JP6063742B2 - 伸縮性シートの製造装置、及び、伸縮性シートの製造方法 - Google Patents

伸縮性シートの製造装置、及び、伸縮性シートの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、吸収性物品等に使用される伸縮性シートの製造装置、及び、伸縮性シートの製造方法に関する。
吸収性物品として例えば展開型の使い捨ておむつが知られている。展開型の使い捨ておむつの幅方向における両側部には、おむつの背側部(後身頃)と腹側部(前身頃)を接合するファスニングテープを備えたサイドフラップが外方に突出して設けられている。このサイドフラップに伸縮性シートが使用されている。
伸縮性シートの製造方法として、一対の連続シートの間に当該連続シートの連続方向と交差する方向である幅方向に伸長している糸状弾性部材を介在させた状態で、その一対の連続シートを一対のローラーで挟圧して接合する方法が知られている。そのために、一対のローラーにそれぞれ連続シートを巻き付けて搬送すると共に、その一対のローラーを挟んで幅方向に並ぶ一対の搬送ベルトに糸状弾性部材を伸長状態で連続的に巻回し、その巻回された糸状弾性部材を一対のローラーの間に向けて搬送する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2012−90835号
上記特許文献1では、連続シート間の糸状弾性部材の伸長倍率が目標の伸長倍率となるように、搬送ベルトに糸状弾性部材を巻回する手段よりも上流側において、糸状弾性部材の張力を、目標の伸長倍率に対応する設計上の張力に調整している。しかし、糸状弾性部材の個体差やボビンに巻かれていた糸状弾性部材の巻き癖、張力調整の応答性の問題などにより、調整した張力が目標の張力からばらついたり、設計上の張力をかけても糸状弾性部材の伸長倍率が目標の伸長倍率からばらついたりする虞がある。特に、上記特許文献1のように、糸状弾性部材の張力を調整することで連続シート間の糸状弾性部材の伸長倍率を調整する場合、糸状弾性部材の張力を一気に高い張力に調整することになり、上記のばらつきが大きくなってしまう。その結果、連続シート間の糸状弾性部材の伸長倍率が目標の伸長倍率から大きくずれてしまう。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、一対の連続シート間の糸状弾性部材の伸長倍率と目標の伸長倍率とのずれを抑制することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、
一対の連続シートの間に当該連続シートの連続方向と交差する方向である幅方向に伸長している糸状弾性部材を介在させた状態で前記一対の連続シートと前記糸状弾性部材とを接合する接合機構と、
前記一対の連続シートの間に向けて、巻回された前記糸状弾性部材を搬送方向に沿って搬送する搬送機構と、
前記糸状弾性部材を連続して繰り出し前記搬送機構に前記糸状弾性部材を伸長状態で巻回する巻回機構と、
前記糸状弾性部材を所定の張力に調整して連続して繰り出す張力調整機構と、
前記張力調整機構から繰り出された前記糸状弾性部材を、前記巻回機構が前記搬送機構に前記糸状弾性部材を巻回する第1速度よりも遅い第2速度で、前記巻回機構に連続して繰り出す速度調整機構と、
備え、
前記巻回機構は、前記搬送方向を軸方向として回転する回転体を有し、
前記回転体には、前記糸状弾性部材を掛け回して回転することにより、前記糸状弾性部材を案内する複数のガイドプーリーが設けられており、
前記複数のガイドプーリーは、
前記回転体の側面上の前記搬送方向下流側の端部に、前記搬送方向と交差する方 向を軸方向として回転するように設けられた下流側端部ガイドプーリーと、
前記回転体の側壁よりも内側に、前記搬送方向を軸方向として回転するように設 けられた内側ガイドプーリーと、
を有し、
前記糸状弾性部材は、前記本体部の前記搬送方向上流側の端部から下流側の端部に向かう方向に走行して前記下流側端部ガイドプーリーに掛け回された後、前記内側ガイドプーリーに掛け回されて、前記本体部の側面から前記搬送機構に備えられた搬送ベルトに向かう方向に走行することを特徴とする伸縮性シートの製造装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、一対の連続シート間の糸状弾性部材の伸長倍率と目標の伸長倍率とのずれを抑制することができる。
展開型の使い捨ておむつの展開状態における上面図である。 図2Aは伸縮性シートの上面図であり、図2Bから図2Dはサイドフラップの製造過程の断面図である。 伸縮性シートの製造装置の概略図である。 図4Aは回転体に糸状弾性部材を繰り出す供給速度と回転体が糸状弾性部材を巻回する巻回速度の関係図であり、図4Bは巻回速度の説明図である。 図5A及び図5Bは回転体の変形例の説明図である。 実施例2における伸縮性シートの製造方法及び製造装置の説明図である。 実施例3における伸縮性シートの製造方法及び製造装置の説明図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
一対の連続シートの間に当該連続シートの連続方向と交差する方向である幅方向に伸長している糸状弾性部材を介在させた状態で前記一対の連続シートと前記糸状弾性部材とを接合する接合機構と、前記一対の連続シートの間に向けて、巻回された前記糸状弾性部材を搬送する搬送機構と、前記糸状弾性部材を連続して繰り出し前記搬送機構に前記糸状弾性部材を伸長状態で巻回する巻回機構と、前記糸状弾性部材を所定の張力に調整して連続して繰り出す張力調整機構と、前記張力調整機構から繰り出された前記糸状弾性部材を、前記巻回機構が前記搬送機構に前記糸状弾性部材を巻回する第1速度よりも遅い第2速度で、前記巻回機構に連続して繰り出す速度調整機構と、を備えることを特徴とする伸縮性シートの製造装置である。
このような伸縮性シートの製造装置によれば、第2速度と第1速度の速度差で糸状弾性部材を伸長することになり、連続シート間の糸状弾性部材の目標の伸長倍率よりも小さい伸長倍率に対応する低い張力に糸状弾性部材を調整することになる。そのため、張力調整機構が調整した実際の張力と目標の張力とのばらつきや、所定の張力に対応する設計上の伸長倍率と実際の伸長倍率とのばらつきを、低減することができる。従って、連続シート間の糸状弾性部材の伸長倍率と目標の伸長倍率とのずれを抑制することができる。
かかる伸縮性シートの製造装置であって、前記第2速度に対する前記第1速度の倍率を調整することで、前記一対の連続シートの間に介在される前記糸状弾性部材の伸長倍率を調整すること、を特徴とする伸縮性シートの製造装置である。
このような伸縮性シートの製造装置によれば、一対の連続シート間の糸状弾性部材の伸長倍率を目標の伸長倍率に調整することができる。
かかる伸縮性シートの製造装置であって、前記巻回機構は、前記糸状弾性部材を巻き掛けて駆動回転することにより前記糸状弾性部材を搬送経路に案内する駆動プーリーを備えること、を特徴とする伸縮性シートの製造装置である。
このような伸縮性シートの製造装置によれば、巻回機構内での糸状弾性部材の引っ掛かりを抑制し、巻回機構内の糸状弾性部材を安定的に搬送し且つ伸長させることができる。
かかる伸縮性シートの製造装置であって、前記速度調整機構の上流側に、前記張力調整機構から繰り出された前記糸状弾性部材を前記第2速度よりも遅い速度で前記速度調整機構に連続して繰り出す上流側速度調整機構を備えること、を特徴とする伸縮性シートの製造装置である。
このような伸縮性シートの製造装置によれば、巻回機構が搬送機構に糸状弾性部材を巻回する際に糸状弾性部材が一気に伸長されてしまうことを防止し、糸状弾性部材を段階的に伸長させることができる。そのため、糸状弾性部材の切れを抑制し、安定的に糸状弾性部材を搬送し且つ伸長させることができる。
