JP6063699B2 - 樹上作業体勢安定確保方法 - Google Patents

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本発明は、樹木に登って樹木の剪定や伐採等の作業を行なう際に、樹木上での作業者の作業体勢の安定を確保できる樹上作業体勢安定確保方法に関する。
木に登るのに、従来より、ダブルロープシステムが使用されている。このダブルロープシステムは、1本の長尺ロープを樹木の枝に掛けて折り返すことで2重ロープ状態とし、樹木の枝から延びた2重ロープの一方の長尺ロープ部の端部に例えば二重8の字状結びを形成し、その輪っか部分をカラビナにより自分(作業者)の安全帯につなぎ、その二重8の字状結び部分から延びた長尺ロープ部分に、一端部に輪っかを設けた短尺ロープ材の他端部を巻き付けてフリクションノットを形成し、その短尺ロープ材の一端部の輪っかにカラビナを付けて、このカラビナを前記安全帯に取り付けるようにしたもので、フリクションノットより下方の長尺ロープを引き、その後にフリクションノットを押し上げ、これを繰り返すことにより安全を確保しながら登っていくことができる。
このようなダブルロープシステムによって樹木の所要高さまで登り、その登った位置で枝を剪定したり伐採する等の作業を行なう場合、そのままでは樹上作業体勢が極めて不安定で、作業を的確且つ安全に行なえないことから、従来では、作業者が予め装備した既製のランヤードを樹木の所要部に掛け回し、その両端部を作業者の安全帯につないで、このランヤードによって樹上作業体勢の安定を確保した状態で作業を行なっている。
上記のような従来の方法によれば、樹上作業体勢の安定を図るためには、長尺ロープの他に既製のランヤードを用意しておいて、樹上作業時にこの既製のランヤードをハーネスに取り付けておく必要がある。この既製のランヤードは、長さが2〜10mの範囲で種々異なっていることから、作業によって必要な長さのものといちいち取り替えなければならず、非常に面倒であった。
本発明は、上記の事情に鑑み、1本の長尺ロープでダブルロープシステムとランヤードシステムとを形成することによって、従来方法におけるランヤードの取り替えの面倒さを無くし、作業を能率良く行なうことができる樹上作業体勢安定確保方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明は、1本の長尺ロープ2の一端部に、作業者Sの安全帯5に対し切り離し自在に連結する第1連結器4Aを取り付け、第1連結器4Aから所要長さ離れた長尺ロープ2上に第1伸縮調整具3Aを設け、第1伸縮調整具3Aに第1連結器4Aと同様の第2連結器4Bを取り付けて、第1連結器4Aから第1伸縮調整具3A辺りまでの長尺ロープ2部分をダブルロープシステムDRSとし、第1伸縮調整具3Aから後方へ離れた長尺ロープ2上に第2伸縮調整具3Bと第3伸縮調整具3Cとを所要間隔をおいて設け、これら第2及び第3伸縮調整具3B,3Cに第1連結器4Aと同様の第3及び第4連結器4C,4Dを取り付けて、第2伸縮調整具3Bから第3伸縮調整具3C辺りまでの長尺ロープ2部分によりランヤードシステムLYSを形成してなるロープ装置1を使用した樹上作業体勢安定確保方法であって、地上から所要高さにある樹木T幹の枝分かれ部又は枝Bからなる上部アンカー9にダブルロープシステムDRSを掛け、第1及び第2連結器4A,4Bを安全帯5に連結した状態で、このダブルロープシステムDRSを使用して所要高さまで登り、この登った位置の近くにある樹木T幹の枝分かれ部又は枝Bからなる下部アンカー10にランヤードシステムLYSを掛け、第3及び第4連結器4C,4Dを安全帯5に連結することにより樹上作業体勢の安定を確保するようにしたことを特徴とする。
