JP6056227B2 - 画像形成装置およびバイアス電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置およびバイアス電源装置に関する。
公報記載の従来技術として、第1の電源回路の出力側にバイパス抵抗を並列に接続した回路と、第1の電源回路と極性が異なる第2の電源回路の出力側にバイパス抵抗を並列に接続した回路とを各バイパス抵抗が直列になるように接続し、第1の電源回路及び第2の電源回路から選択的に出力させる電源装置において、第1の電源回路及び第2の電源回路の一方に設けられたバイパス抵抗をラッシュ電流防止と逆バイアスディスチャージ抵抗とで構成し、第1の電源回路及び第2の電源回路の他方から出力されているときに前記逆バイアスディスチャージ抵抗を短絡するスイッチング手段を設けた電源装置が存在する(特許文献1参照)。
また、他の公報記載の従来技術として、トランスを備え、第1の制御信号に基づいて電圧の値が制御される第1の電圧を出力する第1の電源回路と、前記第1の電圧と極性が異なり、第2の制御信号に基づいて電圧の値が制御される第2の電圧を出力する第2の電源回路と、前記トランスの一次側に加わる電圧をスイッチングするスイッチング素子と、前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御する制御回路とを備え、極性切換信号に基づき、前第1の電圧の出力から前記第2の電圧の出力への切換が行われ、前記切換時において、前記極性切換信号に基づき前記制御回路の動作の停止が行われる電源装置が存在する(特許文献2参照)。
特許第3721825号公報 特開2010−161836号公報
本発明の目的は、バイアス電源における出力電圧の極性の切り替え時間に起因する画像形成速度の低下を抑制した画像形成装置等を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、像保持体と、前記像保持体を帯電する帯電手段と、前記帯電手段により帯電された前記像保持体を露光し、当該像保持体に静電潜像を形成する露光手段と、前記露光手段により露光され前記像保持体に形成された静電潜像を現像する現像手段と、前記現像手段により現像された画像を、被転写体に転写する転写電界を生成する第1の電源部と、当該転写電界とは異なる極性の非転写電界を、当該転写電界を供給する当該第1の電源部と交互に生成する第2の電源部と、当該第1の電源部によって流れる電流に対する第1の制限値に対応する第1のしきい値と当該第1の制限値より絶対値において大きい第2の制限値に対応する第2のしきい値とを有し、当該非転写電界から当該転写電界に切り替えられるに、当該非転写電界を設定する信号により当該非転写電界から当該転写電界に切り替えられたことを検知して、当該第1のしきい値から当該第2のしきい値に変更するしきい値設定部と、当該第1の電源部によって流れる電流を検知する検知部と、当該しきい値設定部によって設定された当該第1のしきい値または当該第2のしきい値に基づいて、当該第1の電源部によって流れる電流が当該第1の制限値以上または当該第2の制限値以上になった場合に、当該第1の電源部が出力する転写電界を絶対値において低下させるように当該第1の電源部を制御する出力制御部と、を備えたバイアス電源を備え、当該現像された画像を当該被転写体に転写する転写手段と、を備え、前記しきい値設定部は、前記非転写電界から前記転写電界に切り替えられた後であって、当該転写電界から当該非転写電界に切り替える前の予め定められた時刻において、前記第2のしきい値から前記第1のしきい値に変更するとともに、当該第2のしきい値を当該第1のしきい値に変更するまで当該第2のしきい値を維持することを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、第1の電圧を負荷に供給する第1の電源部と、前記第1の電圧とは極性の異なる第2の電圧を、当該第1の電圧を供給する前記第1の電源部と交互に前記負荷に供給する第2の電源部と、前記第1の電源部によって前記負荷に供給される電圧または当該負荷に流れる電流に対する第1の制限値に対応する第1のしきい値と、当該第1の制限値より絶対値において大きい第2の制限値に対応する第2のしきい値と、を備え、当該負荷に供給する電圧を前記第2の電圧から前記第1の電圧に切り替えられるに、当該第2の電圧を設定する信号により当該第2の電圧から当該第1の電圧に切り替えられたことを検知して、当該第1のしきい値から当該第2のしきい値に変更するしきい値設定部と、前記第1の電源部によって前記負荷に供給される電圧または当該負荷に流れる電流を検知する検知部と、前記しきい値設定部によって設定された前記第1のしきい値または前記第2のしきい値に基づいて、前記検知部によって検知された前記負荷に供給される電圧または当該負荷に流れる電流が、前記第1の制限値以上または前記第2の制限値以上になった場合に、前記第1の電圧を絶対値において低下させるように前記第1の電源部を制御する出力制御部と、を備え、前記しきい値設定部は、前記第2の電圧から前記第1の電圧に切り替えられた後であって、当該第1の電圧から当該第2の電圧に切り替える前の予め定められた時刻において、前記第2のしきい値から前記第1のしきい値に変更するとともに、当該第2のしきい値を当該第1のしきい値に変更するまで当該第2のしきい値を維持することを特徴とするバイアス電源装置である。
請求項3に記載の発明は、前記しきい値設定部は微分回路を備え、前記第2のしきい値から前記第1のしきい値に変更する時刻が当該微分回路によって設定されることを特徴とする請求項2に記載のバイアス電源装置である。
請求項に記載の発明は、前記第1の電圧の絶対値が、前記第2の電圧の絶対値より大きいことを特徴とする請求項2または3に記載のバイアス電源装置である。
請求項1の発明によれば、第1のしきい値から第2のしきい値に変更しない場合に比べ、バイアス電源における出力電圧の極性の切り替え時間に起因する画像形成速度の低下が抑制できる。
請求項2の発明によれば、第1のしきい値から第2のしきい値に変更しない場合に比べ、出力電圧の極性の切り替え時間が短縮できる。
請求項3の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、第2のしきい値から第1のしきい値への変更のための制御信号を要しない。
請求項の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、出力電圧の極性を切り替え時間がより抑制できる。
本実施の形態における画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 中間転写ベルト上のトナー像および試験トナー像を示す図である。 本実施の形態における転写バイアス電源の回路ブロックおよび回路構成の一例を示す図である。 転写バイアス電源の動作の一例を説明するタイミングチャートである。 出力電流Ioutによる出力電圧Voutの制御の一例を示すタイミングチャートである。 実施例と比較例とを示す図である。
[画像形成装置1]
図1は本実施の形態における画像形成装置1の一例を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置1は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット2Y、2M、2C、2K、各画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kにより形成された各色(成分)のトナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる転写手段の一例としての一次転写部10、中間転写ベルト15上に転写されたトナー画像(各色のトナー像が重畳されたトナー像)を被転写体の一例である用紙Pに一括転写(二次転写)させる転写手段の他の一例としての二次転写部20、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着部60を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する画像形成制御部40を有している。
本実施の形態において、各画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kは、矢印A方向に回転する像保持体の一例としての感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11を帯電する帯電手段の一例としての帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像を書込む露光手段の一例としてのレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す。)、各色(成分)のトナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視画像化する現像手段の一例としての現像器14、感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16、感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17、などの電子写真用デバイスが順次配設されている。これらの画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に配置されている。
