JP6064578B2 - ポンプおよびポンプの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポンプおよびポンプの製造方法に関する。
従来、モータ部と、モータ部により駆動されるポンプ部と、モータ部とポンプ部を隔離する仕切板とを有するポンプが知られている。従来のポンプの構造については、例えば、特許第4285519号公報に記載されている。当該公報のポンプは、ポンプ部からモータ部への水の浸入や、高湿度によるモータ部の腐食を防止するために、モータ部を樹脂で覆い固めることで保護している(段落0003,0014)。樹脂の成型は、内部にモータ部と仕切板とを配置した金型内に樹脂を流し込むことにより行う(段落0023,0024,図3)。
特許第4285519号公報
樹脂成型時には、樹脂が硬化する過程において、樹脂からガスが発生する。このため、仕切板をインサート部品としてインサート成型を行うと、樹脂から発生したガスが、樹脂と仕切板との間に残留する。また、金型内部には、当初の金型内部に存在していた空気の一部が、成型後の金型内部に残留する場合がある。この空気は、成型品に対して、先に詳述した樹脂から発生するガスと、同様の影響を及ぼすこととなる。そうすると、残留ガスや残留空気の圧力により、仕切板の変形や浮き上がりなどの問題が起きる。
この点について、特許第4285519号公報に記載のポンプは、金型内部に残留していた空気による仕切板の変形を防ぐために、仕切板の非接水面に抜け止め用突起を設けている。これにより、抜け止め用突起が樹脂の中に埋設されるので、樹脂から仕切板が浮き上がることが、防止される(段落0026,0029,0031)。
しかしながら、当該公報のポンプでは、仕切板に複雑な形状の突起を設けるため、仕切板の製造コストが増大する。
また、当該公報のポンプでは、仕切板と樹脂との間の残留空気は外部へ排出されていない(段落0026)。したがって、樹脂および仕切板は、残留空気からの圧力を受け続けることとなる。
本発明の目的は、仕切板と樹脂との間に溜まったガスを排出することができるポンプを提供することである。
本願の例示的な第1発明は、前後に延びる中心軸に沿って配置されたシャフトと、前記シャフトの周囲において回転するロータと、前記ロータの前方側に位置し、前記ロータとともに回転するインペラと、前記ロータの径方向外側に配置されたステータと、前記ステータの少なくとも一部分を覆う、樹脂製のモータフレームと、前記モータフレームの前方側に位置し、前記ロータの少なくとも一部分をその前方側に収容する第1ケーシングと、前記第1ケーシングの前方側に配置され、流体の取込口と排出口とを有する第2ケーシングと、を有し、前記第1ケーシングは、前記中心軸を囲み、軸方向に延びる略円筒形の内側面を備えた円筒部と、前記円筒部の後方の端部を閉じる板状部と、を有し、前記第1ケーシングおよび前記第2ケーシングにより構成される筐体の内部空間に、前記インペラが収容され、前記モータフレームは、前記板状部に沿って広がる前方端部と、後方端部と、前記前方端部と前記後方端部とをつなぎ、略軸方向に延びる、少なくとも1つのベント孔と、前記第1ケーシングと接触する接触面と、を有し、前記接触面は、軸方向に見て、環状に前記ベント孔を囲むポンプである。
本願の例示的な第2発明は、 前後に延びる中心軸と略同軸の円筒部および前記円筒部の後方の端部を閉じる板状部を有する第1ケーシングと、前記第1ケーシングの後方側に配置される樹脂製のモータフレームと、前記モータフレームに覆われたステータとを有するポンプの製造方法であって、a)軸方向に延びるピンを有する金型の内部に、前記第1ケーシングと前記ステータとを配置し、前記板状部と前記ピンの先端とを対向させる工程と、b)前記工程a)の後に、前記金型の内部に、溶融樹脂を射出する工程と、c)前記工程b)の後に、前記溶融樹脂を固化させて、前記モータフレームを得る工程と、d)前記工程c)の後に、前記金型から、前記モータフレームを取り出す工程と、を有し、前記工程c)では、前記ピンにより、前記モータフレームに、前記板状部と対向する面から後方外側端面まで軸方向に延びるベント孔が形成されるポンプの製造方法である。
本願の例示的な第1発明によれば、第1ケーシングとモータフレームとの間に溜まったガスを排出できる。したがって、残留ガスに起因する第1ケーシングの変形を抑制できる。
本願の例示的な第2発明によれば、モータフレームの成型時に、第1ケーシングとモータフレームとの間に溜まったガスが、金型からモータフレームを取り出した後に、ベント孔を介して外部へ抜ける。したがって、残留ガスに起因する第1ケーシングの変形を抑制できる。
図1は、第1実施形態に係る自吸式ポンプの断面図である。 図2は、第2実施形態に係る自吸式ポンプの正面図である。 図3は、第2実施形態に係る自吸式ポンプの斜視図である。 図4は、第2実施形態に係る自吸式ポンプの断面図である。 図5は、第2実施形態に係る自吸式ポンプの分解斜視図である。 図6は、第2実施形態に係る自吸式ポンプの分解斜視図である。 図7は、第2実施形態に係る第1ケーシングの斜視図である。 図8は、第2実施形態に係るモータフレームおよび第1ケーシングの背面図である。 図9は、第2実施形態に係るモータフレームの製造工程の一部分を示したフローチャートである。 図10は、第2実施形態に係るモータフレームの製造工程のステップS1における断面図である。 図11は、第2実施形態に係るモータフレームの製造工程のステップS2における断面図である。 図12は、第2実施形態に係るモータフレームの製造工程のステップS3における断面図である。 図13は、変形例に係るモータフレームおよび第1ケーシングの部分断面図である。 図14は、変形例に係るモータフレームおよび第1ケーシングの背面図である。 図15は、変形例に係るモータフレームの製造工程における断面図である。 図16は、変形例に係るモータフレームの製造工程における断面図である。 図17は、変形例に係るモータフレームの製造工程における断面図である。 図18は、変形例に係るモータフレームの製造工程における断面図である。 図19は、変形例に係るモータフレームの製造工程における断面図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について説明する。なお、本願では、ポンプの中心軸と平行な方向を「軸方向」、ポンプの中心軸に直交する方向を「径方向」、ポンプの中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。また、本願では、軸方向を前後方向とし、第1ケーシングに対して第2ケーシング側を前として、各部の形状や位置関係を説明する。本願の各図には、前方側(F)と後方側(R)とが、明示されている。また、本願において「平行な方向」とは、略平行な方向も含む。また、本願において「直交する方向」とは、略直交する方向も含む。