請求項2は、請求項1に記載の樹上作業体勢安定確保方法において、地上から所要高さにある樹木T幹の枝分かれ部又は枝Bからなる上部アンカー9にダブルロープシステムDRSを掛け、第1及び第2連結器4A,4Bを安全帯5に連結した状態で、このダブルロープシステムDRSを使用して所要高さまで登り、この登った位置の近くにある樹木T幹の枝分かれ部又は枝Bからなる下部アンカー10にランヤードシステムLYSを掛け、第3及び第4連結器4C,4Dを安全帯に連結することによって樹上作業体勢の安定を確保した状態で樹木Tの剪定や伐採作業を行い、その後第1連結器4Aを安全帯5から切り離して、ダブルロープシステムDRSを前記上部アンカー9より上方にある所要の上部アンカー9に掛け、第1連結器4Aを安全帯5に連結した後、第3及び第4連結器4C,4Dを安全帯5から切り離し状態で、ダブルロープシステムDRSを使用して所要高さまで登り、その登った位置の近くにある樹木T幹の枝分かれ部又は枝Bからなる下部アンカー10にランヤードシステムLYSを掛け、第3及び第4連結器4C,4Dを安全帯5に連結することにより樹上作業体勢の安定を確保するようにしたことを特徴とする。
請求項3は、請求項1又は2に記載の樹上作業体勢安定確保方法において、第1〜第3伸縮調整具3A,3B,3Cは、短尺ロープ材11の一端部側を長尺ロープ2に巻き付けて結び目33,34を形成したものからなることを特徴とする。
請求項4は、請求項1又は2に記載の樹上作業体勢安定確保方法において、第1〜第3伸縮調整具3A,3B,3Cは、所定の操作をすることにより長尺ロープ2に沿って移動し、所定方向の荷重がかかることよって長尺ロープ2上での移動を阻止されるように構成されたロック金具35からなることを特徴とする。
上記解決手段による発明の効果を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明の樹上作業体勢安定確保方法は、1本の長尺なロープ2の一端部側をダブルロープシステムDRSとし、このダブルロープシステムDRSの後方にランヤードシステムLYSを形成したロープ装置1を使用し、所要高さにある樹木T幹の枝分かれ部又は枝Bからなる上部アンカー9にダブルロープシステムDRSを掛け、第1及び第2連結器4A,4Bを安全帯5に連結した状態で、このダブルロープシステムDRSを使用して所要高さまで登り、この登った位置の近くにある樹木T幹の枝分かれ部又は枝Bからなる下部アンカー10にランヤードシステムLYSを掛け、第3及び第4連結器4C,4Dを安全帯5に連結することによって樹上作業体勢の安定を確保できるようにしたもので、ランヤードシステムLYSをダブルロープシステムDRSと同じロープ2に一体に形成しているから、従来のダブルロープシステムのように既製のランヤードを作業によっていちいち取り替える必要がなく、作業を能率良く行なうことができる。
請求項2に係る発明の樹上作業体勢安定確保方法によれば、ダブルロープシステムDRSを、順次高くなっていく上部アンカー9に付け替えていくことにより、樹木Tの低位置から高い位置に至る各所で作業者S自身の樹木作業体勢の安定を確保して、各所での樹木Tの剪定や伐採作業を的確且つ安全に行なうことができる。
請求項3に係る発明によれば、第1〜第3伸縮調整具3A,3B,3Cとして、ロープ材11,12の一端部11a,12a側を長尺ロープ2に巻き付けて結び目33,34を形成したものを使用すれば、結び目33,34の形成及び操作に多少の熟練を要するが、伸縮調整具3の製作コストを大幅に低減できる。
請求項4に係る発明によれば、第1〜第3伸縮調整具3A,3B,3Cとして、所定の操作をすることにより長尺ロープ2に沿って移動し、所定方向の荷重がかかることよって長尺ロープ2上での移動を阻止されるように構成されたロック金具35を使用すれば、操作が簡単容易となり、熟練を要しない。
本発明の樹上作業体勢安定確保方法によって樹上作業を行なっている状態を示す説明図である。 本発明に使用するロープ装置の主要部を示す斜視図である。 本発明に係る樹上作業体勢安定確保方法において、ダブルロープシステムを上部アンカーに掛けた状態を示す説明図である。 (a) はダブルロープシステを使用して木に登っている状態を示す説明図であり、(b) は登った位置でランヤードシステムを下部アンカーに掛けようとしている状態の説明図である。 (a) はランヤードシステムを下部アンカーに掛け終わった状態の説明図であり、(b) はダブルロープシステムの一端部を作業者の安全帯から切り離している状態の説明図である。 ダブルロープシステムを次の上部アンカーに掛けている状態を示す説明図である。。 (a) 〜(d) は伸縮調整具の一例を形成する方法を示す説明図である。 (a) 〜(c) は伸縮調整具の他の例を形成する方法を示す説明図である。 (a) 〜(f) は二重8の字状結びの結び方を説明する説明図である。 伸縮調整具及び連結器の他の実施形態を示す斜視図である。