かかる伸縮性シートの製造装置であって、前記速度調整機構の上流側に、第1上流側速度調整機構と、当該第1上流側速度調整機構よりも下流側に位置する第2上流側速度調整機構と、を備え、前記第1上流側速度調整機構は、前記張力調整機構から繰り出された前記糸状弾性部材を第3速度で前記第2上流側速度調整機構に連続して繰り出し、前記第2上流側速度調整機構は、前記第1上流側速度調整機構から繰り出された前記糸状弾性部材を前記第3速度よりも速い第4速度で前記速度調整機構に連続して繰り出し、前記第3速度に対する前記第4速度の倍率が、前記第2速度に対する前記第1速度の倍率よりも大きいこと、を特徴とする伸縮性シートの製造装置である。
このような伸縮性シートの製造装置によれば、巻回機構が搬送機構に糸状弾性部材を巻回する前に、目標の伸長倍率よりも高い伸長倍率で糸状弾性部材を伸長させておくことができ、糸状弾性部材を伸長し易い状態にしておくことができる。そのため、糸状弾性部材の切れを抑制し、安定的に糸状弾性部材を搬送し且つ伸長させることができる。
かかる伸縮性シートの製造装置であって、前記張力調整機構は、前記糸状弾性部材の前記所定の張力を、前記糸状弾性部材を搬送可能な最低張力に調整すること、を特徴とする伸縮性シートの製造装置である。
このような伸縮性シートの製造装置によれば、張力調整機構が調整した実際の張力と目標の張力とのばらつきや、所定の張力に対応する設計上の伸長倍率と実際の伸長倍率とのばらつきを、より低減することができ、一対の連続シート間の糸状弾性部材の伸長倍率と目標の伸長倍率とのずれを一層抑制することができる。
また、一対の連続シートの間に当該連続シートの連続方向と交差する方向である幅方向に伸長している糸状弾性部材を介在させた状態で前記一対の連続シートと前記糸状弾性部材とを接合することと、搬送機構が、前記一対の連続シートの間に向けて、巻回された前記糸状弾性部材を搬送することと、巻回機構が、前記糸状弾性部材を連続して繰り出し前記搬送機構に前記糸状弾性部材を伸長状態で巻回することと、速度調整機構が、所定の張力に調整されて連続して繰り出された前記糸状弾性部材を、前記巻回機構が前記搬送機構に前記糸状弾性部材を巻回する第1速度よりも遅い第2速度で、前記巻回機構に連続して繰り出すことと、を備えることを特徴とする伸縮性シートの製造方法である。
このような伸縮性シートの製造方法によれば、第2速度と第1速度の速度差で糸状弾性部材を伸長することになり、連続シート間の糸状弾性部材の目標の伸長倍率よりも小さい伸長倍率に対応する低い張力に糸状弾性部材を調整することになる。そのため、張力調整機構が調整した実際の張力と目標の張力とのばらつきや、所定の張力に対応する設計上の伸長倍率と実際の伸長倍率とのばらつきを、低減することができる。従って、連続シート間の糸状弾性部材の伸長倍率と目標の伸長倍率とのずれを抑制することができる。
===使い捨ておむつ1について===
以下、伸縮性シートを使用する吸収性物品として、展開型の使い捨ておむつ1を例に挙げて実施形態を説明する。
図1は、展開型の使い捨ておむつ1の展開状態における上面図である。説明のため、使い捨ておむつ1の長手方向と交差する方向を幅方向とする。また、使い捨ておむつ1のうち、長手方向の前側に位置する部位であり着用者の腹側に位置する部位を「腹側部(前身頃)」と呼び、長手方向の後側に位置する部位であり着用者の背側に位置する部位を「背側部(後身頃)」と呼び、腹側部と背側部の間の部位を「股下部」と呼ぶ。
本実施形態の使い捨ておむつ1は、本体部10と、一対のサイドフラップ20a,20bとを有する。本体部10は、着用者の肌当接面側(内面側)に配置される液透過性の表面シート11と、着用者の非肌当接面側(外面側)に配置される液不透過性或いは液難透過性の裏面シート12と、液吸収性の吸収体13とを備える。吸収体13は、表面シート11と裏面シート12との間で、腹側部から背側部まで長手方向に延びている。
本体部10の長手方向の中央部はくびれている。具体的には、股下部の両側縁が円弧状に湾曲しており、そのくびれた部分が装着時に着用者の脚周りの開口部となる。そして、本体部10の股下部における幅方向の両側部には、表面シート11と裏面シート12の間に、長手方向に沿って伸長した状態の糸状弾性部材14が設けられ、脚周りギャザーが形成されている。同様に、本体部10の背側部には、幅方向の中央部であり長手方向の後端部に、幅方向に沿って伸長した状態の糸状弾性部材15が設けられ、ウェストギャザーが形成されている。脚周りギャザーやウェストギャザーによって装着時のフィット性が向上する。なお、図1には示さないが、表面シート11の幅方向の両側部に、着用者の肌側に起立する一対の防漏壁(立体ギャザー)を設けてもよい。
一対のサイドフラップ20a,20bは、本体部10の背側部における幅方向の両側部から外側に突出して設けられている。サイドフラップ20a,20bは、幅方向に伸縮可能な伸縮性部材であり、幅方向の外側端部にファスニングテープ21が設けられている。ファスニングテープ21(例えば、面ファスナーの雄材を備えたテープ)は、裏面シート21の外面(非肌当接面)に着脱自在に止着可能なテープである。換言すると、裏面シート21の外面はファスニングテープ21が止着可能な面(例えば、面ファスナーの雌材を備えた面や不織布)となっている。
使い捨ておむつ1が着用者に装着される際に、まず、本体部10が長手方向の中央部を折り位置として二つ折りされ、その後、サイドフラップ20a,20bが、幅方向の内側に折られ、ファスニングテープ21によって裏面シート12の外面に止着される。そのため、サイドフラップ20a,20bを幅方向に伸縮可能な伸縮性部材とすることで、サイドフラップ20a,20bを引っ張ってファスニングテープ21を裏面シート12に止着することができる。よって、着用者のウェスト周りに適度な締め付け力を付与できる。
但し、自身が伸縮性を有する部材でサイドフラップ20a,20bを製造すると、例えば、所望の伸縮率を確保できなかったり、コストがかかったりする場合がある。そこで、本実施形態では、一対の連続シート22a,22bの間にその連続シート22a,22bの連続方向と交差する方向である幅方向に伸長している糸状弾性部材23を介在させた状態で、連続シート22a,22bと糸状弾性部材23を接合して伸縮性シートの連続体を製造し、その伸縮性シートの連続体からサイドフラップ20a,20bを製造する。
===サイドフラップ20a,20bの製造===
図2Aは、伸縮性シート30の上面図であり、図2Bから図2Dは、サイドフラップ20a,20bの製造過程の断面図である。以下、サイドフラップ20a,20bの製造方法について説明する。まず、図2Bに示すように、一対の連続シート22a,22bである第1シート22aの連続体(以下、第1シート22a)と第2シート22bの連続体(以下、第2シート22b)との間に、そのシート22a,22bの連続方向(搬送方向)と交差する方向(ここでは直交方向)である幅方向に伸長している糸状弾性部材23を介在させた状態でこれらを接合し、幅方向に伸縮可能な伸縮性シート30の連続体(以下、伸縮性シート30)を製造する。なお、図2Aに示すように、幅方向に伸長している糸状弾性部材23を搬送方向に所定の間隔を空けて複数配置する。
上記の伸縮性シート30を2つ製造した後、図2Cに示すように、伸縮性シート30の幅方向の両端部を切断する。その後、図2Dに示すように、幅方向の両端部を切断した2つの伸縮性シート31を幅方向に間隔を空けて配置する。そして、幅方向の左側の伸縮性シート31の左側端部に下部シート25aの連続体を下方から接着剤aにより接合し、幅方向の右側に位置する伸縮性シート31の右側端部に下部シート25cの連続体を下方から接着剤aにより接合し、2つの伸縮性シート31の間に下部シート25bの連続体を下方から接着剤aにより接合する。更に、2つの伸縮性シート31の間の下部シート25bの連続体と重なるように、ファスニングテープ21が設けられた上部シート26の連続体を上方から接着剤aにより接合する。
