JP6065559B2 - 連続鋳造機の湯面レベル制御装置、方法及びプログラム - Google Patents
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ところが、連続鋳造機の操業においては、鋳型1から引き抜かれる鋳片4のバルジング等、湯面レベルの変動を引き起こす周期的な外乱が存在する。バルジングとは、図8に示すように、鋳型1の下方に引き抜かれる鋳片4の外側の凝固シェルが、引き抜き経路に沿って並設された多数のガイドロール5による挾持部間において外側に膨らむように変形する現象である。このとき、鋳型1の内部の湯面レベルの変動は、凝固シェルの内側の溶湯が、バルジングに伴う変形により鋳型1に対して出入りすることにより発生し、バルジング量の時間的な変化が周期性レベル変動を引き起こすとされている。特に、ガイドロール5が同一ピッチで並設されている場合、各ガイドロール5でのバルジング量が同一位相にて変化するため、大きな変動幅を有する周期的なレベル変動が発生する。
このような外乱に起因して鋳型1の内部に発生する周期的なレベル変動は、上述した一般的な湯面レベル制御では抑制することが難しい。
例えば特許文献1には、湯面レベル制御系を、図9に示すようなブロック線図で表すことが開示されている。湯面レベル制御装置7は、入力として与えられる目標レベルrと検出レベルyとの偏差を求め、この偏差に対応する偏差信号eを出力する加算器74と、この偏差信号eと後述する偏差補正量xとを加算し、両者の加算信号Eを出力する加算器75と、この加算信号Eを入力とし、開度変更量u0を演算する開度演算部76と、同じく加算信号Eを入力とし、開度演算部76により求められた開度変更量u0に加える開度補正量v、及び偏差信号eに加える偏差補正量xを夫々演算する補正量演算部77と、補正量演算部77の出力と開度演算部76の出力とを加算して開度指令uとして出力する加算器78とを備えて構成される。
C(s)=(C0(s)+Ma(s)Q(s))/(1−Na(s)Q(s))…(1)
湯面レベル変動プロセスモデルの伝達関数P(s)は、(2)式により表される。
P(s)=Kf・Vf・Ks・exp(−Tds)/(Ams)
=Kp・exp(−Tds)/s…(2)
従って、PI演算器、PID演算器等、それ自体安定な演算器により開度演算部76を構成すれば、補正量演算部77が働かない状態での制御系の基本特性を安定に定めることができる。
補正量演算部77に含まれる第2のフィルタ77b、第3のフィルタ77cは、これらの伝達関数Ma(s)、Na(s)のいずれもが、(2)式により表される湯面レベル変動プロセスモデルの伝達関数をP(s)に対して安定であるように、(3)式ように構成する。
P(s)=Na(s)/Ma(s)…(3)
湯面レベル制御装置7は、第1、第2のフィルタ77a、77bを備えるフィードフォワード構造と、第1、第3のフィルタ77a、77cを備えるフィードバック構造とを備えるが、この構造は、第1のフィルタ77aが安定であれば常に安定である特性を有する。
従って、(4)式の一巡伝達関数を有する制御系、即ち、図9に示す制御系が安定であるためには、1−Na(s)Q(s)の全ての極の実部が負であるか、又は1+P(s)C0(s)と同数の極を原点にもてばよい。ここで、上述したようにNa(s)は安定であることから、Q(s)の全ての極の実部が負であるか、又は1+P(s)C0(s)と同数の極を原点にもてば、図9に示す制御系は常に安定となる。
S(s)=e/r=1/(1+P(s)C(s))…(5)
S0(s)=e/r=1/(1+P(s)C0(s))…(6)
S(s)=(1−Na(s)Q(s))S0(s)…(7)
T(s)=y/r=P(s)C(s)/(1+P(s)C(s))…(8)
