JP6065397B2 - 電動モータ - Google Patents

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Description

本発明は、電気自動車等に用いるのに適した電動モータに関するものである。
近年、自動車において、燃費向上や温室効果ガスの排出削減のために、駆動力源として電動機(走行用モータ)を用いる電気自動車やハイブリッド車が開発され実用化されている。このようなモータを駆動力源とする自動車では、モータに対して小型化と高出力化という、相反する2つの課題が挙げられている。モータに関するこのような課題は、自動車分野におけるものだけでなく、産業機械分野等の各分野におけるものも共通する。
このようなモータの小型化と高出力化とを進めていくと、高出力化により発熱量が増大傾向となる一方で小型化により放熱量は減少傾向となるため、モータの温度が上昇しやすくなる。このため、モータの冷却性能の向上も求められている。
モータの冷却装置として、従来は空冷式のものが一般的であったが、冷却性能向上の観点から、空冷式のものよりも冷却性能を向上させ易い液冷式のモータ冷却装置が開発されている。
例えば、特許文献1には、ロータとステータとが収容されたケースを有するモータを搭載したモータ利用機械において、ケース内のロータとステータとに臨む内部空間に冷却液を注入し、この内部空間から冷却液を排出する冷却液供給手段と、モータの回転数に応じて、冷却液供給手段を制御して、内部空間に存在する冷却液の量を変更する制御手段とを備えるものが提案されている(請求項1)。この技術によれば、モータ回転数に応じて最適な冷却を行うことができ、より大きな電流をモータに供給してより大きなトルクを発生させることができる(段落0013)。
特開2008−306861号公報
ところで、本願発明者らは、電動自動車等に装備される走行用モータ(又はジェネレータ)の潤滑技術として、冷却用オイルを潤滑用にも兼用する潤滑構造を創案した。
図12に示すように、この技術にかかるモータ(又はジェネレータ)1は、ハウジング2の中心にシャフト(回転軸)3が支持され、このシャフト3にロータ4が固定され、ハウジング2の内周にはロータ4と対向するステータ(ステータコイル)5が固定されている。シャフト3は、ハウジング2の両端壁(図12中には示さない)にベアリング6を介して支持される。このハウジング2には、潤滑オイル11を循環させるオイル循環回路10が接続される。
オイル循環回路10は、オイル溜り12,電動オイルポンプ13,オイルクーラ14がオイル配管15c,15dを介して接続され、オイルクーラ14とハウジング2とはオイル供給管15aで接続され、ハウジング2とオイル溜り12とはオイル排出管15bで接続される。これにより、オイル溜り12内のオイル11は、電動オイルポンプ13によりオイルクーラ14に送られ冷却されてオイル供給管15aを通じてハウジング2内に供給される。
オイル11は、ハウジング2内の各部を冷却した後、オイル排出管15bを通じてハウジング2外のオイル溜り12に排出される。オイル排出管15bはハウジング2のオイル排出口2bに接続され、オイル供給管15aはハウジング2のオイル排出口2bよりも上方のオイル供給口2aに接続される。したがって、ハウジング2のオイル排出口2bよりも鉛直下方にはオイル11が常時貯留される。
オイル排出口2bは、ベアリング6の最下部よりも鉛直方向上方(以下、鉛直上方という)に配置され、ハウジング2内のベアリング6の一部がオイル11の液面よりも鉛直方向下方(以下、鉛直下方という)に位置し、ベアリング6の一部がオイル11に常時浸るようになっている。
このような潤滑構造によれば、低温時(例えば−5℃)においてオイル11の粘度が大幅に上昇して電動オイルポンプ13が作動できない状況においても、モータ(又はジェネレータ)1のベアリング6は既にオイル11に浸っているため、ベアリング6の潤滑のためのオイル11の循環は不要となる。
しかし、このような潤滑構造の場合、低温時において電動オイルポンプ13が作動できない状況でも、ベアリング6を潤滑することができるものの、モータ1では、ロータ4がオイル11に常時浸っているため、オイル11が常にロータ4の回転抵抗となるという課題が発生する。この回転抵抗は、モータ1の回転、即ち、ロータ4の回転の速度が高まるほど著しくなり、大きな課題となる。
本発明は、上記の課題を解決するために創案されたもので、潤滑オイルがモータ(又はジェネレータ)のロータの回転抵抗とならないようにしながら、低温時においてオイルの粘度が大幅に高くオイルの循環が十分にできない状況においても、モータのベアリングの潤滑を行なうことができるようにした、電動モータを提供することを目的とする。
本発明の電動モータは、ハウジングと、前記ハウジング内にベアリングを介して回転可能に設けられた回転軸と、前記回転軸に固定されて前記ハウジング内に装備されたロータと、前記ハウジング内に固定されて前記ロータと対向するステータと、前記ハウジング内に潤滑オイルを供給するオイル供給口と、前記ハウジングから前記潤滑オイルを排出するオイル排出口と、を備える電動モータ(モータジェネレータやジェネレータを含む)であって、前記オイル排出口は、前記ベアリングの少なくとも一部よりも鉛直上方に配置される第1のオイル排出口と、前記ベアリングよりも鉛直下方に配置されると共に開閉可能に設けられた第2のオイル排出口とから構成され、前記第2のオイル排出口に、開閉バルブが装備され、前記オイル供給口と前記第1のオイル排出口と前記第2のオイル排出口とに接続されて前記潤滑オイルが循環するオイル循環回路を備え、前記電動モータをオンオフ操作するパワースイッチを