こうして製造された複合シート32を幅方向に延びる切断ラインC2で切断して幅方向に2分割する。詳しくは、幅方向に2分割した複合シート32の切断ラインC2側の側辺から台形状の山部が突出するように、また、その台形上の山部が複合シート32の連続方向の所定の間隔おきに突出するように切断する。更に、1つのサイドフラップ20a,20bが台形状の山部を2つ備えるように、幅方向に2分割した複合シート32を幅方向に沿う切断ラインで切断し、多数のサイドフラップ20a,20bを製造する。最後に、互いに別系統の工程で製造された使い捨ておむつ1の本体部10とサイドフラップ20a,20bとを接合し一体化することで、使い捨ておむつ1が完成する。
なお、伸縮性シート30を構成する糸状弾性部材23としては、例えば、複数のポリウレタン弾性繊維が接合された弾性糸が挙げられるが、これに限らず、伸縮可能な糸状部材であればよい。本実施形態では、糸状弾性部材23として「ライクラ(商標)デュポン社製」を使用し、自然長での直径が0.2mm〜0.5mmであり、自然長に対して3倍まで伸長した状態での直径が0.1mm〜0.3mmである糸状弾性部材23を使用する。また、連続シート(第1シート22a,第2シート22b,下部シート25a〜25c,上部シート26)としては、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン等の熱可塑性合成樹脂を原料とする不織布や織布、フィルム、それらの積層シート等が挙げられ、全ての連続シートを同じ素材にしてもよいし異なる素材にしてもよい。
===伸縮性シート30の製造:実施例1===
<伸縮性シート30の製造装置>
図3は、伸縮性シート30の製造装置の概略図である。なお、図中では、搬送ベルト611〜614が糸状弾性部材23を搬送する方向を搬送方向と示し、搬送方向と交差する方向(ここでは直交方向)を幅方向と示す。伸縮性シート30の製造装置は、糸状弾性部材23の連続体(以下、糸状弾性部材23)を供給する「供給ユニット40」と、糸状弾性部材23を搬送ベルト611〜614に巻回する「巻回ユニット50」と、糸状弾性部材23,第1シート22a,第2シート22bを搬送する「搬送ユニット60」と、を有する。
供給ユニット40は、コイル状に巻かれた糸状弾性部材23を繰り出し可能に保持する「リール機構41」と、糸状弾性部材23の張力を調整する「テンションコントローラー42」と、テンションコントローラー42よりも下流側に位置する一対の「速度調整ローラー43a,43b」と、更に下流側に位置する「搬送ローラー44」と、を有する。
テンションコントローラー42は、糸状弾性部材23の張力を測定する「テンションセンサー42a」と、テンションセンサー42aよりも上流側に位置する「張力調整ローラー42b」と、を有する。張力調整ローラー42bは、モーター(不図示)に連結されて駆動回転する駆動ローラーであり、糸状弾性部材23を巻き掛けて回転することにより、糸状弾性部材23をリール機構41から引き出すと共に下流側へ繰り出す。テンションセンサー42aは、張力調整ローラー42bと速度調整ローラー43a,43bとの間の糸状弾性部材23の張力を測定する。そして、張力調整ローラー42bと速度調整ローラー43a,43bとの間の糸状弾性部材23の張力が所定の張力となるように、テンションセンサー42aからの出力結果に基づき、装置内の制御部(不図示)が張力調整ローラー42bの周速をフィードバック制御する。その結果、リール機構41から引き出される糸状弾性部材23の量が制御される。
一対の速度調整ローラー43a,43bは、テンションコントローラー42により所定の張力に調整された糸状弾性部材23を挟持すると共に、糸状弾性部材23を所定の速度で下流側の巻回ユニット50に向けて繰り出す。一対の速度調整ローラーのうちの一方43aはモーター(不図示)に連結されて駆動回転する駆動ローラーであり、他方43bは駆動ローラー43aの回転に伴って従動回転する従動ローラーである。但し、これに限らず、両ローラー43a,43bを駆動ローラーにしてもよい。そして、一対の速度調整ローラー43a,43bから繰り出される糸状弾性部材23の速度(m/分)が所定の速度となるように、装置内の制御部(不図示)が駆動ローラー43aの周速(m/分)を制御している。なお、単位の例を「m/分」とするがこれに限らない。また、搬送ローラー44は、従動ローラーであり、一対の速度調整ローラー43a,43bから繰り出された糸状弾性部材23の移動に伴って回転する。従って、テンションコントローラー42により所定の張力に調整された糸状弾性部材23を、一対の速度調整ローラー43a,43bが所定の速度で巻回ユニット50(回転体51)に連続して繰り出すことになる。
巻回ユニット50(巻回機構に相当)は、糸状弾性部材23を連続して繰り出し、回転しながら糸状弾性部材23を伸長状態で搬送ベルト611〜614に巻回する「回転体51」と、回転体51に設けられた「ガイドプーリー521〜524」と、回転体51を回転させるための「駆動モーター53」と、駆動モーター53の回転力を回転体51に伝達する「伝達機構54」と、を有する。
回転体51は、本体部511と軸部512を有し、搬送方向を軸方向として回転する。本体部511は、有底円筒形状を成し、搬送方向上流側の側面に底部が設けられている。軸部512は、本体部511よりも小径の中空円筒形状を成し、本体部511の底部の中心から搬送方向上流側に突出するように本体部511に一体に接合されている。本体部511の底部の中心には、軸部512の内部と連通する開口部が設けられている。
本体部511には、糸状弾性部材23を掛け回して回転することにより、糸状弾性部材23を搬送経路に案内する4個のガイドプーリー521〜524が設けられている。詳しくは、本体部511の底部の中心近傍に、搬送方向と交差する方向を軸方向として回転する第1ガイドプーリー521が設けられ、本体部511の側面上の或る地点における搬送方向上流側の端部及び搬送方向下流側の端部に、搬送方向と交差する方向を軸方向として回転する第2ガイドプーリー522及び第3ガイドプーリー523が設けられ、第3ガイドプーリー523の近傍であり本体部511の側壁よりも内側に、搬送方向を軸方向として回転する第4ガイドプーリー524が設けられている。なお、ここでは、ガイドプーリー521〜524を、糸状弾性部材23の移動に伴って従動回転する従動プーリーとする。
搬送ユニット60(搬送機構に相当)は、回転体51により巻回された糸状弾性部材23を一対の連続シート22a,22bの間に向けて搬送する「搬送ベルト(無端ベルト)611〜614」と、搬送ベルト611〜614を回転させる「プーリー621〜628」と、第1シート22a及び第2シート22bを搬送すると共に、間に糸状弾性部材23を介在させた状態で第1シート22a及び第2シート22bを接合する一対の「第1接合ローラー63a,63b」と、糸状弾性部材23を切断する「切断部材64」と、を有する。
一対の第1接合ローラー63a,63bより搬送方向上流側の位置に、上下にずれた2個のプーリーの組(621,622の組と623,624の組)が幅方向に間隔を空けて配置されている。この4個のプーリー621〜624は、回転体51の内側に設けられている。また、一対の第1接合ローラー63a,63bより搬送方向下流側の位置にも、上下にずれた2個のプーリーの組(625,626の組と627,628の組)が幅方向に間隔を空けて配置されている。4本の搬送ベルト611〜614は、それぞれ、搬送方向上流側のプーリー621〜624のうちの1つと搬送方向下流側のプーリー625〜628のうちの1つに掛け回されている。そして、各搬送ベルト611〜614は搬送方向に水平に延び、また、上下に並んだ2本の搬送ベルトの組(611,612の組と613,614の組)が幅方向に間隔を空けて配置される。なお、幅方向に並ぶ搬送ベルトの内側部位同士の間隔(611,612と613,614との間隔)は、第1接合ローラー63a,63bの幅方向の長さや第1シート22a及び第2シート22bの幅方向の長さよりも広い。
