JP6065231B2 - パワートレイン構造 - Google Patents

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Description

本発明は、パワートレイン構造に係わり、特に、流体伝達装置を有さない形式のパワートレイン構造に関する。
従来、エンジンで生成された動力を、エンジンと自動変速機との間に設けられた流体伝達装置(例えばトルクコンバータ)を介して自動変速機に伝達するパワートレイン構造が知られている。自動変速機は、エンジンで生成された動力が流体伝達装置を介して入力される入力軸と、この入力軸に入力された動力の増速及び減速を行なうための複数のプラネタリギヤセットと、これらの入力軸とプラネタリギヤセットに含まれる回転要素とを断接するクラッチと、回転要素を固定するブレーキとを備えており、クラッチ及びブレーキを選択的に締結制御することにより、複数の前進変速段及び後退変速段を実現している。
クラッチは、入力軸と回転要素とを摩擦締結する摩擦板と、摩擦板を入力軸の軸線方向に押圧する締結ピストンと、この締結ピストンを押圧するための油圧(作動油)が供給される締結油圧室を備えている。このクラッチの締結油圧室は、入力軸の周りを回転するので、締結油圧室に供給される作動油に遠心圧が生じる。この遠心圧により、締結ピストンが摩擦板を締結方向に押圧され、クラッチの誤締結が生じる可能性がある。そこで、遠心圧によるクラッチの誤締結を防止するために、入力軸が延びる方向において、締結ピストンに対して締結油圧室の反対側に遠心キャンセル室が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、上述したような遠心キャンセル室には、エンジンやモータにより駆動されるオイルポンプを用いて作動油を絶えず供給しなければならないので、燃費悪化の要因となる。そこで、遠心キャンセル室に連通したオイル貯留部をクラッチよりも上方に配設し、遠心キャンセル室に作動油が必要な場合には、このオイル貯留部内に蓄えられた作動油を遠心キャンセル室に供給し、遠心キャンセル室から作動油を排出すべき場合には、遠心キャンセル室から排出された作動油をオイル貯留部に貯留させることも行なわれている(例えば、特許文献2参照)。
特開2010−048318号公報 特開2006−162061号公報
ところで、近年では、自動変速機の多段化によりレシオカバレッジが拡大した結果、トルクコンバータによるトルク増幅作用の必要性が低くなっており、トルクコンバータを廃止することも検討されている。
しかしながら、トルクコンバータを廃止した場合、従来はトルクコンバータが果たしていてた発進装置としての機能を自動変速機のクラッチに持たせる必要があり、したがって、クラッチの大型化が要求される。この大型化した発進用クラッチに対応して、締結油圧室の容積が増大するので、この締結油圧室で発生する遠心圧をキャンセルするための遠心キャンセル室の容積も増大させる必要があり、さらに、遠心キャンセル室に対して作動油の給排を行うオイル貯留部も大型化しなければならない。オイル貯留部は、このオイル貯留部と遠心キャンセル室とを連通する油路が他の油路(例えば締結油圧用油路や潤滑油用油路)と干渉することを防止するために、クラッチの近傍に配置することが好ましいが、大型化したオイル貯留部をクラッチの外周部に配置した場合には、自動変速機の径方向寸法が大型化するという問題がある。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、流体伝達装置を有さない形式のパワートレイン構造において、自動変速機の径方向寸法の大型化を抑制しつつ、大型化されたクラッチに対応してオイル貯留部を大型化することができるパワートレイン構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のパワートレイン構造は、流体伝達装置を有さない形式のパワートレイン構造であって、動力源と、この動力源で生成された動力が入力される入力軸と、この入力軸の周りに配置された変速機構と、変速機構よりも動力源側に配置され、動力源から入力軸に入力された動力を変速機構に伝達するための発進用クラッチであって、締結ピストンと、この締結ピストンの締結を制御するための作動油が供給される締結油圧室と、入力軸が延びる方向に沿って、締結油圧室の反対側に設けられる遠心キャンセル室と、を有する発進用クラッチと、この発進用クラッチの遠心キャンセル室へ油路を介して供給され又は遠心キャンセル室から油路を介して排出される作動油を貯留するオイル貯留部と、を有し、オイル貯留部は、動力源と発進用クラッチとの間に設けられることを特徴とする。