備え、前記オイル供給口は、前記第1のオイル排出口よりも鉛直上方に配置され、前記オイル循環回路には、前記第1のオイル排出口から排出された前記潤滑オイルを貯留するオイル溜りと、前記オイル溜りに貯留された前記潤滑オイルを前記ハウジングに送給する電動オイルポンプと、前記電動オイルポンプの下流に装備され前記ハウジングに送給する前記潤滑オイルを冷却するオイルクーラとが設けられ、前記オイル循環回路は、前記オイル供給口に接続するオイル供給路と、前記第1のオイル排出口と前記オイル溜りとを連絡する第1のオイル排出路と、前記第2のオイル排出口と前記オイル溜りとを前記開閉バルブを介して連絡する第2のオイル排出路とから構成され、前記パワースイッチがオフにされると、前記開閉バルブが閉鎖し、前記第1のオイル排出口の高さまで前記ハウジング内に前記潤滑オイルが満たされたら前記電動オイルポンプが停止することを特徴としている。
前記潤滑オイルの温度(又は該温度に相関する温度)を検出するオイル温度検出手段を備え、前記オイル温度検出手段により検出された前記潤滑オイルの温度を予め設定された基準オイル温度と比較して、前記潤滑オイルの温度が前記基準オイル温度に達しなければ前記開閉バルブを閉鎖し、前記潤滑オイルの温度が前記基準オイル温度に達したら前記開閉バルブを開放する制御手段をそなえていることが好ましい
た、前記電動モータの温度(又は該温度に相関する温度)であるモータ温度を検出するモータ温度検出手段を備え、前記モータ温度検出手段により検出された前記モータ温度に基づいて前記電動オイルポンプの作動状態が変更されることが好ましい。
さらに、前記オイル循環回路に前記オイルクーラを迂回するバイパス流路が設けられると共に、前記潤滑オイルを前記オイルクーラと前記バイパス流路との何れかに流入するように制御する切替バルブが装備され、前記オイル温度検出手段により検出された前記潤滑オイルの温度に基づいて前記切替バルブが開閉することが好ましい。
本発明の電動モータによれば、オイル循環回路によって電動モータのハウジング内に供給される潤滑オイルが、ハウジング内の機器を冷却すると共に回転軸のベアリングを潤滑する。第1のオイル排出口はベアリングの少なくとも一部よりも鉛直上方に配置されるので、第1のオイル排出口よりも鉛直下方の第2のオイル排出口の開閉バルブを閉鎖しておけば、ハウジング内には第1のオイル排出口の最下部の高さまでオイルが貯留され、ベアリングの一部はオイルに浸る。したがって、低温時においてオイルの粘度が大幅に上昇してオイル循環回路のオイル循環が十分にできない状況においても、ベアリングはオイルに浸っていて潤滑がなされる。
一方、オイルが温まってその粘性が低下すると、オイル循環回路のオイル循環を十分に行なえるようになり、ハウジング内のオイルは液面がベアリングに達していなくても循環によってベアリングに供給できるようになり、ハウジング内の液面の高いオイルはむしろロータの回転抵抗となってしまうが、第1のオイル排出口よりも鉛直下方の第2のオイル排出口の開閉バルブを開放すれば、ハウジング内のオイルの液面を第2のオイル排出口の高さまで低下させることができ、オイルによるロータの回転抵抗を軽減することができる。
また、電動モータをオンオフ操作するパワースイッチがオフにされると、開閉バルブが閉鎖するようにし、これによって、第1のオイル排出口の高さまでハウジング内に潤滑オイルが満たされたら電動オイルポンプが停止するようにすることで、その後、低温時にオイル循環が十分にできない状況におけるベアリングの潤滑を確実に行なうことができる。
検出されたモータ温度に基づいて電動オイルポンプの作動状態を変更すれば、オイルを通じて効率よくモータ温度を管理することが可能になる。
オイル供給口と第1のオイル排出口と第2のオイル排出口とに接続したオイル循環回路にオイルクーラを迂回するバイパス流路を設け、潤滑オイルをオイルクーラとバイパス流路との何れかに流入するように制御する切替バルブを装備し、検出された潤滑オイルの温度に基づいて切替バルブを開閉すれば、潤滑オイルの不要な冷却や電動オイルポンプの負担を抑制しながら潤滑オイルの必要な冷却を実施することができる。
本発明の第1実施形態にかかる電動モータ並びにその冷却及び潤滑装置の構成を電動モータ類の横断面と共に示す模式図であり、(a)は開閉用電磁バルブが閉鎖している状態を示し、(b)は開閉用電磁バルブが開放している状態を示す。 本発明の第1実施形態にかかる電動モータの模式的な縦断面図である。 本発明の第1実施形態にかかる電動モータ並びにその冷却及び潤滑装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態にかかる電動モータ並びにその冷却及び潤滑装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態にかかる電動モータ並びにその冷却及び潤滑装置の構成を電動モータの横断面と共に示す模式図であり、(a)は切替用電磁バルブがバイパス流路側に切り替えられ開閉用電磁バルブが閉鎖している状態を示し、(b)は切替用電磁バルブがバイパス流路側に切り替えられ開閉用電磁バルブが開放している状態を示す。 本発明の第2実施形態にかかる電動モータ並びにその冷却及び潤滑装置の構成を電動モータの横断面と共に示す模式図であり、切替用電磁バルブがオイルクーラ側に切り替えられ開閉用電磁バルブは開放している状態を示す。 本発明の第2実施形態にかかる電動モータ並びにその冷却及び潤滑装置の動作を説明する図である。 