中間転写体としての中間転写ベルト15は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたフィルム状の無端ベルトで構成されている。そして、その体積抵抗率は10〜1014Ωcmとなるように形成されており、その厚みは例えば0.1mm程度に構成されている。中間転写ベルト15は、各種ロールによって図1に示す矢印B方向に予め定められた速度で循環駆動(回転)されている。この各種ロールとしては、定速性に優れたモータ(不図示)により駆動されて中間転写ベルト15を回転させる駆動ロール31、各感光体ドラム11の配列方向に沿って直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能するテンションロール33、二次転写部20に設けられるバックアップロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニングバックアップロール34が配設されている。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向して配置される一次転写ロール16で構成されている。一次転写ロール16は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性体層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が10〜10Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。そして、一次転写ロール16は中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に圧接配置されている。
さらに一次転写ロール16にはトナーの帯電極性(ここでは、例として負極性とする。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上に重畳トナー像(後述する図2におけるトナー像101a、101b)が形成される。
二次転写部20は、中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に対向して配置された二次転写ロール22で構成されている。二次転写ロール22は、トナー像保持面側に配置され、接地(接地電圧GND)されている。バックアップロール25には、金属製の給電ロール26が接触して配置されている。そして、給電ロール26に接続して、二次転写バイアスを供給するようにバイアス電源装置の一例としての転写バイアス電源27が設けられている。
転写バイアス電源27は二次転写バイアスを生成し、生成した二次転写バイアスを、給電ロール26を介してバックアップロール25に安定的に印加する。
このバックアップロール25は、表面がカーボンを分散したEPDMとNBRとのブレンドゴムのチューブ、内部がEPDMゴムで構成されている。そして、その表面抵抗率が10〜1010Ω/□となるように形成され、硬度は例えば70°(アスカーC)に設定される。
一方、二次転写ロール22は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性体層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が10〜10Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。そして、二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に圧接配置され、転写ニップ域を形成している。
そして、二次転写ロール22は接地(接地電圧GND)されて、バックアップロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙P上にトナー像を二次転写する。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が接離自在に設けられている。一方、イエローの画像形成ユニット2Yの上流側には、各画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kにおける画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。また、黒の画像形成ユニット2Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。
この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられた予め定められたマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく画像形成制御部40からの指示により、各画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kは画像形成を開始するように構成されている。
そして、画像濃度センサ43は、濃度制御用の試験トナー像(後述する図2における試験トナー像102a、102b)を検出する。画像濃度センサ43によって検出された試験トナー像の検出結果に基づいて、画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kの動作条件の調整が行われ、形成されるトナー像の濃度が調整される。
さらに、本実施の形態における画像形成装置では、用紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙供給手段50、この用紙供給手段50に集積された用紙Pを予め定められたタイミングで取り出して搬送するピックアップロール51、ピックアップロール51により繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Pを二次転写部20へと送り込む用紙搬送路53、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される用紙Pを定着部60へと搬送する搬送ベルト55、用紙Pを定着部60に導く定着入口ガイド56を備えている。
定着部60は、ハロゲンランプ等の加熱源を内蔵する加熱ロール61と、この加熱ロール61に押し当てられる加圧ロール62とを備えており、これら加熱ロール61と加圧ロール62との間に形成される定着ニップ域にトナー像が転写された用紙Pを通過させることで、定着を行うようになっている。
次に、本実施の形態における画像形成装置1の基本的な作像プロセスについて説明する。図1に示す画像形成装置1では、図示しない画像読取装置や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により予め定められた画像処理が施された後、画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kによって作像作業が実行される。画像処理装置では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の予め定められた画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kの各々の感光体ドラム11に照射している。画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kの各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kの現像器14によって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kの感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが接触する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性と逆極性(正極性)の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、用紙搬送系では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙供給手段50から予め定められたサイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、用紙搬送路53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Pは一旦停止され、トナー像が保持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(不図示)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22がバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、転写バイアス電源27から、給電ロール26を介してバックアップロール25に、トナーの帯電極性と同極性(負極性)の電圧(第1の電圧の一例としての負電圧の転写電界(二次転写バイアス))が供給される。すると、二次転写ロール22とバックアップロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に保持された未定着のトナー像は、二次転写ロール22とバックアップロール25とによって押圧される二次転写部20において、用紙P上に一括して静電転写される。