プーリー621〜628は上下方向を軸方向として回転し、1つの搬送ベルト611〜614が掛け回される搬送方向上流側のプーリー621〜624と下流側のプーリー625〜628とのうちの少なくとも一方が、モーター(不図示)に連結されて駆動回転する駆動プーリーである。そのため、搬送ベルト611〜614毎に周回速度の設定が可能である。また、搬送ベルト611〜614における幅方向の外側部位が、搬送方向の上流側から下流側へと進み、搬送ベルト611〜614における幅方向の内側部位が、搬送方向の下流側から上流側へと進むように、プーリー621〜628は回転する。なお、糸状弾性部材23を搬送ベルト611〜614で搬送するに限らず、巻回された糸状弾性部材23を搬送可能な機構であれば何れの機構でもよい。
一対の第1接合ローラー63a,63b(接合機構に相当)は、幅方向に間隔を空けて配置された搬送ベルト611〜614の間で、幅方向を軸方向として回転する。上方の第1接合ローラー63aは第1シート22aを外周面に巻き付けつつ搬送し、下方の第1接合ローラー63bは第2シート22bを外周面に巻き付けつつ搬送する。その後、一対の第1接合ローラー63a,63bは、一対の連続シート22a,22bの間にその連続シート22a,22bの連続方向と交差する方向である幅方向に伸長している糸状弾性部材23を介在させた状態で一対の連続シート22a,22bと糸状弾性部材23とを挟圧し、接合する。なお、一対のローラーで接合するに限らず、例えば、一対の搬送コンベアが、第1シート22aや第2シート22bを搬送しつつ間に糸状弾性部材23を介在させて、これらを接合するようにしてもよい。
切断部材64は、搬送ベルト611〜614に巻回された糸状弾性部材23を切断するためのものであり、図3では上下方向を軸方向として回転する回転刃とする。幅方向の手前側の搬送ベルト611,612よりも手前側の位置と、幅方向の奥側の搬送ベルト613,614よりも奥側の位置とに、それぞれ切断部材64が設けられている。なお、切断部材64を回転刃にするに限らず、例えば固定刃にしてもよい。
<伸縮性シート30の製造方法>
図4Aは、速度調整ローラー43a,43bが回転体51に糸状弾性部材23を繰り出す供給速度Vaと回転体51が搬送ベルト611〜614に糸状弾性部材23を巻回する巻回速度Vbの関係図であり、図4Bは、巻回速度Vbの説明図である。伸縮性シート30を製造する際に、まず、張力調整ローラー42bの回転によりリール機構41から糸状弾性部材23が引き出されて下流側へ搬送される。この時、テンションコントローラー42によって、張力調整ローラー42bと速度調整ローラー43a,43bとの間の糸状弾性部材23が所定の張力となるようにフィードバック制御されている。詳しくは、テンションセンサー42aの出力結果に基づき、張力調整ローラー42bの周速が制御され、リール機構41からの糸状弾性部材23の引き出し量が制御されている。
本実施形態では、テンションコントローラー42は、張力調整ローラー42bと速度調整ローラー43a,43bとの間の糸状弾性部材23、及び、速度調整ローラー43a,43bから繰り出される糸状弾性部材23の張力を、出来る限り低い張力、即ち、糸状弾性部材23を搬送可能な最低張力に調整している。換言すると、糸状弾性部材23が弛まずに搬送される最低張力に調整している。具体的には、糸状弾性部材23の張力を0.0298(N)以上0.098(N)以下の範囲内の値に設定するとよい。従って、テンションコントローラー42から繰り出される糸状弾性部材23は、非伸長状態の長さ(自然長)に近い長さとなっている。なお、糸状弾性部材23がその自然長から何倍伸長された状態にあるのかを示す指標を、糸状弾性部材23の「伸長倍率」と呼ぶ。伸長倍率は、伸長状態の糸状弾性部材23の長さLSを、非伸長状態の糸状弾性部材23の長さ(自然長)L0で除算した値(=LS/L0)とする。例えば、本実施形態では、テンションコントローラー42において、100mmの糸状弾性部材23に3.9gの張力を付与して、糸状弾性部材23の伸長倍率を1.09倍に調整する。
そして、テンションコントローラー42により出来る限り低い張力に設定された糸状弾性部材23を、一対の速度調整ローラー43a,43bが供給速度Va(m/分)で下流側へ繰り出す。搬送ローラー44は従動ローラーであるため、出来る限り低い張力に調整された糸状弾性部材23が、一対の速度調整ローラー43a,43bで調整された供給速度Va(m/分)で、回転体51に繰り出される。
回転体51に供給された糸状弾性部材23は、軸部512の内部を通過して本体部511の第1ガイドプーリー521に掛け回された後、本体部511の中心から側面に向かう方向に走行し、第2ガイドプーリー522に掛け回される。そして、糸状弾性部材23は、本体部511の搬送方向上流側の端部から下流側の端部に向かう方向に走行し、第3ガイドプーリー523に掛け回される。その後、糸状弾性部材23は、第4ガイドプーリー524に掛け回されて、本体部511の側面から幅方向手前側の搬送ベルト611,612に向かう方向に走行する。本体部511の回転に伴って第4ガイドプーリー524が搬送ベルト611〜614の外周を回転するため、搬送ベルト611〜614の外周に糸状弾性部材23が巻回される。
回転体51は、速度調整ローラー43a,43bにより調整された糸状弾性部材23の供給速度Vaよりも速い速度、即ち、回転体51に供給される糸状弾性部材23の速度Vaよりも速い巻回速度Vbで(Va<Vb)、搬送ベルト611〜614に糸状弾性部材23を巻回する。従って、回転体51に1分間に供給される糸状弾性部材23の量よりも、回転体51が1分間に巻回する糸状弾性部材23の量の方が多いため、糸状弾性部材23は回転体51内で伸長され、搬送ベルト611〜614に伸長状態で巻回される。
つまり、速度調整ローラー43a,43bが回転体51に繰り出す糸状弾性部材23の供給速度Va(m/分)と回転体51が搬送ベルト611〜614に糸状弾性部材23を巻回する巻回速度Vb(m/分)との差によって糸状弾性部材23が伸長され、供給速度Vaに対する巻回速度Vbの倍率が、速度調整ローラー43a,43bから繰り出された糸状弾性部材23が搬送ベルト614〜614に巻回されるまでに伸長する伸長倍率となる。本実施形態では、テンションコントローラー42が糸状弾性部材23の張力を出来る限り低い張力に調整するため、速度調整ローラー43a,43bから繰り出される糸状弾性部材23の伸長倍率はほぼ1倍である。そのため、例えば、巻回速度Vbを供給速度Vaの2倍にすることで(Vb=2×Va)、搬送ベルト611〜614に巻回される糸状弾性部材23の伸長倍率、即ち、一対の連続シート22a,22bの間に介在される糸状弾性部材23の伸長倍率をほぼ2倍にすることができる。つまり、供給速度Vaに対する巻回速度Vbの倍率(Vb/Va)を調整することで、一対の連続シート22a,22bの間に介在される糸状弾性部材23の伸長倍率を調整することができる。
ところで、テンションコントローラー42の制御応答性の問題により、テンションコントローラー42により調整された糸状弾性部材23の張力が目標の張力からばらつく場合がある。また、糸状弾性部材23の個体差やコイル状に巻かれた糸状弾性部材23の巻き癖の影響により、所定の張力に対する設計上の伸長倍率と実際の伸長倍率とがずれることがある。よって、糸状弾性部材23が目標の伸長倍率となるように、目標の伸長倍率に対応する設計上の張力に糸状弾性部材23の張力を調整しても、糸状弾性部材23の伸長倍率が目標の伸長倍率からばらつく場合がある。そのため、仮に、糸状弾性部材23の張力を調整することで、一対の連続シート22a,22b間の糸状弾性部材23の伸長倍率を調整しようとすると、本実施形態に比べて、テンションコントローラー42が糸状弾性部材23を一気に高い張力に調整することになり、上記のばらつきが大きくなってしまう。その結果、一対の連続シート22a,22b間の糸状弾性部材23の伸長倍率が目標の伸長倍率から大きくずれてしまう。そこで、本実施形態では、供給速度Vaに対する巻回速度Vbの倍率(Vb/Va)を調整することで、一対の連続シート22a,22b間の糸状弾性部材23の伸長倍率を調整する。