本発明の第2実施形態にかかる電動モータ並びにその冷却及び潤滑装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態にかかる電動モータ並びにその冷却及び潤滑装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態にかかる電動モータ並びにその冷却及び潤滑装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態にかかる電動モータ並びにその加熱及び潤滑装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の案出過程で創案された電動モータの冷却及び潤滑装置の構成を電動モータ類の横断面と共に示す模式図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図4は本発明の第1実施形態にかかる電動モータ並びにその冷却及び潤滑装置を説明するものであり、図5〜図11は本発明の第2実施形態にかかる電動モータ並びにその冷却及び潤滑装置を説明するものであり、これらの図を用いて各実施形態を順に説明する。なお、各実施形態にかかる電動モータ類は電気自動車或いはハイブリッド車等の車両に、走行用の電動発電機として備えられるものとして説明するが、本発明にかかる電動モータ(電動発電機又はジェネレータを含むものとする)はかかる用途に限定されない。
〔第1実施形態〕
まず、図1〜図4に基づいて本発明の第1実施形態について説明する。
図1,図2に示すように、本装置にかかる電動モータ(以下、単に、モータという)1は、電動発電機であり、ハウジング2の中心にシャフト(回転軸)3が支持され、このシャフト3にロータ4が固定され、ハウジング2の内周にはロータ4と対向するステータ(ステータコイル)5が固定されている。シャフト3は、ハウジング2の両端壁2A,2Bにベアリング6を介して支持される。このハウジング2には、冷却兼潤滑用オイル(潤滑オイル、単に、オイルともいう)11を循環させるオイル循環回路10が接続される。
オイル循環回路10には、オイル溜り12,電動オイルポンプ13,オイルクーラ14がこの順で介装される。つまり、オイルクーラ14とハウジング2とはオイル供給管(オイル供給路)15aで接続され、ハウジング2とオイル溜り12とは第1のオイル排出管(第1のオイル排出路)15bで接続され、オイル溜り12と電動オイルポンプ13とはオイル配管15cで接続され、電動オイルポンプ13とオイルクーラ14とはオイル配管15dで接続される。これにより、オイル溜り12内のオイル11は、電動オイルポンプ13によりオイルクーラ14に送られ冷却されてオイル供給管15aを通じてハウジング2内に供給される。
オイル11は、ハウジング2内の各部を冷却した後、第1のオイル排出管15bを通じてハウジング2外のオイル溜り12に排出される。第1のオイル排出管15bはハウジング2の第1のオイル排出口2bに接続され、オイル供給管15aはハウジング2のオイル排出口2bよりも上方に配置されたオイル供給口2aに接続される。
第1のオイル排出口2bは、ベアリング6の最下部よりも鉛直方向上方に配置され、ハウジング2内の第1のオイル排出口2bの直下までオイル11が溜まると、ハウジング2内のベアリング6の一部がオイル11の液面L1よりも鉛直下方に位置し、ハウジング2内のオイル排出口2bの直下までベアリング6の一部がオイル11に浸るようになっている。
ここでは、第1のオイル排出口2bの最下部は、ベアリング6のボール(又は、コロ)の一部よりも上方で、ハウジング2の上下方向中間部のやや下方に配置され、オイル供給口2aはハウジング2の最上部に配置されている。また、第1のオイル排出口2bはハウジング2の周壁に設けられるが、図2に二点鎖線(符号2b´)で示すように、ハウジング2の両端壁2A,2Bの何れかに設けてもよい。オイル供給口2aについても同様に、両端壁2A,2Bの両方にオイル供給口を設けて、左右のベアリング6,6にオイルが確実に供給されるようにしてもよい。
ハウジング2には、ベアリング6よりも鉛直下方に第2のオイル排出口2cが設けられている。ここでは、第2のオイル排出口2cはハウジング2の最下部に配置されている。第2のオイル排出口2cには、第2のオイル排出管(第2のオイル排出路)15eの一端が接続され、第2のオイル排出管15eの他端はオイル溜り12に接続されている。
第2のオイル排出管15eには、開閉用電磁バルブ(以下、開閉バルブとも言う)16が介装され、第2のオイル排出口2cを電気的に開閉できるようになっている。
なお、第2のオイル排出口2cもハウジング2の周壁に設けられるが、ハウジング2の両端壁2A,2Bの何れかに設けてもよい。
電動オイルポンプ13及び開閉バルブ16を制御するためにECU(制御手段)20が設けられている。ECU(Electronic Control Unit)20は、周知のマイクロプロセッサやROM,RAM等を集積したLSIデバイスや組み込み電子デバイスとして構成される。
また、モータを含む車両の走行に必要な機器類を作動可能状態にするパワースイッチ21と、オイル11の温度を検出する温度センサ(オイル温度検出手段)22と、ハウジング2内の機器類の温度(モータ温度)を検出する温度センサ(モータ温度検出手段)23とを備え、これらは信号線を通じてECU20に接続されている。
なお、ここでは、温度センサ22はオイル溜り12自体の温度若しくはオイル溜り12内のオイルの温度(オイル溜り温度)をオイル温度TOILとして検出するが、オイル温度に相関する温度であれば他の箇所の温度を検出してもよい。また、温度センサ23はハウジング2の温度若しくはハウジング2内のオイルの温度をハウジング2内の機器類(ロータ4やステータ5等)の温度であるモータ温度Tとして検出するが、ハウジング2内の機器類の温度に相関する温度であれば他の箇所の温度を検出してもよい。