なお、後に詳述するが、中間転写ベルト15上に保持された試験トナー像は、用紙Pに静電転写しない。よって、試験トナー像が二次転写部20を通過する際には、転写バイアス電源27から、給電ロール26を介してバックアップロール25にトナーの帯電極性と逆極性(正極性)の電圧(第2の電圧の一例としての正電圧の非転写電界(クリーニングバイアス))を供給し、試験トナー像を形成するトナーが二次転写ロール22に付着するのを抑制するとともに、二次転写ロール22に付着したトナーを中間転写ベルト15に付着させ、二次転写ロール22をクリーニングする。
すなわち、転写バイアス電源27は、正極性の電圧(正電圧)と負極性の電圧(負電圧)とを切り替えて供給する。
ここで、転写バイアス電源27は、二次転写部20において、給電ロール26を介して、バックアップロール25、中間転写ベルト15、接地(接地電圧GND)に接続された二次転写ロール22に出力電圧Voutを供給する。そして、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に用紙Pが挟みこまれる。よって、給電ロール26を介して、バックアップロール25、中間転写ベルト15、接地(接地電圧GND)に接続された二次転写ロール22が転写バイアス電源27の負荷となる。このとき、用紙Pが中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟みこまれていれば、用紙Pも負荷に含まれる。
なお、出力電圧Voutによって負荷に流れる電流を出力電流Ioutと表記する。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、定着部60における搬送速度に合わせて、用紙Pを最適な搬送速度で定着部60まで搬送する。定着部60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着部60によって熱および圧力による定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置1の排出部に設けられた排紙収納部(不図示)に搬送される。
一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナー(試験トナー像を含む)は、中間転写ベルト15の回転に伴って搬送され、クリーニングバックアップロール34および中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
[トナー像101a、101bおよび試験トナー像102a、102b]
図2は、中間転写ベルト15上のトナー像101a、101bおよび試験トナー像102a、102bを示す図である。図2は、図1に示した二次転写部20において、二次転写ロール22側から見た中間転写ベルト15の一部を示している。中間転写ベルト15は矢印B方向に移動する。
なお、以下では二次転写バイアスを転写バイアスと表記する。
図2で示すように、まず画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kにおけるそれぞれの一次転写部10において、それぞれの感光体ドラム11に形成された各色のトナー像が、中間転写ベルト15上で重畳されてトナー像101aが形成される。その後、トナー像101aと同様に、画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kにおけるそれぞれの一次転写部10において、それぞれの感光体ドラム11に形成された各色の試験トナー像が、中間転写ベルト15上で重畳されて試験トナー像102a、102bが形成される。その後、再び画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kにおけるそれぞれの一次転写部10において、それぞれの感光体ドラム11に形成された各色のトナー像が、中間転写ベルト15上に重畳されてトナー像101bが形成される。ここでは、トナー像101a、101bを区別しないときはトナー像101と、試験トナー像102a、102bをそれぞれ区別しないときは試験トナー像102と表記する。
本実施の形態における画像形成装置1は、中間転写ベルト15上にトナー像101と試験トナー像102とを交互に繰り返して形成するとした。そして、2個の試験トナー像102a、102bを中間転写ベルト15の移動方向(矢印B方向)と直交する方向に並行して形成するとした。
しかし、2個の試験トナー像102a、102bは、中間転写ベルト15の移動方向(矢印B方向)にずれて設けられていてもよい。また、試験トナー像102は1個でもよい。
試験トナー像102は、画像濃度センサ43による検出結果に基づいて、画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kで形成されるトナー像の濃度が調整できればよい。よって、試験トナー像は、画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kがそれぞれ単独で形成するトナー像、画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kのうちの複数により形成する重畳されたトナー像などの複数の領域からなるテスト画像であってよい。
なお、試験トナー像102を設けないでもよい。また、トナー像101と試験トナー像102とを交互に形成することなく、トナー像101を複数連続して形成したのち、試験トナー像102を形成してもよい。
さて、中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(不図示)が回転することで、用紙Pとトナー像101との位置合わせがなされる。そして、トナー像101が、搬送されてきた用紙Pに転写される。よって、トナー像101に対しては、転写バイアス電源27は、給電ロール26を介して負電圧の転写バイアスをバックアップロール25に供給して、トナー像101が用紙Pに転写されるようにする。
しかし、試験トナー像102に対しては、転写バイアス電源27は、給電ロール26を介して正電圧のクリーニングバイアスをバックアップロール25に供給する。このことにより、中間転写ベルト15上の試験トナー像102が二次転写ロール22に付着することを抑制するとともに、二次転写ロール22に付着したトナーを中間転写ベルト15に付着させ、二次転写ロール22をクリーニングする。
よって、転写バイアス電源27は、試験トナー像を形成しない場合であっても、トナー像101間において、バックアップロール25に正電圧のクリーニングバイアスを供給して、二次転写ロール22をクリーニングすることが好ましい。以下の説明では、試験トナー像102の有無に関わらず、前後に並ぶトナー像101の間において、転写バイアス電源27は、正電圧のクリーニングバイアスをバックアップロール25に供給するとする。
なお、トナーの帯電極性が正極性である場合、トナー像101に対しては、転写バイアス電源27は、給電ロール26を介して正電圧の転写バイアスをバックアップロール25に供給し、試験トナー像102に対しては、転写バイアス電源27は、給電ロール26を介して負電圧のクリーニングバイアスをバックアップロール25に供給する。
そして、図2に示すように、トナー像101aと試験トナー像102a、102bとの間において、転写バイアス電源27は、出力電圧(図3における出力電圧Vout)を負電圧の転写バイアスから、正電圧のクリーニングバイアスに切り替える(極性切替I)。試験トナー像102a、102bとトナー像101bとの間において、転写バイアス電源27は、出力電圧を正電圧のクリーニングバイアスから、負電圧の転写バイアスに切り替える(極性切替II)。
なお、トナー像101を用紙Pに転写するため、用紙Pが二次転写部20に存在する間は負電圧の転写バイアスが印加されていることが必要である。一方、用紙Pが二次転写部20から離れると、トナーが二次転写ロール22に付着しないように、正電圧のクリーニングバイアスが印加されることが好ましい。よって、図2では、正電圧のクリーニングバイアスが印加される期間は、試験トナー像102の前後の期間を含んで設定されている。
そして、画像形成装置1の高速化には、極性切替Iおよび極性切替IIにおける出力電圧の極性の切り替えに要する時間を短くすることが求められる。
また、画像形成装置1の高速化にともなって、負電圧の転写バイアスおよび正電圧のクリーニングバイアスのそれぞれの値が絶対値において大きくなり、極性切替の際に発生する突入電流(ラッシュ電流)も大きくなる。二次転写において、転写バイアスは例えば−12kV、クリーニングバイアスは例えば1kVである。よって、ラッシュ電流は、正電圧のクリーニングバイアスから負電圧の転写バイアスに移行する場合が逆の場合に比べて大きい。
[転写バイアス電源27の回路ブロック]
図3は、本実施の形態における転写バイアス電源27の回路ブロックおよび回路構成の一例を示す図である。図3において、回路ブロックは破線または一点鎖線で囲んで示している。
まず、転写バイアス電源27の回路ブロックを説明する。
転写バイアス電源27は、負電圧の転写バイアスを生成する第1の電源部の一例としての負電圧生成部200と、正電圧のクリーニングバイアスを生成する第2の電源部の一例としての正電圧生成部210と、負電圧の転写バイアスを供給する場合における制限電流Ipに対応するしきい値電圧Vthを設定するしきい値設定部の一例としてのしきい値設定回路220、給電ロール26を介して流れる電流を検知する検知部の一例としての電流検知回路230、電流検知回路230により検知された電流がしきい値電圧Vthで設定された制限電流Ipを超えた場合に、負電圧生成部200からの負電圧の転写バイアスを絶対値において低下させる出力制御部の一例としての出力制御回路240を備えている。