また、仮に、リール機構41と速度調整ローラー43a,43bとの間にテンションコントローラー42を設けずに、速度調整ローラー43a,43bを一定の周速で回転させて、リール機構41から糸状弾性部材23を繰り出したとする。この場合、リール機構41に巻かれている糸状弾性部材23の個体差や巻き癖の影響により、糸状弾性部材23が緩んだ状態で繰り出されたり、逆に伸長状態で繰り出されたりする虞がある。そうすると、糸状弾性部材23の張力が一定ではなく、糸状弾性部材23の伸長倍率がばらついている。そのような状態で、供給速度Vaと巻回速度Vbとの速度差により糸状弾性部材23を伸長させても、一対の連続シート22a,22b間に介在させる糸状弾性部材23の伸長倍率はばらついてしまう。
そこで、本実施形態では、テンションコントローラー42(張力調整機構に相当)により糸状弾性部材23を所定の張力に調整し、テンションコントローラー42から連続して繰り出された糸状弾性部材23を、一対の速度調整ローラー43a,43b(速度調整機構に相当)が、回転体51が搬送ベルト611〜614に糸状弾性部材23を巻回する巻回速度Vb(第1速度に相当)よりも遅い供給速度Va(第2速度に相当)で、回転体51に連続して繰り出す。そのため、テンションコントローラー42により一定の張力に調整され一定の伸長倍率に調整された糸状弾性部材23を、供給速度Vaと巻回速度Vbとの速度差で伸長させることができる。従って、一対の連続シート22a,22b間の糸状弾性部材23の伸長倍率がばらついてしまうことを抑制できる。
また、本実施形態では、供給速度Vaと巻回速度Vbとの速度差により糸状弾性部材23の伸長倍率を調整するため、テンションコントローラー42では、目標の伸長倍率(一対の連続シート22a,22b間に介在させる糸状弾性部材23の伸長倍率)に応じた張力よりも小さい張力に設定することになる。従って、制御応答性の問題による目標の張力と実際の張力とのばらつきや、糸状弾性部材23の個体差や巻き癖の影響により所定の張力に対する設計上の伸長倍率と実際の伸長倍率とのばらつきが生じたとしても、そのばらつきを小さくすることができる。従って、一対の連続シート22a,22b間の糸状弾性部材23の伸長倍率と目標の伸長倍率とのずれを抑制することができる。
また、糸状弾性部材23の張力を調整することで伸長倍率を調整するよりも、供給速度Vaと巻回速度Vbとの差で糸状弾性部材23を引っ張ることで、伸長倍率を調整する方が、より直接的な調整である。この点からも本実施形態では、一対の連続シート22a,22b間の糸状弾性部材23の伸長倍率と目標の伸長倍率とのずれを抑制することができると言える。
なお、巻回速度Vbは、搬送ベルト611〜614の外周を1周した糸状弾性部材23の長さLを、糸状弾性部材23(回転体51)が搬送ベルト611〜614の外周を1周するのに要した時間Tで除算した値(Vb=L/T)とする。具体的には、図4Bに示すように、幅方向手前側の上部の搬送ベルト611の上部の地点Paから幅方向奥側の上部の搬送ベルト613の上部の地点Pbまでの長さ「a」と、その地点Pbから幅方向奥側の下部の搬送ベルト614の下部の地点Pcまでの長さ「b」と、その地点Pcから幅方向手前側の下部の搬送ベルト612の下部の地点Pdまでの長さ「c」と、その地点Pdから幅方向手前側の上部の搬送ベルト611の上部の地点Peまでの長さ「d」と、を合計した長さが長さLである(L=a+b+c+d)。また、糸状弾性部材23が搬送ベルト611〜614上の地点Paを通過してから地点Peを通過するまでの時間が時間tである。
また、本実施形態では、テンションコントローラー42が、糸状弾性部材23の張力を、糸状弾性部材23を搬送可能な最低張力に調整する。そのため、上記のばらつき(目標の張力と実際の張力のばらつきや、所定の張力に対する設計上の伸長倍率と実際の伸長倍率とのばらつき)をより低減することができる。よって、一対の連続シート22a,22b間の糸状弾性部材23の伸長倍率と目標の伸長倍率とのずれを一層抑制することができる。但し、これに限らず、テンションコントローラー42にて、目標の伸長倍率(一対の連続シート22a,22b間に介在させる糸状弾性部材23の伸長倍率)に対応する張力よりも小さい張力に調整すればよい。そして、テンションコントローラー42で調整する糸状弾性部材23の張力を大きくした分だけ、供給速度Vaに対する巻回速度Vbの倍率を小さくすればよい。
なお、本実施形態では、図2Aに示すように、一対の連続シート22a,22b間で、幅方向に伸長している糸状弾性部材23の伸長倍率を一定にし、糸状弾性部材23の搬送方向(連続方向)の間隔を一定にしている。この場合、供給速度Vaに対する巻回速度Vbの倍率が一定となるように、回転体51の周速と速度調整ローラー43a,43bの周速を常に一定にしてもよいし、回転体51の周速と速度調整ローラー43a,43bの周速とのうちの一方の変化に合わせて他方を変化させるようにしてもよい。また、一対の連続シート22a,22b間の糸状弾性部材23の伸長倍率を周期的に変化させるために、供給速度Vaに対する巻回速度Vbの倍率を周期的に変化させてもよい。また、一対の連続シート22a,22b間の糸状弾性部材23の搬送方向の間隔を周期的に変化させるために、回転体51の周速や搬送ベルト611〜614の速度を周期的に変化させてもよい。
そして、回転体51が搬送ベルト611〜614に糸状弾性部材23を伸長状態で巻回すると、搬送ベルト611〜614における幅方向の外側部位は搬送方向の下流側へと移動しているため、糸状弾性部材23は搬送ベルト611〜614に螺旋状に巻き付けられつつ搬送方向の下流側へと搬送される。なお、搬送ベルト611〜614に巻回された当初の糸状弾性部材23は幅方向に対して傾斜している。図3では、搬送ベルト611〜614よりも上側の糸状弾性部材23は幅方向の手前側の方が先行し、下側の糸状弾性部材23は幅方向の奥側の方が先行している。そこで、上方の搬送ベルト611,613では、幅方向手前側の搬送ベルト611の周回速度を幅方向奥側の搬送ベルト613の周回速度よりも遅くし、下方の搬送ベルト612,614では、幅方向奥側の搬送ベルト614の周回速度を幅方向手前側の搬送ベルト612の周回速度よりも遅くする。そうして、糸状弾性部材23の傾斜を修正し、一対の第1接合ローラー63a,63bで接合される時には糸状弾性部材23を幅方向に沿わせる。但し、糸状弾性部材23の傾斜を修正しなくてもよく、その場合には装置構成を簡略化できる。
一対の第1接合ローラー63a,63bのうち上方の第1接合ローラー63aは、糸状弾性部材23の上方から、外周面に第1シート22aを巻き付けつつ搬送し、下方の第1接合ローラー63bは、糸状弾性部材23の下方から、外周面に第2シート22bを巻き付けつつ搬送する。なお、第2シート22bには、図2Bに示すように接着剤a1〜a3が塗布されている。そして、一対の第1接合ローラー63a,63bにより搬送されている第1シート22aと第2シート22bの間に、幅方向に伸長している糸状弾性部材23が搬送ベルト611〜614により順次投入される。その後、一対の第1接合ローラー63a,63bの各外周面が最接近する位置(接合点P1)において、幅方向に伸長している糸状弾性部材23を間に介在させた第1シート22aと第2シート22bが一対の第1接合ローラー63a,63bにより挟圧される。その結果、第1シート22a及び第2シート22bと糸状弾性部材23は接合されて一体化する。なお、接着剤で一体化するに限らず、例えば、融着により一体化してもよい。