以下に本発明の好適な一実施形態を図面に基づいて説明すると、図1は以下に示す本発明に係る樹上作業体勢安定確保方法を実施している状態の概略説明図であり、図2はこの方法に使用するロープ装置の要部を示す斜視図である。本発明の樹上作業体勢安定確保方法に使用するロープ装置1は、1本の長尺なロープ2の一端部に、作業者Sが装着した安全帯5の被連結部6,7,8に対し切り離し自在に連結する第1連結器4Aを二重8の字状結び32を介して取り付け、第1連結器4Aから所要長さ離れた長尺ロープ2上に第1伸縮調整具3Aを設け、この第1伸縮調整具3Aに第1連結器4Aと同様の第2連結器4Bを取り付けて、第1連結器4Aから第1伸縮調整具3A辺りまでの長尺ロープ2部分をダブルロープシステムDRSとし、第1伸縮調整具3Aから後方へ離れた長尺ロープ2上に第2伸縮調整具3Bと第3伸縮調整具3Cとを所要間隔をおいて設け、これら第2及び第3伸縮調整具3B,3Cに第1連結器4Aと同様の第3連結器4C及び第4連結器4Dを取り付けて、第2伸縮調整具3Bから第3連結器4C辺りまでの長尺ロープ2部分によって下部アンカー用のランヤードシステムLYSを形成したもので、図3に示すように地上から所要高さにある樹木Tの例えば枝Bからなる上部アンカー9にダブルロープシステムDRSを掛け、第1連結器4A及び第2連結器4Bを安全帯5の被連結部6に連結した状態で、このダブルロープシステムDRSを使用して図4の(a) に示すように所要高さまで登り、この登った位置の近くにある例えば樹木T幹の枝分かれ部からなる下部アンカー10にランヤードシステムLYSを掛け、第3連結器4C及び第4連結器4Dを安全帯5の被連結部7,8に連結することによって樹上作業体勢の安定を確保できる。
第1伸縮調整具3Aは、ダブルロープシステムDRSの長さを自由に調整するものであり、第2伸縮調整具3B及び第3伸縮調整具3Cは、ランヤードシステムLYSの長さを自由に調整するものである。図2に示すロープ装置1においてダブルロープシステムDRSの端に設けられた第1伸縮調整具3Aは、短尺ロープ材11の一端部側を長尺ロープ2に巻き付けて結び目33を形成したものからなり、具体的には、図7の(a) 〜(c) に示すように、短尺ロープ材11の一端部11a側をメインロープ2にグルグルと複数回巻き付け、その一端部11aを複数回巻付部分の側部から短尺ロープ材11の本体部に直交させて長尺ロープ2の下を潜らせた後、複数回巻付部分内に通し、その中央部から外へ引き出すことにより形成されるブレイクスヒッチ33(結び目)からなるもので、この結び目33を手で掴んで押し引き操作することにより、長尺ロープ2に沿ってスライドさせることができ、また所定方向の張力をかけることにより、長尺ロープ2上にロックさせることができる。
また図2に示すロープ装置1においてランヤードシステムLYSの両端側に設けられる第2伸縮調整具3B及び第3伸縮調整具3Cの各伸縮調整具は、ロープ材12によるプルージック結び34からなるもので、これも手で掴んで押し引き操作することにより、長尺ロープ2に沿ってスライドさせることができ、そして所定方向の張力をかけることにより長尺ロープ2上にロックさせることができる。このプルージック結び34は、図8の(a) 〜(d) に示すように、無端リング状のロープ材12を細長く折り曲げて、その一端側折り曲げ部分12aを長尺ロープ2に直交させた状態で、ロープ材12の他端側折り曲げ部分12bを一端側折り曲げ部分12aと長尺ロープ2の間に通し((a) ,(b) 参照)、この通したロープ材12の他端側折り曲げ部分12bを下方へ引っ張り、更にこの他端側折り曲げ部分12bを、同図の(c) に示すように一端側折り曲げ部分12aの中に通して下に引っ張ることにより、(d) に示すような数回巻きプルージック結び34を形成する。
