JP6057376B2 - ヒドロキシメチルフルフラール及び/又はフルフラールの還元方法 - Google Patents

ヒドロキシメチルフルフラール及び/又はフルフラールの還元方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6057376B2
JP6057376B2 JP2013158138A JP2013158138A JP6057376B2 JP 6057376 B2 JP6057376 B2 JP 6057376B2 JP 2013158138 A JP2013158138 A JP 2013158138A JP 2013158138 A JP2013158138 A JP 2013158138A JP 6057376 B2 JP6057376 B2 JP 6057376B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
dimethylfuran
carbon dioxide
mpa
solid catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013158138A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015027966A (ja
Inventor
川波 肇
肇 川波
チャタジー マヤ
チャタジー マヤ
孝之 石坂
孝之 石坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority to JP2013158138A priority Critical patent/JP6057376B2/ja
Publication of JP2015027966A publication Critical patent/JP2015027966A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6057376B2 publication Critical patent/JP6057376B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/54Improvements relating to the production of bulk chemicals using solvents, e.g. supercritical solvents or ionic liquids

Landscapes

  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

本発明は、5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール(ヒドロキシメチルフルフラール)及び/又はフルフラールの還元方法に関する。詳しくは、これらヒドロキシメチルフルフラール及び/又はフルフラールを出発原料として、水素化によりジメチルフラン及び/又はメチルフランを製造する方法に関する。
近年、バイオ燃料として注目されているジメチルフラン(DMF)の合成方法は、バイオマス原料であるフルクトースやグルコースからC6ルートとして得られるヒドロキシメチルフルフラール(HMF)を、還元してジヒドロキシメチルフラン(DHMF)へと変換し、最後に水素化分解によりジメチルフラン(DMF)を合成する方法が知られている。特にヒドロキシメチルフルフラール(HMF)はフルクトースやグルコースなど糖鎖から容易に合成できることから、バイオマスを原料とした製造方法が盛んに検討されている(非特許文献1)。更に、C6ルートと同時に、C5ルートを経て得られるフルフラールから、還元して得られるメチルフランも、同様にバイオ燃料等への利用が期待されている(図1、2参照)。
ヒドロキシメチルフルフラールもしくはフルフラールの還元から得られる生成物は、様々な化合物が得られジメチルフランまたはメチルフランを選択的に得ることは難しい。特に多くの場合は、フラン環が還元され、ヒドロフラン骨格を有する化合物(2,5−ジヒドロキシメチルテトラヒドロフラン:DHMTHF;2−メチルテトラヒドロフラン−5−メタノール:MTHFM;2,5−ジメチルテトラヒドロフラン:DMTHF;2−メチルテトラヒドロフラン:MTHF;テトラヒドロフラン:THF)が得られやすく、ジメチルフランまたはメチルフランを選択的に得ることは困難であった。
その中で、ヒドロキシメチルフルフラールからジメチルフランへの直接変換方法として、幾つかの手法が報告されている。特許文献1では、ヒドロキシメチルフルフラールからジメチルフランを得る際に、ギ酸を水素源に、テトラヒドロフランを溶媒として、Pd/Cを触媒にして15時間加熱還流させて反応させている。収率は88%と比較的良好な値であるが、硫酸を用いているため後処理が必要であること、テトラヒドロフランを用いており有機溶媒を除去する必要があること、更にギ酸を用いているため反応が著しく遅いという問題がある。特許文献2は、ブタノール中での反応で、触媒はCu−Ru/Cを用いることで、高い転化率を示している。しかし、ジメチルフランの選択率は最大でも71%で、かつ反応時間も10時間以上を要するという問題がある。