なお、接合点P1における一対の第1接合ローラー63a,63bの各外周面の間隔を、第1シート22aの厚さと糸状弾性部材23の厚さと第2シート22bの厚さの合計厚さよりも小さくするとよい。そうすることで、間に糸状弾性部材23を介在させた第1シート22aと第2シート22bを第1接合ローラー63a,63bで厚さ方向に圧縮することができ、三者を確実に一体化することができる。また、一対の第1接合ローラー63a,63bの外周面をシリコンゴム等の弾性部材で形成するとよい。そうすることで、接合点P1で各ローラー63a,63bの外周面を圧縮変形させて密着性を高めることができ、三者を確実に一体化することができる。
そして、第1シート22a及び第2シート22bと糸状弾性部材23が接合された後、搬送ベルト611〜614に巻回されている糸状弾性部材23が切断部材64によって、幅方向の両外側から切断され、伸縮性シート30が製造される。このように、搬送方向と交差する方向に伸縮する伸縮性シート30を製造することで、例えば、長手方向を搬送方向として製造されている使い捨ておむつ1の本体部10に、伸縮性シート30から製造されたサイドフラップ20a,20bを取り付ける際に、どちらか一方を90度回転させる必要がなく、製造工程を簡略化できる。
<回転体51の変形例>
前述の実施例では、回転体51内のガイドプーリー521〜524を従動プーリーとしているが、これに限らない。ガイドプーリー521〜524を、糸状弾性部材23を巻き掛けてモーター等の駆動で駆動回転することにより糸状弾性部材23を搬送経路に案内する駆動プーリーとしてもよい。なお、4個のガイドプーリー521〜524の全てを駆動プーリーにしてもよいし、何れか1個又は複数個(2〜3個)だけを駆動プーリーにしてもよい。ガイドプーリー521〜524を駆動プーリーにすることで、糸状弾性部材23を積極的に下流側へ繰り出すことができる。そのため、回転体51内での糸状弾性部材23の引っ掛かりを抑制することができる。よって、糸状弾性部材23の切れを抑制し、安定的に糸状弾性部材23を搬送し且つ伸長させることができる。
なお、実施例1では、駆動プーリーであるガイドプーリー521〜523が繰り出す糸状弾性部材23の速度が供給速度Vaか巻回速度Vbとなるように、その駆動プーリーを駆動回転させるとよい。例えば、回転体51内のガイドプーリー521〜524のうち、最上流側の第1ガイドプーリー521が繰り出す糸状弾性部材23の速度を供給速度Vaにし、それ以外の第2〜第4ガイドプーリー522〜524が繰り出す糸状弾性部材23の速度を巻回速度Vbにしてもよい。また、例えば、最下流側の第4ガイドプーリー524が繰り出す糸状弾性部材23の速度を巻回速度Vbにし、それ以外の第1〜第3ガイドプーリー521〜523が繰り出す糸状弾性部材23の速度を供給速度Vaにしてもよい。また、例えば、全てのガイドプーリー521〜524が繰り出す糸状弾性部材23の速度を供給速度Vaにしてもよいし、逆に、全てのガイドプーリー521〜524が繰り出す糸状弾性部材23の速度を巻回速度Vbにしてもよい。
また、ガイドプーリー521〜524を駆動回転させるためのモーターを、ガイドプーリー521〜524毎に設けて回転体51に搭載してもよいし、回転体51に搭載した共用モーターの回転力を伝達機構(プーリーとタイミングベルトで構成されるものや歯車で構成されるもの)により複数のガイドプーリー521〜524に伝達するようにしてもよい。なお、回転体51に搭載されて一緒に回転するモーターへの給電機構の一例としては、回転体51の軸部512に設けられた電極(不図示)と、その電極に摺動可能に接触した状態で固定系の部材により支持された導電性のブラシ部材(不図示)と、そのブラシ部材に電力供給する適宜な外部電源(不図示)と、を有した構成が挙げられる。
図5A及び図5Bは、回転体51の変形例の説明図である。ガイドプーリー521〜524をモーターで駆動回転させるに限らず、回転体51の回転動作を利用してガイドプーリー521〜524を駆動回転させてもよい。例えば、図5Aに示すように、無端ベルト70と、回転体51の軸部512に設けられているが回転体521の回転に連動して回転しない固定プーリー71と、第1〜第4ガイドプーリー521〜524の回転軸と同軸回転する第1〜第4補助プーリー721〜724と、回転体51の底部に設けられた第5〜第6補助プーリー725〜726と、回転体51の内部に設けられた第7補助プーリー727と、を備える機構により、ガイドプーリー521〜524を駆動回転させることができる。なお、無端ベルト70は、固定プーリー71、第6補助プーリー726、第1補助プーリー721、第2補助プーリー722、第3補助プーリー723、第4補助プーリー724、第7補助プーリー727、第5補助プーリー725の順に掛け回されている。
このような機構によれば、図5Bに示すように、固定プーリー71に対して回転体51が回転することで、固定プーリー71に対する第5〜第6補助プーリー725〜726の相対位置が変わる。よって、固定プーリー71に掛け回された無端ベルト70が動き、それに伴って、無端ベルト70に掛け回された第1〜第7補助プーリー721〜727が回転する。その結果、第1〜第4ガイドプーリー521〜524を駆動回転させることができる。
===伸縮性シート30の製造:実施例2===
図6は、実施例2における伸縮性シート30の製造方法及び製造装置の説明図である。図6の装置では、テンションコントローラー42と一対の速度調整ローラー43a,43bとの間に、一対の前段ローラー45a,45bが設けられている。一対の前段ローラーのうちの一方45aはモーター(不図示)により駆動回転する駆動ローラーであり、他方45bは従動ローラーである。但し、これに限らず、両方のローラー43a,43bを駆動ローラーにしてもよい。伸縮性シート30を製造する際には、まず、テンションコントローラー42が、張力調整ローラー42bと前段ローラー45a,45bとの間の糸状弾性部材23の張力を所定の張力(好ましくは糸状弾性部材23を搬送可能な最低張力)に調整する。その後、前段ローラー45a,45bは、所定の張力に調整された糸状弾性部材23を挟持すると共に一対の速度調整ローラー43a,43bに繰り出す。この時、装置内の制御部(不図示)が一対の前段ローラーのうちの駆動ローラー45aの周速を制御し、前段ローラー45a,45bが速度調整ローラー43a,43bに繰り出す糸状弾性部材23の速度Vcを、速度調整ローラー43a,43bが回転体51に繰り出す糸状弾性部材23の速度Vaよりも遅くする(Vc<Va)。
そうすることで、前段ローラー45a,45bが繰り出す糸状弾性部材23の速度Vcと速度調整ローラー43a,43bが繰り出す糸状弾性部材23の速度Vaとの差により、前段ローラー45a,45bと速度調整ローラー43a,43bとの間で糸状弾性部材23を少し伸長させることができる。よって、少し伸長した状態の糸状弾性部材23を回転体51に供給することができる。その後、速度調整ローラー43a,43bが繰り出す糸状弾性部材23の供給速度Vaと巻回速度Vbとの差により、糸状弾性部材23を目標の伸長倍率に伸長させることができる。