ECU20は、パワースイッチ21のオンオフ信号及び温度センサ22,23の各検出信号を受けて、電動オイルポンプ13及び開閉バルブ16を制御する。
つまり、ECU20は、パワースイッチ21のオフからオンへの切り換え信号を受けると、温度センサ23により検出されたモータ温度Tに基づく電動オイルポンプ13の作動制御を開始し、温度センサ22により検出されたオイル温度TOILに基づく開閉バルブ16の開閉制御を開始する。
つまり、ECU20による開閉バルブ16の開閉制御としては、オイル温度TOILを予め設定された第1,第2の基準オイル温度T1,T2(T1<T2)と比較して、オイル温度TOILが基準オイル温度T1,T2に達しなければ開閉バルブ16を閉鎖し、オイルの温度TOILが基準オイル温度T1,T2に達したら開閉バルブ16を開放する。
なお、開閉バルブ16の開閉制御に用いる基準オイル温度T1,T2は、オイル11が循環によってモータ1のベアリング6に供給されうる粘度状態であるか否かに相当する閾値温度である。オイル温度TOILが基準オイル温度T1,T2よりも低ければ、オイル11の粘度が高くてオイル11の循環によってモータ1のベアリング6にオイル11を十分に供給しえない状態であり、オイル温度TOILが基準オイル温度T1,T2よりも高ければ、オイル11の粘度が低下してオイル11の循環によってモータ1のベアリング6にオイル11を十分に供給できる状態である。
また、ここでは、制御にヒステリシスを与えるために2つの基準オイル温度T1,T2を設けており、開閉バルブ16を閉鎖しているときには高い方の第2の基準オイル温度T2(例えば、0℃)を用いて判定し、開閉バルブ16を開放しているときには低い方の第1の基準オイル温度T1(例えば、−5℃)を用いて判定することで、制御の安定化を図っている。
また、ECU20による電動オイルポンプ13の作動制御としては、モータ温度Tを予め設定された冷却基準温度Tと比較して、モータ温度Tが冷却基準温度Tに達しなければ電動オイルポンプ13を弱作動、つまり、間欠作動させるか、もしくは低流量作動(オイル11の流量を低減させた作動)させるか、あるいは一時停止を加えるかして、オイル11の流量を低くし、モータ温度Tが冷却基準温度Tに達したら電動オイルポンプ13を強作動、つまり、連続作動させるか、もしくは間欠作動の作動割合を増加させるか、もしくは低流量作動に対して流量を増加させて、オイル11の流量を高くする。ここで、冷却基準温度Tは、モータ1が高温となりモータ1に対してオイルによる冷却が必要な温度(例えば、70℃)である。
モータ温度Tが冷却基準温度Tに達しない中低温時には、オイル11によるモータ1の冷却は必要ないが、オイル11によるベアリング6の潤滑は必要なため、この潤滑目的のオイル11を間欠的に供給するかもしくは通常よりも流量を絞って、低流量(単位時間あたりの流量)でオイル11を供給する。電動オイルポンプ13の作動を停止しても、ハウジング2内には一定量のオイル11が貯留されこのオイル11がモータ1の作動によってベアリング6の部分にも供給されるので、これによるオイル供給で十分にベアリング6が潤滑される場合には、モータ温度Tが冷却基準温度Tに達しなければ電動オイルポンプ13を停止させてもよい。
また、電動オイルポンプ13の作動制御では、特に、制御にヒステリシスを与えることはしていないが、これは、モータ1の制御では、間欠作動と連続作動とが繰り返されても、特に制御が不安定になることはないものと考えられるためである。
もちろん、必要に応じて、電動オイルポンプ13の作動制御にも、冷却基準温度を2通り設けて制御にヒステリシスを与えてもよい。
また、ECU20は、パワースイッチ21のオンからオフへの切り換え信号を受けると、電動オイルポンプ13及び開閉バルブ16の終了制御を実施して制御を終える。
この終了制御は、開閉バルブ16を閉鎖すると共に電動オイルポンプ13を作動させ、ハウジング2内の第1のオイル排出口2bの最下部付近まで、即ち、ベアリング6がオイル11に浸るレベルL1までオイルレベルを高めて、電動オイルポンプ13を停止する。
本発明の第1実施形態にかかる電動モータ及びその冷却,潤滑装置は、上述のように構成されているので、例えば、図3,図4に示すように電動モータの冷却及び潤滑にかかる制御が行なわれる。
つまり、パワースイッチ21のオフからオンへの切り換え信号を受けると、図3に示すように、電動オイルポンプ13の作動制御と、開閉バルブ16の開閉制御とが実施される。
まず、電動オイルポンプ13の作動制御が実施される(ステップS10)。この制御は、図4に示すように、モータ温度Tを冷却基準温度Tと比較して(ステップS11)、モータ温度Tが冷却基準温度Tに達しなければ電動オイルポンプ13を間欠作動させ(ステップS14)、モータ温度Tが冷却基準温度Tに達したら電動オイルポンプ13を連続作動させる(ステップS12)。この図4に示す制御は、図3に示すフローにおいて、他のオイルポンプ制御のステップ(ステップS90,S110)に進むまで、所定の制御周期で繰り返し実施される。
これにより、オイル循環回路10によってモータ1のハウジング2内に適宜供給されるオイルが、ハウジング2内の機器を冷却すると共に回転軸のベアリング6を潤滑する。モータ温度Tを冷却基準温度T以下に管理しながら電動オイルポンプ13の不必要な作動を回避させることができる。
そして、図3に示すように、開閉バルブ16の開閉状態を確認して(ステップS20)、開閉バルブ16が閉鎖状態なら、第2の基準オイル温度T2(例えば、0℃)を用いて、オイル温度TOILが第2の基準オイル温度T2に達しているか否かを判定し(ステップS30)、オイル温度TOILが第2の基準オイル温度T2に達していなければ開閉バルブ16を閉鎖し(ステップS60)、オイル温度TOILが第2の基準オイル温度T2に達していれば開閉バルブ16を開放する(ステップS40)。