負電圧生成部200は、アナログ変換回路201、制御回路202、駆動回路203、トランス204、整流回路205、電圧検知回路206を備えている。
正電圧生成部210は、正電圧オンオフ回路211、制御回路212、駆動回路213、トランス214、整流回路215を備えている。
図3に示すように、負電圧生成部200の整流回路205と正電圧生成部210の整流回路215とが直列に接続されている。これにより、負電圧生成部200の生成する負電圧の転写バイアスと正電圧生成部210の生成する正電圧のクリーニングバイアスとが切り替えられて給電ロール26に供給されるようになっている。
本実施の形態では、転写バイアス電源27は、画像形成制御部40から、負電圧生成部200が生成する負電圧の転写バイアスの値を設定する負電圧設定信号S10および正電圧生成部210が生成する正電圧のクリーニングバイアスの値を設定する正電圧設定信号S20を、それぞれダイオード(符号なし)を介して受信する。
負電圧設定信号S10は、転写バイアス電源27が負電圧を供給する場合にハイレベル(以下、「H」で表記する。)とローレベル(以下、「L」で表記する。)とを振幅とするパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)されたパルス幅変調信号(PWM信号)の状態となり、正電圧を供給する場合に「L」の状態になる。
一方、正電圧設定信号S20は、転写バイアス電源27が正電圧を供給する場合に「L」と「H」とを振幅とするPMW信号の状態となり、負電圧を供給する場合に「L」の状態になる。
例えば、「H」は3V、「L」は0Vである。
そして、負電圧設定信号S10におけるPWM信号のデューティ比によって、負電圧の転写バイアスの値が設定される。同様に、正電圧設定信号S20におけるPWM信号のデューティ比によって、正電圧のクリーニングバイアスの値が設定される。
[転写バイアス電源27の回路構成]
次に、転写バイアス電源27の回路構成を説明する。
<負電圧生成部200>
まず、負電圧生成部200について説明する。負電圧生成部200は、他励式のスイッチング電源である。
(アナログ変換回路201)
アナログ変換回路201は、画像形成制御部40から受信する負電圧設定信号S10がPWM信号の状態であれば、PMW信号を平滑化して直流電圧(アナログ電圧)に変換し、アナログ信号S11を出力する。
アナログ変換回路201は、抵抗R1とコンデンサC1とを備えている。そして、抵抗R1とコンデンサC1とは並列に接続され、抵抗R1とコンデンサC1のそれぞれの一方の端子は、アナログ変換回路201の入力端子および出力端子となっている。抵抗R1とコンデンサC1のそれぞれの他方の端子は接地(接地電圧GND)されている。なお、接地電圧GNDは0Vとする。
アナログ変換回路201は、負電圧設定信号S10がPWM信号の状態である場合には、コンデンサC1が電荷を蓄積してPWM信号を平滑化し、直流電圧(アナログ電圧)のアナログ信号S11に変換する。このとき、アナログ信号S11の電圧値は、負電圧設定信号S10のPWM信号のデューティ比で設定される。すなわち、負電圧設定信号S10のPWM信号のデューティ比が大きいほど、コンデンサC1に蓄積される電荷が大きくなって、アナログ信号S11の電圧が高くなる。一方、負電圧設定信号S10のPWM信号部分のデューティ比が小さいほど、コンデンサC1に蓄積される電荷が小さくなって、アナログ信号S11の電圧が低くなる。
抵抗R1は、コンデンサC1の充放電の時定数を設定する。
負電圧設定信号S10が「L」(0V)の状態である場合には、抵抗R1によってコンデンサC1の電荷が放電されて、アナログ信号S11は接地電圧GND(0V)になる。
なお、負電圧設定信号S10をPWM信号としないでアナログ信号とすると、画像形成制御部40から転写バイアス電源27に送信される間にノイズなどの影響を受けてアナログ信号の電圧が変動するおそれがある。よって、負電圧設定信号S10をPWM信号とし、ノイズの影響を抑制している。
なお、ノイズの影響を抑制することを要しない場合には、負電圧設定信号S10をアナログ信号として、アナログ変換回路201を省略してもよい。
なお、後述する正電圧設定信号S20についても同様である。
(制御回路202)
制御回路202は、負電圧生成部200が実際に生成する負電圧と、アナログ信号S11で設定される値との差を小さくするようにフィードバック制御する。なお、負電圧生成部200は他励式のスイッチング電源であって、制御回路202に発振器OSCを内蔵する。
発振器OSCは、三角波信号S0を発振するとして説明するが、三角波でなくとも鋸歯状波など、PWM信号を生成することができる信号を発振してもよい。
制御回路202は、三角波信号S0を発振する発振器OSC、比較器Cmp1、誤差増幅器Amp1、npnトランジスタTr1、ダイオードD1を備えている。
発振器OSCは、比較器Cmp1の非反転入力端子(以下では+入力端子と表記する。)に接続され、三角波信号S0を供給する。
比較器Cmp1の反転入力端子(以下では−入力端子と表記する。)は、ダイオードD1を介して誤差増幅器Amp1の出力端子に接続されている。さらに、比較器Cmp1の−入力端子は、出力制御回路240に接続されている。
比較器Cmp1の出力端子は、npnトランジスタTr1のベース端子に接続されている。
npnトランジスタTr1のエミッタ端子は、駆動回路203に接続されている。npnトランジスタTr1のコレクタ端子は電源電圧Vcc(例えば24V)に接続されている。
なお、図示しないが比較器Cmp1、誤差増幅器Amp1には、電源電圧Vdd(例えば5V)が供給されている。
誤差増幅器Amp1の+入力端子は、アナログ変換回路201に接続され、アナログ信号S11を受信する。一方、誤差増幅器Amp1の−入力端子は、電圧検知回路206に接続され、後述する電圧検知回路206が検知した出力電圧Voutに比例する検知信号S41を受信する。
誤差増幅器Amp1は、アナログ信号S11と検知信号S41とを比較し、その差を増幅して出力信号S12を出力する。
比較器Cmp1の+入力端子は、発振器OSCの発振する三角波信号S0を受信する。
誤差増幅器Amp1と比較器Cmp1の−入力端子との間にはダイオードD1が設けられ、出力制御回路240の誤差増幅器Amp4と比較器Cmp1の−入力端子との間にはダイオードD6が設けられている。ダイオードD1とダイオードD6とは、それぞれのカソード端子が比較器Cmp1の−入力端子に接続されている。
よって、比較器Cmp1の−入力端子は、誤差増幅器Amp1の出力信号S12、出力制御回路240の出力信号S24のいずれか電圧が高い信号を選択して受信する。
なお、出力制御回路240の出力信号S24は、後述する出力制御回路240における誤差増幅器Amp4が出力する信号である。
以下の説明では、ダイオードD1、D6による電圧降下を無視する。
よって、比較器Cmp1は、+入力端子が受信する三角波信号S0と、−入力端子が受信する信号とを比較し、三角波信号S0が−入力端子が受信した信号より大きい場合に、電源電圧Vddに、小さい場合に接地電圧GNDとなるPWM変調された出力信号S13を出力する。
そして、出力信号S13によって、npnトランジスタTr1をオン/オフすることで、制御回路202は、電源電圧Vccと接地電圧GNDとの間の振幅を有するPWM変調された出力信号S14を出力する。
(駆動回路203)
駆動回路203は、制御回路202からの出力信号S14を受信し、スイッチ素子である電界効果トランジスタFETをスイッチング(オンオフ)させて、後述するトランス204の一次巻線T1aに流れる電流を制御する。
駆動回路203は、抵抗R2、R3、電界効果トランジスタFETを備えている。
抵抗R2の一方の端子は、制御回路202のnpnトランジスタTr1のエミッタ端子に接続されている。抵抗R2の他方の端子は、抵抗R3の一方の端子に接続されるとともに、電界効果トランジスタFETのゲート端子に接続されている。抵抗R3の他方の端子は接地(接地電圧GND)されている。
電界効果トランジスタFETのソース端子は接地(接地電圧GND)されている。電界効果トランジスタFETのドレイン端子は、トランス204に接続されている。
制御回路202のnpnトランジスタTr1がオンであると、電界効果トランジスタFETは、npnトランジスタTr1および抵抗R2を介して、ゲート端子が電源電圧Vccになって、オンになる。一方、制御回路202のnpnトランジスタTr1がオフであると、電界効果トランジスタFETは、抵抗R3を介して、ゲート端子が接地(接地電圧GND)になって、オフになる。
すなわち、駆動回路203の電界効果トランジスタFETは、制御回路202のnpnトランジスタTr1のオンオフに追従して、スイッチング(オンオフ)する。
(トランス204)
トランス204は、一次巻線T1aと二次巻線T2aとを備え、一次巻線T1aに流れる電流により二次巻線T2aに電流を誘起する。
一次巻線T1aの一方の端子には、電源電圧Vccが供給される。一次巻線T1aの他方の端子は、駆動回路203の電界効果トランジスタFETのドレイン端子に接続されている。
二次巻線T2aは、整流回路205に接続されている。
駆動回路203の電界効果トランジスタFETがオンすると、電源電圧Vccと接地電圧GNDとの間に、一次巻線T1aおよび電界効果トランジスタFETを介して電流が流れる。一次巻線T1aに電流が流れることにより、二次巻線T2aに電流が誘起され、一次巻線T1aと二次巻線T2aとの巻線比に応じた電圧が二次巻線T2aに誘起される。
(整流回路205)
整流回路205は、トランス204の二次巻線T2aに誘起された電流を整流し、負電圧の転写バイアスを生成する。
