JP6065358B2 - エポキシ樹脂組成物及び電子部品装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エポキシ樹脂組成物及びそれにより封止された素子を備える電子部品装置に関する。
従来から、トランジスタ、IC、LSI等、電子部品装置の素子封止の分野では、生産性やコスト等の面から樹脂封止が主流となり、エポキシ樹脂封止用成形材料が広く用いられている。この理由としては、エポキシ樹脂が電気特性、耐湿性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着性などの諸特性にバランスがとれているためである。
また近年、半導体素子の高密度実装化が進んでおり、これに伴い、樹脂封止型半導体装置は、従来のピン挿入型のパッケージから面実装型のパッケージが主流になっている。面実装型のIC、LSI等は、実装密度を高くし、実装高さを低くするために薄型、小型のパッケージになっており、素子のパッケージに対する占有面積が大きくなり、パッケージの肉厚は非常に薄くなってきた。
これらのパッケージは、従来のピン挿入型のものと実装方法が異なっている。すなわち、ピン挿入型パッケージは、ピンを配線板に挿入した後、配線板裏面からはんだ付けを行うため、パッケージが直接高温にさらされることがなかった。これに対して、面実装型ICは、配線板表面に仮止めを行い、はんだバスやリフロー装置などで処理されるため、直接はんだ付け温度(リフロー温度)にさらされる。この結果、ICパッケージが吸湿した場合、リフロー時にこの吸湿水分が気化して、発生した蒸気圧が剥離応力として働き、素子、リードフレーム等のインサートと封止材との間で剥離が発生する。かかる現象は、パッケージクラックの発生や電気的特性不良の原因となる。このため、はんだ耐熱性(耐はんだリフロー性)に優れた封止材料の開発が望まれている。
前記の問題を解決する対策として、半導体装置内部の吸湿水分を低減するために、ICの防湿梱包や配線板への実装前の予備乾燥などを行う方法(例えば、非特許文献1参照)や、エポキシ樹脂のガラス転移温度を増大することにより、高温における破断強度を増大させて、パッケージクラックを抑制する方法などがある(例えば、非特許文献2参照)。
また、エポキシ樹脂組成物中における充填剤の含有量を増加させることで、ガラス転移温度を変化させることなく吸湿水分を低減する方法がある(例えば、特許文献1、非特許文献3参照)。
さらに、高温時における弾性率を低減し耐はんだストレス性を向上する方法として、シリコーン化合物を使用する方法(例えば、特許文献2参照)や、耐リフロークラック性、耐湿信頼性の向上を図ったインデン・スチレン・フェノール共重合オリゴマーを使用する方法などがある(例えば、特許文献3参照)。
株式会社日立製作所半導体事業部編「表面実装形LSIパッケージの実装技術とその信頼性向上」応用技術出版1988年11月16日、254−256頁 株式会社技術情報協会発編「最新半導体・LEDにおける封止技術と材料開発大全集」技術情報協会2006年11月30日、234−239頁 株式会社技術情報協会発編「最新半導体・LEDにおける封止技術と材料開発大全集」技術情報協会2006年11月30日、219−230、249−254頁
特開平06−224328号公報 特開平07−126490号公報 特開平10−265650号公報
上述の予備乾燥を行う方法では、半導体装置内部の吸湿水分を低減できるものの、手間がかかり、コストも高くなる。また、エポキシ樹脂のガラス転移温度を増大させる方法では、パッケージクラックの発生は抑制できるが、吸湿水分が上昇する傾向にあり、十分な対策とは言えない。高充填のエポキシ樹脂組成物においては、充填剤の形状や粒度分布を最適化しても、流動性が低下する傾向がある。
また、高温時における弾性率を低減させるためにシリコーン化合物を用いる方法では、接着性や流動性が低下する傾向がある。特定のオリゴマーを使用する方法では、十分な耐はんだリフロー性が得られない場合がある。
従って、従来のエポキシ樹脂組成物においては、必要とされる耐はんだリフロー性を十分に満足するエポキシ樹脂硬化物が得られる方法は未だ提示されていないのが現状である。
本発明はかかる状況に鑑みなされたもので、流動性、耐はんだリフロー性、及び成形収縮性に優れたエポキシ樹脂組成物、及びそれにより封止された素子を備える信頼性の高い電子部品装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、上述の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、エポキシ樹脂組成物中に、エポキシ樹脂及び硬化剤に対して非相容であるシリコーン化合物と相容であるシリコーン化合物とを組み合せた特定のシリコーン化合物の予備混合物を含めることによって前記目的が達成可能になることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下に関する。
<1> (A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、前記(A)エポキシ樹脂の少なくとも一部及び前記(B)硬化剤の少なくとも一部のうちのいずれか一方又は両方と(C)シリコーン化合物とを含む予備混合物と、を含有し、前記(C)シリコーン化合物が、前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤のいずれにも非相容である(c1)第1のシリコーン化合物並びに前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤のいずれにも相容である(c2)第2のシリコーン化合物の両方を含むエポキシ樹脂組成物である。
<2> 前記(c1)第1のシリコーン化合物が下記一般式(I−1)及び下記一般式(I−2)で示されるシリコーン化合物の少なくとも一方を含む<1>に記載のエポキシ樹脂組成物である。

(前記一般式(I−1)中、lは1以上の整数を表す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の置換又は非置換の1価の炭化水素基を表し、Rはそれぞれ独立に、エポキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルキル基、アリール基、エステル基、及びこれらの基を有する1価の有機基からなる群から選ばれる有機基を表す。)

(前記一般式(I−2)中、mは0又は1以上の整数を表し、nは1以上の整数を表す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の置換又は非置換の1価の炭化水素基を表し、Rはそれぞれ独立に、エポキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルキル基、アリール基、及びこれらの基を有する1価の有機基からなる群から選ばれる有機基を表す。)
<3> 前記(c2)第2のシリコーン化合物が下記一般式(I−3)で示されるシリコーン化合物である<1>又は<2>に記載のエポキシ樹脂組成物である。

(前記一般式(I−3)中、pは0又は1以上の整数を表し、qは1以上の整数を表し、rは1以上の整数を表す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の1価の炭化水素基を表し、Rはそれぞれ独立に、エポキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルキル基、アリール基及びこれらの基を有する1価の有機基からなる群から選ばれる有機基を表し、Rはそれぞれ独立に、ポリアルキレンエーテル基を有する1価の有機基を表す。)
<4> 前記一般式(I−1)又は(I−2)において、Rがエポキシ基を有する1価の有機基である<2>に記載のエポキシ樹脂組成物である。
<5> 前記一般式(I−3)において、Rがエポキシ基を有する1価の有機基である<3>に記載のエポキシ樹脂組成物である。
<6> 前記予備混合物が前記(B)硬化剤の少なくとも一部と前記(C)シリコーン化合物とからなる<1>〜<4>のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物である。
<7> 前記予備混合物が、前記(B)硬化剤の少なくとも一部と前記(C)シリコーン化合物との反応率70%以下の反応生成物である<6>に記載のエポキシ樹脂組成物である。
<8> 前記(C)シリコーン化合物の全質量中に前記(c1)第1のシリコーン化合物を30質量%以上含む<1>〜<7>のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物である。
<9> 前記(C)シリコーン化合物の全質量中に前記(c2)第2のシリコーン化合物を20質量%以上含む<1>〜<8>のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物である。
<10> 前記(A)エポキシ樹脂100質量部に対する前記前記(C)シリコーン化合物の総含有率が1質量部〜50質量部である<1>〜<9>のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物である。
<11> 前記(B)硬化剤の少なくとも一部が多官能フェノール化合物である<1>〜<10>のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物である。
<12> さらに(D)無機充填剤を含有する<1>〜<11>のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物である。
<13> さらに(E)硬化促進剤を含有する<1>〜<12>のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物である。
<14> 前記(A)エポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹脂、チオジフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノール・アラルキル型エポキシ樹脂及びナフトール・アラルキル型エポキシ樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有する<1>〜<13>のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物である。
<15> 前記(B)硬化剤が、フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂及び共重合型フェノール・アラルキル樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有する<1>〜<14>のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物である。
<16> <1>〜<15>のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物によって封止された素子を備える電子部品装置である。
本発明によるエポキシ樹脂組成物は、流動性、耐はんだリフロー性、及び成形収縮性に優れたエポキシ樹脂組成物を提供することが可能である。また、本発明によるエポキシ樹脂組成物を用いて、リードフレームに搭載された半導体素子を封止した部品を備える信頼性の高い電子部品装置を提供することが可能である。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。また本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。さらに本明細書において組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
以下、本発明について詳細に説明する。
[エポキシ樹脂組成物]
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、前記(A)エポキシ樹脂の少なくとも一部及び前記(B)硬化剤の少なくとも一部のうちのいずれか一方又は両方を含む予備混合物と、を含有し、前記予備混合物中に、前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤に対する相容性が異なる2種類のシリコーン化合物を含む特定の(C)シリコーン化合物を含有し、必要に応じてその他の成分を含む。かかる構成であることで、優れた流動性、耐はんだリフロー性、及び成形収縮性が得られる。
前記エポキシ樹脂組成物において、前記(A)エポキシ樹脂の少なくとも一部(以下、「(a)(予備混合物中の)エポキシ樹脂」ということがある。)及び前記(B)硬化剤の少なくとも一部(以下、「(b)(予備混合物中の)硬化剤」ということがある。)の両方、又は、前記(a)エポキシ樹脂のみ若しくは前記(b)硬化剤のみが、前記(C)シリコーン化合物とともに前記予備混合物として含有される。
前記(a)エポキシ樹脂及び前記(b)硬化剤は、前記エポキシ樹脂組成物中に配合される前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤の全量であってもよく、前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤の一部の分量とされてもよい。後者の場合、前記エポキシ樹脂組成物中には、前記(a)エポキシ樹脂を除いた残りの前記(A)エポキシ樹脂(又は前記(b)硬化剤を除いた残りの前記(B)硬化剤)は予備混合されずに、そのまま配合される。この場合、前記エポキシ樹脂組成物中に、本発明の所期の目的が達成できる範囲において、前記(a)エポキシ樹脂を除いた残りの前記(A)エポキシ樹脂(又は前記(b)硬化剤を除いた残りの前記(B)硬化剤)以外に、その他のエポキシ樹脂(又はその他の硬化剤)が含まれてもよい。その他のエポキシ樹脂やその他の硬化剤としては、通常エポキシ樹脂組成物において使用可能なものであれば特に制限されない。流動性、耐はんだリフロー性、及び成形収縮性の観点から、前記(A)エポキシ樹脂又は前記(B)硬化剤の全量が前記予備混合物中に配合されることが好ましい。
(A)エポキシ樹脂
前記エポキシ樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂の少なくとも1種を含有する。前記(A)エポキシ樹脂は、1分子中にエポキシ基を2個以上含有するものであれば特に制限はない。具体的には、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン骨格を有するエポキシ樹脂をはじめとするフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール類及びα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類からなる群より選ばれる少なくとも1種と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したノボラック型エポキシ樹脂;アルキル置換、芳香環置換又は非置換のビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、チオジフェノール等のジグリシジルエーテルであるエポキシ樹脂;スチルベン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂;フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂;ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエンとフェノ−ル類の共縮合樹脂のエポキシ化物;ナフタレン環を有するエポキシ樹脂;フェノール類及びナフトール類からなる群より選ばれる少なくとも1種とジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルとから合成されるフェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物;トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂;テルペン変性エポキシ樹脂;オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂;脂環族エポキシ樹脂;等が挙げられる。
これらは1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。前記(A)エポキシ樹脂として、上述に例示したエポキシ樹脂の2種以上を組み合わせて用いる場合、前記(a)エポキシ樹脂は、基本的には前記(A)エポキシ樹脂と同様の2種以上の組み合わせとされるが、本発明の所期の目的が達成できる範囲において、前記(A)エポキシ樹脂のうちの1種又は2種以上を任意に選択したものであってもよい。
なかでも前記(A)エポキシ樹脂は、流動性と硬化性の両立の観点からはアルキル置換、芳香環置換又は非置換のビフェノールのジグリシジルエーテルであるビフェニル型エポキシ樹脂を含有していることが好ましく、硬化性の観点からはノボラック型エポキシ樹脂を含有していることが好ましく、低吸湿性の観点からはジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂を含有していることが好ましく、耐熱性及び低反り性の観点からはナフタレン型エポキシ樹脂及びトリフェニルメタン型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有していることが好ましく、流動性と難燃性の両立の観点からはアルキル置換、芳香環置換又は非置換のビスフェノールFのジグリシジルエーテルであるビスフェノールF型エポキシ樹脂を含有していることが好ましく、流動性とリフロー性の両立の観点からはアルキル置換、芳香環置換又は非置換のチオジフェノールのジグリシジルエーテルであるチオジフェノール型エポキシ樹脂を含有していることが好ましく、硬化性と難燃性の両立の観点からはアルキル置換、芳香環置換又は非置換のフェノールとジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂のエポキシ化物を含有していることが好ましく、保存安定性と難燃性の両立の観点からはアルキル置換、芳香環置換又は非置換のナフトール類とジメトキシパラキシレンから合成されるナフトール・アラルキル樹脂のエポキシ化物を含有していることが好ましい。
ビフェニル型エポキシ樹脂としては、下記一般式(II)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。