また図2に示すように、長尺ロープ2の一端部には、二重8の字状結び32を形成し、そして一端部に第1伸縮調整具3A(結び目33)を形成した短尺ロープ材11の他端部にも二重8の字状結び32を形成しているが、各二重8の字状結び32を形成するには、図9の(a) に示すように長尺ロープ2又は短尺ロープ材11の先端部を所要長さに折り返し、この状態から(b) に示すように折り返した2本を揃えたまま「8の字状結び」とし、そして(c) 〜(e) に示すように折り返した2本のロープ部分が平行を保つように結んでいって、(f) に示す状態とすればよい。こうして形成した二重8の字状結び32の輪っか部32oに第1連結器4A又は第2連結器4Bとしてのカラビナ13が取り付けられる。
尚、図2に示す実施形態のロープ装置1では、長尺ロープ2の一端部及び短尺ロープ材11の先端部に二重8の字状結び32を形成して、その輪っか部32oにカラビナ13を取り付けているが、長尺ロープ2の一端部及び短尺ロープ材11の先端部をループ状のアイ部を形成して、そのアイ部にカラビナ13を取り付けるようにしてもよい。
第1連結器4A〜第4連結器4Dの各連結器としては、図2に示す第1連結器4A及び第2連結器4Bに使用しているようなカラビナ13が最も好ましいが、同図に示す第3連結器4C及び第4連結器4Dに使用している開閉式フック14でもよい。この場合、フック14の取付リング14aをロープ材12の先端側輪っか部12oに取り付ける。
作業者Sが装着する作業安全帯5としては、フルハーネス型安全帯、イージーハーネス型安全帯、シットハーネス型安全帯、腿ベルト型安全帯、胴ベルト型安全帯等を使用できる。図3〜図6に示す安全帯5は、胴ベルト5aと腿部ベルト5bとからなるもので、胴ベルト5aには、使用状態での前部中央に被連結部6が設けられ、左右両サイドに被連結部7,8が設けられて、しかして前部中央の被連結部6には第1連結器4A及び第2連結器4Bをつなぎ、両サイドの被連結部7,8には第3連結器4C及び第4連結器4Dを夫々つなぐようになっている。
上記のような構成よりなるロープ装置1を使用して樹上作業体勢の安定を確保する方法について以下に説明する。
先ず、図3に示すように、作業者Sは、地上で、長尺ロープ2のダブルロープシステムDRSを、地上から所要高さにある樹木Tの例えば枝Bからなる上部アンカー9に掛け、第1連結器4A及び第2連結器4Bを夫々安全帯5の前部中央の被連結部6に連結する。この時、ランヤードシステムLYS側にある第2伸縮調整具3Bの第3連結器4Cと第3伸縮調整具3Cの第4連結器4Dとは、図3に示すように安全帯5から切り離した状態とする。
尚、長尺ロープ2は、全長が40メートルから60メートル程度の相当に長いもので、その他端部側は図1及び図3に示すように螺旋巻きした状態で地上にストックしておく。また、長尺ロープ2のダブルロープシステムDRSを枝B等の上部アンカー9に掛ける時は、ダブルロープシステムDRSの先端部にスローライン・パウチ(投げ紐の先に重りを付けたもの)をつないで、このスローライン・パウチを上部アンカー9に投げ掛けるようにすればよい。
そして、このダブルロープシステムDRSを使用して図4の(a) に示すように所要高さまで登る。この時、作業者Sは、第1伸縮調整具3Aより下方の長尺ロープ2部分を引くことにより、自分の体を上げることができ、第1伸縮調整具3Aを上方へ滑らせることにより長尺ロープ2をグリップして、体が下へ落ちないようにし、また第1伸縮調整具3Aより下方の長尺ロープ2部分を引っ張るのと同時に自分の下半身を上に持ち上げるようにする。
上記のようにして所要高さまで登ったならば、図4の(b) ,図5の(a) に示すように、登った位置の近くにある樹木Tの例えば幹の枝分かれ部からなる下部アンカー10に長尺ロープ2のランヤードシステムLYS部分を掛けて、第3連結器4C及び第4連結器4Dを、安全帯5の左右両サイドにある被連結部7,8に連結することにより樹上作業体勢の安定を確保する。尚、第3連結器4Cを安全帯5の被連結部7に連結した状態は、図5の(a) には見えず、図6に示されている。