このように構成された本発明においては、オイル貯留部は、発進用クラッチの外周部ではなく、動力源と発進用クラッチとの間、即ち従来のパワートレイン構造において流体伝達装置が配置されていた空間に設けられるので、自動変速機の大型化を抑制しつつ、大型化された発進用クラッチに対応した大型のオイル貯留部をその発進用クラッチの近傍に配置することができる。
また、本発明において、好ましくは、パワートレイン構造は、さらに、変速機構からの動力を出力する出力部と、変速機構から出力される動力により駆動されるデファレンシャル機構と、この出力部に接続されるカウンタ機構であって、動力入力軸と平行に延びるように配置されたカウンタ軸と、このカウンタ軸上に設けられると共に出力部により駆動されるカウンタ入力部と、カウンタ軸上に設けられると共にデファレンシャル機構を駆動するカウンタ出力部と、を有するカウンタ機構と、を有し、このカウンタ機構は、発進用クラッチの外周部に設けられる。
このように構成された本発明においては、カウンタ機構が発進用クラッチの外周部に設けられるのに対して、オイル貯留部は、発進用クラッチの外周部ではなく、動力源と発進用クラッチとの間に設けられるので、オイル貯留部がカウンタ機構と干渉することを防止でき、これにより、自動変速機の大型化を確実に抑制することができる。
また、本発明において、好ましくは、パワートレイン構造は、さらに、発進用クラッチへの作動油の供給及び排出を制御するバルブボディを有し、このバルブボディは、発進用クラッチの外周部、且つ、入力軸に対してカウンタ機構の反対側に配置される。
このように構成された本発明においては、バルブボディが発進用クラッチの外周部、且つ、入力軸に対してカウンタ機構の反対側に配置されるのに対して、オイル貯留部は、発進用クラッチの外周部ではなく、動力源と発進用クラッチとの間に設けられるので、例えば自動変速機の高さ方向寸法を抑制するためにバルブボディが発進用クラッチの外周部に配置される場合においても、オイル貯留部がバルブボディと干渉することを防止でき、これにより、自動変速機の大型化を確実に抑制することができる。
また、本発明において、好ましくは、パワートレイン構造は、さらに、変速機構の周りに形成されたケース部と、動力源側でケース部に取り付けられたハウジング部とを有する変速機ケースを有し、発進用クラッチ及び変速機構は、ケース部内に収容され、オイル貯留部は、ハウジング部内に設けられている。
このように構成された本発明においては、オイル貯留部は、従来のパワートレイン構造において流体伝達装置を収容していたハウジング部内に設けられるので、自動変速機の大型化を抑制しつつ、大型化された発進用クラッチに対応した大型のオイル貯留部をその発進用クラッチの近傍に配置することができるだけでなく、既存のケース部及びハウジング部を流用することにより、コスト増大を抑制することができる。
本発明によるパワートレイン構造によれば、自動変速機の径方向寸法の大型化を抑制しつつ、大型化されたクラッチに対応してオイル貯留部を大型化することができる。
本発明の実施形態によるパワートレイン構造の中心軸線を通る水平断面を上方から見たスケルトン図である。 図1に示した本発明の実施形態による自動変速機の締結表である。 図1に示した本発明の実施形態によるパワートレイン構造のIII−III矢視図である。 本発明の実施形態の変形例によるパワートレイン構造の中心軸線を通る水平断面を上方から見たスケルトン図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態によるパワートレイン構造を説明する。