また、非特許文献2は、水中での反応でジメチルフランの収率が25%程度と低い。非特許文献3は、超臨界メタノール中での水添になるものの、ジメチルフランの収率は50%程度である。更に、非特許文献4は、ジメチルフランの収率は95%と良いものの、水素源はギ酸であり、硫酸を酸触媒とする反応条件である。そのため、有機溶媒(テトラヒドロフラン)中での加熱還流を15時間行う必要があり、更にギ酸を還元剤として用いているため、二酸化炭素も多く発生するという問題がある。
一方、超臨界二酸化炭素を反応媒体に用いる水素化還元法について、本発明者らは各種方法を提案している(特許文献3、4、5、6)。超臨界二酸化炭素は水素を無限大に溶解するため、従来の水添法に対して、任意の水素濃度に調整することができる。それにより、気液平衡などの問題が一切ないため、100℃以下の低温で効率的に水素化することが可能である。但し、これらの水素化還元は、水素付加型の還元であり、例えばアルデヒドの水素付加型還元によるアルコールの合成、ニトリルの水素付加型還元によるアミンの生成、ニトロ基の水素付加型によるアミンの生成などが検討されている。
更に、本発明者らは水素付加型還元では無く、脱水型還元法も提案している。その一例は、ヒドロキシメチルフルフラールおよびヒドロキシメチルフルフラール誘導体を超臨界二酸化炭素中で還元することで、選択的にアルカン類を得る技術を提案した(特許文献7)。これは、ヒドロキシメチルフルフラールまたはヒドロキシメチルフルフラール誘導体を原料にして還元を完結させる、最終的にはフラン環を水素化により開環させ、更に脱水によりアルカン類を得る手法である。この手法を用いることで、ガソリンなどのオクタン価の高い燃料が一気に得られる画期的な技術である。しかし、多段階の還元を一気に完結させる手法であるため、更には反応ルートも複数あると考えられる。そのため、この手法において還元を途中で止めても、選択的にジメチルフランを得ることは難しい。
また、特許文献8では、水中でフラン類の水素化が提案されている。その際に、二酸化炭素を加えることで水素化が促進されると報告されているが、反応が促進しすぎてジメチルフランの生成は一切認められず、一番還元されたテトラヒドロフランが生成しており、十分な反応制御には至っていない。
このため、バイオ燃料としてだけでなく、各種中間原料として注目されているジメチルフラン(DMF)、メチルフランの合成方法を、強酸や強塩基、あるいは各種有機溶媒を用いることなく、また反応後の廃液処理の問題なく簡便に製造することができれば、クリーンで省エネルギーな製造方法として有用であり、製造技術の確立が望まれている。
米国公開第2011/263880号公報 国際公開第2007/146636号パンフレット 特開2011−225502号公報 特開2010−241691号公報 特開2005−289875号公報 特開2006−137740号公報 特開2010−047543号公報 特開2012−51853号公報
Yuriy Roman-Leshkov et al., "Production of dimethylfuran for liquid fuels from biomass-derived carbohydrates". Nature 2007,447 (7147): p.982-986. Jean Marcel R.Gallo et al.,Green Chemistry, 2013, vol. 15, p. 85-90. Thomas S. Hansen et al.,Green Chemistry, 2012, vol. 14, p. 2457-2461. Todsapon Thananatthanachon et al., Angewandte Chemie, International Edition, 2010, vol. 49, p. 6616-6618.
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ジメチルフラン(DMF)、メチルフランの合成方法を、強酸や強塩基、あるいは各種有機溶媒を用いることなく、また反応後の廃液処理の問題なく簡便に製造することができ、クリーンで省エネルギーな製造方法を提供することを目的とする。
そこで、本発明者らは、超臨界二酸化炭素を媒体とする還元反応において、各種条件を検討した結果、少量の水の存在が選択性を大きく変えることを見出し、本発明に至った。即ち、水が存在しないとほとんど目的とする生成物が得られず、又大量の水が存在していても、加水分解等が起こりやすくなるため、副反応が起きやすい。その上、水自体が媒体となることで、反応機構が全く異なってくるため、生成物が異なってしまい、目的とする生成物が得られない。
本発明では、超臨界二酸化炭素を反応媒体とし、固体触媒の存在下において、超臨界二酸化炭素と基質との混合溶液に溶解する少量の水によって、オレフィンの水素付加型還元が抑えられ、脱水型の還元を進行させやすくすることで、オーバーリアクションを抑えつつ、ジメチルフラン(DMF)またはメチルフランを選択的に得ることが可能となった。
即ち、本発明は、
[1] ヒドロキシメチルフルフラール及び/又はフルフラールを出発原料とし、固体触媒の存在下、水素化により2,5−ジメチルフラン及び/又は2−メチルフランを製造する方法において、
超臨界二酸化炭素を反応溶媒として用いるとともに、反応系に、前記出発原料と超臨界二酸化炭素との混合溶液に溶解する量の水を加えることを特徴とする2,5−ジメチルフラン及び/又は2−メチルフランの製造方法。