<1.第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るポンプ1Aの断面図である。図1に示すように、ポンプ1Aは、シャフト27A、ロータ31A、インペラ32A、ステータ201A、モータフレーム20A、第1ケーシング21Aおよび第2ケーシング22Aを有する。
シャフト27Aは、前後に延びる中心軸9Aに沿って配置されている。ロータ31Aは、シャフト27Aの周囲において回転する。インペラ32Aは、ロータ31Aの前方側に位置し、ロータ31Aとともに回転する。ステータ201Aは、ロータ31Aの径方向外側に配置されている。
モータフレーム20Aは、ステータ201Aを保持する樹脂製の部材である。モータフレーム20Aは、ポンプ1Aの最も後方側に配置されている。モータフレーム20Aは、ステータ201Aおよび第1ケーシング21Aが挿入された金型の内部に、樹脂を流し込むことにより得られたインサート成型品である。したがって、ステータ201Aの少なくとも一部分は、モータフレーム20Aを構成する樹脂に覆われている。
モータフレーム20Aは、前方端部61A、後方端部62A、および、接触面65Aを有する。前方端部61Aは、後述する第1ケーシング21Aの板状部212Aに沿って広がっている。後方端部62Aは、モータフレーム20Aの後方側の端部である。接触面65Aは、第1ケーシング21Aの一部に接触している。接触面65Aは環状に繋がっており、軸方向に見て、後述するベント孔204Aを環状に囲んでいる。
第1ケーシング21Aは、円筒部211Aおよび板状部212Aを有している。円筒部211Aは、中心軸9Aを囲み、軸方向に延びる略円筒形の内側面を備えている。円筒部211Aの後方の端部は板状部212Aで閉じられている。第1ケーシング21Aは、モータフレーム20Aの前方に配置されている。ロータ31Aの少なくとも一部分は、板状部212Aの前方側かつ円筒部211Aの径方向内側に収容されている。
第2ケーシング22Aは、第1ケーシング21Aの前方側に配置されている。第2ケーシング22Aは、流体の取込口221Aと、流体の排出口222Aとを有する。
第1ケーシング21Aおよび第2ケーシング22Aにより構成される筐体の内部には、インペラ室29A、流入流路291A、および流出流路292Aが設けられている。インペラ室29Aは、第1ケーシング21Aと第2ケーシング22Aとにより構成される。インペラ32Aは、インペラ室29Aの内部に収容される。流入流路291Aは、取込口221Aからインペラ室29Aへ連通する。流出流路292Aは、インペラ室29Aから排出口222Aへ連通する。
シャフト27Aの後方側の端部は、第1ケーシング21Aに固定されている。一方、シャフト27Aの前方側の端部は、第2ケーシング22Aに設けられた軸支え部223Aに固定されている。
図1に示すように、モータフレーム20Aは、ベント孔204Aを有している。ベント孔204Aは、前方端部61Aと後方端部62Aとをつなぎ、略軸方向に延びている。したがって、モータフレーム20Aの成型時に、接触面65Aの軸方向内側において、モータフレーム20Aと第1ケーシング21Aとの間に溜まったガスが、ベント孔204Aを介して排出される。その結果、ガスの圧力による第1ケーシングの変形が抑制されている。
<2.第2実施形態>
<2−1.自吸式ポンプの全体構成について>
図2は、本発明の第2実施形態に係る自吸式ポンプ1の正面図である。図3は、自吸式ポンプ1の斜視図である。図4は、自吸式ポンプ1の断面図である。図4の自吸式ポンプ1の断面は、図2中のA−A断面に相当する。また、図5および図6は、自吸式ポンプ1の分解斜視図である。
本実施形態の自吸式ポンプ1は、例えば、家庭用のガス給湯器に搭載され、浴槽に貯留された温水を循環させるために使用される。ただし、本発明のポンプは、ガス給湯器以外の用途に使用されるものであってもよい。例えば、本発明のポンプは、床暖房や加湿器等の家庭用機器や、輸送機器、医療機器、製造機器などに搭載されて、種々の流体を送り出すものであってもよい。
図2〜図6に示すように、自吸式ポンプ1は、静止部2と回転部3とを有する。静止部2は、ガス給湯器の枠体に、固定される。回転部3は、静止部2に対して回転可能に支持される。
本実施形態の静止部2は、モータ部100、第1ケーシング21、第2ケーシング22およびシャフト27を有する。
モータ部100は、モータフレーム20、ステータ201、および回路基板202を有する。また、モータ部100は、前方側の端面から後方へ向けて窪むロータ穴203を有する。ステータ201は、図4のように部分的にロータ穴203内に露出していてもよく、あるいは、モータフレーム20に完全に覆われていてもよい。
モータフレーム20は、ステータ201および回路基板202を保持する樹脂製の部材である。モータフレーム20は、自吸式ポンプ1の最も後方側に、配置されている。本実施形態のモータフレーム20は、ステータ201、回路基板202および第1ケーシング21が挿入された金型の内部に、樹脂を流し込むことにより得られたインサート成型品である。したがって、ステータ201および回路基板202は、モータフレーム20を構成する樹脂に、少なくとも部分的に覆われている。また、図4に示すように、本実施形態では、モータフレーム20の内周面とステータ201の径方向内側の端面とで、上述したロータ穴203が形成されている。
また、モータフレーム20は、ベント孔204および位置決め孔205を有する。ベント孔204および位置決め孔205の詳細な構成については、後述する。
図4に示すように、ステータ201は、ロータ穴203の径方向外側に配置されている。ステータ201は、ステータコア41、インシュレータ42およびコイル43を有する。ステータコア41は、例えば、電磁鋼板が軸方向に積層された積層鋼板からなる。また、ステータコア41は、円環状のコアバック411と、コアバック411から径方向内側へ向けて突出した複数のティース412と、を有する。すなわち、ティース412は、周方向に配列されている。インシュレータ42は、ステータコア41の各ティース412に、取り付けられている。インシュレータ42は、絶縁材料である樹脂からなる。コイル43は、インシュレータ42に巻かれた導線により、構成される。インシュレータ42は、ティース412とコイル43との間に介在して、ティース412とコイル43とを電気的に絶縁する。また、インシュレータ42は、後述する第1ケーシング21の板状部212より後方側へ突出した、回路基板取付部421を有する。
回路基板202は、第1ケーシング21の板状部212の後方に、板状部212と略平行に配置されている。回路基板202には、コイル43へ駆動電流を供給するための電子回路が実装されている。回路基板202は、インシュレータ42の回路基板取付部421に固定されている。