以上のように、実施例2では、一対の速度調整ローラー43a,43bの上流側に、テンションコントローラー42から繰り出された糸状弾性部材23を供給速度Vaよりも遅い速度Vcで一対の速度調整ローラー43a,43bに連続して繰り出す一対の前段ローラー45a,45b(上流側速度調整機構に相当)を設ける。そうすることで、糸状弾性部材23を回転体51に供給する前に予備的に伸長させ、糸状弾性部材23を段階的に伸長させることができる。そのため、供給速度Vaと巻回速度Vbとの差で糸状弾性部材23を一気に伸長させる場合に比べて、糸状弾性部材23の切れを抑制することができ、安定的に糸状弾性部材23を搬送し且つ伸長させることができる。また、前段ローラー45a,45bが追加されて、糸状弾性部材23を繰り出すローラーが増える点からも、より安定的に糸状弾性部材23を搬送できると言える。なお、実施例2では、一対の連続シート22a,22b間の糸状弾性部材23の伸長倍率を調整する際に、速度調整ローラー43a,43bの上流側で糸状弾性部材23を予備的に伸長させることを加味して、供給速度Vaに対する巻回速度Vbの倍率を調整するとよい。
また、糸状弾性部材23を回転体51に供給する前に予備的に伸長させるに限らず、回転体51内で糸状弾性部材23を予備的に伸長させてもよい。その場合、回転体51が備える4個のガイドプーリー521〜524のうちの少なくとも1個を駆動プーリーとし、その駆動プーリーが供給速度Vaよりも速く且つ巻回速度Vbよりも遅い中間速度Vc’で糸状弾性部材23を繰り出すようにする(Va<Vc’<Vb)。例えば、最上流側の第1ガイドプーリー521が繰り出す糸状弾性部材23の速度を供給速度Vaにし、それ以外の第2〜第4ガイドプーリー522〜524が繰り出す糸状弾性部材23の速度を中間速度Vc’にしてもよい。また、例えば、第2〜第3ガイドプーリー522〜523が繰り出す糸状弾性部材23の速度を中間速度Vc’にし、第4ガイドプーリー524が繰り出す糸状弾性部材23の速度を巻回速度Vbにしてもよいし、全てのガイドプーリー521〜524が繰り出す糸状弾性部材23の速度を中間速度Vc’にしてもよい。そうすることで、回転体51が搬送ベルト611〜614に糸状弾性部材23を巻回する前に糸状弾性部材23を少し伸長させておくことができるため、回転体51内での糸状弾性部材23の切れを抑制し、安定的に糸状弾性部材23を搬送し且つ伸長させることができる。
===伸縮性シートの製造:実施例3===
図7は、実施例3における伸縮性シート30の製造方法及び製造装置の説明図である。図7の装置では、テンションコントローラー42と一対の速度調整ローラー43a,43bとの間に、一対の第1前段ローラー46a,46bと、それよりも下流側に位置する一対の第2前段ローラー47a,47bと、が設けられている。なお、一対の第1前段ローラーのうちの一方46aと一対の第2前段ローラーのうちの一方47aを駆動ローラーとし、他方46b,47bを従動ローラーとするが、これに限らず、全ローラーを駆動ローラーにしてもよい。
伸縮性シート30を製造する際には、まず、テンションコントローラー42が、張力調整ローラー42bと第1前段ローラー46a,46bとの間の糸状弾性部材23の張力を所定の張力(好ましくは糸状弾性部材23を搬送可能な最低張力)に調整する。その後、第1前段ローラー46a,46bは、所定の張力に調整された糸状弾性部材23を挟持すると共に第2前段ローラー47a,47bに繰り出す。この時、装置内の制御部(不図示)が一対の第1前段ローラーのうちの駆動ローラー46aの周速を制御し、第1前段ローラー46a,46bが第2前段ローラー47a,47bに繰り出す糸状弾性部材23の速度を供給速度Vaと等しい速度Vaにする。
そして、第2前段ローラー47a,47bは、第1前段ローラー46a,46bから繰り出された糸状弾性部材23を挟持すると共に一対の速度調整ローラー43a,43bに繰り出す。この時、装置内の制御部(不図示)が一対の第2前段ローラーのうちの駆動ローラー47aの周速を制御し、第2前段ローラー47a,47bが速度調整ローラー43a,43bに繰り出す糸状弾性部材23の速度を巻回速度Vbよりも速い速度Vdにする(Vb<Vd)。そのため、第1前段ローラー46a,46bと第2前段ローラー47a,47bとの間で、第1前段ローラー46a,46bが繰り出す糸状弾性部材23の速度Vaに対する第2前段ローラー47a,47bが繰り出す糸状弾性部材23の速度Vdの倍率(Vd/Va)、即ち、供給速度Vaに対する巻回速度Vbの倍率(Vb/Va)よりも高い伸長倍率で、糸状弾性部材23を伸長させることができる。
その後、速度調整ローラー43a,43bは、第2前段ローラー47a,47bから繰り出された糸状弾性部材23の速度Vdよりも遅い供給速度Vaで、糸状弾性部材23を回転体51に繰り出す(Vd>Va)。そのため、高い伸長倍率で伸長された糸状弾性部材23は、再び緩んだ状態で、即ち、糸状弾性部材23を搬送可能な最低張力に対応する伸長倍率で、回転体51に供給される。最終的に、回転体51に供給された糸状弾性部材23は、供給速度Vaに対する巻回速度Vbの倍率(Vb/Va)で伸長され、搬送ベルト611〜614に巻回される。
以上のように、実施例3では、一対の速度調整ローラー43a,43bの上流側に、一対の第1前段ローラー46a,46b(第1上流側速度調整機構に相当)と、その第1前段ローラー46a,46bよりも下流側に位置する一対の第2前段ローラー47a,47b(第2上流側速度調整機構に相当)とを設ける。そして、第1前段ローラー46a,46bから繰り出された糸状弾性部材23の速度Va(第3速度に相当)よりも速い速度Vd(第4速度に相当)で、第2前段ローラー47a,47bが糸状弾性部材23を速度調整ローラー43a,43bに連続して繰り出すようにする。また、第1前段ローラー46a,46bから繰り出される糸状弾性部材23の速度Vaに対する第2前段ローラー47a,47bから繰り出される糸状弾性部材23の速度Vdの倍率(Vd/Va)を、供給速度Vaに対する巻回速度Vbの倍率(Vb/Va)よりも大きくする。
そうすることで、回転体51が搬送ベルト611〜614に糸状弾性部材23を巻回する前に、巻回時の伸長倍率よりも高い伸長倍率で糸状弾性部材23を伸長させることができ、糸状弾性部材23を伸び易い状態にしておくことができる。そのため、糸状弾性部材23の切れを抑制することができ、安定的に糸状弾性部材23を搬送し且つ伸長させることができる。また、第1前段ローラー46a,46bや第2前段ローラー47a,47bが追加されて、糸状弾性部材23を繰り出すローラーが増える点からも、より安定的に糸状弾性部材23を搬送できると言える。なお、第1前段ローラー46a,46bが繰り出す糸状弾性部材23の速度を供給速度Vaにするに限らない。第1前段ローラー46a,46bが繰り出す糸状弾性部材23の速度に対する第2前段ローラー47a,47bが繰り出す糸状弾性部材23の速度の倍率が、供給速度Vaに対する巻回速度Vbの倍率よりも大きくなっていればよい。
また、糸状弾性部材23を回転体51に供給する前に糸状弾性部材23を高い伸長倍率に伸長させるに限らず、回転体51内で糸状弾性部材23を高い伸長倍率に伸長させてもよい。その場合、回転体51が備える4個のガイドプーリー521〜524のうちの少なくとも2個を駆動プーリーとし、上流側の駆動プーリーが巻回速度Vdよりも速い最高速度Vd’で糸状弾性部材23を繰り出すようにし、下流側の駆動プーリーが供給速度Vaで糸状弾性部材23を繰り出すようにする(Va<Vb<Vd’)。例えば、第2ガイドプーリー522が繰り出す糸状弾性部材23の速度を最高速度Vd’にし、第3ガイドプーリー523が繰り出す糸状弾性部材23の速度を供給速度Vaにしてもよいし、第1,第4ガイドプーリー521,524が繰り出す糸状弾性部材23の速度を供給速度Vaにし、第2,第3ガイドプーリー522,523が繰り出す糸状弾性部材23の速度を最高速度Vd’にしてもよい。そうすることで、回転体51が搬送ベルト611〜614に糸状弾性部材23を巻回する前に、巻回時の伸長倍率よりも高い伸長倍率で糸状弾性部材23を伸長させることができ、糸状弾性部材23を伸び易い状態にしておくことができる。
===その他の実施の形態===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