[2] 前記加える水の量が、該超臨界二酸化炭素の容量に対して1容量%以上8容量%以下である上記[1]に記載の2,5−ジメチルフラン及び/又は2−メチルフランの製造方法。
[3] 超臨界二酸化炭素の圧力を、臨界圧力又は7.3MPa以上16MPa以下とすることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載の2,5−ジメチルフラン及び/又は2−メチルフランの製造方法。
[4] 水素の圧力を、0.2MPa以上2MPa以下とすることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の2,5−ジメチルフラン及び/又は2−メチルフランの製造方法。
[5] 前記固体触媒として、パラジウムをカーボンに担持した固体触媒、白金をカーボンに担持した固体触媒、又はロジウムをカーボンに担持した固体触媒を用いることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の2,5−ジメチルフラン及び/又は2−メチルフランの製造方法。
[6] 反応温度を、50℃以上100℃以下とすることを特徴とする上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の2,5−ジメチルフラン及び/又は2−メチルフランの製造方法。
本発明は、ジメチルフラン(DMF)、メチルフランの合成方法を、強酸や強塩基、あるいは各種有機溶媒を用いることなく、また反応後の廃液処理の問題なく簡便に製造することができ、クリーンで省エネルギーな合成方法を提供できる。また、超臨界二酸化炭素を使うことで、反応時間も短く、反応温度を大幅に低くすることができ、更に、生成物の分離精製も容易で、かつ転化率・収率も高くできる。
バイオマス原料からバイオマス燃料への合成経路C6を示す反応図。 バイオマス原料からバイオマス燃料への合成経路C5を示す反応図。 実施例1の反応時間2時間での生成物である2,5−ジメチルフランが示すGCチャートとマススペクトルである。 2,5−ジメチルフランの標準物質が示すGCチャートとマススペクトルである。
本発明は、ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)及び/又はフルフラールを出発原料として、超臨界二酸化炭素を媒体とし、固体触媒の存在下において、超臨界二酸化炭素と出発原料との混合溶液に溶解する少量の水によって、オレフィンの水素付加型還元が抑えられ、脱水型の還元を進行させやすくすることで、オーバーリアクションを抑えつつ、ジメチルフラン(DMF)またはメチルフランを選択的に得るものである。出発原料から最終生成物への反応としては、次の式のとおりである。
Figure 0006057376
本発明において原料として用いるヒドロキシメチルフルフラール及び/又はフルフラールは、いかなる由来、方法により製造されたものでも用いることができる。なかでもバイオマス原料であるフルクトースやグルコース等から製造されたものを出発原料とすることが好ましい。
本発明は、反応媒体として超臨界二酸化炭素を用いる。超臨界二酸化炭素とは、温度31℃の臨界温度および7.38MPaの臨界圧力、及びこれを超えている温度および圧力において存在する二酸化炭素のことである。本発明で用いる超臨界二酸化炭素は、臨界点以上の温度と圧力を有すれば、いずれの状態でも用いることができる。通常、温度は31℃以上200℃以下、圧力は7MPa以上27MPa以下の範囲から選ばれる。好ましくは、温度は35℃以上100℃以下、圧力は7MPa以上16MPa以下である。より好ましくは、温度は50℃以上100℃以下、圧力は7.3MPa以上16MPa以下の二酸化炭素の温度、圧力である。
本発明においては反応媒体として超臨界二酸化炭素を用いることにより、反応後に二酸化炭素の超臨界状態を開放して常温、常圧にするだけで、二酸化炭素はガス化し、生成物と固体触媒とが分離するため生成物、触媒の分離、回収が可能となり、触媒の再利用が容易である。又従来、用いていた強酸や強塩基、あるいは各種有機溶媒を用いることがなく、また反応後の廃液処理の問題なく簡便に合成することができる。これにより、反応装置としての反応器および周辺機器の材料に耐腐食性の高い材料を用いる必要がなく、安価なものとすることができる。
本発明においては、超臨界二酸化炭素の媒体、固体触媒の存在下において、目的とする反応生成物を得るためには、出発原料と超臨界二酸化炭素との混合溶液に溶解する量の水が必要である。水が存在しないとほとんど目的とする生成物が得られない。又水の量が多いと、出発原料が水によく溶解するので、加水分解等が起こりやすくなる。又副反応が起きやすい上に、水自体が媒体となることで、超臨界二酸化炭素を媒体とする反応機構ではなくなってしまう。このため、反応制御ができなくなり、又目的とする生成物が得られなくなる。本発明では、超臨界二酸化炭素と出発原料との混合溶液に溶解する数%から十数%程度の少量の水によって、オレフィンの水素付加型還元が抑えられ、脱水型の還元が進行させやすくすることで、オーバーリアクションを抑えつつ、生成物を選択的に得ることが可能となった。
出発原料と超臨界二酸化炭素との混合溶液に溶解する量の水とは、加水分解等が起こらず、副反応が起きにくい状態である範囲の量、又水自体が媒体とならない範囲の量である。即ち、溶解する水の量としては、超臨界二酸化炭素の容量に対して、0.1容量%以上10容量%以下の量を加える。好ましくは、1溶量%以上8容量%以下である。