まず、図1及び図2により、本発明の実施形態によるパワートレイン構造の全体構成を説明する。図1は、本発明の実施形態によるパワートレイン構造の中心軸線を通る水平断面を上方から見たスケルトン図であり、図2は、図1に示した本発明の実施形態による自動変速機の締結表である。
図1において、符号1はパワートレイン構造を示している。このパワートレイン構造1は、エンジン2を車両の前部に横置き搭載した前輪駆動車(FF車)に適用されている。図1における矢印FRは、パワートレイン構造1を適用したFF車の進行方向を示す。
この車両の動力源であるエンジン2の出力軸4には、自動変速機6が接続されている。この自動変速機6の出力側にはカウンタ機構8が接続されており、自動変速機6からカウンタ機構8を介して出力される動力により、デファレンシャル機構10が駆動される。
自動変速機6は、エンジン2の出力軸4に接続されてこのエンジン2により生成された動力が入力される入力軸12を備えており、この入力軸12の周りに、変速機構14が配置されている。また、自動変速機6は、エンジン2の出力軸4から自動変速機6の入力軸12に入力された動力を変速機構14に伝達する発進用クラッチ16、第1クラッチ18及び第2クラッチ20を備えている。発進用クラッチ16は、変速機構14よりもエンジン2側に配置されており、入力軸12に入力された動力を変速機構14、第1クラッチ18及び第2クラッチ20に伝達する。第1クラッチ18及び第2クラッチ20は、変速機構14に対して発進用クラッチ16の反対側において、第1クラッチ18が第2クラッチ20の外周部に重なるように配置されており、発進用クラッチ16から入力された動力を変速機構14に伝達する。また、変速機構14と発進用クラッチ16との間に、変速機構14からの動力を出力する出力ギヤ22が配置されている。
そして、これらの入力軸12、変速機構14、クラッチ16、18、20、及び出力ギヤ22が、変速機ケース24に格納されている。この変速機ケース24は、入力軸12、変速機構14、クラッチ16、18、20、及び出力ギヤ22の周りに形成されたケース部26と、このケース部26のエンジン2側の端面に取り付けられたハウジング部28とを有している。ケース部26は、このケース部26の外周を形成するケース部本体26aと、ケース部26のエンジン2側の端面においてケース部26とハウジング部28とを区画する隔壁26bと、ケース部26のエンジン2から遠い側の端面を形成するエンドカバー26cとを有する。ハウジング部28は、ケース部26の隔壁26bからエンジン2に向かって外径が拡大するように形成されている。このハウジング部28としては、従来のパワートレイン構造においてトルクコンバータを収容していたハウジング部を流用することができる。
変速機構14は、入力軸12の周りに配置された第1プラネタリギヤセット30、第2プラネタリギヤセット32、第3プラネタリギヤセット34、及び第4プラネタリギヤセット36を含んでいる。これらのプラネタリギヤセット30、32、34、36の内、第1プラネタリギヤセット30は第2プラネタリギヤセット32の外周部に重ねて配置されており、これらの第1プラネタリギヤセット30と第2プラネタリギヤセット32とによって複数段プラネタリギヤセットが構成されている。これらのプラネタリギヤセット30、32、34、36は、入力軸12が延びる方向に沿って、エンジン2に遠い側からエンジン2に向かって、第1プラネタリギヤセット30及び第2プラネタリギヤセット32、第3プラネタリギヤセット34、第4プラネタリギヤセット36の順に配置されている。
各プラネタリギヤセット30、32、34、36は、それぞれ、外歯車のサンギヤ30a、32a、34a、36aと、このサンギヤ30a、32a、34a、36aに噛み合った複数のプラネタリピニオンと、これらのプラネタリピニオンを支持するキャリヤ30b、32b、34b、36bと、ピニオンに噛み合った内歯車のリングギヤ30c、32c、34c、36cとを備えている。また、第2プラネタリギヤセット32のリングギヤ32cの外周は、第1プラネタリギヤセット30のサンギヤ30aとして形成されている。