また、回路基板202は、ベント孔204と軸方向において重ならない位置に配置されている。本実施形態においては、回路基板202は基板孔51を有している。基板孔51は、回路基板202の略中央を軸方向に貫通している。ベント孔204は、後述する前方端部61から、基板孔51を通って、後述する後方端部62に達する。仮に、このような基板孔51を設けることなく、回路基板202をベント孔204と軸方向において重ならない位置に配置しようとすると、回路基板202の実装面積を小さくせざるを得ない。しかしながら、本実施形態では、回路基板202に基板孔51を設けることにより、実装面積の縮小が抑制されている。
第1ケーシング21は、円筒部211、板状部212、フランジ部213およびシャフト支持部214を有する。円筒部211は、中心軸9を囲み、軸方向に延びる略円筒形の内側面を備えている。円筒部211の後方側の端部は、板状部212により閉じられている。フランジ部213は、円筒部211の前方側の端部から、径方向外側へ向けて広がっている。第1ケーシング21は、モータフレーム20の前方に配置されている。円筒部211および板状部212は、ロータ穴203の内部に配置されている。前述の通り、モータフレーム20は、第1ケーシング21が挿入された金型の内部に、樹脂を流し込むことにより得られたインサート成型品である。板状部212の前方側かつ円筒部211の径方向内側には、後述するロータ31の少なくとも一部分が、収容されている。シャフト支持部214は、板状部212の前方側の面の略中央から前方側へ突出している。
図7は、第1ケーシング21の斜視図である。図7に示すように、円筒部211は、外周面から径方向外側へ突出するリブ215を有する。円筒部211の外周面と、ステータコア41のティース412とは、径方向に対向する位置に配置されている。また、リブ215は、周方向に隣り合う一対のティース412の間に配置されている。そして、リブ215とティース412とが周方向に接触する。これにより、モータフレーム20のインサート成型時における、第1ケーシング21とステータ201との周方向の相対移動が制限される。
第2ケーシング22は、第1ケーシング21の前方側に配置されている。本実施形態の第2ケーシング22は、中間ケーシング23,前方ケーシング24、仕切板25およびパッキン26を有する。ただし、第2ケーシング22は、単一の部材で構成されていてもよい。
中間ケーシング23は、中心軸9に直交する方向に、略板状に広がっている。中間ケーシング23の材料には、例えば樹脂が使用される。図6に示すように、中間ケーシング23の後方側の面には、インペラ収容部231が設けられている。インペラ収容部231は、中間ケーシング23の後方側の面から、前方側へ向けて、円形に窪んでいる。インペラ収容部231の内部には、後述するインペラ32の少なくとも一部分が、収容される。
また、図5に示すように、中間ケーシング23の前方側の面には、インペラ収容部231の下流側の流路を構成する流路溝232が、設けられている。インペラ収容部231と流路溝232とは、中間ケーシング23内に設けられた孔を介して、連通している。さらに、中間ケーシング23には、ケーシング貫通孔233と、戻り孔234とが、設けられている。ケーシング貫通孔233は、インペラ収容部231の中央を、軸方向に貫通している。戻り孔234は、インペラ収容部231の下端部付近を、軸方向に貫通している。
前方ケーシング24は、中間ケーシング23の前方側に配置されている。前方ケーシング24は、中心軸9に直交する方向に、略板状に広がっている。前方ケーシング24の材料には、例えば樹脂が使用される。前方ケーシング24は、外部から流体を取り込む取込口221と、流体を外部へ排出する排出口222と、前方ケーシング24から流体を完全に排出したいときに使用されるドレイン口243とを有する。
取込口221および排出口222は、前方ケーシング24の上部に、設けられている。ドレイン口243は、前方ケーシングの下部に、設けられている。また、図6に示すように、前方ケーシング24の後方側の面には、取込口221に連通する流路溝244と、排出口222およびドレイン口243に連通する流路溝245とが設けられている。
中間ケーシング23と前方ケーシング24との間には、仕切板25およびパッキン26が、介在している。本実施形態では、パッキン26より後方側に、仕切板25が配置されている。ただし、パッキン26より前方側に、仕切板25が配置されていてもよい。仕切板25の材料には、例えば樹脂が使用される。パッキン26の材料には、例えば、エラストマーが使用される。仕切板25およびパッキン26は、いずれも、中心軸9に直交する方向に、略板状に広がっている。中間ケーシング23の流路溝232と、前方ケーシング24の流路溝244,245との間では、仕切板25およびパッキン26によって、流路が分離されている。
仕切板25は、第1後方孔251および第2後方孔252を有する。第1後方孔251は、仕切板25を軸方向に貫通する円孔である。また、第1後方孔251は、中心軸9と略同軸に配置されている。第2後方孔252は、第1後方孔251より径方向外側かつ上側の位置において、仕切板25を軸方向に貫通している。
パッキン26は、第1前方孔261、第2前方孔262、および第3前方孔263を有する。第1前方孔261は、パッキン26を軸方向に貫通する円孔である。また、第1前方孔261は、中心軸9と略同軸に配置されている。第2前方孔262は、第1前方孔261より径方向外側かつ上側の位置において、パッキン26を軸方向に貫通している。第3前方孔263は、第1前方孔261より径方向外側かつ下側の位置において、パッキン26を軸方向に貫通している。第1前方孔261および第3前方孔263は、第1後方孔251と軸方向に連通する。また、第2前方孔262は、第2後方孔252と軸方向に連通する。
モータフレーム20と、第1ケーシング21とは、インサート成型により互いに固定されている。モータフレーム20および第1ケーシング21と、第2ケーシング22とは、ねじ止めにより、互いに固定されている。すなわち、モータフレーム20、第1ケーシング21および第2ケーシング22に設けられたねじ孔に、軸方向に延びる複数のねじ28が、締結されている。
なお、複数のねじ28は、仕切板25およびパッキン26には、締結されていない。仕切板25およびパッキン26は、中間ケーシング23と前方ケーシング24との間に挟まれることにより、保持されている。
シャフト27は、後述するロータ31の径方向内側において、前後に延びる中心軸9に沿って配置されている。シャフト27は、例えば、ステンレス等の金属により形成される。シャフト27の後方側の端部は、第1ケーシング21のシャフト支持部214に固定されている。例えば、シャフト支持部214に設けられた穴に、シャフト27の後方側の端部が、圧入されている。シャフト27の前方側の端部は、中間ケーシング23に設けられた軸支え部223に、固定されている。