図5の(a) は、ダブルロープシステムDRS側の第1連結器4A及び第2連結器4Bを夫々作業者Sの安全帯5の被連結部6につないだまま、ランヤードシステムLYS側の第3連結器4C及び第4連結器4Dを安全帯5の被連結部7,8につないだ状態を示すもので、この状態で、作業者Sは、樹木T上での自身の作業体勢の安定を確保できるから、樹木Tの剪定作業や伐採作業を的確且つ安全に行なうことができる。
図5の(a) に示すようにランヤードシステムLYSにより樹木T上での作業体勢の安定を確保した状態で剪定等の所要の作業を終え、更に上方位置での剪定等の作業を行なう時は、図5の(b) に示すように、ダブルロープシステムDRS側の第1連結器4Aを作業者Sの安全帯5の被連結部6から切り離してダブルロープシステムDRSを緩めた状態で、このダブルロープシステムDRSを、図6に示すように更に上方にある樹木T幹の枝分かれ部からなる上部アンカー9に掛け、しかして第1連結器4Aを安全帯5の被連結部6に連結した後、ランヤードシステムLYS側の第3連結器4C及び第4連結器4Dを安全帯5の被連結部7,8から切り離して図3に示すような状態とし、斯かる状態で、再びダブルロープシステムDRSを使用して図4の(a) により説明した要領で所要高さまで登り、その登った位置の近くにある樹木Tの幹の枝分かれ部又は枝からなる下部アンカー10にランヤードシステムLYS部分を掛け、第3連結器4C及び第2連結器4Bを安全帯5の被連結部7,8に連結することによって樹上作業体勢の安定を確保し、作業を行なう。
以降は、必要に応じて、図3〜図6によって説明した上記の動作を繰り返し行なって、長尺ロープ2のダブルロープシステムDRSを、順次高くなっていく上部アンカー9に付け替えていくことにより、樹木Tの低位置から高い位置に至る各所で作業者S自身の樹木作業体勢の安定を確保して、各所での樹木Tの剪定や伐採作業を的確且つ安全に行なうことができる。
上述した樹上作業体勢安定確保方法に使用するロープ装置1の第1伸縮調整具3A〜第3伸縮調整具3Cは、図7及び図8に示すように、ロープ材11,12の一端部側をロープ2に結び付けて結び目(ブレイクスヒッチ33やプルージック結び34)を形成してなるものであるが、このような結び目の他には、図10に示すように、所定の操作をすることによってロープ2に沿って移動し、所定方向の荷重がかかることよりロープ2上での移動を阻止されるように構成されたロック金具35からなるものを使用できる。
図10は、ロック金具35からなる第1伸縮調整具3A〜第3伸縮調整具3Cにカラビナ13からなる第2連結器4B〜第4連結器4Dを着脱自在に取り付けた実施形態を示している。ロック金具35は、所定方向に荷重をかけることによって作動するロック部材15のロック作用により長尺ロープ2上での移動を阻止され、荷重を解放することによってロック部材15によるロックが解除され、そのロック解除状態で金具本体16を押し引き操作することによって長尺ロープ2上で移動可能となるように構成されたもので、ロック部材15は、長尺ロープ2を保持する断面略U字形金具本体16に枢軸19で枢着されていて、一端部には長尺ロープ2に対し接離可能な偏心カム部17を有し、他端部に取付孔18を有し、常時はバネ(図示せず)により、ロック部材15を、その偏心カム部17が長尺ロープ2から離間して金具本体16を長尺ロープ2に沿ってスライド可能なロック解除位置に付勢し、そして第2連結器4B〜第4連結器4Dであるカラビナ13を前記バネに抗して所定方向(例えば図10のに関して右斜め上方向)に引っ張ることにより、ロック部材15が枢軸19を中心に回動して、偏心カム部17が長尺ロープ2に圧接し、その圧接摩擦力によって金具本体16を長尺ロープ2上にロックする構成となっている。
図10に示すカラビナ13は、略C字形の本体部13aと、本体部13aの下端部側に枢軸13bを介して回動可能に枢着され、C字形本体部13aの開口を閉鎖する回動部13cと、回動部13cの遊端部と本体部13aの上端部側とに亘って螺嵌された安全リング13dとにより構成され、使用にあたっては、安全リング13dを回して本体部13aの上端部側から回動部13c側に引き込んだ後、この回動部13cを枢軸13bを中心に回動して、C字形本体部13aの開口を開放することにより、ロック金具35のロック部材15に設けてある取付孔18に挿通して取付け可能な状態となる。