さらに、自動変速機6は、第2プラネタリギヤセット32のサンギヤ32a及び第4プラネタリギヤセット36のサンギヤ36aの作動を制限する第1ブレーキ38と、第3プラネタリギヤセット34のリングギヤ34cの作動を制限する第2ブレーキ40とを備えている。第1ブレーキ38は、発進用クラッチ16と出力ギヤ22との間で入力軸12の周りに配置され、第2ブレーキ40は、第3プラネタリギヤセット34のリングギヤ34cの外周部に配置されている。
そして、入力軸12が第2プラネタリギヤセット32のキャリヤ32bに連結されていると共に、第1プラネタリギヤセット30のキャリヤ30bと第4プラネタリギヤセット36のキャリヤ36bとが連結され、第3プラネタリギヤセット34のキャリヤ34bと第4プラネタリギヤセット36のリングギヤ36cとが連結され、第4プラネタリギヤセット36のキャリヤ36bと出力ギヤ22とが連結されている。
また、第3プラネタリギヤセット34のサンギヤ34a、第1クラッチ18、及び第2クラッチ20は、それぞれ発進用クラッチ16の出力軸16aに連結されており、これにより、発進用クラッチ16を介して入力軸12に断接可能に連結されている。
また、第1プラネタリギヤセット30のリングギヤ30cは、第1クラッチ18の出力軸18aに連結されており、これにより、第1クラッチ18及び発進用クラッチ16を介して入力軸12に断接可能に連結されている。
また、第1プラネタリギヤセット30のサンギヤ30a(即ち、第2プラネタリギヤセット32のリングギヤ32c)は、第2クラッチ20の出力軸20aに連結されており、これにより、第2クラッチ20及び発進用クラッチ16を介して入力軸12に断接可能に連結されている。
さらに、第2プラネタリギヤセット32のサンギヤ32a及び第4プラネタリギヤセット36のサンギヤ36aは、第1ブレーキ38に連結されている。また、第3プラネタリギヤセット34のリングギヤ34cは、第2ブレーキ40に連結されている。
上述した発進用クラッチ16、第1クラッチ18、第2クラッチ20、第1ブレーキ38、及び第2ブレーキ40の締結状態の組み合わせにより、所望の前進変速段又は後退変速段が得られる。本実施形態の自動変速機6は、図2の締結表に示すように、前進8速及び後退速を出力可能となっている。なお、図2の締結表における丸印は、クラッチ16、18、20又はブレーキが締結状態にあることを示し、無印は、クラッチ16、18、20又はブレーキ38、40が解放状態にあることを示している。
例えば、自動変速機6の1速においては、第1クラッチ18及び第2クラッチ20が解放され、且つ、発進用クラッチ16、第1ブレーキ38、及び第2ブレーキ40が締結される。これにより、入力軸12の回転は、第2プラネタリギヤセット32のキャリヤ32bに伝達されると共に、発進用クラッチ16を介して第3プラネタリギヤセット34のサンギヤ34aに伝達される。このサンギヤ34aの回転は、第3プラネタリギヤセット34のキャリヤ34bから第4プラネタリギヤセット36のリングギヤ36cに減速出力される。そして、このリングギヤ36cの回転は、第4プラネタリギヤセット36のキャリヤ36bから出力ギヤ22に減速出力される。
次に、図1に示すように、パワートレイン構造1のカウンタ機構8は、発進用クラッチ16の外周側(図1では車両後方側)に配置されている。カウンタ機構8は、自動変速機6の入力軸12と平行に延びるように配置されたカウンタ軸42と、このカウンタ軸42上に設けられると共に自動変速機6の出力ギヤ22により駆動されるカウンタ入力部44と、カウンタ軸42上に設けられると共にデファレンシャル機構10を駆動するカウンタ出力部46とを有する。即ち、自動変速機6の出力ギヤ22から出力された動力は、カウンタ入力部44からカウンタ軸42を介してカウンタ出力部46に伝達され、このカウンタ出力部46に連結されたデファレンシャル機構10に出力される。