本実施形態の回転部3は、ロータ31およびインペラ32を有する。
ロータ31は、シャフト27の周囲に、軸受を介して回転可能に取り付けられている。図4に示すように、ロータ31は、略円筒状のロータコア311と、ロータコア311の内部に埋め込まれた円環状のマグネット312と、を有する。マグネット312の径方向外側の面は、ステータ201と径方向に対向する磁極面となっている。磁極面には、N極とS極とが、周方向に交互に着磁されている。
インペラ32は、ロータ31の前方側の端部に固定され、ロータ31とともに回転する。インペラ32は、周方向に配列された複数の羽根321を有する。また、インペラ32は、第1ケーシング21と中間ケーシング23のインペラ収容部231とで構成されるインペラ室29に、収容されている。
このような自吸式ポンプ1において、回路基板202を介してコイル43に駆動電流を供給すると、ステータコア41のティース412に、磁束が生じる。そして、ティース412とマグネット312との間の磁束の作用により、周方向のトルクが発生する。その結果、ロータ31およびインペラ32が、中心軸9を中心として回転する。また、インペラ32が回転すると、インペラ室29に貯留された流体が、複数の羽根321により、接線方向へ加速される。これにより、自吸式ポンプ1の内部に流体の流れが生じる。
<2−2.自吸式ポンプ内の流路について>
第1ケーシング21および第2ケーシング22により構成される筐体の内部には、流入流路291、流出流路292、および戻り流路293が、設けられている。図5および図6中に破線矢印で示すように、流入流路291は、取込口221から、前方ケーシング24の流路溝244、パッキン26の第1前方孔261、および仕切板25の第1後方孔251を通ってインペラ室29へ連通している。流出流路292は、インペラ室29から、中間ケーシング23の流路溝232、仕切板25の第2後方孔252、およびパッキン26の第2前方孔262を通って、排出口222へ連通している。
取込口221から取り込まれた流体は、流入流路291を通って、インペラ室29へ送られる。インペラ室29の内部では、インペラ32の回転により、流体が加速される。その後、加速された流体は、インペラ室29から流出流路292を通って排出口222へ送られ、排出口222から筐体の外部へ排出される。
なお、第2前方孔262を通過した流体の一部は、排出口222から排出されず、前方ケーシング24の流路溝245を、下方へ向けて流れる。そして、当該流体は、戻り流路293を通って、つまり、パッキン26の第3前方孔263、仕切板25の第1後方孔251、および中間ケーシング23の戻り孔234を通って、インペラ室29へ戻される。その後、インペラ室29へ戻された流体は、インペラ32により再び加速され、流出流路292へ送られる。
この自吸式ポンプ1が動作を開始した直後には、液体と筐体内に残る気体とが、インペラ32により混合されて、流出流路292へ送り出される。ただし、当該混合流体のうち、比較的比重の軽い気体は排出口222から排出され、比較的比重の重い液体はインペラ室29へ戻される。これにより、筐体内に残る気体を、自吸式ポンプ1自体の駆動力によって、排出することができる。そして、気体が排出された後、排出口222から液体が排出される。
<2−3.ベント孔の構造について>
図8は、モータ部100および第1ケーシング21の背面図である。図4,図6および図8に示すように、モータフレーム20は、ベント孔204および位置決め孔205を有している。
図4に示すように、モータ部100のロータ穴203は、後述する第1ケーシング21の円筒部211と接する。また、モータフレーム20は、第1前方端部61、後方端部62、第2前方端部63、接触部64、および、接触面65を有する。第1前方端部61は、第1ケーシング21の板状部212に沿って広がる。第2前方端部63は、第1ケーシング21のフランジ部213に沿って広がる。後方端部62は、モータフレーム20の後方側の端部である。接触部64は、ステータコア41の後方側の面と接触する。接触面65は、第1ケーシング21の円筒部211と接触する。接触面65は環状に繋がっており、軸方向に見て、ベント孔204を環状に囲んでいる。本実施形態において、接触面65は円筒部211と接触しているが、第1ケーシング21の一部に接触する面であれば、板状部212やフランジ部213に接触していてもよい。
ベント孔204は、前方端部61と後方端部62とをつなぎ、略軸方向に延びている。これにより、接触面65の軸方向内側において、第1ケーシング21の板状部212とモータフレーム20との間に溜まったガスが、前方端部61からベント孔204へと流出し、さらにベント孔204の後方端部62からモータフレーム20の後方へ排出される。その結果、ガスの圧力による第1ケーシング21の変形が抑制されている。
位置決め孔205は、接触部64と後方端部62とをつなぎ、略軸方向に延びている。位置決め孔205は、インサート成型によるモータフレーム20の製造過程において成型される。なお、本実施形態のモータフレーム20では、接触部64がステータコア41の後方側の面と接触しているが、接触部64は、回路基板202の後方側の面に接触していてもよい。すなわち、位置決め孔205は、回路基板202の後方において、略軸方向に延びていてもよい。
モータフレーム20は、例えば、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂にて成型される。熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂は、放熱性や吸振性に優れた材料である。従って、モータフレーム20を熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂で成型することによって、モータフレーム20の放熱性が高まり、また、回転部3に起因する振動が抑制される。
一方、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂は、成型時に樹脂が硬化する過程において、ガスを発生しやすい性質を有する。このため、第1ケーシング21をインサート部品としてインサート成型を行うと、樹脂から発生したガスが、樹脂と第1ケーシング21との間に残留する。そうすると、残留ガスの圧力により、第1ケーシング21の変形などの問題が起こることがある。
本実施形態に係る自吸式ポンプ1においては、残留ガスは、主に第1ケーシング21の板状部212とモータフレーム20との間に溜まる。モータフレーム20または第1ケーシング21がベント孔204を有していない場合、残留ガスの圧力により、板状部212の中央付近が前方に突き出る形状に変形する。このことにより、板状部212から突出したシャフト支持部214の位置がずれる。すなわち、シャフト27の位置がずれる。