一方、開閉バルブ16が開放状態なら、第1の基準オイル温度T1(例えば、−5℃)を用いて、オイル温度TOILが第1の基準オイル温度T1に達しているか否かを判定し(ステップS50)、オイル温度TOILが第1の基準オイル温度T1に達していなければ開閉バルブ16を閉鎖し(ステップS60)、オイル温度TOILが第1の基準オイル温度T1に達していれば開閉バルブ16を開放する(ステップS40)。
オイル温度TOILが第1の基準オイル温度T1又は第2の基準オイル温度T2よりも低い状況下では、オイルの粘度が大幅に上昇してオイル循環回路10によるオイル循環を十分に行なえないが、図1(a)に示すように、開閉バルブ16が閉鎖されており、ハウジング2内のオイル11の液面はベアリング6の浸る高位置L1となっており、ベアリング6はオイル11に浸っているため潤滑がなされる。
一方、オイル11が温まってその粘性が低下すると、オイル循環回路10によるオイル循環を十分に行なえるようになり、このときには、図1(b)に示すように、開閉バルブ16が開放されるので、ハウジング2内のオイル11の液面はオイル供給量に応じた低位置L2まで下がり、ハウジング2内のオイル11によるロータ4の回転抵抗を軽減することができる。
そして、パワースイッチ21がオンからオフへの切り換えられたか否か(ステップS70)を判定し、パワースイッチ21がオンからオフへ切り換えられたら、電動オイルポンプ13及び開閉バルブ16の終了制御を実施して制御を終える。
つまり、まず、開閉バルブ16を閉鎖し(ステップS80)、電動オイルポンプ13を作動させる(ステップS90)。そして、この電動オイルポンプ13を作動させてからの経過時間をカウントし、経過時間が予め設定された時間tを超えたか否かを判定して(ステップS100)、経過時間が予め設定された時間tを超えたら、ハウジング2内の第1のオイル排出口2bの最下部まで、即ち、ベアリング6がオイル11に浸るレベルL1までオイルレベルが高まったとして、電動オイルポンプ13を停止して制御を終える(ステップS110)。
なお、ここでは、時間でオイルレベルが高位置のレベルL1まで達したものと判定しているが、ハウジング2内の実際のオイルレベルを検出して判定したり、或いは、ハウジング2内へのオイル11の供給量から判定したりしてもよい。
これにより、次回の始動時には、ベアリング6がオイル11に浸っており、オイルの粘度が高くオイル循環回路10によるオイル循環を十分に行なえなくても、開閉バルブ16が閉鎖されている限り、ベアリング6はオイル11に浸って潤滑される。
本実施形態では、ECU20により、上記の各制御が自動で実施されるので、上記の各効果を容易にかつ確実に得ることができる。
〔第2実施形態〕
次に、図5〜図11に基づいて本発明の第2の実施形態について説明する。
なお、図5〜図11において、第1の実施形態(図1〜図4)と同様の構成については、第1実施形態と同一の符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
本実施形態にかかる電動モータ並びにその冷却及び潤滑装置は、図5(a),(b)及び図6に示すように、オイル循環回路10に、オイルクーラ14を迂回するオイル回路、つまり電動オイルポンプ13とオイルクーラ14とをつなぐオイル配管15dからオイルクーラ14を経由せずにオイルクーラ14の下流のオイル供給管15aへ直接進入するオイル配管(バイパス流路)15fが併設されている。
また、オイル配管15dにおいて、バイパス流路15fが併設された箇所とオイルクーラ14との間には、オイル温度TOILに応じて切替動作する切替用電磁バルブ(切替バルブ、以下、単にバイパスバルブとも言う)17が設けられている。
このバイパスバルブ17が閉鎖されるとオイルはバイパス流路15fには進入しないでオイルクーラ14に進入する。逆に、バイパスバルブ17が開放されるとオイルはバイパス流路15fに進入しオイルクーラ14には進入しない。
さらに、オイル溜り12の付近には、オイル11の低温時にオイル循環が十分にできない状況においてオイル11の温度を上昇させるヒータ18が設けられる。これらのバイパスバルブ17及びヒータ18も、ECU20によって制御される。
つまり、ECU20は、パワースイッチ21のオフからオンへの切り換え信号を受けると、温度センサ23により検出されたモータ温度Tに基づく電動オイルポンプ13の作動制御と、温度センサ22により検出されたオイル温度TOILに基づく開閉バルブ16の開閉制御とを開始するのに加えて、温度センサ22により検出されたオイル温度TOILに基づくバイパスバルブ17の開閉制御(流路切替制御)と、温度センサ22により検出されたオイル温度TOILに基づくヒータ18の作動制御とを開始する。
ECU20によるヒータ18の作動制御としては、オイル温度TOILを予め設定された第3の基準オイル温度T3と比較して、オイル温度TOILが第3の基準オイル温度T3未満(TOIL<T3、即ち、低温域)であればヒータ18を作動させ、オイル温度TOILが第3の基準オイル温度T3以上(TOIL≧T3、即ち、中高温域)であればヒータの作動を停止させる。