次に、自動変速機6のクラッチ16、18、20を作動させるための構成について、図1及び図3を参照して説明する。図3は、図1に示した本発明の実施形態によるパワートレイン構造1のIII−III矢視図である。
ここで、発進用クラッチ16、第1クラッチ18、及び第2クラッチ20は、それぞれ、クラッチ16、18、20の出力軸16a、18a、20aに固定された摩擦板と、この摩擦板を挟み込むようにクラッチ16、18、20の入力軸に固定された摩擦相手板とを有し、さらに、これらの摩擦板と摩擦相手板とを互いに圧接させる方向(入力軸12の軸線方向)に作動する締結ピストンを有している。また、発進用クラッチ16、第1クラッチ18、及び第2クラッチ20は、それぞれ、締結ピストンの締結を制御するための作動油が供給される締結油圧室と、この締結油圧室内の作動油が締結油圧室と共に入力軸12の周りを回転することにより発生する遠心圧を打ち消す遠心キャンセル室とを備えている。この遠心キャンセル室は、入力軸12が延びる方向に沿って、締結ピストンに対して締結油圧室の反対側に設けられている。
そして、図1に示すように、発進用クラッチ16、第1クラッチ18、及び第2クラッチ20のそれぞれの締結油圧室に対する作動油の供給及び排出を制御するバルブボディ48が、発進用クラッチ16の外周部、且つ、入力軸12に対してカウンタ機構8の反対側(図1では車両前方側)に配置されている。さらに、バルブボディ48と、発進用クラッチ16、第1クラッチ18、及び第2クラッチ20のそれぞれの締結油圧室とを連通させる油路50が、ケース部本体26aに形成されている。
また、第1クラッチ18及び第2クラッチ20のそれぞれの遠心キャンセル室に供給され又は遠心キャンセル室から排出される作動油を貯留するオイル貯留部52が、第1クラッチ18及び第2クラッチ20の外周側に配置されている。このオイル貯留部52と、第1クラッチ18及び第2クラッチ20のそれぞれの遠心キャンセル室とを連通させる油路54が、ケース部26のケース部本体26aやエンドカバー26cに形成されている。
さらに、図1及び図3に示すように、発進用クラッチ16の遠心キャンセル室に供給され又は遠心キャンセル室から排出される作動油を貯留するオイル貯留部56が、エンジン2と発進用クラッチ16との間において、変速機ケース24のハウジング部28内に設けられている。より具体的には、U字形の水平断面を有すると共に上下端が閉じられた壁部材58が、入力軸12の高さ位置よりも上方でケース部26の隔壁26bの外面(エンジン2側の面)に取り付けられている。そして、壁部材58の内面と隔壁26bの外面とによって囲まれた空間が、オイル貯留部56を形成する。
また、オイル貯留部56の下端部と、発進用クラッチ16の遠心キャンセル室とを連通させる油路60が、ケース部26の隔壁26bに形成されている。オイル貯留部56は、油路60の遠心キャンセル室側の出口よりも上方に設けられているので、オイル貯留部56内の作動油は、重力によって遠心キャンセル室に供給される。
次に、本発明の実施形態の変形例を説明する。
上述した実施形態では、自動変速機6の第3プラネタリギヤセット34及び第4プラネタリギヤセット36が、入力軸12の延びる方向に沿って配列されているが、これとは異なる配置のプラネタリギヤセットを有する自動変速機6にも本発明を適用することができる。
図4は、本発明の実施形態の変形例によるパワートレイン構造1の中心軸線を通る水平断面を上方から見たスケルトン図である。図4に示すように、変形例による変速機構14は、入力軸12の周りに配置された第1プラネタリギヤセット30、第2プラネタリギヤセット32、第3プラネタリギヤセット34、及び第4プラネタリギヤセット36を含んでいる。
これらのプラネタリギヤセット30、32、34、36の内、第1プラネタリギヤセット30は第2プラネタリギヤセット32の外周部に重ねて配置されており、これらの第1プラネタリギヤセット30と第2プラネタリギヤセット32とによって第1の複数段プラネタリギヤセットが構成されている。
また、第3プラネタリギヤセット34は第4プラネタリギヤセット36の外周部に重ねて配置されており、これらの第3プラネタリギヤセット34と第4プラネタリギヤセット36とによって第2の複数段プラネタリギヤセットが構成されている。