本発明において反応に用いる水素は、所定の圧力で反応系内に導入すればよい。水素圧は、0.1MPa以上であれば特に限定されないが、余り水素圧が高すぎると還元反応が進みすぎるので上限は3MPaである。反応系内に導入する水素圧は好ましくは、0.2MPa以上2MPaである。より好ましくは、0.2MPa以上1.5MPaである。
本発明において用いる固体触媒は、触媒活性成分の一つである担持金属として遷移金属を用い、該金属はアルミナ、シリカ、炭素又は活性炭、炭酸バリウム、ケイソウ土、マグネシア、チタニア、ジルコニア等の無機担体に担持される。なかでもアルミナ、活性炭、シリカ、メソポーラスシリカ(MCM−41)、アルミニウムまたはガリウム含有メソポーラスシリカ(Al−MCM−41、Ga−MCM−41)の担体を用いるのが好ましい。触媒活性成分の一つである担持金属種は、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、ニッケル、銅、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金が挙げられるが、好適には、クロム、ニッケル、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウムが用いられ、より好ましくは、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウムが用いられる。
好ましくは固体触媒として、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウムを主触媒成分とし、アルミナ、シリカ、メソポーラスシリカ(MCM−41)、活性炭、炭酸バリウム、ケイソウ土、マグネシア、チタニア、ジルコニア等の無機担体に担持したものである。この中でも、パラジウムをカーボンに担持した固体触媒、白金をカーボンに担持した固体触媒、又はロジウムをカーボンに担持した固体触媒を用いるのがより好ましい。
上記固体触媒の形状は特に限定されないが、ペレット状、球状、リング状、顆粒状、粉末状等を用いることができ、触媒の粒径は、反応管の内径等によって最適な値を選べばよく、特に制限を受けない。又、触媒の使用量には特に制限はなく、反応速度、除熱、触媒コストなどを考慮して定めることができるが、触媒活性に有効な量であってできるだけ少量であることが望ましい。
固体触媒は、従来から公知の合成法により製造することができる。例えば、ゾル・ゲル法、共沈法、含浸法等が例示される。固体触媒の使用量は、原料1重量部に対して0.01重量部から1重量部が好ましく、さらに0.1重量部から1重量部がより好ましい。より好ましくは、0.1重量部から0.5重量部である。
本発明においては、固体触媒を用いているので、反応系から触媒を分離する後処理が容易である。即ち、固体触媒であるため濾過により容易に回収でき、また触媒活性の低下が少なく再使用が可能である。本固体触媒には有害な金属等を用いておらず、安全で安価で高選択性を有する触媒系である。
本発明におけるヒドロキシメチルフルフラール及び/又はフルフラールから2,5−ジメチルフラン及び/又は2−メチルフランを形成する反応機構は、超臨界状態下での二酸化炭素を反応媒体とした還元反応である。即ち、ヒドロキシメチルフルフラール及び/又はフルフラールを出発原料とし、固体触媒の存在下、水素化により2,5−ジメチルフラン及び/又は2−メチルフランへの脱水素反応である。二酸化炭素を反応媒体とし、原料物質から最終生成物への反応が一段で起こり、2,5−ジメチルフラン又は2−メチルフランが簡単に生成する。通常、ヒドロキシメチルフルフラール又はフルフラールから2,5−ジメチルフラン又は2−メチルフランを形成するには、ギ酸が良く用いられるが、本発明では、水と二酸化炭素により生成する炭酸がギ酸としての役割を果たしていると考えられる。
本発明におけるヒドロキシメチルフルフラール(HMF)から2,5−ジメチルフラン(DMF)を形成する反応機構は、固体触媒の存在下、水素化、脱水素反応であり、反応経路を化2に示す。
Figure 0006057376
本発明における2,5−ジメチルフランを形成する反応機構は、出発物質であるヒドロキシメチルフルフラール(HMF)から還元により2,5−ジヒドロキシメチルフラン(DHMF)を経て、水素化分解により2−メチル−5−ヒドロキシメチルフラン(HMMF)を経て、2,5−ジメチルフラン(DMF)を生成する反応経路と、ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)から5−メチルフルフラール(MF)を経て、2−メチル−5−ヒドロキシメチルフラン(HMMF)を経て、2,5−ジメチルフラン(DMF)を生成する反応経路の2つが考えられる。本発明はいずれの反応経路によっても、1段階で原料物質から2,5−ジメチルフラン(DMF)を、短時間で生成することができる。
本発明におけるフルフラールから2−メチルフランを形成する反応機構は、固体触媒の存在下、還元によりヒドロキシメチルフラン(MFA)を形成し、ヒドロキシメチルフランを脱水素する反応であり、反応経路を化3に示す。1段階で、出発原料であるフルフラールから2−メチルフランを短時間で生成することができる。