ここで、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。nは0〜3の整数を示す。
前記一般式(II)で示されるエポキシ樹脂は、ビフェノール化合物にエピクロルヒドリンを公知の方法で反応させることによって得られる。
前記一般式(II)中のR〜Rとしては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等の炭素数1〜10のアルケニル基が挙げられ、なかでも水素原子又はメチル基が好ましい。
前記ビフェニル型エポキシ樹脂としては、たとえば、4,4’‐ビス(2,3‐エポキシプロポキシ)ビフェニル又は4,4’‐ビス(2,3‐エポキシプロポキシ)‐3,3’,5,5’‐テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂、エピクロルヒドリンと4,4’‐ビフェノール又は4,4’‐(3,3’,5,5’‐テトラメチル)ビフェノールとを反応させて得られるエポキシ樹脂が挙げられる。なかでも4,4’‐ビス(2,3‐エポキシプロポキシ)‐3,3’,5,5’‐テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂が好ましい。
前記ビフェニル型エポキシ樹脂としては市販品として三菱化学株式会社製商品名YX−4000、YL−6121Hとして入手可能である。
前記ビフェニル型エポキシ樹脂の含有率は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全質量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。
チオジフェノール型エポキシ樹脂としては、下記一般式(III)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。

ここで、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。nは0〜3の整数を示す。
前記一般式(III)で示されるエポキシ樹脂はチオジフェノール化合物にエピクロルヒドリンを公知の方法で反応させることによって得られる。
前記一般式(III)中のR〜Rとしては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等の炭素数1〜10のアルケニル基が挙げられ、なかでも水素原子、メチル基又はtert−ブチル基が好ましい。
前記チオジフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、4,4’‐ジヒドロキシジフェニルスルフィドのジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂、2,2’,5,5’‐テトラメチル‐4,4’‐ジヒドロキシジフェニルスルフィドのジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂、2,2’‐ジメチル‐4,4’‐ジヒドロキシ‐5,5’‐ジ‐tert‐ブチルジフェニルスルフィドのジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂が挙げられる。なかでも2,2’‐ジメチル‐4,4’‐ジヒドロキシ‐5,5’‐ジ‐tert‐ブチルジフェニルスルフィドのジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂を主成分とするエポキシ樹脂が好ましい。
前記チオジフェノール型エポキシ樹脂としては市販品として新日鐵化学株式会社製商品名YSLV‐120TEとして入手可能である。
前記チオジフェノール型エポキシ樹脂の含有率は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全質量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、下記一般式(IV)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。

ここで、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。nは0〜3の整数を示す。
前記一般式(IV)で示されるエポキシ樹脂は、ビスフェノールF化合物にエピクロルヒドリンを公知の方法で反応させることによって得られる。
前記一般式(IV)中のR〜Rとしては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等の炭素数1〜10のアルケニル基が挙げられ、なかでも水素原子又はメチル基が好ましい。
前記ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、例えば、4,4’‐メチレンビス(2,6‐ジメチルフェノール)のジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂、4,4’‐メチレンビス(2,3,6‐トリメチルフェノール)のジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂、4,4’‐メチレンビスフェノールのジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂が挙げられる。なかでも4,4’‐メチレンビス(2,6‐ジメチルフェノール)のジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂が好ましい。
前記ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては市販品として新日鐵化学株式会社製商品名YSLV‐80XYとして入手可能である。
前記ビスフェノールF型エポキシ樹脂の含有率は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全質量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。
ノボラック型エポキシ樹脂としては、下記一般式(V)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。

ここで、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基、又は炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルコキシ基を示す。nは0〜10の整数を示す。
前記一般式(V)で示されるエポキシ樹脂は、ノボラック型フェノール樹脂にエピクロルヒドリンを反応させることによって容易に得られる。
前記一般式(V)中のRとしては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。nは0〜3の整数が好ましい。
前記ノボラック型エポキシ樹脂のなかでも、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
前記ノボラック型エポキシ樹脂としては、住友化学工業株式会社製商品名ESCN−190が市販品として入手可能である。
前記ノボラック型エポキシ樹脂を使用する場合、その含有率は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全質量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましい。
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂としては、下記一般式(VI)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。

ここで、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示し、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。nは0〜10の整数を示し、mは0〜6の整数を示す。
前記一般式(VI)中のRとしては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、ハロゲン化アルキル基、アミノ基置換アルキル基、メルカプト基置換アルキル基などの炭素数1〜10の置換又は非置換の1価の炭化水素基が挙げられる。なかでもメチル基、エチル基等のアルキル基及び水素原子が好ましく、メチル基及び水素原子がより好ましい。Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、ハロゲン化アルキル基、アミノ基置換アルキル基、メルカプト基置換アルキル基などの炭素数1〜10の置換又は非置換の1価の炭化水素基が挙げられる。なかでもm=0であることが好ましい。
前記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂を使用する場合、その含有率は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全質量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましい。
ナフタレン型エポキシ樹脂としては、下記一般式(VII)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。

ここで、R〜Rはそれぞれ独立に、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。pは1又は0を示し、m、nはそれぞれ0〜11の整数であって、(m+n)が1〜11の整数でかつ(m+p)が1〜12の整数となるよう選ばれる。iは0〜3の整数、jは0〜2の整数、kは0〜4の整数をそれぞれ示す。
〜Rにおける置換若しくは非置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基、メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基、アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基、水酸基置換アルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基、トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基、水酸基置換アリール基が挙げられる。なかでもメチル基が好ましく、i、j及びkが0であることもまた好ましい。
前記一般式(VII)で示されるエポキシ樹脂としては、m個の構成単位及びn個の構成単位をランダムに含むランダム共重合体、交互に含む交互共重合体、規則的に含む共重合体、ブロック状に含むブロック共重合体が挙げられる。これらのいずれか1種を単独で用いても、2種以上を組合わせて用いてもよい。
前記ナフタレン型エポキシ樹脂としては、日本化薬株式会社製商品名NC−7300が市販品として入手可能である。
トリフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、下記一般式(VIII)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。

ここで、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。nは1〜10の整数を示す。
前記トリフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、特に制限はないが、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂が好ましい。
前記トリフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、日本化薬株式会社製商品名EPPN−502Hが市販品として入手可能である。
これらナフタレン型エポキシ樹脂及びトリフェニルメタン型エポキシ樹脂はいずれか1種を単独で用いても両者を組合わせて用いてもよい。その含有率は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全質量中、合わせて20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上とすることがさらに好ましい。
フェノール・アラルキル樹脂のエポキシ化物としては、下記一般式(IX)又は(X)で示されるビフェニレン骨格含有フェノール・アラルキル樹脂のエポキシ化物等が挙げられる。

ここで、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示し、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。iは0〜3の整数を示し、nは0〜10の整数を示す。

ここで、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示し、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。iは0〜3の整数を示し、nは0〜10の整数を示す。
前記一般式(IX)で示されるエポキシ化物は、アルキル置換、芳香環置換又は非置換のフェノールとビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂にエピクロルヒドリンを公知の方法で反応させることによって得られる。
前記一般式(IX)中のR〜Rにおける炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基、メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基、アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基、水酸基置換アルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基、トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基、水酸基置換アリール基が挙げられる。なかでも水素原子又はメチル基が好ましい。また前記一般式(IX)中のnとしては、平均で6以下がより好ましい。
前記一般式(IX)で示されるエポキシ化物としては、市販品として日本化薬株式会社製商品名NC‐3000Sとして入手可能である。
前記一般式(IX)で示されるエポキシ化物は、難燃性と耐はんだリフロー性、流動性の両立の観点から、前記一般式(II)で示されるビフェニル型エポキシ樹脂を含有していることが好ましく、なかでも前記一般式(IX)中のR〜Rが水素原子であり、前記一般式(II)中のR〜Rが水素原子でn=0であるビフェニル型エポキシ樹脂を含有していることがより好ましい。
前記一般式(IX)で示されるエポキシ化物に対する前記ビフェニル型エポキシ樹脂の配合比(II)/(IX)は、質量比で50/50〜5/95であることが好ましく、40/60〜10/90であることがより好ましく、30/70〜15/85であることがさらに好ましい。このような配合質量比を満足する化合物としては、日本化薬株式会社製商品名CER−3000L等が市販品として入手可能である。
前記一般式(X)で示されるエポキシ化物は、アルキル置換、芳香環置換又は非置換のフェノールとジメトキシパラキシレンから合成されるフェノール・アラルキル樹脂にエピクロルヒドリンを公知の方法で反応させることによって得られる。
前記一般式(X)中のR〜Rにおける炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基、メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基、アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基、水酸基置換アルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基、トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基、水酸基置換アリール基が挙げられ、なかでも水素原子又はメチル基が好ましい。
前記一般式(X)中のnとしては、平均で6以下がより好ましい。
前記一般式(X)で示されるエポキシ化物としては、市販品として日本化薬株式会社製商品名NC‐2000Lとして入手可能である。
ナフトール・アラルキル樹脂のエポキシ化物としては、下記一般式(XI)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。