これらのプラネタリギヤセット30、32、34、36は、入力軸12が延びる方向に沿って、エンジン2に遠い側からエンジン2に向かって、第1プラネタリギヤセット30及び第2プラネタリギヤセット32、第3プラネタリギヤセット34及び第4プラネタリギヤセット36の順に配置されている。
各プラネタリギヤセット30、32、34、36は、それぞれ、外歯車のサンギヤ30a、32a、34a、36aと、このサンギヤ30a、32a、34a、36aに噛み合った複数のプラネタリピニオンと、これらのプラネタリピニオンを支持するキャリヤ30b、32b、34b、36bと、ピニオンに噛み合った内歯車のリングギヤ30c、32c、34c、36cとを備えている。
特に、第1の複数段プラネタリギヤセットにおいて、第2プラネタリギヤセット32のリングギヤ32cの外周は、第1プラネタリギヤセット30のサンギヤ30aとして形成されている。
一方、第2の複数段プラネタリギヤセットでは、第4プラネタリギヤセット36のリングギヤ36cと、第3プラネタリギヤセット34のサンギヤ34aとは連結されておらず、互いに独立して回転可能となっている。
さらに、自動変速機6は、第2プラネタリギヤセット32のサンギヤ32a及び第4プラネタリギヤセット36のサンギヤ36aの作動を制限する第1ブレーキ38と、第3プラネタリギヤセット34のリングギヤ34cの作動を制限する第2ブレーキ40とを備えている。第1ブレーキ38は、発進用クラッチ16の外周部に配置され、第2ブレーキ40は、第3プラネタリギヤセット34のリングギヤ34cの外周部に配置されている。
そして、入力軸12が第2プラネタリギヤセット32のキャリヤ32bに連結されていると共に、第1プラネタリギヤセット30のキャリヤ30bと第4プラネタリギヤセット36のキャリヤ36bとが連結され、第3プラネタリギヤセット34のキャリヤ34bと第4プラネタリギヤセット36のリングギヤ36cとが連結され、第4プラネタリギヤセット36のキャリヤ36bと出力ギヤ22とが連結されている。
また、第3プラネタリギヤセット34のサンギヤ34a、第1クラッチ18、及び第2クラッチ20は、それぞれ発進用クラッチ16の出力軸16aに連結されており、これにより、発進用クラッチ16を介して入力軸12に断接可能に連結されている。
また、第1プラネタリギヤセット30のリングギヤ30cは、第1クラッチ18の出力軸18aに連結されており、これにより、第1クラッチ18及び発進用クラッチ16を介して入力軸12に断接可能に連結されている。
また、第1プラネタリギヤセット30のサンギヤ30a(即ち、第2プラネタリギヤセット32のリングギヤ32c)は、第2クラッチ20の出力軸20aに連結されており、これにより、第2クラッチ20及び発進用クラッチ16を介して入力軸12に断接可能に連結されている。
さらに、第2プラネタリギヤセット32のサンギヤ32a及び第4プラネタリギヤセット36のサンギヤ36aは、第1ブレーキ38に連結されている。また、第3プラネタリギヤセット34のリングギヤ34cは、第2ブレーキ40に連結されている。
上述した発進用クラッチ16、第1クラッチ18、第2クラッチ20、第1ブレーキ38、及び第2ブレーキ40の締結状態の組み合わせにより、上述した本発明の実施形態と同様に所望の前進変速段又は後退変速段が得られる。
次に、上述した本発明の実施形態及び本発明の実施形態の変形例によるパワートレイン構造1の効果を説明する。
まず、オイル貯留部56は、発進用クラッチ16の外周部ではなく、エンジン2と発進用クラッチ16との間、即ち従来のパワートレイン構造においてトルクコンバータが配置されていた空間に設けられるので、自動変速機6の大型化を抑制しつつ、大型化された発進用クラッチ16に対応した大型のオイル貯留部56を発進用クラッチ16の近傍に配置することができる。