Figure 0006057376
本発明における反応装置は、回分式反応装置または連続式反応装置を用いることができる。連続式では、例えば固定床流通式反応装置、流動床式反応装置などを用いることができる。
本発明において、反応生成物の2,5−ジメチルフラン又は2−メチルフランは反応系からの分離精製として、従来から存在している分離技術を用いて簡単に分離することができる。例えば、沸点の差を利用する蒸留法を用い分離することができる。
本発明において生成する2,5−ジメチルフラン又は2−メチルフランは、バイオ燃料としてエネルギー密度がエタノールより約40%高く、ガソリンと同程度である。化学的に安定であり水とも混ざらないため、空気中の水分を吸収することもなく、又沸点がエタノールよりも14℃高いにもかかわらず、製造後に2,5−ジメチルフランを単離する際に必要なエネルギーは、エタノールの単離に必要なエネルギーの1/3で済み有用である。それだけでなく、各種中間原料として利用できる。
以下、実施例によって、本発明を具体的に説明するが、本発明はそれに限定されるものではない。
<分析手段(GC/MS)>
ブルカーダルトニクス社製ガスクロマトグラフ/質量分析装置GC/MS(GC3800−Saturn2200)、アジレント社製ガスクロマトグラフ/水素炎イオン化検出器GC/FID(GC−2010)により生成物の定性、定量分析を行なった。カラムは島津ジーエルシー株式会社製DB−5を用い、注入量は、1.0μL、気化室温度を250℃、カラムオーブン温度を40℃に設定し、カラム温度は40℃で5minホールドし、10℃/minの速度で150℃まで昇温させ5minホールドし分析した。目的生成物と思われるピークの保持時間と標準物質のものとが一致することを確かめたのち、当該ピーク部分をマススペクトルで分析し、主たる部分の分子量および分解物のパターンが、標準物質のものと一致することで定性分析を行った。
転化率は、出発原料の仕込み量に対して、反応して消費された出発原料の量の割合をいい、選択率は、全生成物量に対して、目的とする生成物量の割合をいい下記式により求めた。
転化率%(mol%)=原料の消費量(mol)/原料の使用量(mol)×100
選択率%(mol%)=生成物量(mol)/全生成物量(mol)×100
[実施例1]
50mLのオートクレーブに触媒0.02gとヒドロキシメチルフルフラール(HMF:アルドリッチ社製)0.1gを重量で1:5の比で入れ、更に水1mLを入れた後、容器を温度80℃まで加熱した。次に、水素を所定の圧力(1MPa)の圧力まで導入し、その後、ポンプを用いて二酸化炭素を導入し10MPaの圧力まで達したら、スターラーで撹拌させ反応開始させた。2時間後、反応容器を氷冷し、ゆっくりと二酸化炭素を常圧に戻した。反応後、オートクレーブ内に残った化合物をアセトンまたはクロロホルムで抽出し、触媒をろ過してから、GC−MSで定性分析を、GCで定量分析を行った。触媒を表1のとおり変えて行い、それぞれ実施例1−1から実施例1−6とした。結果を表1に示す。
反応生成物を定性分析、定量分析したクロマトグラムおよびマススペクトルの結果を図に示す。図3の上段は、反応時間2時間後の生成物のGCクロマトグラムで、横軸は保持時間であり、下段は保持時間RTが1.9分のマススペクトルであり、横軸は分子量を示している。図4の上段は、標準物質としての純物質2,5−ジメチルフランのGCクロマトグラムで、横軸は保持時間であり、下段はマススペクトルであり、横軸は分子量を示している。以上の結果から2,5−ジメチルフランが生成しているのが確認できた。
本実施例では、固体触媒としてPd/C(Palladium on activated carbon,金属担持率5%、アルドリッチ社製)、Pd/Al−MCM−41(産総研:発明者が調整、以下「発明者が調整」とする)、Pd/Ga−MCM−41(発明者が調整)、Pt/C(Platinum on carbon,金属担持率5%,アルドリッチ社)、Rh/C(Rhodium on carbon,金属担時率5%,アルドリッチ社製)、Ru/MCM−41(発明者が調整)を用いると、2,5−ジメチルフランを転化率100%から32.7%、選択率100%から1.7%とすることができた。より好ましい固体触媒としてPd/C、Pt/C、Rh/Cがあげられ、Pd/C触媒では、転化率100%、選択率100%と良好であった。なお、2−メチル−5−ヒドロキシメチルメチルフラン(HMMF)、5−メチルフルフラール(MF)は、水素化分解反応の途中での反応物であって、これらが生成する場合は、2,5−ジメチルフランに対して不純物となってしまうが、分離精製することで、2,5−ジメチルフランのみを分離することができる。なお、上記触媒の発明者が調製は、例えば、「触媒調製ハンドブック」(エヌ・ティ・エス社、2011年4月20日発行、p.272-273)に記載の方法で調製できる。
Figure 0006057376
[比較例1、2]
実施例1−1において、水1mLを入れないで、かつ二酸化炭素を導入しない以外は、実施例1−1と同じ条件で行ったものを比較例1とした。また、実施例1−1において、水1mLを入れないで、反応時間を4時間とする以外は、実施例1−1と同じ条件で行ったものを比較例2とした。その時の転化率、選択率を表2に示す。水を用いない場合は、2,5−ジメチルフラン(DMF)の生成はなかった。