ここで、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。iは0〜3の整数を示し、Xは芳香環を含む二価の有機基を示し、nは0〜10の整数を示す。
Xとしては、例えばフェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基、トリレン基等のアルキル基置換アリーレン基、アルコキシル基置換アリーレン基、アラルキル基置換アリーレン基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基から得られる二価の基、キシリレン基等のアリーレン基を含む二価の基が挙げられる。なかでも、難燃性及び保存安定性の両立の観点からフェニレン基、ビフェニレン基が好ましい。
前記一般式(XI)で示されるエポキシ化物は、アルキル置換、芳香環置換又は非置換のナフトールとジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるナフトール・アラルキル樹脂にエピクロルヒドリンを公知の方法で反応させることによって得られる。
前記一般式(XI)中のRとしては例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基、メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基、アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基水酸基置換アルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基、トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基、水酸基置換アリール基が挙げられる。なかでもメチル基が好ましく、i=0であることもまた好ましい。
前記ナフトール・アラルキル樹脂のエポキシ化物としては、例えば下記一般式(XII)又は(XIII)で示されるナフトール・アラルキル樹脂のエポキシ化物が挙げられる。nは0〜10の整数を示し、平均で6以下がより好ましい。
下記一般式(XII)で示されるエポキシ樹脂としては市販品として新日鐵化学株式会社製商品名ESN‐375が挙げられ、下記一般式(XIII)で示されるエポキシ樹脂としては市販品として新日鐵化学株式会社製商品名ESN‐175が挙げられる。
前記ナフトール・アラルキル樹脂のエポキシ化物の含有率は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全質量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。

ここで、nは0〜10の整数を示す。

ここで、nは0〜10の整数を示す。
前記のビフェニル型エポキシ樹脂、チオジフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノール・アラルキル樹脂のエポキシ化物及びナフトール・アラルキル樹脂のエポキシ化物は、いずれか1種を単独で用いても2種以上を組合わせて用いてもよい。2種以上を組み合わせて用いる場合の含有率は、エポキシ樹脂全質量中合わせて50質量%以上とすることが好ましく、60質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましい。
(B)硬化剤
前記エポキシ樹脂組成物は(B)硬化剤の少なくとも1種を含む。前記(B)硬化剤は、封止用エポキシ樹脂組成物に一般に使用されているものであれば特に制限はない。具体的には、フェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、チオジフェノール、アミノフェノール等のフェノール類及びα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類からなる群より選ばれる少なくとも1種とホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂;フェノール類及びナフトール類からなる群より選ばれる少なくとも1種とジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂;ナフトール・アラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;フェノール・ノボラック構造とフェノール・アラルキル構造がランダム、ブロック又は交互に繰り返された共重合型フェノール・アラルキル樹脂;パラキシリレン及びメタキシリレンからなる群より選ばれる少なくとも1種の変性フェノール樹脂、メラミン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、シクロペンタジエン変性フェノール樹脂、多環芳香環変性フェノール樹脂などが挙げられる。
これらは1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。前記(B)硬化剤として、上述の硬化剤を2種以上を組み合わせて用いる場合、前記(b)硬化剤は、基本的には前記(B)硬化剤と同様の2種以上の組み合わせとされるが、本発明の所期の目的が達成できる範囲において、前記(B)硬化剤のうちの1種又は2種以上を任意に選択したものであってもよい。
なかでも、流動性、難燃性及び耐はんだリフロー性の観点からはフェノール・アラルキル樹脂、共重合型フェノール・アラルキル樹脂及びナフトール・アラルキル樹脂が好ましい。また、耐熱性、低膨張率及び低そり性の観点からはトリフェニルメタン型フェノール樹脂が好ましい。また、硬化性の観点からはノボラック型フェノール樹脂が好ましい。
前記(B)硬化剤は、上述のフェノール・アラルキル樹脂、共重合型フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂及びノボラック型フェノール樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有していることが好ましい。
フェノール・アラルキル樹脂としては、下記一般式(XIV)で示される樹脂が挙げられる。

ここで、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。iは0〜3の整数を示し、Xは芳香環を含む二価の有機基を示し、nは0〜10の整数を示す。
前記一般式(XIV)中のRとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基、メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基、アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基水酸基置換アルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基、トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基、水酸基置換アリール基が挙げられ、なかでもメチル基が好ましく、i=0であることもまた好ましい。
また、Xは芳香環を含む基を示し、例えばフェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基、トリレン基等のアルキル基置換アリーレン基、アルコキシル基置換アリーレン基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基から得られる二価の基、アラルキル基置換アリーレン基、キシリレン基等のアリーレン基を含む二価の基が挙げられる。なかでも、難燃性と耐はんだリフロー性の両立の観点からは置換又は非置換のビフェニレン基が好ましい。例えば下記一般式(XV)で示されるフェノール・アラルキル樹脂が挙げられる。難燃性、流動性と硬化性の両立の観点からは置換又は非置換のフェニレン基が好ましい。例えば下記一般式(XVI)で示されるフェノール・アラルキル樹脂が挙げられる。nは0〜10の整数を示し、平均で6以下がより好ましい。

ここで、nは0〜10の整数を示す。

ここで、nは0〜10の整数を示す。
前記一般式(XV)で示されるビフェニレン骨格含有フェノール・アラルキル樹脂としては、市販品として明和化成株式会社製商品名MEH‐7851が挙げられる。前記一般式(XVI)で示されるフェノール・アラルキル樹脂としては、市販品として三井化学株式会社製商品名XLCが挙げられる。
前記フェノール・アラルキル樹脂の含有率は、その性能を発揮するために硬化剤全質量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。
ナフトール・アラルキル樹脂としては、下記一般式(XVII)で示される樹脂が挙げられる。

ここで、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。iは0〜3の整数を示し、Xは芳香環を含む二価の有機基を示し、nは0〜10の整数を示す。
前記一般式(XVII)中のRとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基、メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基、アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基水酸基置換アルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基、トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基、水酸基置換アリール基が挙げられ、なかでもメチル基が好ましく、i=0であることもまた好ましい。
また、Xは芳香環を含む二価の有機基を示し、例えばフェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基、トリレン基等のアルキル基置換アリーレン基、アルコキシル基置換アリーレン基、アラルキル基置換アリーレン基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基から得られる二価の基、キシリレン基等のアリーレン基を含む二価の基が挙げられる。なかでも、保存安定性と難燃性の観点からは置換又は非置換のフェニレン基及びビフェニレン基が好ましく、フェニレン基がより好ましい。例えば下記一般式(XVIII)及び(XIX)で示されるナフトール・アラルキル樹脂が挙げられる。nは0〜10の整数を示し、平均で6以下がより好ましい。

ここで、nは0〜10の整数を示す。

ここで、nは0〜10の整数を示す。
前記一般式(XVIII)で示されるナフトール・アラルキル樹脂としては、市販品として新日鐵化学株式会社製商品名SN‐475が挙げられる。前記一般式(XIX)で示されるナフトール・アラルキル樹脂としては、市販品として新日鐵化学株式会社製商品名SN‐170が挙げられる。
前記ナフトール・アラルキル樹脂の含有率は、その性能を発揮するために硬化剤全質量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。
前記一般式(XIV)で示されるフェノール・アラルキル樹脂、一般式(XVII)で示されるナフトール・アラルキル樹脂は、難燃性の観点からその一部又は全部がアセナフチレンと予備混合されていることが好ましい。前記アセナフチレンはアセナフテンを脱水素して得ることができるが、市販品を用いてもよい。前記アセナフチレンの代わりにアセナフチレンの重合物又はアセナフチレンと他の芳香族オレフィンとの重合物として用いることもできる。前記アセナフチレンの重合物又はアセナフチレンと他の芳香族オレフィンとの重合物を得る方法としては、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合等が挙げられる。また、重合に際しては従来公知の触媒を用いることができるが、触媒を使用せずに熱だけで行うこともできる。この際、重合温度は80℃〜160℃が好ましく、90℃〜150℃がより好ましい。得られるアセナフチレンの重合物又はアセナフチレンと他の芳香族オレフィンとの重合物の軟化点は、60℃〜150℃が好ましく、70℃〜130℃がより好ましい。
前記アセナフチレンの重合物又はアセナフチレンと他の芳香族オレフィンとの重合物の軟化点は、60℃以上であればと成形時の染み出しにより成形性が低下することが抑えられる。150℃以下であれば樹脂との相容性が良好に保たれる。前記他の芳香族オレフィンとしては、スチレン、α‐メチルスチレン、インデン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ビニルナフタレン、ビニルビフェニル又はそれらのアルキル置換体等が挙げられる。
また、前記他の芳香族オレフィン以外に、本発明の効果に支障の無い範囲で脂肪族オレフィンを併用することもできる。前記脂肪族オレフィンとしては、(メタ)アクリル酸及びそれらのエステル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、フマル酸及びそれらのエステル等が挙げられる。前記脂肪族オレフィンの含有率は重合モノマー全質量中20質量%以下が好ましく、9質量%以下がより好ましい。
前記一般式(XIV)で示されるフェノール・アラルキル樹脂、一般式(XVII)で示されるナフトール・アラルキル樹脂(以下、「フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂」と記す。)の一部又は全部と前記アセナフチレンとの予備混合の方法としては、前記フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂及び前記アセナフチレンをそれぞれ微細に粉砕し固体状態のままミキサー等で混合する方法、両成分を溶解する溶媒に均一に溶解させた後、溶媒を除去する方法、硬化剤及び/又はアセナフチレンの軟化点以上の温度で両者を溶融混合する方法等で行うことができるが、均一な混合物が得られて不純物の混入が少ない溶融混合法が好ましい。これらの方法により、予備混合物(アセナフチレン変性硬化剤)が製造される。
前記予備混合を溶融混合法により行う場合、加熱温度は前記フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂及び前記アセナフチレンのうち少なくとも一方の軟化点以上であれば制限はない。100〜250℃が好ましく、120〜200℃がより好ましい。また、溶融混合は両者が均一に混合すれば制限はない。混合時間は1〜20時間が好ましく、2〜15時間がより好ましい。前記フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂と前記アセナフチレンを予備混合する場合、混合中に前記アセナフチレンが重合又は前記フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂と反応しても構わない。
トリフェニルメタン型フェノール樹脂としては、下記一般式(XX)で示されるフェノール樹脂等が挙げられる。

ここで、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。nは0〜10の整数を示す。
前記一般式(XX)中のRとしては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、ハロゲン化アルキル基、アミノ基置換アルキル基、メルカプト基置換アルキル基などの炭素数1〜10の置換又は非置換の1価の炭化水素基が挙げられる。なかでもメチル基、エチル基等のアルキル基及び水素原子が好ましく、メチル基及び水素原子がより好ましい。
前記一般式(XX)で示されるフェノール樹脂としては、明和化成株式会社製商品名MEH−7500が市販品として入手可能である。
前記トリフェニルメタン型フェノール樹脂を用いる場合、その含有率はその性能を発揮するために硬化剤全質量中30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上がより好ましい。
ノボラック型フェノール樹脂としては、下記一般式(XXI)で示されるフェノール樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、クレゾールノボラック樹脂等が挙げられる。なかでも下記一般式(XXI)で示されるノボラック型フェノール樹脂が好ましい。