ここで、第3の基準オイル温度T3は、前述の開閉バルブ16の開閉制御にかかる第1,第2の基準オイル温度T1,T2と同様に、オイル温度TOILの低下によりオイル11の粘性が高まりオイル循環が十分になされなくなり始める温度(例えば、−5℃)である。この第3の基準オイル温度T3は、前述の開閉バルブ16の開閉制御にかかる第1,第2の基準オイル温度T1,T2と同様に、オイル11が十分に循環しうる粘度状態であるか否かに相当する閾値温度である。第3の基準オイル温度T3を、基準オイル温度T1,T2以下に(ここでは、基準オイル温度T1と等しく)設定しているが、これは、基準オイル温度T1,T2の低い方の温度程度までオイル温度TOILが上昇すれば、一定以上のオイル循環状態となり、その後は、モータ1の発熱によりオイル温度TOILを上昇させることができるので、効率的にヒータ18を作動させるための設定である。
また、ECU20による電動オイルポンプ13の作動制御としては、モータ温度Tに応じた作動制御に加えて、オイル温度TOILに応じた作動制御が更になされる。具体的には、オイル温度TOILを予め設定された第3,第4の基準オイル温度T3,T4(T3<T4)と比較して、オイル温度TOILが第3の基準オイル温度T3以上で且つ第4の基準オイル温度T4以下(T4≧TOIL≧T3、即ち、中温域)である場合は、電動オイルポンプ13を間欠作動、もしくは、オイル流量を絞って連続作動させて、あるいは一時停止を加えるかして、電動オイルポンプ13を低流量作動させる。
そして、オイル温度TOILが第4の基準オイル温度T4以上(TOIL>T4、即ち、高温域)、または、第3の基準オイル温度T3以下(TOIL<T3、即ち、低温域)である場合は、電動オイルポンプ13を、オイル流量を絞ることなく連続作動であれば低流量作動に対して流量を増加させ、若しくは間欠作動の作動割合を増加させて、電動オイルポンプ13を高流量作動させる。ここで、第4の基準オイル温度T4は、オイル11が高温となり、モータ1に対して一定以上の熱エネルギーを与え始める温度(例えば、70℃)である。
また、ECU20によるバイパスバルブ17の開閉制御としては、オイル温度TOILを予め設定された第5,第6の基準オイル温度T5,T6(T3<T5<T6≦T4)と比較して、オイル温度TOILが基準オイル温度T5,T6に達しなければバイパスバルブ17を開放し、オイルの温度TOILが基準オイル温度T5,T6に達したらバイパスバルブ17を閉鎖する。バイパスバルブ17を開放すればオイルはバイパス流路15fに進入しオイルクーラ14を通過しない。逆に、バイパスバルブ17を閉鎖すればオイルはバイパス流路15fに進入しないでオイルクーラ14を通過する。
なお、バイパスバルブ17の開閉制御に用いる基準オイル温度T5,T6は、オイル11をオイルクーラ14により積極的に冷却する必要があるか否かに相当する閾値温度である。オイル温度TOILが基準オイル温度T5,T6よりも低ければ、オイル11をオイルクーラ14により積極的に冷却する必要がなく、オイル温度TOILが基準オイル温度T5,T6よりも高ければ、オイル11をオイルクーラ14により積極的に冷却する必要がある。
この基準オイル温度T5,T6は、第4の基準オイル温度T4に近く、且つ、第4の基準オイル温度T4よりもやや低く設定されているが、これは、オイル11をオイルクーラ14により積極的に冷却する必要がある場合に、まずは、オイル流量を増加させずにオイルクーラ14によるオイル冷却を行ない、それでも、オイル温度TOILが上昇したらオイル流量を増加させずにオイルクーラ14によるオイル冷却に加えてオイル流量を増加させることにより、オイルクーラ14によるオイル冷却を促進するようにして、オイルポンプ13の負担をできるだけ抑えるようにしたものである。
また、ここでは、2つの基準オイル温度T5,T6を設けているが、これは、制御にヒステリシスを与えるためのもので、バイパスバルブ17を閉鎖しているときには高い方の第6の基準オイル温度T6(例えば、65℃)を用いて判定し、バイパスバルブ17を開放しているときには低い方の第5の基準オイル温度T5(例えば、60℃)を用いて判定することで、制御の安定化を図っている。
つまり、バイパスバルブ17が開放状態のときには、オイル温度TOILが第6の基準オイル温度T6未満(TOIL<T6)にある限りバイパスバルブ17を開放状態に保持し、オイル温度TOILが第6の基準オイル温度T6以上(TOIL≧T6)に上昇したらバイパスバルブ17を閉鎖する。一方、バイパスバルブ17が閉鎖状態のときには、オイル温度TOILが第5の基準オイル温度T5以上(TOIL≧T5)にある限りバイパスバルブ17を閉鎖状態に保持し、バイパスバルブ17が閉鎖状態のときにオイル温度TOILが第5の基準オイル温度T5未満(TOIL<T5)になったらバイパスバルブ17を開放する。
図7は、オイル温度TOILに対する開閉バルブ16,バイパスバルブ17,ヒータ18及びオイル流量の制御状態を示す図である。
図7に示すように、オイル温度TOILが低温域(TOIL<T1,T2,T3)にあると、図5(a)に示すように、開閉バルブ16は閉鎖され第2オイル排出口からオイルが排出され、ヒータ18はオンとされ、バイパスバルブ17はバイパス流路側に設定さら、オイル流量は高流量とされる。
オイル温度TOILが中温域(T1,T2,T3<TOIL<T5,T6,T4)にあると、図5(b)に示すように、開閉バルブ16は開放され第1オイル排出口からオイルが排出され、ヒータ18はオフとされ、バイパスバルブ17はバイパス流路側に設定され、オイル流量は低流量とされる。ただし、オイル温度TOILが中温域にあっても、モータ1が高温の時(モータ温度T≧冷却基準温度T)にはオイル流量は高流量とされる。
オイル温度TOILが高温域(T5,T6,T4<TOIL)にあると、図6に示すように、開閉バルブ16は開放され第1オイル排出口からオイルが排出され、ヒータ18はオフとされ、バイパスバルブ17はオイルクーラ側に設定され、オイル流量は高流量とされる。