整流回路205は、ダイオードD2、コンデンサC2、抵抗R4を備えている。
ダイオードD2のカソード端子は、二次巻線T2aの一方の端子に接続されている。ダイオードD2のアノード端子は、並列接続されたコンデンサC2および抵抗R4のそれぞれの一方の端子に接続されるとともに、給電ロール26に接続されている。並列接続されたコンデンサC2および抵抗R4のそれぞれの他方の端子は、二次巻線T2aの他方の端子に接続されている。
トランス204の二次巻線T2aに誘起された電流の内、ダイオードD2を流れる電流により、コンデンサC2が充電され負電圧の転写バイアスが生成される。
(電圧検知回路206)
電圧検知回路206は、出力電圧Voutを検知し、出力電圧Voutに比例した電圧の検知信号S41を出力する。
電圧検知回路206は、誤差増幅器Amp2、抵抗R5、R6で構成されている。抵抗R5、抵抗R6は直列接続され、抵抗R5の抵抗R6と接続されていない端子は、給電ロール26に接続されている。抵抗R6の抵抗R5と接続されていない端子は、基準電圧Vref(例えば5V)を介して接地(接地電圧GND)されている。
誤差増幅器Amp2の+入力端子は、抵抗R5と抵抗R6との接続点に接続され、−入力端子は、出力端子に接続されている。誤差増幅器Amp2の出力端子は、制御回路202の誤差増幅器Amp1の−入力端子に接続されている。
誤差増幅器Amp2は、出力電圧Voutが抵抗R5と抵抗R6とで分圧された電圧を検知し、出力電圧Voutに比例した電圧の検知信号S41を出力する。
なお、基準電圧Vrefは、誤差増幅器Amp2および後述する電流検知回路230の誤差増幅器Amp3の+入力端子が負の電圧になることを抑制する。
<正電圧生成部210>
次に、正電圧生成部210について説明する。正電圧生成部210は、自励式のスイッチング電源である。
(正電圧オンオフ回路211)
正電圧オンオフ回路211は、画像形成制御部40から受信する正電圧設定信号S20がPWM信号の状態または「L」の状態のそれぞれに対応した正電圧オンオフ信号S21を出力する。
正電圧オンオフ回路211は、抵抗R7、R8、コンデンサC3、npnトランジスタTr2を備えている。抵抗R7とコンデンサC3とは並列接続され、抵抗R7とコンデンサC3のそれぞれの一方の端子は入力端子になるとともに、抵抗R8を介してnpnトランジスタTr2のベース端子に接続されている。抵抗R7とコンデンサC3のそれぞれの他方の端子は接地(接地電圧GND)されている。
npnトランジスタTr2のコレクタ端子は、ダイオードD3を介して制御回路212に接続されるとともに、後述するしきい値設定回路220に接続されている。
そして、npnトランジスタTr2のエミッタ端子は接地(接地電圧GND)されている。
正電圧オンオフ回路211は、正電圧設定信号S20が「L」(0V)の状態では、npnトランジスタTr2のベース端子が0Vであって、npnトランジスタTr2がオフである。よって、コレクタ端子は、後述するしきい値設定回路220の抵抗R10およびダイオードD5を介して電源電圧Vdd(5V)になっている。これにより、正電圧オンオフ信号S21は電源電圧Vdd(5V)になる。ここでは、ダイオードD3による電圧降下の影響を考えない。なお、コレクタ端子の電圧を電圧Vaとする。
正電圧設定信号S20がPWM信号の状態では、コンデンサC3が電荷を蓄積してPWM信号を平滑化する。そして、コンデンサC3の一方の端子の電圧が上昇すると、npnトランジスタTr2がオフからオンに移行する。これにより、npnトランジスタTr2のコレクタ端子(電圧Va)は、電源電圧Vdd(5V)から接地電圧GND(0V)に移行する。これにより、正電圧オンオフ信号S21は接地電圧GND(0V)になる。
なお、抵抗R8はnpnトランジスタTr2のベース端子に流れる電流を制限する電流制限抵抗である。
(制御回路212)
制御回路212は、正電圧設定信号S20がPWM信号の状態になって、正電圧オンオフ信号S21が電源電圧Vdd(5V)になることで起動される。そして、正電圧設定信号S20を受信して、駆動回路213のスイッチ素子であるnpnトランジスタTr3をオンにする電圧を出力信号S22として生成し、出力する。
(駆動回路213)
駆動回路213は、npnトランジスタTr3を備えている。
npnトランジスタTr3のベース端子は、制御回路212およびトランス214に接続されている。npnトランジスタTr3のエミッタ端子は接地(接地電圧GND)され、コレクタ端子はトランス214に接続されている。
(トランス214)
トランス214は、一次巻線T1b、一次側補助巻線T1c、二次巻線T2bを備えている。一次巻線T1bの一方の端子には、電源電圧Vccが供給される。一次巻線T1bの他方の端子は、駆動回路213のnpnトランジスタTr3のコレクタ端子に接続されている。
一次側補助巻線T1cの一方の端子は、npnトランジスタTr3のベース端子に接続されている。一次側補助巻線T1cの他方の端子は、接地(接地電圧GND)されている。
二次巻線T2bは、整流回路215に接続されている。
(整流回路215)
整流回路215は、トランス214の二次巻線T2bに誘起された電流を整流し、正電圧のクリーニングバイアスを生成する。
整流回路215は、ダイオードD4、コンデンサC4、抵抗R9を備えている。
ダイオードD4のアノード端子は、二次巻線T2bの一方の端子に接続されている。ダイオードD4のカソード端子は、並列接続されたコンデンサC4および抵抗R9のそれぞれの一方の端子に接続されている。並列接続されたコンデンサC4および抵抗R9のそれぞれの他方の端子は、二次巻線T2bの他方の端子に接続されている。
ここで、ダイオードD4は、負電圧生成部200の整流回路205におけるダイオードD2の電流の流れる向きを逆にした構成となっている。これにより、正電圧が生成されるようになっている。
そして、並列接続されたコンデンサC4および抵抗R9のそれぞれの一方の端子は、負電圧生成部200の整流回路205の並列接続されたコンデンサC2および抵抗R4のそれぞれの他方の端子に接続されている。
また、並列接続されたコンデンサC4および抵抗R9のそれぞれの他方の端子は、後述する電流検知回路230の誤差増幅器Amp3の−入力端子に接続されている。
ここで、自励式の正電圧生成部210の動作を説明する。
制御回路212から、駆動回路213のnpnトランジスタTr3のベース端子に、Siのビルトインポテンシャル(0.6V)を超える正電圧(出力信号S22)が入力すると、npnトランジスタTr3がオンになる。すると、電源電圧Vcc(24V)と接地電圧GND(0V)との間に、一次巻線T1bおよびnpnトランジスタTr3を介して電流が流れる。
トランス214の一次巻線T1bに電流が流れることで、一次側補助巻線T1cにベース端子の電圧を上昇させる電圧が発生する。これにより、npnトランジスタTr3のコレクタ電流が時間とともに増加していく。
このとき、二次巻線T2bにも電圧が発生するが、この電圧の向きはダイオードD4の電流が流れる向きと逆であるため、二次巻線T2bには電流が流れない。
npnトランジスタTr3の増幅率が有限であるため、コレクタ電流はある値以上に達するとそれ以上には大きくなれず、一次巻線T1bのコアの磁束の変化が止まる。すると、一次巻線T1bには、今まで流れていた方向と同じ方向に電流を流そうとする力が働き、これまでと逆向きの電圧が発生する。これによって、二次巻線T2bにダイオードD4の電流の流れる向きと同じ向きの電圧が発生し、二次巻線T2bに電流が流れる。
すると、一次巻線T1bに発生したこれまでと逆向きの電圧により、一次側補助巻線T1cにも逆向きの電圧が発生し、npnトランジスタTr3のベース端子−エミッタ端子間を逆方向にバイアスする。これにより、npnトランジスタTr3がオフになる。
ダイオードD4に流れる電流が0になると、一次巻線T1b、一次側補助巻線T1c、二次巻線T2bに発生していた電圧が0Vになる。これにより、npnトランジスタTr3のベース端子−エミッタ端子間が制御回路212からの正電圧(出力信号S22)によって、再び上昇して、npnトランジスタTr3が再びオンになる。
このように、npnトランジスタTr3をスイッチング(オンオフ)させることで、オフの期間に二次巻線T2bに流れる電流により正電圧のクリーニングバイアスが生成される。
なお、クリーニングバイアスは、制御回路212の出力する正電圧(出力信号S22)によって制御される。すなわち、制御回路212の出力する正電圧の値が大きいほど、npnトランジスタTr3に流れる電流が大きくなって、クリーニングバイアスが大きい。逆に、制御回路212の出力する正電圧の値が小さくなると、npnトランジスタTr3に流れる電流が小さくなって、クリーニングバイアスが小さくなる。
そして、制御回路212の出力する正電圧は、正電圧設定信号S20のデューティ比で設定される。正電圧設定信号S20のデューティ比が大きいほど、制御回路212の出力する正電圧が大きくなるように設定されている。
次に、しきい値設定回路220、電流検知回路230、出力制御回路240について説明する。
<しきい値設定回路220>
しきい値設定回路220は、出力電流Ioutに対して第1の制限値の一例としての制限電流Ip1と第2の制限値の一例としての制限電流Ip2とが設定できるように、制限電流Ip1に対応する第1のしきい値の一例としてのしきい値電圧Vth1と、制限電流Ip2に対応する第2のしきい値の一例としてのしきい値電圧Vth2を設定する。なお、制限電流Ip1、Ip2をそれぞれ区別しないときは制限電流Ipと、しきい値電圧Vth1、Vth2をそれぞれ区別しないときはしきい値電圧Vthと表記する。そして、制限電流Ip2が制限電流Ip1より大きい(Ip2>Ip1)とし、しきい値電圧Vth2がしきい値電圧Vth1より小さい(Vth2<Vth1)とする。