ここで、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。iは0〜3の整数を示し、nは0〜10の整数を示す。
前記一般式(XXI)中のRとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、ハロゲン化アルキル基、アミノ基置換アルキル基、メルカプト基置換アルキル基などの炭素数1〜10の置換又は非置換の1価の炭化水素基が挙げられる。なかでもメチル基、エチル基等のアルキル基又はi=0であることが好ましく、i=0であることがより好ましい。nの平均値が0〜8であることが好ましい。
前記一般式(XXI)で示されるノボラック型フェノール樹脂としては、明和化成株式会社製商品名H−4が市販品として入手可能である。
前記ノボラック型フェノール樹脂を用いる場合、その含有率はその性能を発揮するために硬化剤全質量中30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上がより好ましい。
共重合型フェノール・アラルキル樹脂としては、下記一般式(XXII)で示されるフェノール樹脂が挙げられる。

ここで、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基及び水酸基を示す。またXは芳香環を含む二価の基を示す。n及びmはそれぞれ独立に0〜10の整数を示す。
前記一般式(XXII)中のRにおける炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基、メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基、アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基水酸基置換アルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基、トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基、水酸基置換アリール基が挙げられる。なかでもRは水素原子又はメチル基が好ましい。また、n及びmはそれぞれ独立に0〜10の整数を示し、平均で6以下がより好ましい。
前記一般式(XXII)中のXとしては、例えばフェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基、トリレン基等のアルキル基置換アリーレン基、アルコキシル基置換アリーレン基、アラルキル基置換アリーレン基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基から得られる二価の基、キシリレン基等のアリーレン基を含む二価の基が挙げられる。なかでも、保存安定性と難燃性の観点からは置換又は非置換のフェニレン基及びビフェニレン基が好ましい。
一般式(XXII)で示される化合物としては、住金エア・ウォーター・ケミカル株式会社製商品名HE−510等が市販品として入手可能である。
共重合型フェノール・アラルキル樹脂を用いる場合、その含有率はその性能を発揮するために硬化剤全質量中30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上がより好ましい。
前記のフェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂及び共重合型フェノール・アラルキル樹脂は、いずれか1種を単独で用いても2種以上を組合わせて用いてもよいが、2種以上を組み合わせて用いる場合の含有率は、フェノール樹脂全質量中合わせて50質量%以上とすることが好ましく、60質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましい。
前記(A)エポキシ樹脂と前記(B)硬化剤との当量比、すなわち、前記(A)エポキシ樹脂中のエポキシ基数に対する前記(B)硬化剤中の水酸基数の比(前記(B)硬化剤中の水酸基数/前記(A)エポキシ樹脂中のエポキシ基数)は、特に制限はない。それぞれの未反応分を少なく抑えるために0.5〜2の範囲に設定されることが好ましく、0.6〜1.3がより好ましい。成形性、耐はんだリフロー性に優れる封止用エポキシ樹脂組成物を得るためには0.8〜1.2の範囲に設定されることがさらに好ましい。
(C)シリコーン化合物
前記エポキシ樹脂組成物は、前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤(以下、(A)エポキシ樹脂及び(B)硬化剤を合わせて単に「主要2成分」ということがある。)とともに、(C)シリコーン化合物を含む予備混合物を含む。前記(C)シリコーン化合物は、前記(A)エポキシ樹脂の少なくとも一部及び前記(B)硬化剤の少なくとも一部のうちのいずれか一方又は両方と予備混合されている。前記エポキシ樹脂組成物中に、前記主要2成分のうちのいずれか一方又は両方の少なくとも一部が前記(C)シリコーン化合物とともに予め混合された予備混合物が配合されることにより、低温時及び高温時における弾性率が低減されるため、耐はんだリフロー性及び成形収縮性の向上を図ることができる。
前記(C)シリコーン化合物は、前記(A)エポキシ樹脂又は前記(B)硬化剤のいずれにも非相容である(c1)第1のシリコーン化合物と前記(A)エポキシ樹脂又は前記(B)硬化剤のいずれにも相容である(c2)第2のシリコーン化合物との両方を含む。前記(C)シリコーン化合物が(c1)第1のシリコーン化合物及び(c2)第2のシリコーン化合物のうちのどちらか一方しか含有しない場合は、前記(C)シリコーン化合物を含有することによる所期の目的が達成できない。前記(C)シリコーン化合物が前記(c1)第1のシリコーン化合物を含有し前記(c2)第2のシリコーン化合物を含有しない場合は、流動性及び成形収縮性のうち少なくとも一方が低下する傾向があり、前記(C)シリコーン化合物が前記(c2)第2のシリコーン化合物を含有し前記(c1)第1のシリコーン化合物を含有しない場合は、耐はんだリフロー性及び成形収縮性の少なくとも一方が低下する傾向がある。
前記(c1)第1のシリコーン化合物とは、前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤に相容しないシリコーン化合物を意味するが、例えば、加熱溶融した前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤と攪拌混合したときに全量もしくは一部分が相容せずに分離する場合や、加熱攪拌した混合物を室温(25℃)に冷却したときに樹脂表面にしみ出す場合、冷却し固化した混合物が濁っており、顕微鏡で観察すると相分離構造の形成が確認される場合を含む。
前記(c2)第2のシリコーン化合物とは、加熱溶融したエポキシ樹脂及び硬化剤と攪拌混合したときに全量が相容し、加熱攪拌した混合物を室温(25℃)に冷却してもしみ出しがなく、冷却し固化した混合物に濁りがなく透明であり、顕微鏡で観察しても相分離構造の形成が確認されないシリコーン化合物を意味する。
前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤に対する前記(C)シリコーン化合物の相容性試験を行う場合の濃度は、前記(C)シリコーン化合物の質量が前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤を合わせた全質量の1質量%以上であることが好ましい。1質量%以上では相容しているか判断することが容易である。
前記(c1)第1のシリコーン化合物は、非相容であれば特に制限されるものではない。例えば、下記一般式(I−1)で示されるシリコーン化合物及び下記一般式(I−2)で示されるシリコーン化合物の少なくとも一方を含むものであることが好ましい。

前記一般式(I−1)中、lは1以上の整数を示す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の置換又は非置換の1価の炭化水素基を示す。Rはそれぞれ独立に、エポキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルキル基、アリール基、エステル基、及びこれらの基を有する1価の有機基からなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。

前記一般式(I−2)中、mは0又は1以上の整数、nは1以上の整数を示す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の置換又は非置換の1価の炭化水素基を示す。Rはそれぞれ独立に、エポキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルキル基、アリール基、エステル基、及びこれらの基を有する1価の有機基からなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。
前記一般式(I−1)及び(I−2)中のRとして記載した「炭素数1〜18の置換又は非置換の1価の炭化水素基」は、置換又は非置換の炭素数1〜18を有する1価の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、及び芳香族炭化水素基を含むことが好ましい。
より具体的には、置換されても又は非置換であってもよい炭素数1〜18を有する1価の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、アリル基、ビニル基等の脂肪族炭化水素基、及びそれら脂肪族炭化水素基をアルキル基、アルコキシ基、アリール基、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子、メタクリルオキシ基、メルカプト基、イミノ基、ウレイド基、及びイソシアネート基等の置換基で置換したものが挙げられる。
置換されても又は非置換であってもよい炭素数1〜18を有する1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、及びシクロヘキセニル基等の脂環式炭化水素基、及びそれら脂環式炭化水素基をアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子、メタクリルオキシ基、メルカプト基、イミノ基、ウレイド基、イソシアネート基等の置換基で置換したものが挙げられる。
置換されても又は非置換であってもよい炭素数1〜18を有する1価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基等のアリール基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基等のアルコキシ基置換アリール基等の芳香族炭化水素基などが挙げられる。それらはさらにアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、ハロゲン原子、メタクリルオキシ基、メルカプト基、イミノ基、ウレイド基、イソシアネート基等の置換基で置換したものであってもよい。
なお、前記一般式(I−1)及び(I−2)のRとしては、特に限定されるものではない。置換基を有していてもよいアルキル基及びアリール基から選ばれる1価の炭化水素基であることが好ましい。なかでも、原料の入手しやすさの観点から、フェニル基、p−トリル基、m−トリル基、o−トリル基、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基等のアリール基;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、エポキシシクロヘキシルエチル基、グリシドキシプロピル基、クロロプロピル基、メタクリルオキシプロピル基、メルカプトプロピル基、アミノプロピル基、N−フェニルアミノプロピル基、N−アミノプロピルアミノプロピル基、ウレイドプロピル基、イソシアネートプロピル基等の鎖状又は環状のアルキル基から選ばれる置換基がより好ましい。
前記一般式(I−1)及び(I−2)のRとして記載した「エポキシ基を有する1価の有機基」は、下記一般式(I−4)、(I−5)及び(I−6)から選ばれる少なくとも1種の有機基を含むことが好ましい。

前記一般式(I−4)中、Rは単結合又は炭素数1〜18の2価の炭化水素基である。

前記一般式(I−5)中、Rは単結合又は炭素数1〜18の2価の炭化水素基である。

前記一般式(I−6)中、Rは単結合又は炭素数1〜18の2価の炭化水素基である。
前記Rとして記載した「炭素数1〜18の2価の炭化水素基」は、炭素数1〜18を有する2価の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、及び芳香族炭化水素基を含むことが好ましい。
より具体的には、炭素数1〜18を有する2価の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基、デシレン基、ドデシレン基、ビニレン基、エチリデン基、ビニリデン基、プロペニレン基、ブタジエニレン基等が挙げられる。
炭素数1〜18を有する2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロペンテニレン基、シクロヘキセニレン基、シクロヘキシリデン基等が挙げられる。
炭素数1〜18を有する2価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基等が挙げられる。
前記一般式(I−4)、前記一般式(I−5)及び前記一般式(I−6)のRとしては、特に限定されるものではない。アルキレン基及びアリーレン基から選ばれる2価の炭化水素基であることが好ましい。なかでも、原料の入手のしやすさの観点からメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基から選ばれる置換基がより好ましい。
前記一般式(I−4)、前記一般式(I−5)及び前記一般式(I−6)の具体例を以下に例示するが、それらに限られるものではない。前記一般式(I−4)としては、3−グリシドキシ基、3−グリシドキシメチル基、3−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基等;前記一般式(I−5)としては、3,4−エポキシシクロヘキシル基、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基等;前記一般式(I−6)としては、エポキシ基、2,3−エポキシプロピル基、3,4−エポキシブチル基、4,5−エポキシペンチル基等が挙げられる。
前記一般式(I−1)及び(I−2)のRとして記載した「アミノ基を有する1価の有機基」は、アミノ基又は下記一般式(I−7)、(I−8)及び(I−9)から選ばれる少なくとも1種の有機基を含むことが好ましい。

前記一般式(I−7)中、Rは炭素数1〜18の2価の炭化水素基である。

前記一般式(I−8)中、Rは炭素数1〜18の2価の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜18の1価の炭化水素基を示す。