Figure 0006057376
[実施例2、比較例3]
50mLのオートクレーブに触媒Pd/C(Palladium on activated carbon,金属担持率5%、アルドリッチ社製)0.02gとヒドロキシメチルフルフラール(HMF:アルドリッチ社製)0.1gを重量で1:5の比で入れ、更に水1mLを入れた後、容器を温度80℃まで加熱した。次に、水素を所定の圧力(1MPa)の圧力まで導入し、その後、ポンプを用いて二酸化炭素の導入量を0から16MPaまでを導入し、所定の圧力まで達したら、スターラーで撹拌させ反応開始させた。2時間後、反応容器を氷冷し、ゆっくりと二酸化炭素を常圧に戻した。反応後、オートクレーブ内に残った化合物をアセトンまたはクロロホルムで抽出し、触媒をろ過してから、GC−MSで定性分析を、GCで定量分析を行った。二酸化炭素圧を0MPa〜16MPaとしたものをそれぞれ、比較例3、実施例2−1〜実施例2−6とした。その時の二酸化炭素圧、転化率、選択率を表3に示す。
二酸化炭素を導入しない場合は、2,5−ジメチルフランの転化率が4%と選択率は非常に低く比較例3とした。なかでも二酸化炭素圧が10〜12MPaにおいては、転化率、選択率を100%とすることができ、2,5−ジメチルフランの収率は非常に良かった。
Figure 0006057376
[実施例3]
実施例1−1において、水素を0.2MPa〜2MPaの圧力まで変える以外は実施例1−1と同じ条件で行ったものを実施例3−1〜実施例3−5とした。その時の水素圧、転化率、選択率を表4に示す。水素圧は、0.2MPa以上であるならば十分2,5−ジメチルフランを得ることができた。一方、水素圧が2MPaになると還元反応が進みすぎ転化率が下がってしまった。
Figure 0006057376
[実施例4]
実施例1−1において、反応温度を35℃〜100℃まで変える以外は実施例1−1と同じ条件で行ったものを実施例4−1〜実施例4−4とした。その時の反応温度、転化率、選択率を表5に示す。
反応温度80℃において、2,5−ジメチルフランの転化率、選択率は100%であり、収率は非常に良かった。超臨界温度の下限である35℃でも反応は進行した。又従来の120℃、220℃を超えた反応温度に比べて、100℃までの温度条件で十分反応が進行していることがわかった。
Figure 0006057376
[実施例5]
実施例1−1において、水の添加量を0.5mL〜4.0mLまで変える以外は実施例1−1と同じ条件で行ったものを実施例5−1〜実施例5−4とした。その時の水の添加量と、転化率、選択率を表6に示す。
添加する水の量は、超臨界二酸化炭素の容量に対して1容量%から8容量%に相当している。なかでも添加量0.5〜1.0mLが最適であり、この量は、超臨界二酸化炭素の容量に対して1容量%から2容量%に相当している。
Figure 0006057376
[実施例6]
実施例1−1において、固体触媒と原料の重量割合いを1:2〜1:10までで変える以外は実施例1−1と同じ条件で行ったものを実施例6−1〜実施例6−3とした。その時の固体触媒と原料の割合い、転化率、選択率を表7に示す。
出発原料と固体触媒との重量割合として、出発原料1に対して固体触媒0.1〜0.5としたものである。この範囲の固体触媒量ではいずれも最適な2,5−ジメチルフランの収率となっていた。
Figure 0006057376
[実施例7]
50mLのオートクレーブに原料として、フルフラール(アルドリッチ社製)を0.1g、固体触媒としてPd/C(Palladium on activated carbon,金属担持率5%,アルドリッチ社製)0.02gを用いて、水素圧力0.2MPa、二酸化炭素圧力を10MPa、反応温度を80℃で反応を行った。反応時間を10分、15分としたものを実施例7−1、実施例7−2とした。その時の転化率、選択率を表8に示す。反応は短時間ですみ、反応時間15分では転化率、選択率も非常に良好であった。
Figure 0006057376
バイオ燃料、各種中間原料として注目されているジメチルフラン、メチルフランの合成方法を、強酸や強塩基、あるいは各種有機溶媒を用いることなく、また反応後の廃液処理の問題なく簡便に製造することができ、クリーンで省エネルギーな製造方法として有用である。

Claims (6)

  1. ヒドロキシメチルフルフラール及び/又はフルフラールを出発原料とし、固体触媒の存在下、水素化により2,5−ジメチルフラン及び/又は2−メチルフランを製造する方法において、
    超臨界二酸化炭素を反応溶媒として用いるとともに、反応系に、前記出発原料と超臨界二酸化炭素との混合溶液に溶解する量の水を加えることを特徴とする2,5−ジメチルフラン及び/又は2−メチルフランの製造方法。
  2. 前記加える水の量が、該超臨界二酸化炭素の容量に対して1容量%以上8容量%以下である請求項1に記載の2,5−ジメチルフラン及び/又は2−メチルフランの製造方法。
  3. 超臨界二酸化炭素の圧力を、臨界圧力又は7.3MPa以上16MPa以下とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の2,5−ジメチルフラン及び/又は2−メチルフランの製造方法。
  4. 水素の圧力を、0.2MPa以上2MPa以下とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の2,5−ジメチルフラン及び/又は2−メチルフランの製造方法。