上記の実施形態では、使い捨ておむつ1のサイドフラップ20a,20bを製造する際に伸縮性シートを使用しているが、これに限らない。例えば、使い捨ておむつ1の他の部品、例えば、ウェストギャザーや脚周りギャザーや立体ギャザー等の製造に本発明に係る伸縮性シートを使用してもよい。
上記の実施形態では、伸縮性シートを使用する吸収性物品として、展開型の使い捨ておむつ1を例に挙げているが、これに限らない。吸収性物品が、例えば、生理用ナプキンでもよいし、ペットの***場として使用されるペットシートでもよい。また、吸収性物品に限らず、例えば、清掃用モップなどに取り付けられて使用される清掃用シートなど、他の製品に本発明に係る伸縮性シートを使用してもよい。
1 使い捨ておむつ、10 本体部、11 表面シート、12 裏面シート、
13 吸収体、14 糸状弾性部材、15 糸状弾性部材、
20a,20b サイドフラップ、21 ファスニングテープ、
22a 第1シート(一対の連続シート)、22b 第2シート(一対の連続シート)、23 糸状弾性部材、25a 下部シート、25b 下部シート、
25c 下部シート、26 上部シート、30 伸縮性シート、
31 伸縮性シート、32 複合シート、40 供給ユニット、41 リール機構、
42 テンションコントローラー(張力調整機構)、
42a テンションセンサー、42b 張力調整用ローラー、
43a,43b 速度調整用ローラー(速度調整機構)、44 搬送ローラー、
45a,45b 前段ローラー(上流側速度調整機構)、
46a,46b 第1前段ローラー(第1上流側速度調整機構)、
47a,47b 第2前段ローラー(第2上流側速度調整機構)、
50 巻回ユニット(巻回機構)、51 回転体、511 本体部、512 軸部、
521〜524 ガイドプーリー(駆動プーリー)、53 駆動モーター、
54 伝達機構、60 搬送ユニット(搬送機構)、
611〜614 搬送ベルト、621〜628 プーリー、
63a,63b 第1接合ローラー(接合機構)、64 切断部材

Claims (7)

  1. 一対の連続シートの間に当該連続シートの連続方向と交差する方向である幅方向に伸長している糸状弾性部材を介在させた状態で前記一対の連続シートと前記糸状弾性部材とを接合する接合機構と、
    前記一対の連続シートの間に向けて、巻回された前記糸状弾性部材を搬送方向に沿って搬送する搬送機構と、
    前記糸状弾性部材を連続して繰り出し前記搬送機構に前記糸状弾性部材を伸長状態で巻回する巻回機構と、
    前記糸状弾性部材を所定の張力に調整して連続して繰り出す張力調整機構と、
    前記張力調整機構から繰り出された前記糸状弾性部材を、前記巻回機構が前記搬送機構に前記糸状弾性部材を巻回する第1速度よりも遅い第2速度で、前記巻回機構に連続して繰り出す速度調整機構と、
    備え、
    前記巻回機構は、前記搬送方向を軸方向として回転する回転体を有し、
    前記回転体には、前記糸状弾性部材を掛け回して回転することにより、前記糸状弾性部材を案内する複数のガイドプーリーが設けられており、
    前記複数のガイドプーリーは、
    前記回転体の側面上の前記搬送方向下流側の端部に、前記搬送方向と交差する方 向を軸方向として回転するように設けられた下流側端部ガイドプーリーと、
    前記回転体の側壁よりも内側に、前記搬送方向を軸方向として回転するように設 けられた内側ガイドプーリーと、
    を有し、
    前記糸状弾性部材は、前記本体部の前記搬送方向上流側の端部から下流側の端部に向かう方向に走行して前記下流側端部ガイドプーリーに掛け回された後、前記内側ガイドプーリーに掛け回されて、前記本体部の側面から前記搬送機構に備えられた搬送ベルトに向かう方向に走行することを特徴とする伸縮性シートの製造装置。
  2. 請求項1に記載の伸縮性シートの製造装置であって、
    前記第2速度に対する前記第1速度の倍率を調整することで、前記一対の連続シートの間に介在される前記糸状弾性部材の伸長倍率を調整すること、
    を特徴とする伸縮性シートの製造装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の伸縮性シートの製造装置であって、
    前記複数のガイドプーリーは、前記糸状弾性部材を巻き掛けて駆動回転することにより前記糸状弾性部材を搬送経路に案内する駆動プーリーを含むこと、
    を特徴とする伸縮性シートの製造装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造装置であって、
    前記速度調整機構の上流側に、前記張力調整機構から繰り出された前記糸状弾性部材を前記第2速度よりも遅い速度で前記速度調整機構に連続して繰り出す上流側速度調整機構を備えること、
    を特徴とする伸縮性シートの製造装置。
  5. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造装置であって、
    前記速度調整機構の上流側に、第1上流側速度調整機構と、当該第1上流側速度調整機構よりも下流側に位置する第2上流側速度調整機構と、を備え、
    前記第1上流側速度調整機構は、前記張力調整機構から繰り出された前記糸状弾性部材を第3速度で前記第2上流側速度調整機構に連続して繰り出し、
    前記第2上流側速度調整機構は、前記第1上流側速度調整機構から繰り出された前記糸状弾性部材を前記第3速度よりも速い第4速度で前記速度調整機構に連続して繰り出し、
    前記第3速度に対する前記第4速度の倍率が、前記第2速度に対する前記第1速度の倍率よりも大きいこと、
    を特徴とする伸縮性シートの製造装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造装置であって、
    前記張力調整機構は、前記糸状弾性部材の前記所定の張力を、前記糸状弾性部材を搬送可能な最低張力に調整すること、
    を特徴とする伸縮性シートの製造装置。
  7. 一対の連続シートの間に当該連続シートの連続方向と交差する方向である幅方向に伸長している糸状弾性部材を介在させた状態で前記一対の連続シートと前記糸状弾性部材とを接合することと、
    搬送機構が、前記一対の連続シートの間に向けて、巻回された前記糸状弾性部材を搬送方向に沿って搬送することと、
    巻回機構が、前記糸状弾性部材を連続して繰り出し前記搬送機構に前記糸状弾性部材を伸長状態で巻回することと、
    速度調整機構が、所定の張力に調整されて連続して繰り出された前記糸状弾性部材を、前記巻回機構が前記搬送機構に前記糸状弾性部材を巻回する第1速度よりも遅い第2速度で、前記巻回機構に連続して繰り出すことと、
    を備え、
    前記巻回機構は、前記搬送方向を軸方向として回転する回転体を有し、
    前記回転体には、前記糸状弾性部材を掛け回して回転することにより、前記糸状弾性部材を案内する複数のガイドプーリーが設けられており、
    前記複数のガイドプーリーは、
    前記回転体の側面上の前記搬送方向下流側の端部に、前記搬送方向と交差する方 向を軸方向として回転するように設けられた下流側端部ガイドプーリーと、
    前記回転体の側壁よりも内側に、前記搬送方向を軸方向として回転するように設 けられた内側ガイドプーリーと、
    を有し、
    前記糸状弾性部材は、前記本体部の前記搬送方向上流側の端部から下流側の端部に向かう方向に走行して前記下流側端部ガイドプーリーに掛け回された後、前記内側ガイドプーリーに掛け回されて、前記本体部の側面から前記搬送機構に備えられた搬送ベルトに向かう方向に走行することを特徴とする伸縮性シートの製造方法。
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