これに対し、本実施形態のモータフレーム20は、上記のようなベント孔204を有する。このため、モータフレーム20の成型時に発生したガスは、ベント孔204を介してモータフレーム20の後方側の空間へと排出される。すなわち、ガスは、モータフレーム20と板状部212との間に溜まらない。その結果、板状部212の変形が抑制されている。従って、シャフト支持部214およびシャフト27の位置ずれが抑制されている。
特に、本実施形態では、図8に示すように、後方側から軸方向に見て、ベント孔204は、第1ケーシング21の板状部212の略中央と重なっている。すなわち、ベント孔204は、板状部212の略中央に対向する位置に配置されている。その結果、モータフレーム20と板状部212との間に溜まったガス塊の略中央からガスが排出される。このため、ガスの排出効率が良い。
また、図8に示すように、本実施形態のベント孔204は、軸方向に見て略円形である。ベント孔204の形状は、軸方向に見て略正方形や略正六角形などであっても良いが、略円形が好ましい。ベント孔204が軸方向に見て略円形の場合、略正方形などの角のある形状と比べて、ベント孔204周辺におけるモータフレーム20の応力耐性が高い。すなわち、モータフレーム20の強度低下が抑制されている。
また、本実施形態において、モータフレーム20は、単一のベント孔204を有している。ベント孔204が単一であることによって、モータフレーム20の強度低下がさらに抑制されている。
<2−4.モータフレームの製造工程>
図9は、上記のモータフレーム20の製造工程の一部分を示した、フローチャートである。以下では、モータフレーム20の製造工程のうち、樹脂のインサート成型に関する工程について、図9を参照しつつ、説明する。
図9の例では、まず、金型8の内部に第1ケーシング21およびステータ201を配置する(ステップS1)。図10は、金型8の内部に第1ケーシング21およびステータ201を配置したときの様子を示した断面図である。金型8は、上金型81および下金型82からなる。上金型81は、溶融樹脂200を金型8の内部に射出するためのゲート811、ベント孔形成ピン812および位置決めピン813を有する。
ステップS1では、まず、下金型82の上に、第1ケーシング21が、前方側の面が下向きになるように載置される。次に、第1ケーシング21の上方に、ステータ201と、ステータ201に固定された回路基板202とが配置される。そして、上金型81の下面と下金型82の上面を密着させる。これにより、金型8の内部に溶融樹脂200を充填させるための空洞部80が形成される。
このとき、ベント孔形成ピン812および位置決めピン813は、空洞部80内を軸方向に延びている。位置決めピン813の先端の固定部53は、ステータコア41の後方側の面に対向して配置される。これにより、溶融樹脂200の射出圧によってステータ201および回路基板202が上金型81方向へ浮き上がるのを防止する。本実施形態においては、位置決めピン813は、ステータコア41の後方側の面に対向して配置されているが、位置決めピン813は、回路基板202の後方側の面に対向して配置されてもよい。
また、ベント孔形成ピン812の先端部52は、第1ケーシング21の板状部212の後方側の面の略中央に対向して配置される。このとき、図10中に拡大して示したように、先端部52と板状部212は、溶融樹脂200が充填されない程度の距離を有する。すなわち、ベント孔形成ピン812の先端部52と、板状部212との間に、溶融樹脂200が流入不能な隙間が介在する。例えば、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂を使用する場合、先端部52と板状部212との距離は、1ミリメートル以下であればよい。これにより、先端部52と板状部212との接触に起因する、第1ケーシング21の変形を防止することができる。
次に、金型8の内部に溶融樹脂200を射出する(ステップS2)。図11は、ゲート811から金型8の内部に溶融樹脂200を射出している様子を示した断面図である。ゲート811から金型8の内部に溶融樹脂200を射出することにより、空洞部80が溶融樹脂200で充填される。このとき、ベント孔形成ピン812の先端部52と、第1ケーシング21の板状部212との間には、溶融樹脂200は回り込めず、充填されない。
続いて、溶融樹脂200を、冷却して、固化する(ステップS3)。図12は、金型8内に溶融樹脂200が充填された後、溶融樹脂200が固化している様子を示した断面図である。空洞部80に充填された溶融樹脂200は、固化されることにより、モータフレーム20となる。モータフレーム20の成型時には、モータフレーム20に、ベント孔形成ピン812によってベント孔204が成型され、位置決めピン813によって位置決め孔205が成型される。また、溶融樹脂200の固化とともに、第1ケーシング21、ステータ201、および回路基板202と、モータフレーム20とが固定される。
ステップS3では、溶融樹脂200が固化する過程において、ガスが発生し始める。発生したガスは、第1ケーシング21の板状部212とモータフレーム20との間に溜まり始める。
その後、金型8からモータフレーム20を離型する(ステップS4)。すなわち、金型8からモータフレーム20を取り出す。モータフレーム20を金型8から離型すると、モータフレーム20の前方端部61と後方端部62とが、ベント孔204を介して連通する。したがって、ステップS3において発生したガスが、ベント孔204を通って、モータフレーム20の後方側へと排出される。一方、金型8からモータフレーム20を離型した後も、モータフレーム20からガスが発生し続ける。そして、発生したガスは、板状部212とモータフレーム20との間に集まり、ベント孔204を介してモータフレーム20の外部へ排出される。その結果、板状部212とモータフレーム20との間にガスが溜まるのが抑制される。したがって、第1ケーシング21の変形が抑制される。
<3.変形例>
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
<3−1.変形例1>
図13は、一変形例に係るモータフレーム20Bおよび第1ケーシング21Bの部分断面図である。図13の例では、ベント孔204Bは、その内部に封止部材206Bを有している。封止部材206Bは、後方端部62Bと回路基板202Bとのベント孔204Bを介した連通を遮断する。すなわち、封止部材206Bは、モータフレーム20Bの後方側に存在する水分が、ベント孔204Bを介して回路基板202Bへと達するのを防止する。封止部材206Bは、後方端部62Bと回路基板202Bとの連通を遮断するものであれば、ベント孔204Bの内部全体を封止するものでなくてもよい。例えば、ベント孔204Bの軸方向略中央や、後方端部62B付近にのみ、封止部材206Bが配置されていてもよい。また、封止部材206Bは、予め成型されてベント孔204Bに圧入されるものであってもよいし、ベント孔204Bに注入されるペースト状の封止剤であってもよい。