前記一般式(I−9)中、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の2価の炭化水素基であり、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の1価の炭化水素基を示す。
前記Rとして記載した「炭素数1〜18の2価の炭化水素基」は、炭素数1〜18を有する2価の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、及び芳香族炭化水素基を含むことが好ましい。より具体的には、前記一般式(I−4)、前記一般式(I−5)及び前記一般式(I−6)のRとして記載した炭化水素基が挙げられる。
前記Rとして記載した「炭素数1〜18の1価の炭化水素基」は、炭素数1〜18を有する1価の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、及び芳香族炭化水素基を含むことが好ましい。より具体的には、前記一般式(I−1)、前記一般式(I−2)及び前記一般式(I−3)のRとして記載した置換基が挙げられる。
前記一般式(I−7)、前記一般式(I−8)及び前記一般式(I−9)の具体例を以下に例示するが、それらに限られるものではない。前記一般式(I−7)としては、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミノシクロヘキシル基、アミノフェニル基等;前記一般式(I−8)としては、N−メチルアミノメチル基、N−エチルアミノメチル基、N−メチルアミノエチル基、N−エチルアミノエチル基等;前記一般式(I−9)としては、N,N−ジメチルアミノメチル基、N,N−メチルエチルアミノメチル基等が挙げられる。
前記一般式(I−1)及び(I−2)のRとして記載した「水酸基を有する1価の有機基」は、水酸基又は下記一般式(I−10)で示される有機基を含むことが好ましい。

前記一般式(I−10)中、Rは炭素数1〜18の2価の炭化水素基である。
前記Rとして記載した「炭素数1〜18の2価の炭化水素基」は、炭素数1〜18を有する2価の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、及び芳香族炭化水素基を含むことが好ましい。より具体的には、前記一般式(I−4)、前記一般式(I−5)及び前記一般式(I−6)のRとして記載した炭化水素基が挙げられる。
前記一般式(I−10)の具体例としては、ヒドロキシルメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシシクロヘキシル基、ヒドロキシフェニル基等が挙げられる。
前記一般式(I−1)及び(I−2)のRとして記載した「カルボキシル基を有する1価の有機基」は、カルボキシル基又は下記一般式(I−11)で示される有機基を含むことが好ましい。

前記一般式(I−11)中、Rは炭素数1〜18の2価の炭化水素基である。
前記Rとして記載した「炭素数1〜18の2価の炭化水素基」は、炭素数1〜18を有する2価の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、及び芳香族炭化水素基を含むことが好ましい。より具体的には、前記一般式(I−4)、前記一般式(I−5)及び前記一般式(I−6)のRとして記載した炭化水素基が挙げられる。
前記一般式(I−11)の具体例としては、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、カルボキシシクロヘキシル基、カルボキシフェニル基等が挙げられる。
前記一般式(I−1)及び(I−2)のRとして記載した「アルコキシ基を有する1価の有機基」は、アルコシキ基又は下記一般式(I−12)で示される有機基を含むことが好ましい。

前記一般式(I−12)中、Rは炭素数1〜18の2価の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜18の1価の炭化水素基から選ばれる。
前記Rとして記載した「炭素数1〜18の2価の炭化水素基」は、炭素数1〜18を有する2価の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、及び芳香族炭化水素基を含むことが好ましい。より具体的には、前記一般式(I−4)、前記一般式(I−5)及び前記一般式(I−6)のRとして記載した置換基が挙げられる。
前記Rとして記載した「炭素数1〜18の1価の炭化水素基」は、炭素数1〜18を有する1価の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、及び芳香族炭化水素基を含むことが好ましい。より具体的には、前記一般式(I−1)、前記一般式(I−2)及び前記一般式(I−3)のRとして記載した炭化水素基が挙げられる。
前記「アルコキシ基を有する1価の有機基」の具体例を以下に例示するが、それらに限られるものではない。前記アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、フェノキシ基等;前記一般式(I−12)としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシプロピル基、メトキシシクロヘキシル基、メトキシフェニル基、フェノキシメチル基、フェノキシエチル基、フェノキシプロピル基、フェノキシフェニル基等が挙げられる。
前記一般式(I−1)及び(I−2)のRとして記載した「アルキル基を有する1価の有機基」は、炭素数1〜18を有する1価の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基を含むことが好ましい。より具体的には前記一般式(I−1)、前記一般式(I−2)及び前記一般式(I−3)のRとして記載した有機基が挙げられる。
前記「アルキル基を有する1価の有機基」の具体例としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
前記一般式(I−1)及び(I−2)のRとして記載した「アリール基を有する1価の有機基」は、炭素数1〜18を有する1価の芳香族炭化水素基を含むことが好ましい。より具体的には前記一般式(I−1)、前記一般式(I−2)及び前記一般式(I−3)のRとして記載した有機基が挙げられる。
前記「アリール基を有する1価の有機基」の具体例としては、フェニル基、p−トリル基、m−トリル基、p−メトキシフェニル基等が挙げられる。
前記一般式(I−1)及び(I−2)のRは、特に限定されるものではないが、入手が容易であることから、エポキシ基、水酸基、アルキル基、アリール基が好ましい。なかでも、流動性、耐はんだリフロー性、成形収縮性の観点から、エポキシ基であることがさらに好ましい。
前記一般式(I−1)における「l」は1以上の整数であれば特に制限されるものではなく、前記一般式(I−2)における「m」は0又は1以上の整数であれば特に制限されるものではなく、「n」は1以上の整数であれば特に制限されるものではない。
前記(c1)エポキシ基を有するシリコーン化合物の分子量は、所期の目的が可能な範囲ならば特に限定されるものではないが、数平均分子量Mnが300〜50000であることが好ましく、400〜40000であることがより好ましく、500〜30000であることがさらに好ましい。数平均分子量Mnが300以上である場合は所期の効果が発揮されやすく、50000以下である場合は、良好な流動性が得られる。
前記「数平均分子量Mn」とは、単分散ポリスチレンを標準物質とするゲルパーエミッションクロマトグラフィー(GPC)測定によって得られる溶出曲線において、標準物質から算出されるMnの値を示す。
前記一般式(I−1)の具体的な化合物の例示としては、以下に限られるものではない。例えば、市販品として入手可能な化合物としては、25℃における動粘度15mm/s、エポキシ当量200のX−22−163(信越化学工業株式会社商品名)、25℃における動粘度15mm/s、エポキシ当量490のKF−105(信越化学工業株式会社商品名)、25℃における動粘度30mm/s、エポキシ当量1000のX−22−163A(信越化学工業株式会社商品名)、25℃における動粘度60mm/s、エポキシ当量1750のX−22−163B(信越化学工業株式会社商品名)、25℃における動粘度120mm/s、エポキシ当量2700のX−22−163C(信越化学工業株式会社商品名)、25℃における動粘度25mm/s、エポキシ当量6500のBY16−855(東レ・ダウコーニング株式会社製商品名)、25℃における動粘度8mm/s〜11mm/s、エポキシ当量182のDMS−E09(アヅマックス株式会社販売試薬名)、25℃における動粘度12mm/s〜18mm/s、エポキシ当量455〜526のDMS−E11(アヅマックス株式会社販売試薬名)、25℃における動粘度20mm/s〜35mm/s、エポキシ当量526〜625のDMS−E12(アヅマックス株式会社販売試薬名)、25℃における動粘度100mm/s〜140mm/s、エポキシ当量286〜2222のDMS−E21(アヅマックス株式会社販売試薬名)等のRがメチル基、Rがグリシジルアルキル基である両末端型エポキシ変性ポリジメチルシリコーン;25℃における動粘度30mm/s、エポキシ当量500のX−22−169AS(信越化学工業株式会社商品名)、25℃における動粘度70mm/s、エポキシ当量1700のX−22−169B(信越化学工業株式会社商品名)、25℃における動粘度25mm/s〜35mm/s、エポキシ当量500〜526のDMS−EC13(アヅマックス株式会社販売試薬名)等のR1がメチル基、Rがエポキシシクロヘキシルアルキル基である両末端型脂環式エポキシ変性ポリジメチルシリコーン;25℃における動粘度15mm/s〜30mm/s、エポキシ当量250〜278のPMS−E11(アヅマックス株式会社販売試薬名)等のRがメチル基及びフェニル基、Rがグリシジルアルキル基である両末端型エポキシ変性ポリメチルフェニルシリコーン;25℃における動粘度80mm/s〜120mm/s、エポキシ当量2000〜2083のDMS−EX21(アヅマックス株式会社販売試薬名)等のRがメチル基及びメトキシ基、Rがグリシジルアルキル基である両末端型エポキシ変性ポリメチルメトキシシリコーン等が挙げられる。前記一般式(I−1)で示される化合物は、工業製品又は試薬として購入可能な化合物を用いても、公知の方法で合成した化合物を用いても構わない。
前記一般式(I−2)の具体的な化合物の例示としては、以下に限られるものではない。例えば、市販品として入手可能な化合物としては、25℃における動粘度25mm/s、エポキシ当量525のX−22−343(信越化学工業株式会社商品名)、25℃における動粘度1500mm/s、エポキシ当量350のKF−101(信越化学工業株式会社商品名)、25℃における動粘度17000mm/s、エポキシ当量3500のKF−1001(信越化学工業株式会社商品名)、25℃における動粘度8000mm/s、エポキシ当量3200のSF8411(東レ・ダウコーニング株式会社商品名)、25℃における動粘度18000mm/s、エポキシ当量3800のSF8413(東レ・ダウコーニング株式会社商品名)、25℃における動粘度200mm/s〜300mm/s、エポキシ当量750〜1400のEMS−622(アヅマックス株式会社販売試薬名)等のRがメチル基、Rがグリシジルアルキル基である側鎖型エポキシ変性ポリジメチルシリコーン;25℃における動粘度45mm/s、エポキシ当量600のX−22−2046(信越化学工業株式会社商品名)、25℃における動粘度3500mm/s、エポキシ当量3600のKF−102(信越化学工業株式会社商品名)、25℃における動粘度700mm/s、エポキシ当量1200のFZ−3720(東レ・ダウコーニング株式会社商品名)、25℃における動粘度6000mm/s、エポキシ当量3700のBY16−839(東レ・ダウコーニング株式会社商品名)、25℃における動粘度650mm/s〜800mm/s、エポキシ当量850〜1450のECMS−227(アヅマックス株式会社販売試薬名)、25℃における動粘度650mm/s〜850mm/s、エポキシ当量1250〜1900のECMS−327(アヅマックス株式会社販売試薬名)、25℃における動粘度300mm/s〜450mm/s、エポキシ当量1750〜3000のECMS−924(アヅマックス株式会社販売試薬名)等のRがメチル基、Rがエポキシシクロヘキシルアルキル基である側鎖型脂環式エポキシ変性ポリジメチルシリコーン;25℃における動粘度190mm/s、エポキシ当量620のX−22−2000(信越化学工業株式会社商品名)等のRがメチル基及びフェニル基、Rがグリシジルアルキル基である側鎖型エポキシ変性ポリメチルフェニルシリコーン等が挙げられる。前記一般式(I−2)で示される化合物は、工業製品又は試薬として購入可能な化合物を用いても、公知の方法で合成した化合物を用いても構わない。
前記(c2)第2のシリコーン化合物は、エポキシ樹脂及び硬化剤に相容であれば特に制限されるものではない。が、下記一般式(I−3)で示されるシリコーン化合物であることが好ましい。

前記一般式(I−3)中、pは0又は1以上の整数を表し、qは1以上の整数を表し、rは1以上の整数を表す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の1価の炭化水素基を示す。Rはそれぞれ独立に、エポキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルキル基、アリール基及びこれらの基を有する1価の有機基からなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。Rはそれぞれ独立に、ポリアルキレンエーテル基を有する1価の有機基を示す。
前記一般式(I−3)において、R及びRは先に説明したとおりである。
前記一般式(I−3)のRとして記載した「ポリアルキレンエーテル基を有する1価の有機基」とは、下記一般式(I−13)で示される有機基であることが好ましい。