T0(s)=y/r=P(s)C0(s)/(1+P(s)C0(s))…(9)
T(s)=(1−Ma(s)/C0(s)Q(s))T0(s)…(10)
J=//Fn(s)−S(s)/S0(s)//∞…(11)
|Fn(jω)−S(jω)/S0(jω)|<Jmin …(12)
Fn(s)=1−Fb(s)…(13)
これと(7)式に示す関係とを用いれば、(11)式に示す評価関数Jは、(14)式のように変形される。
J=//−Fb(s)+Na(s)Q(s)//∞…(14)
exp(−Tds)≒(1−(Td/2)s)/(1+(Td/2)s)…(15)
Na(s)=(1−(Td/2)s)/{(1+(Td/2)s)(1+Tms)}…(16)
Ma(s)=s/{Kp(1+Tms)}…(17)
Fn(s)={s2+2gf(ωc/Qf)s+ωc 2}/{s2+2(ωc/Qf)s+ωc 2}…(18)
但し、ωc=2πfc、fcは目標周波数、gfは目標周波数fcにおけるFn(s)のゲイン(0<gf≦1)であり、Qf(>1)は、目標周波数fcを中心とする減衰帯域幅である。
Fb(s)=2(1−gf)(ωc/Qf)s/{s2+2(ωc/Qf)s+ωc 2}…(19)
Q(s)=Fb(s)…(20)
また、むだ時間Tdが、Td>0であるとき、評価関数Jを最小とするQ(s)は、(21)式のようになり、Jの最小値はFb(2/Td)となる。
Q(s)=(Fb(s)−Fb(2/Td))/Na(s)…(21)
しかしながら、より実機に近い湯面レベル変動プロセスモデルとするには、注湯ノズル3の特性やレベル計6の特性も考慮すべきである。
特許文献1では、第2のフィルタ77bの伝達関数Ma(s)と、第3のフィルタ77cの伝達関数Na(s)とが、湯落ちに要するむだ時間Tdだけが考慮された湯面レベル変動プロセスモデルの伝達関数P(s)に合わせたもの、即ち、実機に対して簡略化されたものとなっている。そのため、特に高周波数域において位相ずれが生じ、湯面レベルの周期的なレベル変動を効果的に抑制できなくなるおそれがある。
しかしながら、図11に示すように、一次パデ近似では、高周波になるほど近似誤差が大きくなることが知られている。例えばむだ時間1secの場合、0.2Hzで位相10度ずれ、0.3Hzで位相20度ずれが生じる。そのため、(16)式で表される伝達関数Na(s)の位相特性が特に高周波域で悪化してしまう。
また、本発明の連続鋳造機の湯面レベル制御装置の他の特徴とするところは、前記第1のフィルタの伝達関数が、前記バンドパスフィルタ特性と位相進み補償特性とをもつように離散時間系で記述される点にある。
また、本発明の連続鋳造機の湯面レベル制御装置の他の特徴とするところは、前記第3のフィルタの伝達関数が、離散時間系で記述される点にある。
本発明の連続鋳造機の湯面レベル制御方法は、連続鋳造機の操業中に鋳型の内部の湯面レベルを検出し、この検出レベルと予め定めた目標レベルとの偏差を用いて求めた開度指令に従って前記鋳型への注湯手段の開度を変更して、前記湯面レベルを前記目標レベルに維持するように制御する連続鋳造機の湯面レベル制御方法であって、前記偏差の補正値を用い、前記注湯手段に必要とされる開度変更量を求める一方、前記偏差の補正値を用い、制御系の感度関数又は相補感度関数のゲインを所定の周波数に対して低減すべく、バンドパスフィルタ特性を用いて、前記偏差に加える偏差補正量、及び前記開度変更量に加える開度補正量を夫々求め、前記偏差に前記偏差補正量を加えて前記偏差の補正値とし、前記開度変更量に前記開度補正量を加えて前記開度指令とするステップを有し、前記開度指令を入力とし、前記検出レベルを出力とする湯面レベル変動プロセスモデルの伝達関数に、前記注湯手段の一次遅れ要素、前記鋳型への湯落ちに要するむだ時間要素、及び前記湯面レベルを検出する検出手段の一