そして、正電圧のクリーニングバイアスから負電圧の転写バイアスに切り替える際に、しきい値電圧Vthをより小さいしきい値電圧Vth2に変更して、制限電流Ipをより大きい制限電流Ip2に変更する。
なお、本明細書では、出力電流Ioutおよび制限電流Ip1、Ip2は絶対値であるとする。
しきい値設定回路220は、比較器Cmp2、npnトランジスタTr4、抵抗R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、コンデンサC5、ダイオードD5を備えている。なお、抵抗R14は値が変えられる可変抵抗である。
抵抗R10の一方の端子には、電源電圧Vddが供給される。抵抗R10の他方の端子は、ダイオードD5のアノード端子接続されている。ダイオードD5のカソード端子は、正電圧生成部210の正電圧オンオフ回路211のnpnトランジスタTr2のコレクタ端子(電圧Va)に接続されている。
コンデンサC5の一方の端子は、抵抗R10とダイオードD5との接続点に接続されている。コンデンサC5の他方の端子は、抵抗R11を介して比較器Cmp2の+入力端子に接続されている。さらに、比較器Cmp2の+入力端子は、抵抗R12の一方の端子に接続されている。抵抗R12の他方の端子は接地(接地電圧GND)されている。コンデンサC5および抵抗R11、R12は微分回路を構成する。
抵抗R13と抵抗R14とは直列接続され、抵抗R13の抵抗R14に接続されていない端子には、電源電圧Vddが供給される。一方、抵抗R14の抵抗R13と接続されていない端子は、接地(接地電圧GND)されている。そして、抵抗R13と抵抗R14との接続点は、比較器Cmp2の−入力端子に接続されている。
比較器Cmp2の出力端子は、抵抗R15を介して、npnトランジスタTr4のベース端子に接続されている。なお、npnトランジスタTr4のベース端子は抵抗R16を介して接地(接地電圧GND)されている。
npnトランジスタTr4のエミッタ端子は接地(接地電圧GND)されている。
そして、抵抗R17、R18、R19は、順に直列に接続されている。抵抗R17の抵抗R18と接続されていない端子には、電源電圧Vddが供給される。抵抗R19の抵抗R18と接続されていない端子は接地(接地電圧GND)されている。
さらに、抵抗R18と抵抗R19との接続点がnpnトランジスタTr4のコレクタ端子に接続されている。
また、抵抗R17と抵抗R18との接続点は、出力制御回路240に接続され、出力制御回路240に対して出力信号S23を出力する。
ここで、比較器Cmp2の+入力端子の電圧を電圧Vb、比較器Cmp2の−入力端子の電圧を基準電圧Vr、比較器Cmp2の出力端子の電圧を電圧Vcと表記する。なお、電圧Vcは、npnトランジスタTr4のベース端子の電圧としてもよい。
しきい値設定回路220は、転写バイアス電源27が、正電圧のクリーニングバイアスから負電圧の転写バイアスに切り替える際に、正電圧設定信号S20が、PWM信号の状態から、「L」の状態に移行することにより起動される。
すなわち、正電圧設定信号S20がPMW信号の状態から「L」の状態に移行する時刻(後述する図4の時刻b)において、npnトランジスタTr2のコレクタ端子の電圧Vaが電源電圧Vddに移行する。すると、コンデンサC5および抵抗R11、R12は微分回路を構成しているので、比較器Cmp2の+入力端子の電圧Vbも電源電圧Vddに移行する。このとき、比較器Cmp2の−入力端子の基準電圧Vrが電源電圧Vddより低ければ、比較器Cmp2の出力端子の電圧Vcが、電源電圧Vddになる。これにより、npnトランジスタTr4のベース端子が電源電圧Vddになって、npnトランジスタTr4がオンになる。すると、直列接続された抵抗R17、R18、R19の内、抵抗R19が短絡された状態になる。すなわち、出力信号S23は、電源電圧Vddを抵抗R17と抵抗R18とで分割したしきい値電圧Vth2(=Vdd×R18/(R17+R18))になる。
その後、比較器Cmp2の+入力端子の電圧Vbが、微分回路(コンデンサC5および抵抗R11、R12)により徐々に低下し、−入力端子の基準電圧Vrより小さくなると、比較器Cmp2の出力が接地電圧GND(0V)に移行する。これにより、npnトランジスタTr4がオフになる。すると、出力信号S23は、電源電圧Vddを抵抗R17、R18、R19で分割したしきい値電圧Vth1(=Vdd×(R18+R19)/(R17+R18+R19))になる。すなわち、しきい値電圧Vth1がしきい値電圧Vth2より大きい。
なお、しきい値電圧Vth2からしきい値電圧Vth1に戻るタイミングは、コンデンサC5および抵抗R11、R12が構成する微分回路によって設定される。
なお、比較器Cmp2の−入力端子の基準電圧Vrは、可変抵抗である抵抗R14の値によって調整できる。すなわち、正電圧設定信号S20がPWM信号の状態から「L」の状態に移行する際、npnトランジスタTr2のコレクタ端子の電圧Vaは電源電圧Vddに向かって変化する。同様に、比較器Cmp2の+入力端子の電圧Vbも電源電圧Vddに向かって変化する。よって、基準電圧Vrを可変にしておくことで、しきい値電圧Vthを変更する電圧Vbを設定することができる。これにより、負電圧の転写バイアスの供給が開始される前に、しきい値電圧Vthを変更できる。
すなわち、しきい値設定回路220は、npnトランジスタTr2のコレクタ端子の電圧Vaが電源電圧Vddに向かって移行する時刻(タイミング)から、微分回路を構成するコンデンサC5および抵抗R11、R12によって定められた期間において、出力信号S23がしきい値電圧Vth2になる。そして、他の期間において、出力信号S23がしきい値電圧Vth1になる。
<電流検知回路230>
電流検知回路230は、出力電流Ioutを検知する。
電流検知回路230は、誤差増幅器Amp3、抵抗R20、R21を備えている。誤差増幅器Amp3の+入力端子は、負電圧生成部200の電圧検知回路206の抵抗R6と基準電圧Vrefとの接続点に接続されている。誤差増幅器Amp3の−入力端子は正電圧生成部210の整流回路215の並列に接続されたコンデンサC4および抵抗R9のそれぞれの他方の端子に接続されるとともに、抵抗R20を介して誤差増幅器Amp3の出力端子に接続されている。そして、誤差増幅器Amp3の出力端子は、抵抗R21の一方の端子に接続されている。抵抗R21の他方の端子は、後述する出力制御回路240に接続されている。
電流検知回路230は、抵抗R20に流れる出力電流Ioutを検知して、出力電流Ioutに比例する電圧の検知信号S51を出力する。
<出力制御回路240>
出力制御回路240は、電流検知回路230からの検知信号S51に基づいて、負荷に過剰な電流(過電流)が流れないように制御する。
出力制御回路240は、誤差増幅器Amp4、ダイオードD6を備えている。誤差増幅器Amp4の+入力端子は、しきい値設定回路220の出力端子である抵抗R17と抵抗R18との接続点に接続されている。誤差増幅器Amp4の−入力端子は、電流検知回路230の抵抗R20の他方の端子に接続されている。
誤差増幅器Amp4は、−入力端子が受信する電流検知回路230の出力する出力電流Ioutに比例する電圧の検知信号S51と、+入力端子が受信するしきい値設定回路220が出力する出力信号S23(しきい値電圧Vth(しきい値電圧Vth1またはしきい値電圧Vth2))とを比較し、差を増幅した出力信号S24を出力する。
なお、ダイオードD1、D6はいずれのカソード端子も比較器Cmp1の−入力端子に接続されている。よって、制御回路202の比較器Cmp1の−入力端子は、出力信号S24または制御回路202における誤差増幅器Amp1の出力信号S12のいずれか電圧の大きい方を受信するように構成している。
なお、図3に示した転写バイアス電源27の回路構成は一例であって、主要な部材(トランジスタ、抵抗、コンデンサ、トランスなど)を等価回路で示している。よって、転写バイアス電源27は他の回路構成であってもく、他の回路や部材を備えていてもよい。
また、負電圧生成部200の制御回路202は、電界効果トランジスタFETをスイッチング(オン/オフ)するものであればよい。よって、制御回路202は、他の構成であってもよく、さらに他の回路を備えていてもよい。そして、制御回路202は、スイッチ素子(本実施の形態では、電界効果トランジスタFET)をスイッチング(オン/オフ)することで直流または交流の電圧を生成するスイッチング電源を制御する集積回路(IC)として構成されていてもよい。この集積回路(IC)には、出力制御回路240が含まれていてもよく、さらに他の回路を備えていてもよい。
さらに、図3では、正電圧生成部210を自励式のスイッチング電源とした。正電圧生成部210を、負電圧生成部200と同様の他励式のスイッチング電源としてもよい。
[転写バイアス電源27の動作]
次に、転写バイアス電源27の動作を説明する。
図4は、転写バイアス電源27の動作の一例を説明するタイミングチャートである。図4では、負電圧設定信号S10、正電圧設定信号S20、正電圧生成部210における正電圧オンオフ回路211のnpnトランジスタTr2のコレクタ端子の電圧Va、しきい値設定回路220の比較器Cmp2の+入力端子の電圧Vb、比較器Cmp2の出力端子の電圧Vc、しきい値設定回路220が設定するしきい値電圧Vth(出力信号S23)、しきい値電圧Vthに対応する制限電流Ipおよび出力電圧Voutを示している。
そして、時刻がアルファベット順(a、b、c、…)に経過するとする。