前記一般式(I−13)中、Rは炭素数1〜18の2価の炭化水素基であり、Rは水素原子又は炭素数1〜18の1価の炭化水素基である。sは1以上の整数である。
前記Rとして記載した「炭素数1〜18の2価の炭化水素基」は、炭素数1〜18を有する2価の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、及び芳香族炭化水素基を含むことが好ましい。
より具体的には、炭素数1〜18を有する2価の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基、デシレン基、ドデシレン基、ビニレン基、エチリデン基、ビニリデン基、プロペニレン基、ブタジエニレン基等が挙げられる。
炭素数1〜18を有する2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロペンテニレン基、シクロヘキセニレン基、シクロヘキシリデン基等が挙げられる。
炭素数1〜18を有する2価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基等が挙げられる。
前記一般式(I−13)のRとしては、特に限定されるものではない。アルキル基及びアリール基からより選ばれる2価の炭化水素基であることが好ましい。なかでも、原料の入手のしやすさの観点からメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキル基から選ばれる置換基がより好ましい。すなわち、前記Rは、下記一般式(I−14)及び前記一般式(I−15)の少なくとも一方で示される繰り返し単位を有する1価の有機基であることがより好ましい。

前記一般式(I−14)中、tは0又は1以上の整数である。

前記一般式(I−15)中、uは0又は1以上の整数である。
前記一般式(I−3)における「p」は0又は1以上の整数であれば特に制限されるものではなく、「q」は1以上の整数であれば特に制限されるものではなく、「r」は1以上の整数であれば特に制限されるものではなく、前記一般式(I−7)における「s」は1以上の整数ならば特に制限されるものではなく、前記一般式(I−8)における「t」は1以上の整数ならば特に制限されるものではなく、前記一般式(I−9)における「u」は1以上の整数ならば特に制限されるものではない。
前記一般式(I−3)で示されるシリコーン化合物の分子量は、これを含有することによって所期の目的が可能な範囲ならば特に限定されるものではないが、数平均分子量Mnが3000〜70000であることが好ましく、4000〜60000であることがより好ましく、5000〜50000であることがさらに好ましい。数平均分子量Mnが3000以上である場合は所期の効果が発揮されやすくなり、70000以下である場合は、流動性が良好となる。
前記一般式(I−3)の具体的な化合物の例示としては、以下に限られるものではない。例えば、市販品として入手可能な化合物としては、エポキシ当量9000、粘度3000mm/sのSF8421EG(東レ・ダウコーニング株式会社製商品名)、エポキシ当量5000、粘度2500mm/sのFZ−3730(東レ・ダウコーニング株式会社製商品名)、エポキシ当量2500、粘度3000mm/sのBY16−876(東レ・ダウコーニング株式会社製商品名)、エポキシ当量7000、粘度800mm/sのBY16−869(東レ・ダウコーニング株式会社製商品名)、エポキシ当量1500、粘度600mm/sのBY16−870(東レ・ダウコーニング株式会社製商品名)、エポキシ当量2500、粘度350mm/sのX−22−4741(信越化学株式会社製商品名)、エポキシ当量4300、粘度4500mm/sのKF−1002(信越化学株式会社製商品名)、エポキシ当量750〜800、粘度4000mm/s〜5000mm/sのEBP−234(アヅマックス株式会社販売試薬名)等が挙げられる。前記一般式(I−3)で示される化合物は、工業製品又は試薬として購入可能な化合物を用いても、公知の方法で合成した化合物を用いても構わない。
(C)シリコーン化合物の全質量における前記(c1)の割合は所期の目的が可能な量ならば特に限定されるものではないが、20質量%以上であることが好ましく、25質量%以上であることがより好ましく、30質量%以上であることがさらに好ましい。前記(c1)の割合が20質量%以上である場合は、耐はんだリフロー性及び成形収縮性の少なくとも一方が向上する傾向がある。
(C)シリコーン化合物の全質量における前記(c2)の割合は、前記(C)を含有することによって所期の目的が可能な量ならば特に限定されるものではない。10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることがさらに好ましい。前記(c1)の割合が10質量%以上である場合は、流動性が向上する傾向がある。
(C)シリコーン化合物の含有率量は、(C)シリコーン化合物を含有することによって所期の目的が達成可能な範囲において、特に制限されるものではない。例えば、前記(A)エポキシ樹脂100質量部に対して、0.5〜60質量部の範囲にあることが好ましく、1〜50質量部の範囲にあることがより好ましく、1.5〜40質量部の範囲にあることがさらに好ましい。含有率が0.5質量部以上である場合、(C)シリコーン化合物を含有することによる所期の効果が十分に発現できる。一方、含有率が60質量部以下であれば、流動性及び成形性の少なくとも一方が向上する。なお、前記(A)エポキシ樹脂の含有率量とは、一般的に、予備混合物に含まれる前記(a)エポキシ樹脂も含む。
(予備混合物)
前記エポキシ樹脂組成物は、前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤の少なくとも一方と、上述の特定の(C)シリコーン化合物とが予備混合された混合物(予備混合物)を含有し、必要に応じてその他の成分を含む。前記エポキシ樹脂組成物中に、前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤の少なくとも一方の一部又は全部と、上述の特定の(C)シリコーン化合物とを予め混合させた予備混合物を配合することにより、低温時及び高温時の弾性率が低減し、優れた耐はんだリフロー性が得られる。また、前記予備混合物を配合することにより、エポキシ樹脂にシリコーン化合物が微分散した構成からなる海島構造を形成できるようになるため、成形収縮性が向上する。
前記(C)シリコーン化合物は、前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤の少なくとも一方の一部又は全部と予備混合されていることが重要である。予備混合をしない場合は、所期の目的が達成できない。予備混合をしない方法として、例えば前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤の少なくとも一方を予め前記(C)シリコーン化合物と混合することなくそのまま添加する場合や、予め前記主要2成分以外の成分(例えば無機充填剤)と混合させる場合は、流動性、耐はんだリフロー性及び成形収縮性のうち少なくとも一方が低下する傾向がある。
前記予備混合物を製造する方法は、特に限定されるものではない。例えば、エポキシ樹脂及び硬化剤の少なくとも一方とシリコーン化合物を無溶剤下で加熱して溶融混合させる方法、エポキシ樹脂及び硬化剤の少なくとも一方とシリコーン化合物に反応触媒を加え反応させながら混合させる方法、エポキシ樹脂及び硬化剤の少なくとも一方とシリコーン化合物に溶媒を加え混合させる方法等が挙げられる。
前記予備混合物は前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤の少なくとも一方と(C)シリコーン化合物の予備混合物であれば特に限定されるものではない。前記(B)硬化剤と(C)シリコーン化合物の予備混合物であることが好ましい。前記予備混合物中に前記(A)エポキシ樹脂を含有する場合、前記予備混合物中の前記(A)エポキシ樹脂量を抑えると(C)シリコーンの分散性が向上し、均一な混合物が得られ、さらに予備混合物の粘度を良好に保つことができ、取り扱い性に優れる。
本発明における前記予備混合物中の前記(b)硬化剤は所期の目的が達成可能な範囲において特に限定されるものではない。前記(B)硬化剤は多官能フェノール化合物であることが好ましい。前記「多官能フェノール化合物」とは、1分子中に3個以上のフェノール性水酸基を有するフェノール化合物が好ましい。予備混合物中の硬化剤が1分子中に3個以上のフェノール性水酸基を有する化合物である場合、予備混合物の粘度を良好に保つことができ、取り扱い性に優れる。
前記(B)硬化剤と(C)シリコーン化合物の予備混合物の反応率は所期の目的が達成可能な範囲において特に限定されるものではない。流動性及び成形収縮性の観点から、90%以下であることが好ましく、80%以下であることがより好ましく、70%以下であることがさらに好ましく、0%であることが特に好ましい。
前記「(B)硬化剤と(C)シリコーン化合物の予備混合物の反応率」とは、前記(B)硬化剤由来のフェノール性水酸基とシリコーン化合物由来のエポキシ基との反応率を表す。すなわち、(前記予備混合物中のエポキシ基数)/((C)シリコーン化合物の仕込み比から算出される前記予備混合物中のエポキシ基数)を示す。前記「前記予備混合物中のエポキシ基数」は樹脂のエポキシ当量を測定する一般的手法により測定が可能であり、例えば、指示薬滴定法や高分解能核磁気共鳴装置(NMR)による測定等が挙げられる。
本発明では、前記予備混合物の使用方法は特に限定されるものではなく、例えば、そのまま添加する方法、予め無機充填剤と混合させる方法等が挙げられる。
(D)無機充填剤
本発明によるエポキシ樹脂組成物には、吸湿性、線膨張係数低減、熱伝導性向上及び強度向上のために、前記(A)エポキシ樹脂、前記(B)硬化剤及び前記予備混合物に加え、必要に応じて(D)無機充填剤の少なくとも1種を配合してもよい。使用可能な無機充填剤は、一般に封止用成形材料に用いられるものであればよく、特に限定されるものではない。例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、シリカゲル、多孔質シリカ、ガラス、ゼオライト、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸カルシウム、窒化珪素、窒化アルミ、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア、タルク、クレイ、マイカ等の微粉未、又はこれらを球形化したビーズなどが挙げられる。なかでも、線膨張係数低減の観点からは溶融シリカが好ましい。流動性、線膨張係数低減の観点からは、結晶シリカ、溶融シリカを併用することが好ましく、溶融シリカを併用することがより好ましく、球状溶融シリカを用いることがさらに好ましい。これら無機充填剤の1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、難燃効果がある、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム及び複合金属水酸化物等の金属水酸化物系充填剤を併用してもよい。
前記(D)無機充填剤の含有率は、本発明の効果が得られれば特に制限はない。難燃性、成形性、吸湿性、線膨張係数低減及び強度向上の観点から、エポキシ樹脂組成物中70質量%〜95質量%が好ましく、吸湿性、線膨張係数低減の観点から85質量%〜95質量%がより好ましい。70質量%以上では、十分な難燃性及び耐はんだリフロー性を確保できる95質量%以下であれば、流動性が良好となる。
また、前記(D)無機充填剤の平均粒径は1μm〜50μmが好ましく、10μm〜30μmがより好ましい。1μm以上ではエポキシ樹脂組成物の粘度が良好となる。50μm以下であれば、樹脂成分と無機充墳剤との分離を抑えられ、硬化物が不均一になったり硬化物特性がばらついたり、狭い隙間への充填性が低下したりすることを防ぐことができる。
流動性の観点からは、前記(D)無機充填剤の粒子形状は角形より球形が好ましく、無機充填剤の粒度分布は広範囲に分布したものが好ましい。例えば、無機充填剤を75質量%以上配合する場合、その70質量%以上を球状粒子とし、0.1μm〜80μmという広範囲に分布したものが好ましい。このような無機充填剤は最密充填構造をとりやすいため含有率を増加させても材料の粘度上昇が少なく、流動性に優れたエポキシ樹脂組成物を得ることができる。
(E)硬化促進剤
本発明によるエポキシ樹脂組成物には、前記(A)エポキシ樹脂、前記(B)硬化剤及び前記予備混合物に加え、さらに必要に応じて前記(D)無機充填剤の他に、(E)硬化促進剤を配合してもよい。使用可能な硬化促進剤としては、例えば、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等のジアザビシクロアルケンなどのシクロアミジン化合物、その誘導体、それらのフェノールノボラック塩及びこれらの化合物に無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタンなどのπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミン類及びこれらの誘導体、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール類、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩、トリフェニルホスフィン、ジフェニル(p−トリル)ホスフィン、トリス(アルキルフェニル)ホスフィン、トリス(アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(アルキル・アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルコキシフェニル)ホスフィン、トリアルキルホスフィン、ジアルキルアリールホスフィン、アルキルジアリールホスフィン等の有機ホスフィン類、又はこれら有機ホスフィン類と有機ボロン類との錯体やこれら有機ホスフィン類と無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタンなどのπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物、これら有機ホスフィン類と4−ブロモフェノール、3−ブロモフェノール、2−ブロモフェノール、4−クロロフェノール、3−クロロフェノール、2−クロロフェノール、4−ヨウ化フェノール、3−ヨウ化フェノール、2−ヨウ化フェノール、4−ブロモ−2−メチルフェノール、4−ブロモ−3−メチルフェノール、4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノール、4−ブロモ−3,5−ジメチルフェノール、4−ブロモ−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、4−クロロ−1−ナフトール、1−ブロモ−2−ナフトール、6−ブロモ−2−ナフトール、4−ブロモ−4’−ヒドロキシビフェニル等のハロゲン化フェノール化合物を反応させた後に、脱ハロゲン化水素して得られる分子内分極を有する化合物(特開2004−156036号公報記載)、などが挙げられる。これら硬化促進剤を併用する場合、なかでも、流動性の観点からは有機ホスフィン類とπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物、有機ホスフィン類とハロゲン化フェノール化合物を反応させた後に、脱ハロゲン化水素して得られる分子内分極を有する化合物、硬化性の観点からは有機ホスフィン類とハロゲン化フェノール化合物を反応させた後に、脱ハロゲン化水素の工程を経て得られる分子内分極を有する化合物が好ましい。
(E)硬化促進剤の含有率は、硬化促進効果が達成されれば特に制限はない。エポキシ樹脂組成物の吸湿時の硬化性及び流動性における改善の観点からは、前記(A)エポキシ樹脂の合計100質量部に対し、(E)硬化促進剤を合計で好ましくは0.1質量部〜10質量部、より好ましくは1質量部〜7質量部配合する。硬化促進剤の含有率が0.1質量部以上であれば短時間で硬化させることができ、10質量部以下の場合は硬化速度が良好に保たれ、良好な成形品が得られる。
(各種添加剤)
本発明によるエポキシ樹脂組成物には、必要に応じてさらに公知の各種添加剤を含有してもよい。前記各種添加剤としては、特に制限されない。例えば、後述するカップリング剤、イオン交換体、難燃剤、離型剤、可とう剤、着色剤等が挙げられる。
(カップリング剤)
本発明のエポキシ樹脂組成物には、樹脂成分と無機充填剤との接着性を高めるために、必要に応じて、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等の公知のカップリング剤を添加することができる。
前記カップリング剤の含有率は、前記(D)無機充填剤100質量部に対して0.05質量部〜5質量部であることが好ましく、0.1質量部〜2.5質量部がより好ましい。0.05質量部以上であればフレームとの良好な接着性が得られ、5質量部以下の場合はパッケージの成形性が十分に確保できる。
前記カップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−[ビス(β−ヒドロキシエチル)]アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(β−アミノエチル)アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N−(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等のチタネート系カップリング剤等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのなかでも、二級アミノ基を有するカップリング剤が流動性及びワイヤ流れの観点から好ましい。
(イオン交換体)
本発明のエポキシ樹脂組成物には、陰イオン交換体を必要に応じて配合することができる。特にエポキシ樹脂組成物を封止用成形材料として用いる場合には、封止される素子を備える電子部品装置の耐湿性及び高温放置特性を向上させる観点から、陰イオン交換体を配合することが好ましい。前記陰イオン交換体としては特に制限はなく、従来公知のものを用いることができる。例えば、ハイドロタルサイト類や、マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ビスマスから選ばれる元素の含水酸化物等が挙げられる。これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、下記一般式(XIX)で示されるハイドロタルサイトが好ましい。