本発明の第2実施形態にかかる電動モータ及びその冷却,潤滑装置は、叙述のように構成されているので、例えば、図8〜図11に示すように電動モータの冷却及び潤滑にかかる制御が行なわれる。
つまり、パワースイッチ21のオフからオンへの切り換え信号を受けると、図3に示すように、電動オイルポンプ13の作動制御と、バイパスバルブ17の作動制御と、開閉バルブ16の開閉制御とが実施される。
まず、電動オイルポンプ13の作動制御(ステップS10A)が実施され、バイパスバルブ17の作動制御(ステップS10B)が実施され、ヒータ18の作動制御(ステップS10C)が実施される。その後、開閉バルブ16の作動制御が実施される(ステップS20〜S110)。開閉バルブ16の作動制御(ステップS20〜S110)は、第1実施形態のものと同様なのでここでは説明を省略し、電動オイルポンプ13,バイパスバルブ17及びヒータ18の各作動制御を説明する。
本実施形態の電動オイルポンプ13の作動制御(ステップS10A)は、図9に示すように、第1実施形態のもの(図4参照)に、オイル温度TOILが中温域(T3≦TOIL≦T4)にあるか否かの判断ステップ(ステップS13)を追加している。
つまり、まず、モータ温度Tを冷却基準温度Tと比較して(ステップS11)、モータ温度Tが冷却基準温度Tに達しなければ、オイル温度TOILが中温域(T3≦TOIL≦T4)にあるか否かを判断し(ステップS13)、オイル温度TOILが中温域(T3≦TOIL≦T4)にあれば、電動オイルポンプ13を間欠作動させる(ステップS14)。
オイル温度TOILが中温域(T3≦TOIL≦T4)になければ、即ち、オイル温度TOILが低温域(TOIL<T3)或いはオイル温度TOILが高温域(T4<TOIL)にあれば、電動オイルポンプ13を連続作動させる(ステップS12)。
一方、モータ温度Tが冷却基準温度Tに達したら電動オイルポンプ13を連続作動させる(ステップS12)。
本実施形態のバイパスバルブ17の作動制御は、図10に示すように、バイパスバルブ17の開閉状態(流路の切替状態)を確認して(ステップS15)、バイパスバルブ17が開放状態(即ち、バイパス流路15f側が開放され、オイルクーラ14側は閉鎖されている)なら、第6の基準オイル温度T6(例えば、65℃)を用いて、オイル温度TOILが第6の基準オイル温度T6に達しているか否かを判定し(ステップS16)、オイル温度TOILが第6の基準オイル温度T6に達していなければバイパスバルブ17を開放状態に維持し(ステップS19)、オイル温度TOILが第6の基準オイル温度T6に達していればバイパスバルブ17を閉鎖状態(即ち、オイルクーラ14側が開放され、バイパス流路15f側は閉鎖されている)に切り替える(ステップS17)。
一方、バイパスバルブ17が閉鎖状態なら、第5の基準オイル温度T5(例えば、60℃)を用いて、オイル温度TOILが第5の基準オイル温度T5未満になったか否かを判定し(ステップS18)、オイル温度TOILが第5の基準オイル温度T5未満にならなければバイパスバルブ17を閉鎖状態に維持し(ステップS17)、オイル温度TOILが第5の基準オイル温度T5に未満になったらバイパスバルブ17を開放状態に切り替える(ステップS19)。
本実施形態のヒータ18の作動制御は、図11に示すように、オイル温度TOILを予め設定された第3の基準オイル温度T3未満(TOIL<T3、即ち、低温域)であるか否かを判定して(ステップS21)、オイル温度TOILが第3の基準オイル温度T3未満であればヒータ18を作動させ(ステップS22)、オイル温度TOILが第3の基準オイル温度T3以上(TOIL≧T3、即ち、中高温域)であればヒータ18の作動を停止させる(ステップS23)。
したがって、上記の制御により、オイル温度TOILが低温域の場合(TOIL<T3)は、ヒータを作動させ、また、バイパスバルブ17を開放することによりバイパス流路15fにオイル11を流入させてオイル11がオイルクーラ14を通過しないようにするので、オイル温度を素早く上昇させることができる。これにより、オイルの粘性を低下させ、ベアリング6の潤滑にとって必要なオイル流量を速やかに確保できるようにし、ロータ4がオイル11に浸らなくてもよい状態を早期に作り出して、オイル11がロータ4の回転抵抗とならない状態に速やかに移行することが可能となる。また、このオイル温度TOILが低温域の場合は、電動オイルポンプ13の作動量を大きくするので、オイルの循環量増大によりモータ1からの受熱を効率よくオイルに伝えることが可能となる。
オイル温度TOILが中温域の場合(T3≦TOIL≦T4)は、ヒータ18を停止させ、また、バイパスバルブ17を開放することによりバイパス流路15fにオイル11を流入させてオイル11がオイルクーラ14を通過しないようにするので、オイル温度を上昇させることができる。また、オイル温度TOILが中温域の場合は、電動オイルポンプ13の作動量を小さくするので、電動オイルポンプ13の作動負荷を軽減することができる。
オイル温度TOILが高温域の場合(T4<TOIL)は、ヒータ18を停止させ、バイパスバルブ17を閉鎖することによりオイルクーラ14にオイル11を流入させるので、オイル温度の過剰な上昇を抑えることができる。また、オイル温度TOILが高温域の場合は、電動オイルポンプ13の作動量を大きくするので、オイルの循環量増大によりオイルクーラ14によるオイル11の冷却を速やかに行なうことができる。
本実施形態では、ECU20により、上記の各制御が自動で実施されるので、上記の各効果を確実に得ることができる。