当該変形例に係るモータフレーム20Bの製造工程は、上記インサート成型に関するステップS1からS4の後に、さらに、ベント孔204Bを封止する工程を有する。ただし、上記ステップS4の後、モータフレーム20Bは完全に固化するまでガスを発生し続ける。したがって、ガスの発生が終了した後に、ベント孔204Bを封止することが好ましい。このとき、ベント孔204Bを封止するとともに、位置決め孔を封止してもよい。その結果、モータフレーム20Bの後方側に存在する水分が、位置決め孔を介してステータへと達するのを防止することができる。
<3−2.変形例2>
図14は、他の変形例に係るモータフレーム20Cおよび第1ケーシング21Cの背面図である。図14の例では、モータフレーム20Cは、複数のベント孔204Cを有している。したがって、第1ケーシング21Cとモータフレーム20Cとの間に溜まったガスが、より早く、より確実に排出される。複数のベント孔204Cは、周方向に略等間隔に配列されることが好ましい。そうすると、ガスが周方向にほぼ均等に排出されるため、第1ケーシング21Cのガスによる変形が、周方向に不均一に生じることを抑制できる。
<3−3.変形例3>
また、第1ケーシングの板状部の後方側の面は、凹部または突出部を有していてもよい。この場合、凹部または突出部付近にガスが溜まりやすくなるため、ベント孔によるガス排出の必要性が高い。以下に、変形例を具体的に挙げる。
図15は、変形例に係るモータフレーム20Dの製造工程における断面図である。図15中に拡大して示したように、第1ケーシング21Dの板状部212Dは、後方側の面に、凹部71Dを有している。凹部71Dは、板状部212Dの後方側の面の略中央に配置されている。ベント孔204Dは、凹部71Dと対向する位置に設けられる。ベント孔204Dの前方側の端部の内径は、凹部71Dの内径よりも大きい。したがって、板状部212Dの凹部71D付近と、モータフレーム20Dとの間に溜まったガスが、ベント孔204Dから効率よく排出される。
図16は、他の変形例に係るモータフレーム20Eの製造工程における断面図である。図16中に拡大して示したように、第1ケーシング21Eの板状部212Eは、後方側の面に、凹部71Eを有している。凹部71Eは、板状部212Eの後方側の面の略中央に配置されている。ベント孔204Eは、凹部71Eと対向する位置に設けられる。ベント孔204Eの前方側の端部の内径は、凹部71Eの内径以下である。したがって、ベント孔204Eを大きくすることなく、板状部212Eの凹部71E付近と、モータフレーム20Eとの間に溜まったガスが、効率よく排出される。ベント孔204Eの内径を小さくすることにより、モータフレーム20Eの強度低下が抑制される。
図17は、他の変形例に係るモータフレーム20Fの製造工程における断面図である。図17中に拡大して示したように、第1ケーシング21Fの板状部212Fは、後方側の面に、凹部71Fを有している。凹部71Fは、板状部212Fの後方側の面に配置されている。凹部71Fと、ベント孔204Fの前方側の端部とは、軸方向において対向しない。このように、凹部71Fと、ベント孔204Fの前方側の端部とが、対向していなくてもよい。
図18は、他の変形例に係るモータフレーム20Gの製造工程における断面図である。図18中に拡大して示したように、第1ケーシング21Gの板状部212Gは、後方側の面に、突出部72Gを有している。突出部72Gは、板状部212Gの後方側の面の略中央から後方に向けて突出している。ベント孔204Gは、突出部72Gと対向する位置に設けられている。このように、板状部212Gの後方側の面に突出部72Gを設けることにより、板状部212Gの強度を上げることができる。したがって、例えば、モータフレーム20Gのインサート成型時に、ベント孔形成ピン812Gの先端が板状部212Gに接触したとしても、板状部212Gが変形しにくい。
図19は、他の変形例に係るモータフレーム20Hの製造工程における断面図である。図19に示したように、第1ケーシング21Hの板状部212Hは、後方側の面に、突出部72Hを有している。突出部72Hは、板状部212Hの後方側の面の略中央から後方に向けて略軸方向に延びている。突出部72Hは、ベント孔204Hを通って、モータフレーム20Hの後方端部62Hに達する。また、モータフレーム20Hのベント孔204Hを構成する内周面と、突出部72Hの外周面とは、接触している。図19の例では、製造過程において生じたガスが、モータフレーム20Hのベント孔204Hを構成する内周面と、突出部72Hの外周面との間から、モータフレーム20Hの後方側へ排出される。また、図19の例では、金型8Hにベント孔成型ピンを設ける必要がない。また、モータフレーム20Hの成型後に、ベント孔204Hを封止する工程を要しない。
<3−4.その他の変形例>
また、ポンプの細部の形状や寸法については、本願の各図に示された形状や寸法と、相違していてもよい。例えば、リブの数は2つ以上であってもよい。
また、本発明のポンプは、遠心ポンプ等の自吸式以外のポンプであってもよい。
また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
本発明は、ポンプおよびポンプの製造方法に利用できる。
1 自吸式ポンプ
1A ポンプ
2 静止部
3 回転部
8,8H 金型
9,9A 中心軸
20,20A,20B,20C,20D,20E,20F,20G,20H モータフレーム
21,21A,21B,21C,21D,21E,21F,21G,21H 第1ケーシング
22,22A 第2ケーシング
23 中間ケーシング
24 前方ケーシング
27,27A シャフト
31,31A ロータ
32,32A インペラ
41 ステータコア
51 基板孔
52 先端部
53 固定部
61 第1前方端部
61A 前方端部
62,62A,62B,62H 後方端部
63 第2前方端部
64 接触部
65,65A 接触面
71D,71E,71F 凹部
72G,72H 突出部
100 モータ部
200 樹脂
201,201A ステータ
202,202B 回路基板
204,204A,204B,204C,204D,204E,204F,204G,204H ベント孔
205 位置決め孔
206B 封止部材
211,211A 円筒部
212,212A,212D,212E,212F,212G,212H 板状部
215 リブ
411 コアバック
412 ティース
812,812G ベント孔形成ピン
813 位置決めピン