まず、時刻aでは、転写バイアス電源27の出力電圧Voutは、正電圧のクリーニングバイアスであるとする。このとき、正電圧設定信号S20は、PWM信号の状態である。図4では、PWM信号はデューティ比が50%であるとして表記している。
そして、負電圧設定信号S10は「L」の状態である。
すると、正電圧生成部210における正電圧オンオフ回路211において、PWM信号を平滑化した電圧がnpnトランジスタTr2のベース端子に印加される。すると、npnトランジスタTr2がオンとなり、コレクタ端子の電圧Vaは接地電圧GND(0V)となる。
これにより、正電圧オンオフ信号S21が接地電圧GND(0V)となって(図4ではダイオードD3の順方向バイアスによる電圧降下を無視している。)、出力電圧Voutは、正電圧生成部210からの正電圧のクリーニングバイアスとなる。なお、クリーニングバイアスの大きさは、前述したように正電圧設定信号S20のデューティ比によって決められる。
このとき、しきい値設定回路220の比較器Cmp2の+入力端子の電圧Vbは、後述するように接地電圧GND(0V)になっている。このため、比較器Cmp2の+入力端子の電圧Vbは、−入力端子の基準電圧Vr(例えば接地電圧GND(0V)と電源電圧Vdd(5V)の間の2Vとする。)より低いため、比較器Cmp2の出力端子の電圧Vcは接地電圧GND(0V)である。よって、npnトランジスタTr4がオフであって、しきい値電圧Vth1である。
しきい値電圧Vth1に対応して制限電流Ip1となる。すなわち、出力制御回路240は、出力電流Ioutが制限電流Ip1以上になると、出力電流Ioutが制限電流Ip1未満であった場合に比べて、出力電圧Voutが小さくなるように出力信号S24を設定する。
時刻bにおいて、正電圧のクリーニングバイアスから負電圧の転写バイアスへの切り替えを開始する。すなわち、正電圧設定信号S20は、PWM信号の状態から「L」の状態に移行する。そして、負電圧設定信号S10は、「L」の状態からPWM信号の状態に移行する。
すると、正電圧生成部210の正電圧オンオフ回路211におけるnpnトランジスタTr2のベース端子が接地電圧GND(0V)に移行するので、npnトランジスタTr2がオフになる。よって、npnトランジスタTr2のコレクタ端子の電圧Vaが電源電圧Vdd(5V)になる。これにより、比較器Cmp2の+入力端子の電圧Vbも接地電圧GND(0V)から電源電圧Vdd(5V)に移行する。
なお、コンデンサC5および抵抗R11、R12が構成する微分回路により、比較器Cmp2の+入力端子の電圧Vbは、一旦電源電圧Vdd(5V)に上昇したのち、時間の経過とともに接地電圧GND(0V)に向けて低下していく。
時刻bにおいては、比較器Cmp2の+入力端子の電圧Vb(電源電圧Vdd(5V))は、基準電圧Vr(2V)より高いため、比較器Cmp2の出力端子の電圧Vcは、電源電圧Vdd(5V)になる。すると、npnトランジスタTr4がオンになって、しきい値電圧Vthがしきい値電圧Vth1からしきい値電圧Vth1より小さいしきい値電圧Vth2に変更される。
そして、しきい値電圧Vthの変更に対応して、制限電流Ipが制限電流Ip1から制限電流Ip1より大きい制限電流Ip2に変更される。すなわち、出力制御回路240は、出力電流Ioutが制限電流Ip2以上になると、出力電流Ioutが制限電流Ip2未満であった場合に比べて、出力電圧Voutが小さくなるように出力信号S24を設定する。
本実施の形態では、制限電流Ip2が制限電流Ip1より大きいとしている(Ip2>Ip1)。よって、正電圧のクリーニングバイアスから負電圧の転写バイアスに切り替えるときに、制限電流Ipを大きくなるようにしている。
時刻cにおいて、出力電圧Voutが負電圧の転写バイアスになる。このとき、制限電流Ip2を維持するようにしている。
このように、出力電圧Voutは、クリーニングバイアスから転写バイアスへと切り替え行う際に、極性切替の期間(時刻bから時刻cまでの期間)を要する。
時刻dにおいて、比較器Cmp2の+入力端子の電圧Vbは、基準電圧Vr(2V)より低くなる。すると、比較器Cmp2の出力端子の電圧Vcは、電源電圧Vdd(5V)から接地電圧GND(0V)に移行する。
これにより、npnトランジスタTr4がオンからオフに移行し、しきい値電圧Vth1に移行する。これに伴い、制限電流Ip1となる。
時刻eにおいて、比較器Cmp2の+入力端子の電圧Vbがさらに低下して接地電圧GND(0V)になる。
時刻fにおいて、負電圧の転写バイアスから正電圧のクリーニングバイアスへの切り替えを開始する。すなわち、負電圧設定信号S10は、PWM信号の状態から「L」の状態に移行する。そして、正電圧設定信号S20は、「L」の状態からPWM信号の状態に移行する。
すると、正電圧生成部210における正電圧オンオフ回路211において、PWM信号を平滑化した電圧がnpnトランジスタTr2のベース端子に印加され、npnトランジスタTr2がオフからオンに移行する。これにより、npnトランジスタTr2のコレクタ端子の電圧Vaは、接地電圧GND(0V)になる。
このとき、比較器Cmp2の+入力端子の電圧Vbは、すでに時刻eで接地電圧GND(0V)に移行しているので、接地電圧GND(0V)を維持する。
よって、比較器Cmp2の出力端子の電圧Vcも、接地電圧GND(0V)を維持し、npnトランジスタTr4もオフである。よって、しきい値電圧Vth1、制限電流Ip1が維持される。
時刻gにおいて、出力電圧Voutが正電圧のクリーニングバイアスになる。
これ以降は、時刻a以降を繰り返すことになる。
図4では、時刻bにおいて、正電圧設定信号S20をPWM信号の状態から「L」の状態に移行し、負電圧設定信号S10を「L」の状態からPWM信号の状態に移行した。正電圧設定信号S20をPWM信号の状態から「L」の状態に移行した後、予め定められた期間を経過してから負電圧設定信号S10を「L」の状態からPWM信号の状態に移行してもよい。このようにすることで、出力電圧Voutとしては、正電圧の供給を停止してから負電圧の供給を開始する。
逆に、正電圧設定信号S20をPWM信号の状態から「L」の状態に移行する予め定められた期間の前に、負電圧設定信号S10を「L」の状態からPWM信号の状態に移行してもよい。このようにすることで、負電圧が供給されるまでの期間を短くすることができる。
時刻fにおいても、同様である。
図5は、出力電流Ioutによる出力電圧Voutの制御の一例を示すタイミングチャートである。
図5では、負電圧設定信号S10、負電圧生成部200における制御回路202の誤差増幅器Amp1の出力信号S12、出力制御回路240の誤差増幅器Amp4の出力信号S24、制御回路202の比較器Cmp1の入力信号、比較器Cmp1の出力信号S13、出力電圧Vout、出力電流Ioutを示している。制御回路202の比較器Cmp1の入力信号は、発振器OSCの三角波信号S0、および誤差増幅器Amp1の出力信号S12と誤差増幅器Amp4の出力信号S24とのうち電圧が大きい信号である。
なお、出力電流Ioutには、制限電流Ip1、Ip2を破線で示している。
そして、三角波信号S0は、時刻に関わらず出力されているとする。
時刻の符号は、図4と同じとし、図5では、図4における時刻aから時刻fまでの期間を示している。そして、時刻bと時刻cとの間に時刻α、時刻βを、時刻eから時刻fまでの間に時刻γおよび時刻δをこの順に設けている。
時刻aでは、図4と同様に、転写バイアス電源27の出力電圧Voutは、正電圧のクリーニングバイアスである。すなわち、時刻aでは、負電圧設定信号S10は「L」の状態、制御回路202の誤差増幅器Amp1の出力信号S12も接地電圧GND(0V)である。そして、制限電流Ip1に設定されている。
時刻bにおいて、正電圧のクリーニングバイアスから負電圧の転写バイアスへの切り替えを開始する。すなわち、正電圧設定信号S20がPWM信号の状態から「L」の状態に移行する(図5では図示せず。)とともに、負電圧設定信号S10が「L」の状態からPWM信号の状態に移行する。
すると、負電圧生成部200のアナログ変換回路201により、PWM信号が平滑化されて直流電圧のアナログ信号S11になる。ここでは、電圧検知回路206による影響を考えないとする。よって、制御回路202の誤差増幅器Amp1の出力信号S12は、アナログ信号S11であるとする。
すなわち、誤差増幅器Amp1の出力信号S12は、負電圧設定信号S10のPWM信号を平滑化した直流電圧となる。
前述したように、時刻bにおいて、制限電流Ipが制限電流Ip1より大きい制限電流Ip2に変更される。
時刻bにおいて、出力電流Ioutは制限電流Ip2以上の電流が流れないとすると、誤差増幅器Amp4の出力信号S24は誤差増幅器Amp1の出力信号S12より小さく設定されるので、比較器Cmp1の−入力端子は、誤差増幅器Amp1の出力信号S12となる。
よって、時刻bから時刻αにおいては、図5に示すように、比較器Cmp1の出力信号S13は、三角波信号S0と誤差増幅器Amp1の出力信号S12とで決まるPWM信号となる。
正電圧のクリーニングバイアスから負電圧の転写バイアスへの切り替えに伴って、時刻αにおいて、出力電流Ioutが、制限電流Ip1以上であって、制限電流Ip2未満のラッシュ電流になったとする。この電流は、時刻βまで続くとする。
しかし、制限電流Ip2に設定されているので、誤差増幅器Amp4の出力信号S24は、誤差増幅器Amp1の出力信号S12より小さい。よって、比較器Cmp1の−入力端子は、誤差増幅器Amp1の出力信号S12となる。