また、カウンタ機構8が発進用クラッチ16の外周部に設けられるのに対して、オイル貯留部56は、発進用クラッチ16の外周部ではなく、エンジン2と発進用クラッチ16との間に設けられるので、オイル貯留部56がカウンタ機構8と干渉することを防止でき、これにより、自動変速機6の大型化を確実に抑制することができる。
また、バルブボディ48が発進用クラッチ16の外周部、且つ、入力軸12に対してカウンタ機構8の反対側に配置されるのに対して、オイル貯留部56は、発進用クラッチ16の外周部ではなく、エンジン2と発進用クラッチ16との間に設けられるので、例えば自動変速機6の高さ方向寸法を抑制するためにバルブボディ48が発進用クラッチ16の外周部に配置される場合においても、オイル貯留部56がバルブボディ48と干渉することを防止でき、これにより、自動変速機6の大型化を確実に抑制することができる。
また、オイル貯留部56は、従来のパワートレイン構造においてトルクコンバータを収容していたハウジング部28内に設けられるので、自動変速機6の大型化を抑制しつつ、大型化された発進用クラッチ16に対応した大型のオイル貯留部56をその発進用クラッチ16の近傍に配置することができるだけでなく、既存のケース部26及びハウジング部28を流用することにより、コスト増大を抑制することができる。
1 パワートレイン構造
2 エンジン
4 出力軸
6 自動変速機
8 カウンタ機構
10 デファレンシャル機構
12 入力軸
14 変速機構
16 発進用クラッチ
18 第1クラッチ
20 第2クラッチ
22 出力ギヤ
24 変速機ケース
26 ケース部
28 ハウジング部
38 第1ブレーキ
40 第2ブレーキ
42 カウンタ軸
44 カウンタ入力部
46 カウンタ出力部
48 バルブボディ
50、54、60 油路
52、56 オイル貯留部

Claims (4)

  1. 流体伝達装置を有さない形式のパワートレイン構造であって、
    動力源と、
    この動力源で生成された動力が入力される入力軸と、
    この入力軸の周りに配置された変速機構と、
    上記変速機構よりも上記動力源側に配置され、上記動力源から上記入力軸に入力された動力を上記変速機構に伝達するための発進用クラッチであって、締結ピストンと、この締結ピストンの締結を制御するための作動油が供給される締結油圧室と、上記入力軸が延びる方向に沿って、上記締結ピストンに対して上記締結油圧室の反対側に設けられる遠心キャンセル室と、を有する発進用クラッチと、
    この発進用クラッチの遠心キャンセル室へ油路を介して供給され又は上記遠心キャンセル室から油路を介して排出される作動油を貯留するオイル貯留部と、を有し、
    上記オイル貯留部は、上記動力源と上記発進用クラッチとの間に設けられることを特徴とするパワートレイン構造。
  2. さらに、上記変速機構からの動力を出力する出力部と、
    上記変速機構から出力される動力により駆動されるデファレンシャル機構と、
    この出力部に接続されるカウンタ機構であって、上記入力軸と平行に延びるように配置されたカウンタ軸と、このカウンタ軸上に設けられると共に上記出力部により駆動されるカウンタ入力部と、上記カウンタ軸上に設けられると共に上記デファレンシャル機構を駆動するカウンタ出力部と、を有するカウンタ機構と、を有し、
    このカウンタ機構は、上記発進用クラッチの外周部に設けられる請求項1に記載のパワートレイン構造。
  3. さらに、上記発進用クラッチへの作動油の供給及び排出を制御するバルブボディを有し、
    このバルブボディは、上記発進用クラッチの外周部、且つ、上記入力軸に対して上記カウンタ機構の反対側に配置される請求項2に記載のパワートレイン構造。
  4. さらに、上記変速機構の周りに形成されたケース部と、上記動力源側で上記ケース部に取り付けられたハウジング部とを有する変速機ケースを有し、
    上記発進用クラッチ及び上記変速機構は、上記ケース部内に収容され、
    上記オイル貯留部は、上記ハウジング部内に設けられている請求項1乃至3のいずれか1項に記載のパワートレイン構造。
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