このように本実施形態の構成では、オイルクーラ14を迂回するバイパス流路15fを設けて、オイル11の温度帯に応じた制御を行うことができるので、特にヒータ18の制御も加わるので気温が低い地域において有用である。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、かかる実施の形態を適宜変形したり、かかる実施の形態の一部を適用したりして実施することができる。
例えば、上記の各実施形態では、オイル循環回路10にはオイルクーラ14が設けられ、オイル11は冷却兼潤滑用のオイルとして機能するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、オイルクーラ14は省略可能であり、オイル11は潤滑用としてのみ用いられるオイルであってもよい。
また、第2実施形態では、バイパスバルブ17が電磁バルブである場合について説明したが、バイパスバルブ17はワックス式であってもよく、ワックス式の場合、ECU20が関与することなく上記した形態と同等の作動がなされる。また、バイパスバルブ17をオイル配管15dにおけるバイパス流路15fが併設された箇所とオイルクーラ14との間に設けるものとしたが、上記した形態と同等の構成が成立可能であれば、バイパスバルブ17の設置箇所はこれに限定されない。また、オイル溜り12付近に設けたヒータ18は、本形態を実施する環境に応じて適宜省略してもよい。
もちろん、本発明は、電気自動車等のモータ(モータジェネレータあるいはジェネレータを含む)に限定されるものではなく、種々の産業機械等のモータにも適用しうるものである。
1 電動発電機(電動モータ類、モータ)
2 ハウジング
2a オイル供給口
2b 第1のオイル排出口
2c 第2のオイル排出口
3 シャフト(回転軸)
4 ロータ
5 ステータ(ステータコイル)
6 ベアリング
10 オイル循環回路
11 潤滑オイル
12 オイル溜り
13 電動オイルポンプ
14 オイルクーラ
15a オイル供給管(オイル供給路)
15b 第1のオイル排出管(第1のオイル排出路)
15e 第2のオイル排出管(第2のオイル排出路)
15f オイル配管(バイパス流路)
16 開閉用電磁バルブ(開閉バルブ)
17 切替用電磁バルブ(切替バルブ、バイパスバルブ)
18 ヒータ
20 ECU(制御手段)
21 パワースイッチ
22 温度センサ(オイル温度検出手段)
23 温度センサ(モータ温度検出手段)

Claims (4)

  1. ハウジングと、前記ハウジング内にベアリングを介して回転可能に設けられた回転軸と、前記回転軸に固定されて前記ハウジング内に装備されたロータと、前記ハウジング内に固定されて前記ロータと対向するステータと、前記ハウジング内に潤滑オイルを供給するオイル供給口と、前記ハウジングから前記潤滑オイルを排出するオイル排出口と、を備える電動モータであって、
    前記オイル排出口は、前記ベアリングの少なくとも一部よりも鉛直上方に配置される第1のオイル排出口と、前記ベアリングよりも鉛直下方に配置されると共に開閉可能に設けられた第2のオイル排出口とから構成され、
    前記第2のオイル排出口に、開閉バルブが装備され、
    前記オイル供給口と前記第1のオイル排出口と前記第2のオイル排出口とに接続されて前記潤滑オイルが循環するオイル循環回路を備え、
    前記電動モータをオンオフ操作するパワースイッチを備え、
    前記オイル供給口は、前記第1のオイル排出口よりも鉛直上方に配置され
    前記オイル循環回路には、前記第1のオイル排出口から排出された前記潤滑オイルを貯留するオイル溜りと、前記オイル溜りに貯留された前記潤滑オイルを前記ハウジングに送給する電動オイルポンプと、前記電動オイルポンプの下流に装備され前記ハウジングに送給する前記潤滑オイルを冷却するオイルクーラとが設けられ、
    前記オイル循環回路は、前記オイル供給口に接続するオイル供給路と、前記第1のオイル排出口と前記オイル溜りとを連絡する第1のオイル排出路と、前記第2のオイル排出口と前記オイル溜りとを前記開閉バルブを介して連絡する第2のオイル排出路とから構成され、
    前記パワースイッチがオフにされると、前記開閉バルブが閉鎖し、前記第1のオイル排出口の高さまで前記ハウジング内に前記潤滑オイルが満たされたら前記電動オイルポンプが停止す
    ことを特徴とする、電動モータ。
  2. 前記潤滑オイルの温度を検出するオイル温度検出手段を備え、
    前記オイル温度検出手段により検出された前記潤滑オイルの温度を予め設定された基準オイル温度と比較して、前記潤滑オイルの温度が前記基準オイル温度に達しなければ前記開閉バルブを閉鎖し、前記潤滑オイルの温度が前記基準オイル温度に達したら前記開閉バルブを開放する制御手段をそなえている
    ことを特徴とする、請求項1記載の電動モータ。
  3. 前記電動モータの温度であるモータ温度を検出するモータ温度検出手段を備え、
    前記モータ温度検出手段により検出された前記モータ温度に基づいて前記電動オイルポンプの作動状態が変更される
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の電動モータ。
  4. 前記オイル循環回路に前記オイルクーラを迂回するバイパス流路が設けられると共に、前記潤滑オイルを前記オイルクーラと前記バイパス流路との何れかに流入するように制御する切替バルブが装備され、前記オイル温度検出手段により検出された前記潤滑オイルの温度に基づいて前記切替バルブが開閉する
    ことを特徴とする、請求項2又は請求項2を引用する請求項3に記載の電動モータ。
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