上式(XIX)中、0<X≦0.5、mは正の数を表す。
前記陰イオン交換体の含有率は、ハロゲンイオンなどの陰イオンを捕捉できる十分量であれば特に制限はないが、前記(A)エポキシ樹脂100質量部に対して0.1質量部〜30質量部の範囲が好ましく、1質量部〜5質量部がより好ましい。
(難燃剤)
本発明のエポキシ樹脂組成物には、難燃性を付与するために必要に応じて難燃剤を配合することができる。前記難燃剤としては特に制限はなく、例えば、ハロゲン原子、アンチモン原子、窒素原子又はリン原子を含む公知の有機若しくは無機の化合物、金属水酸化物が挙げられる。これらの1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。難燃剤の含有率は、難燃効果が達成されれば特に制限はないが、前記(A)エポキシ樹脂100質量部に対して1質量部〜30質量部が好ましく、2質量部〜15質量部がより好ましい。
(離型剤)
本発明のエポキシ樹脂組成物には、成形時に金型との良好な離型性を持たせるため離型剤を配合してもよい。前記離型剤としては特に制限はなく、従来公知のものを用いることができる。例えば、カルナバワックス、モンタン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス、酸化ポリエチレン、非酸化ポリエチレン等のポリオレフィン系ワックス等が挙げられる。これらの1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、高級脂肪酸、酸化型又は非酸化型のポリオレフィン系ワックスが好ましい。その含有率としては前記(A)エポキシ樹脂100質量部に対して0.01質量部〜10質量部が好ましく、0.1質量部〜5質量部がより好ましい。ポリオレフィン系ワックスの含有率が0.01質量部以上であれば離型性が良好であり、10質量部以上の場合は十分な接着性が得られる。高級脂肪酸としては、例えば市販品では株式会社セラリカNODA製のカルナバワックスが挙げられる。ポリオレフィン系ワックスとしては、例えば市販品ではヘキスト社製のH4、PE、PEDシリーズ等の数平均分子量が500〜10000程度の低分子量ポリエチレンなどが挙げられる。また、ポリオレフィン系ワックスに他の離型剤を併用する場合、その含有率は前記(A)エポキシ樹脂100質量部に対して0.1質量部〜10質量部が好ましく、0.5質量部〜3質量部がより好ましい。
(可とう剤)
本発明のエポキシ樹脂組成物には、(C)シリコーン化合物の他に、シリコーンオイル、シリコーンゴム粉末等の可とう剤を必要に応じて併用することが可能である。併用可能な可とう剤としては、一般に使用されている公知の可とう剤であれば特に限定されるものではない。例えば、シリコーン系、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エラストマー、NR(天然ゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンパウダー等のゴム粒子、メタクリル酸メチル−スチレン−ブタジエン共重合体(MBS)、メタクリル酸メチル−シリコーン共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合体等のコア−シェル構造を有するゴム粒子等が挙げられる。これら可とう剤の1種を単独で用いても2種以上を組み合わせてもよい。
(着色剤)
本発明のエポキシ樹脂組成物には、カーボンブラック、有機染料、有機顔料、酸化チタン、鉛丹、ベンガラ等の公知の着色剤をさらに配合しても良い。
(エポキシ樹脂組成物の調製)
本発明のエポキシ樹脂組成物は、各種成分を均一に分散混合できるのであれば、いかなる手法を用いても調製できる。一般的な手法としては、所定の配合量の成分をミキサー等によって十分混合した後、ミキシングロール、押出機等によって溶融混練した後、冷却、粉砕する方法を挙げることができる。より具体的には、例えば、上述した成分の所定量を均一に撹拌、混合し、予め70〜140℃に加熱してあるニーダー、ロール、エクストルーダー等で混練、冷却し、粉砕するなどの方法で得ることができる。エポキシ樹脂組成物は、パッケージの成形条件に合うような寸法及び質量でタブレット化すると取り扱いが容易である。
(電子部品装置)
本発明による電子部品装置は、本発明のエポキシ樹脂組成物によって封止した素子を備える。電子部品装置としては、例えば、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、配線板、ガラス、シリコンウエハ等の支持部材に、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子等の素子を搭載したものが挙げられ、それら素子部を本発明のエポキシ樹脂組成物で封止したものが挙げられる。より具体的には、例えば、リードフレーム上に半導体素子を固定し、ボンディングパッド等の素子の端子部とリード部をワイヤボンディングやバンプで接続した後、本発明のエポキシ樹脂組成物を用いてトランスファー成形等によって封止した、DIP(Dual Inline Package)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、SOJ(Small Outline J−lead package)、TSOP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Thin Quad Flat Package)等の一般的な樹脂封止型IC、テープキャリアにバンプで接続した半導体チップを、本発明のエポキシ樹脂組成物で封止したTCP(Tape Carrier Package)、配線板やガラス上に形成した配線に、ワイヤボンディング、フリップチップボンディング、はんだ等で接続した半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子及び/又はコンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子を、本発明のエポキシ樹脂組成物で封止したCOB(Chip On Board)モジュール、ハイブリッドIC、マルチチップモジュールが挙げられる。なかでも本発明のエポキシ樹脂組成物は成形性、耐はんだリフロー性、及び難燃性に優れていることから、リードフレームに搭載された半導体素子を封止した高い信頼性を要求される用途に好適に使用することができる。また、プリント回路板においても本発明のエポキシ樹脂組成物を有効に使用することができる。
前記エポキシ樹脂組成物を用いて、電子部品装置を封止する方法としては、低圧トランスファー成形法が最も一般的ではあるが、インジェクション成形法、圧縮成形法等を用いてもよい。
以下、本発明の実施例を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限するものではない。
〔エポキシ樹脂及び硬化剤とシリコーン化合物の相容性試験〕
(A)エポキシ樹脂
エポキシ樹脂1:エポキシ当量196、融点106℃のビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、商品名「YX−4000H」)
エポキシ樹脂2:エポキシ当量241、融点89℃のビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂とビフェニル型エポキシ樹脂との混合物(日本化薬株式会社製、商品名「CER−3000L」)
エポキシ樹脂3:エポキシ当量238、融点52℃のフェノールアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製、商品名「NC−2000L」)
(B)硬化剤
硬化剤1:水酸基当量176、軟化点70℃のフェノールアラルキル樹脂(三井化学株式会社製、商品名「ミレックスXLC」)
(C)シリコーン化合物
シリコーン化合物1:25℃における動粘度15mm/s、エポキシ当量490、数平均分子量Mn1106の両末端型エポキシ変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、商品名「KF−105」)
シリコーン化合物2:25℃における動粘度700mm/s、エポキシ当量1200、数平均分子量Mn7619の側鎖型エポキシ変性シリコーンオイル(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名「FZ−3720」)
シリコーン化合物3:25℃における動粘度100mm/s、数平均分子量Mn4071のジメチルシリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、商品名「KF96−100CS」)
シリコーン化合物4:25℃における動粘度90mm/s、数平均分子量Mn3095の両末端水酸基シリコーンオイル(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名「PRX−413」)
シリコーン化合物5:25℃における動粘度3000mm/s、エポキシ当量2500、数平均分子量Mn10676の側鎖型エポキシ−ポリエーテル変性シリコーンオイル(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名「BY16−876」)
シリコーン化合物6:25℃における動粘度4500mm/s、エポキシ当量4300、数平均分子量Mn10939の側鎖型エポキシ−ポリエーテル変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、商品名「KF−1002」)
シリコーン化合物7:25℃における動粘度5500mm/s、数平均分子量Mn16030の側鎖型エポキシ−ポリエーテル変性シリコーンオイル(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名「BY16−760」)
尚、本実施例で用いた(C)シリコーン化合物の数平均分子量Mnはゲルパーエミッションクロマトグラフィー(GPC)法により得られる。即ち、約1mgのシリコーン化合物を約1mlのテトラヒドロフラン又はトルエンに溶かして溶液とし、GPCとしてポンプ(株式会社日立製作所製、製品名「L−6200型」)、カラム(東ソー株式会社製TSKgel―G2000HXL及びTSKgel−G1000HXL)及び検出器(株式会社日立製作所製L−3300RI型)を用いて、テトラヒドロフラン又はトルエンを溶離液として、温度30℃、流量1.0ml/minの条件で測定し、標準ポリスチレンによる検量線を用いて算出した。
前記の各成分をそれぞれ表1及び表2に示す配合組成によって配合し、ホットプレート上にて攪拌温度120℃、攪拌時間10分間の条件で攪拌混合を行った。得られた混合物を室温(25℃)まで冷却し、目視により観察を行い、相容性を判断した。尚、表1及び表2中の各組成は質量部で示した。また、表1〜表5中、空欄は無配合であることを表す。