次遅れ要素を含み、前記偏差補正量及び前記開度補正量の演算の際には、前記偏差の補正値が与えられる第1のフィルタと、前記第1のフィルタの出力が並列に与えられる第2、第3のフィルタとを用いて、前記第2のフィルタが前記開度補正量を、前記第3のフィルタが前記偏差補正量を夫々出力し、前記第2のフィルタの伝達関数が、前記注湯手段の一次遅れ時定数、及び前記検出手段の一次遅れ時定数を含み、前記第3のフィルタの伝達関数が、前記鋳型への湯落ちに要するむだ時間を含み、前記第1のフィルタ及び前記第2のフィルタは前記開度変更量の演算の入力側のフィードフォワードを行い、前記第1のフィルタ及び前記第3のフィルタは前記開度変更量の演算と並列のフィードバックを行うことを特徴とする。
本発明のプログラムは、連続鋳造機の操業中に鋳型の内部の湯面レベルを検出し、この検出レベルと予め定めた目標レベルとの偏差を用いて求めた開度指令に従って前記鋳型への注湯手段の開度を変更して、前記湯面レベルを前記目標レベルに維持するように制御するためのプログラムであって、前記偏差の補正値を用い、前記注湯手段に必要とされる開度変更量を求める一方、前記偏差の補正値を用い、制御系の感度関数又は相補感度関数のゲインを所定の周波数に対して低減すべく、バンドパスフィルタ特性を用いて、前記偏差に加える偏差補正量、及び前記開度変更量に加える開度補正量を夫々求め、前記偏差に前記偏差補正量を加えて前記偏差の補正値とし、前記開度変更量に前記開度補正量を加えて前記開度指令とする処理をコンピュータに実行させ、前記開度指令を入力とし、前記検出レベルを出力とする湯面レベル変動プロセスモデルの伝達関数に、前記注湯手段の一次遅れ要素、前記鋳型への湯落ちに要するむだ時間要素、及び前記湯面レベルを検出する検出手段の一次遅れ要素を含み、前記偏差補正量及び前記開度補正量の演算の際には、前記偏差の補正値が与えられる第1のフィルタと、前記第1のフィルタの出力が並列に与えられる第2、第3のフィルタとを用いて、前記第2のフィルタが前記開度補正量を、前記第3のフィルタが前記偏差補正量を夫々出力し、前記第2のフィルタの伝達関数が、前記注湯手段の一次遅れ時定数、及び前記検出手段の一次遅れ時定数を含み、前記第3のフィルタの伝達関数が、前記鋳型への湯落ちに要するむだ時間を含み、前記第1のフィルタ及び前記第2のフィルタは前記開度変更量の演算の入力側のフィードフォワードを行い、前記第1のフィルタ及び前記第3のフィルタは前記開度変更量の演算と並列のフィードバックを行うことを特徴とする。
図1は、本実施形態に係る湯面レベル制御装置7の構成を示す図である。
湯面レベル制御装置7は、連続鋳造機の操業中に鋳型1の内部の湯面レベルを検出し、この検出レベルyと予め定めた目標レベルrとの偏差を用いて求めた開度指令に従って注湯手段である注湯ノズル3のスライディングゲート30の開度を変更して、湯面レベルを目標レベルrに維持するように制御する。
加算器74は、入力として与えられる目標レベルrと検出レベルyとの偏差を求め、この偏差に対応する偏差信号eを出力する。
加算器75は、加算器74から出力される偏差信号eと補正量演算部77から出力される偏差補正量xとを加算し、両者の加算信号Eを出力する。
開度演算部76は、加算器75から出力される加算信号Eを入力とし、開度変更量u0を演算する。
補正量演算部77は、加算器75から出力される加算信号Eを入力とし、開度演算部76により求められた開度変更量u0に加える開度補正量v、及び偏差信号eに加える偏差補正量xを夫々演算する。
加算器78は、補正量演算部77から出力される開度補正量vと開度演算部76から出力される開度変更量u0とを加算して開度指令uとして出力する。