以上の実施形態の説明から分かるように、この発明の樹上作業体勢安定確保方法では、1本の長尺ロープ2の一端部側にダブルロープシステムDRS形成し、このダブルロープシステムDRSの後方側にランヤードシステムLYSを形成したロープ装置1を使用し、しかして所要高さにある樹木T幹の枝分かれ部又は枝Bからなる上部アンカー9にダブルロープシステムDRSを掛け、第1及び第2連結器4A,4Bを安全帯5に連結した状態で、このダブルロープシステムDRSを使用して所要高さまで登り、この登った位置の近くにある樹木T幹の枝分かれ部又は枝Bからなる下部アンカー10にランヤードシステムLYSを掛け、第3及び第4連結器4C,4Dを安全帯5に連結することによって樹上作業体勢の安定を確保できるようにしたもので、ランヤードシステムLYSをダブルロープシステムDRSと同じロープ2に一体に形成しているから、従来のダブルロープシステムのように既製のランヤードを、作業によっていちいち取り替える必要がなくなり、作業を能率良く行なうことができる。
T 樹木
B 樹木の枝
S 作業者
1 ロープ装置
2 長尺ロープ
3A 第1伸縮調整具
3B 第2伸縮調整具
3C 第3伸縮調整具
4A 第1連結器
4B 第2連結器
4C 第3連結器
4D 第4連結器
DRS ダブルロープシステム
LYS ランヤードシステム
5 安全帯
9 上部アンカー
10 下部アンカー

Claims (4)

  1. 1本の長尺ロープの一端部に、作業者の安全帯に対し切り離し自在に連結する第1連結器を取り付け、第1連結器から所要長さ離れた長尺ロープ上に第1伸縮調整具を設け、第1伸縮調整具に第1連結器と同様の第2連結器を取り付けて、第1連結器から第1伸縮調整具辺りまでの長尺ロープ部分をダブルロープシステムとし、第1伸縮調整具から後方へ離れた長尺ロープ上に第2伸縮調整具と第3伸縮調整具とを所要間隔をおいて設け、これら第2及び第3伸縮調整具に第1連結器と同様の第3及び第4連結器を取り付けて、第2伸縮調整具から第3伸縮調整具辺りまでの長尺ロープ部分によりランヤードシステムを形成してなるロープ装置を使用した樹上作業体勢安定確保方法であって、地上から所要高さにある樹木幹の枝分かれ部又は枝からなる上部アンカーにダブルロープシステムを掛け、第1及び第2連結器を安全帯に連結した状態で、このダブルロープシステムを使用して所要高さまで登り、この登った位置の近くにある樹木幹の枝分かれ部又は枝からなる下部アンカーにランヤードシステムを掛け、第3及び第4連結器を安全帯に連結することにより樹上作業体勢の安定を確保するようにした樹上作業体勢安定確保方法。
  2. 地上から所要高さにある樹木幹の枝分かれ部又は枝からなる上部アンカーにダブルロープシステムを掛け、第1及び第2連結器を安全帯に連結した状態で、このダブルロープシステムを使用して所要高さまで登り、この登った位置の近くにある樹木幹の枝分かれ部又は枝からなる下部アンカーにランヤードシステムを掛け、第3及び第4連結器を安全帯に連結することによって樹上作業体勢の安定を確保した状態で樹木の剪定や伐採作業を行い、その後第1連結器を安全帯から切り離して、ダブルロープシステムを前記上部アンカーより上方にある所要の上部アンカーに掛け、第1連結器を安全帯に連結した後、第3及び第4連結器を安全帯から切り離し状態で、ダブルロープシステムを使用して所要高さまで登り、その登った位置の近くにある樹木幹の枝分かれ部又は枝からなる下部アンカーにランヤードシステムを掛け、第3及び第4連結器を安全帯に連結することにより樹上作業体勢の安定を確保するようにした請求項1に記載の樹上作業体勢安定確保方法。
  3. 第1〜第3伸縮調整具は、短尺ロープ材の一端部側を長尺ロープに巻き付けて結び目を形成したものからなる請求項1又は2に記載の樹上作業体勢安定確保方法。
  4. 第1〜第3伸縮調整具は、所定の操作をすることにより長尺ロープに沿って移動し、所定方向の荷重がかかることよって長尺ロープ上での移動を阻止されるように構成されたロック金具からなる請求項1又は2に記載の樹上作業体勢安定確保方法。
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