  5. 前記固体触媒として、パラジウムをカーボンに担持した固体触媒、白金をカーボンに担持した固体触媒、又はロジウムをカーボンに担持した固体触媒を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の2,5−ジメチルフラン及び/又は2−メチルフランの製造方法。
  6. 反応温度を、50℃以上100℃以下とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の2,5−ジメチルフラン及び/又は2−メチルフランの製造方法。
JP2013158138A 2013-07-30 2013-07-30 ヒドロキシメチルフルフラール及び/又はフルフラールの還元方法 Active JP6057376B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013158138A JP6057376B2 (ja) 2013-07-30 2013-07-30 ヒドロキシメチルフルフラール及び/又はフルフラールの還元方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013158138A JP6057376B2 (ja) 2013-07-30 2013-07-30 ヒドロキシメチルフルフラール及び/又はフルフラールの還元方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015027966A JP2015027966A (ja) 2015-02-12
JP6057376B2 true JP6057376B2 (ja) 2017-01-11

Family

ID=52491954

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013158138A Active JP6057376B2 (ja) 2013-07-30 2013-07-30 ヒドロキシメチルフルフラール及び/又はフルフラールの還元方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6057376B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108654693B (zh) * 2017-04-01 2021-06-08 南京农业大学 一种疏水钯/金属有机框架材料及其制备方法与用于合成2,5-二甲基呋喃的应用
CN110041953A (zh) * 2019-04-29 2019-07-23 南开大学 一种利用生物质制备液态燃料的方法
CN112275282B (zh) * 2020-11-03 2023-07-04 大连海事大学 一种负载Pt纳米颗粒的生物炭催化剂制备方法与应用
CN114380678B (zh) * 2022-01-28 2023-06-23 广东石油化工学院 一种糠醛水液加氢重排制备环戊酮的方法
CN115518635B (zh) * 2022-10-19 2023-11-10 中国科学院大连化学物理研究所 一种负载型钯纳米簇催化剂的制备及其在5-羟甲基糠醛加氢中的应用

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101422731A (zh) * 2007-11-01 2009-05-06 国家纳米技术与工程研究院 一种糠醛气相加氢制2-甲基呋喃的催化剂及其制备方法
US8324409B2 (en) * 2010-04-23 2012-12-04 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Efficient method for preparing 2,5-dimethylfuran
GB2482887A (en) * 2010-08-18 2012-02-22 Johnson Matthey Plc Catalyst and process for hydrogenation of aldehydes
CN103028405A (zh) * 2012-12-27 2013-04-10 珠海凯美科技有限公司 糠醛选择加氢制备2-甲基呋喃的催化剂及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015027966A (ja) 2015-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Cai et al. Biomass into chemicals: One-pot production of furan-based diols from carbohydrates via tandem reactions
Chatterjee et al. Hydrogenation of 5-hydroxymethylfurfural in supercritical carbon dioxide–water: a tunable approach to dimethylfuran selectivity
Sun et al. Production of C4 and C5 alcohols from biomass-derived materials