ここで、第3のフィルタ77cの伝達関数Na(s)は、むだ時間による遅れ特性をもつものである。従って、伝達関数Q(s)が、特定周波数を通過させるバンドパスフィルタ特性+位相進み補償特性をもつようにすればよいことになる。
また、制御アルゴリズムは実装の際に必ず離散化する。そこで、連続時間系で記述されるQ(s)をz変換して離散時間系で記述し、(23)式のように表す。qは離散時間系にしたときの演算子である。
Na(s)=1・exp(−Tds)/(1+Tms)3…(24)
Ma(s)=s・(1+Tsns)・(1+Tses)/K・(1+Tms)3…(25)
図4に、むだ時間のデジタル系での定式化による時間と出力との関係を示す。
図4(a)には、連続時間系における理想出力(点線)と、パデ近似による近似出力(実線)とを示す。パデ近似では、(15)式のようにsの多項式近似が必要となり、近似出力を理想出力に近づけることが困難である。
それに対して、図4(b)には、離散時間系における理想出力(点線)と、実出力(実線)とを示す。○はサンプリングタイミングを表す。離散時間系で記述することにより、実出力を理想出力に近いもの(サンプリングタイミングのずれ程度の相違)とすることができる。
本発明を適用した連続鋳造機の湯面レベル制御装置は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータ装置により実現される。
また、本発明は、本発明の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。
Claims (5)
- 連続鋳造機の操業中に鋳型の内部の湯面レベルを検出し、この検出レベルと予め定めた目標レベルとの偏差を用いて求めた開度指令に従って前記鋳型への注湯手段の開度を変更して、前記湯面レベルを前記目標レベルに維持するように制御する連続鋳造機の湯面レベル制御装置であって、
前記偏差の補正値を入力とし、前記注湯手段の開度変更量を求める開度演算部と、
前記偏差の補正値を入力とし、制御系の感度関数又は相補感度関数のゲインを所定の周波数に対して低減すべく、バンドパスフィルタ特性を用いて、前記偏差に加える偏差補正量、及び前記開度変更量に加える開度補正量を夫々求める補正量演算部と、
前記補正量演算部により求められた偏差補正量を前記偏差に加算して前記偏差の補正値として出力する加算器と、
前記補正量演算部により求められた開度補正量を前記開度演算部により求められた開度変更量に加算して前記開度指令を出力する加算器とを具備し、
前記開度指令を入力とし、前記検出レベルを出力とする湯面レベル変動プロセスモデルの伝達関数に、前記注湯手段の一次遅れ要素、前記鋳型への湯落ちに要するむだ時間要素、及び前記湯面レベルを検出する検出手段の一次遅れ要素を含み、
前記補正量演算部は、前記偏差の補正値が与えられる第1のフィルタと、前記第1のフィルタの出力が並列に与えられる第2、第3のフィルタとを備え、前記第2のフィルタが前記開度補正量を、前記第3のフィルタが前記偏差補正量を夫々出力する構成であり、
前記第2のフィルタの伝達関数が、前記注湯手段の一次遅れ時定数、及び前記検出手段の一次遅れ時定数を含み、
前記第3のフィルタの伝達関数が、前記鋳型への湯落ちに要するむだ時間を含み、
前記第1のフィルタ及び前記第2のフィルタは前記開度演算部の入力側のフィードフォワードグループを構成し、前記第1のフィルタ及び前記第3のフィルタは前記開度演算部と並列されたフィードバックグループを構成することを特徴とする連続鋳造機の湯面レベル制御装置。 - 前記第1のフィルタの伝達関数が、前記バンドパスフィルタ特性と位相進み補償特性とをもつように離散時間系で記述されることを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造機の湯面レベル制御装置。