表1及び表2に示したように、シリコーン化合物1〜4は、(c1)第1のシリコーン化合物であり、シリコーン化合物5〜7は、(c2)第2のシリコーン化合物であることが確認できた。
そこで、以下の予備混合物の調製に際し、シリコーン化合物1〜4を(c1)として、またシリコーン化合物5〜7を(c2)として使用した。
〔予備混合物の調製〕
(予備混合物1の調製)
撹拌装置、冷却管を備えた300mlのセパラブルフラスコに、(B)硬化剤としてフェノールアラルキル樹脂(三井化学株式会社製、商品名「ミレックスXLC」)160gを投入し、約160℃で加熱溶融した。そして、完全に溶融してから、(C)シリコーン化合物として(c1)両末端型エポキシ変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、商品名「KF−105」)40g、(c2)側鎖型エポキシ−ポリエーテル変性シリコーンオイル(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名「BY16−876」)40gを投入し、約10分間撹拌した後、テフロン(登録商標)でコーティングした金属製容器上で放冷し、予備混合物1を得た。得られた予備混合物1を用い、規格番号JIS K 7236で規定された指示薬滴定法でエポキシ当量を測定し、前記で得られた予備混合物1の反応率を確認した。この結果、反応率は0%であった。
(予備混合物2の調製)
前記(B)硬化剤の配合量を180gに代えるとともに、(C)シリコーン化合物として使用した(c1)両末端型エポキシ変性シリコーンオイル及び(c2)側鎖型エポキシ−ポリエーテル変性シリコーンオイルの配合量をそれぞれ30g及び15gに代え、それ以外は前記予備混合物1と同様にして、予備混合物2を調製し、上述の方法により得られた予備混合物2の反応率を調べた。この結果、予備混合物2の反応率は0%であった。
(予備混合物3の調製)
(C)シリコーン化合物として使用した(c2)側鎖型エポキシ−ポリエーテル変性シリコーンオイルを、東レ・ダウコーニング株式会社製の商品名「BY16−760」に代え、それ以外は前記予備混合物2と同様にして、予備混合物3を調製し、上述の方法により得られた予備混合物3の反応率を調べた。得られた予備混合物3の反応率は0%であった。
(予備混合物4の調製)
(C)シリコーン化合物として使用した(c2)側鎖型エポキシ−ポリエーテル変性シリコーンオイルを、信越化学工業株式会社製の商品名「KF−1002」に代え、それ以外は前記予備混合物2と同様にして、予備混合物4を調製し、上述の方法により得られた予備混合物4の反応率を調べた。得られた予備混合物4の反応率は0%であった。
(予備混合物5の調製)
(C)シリコーン化合物として使用した(c1)両末端型エポキシ変性シリコーンオイルを無添加とするとともに、(c2)側鎖型エポキシ−ポリエーテル変性シリコーンオイルの配合量を40gに代え、それ以外は前記予備混合物1と同様にして、予備混合物5を得た。得られた予備混合物5の反応率は0%であった。
〔エポキシ樹脂組成物の作製及び特性評価〕
(実施例1〜13、比較例1〜9)
下記の成分をそれぞれ表3〜5に示す質量部で配合し、混練温度80℃、混練時間15分の条件でロール混練を行うことによって、それぞれ実施例1〜9及び比較例1〜13のエポキシ樹脂組成物を得た。
(D)無機充填剤
溶融シリカ:平均粒径17.5μm、比表面積3.8m/gの球状溶融シリカ
(E)硬化促進剤
トリブチルホスフィンと1,4−ベンゾキノンとの付加反応物
(その他の各種添加剤)
可とう剤:インデンオリゴマー(東都化成株式会社製、商品名「I−100」)
カップリング剤:エポキシシラン(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
着色剤:カーボンブラック(三菱化学株式会社製、商品名「MA−100」)
離型剤:カルナバワックス(株式会社セラリカNODA製)
次に、実施例1〜13及び比較例1〜9によって得たそれぞれのエポキシ樹脂組成物を、以下に示す各試験によって評価した。評価結果を表6〜8に示す。なお、エポキシ樹脂組成物の成形は、トランスファー成形機を用い、金型温度180℃、成形圧力6.9MPa、硬化時間90秒の条件で行った。また、後硬化は175℃で6時間行った。
(1)スパイラルフロー
エポキシ樹脂組成物を前記条件でEMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型を用いて成型し、流動距離(cm)を求めた。
(2)円板フロー
200mm(W)×200mm(D)×25mm(H)の上型と200mm(W)×200mm(D)×15mm(H)の下型を有する円板フロー測定用平板金型を用いて、上皿天秤にて秤量した封止用エポキシ樹脂組成物5gを、180℃に加熱した下型の中心部にのせ、5秒後に、180℃に加熱した上型を閉じて、荷重78N、硬化時間90秒の条件で圧縮成形し、ノギスで成形品の長径(mm)及び短径(mm)を測定して、その平均値(mm)を円板フローとした。
(3)曲げ弾性率
A&D社製テンシロンを用い、JIS−K−6911に準拠した3点支持型曲げ試験を室温(25℃)又は260℃にて行い、弾性率を求めた。なお、測定は寸法70mm×10mm×3mmの試験片を用いた。
(4)成形収縮率
JIS−K−6911に準拠した試験方法に従い測定した。
(5)耐はんだリフロー性
銅リードフレーム上に8mm×10mmx0.4mmのシリコーンチップを搭載した外形寸法20×14×2mmの80ピンフラットパッケージを、封止用エポキシ樹脂組成物を用いて前記条件で成形、後硬化して作製し、85℃、60%RHの条件で168時間加湿した後、所定温度(230℃、240℃、250℃)、10秒の条件でリフロー処理を行い、パッケージ外部のクラックの有無を目視で、パッケージ内部の剥離発生の有無を超音波探傷装置(日立建機株式会社製HYE−FOCUS)でそれぞれ観察し、試験パッケージ数(10)に対するクラック及び剥離発生パッケージ数の総和で評価した。
本発明による(A)エポキシ樹脂及び(B)硬化剤の少なくとも一方と(C)シリコーン化合物の予備混合物を含有する実施例1〜13では、流動性を低下することなく、耐はんだリフロー性及び成形収縮性が良好な結果を示している。これに対して、前記予備混合物及び可とう剤を含有しない比較例1及び3は、耐はんだリフロー性が劣っており、前記予備混合物を含有せず、可とう剤を含有する比較例2、4、5は比較例1及び3と比較すると改良されているものの実施例と比較すると耐はんだリフロー性が劣っていた。また、(C)シリコーン化合物を前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤の少なくとも一方と予備混融せずに、そのまま添加して用いた比較例6〜8は、流動性及び耐はんだリフロー性に劣っており、(c2)第2のシリコーン化合物のみを用いた予備混合物((c1)成分を含まない)を使用した比較例9は、耐はんだリフロー性に劣っている。
よって、本発明による(A)エポキシ樹脂及び(B)硬化剤の少なくとも一方と(C)シリコーン化合物の予備混合物を含有するエポキシ樹脂組成物は、流動性、耐はんだリフロー性、及び成形収縮性に優れたエポキシ樹脂組成物を与えることが明らかとなった。

Claims (16)

  1. (A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、前記(A)エポキシ樹脂の少なくとも一部及び前記(B)硬化剤の少なくとも一部のうちのいずれか一方又は両方と(C)シリコーン化合物とを含む予備混合物と、を含有し、
    前記(C)シリコーン化合物が、(c1)両末端型エポキシ変性シリコーンオイルである第1のシリコーン化合物並びに(c2)側鎖型エポキシ−ポリエーテル変性シリコーンオイルである第2のシリコーン化合物の両方を含むエポキシ樹脂組成物。
  2. 前記(c1)第1のシリコーン化合物が下記一般式(I−1で示されるシリコーン化合物の少なくとも一方を含む請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。


    (前記一般式(I−1)中、lは1以上の整数を表す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の置換又は非置換の1価の炭化水素基を表し、Rはそれぞれ独立に、エポキシ基及びエポキシ基を有する1価の有機基からなる群から選ばれる有機基を表す。)
  3. 前記(c2)第2のシリコーン化合物が下記一般式(I−3)で示されるシリコーン化合物である請求項1又は請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。


    (前記一般式(I−3)中、pは0又は1以上の整数を表し、qは1以上の整数を表し、rは1以上の整数を表す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の1価の炭化水素基を表し、Rはそれぞれ独立に、エポキシ基及びエポキシ基を有する1価の有機基からなる群から選ばれる有機基を表し、Rはそれぞれ独立に、ポリアルキレンエーテル基を有する1価の有機基を表す。)
  4. 前記一般式(I−1)において、Rがエポキシ基を有する1価の有機基である請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 前記一般式(I−3)において、Rがエポキシ基を有する1価の有機基である請求項3に記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 前記予備混合物が前記(B)硬化剤の少なくとも一部と前記(C)シリコーン化合物とからなる請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 前記予備混合物が、前記(B)硬化剤の少なくとも一部と前記(C)シリコーン化合物との反応率70%以下の反応生成物である請求項6に記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 前記(C)シリコーン化合物の全質量中に前記(c1)第1のシリコーン化合物を30質量%以上含む請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 前記(C)シリコーン化合物の全質量中に前記(c2)第2のシリコーン化合物を20質量%以上含む請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  10. 前記(A)エポキシ樹脂100質量部に対する前記(C)シリコーン化合物の総含有率が1質量部〜50質量部である請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  11. 前記(B)硬化剤の少なくとも一部が多官能フェノール化合物である請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  12. さらに(D)無機充填剤を含有する請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  13. さらに(E)硬化促進剤を含有する請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  14. 前記(A)エポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹脂、チオジフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノール・アラルキル型エポキシ樹脂及びナフトール・アラルキル型エポキシ樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  15. 前記(B)硬化剤が、フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂及び共重合型フェノール・アラルキル樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  16. 請求項1〜請求項15のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物によって封止された素子を備える電子部品装置。
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