Sacia et al. Synthesis of biomass-derived methylcyclopentane as a gasoline additive via aldol condensation/hydrodeoxygenation of 2, 5-hexanedione
Ferraz et al. Influence of support basic sites in green oxidation of biobased substrates using Au-promoted catalysts
JP6057376B2 (ja) ヒドロキシメチルフルフラール及び/又はフルフラールの還元方法
Balakrishnan et al. Etherification and reductive etherification of 5-(hydroxymethyl) furfural: 5-(alkoxymethyl) furfurals and 2, 5-bis (alkoxymethyl) furans as potential bio-diesel candidates
Zheng et al. Efficient aerobic oxidation of 5-hydroxymethylfurfural to 2, 5-furandicarboxylic acid on Ru/C catalysts
Li et al. Tailored one-pot production of furan-based fuels from fructose in an ionic liquid biphasic solvent system
Wei et al. One-pot production of 2, 5-dimethylfuran from fructose over Ru/C and a Lewis–Brønsted acid mixture in N, N-dimethylformamide
EP3154927B1 (en) Method for producing muconic acids and furans from aldaric acids
EP3097087B1 (en) An improved process for the preparation of 2,5-dimethylfuran and furfuryl alcohol over ruthenium supported catalysts
CN108620127B (zh) 一种四氢糠醇氢解制1,5-戊二醇的催化剂及制备方法及其应用
Huang et al. Mechanistic insights into the solvent-driven adsorptive hydrodeoxygenation of biomass derived levulinate acid/ester to 2-methyltetrahydrofuran over bimetallic Cu–Ni catalysts
Shirai et al. One-pot production of 5-hydroxymethylfurfural from cellulose using solid acid catalysts
JP4916038B2 (ja) フラン類の水素化反応によるテトラヒドロフラン誘導体の製造方法
Cui et al. Production of 4-hydroxymethylfurfural from derivatives of biomass-derived glycerol for chemicals and polymers
CN109134223B (zh) 一种由5-羟甲基糠醛制备3-羟甲基环戊酮的方法
JP6345654B2 (ja) テトラヒドロフランの製造方法
WO2013144315A9 (en) Method for the production of aliphatic alcohols and/or their ethers, in particular 1-octanol
CN110290870B (zh) 3,4-二羟基四氢呋喃的还原反应用催化剂及其还原产物的制造方法
US9475742B2 (en) Glycerol conversion by heterogeneous catalysis
JP6369828B2 (ja) ヒドロキシメチルフルフラールの還元方法
US9527826B2 (en) Single step process for conversion of furfural to tetrahydrofuran
Park et al. 5‐(Chloromethyl) Furfural as a Potential Source for Continuous Hydrogenation of 5‐(Hydroxymethyl) Furfural to 2, 5‐Bis (Hydroxymethyl) Furan

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160328

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6057376

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250