Claims (21)

  1. 前後に延びる中心軸に沿って配置されたシャフトと、

    前記シャフトの周囲において回転するロータと、

    前記ロータの前方側に位置し、前記ロータとともに回転するインペラと、

    前記ロータの径方向外側に配置されたステータと、

    前記ステータの少なくとも一部分を覆う、樹脂製のモータフレームと、

    前記モータフレームの前方側に位置し、前記ロータの少なくとも一部分をその前方側に収容する第1ケーシングと、

    前記第1ケーシングの前方側に配置され、流体の取込口と排出口とを有する第2ケーシングと、

    を有し、

    前記第1ケーシングは、

    前記中心軸を囲み、軸方向に延びる略円筒形の内側面を備えた円筒部と、

    前記円筒部の後方の端部を閉じる板状部と、

    を有し、

    前記第1ケーシングおよび前記第2ケーシングにより構成される筐体の内部空間に、前記インペラが収容され、

    前記モータフレームは、

    前記板状部に沿って広がる前方端部と、

    後方端部と、

    前記前方端部と前記後方端部とをつなぎ、略軸方向に延びる、少なくとも1つのベント孔と、

    前記第1ケーシングと接触する接触面と、

    を有し、

    前記接触面は、軸方向に見て、環状に前記ベント孔を囲む、ポンプ。
  2. 請求項1に記載のポンプにおいて、

    少なくとも1つの前記ベント孔の前方側の端部が、前記板状部の略中央に対向する位置に設けられたポンプ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のポンプにおいて、

