッケル熔湯中の硫黄を精製スラグ中に固定し分離するフェロニッケルの脱硫方法であって、
    脱硫処理に要する所定量の前記脱硫剤を投入する投入口を、少なくとも2箇所設けるようにし、その2箇所以上の投入口から均等量の脱硫剤を同時に投入し、
    前記脱硫剤の投入口は、円形のパイプ状であり、前記粗フェロニッケル熔湯の水平面に対する傾斜角度が40〜85度の範囲であり、
    パイプの断面積が300〜10000mm の範囲であることを特徴とするフェロニッケルの脱硫方法。
  2. 前記脱硫剤の投入口の設置位置を、前記撹拌羽根の回転半径よりも外側であって該撹拌羽根に近接する箇所に脱硫剤が投入される位置とし、該投入口から該撹拌羽根の回転により精製スラグが掻き分けられて現れた粗フェロニッケル熔湯の表面に前記脱硫剤を投入することを特徴とする請求項1に記載のフェロニッケルの脱硫方法。
  3. 少なくとも2箇所備える前記脱硫剤の投入口を、前記取鍋の中心に対して対称性を有するように設けることを特徴とする請求項1又は2に記載のフェロニッケルの脱硫方法。
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