- 前記第3のフィルタの伝達関数が、離散時間系で記述されることを特徴とする請求項1又は2に記載の連続鋳造機の湯面レベル制御装置。
- 連続鋳造機の操業中に鋳型の内部の湯面レベルを検出し、この検出レベルと予め定めた目標レベルとの偏差を用いて求めた開度指令に従って前記鋳型への注湯手段の開度を変更して、前記湯面レベルを前記目標レベルに維持するように制御する連続鋳造機の湯面レベル制御方法であって、
前記偏差の補正値を用い、前記注湯手段に必要とされる開度変更量を求める一方、
前記偏差の補正値を用い、制御系の感度関数又は相補感度関数のゲインを所定の周波数に対して低減すべく、バンドパスフィルタ特性を用いて、前記偏差に加える偏差補正量、及び前記開度変更量に加える開度補正量を夫々求め、
前記偏差に前記偏差補正量を加えて前記偏差の補正値とし、前記開度変更量に前記開度補正量を加えて前記開度指令とするステップを有し、
前記開度指令を入力とし、前記検出レベルを出力とする湯面レベル変動プロセスモデルの伝達関数に、前記注湯手段の一次遅れ要素、前記鋳型への湯落ちに要するむだ時間要素、及び前記湯面レベルを検出する検出手段の一次遅れ要素を含み、
前記偏差補正量及び前記開度補正量の演算の際には、前記偏差の補正値が与えられる第1のフィルタと、前記第1のフィルタの出力が並列に与えられる第2、第3のフィルタとを用いて、前記第2のフィルタが前記開度補正量を、前記第3のフィルタが前記偏差補正量を夫々出力し、
前記第2のフィルタの伝達関数が、前記注湯手段の一次遅れ時定数、及び前記検出手段の一次遅れ時定数を含み、
前記第3のフィルタの伝達関数が、前記鋳型への湯落ちに要するむだ時間を含み、
前記第1のフィルタ及び前記第2のフィルタは前記開度変更量の演算の入力側のフィードフォワードを行い、前記第1のフィルタ及び前記第3のフィルタは前記開度変更量の演算と並列のフィードバックを行うことを特徴とする連続鋳造機の湯面レベル制御方法。 - 連続鋳造機の操業中に鋳型の内部の湯面レベルを検出し、この検出レベルと予め定めた目標レベルとの偏差を用いて求めた開度指令に従って前記鋳型への注湯手段の開度を変更して、前記湯面レベルを前記目標レベルに維持するように制御するためのプログラムであって、
前記偏差の補正値を用い、前記注湯手段に必要とされる開度変更量を求める一方、
前記偏差の補正値を用い、制御系の感度関数又は相補感度関数のゲインを所定の周波数に対して低減すべく、バンドパスフィルタ特性を用いて、前記偏差に加える偏差補正量、及び前記開度変更量に加える開度補正量を夫々求め、
前記偏差に前記偏差補正量を加えて前記偏差の補正値とし、前記開度変更量に前記開度補正量を加えて前記開度指令とする処理をコンピュータに実行させ、
前記開度指令を入力とし、前記検出レベルを出力とする湯面レベル変動プロセスモデルの伝達関数に、前記注湯手段の一次遅れ要素、前記鋳型への湯落ちに要するむだ時間要素、及び前記湯面レベルを検出する検出手段の一次遅れ要素を含み、
前記偏差補正量及び前記開度補正量の演算の際には、前記偏差の補正値が与えられる第1のフィルタと、前記第1のフィルタの出力が並列に与えられる第2、第3のフィルタとを用いて、前記第2のフィルタが前記開度補正量を、前記第3のフィルタが前記偏差補正量を夫々出力し、
前記第2のフィルタの伝達関数が、前記注湯手段の一次遅れ時定数、及び前記検出手段の一次遅れ時定数を含み、
前記第3のフィルタの伝達関数が、前記鋳型への湯落ちに要するむだ時間を含み、
前記第1のフィルタ及び前記第2のフィルタは前記開度変更量の演算の入力側のフィードフォワードを行い、前記第1のフィルタ及び前記第3のフィルタは前記開度変更量の演算と並列のフィードバックを行うことを特徴とするプログラム。
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