    前記モータフレームは、単一の前記ベント孔を有するポンプ。
  4. 請求項1または請求項2に記載のポンプにおいて、

    前記モータフレームは、複数の前記ベント孔を有するポンプ。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載のポンプにおいて、

    前記第1ケーシングは、前記板状部の前方側の面の略中央から前方側へ突出するシャフト支持部をさらに有するポンプ。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれかに記載のポンプにおいて、

    前記ステータに駆動電流を供給する回路基板をさらに有し、

    前記回路基板は、前記ベント孔と軸方向において重ならない位置に配置され、

    前記回路基板は、前記モータフレームを構成する樹脂に覆われているポンプ。
  7. 請求項6に記載のポンプにおいて、

    前記回路基板は、前記第1ケーシングの前記板状部の後方に、前記板状部と略平行に配置され、

    前記回路基板は、基板孔を有し、

    前記ベント孔が、前記前方端部から前記基板孔を通って前記後方端部に達するポンプ。
  8. 請求項6または請求項7に記載のポンプにおいて、

    前記ベント孔は、その内部または前記後方端部に封止部材を有し、

    前記封止部材が、前記後方端部と前記回路基板との連通を遮断するポンプ。
  9. 請求項6から請求項8までのいずれかに記載のポンプにおいて、

    前記モータフレームは、

    前記回路基板または前記ステータと接触する接触部と、

    前記接触部と前記後方端部とをつなぎ、略軸方向に延びる位置決め孔と、

    を有するポンプ。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれかに記載のポンプにおいて、

    前記第1ケーシングは、前記板状部の後方側の面に凹部を有するポンプ。
  11. 請求項10に記載のポンプにおいて、

    前記凹部は、前記板状部の後方側の面の略中央に配置され、

    前記ベント孔の前方側の端部の内径は、前記凹部の内径よりも大きく、

    前記ベント孔は、前記凹部と対向する位置に設けられたポンプ。
  12. 請求項10に記載のポンプにおいて、

    前記凹部は、前記板状部の後方側の面の略中央に配置され、

    前記ベント孔の前方側の端部の内径は、前記凹部の内径以下であり、

    前記ベント孔は、前記凹部と対向する位置に設けられたポンプ。
  13. 請求項10に記載のポンプにおいて、

    前記凹部と、前記ベント孔の前方側の端部とは、軸方向において対向していないポンプ。
  14. 請求項1から請求項9までのいずれかに記載のポンプにおいて、

    前記第1ケーシングは、前記板状部の後方側の面の略中央から後方に向けて突出する突出部を有し、

    前記ベント孔は、前記突出部と対向する位置に設けられたポンプ。
  15. 請求項1から請求項14までのいずれかに記載のポンプにおいて、

    前記ステータは、周方向に配列された複数のティースを有し、

    前記ティースは、前記円筒部の外周面と対向する位置に配置され、

    前記円筒部は、前記外周面から径方向外側へ突出するリブを有し、

    前記リブは、周方向に隣り合う一対の前記ティースの間に位置するポンプ。
  16. 請求項1から請求項15までのいずれかに記載のポンプにおいて、

    前記モータフレームを構成する樹脂は、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂であるポンプ。
  17. 請求項1から請求項16までのいずれかに記載のポンプにおいて、

    前記ベント孔は、軸方向に見て略円形であるポンプ。
  18. 前後に延びる中心軸と略同軸の円筒部および前記円筒部の後方の端部を閉じる板状部を有する第1ケーシングと、前記第1ケーシングの後方側に配置される樹脂製のモータフレームと、前記モータフレームに覆われたステータとを有するポンプの製造方法であって、

    a)軸方向に延びるピンを有する金型の内部に、前記第1ケーシングと前記ステータとを配置し、前記板状部と前記ピンの先端とを対向させる工程と、

    b)前記工程a)の後に、前記金型の内部に、溶融樹脂を射出する工程と、

    c)前記工程b)の後に、前記溶融樹脂を固化させて、前記モータフレームを得る工程と、

    d)前記工程c)の後に、前記金型から、前記モータフレームを取り出す工程と、

    を有し、

    前記工程c)では、前記ピンにより、前記モータフレームに、前記板状部と対向する面から後方外側端面まで軸方向に延びるベント孔が形成されるポンプの製造方法。
  19. 請求項18に記載の製造方法において、

    e)前記工程d)の後に、前記ベント孔を封止する工程

    をさらに備えるポンプの製造方法。
  20. 請求項18または請求項19に記載の製造方法において、

    前記工程a)、b)およびc)において、前記ピンの先端と、前記板状部との間に、前記溶融樹脂が流入不能な隙間が介在するポンプの製造方法。
  21. 請求項18から請求項20までのいずれかに記載の製造方法において、

    前記第1ケーシングは、前記板状部の後方側の面の略中央から後方に向けて延びる突出部をさらに有し、

    前記工程a)において、前記突出部と前記ピンの先端とを対向させる工程を

    さらに備えたポンプの製造方法。
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