すなわち、比較器Cmp1の出力信号S13は、時刻αから時刻dまでの期間においても、時刻bから時刻αまでの期間と同じPWM信号となる。すなわち、出力電圧Voutは、時刻αから時刻βまでの期間におけるラッシュ電流の影響を受けない。
時刻cにおいて、出力電圧Voutが負電圧の転写バイアスになる。このとき、制限電流Ip2を維持している。
時刻dにおいて、しきい値設定回路220によりしきい値電圧Vth2からしきい値電圧Vth1に変更されて、制限電流Ip2が制限電流Ip1に変更される。
時刻eにおいて、比較器Cmp2の−入力端子の電圧Vbが接地電圧GND(0V)になる(図4参照)。
時刻γにおいて、出力電流Ioutが、制限電流Ip1以上且つ制限電流Ip2未満になる。すると、電流検知回路230は、この電流に比例する電圧の検知信号S51を出力する。そして、出力制御回路240は、しきい値電圧Vth1と検知信号S51との差を増幅した出力信号S24を出力する。このとき、出力信号S24の電圧は、誤差増幅器Amp1の出力信号S12の電圧より大きく設定されている。
これにより、比較器Cmp1の−入力端子は、誤差増幅器Amp4の出力信号S24を受信する。出力信号S24の電圧は出力信号S12の電圧より大きいので、比較器Cmp1のPWM信号である出力信号S13は、時刻bから時刻γまでの期間におけるより、デューティ比が小さくなる。よって、出力電圧Voutの絶対値が小さくなる。
時刻δにおいて、出力電流Ioutが制限電流Ip1より小さくなると、誤差増幅器Amp4の出力信号S24の電圧は、誤差増幅器Amp1の出力信号S12の電圧より小さくなるので、比較器Cmp1の−入力端子は、誤差増幅器Amp1の出力信号S12を受信する。
そして、比較器Cmp1のPWM信号である出力信号S13は、時刻bから時刻γまでの期間におけるデューティ比に戻る。これにより、出力電圧Voutが時刻cから時刻γまでの値に戻る。
以上説明したように、本実施の形態では、正電圧のクリーニングバイアスから負電圧の転写バイアスに移行する際に、しきい値電圧Vthをしきい値電圧Vth1からしきい値電圧Vth2に変更することにより、制限電流Ipを制限電流Ip1から制限電流Ip2に大きくしている(Ip1<Ip2)。そして、負電圧の転写バイアスになった後(時刻cの後)に、制限電流Ipを制限電流Ip2から制限電流Ip1に戻している。
このようにすることで、極性切替の期間(時刻bから時刻c)において、制限電流Ip1以上のラッシュ電流が流れても、制限電流Ip2未満であれば、出力制御回路240が働かず、出力電圧Voutの絶対値を小さくすることがない。
一方、制限電流Ipを制限電流Ip1のままとすれば、極性切替の期間(時刻bから時刻c)において、制限電流Ip1以上且つ制限電流Ip2未満のラッシュ電流が流れると、出力制御回路240が働いてしまう。これにより、制御回路202により出力電圧Voutの絶対値が低くなるように制御されるので、負電圧の転写バイアスの立ち上がりが遅れてしまう。
すなわち、本実施の形態では、負電圧の転写バイアスへの立ち上がりの遅れが抑制される。
さらに、本実施の形態では、負電圧の転写バイアスになった後(時刻d)において、制限電流Ipを制限電流Ip2から制限電流Ip1に戻して、小さくしている。
よって、時刻d以降の負電圧の転写バイアスが供給されている期間に、出力電流Ioutが制限電流Ip1以上となると、出力制御回路240が働いて、出力電圧Voutの絶対値を小さくするので、出力電流Ioutが抑制される。すなわち、給電ロール26、バックアップロール25、中間転写ベルト15、用紙P、二次転写ロール22などで構成される二次転写部20に流れる電流(出力電流Iout)が抑制される。これにより、二次転写部20における温度上昇が抑制され、二次転写部20の周囲におけるプラスチックなどで構成された部材および用紙Pなどの加熱、発火が抑制される。
さらにまた、本実施の形態では、制限電流Ip1から制限電流Ip2に変更する時刻(図4、図5における時刻b)を、正電圧設定信号S20により設定している。すなわち、時刻bは、しきい値設定回路220が正電圧設定信号S20のPWM信号の状態から「L」の状態への移行を検知することにより設定している。すなわち、クリーニングバイアスが停止されることを検知して制限電流Ipを変更している。よって、制限電流Ipを変更するための制御回路または/および制御信号を必要としないとともに、クリーニングバイアスの停止に伴って制限電流Ipが変更でき、制限電流Ipの変更が遅延することを抑制している。
そして、制限電流Ipを制限電流Ip2から制限電流Ip1に戻す時刻(図4、図5における時刻d)を、コンデンサC5および抵抗R11、R12が構成する微分回路によって設定している。よって、制限電流Ip2を制限電流Ip1に変更する制御回路または/および制御信号を必要としない。
次に、実施例を説明する。
図6は、実施例と比較例とを示す図である。図6(a)は実施例、図6(b)は比較例を示す。ここでは、クリーニングバイアスを0.7kV、転写バイアスを−12kVとし、クリーニングバイアスから転写バイアスに切り替える場合の、出力電圧Vout(kV)を示している。横軸は、時間t(ms)である。そして、時間t(ms)が“0”(t=0ms)において、切り替えを開始している(図4、図5の時刻bに相当する。)
そして、図6(a)に示す本実施の形態に係る実施例では、切り替え開始時刻(t=0ms)において制限電流Ipを600μA(制限電流Ip1)から900μA(制限電流Ip2)に変更している。そして、切り替え開始時刻(t=0ms)から10msの期間、制限電流Ipを900μA(制限電流Ip2)に維持し、その後、制限電流Ipを600μA(制限電流Ip1)に戻している。
一方、図6(b)に示す本実施の形態を用いない比較例では、切り替え開始時刻(t=0ms)から制限電流Ipを600μA(制限電流Ip1)に維持している。
図6(a)に示す実施例では、0.7kVのクリーニングバイアスから−12kVの転写バイアスに滑らかに移行している。そして、切り替えの開始時刻(t=0ms)から12kVの転写バイアスまでの立上り時間trは5msである。
一方、図6(b)に示す本実施の形態を用いない比較例では、出力電圧Vout(絶対値)がt=1.4msで急に減少し、次いでt=3.3msで再び上昇している。
これは、t=1.4msの時点で電流検知回路230が制限電流Ip1(600μA)以上の出力電流Ioutを検出し、出力制御回路240が働いて、制御回路202により出力電圧Voutを低くしたためである。
このため、比較例では、切り替え開始時刻(t=0ms)から−12kVの転写バイアスまでの立上り時間trは14msとなっている。
ここに示す実施例では、立上り時間が0.36倍になっている。
以上説明したように、本実施の形態では、クリーニングバイアスから転写バイアスへと滑らかに移行するとともに、予め定められた転写バイアスに到達するのに要する立上り時間が、本実施の形態を用いない場合に比べ、短くなる。
以上の説明では、クリーニングバイアスから転写バイアスに切り替える場合に、出力制御回路240を動作させるしきい値電圧Vthを変更して、制限電流Ipを変更した。これは、上記の実施例で示したように、転写バイアス(例えば−12kV)がクリーニングバイアス(例えば0.7kV)に比べて絶対値が大きいため、転写バイアスの供給を開始する際に生じるラッシュ電流も大きくなるためである。
本実施の形態では、正電圧生成部210は、自励式のスイッチング電源とした。しかし、正電圧生成部210も、負電圧生成部200と同様に他励式のスイッチング電源としてもよい。
正電圧生成部210を、負電圧生成部200と同様に構成することで、転写バイアスからクリーニングバイアスに切り替える場合に、保護回路を動作させるしきい値電圧Vthを変更して、制限電流Ipを変更するようにしてもよい。このようにすることで、クリーニングバイアスの供給を開始する際に生じるラッシュ電流による保護回路が働くことを抑制することで、クリーニングバイアスの立上り時間が短くなる。
さらに、本実施の形態では、実際の出力電圧Voutと予め定められた出力電圧Voutとの差が小さくなるように制御しつつ、出力電流Ioutを電流検知回路230で検出し、出力電流Ioutが予め定められた制限電流Ip以上になった場合に、出力電圧Voutを絶対値において低下させるとした。
この代わりに、実際の出力電流Ioutと予め定められた出力電流Ioutとの差が小さくなるように制御しつつ、出力電圧Voutを電圧検知回路206で検知して、出力電圧Voutが予め定められた制限電圧以上になった場合に、出力電流Ioutが絶対値において低下するように、出力電圧Voutを低下させてもよい。
さらにまた、本実施の形態では、転写バイアス電源27は、二次転写部20において二次転写バイアスを形成する電源として説明した。一次転写部10における一次転写バイアスを生成する電源に、転写バイアス電源27を適用してもよい。
1…画像形成装置、2Y、2M、2C、2K…画像形成ユニット、10…一次転写部、11…感光体ドラム、12…帯電器、13…レーザ露光器、14…現像器、15…中間転写ベルト、16…一次転写ロール、17…ドラムクリーナ、20…二次転写部、22…二次転写ロール、25…バックアップロール、26…給電ロール、27…転写バイアス電源、40…画像形成制御部、43…画像濃度センサ、60…定着部、200…負電圧生成部、201…アナログ変換回路、202、212…制御回路、203、213…駆動回路、204、214…トランス、205、215…整流回路、206…電圧検知回路、210…正電圧生成部、211…正電圧オンオフ回路、220…しきい値設定回路、230…電流検知回路、240…出力制御回路、Amp1、Amp2、Amp3、Amp4…誤差増幅器、Cmp1、Cmp2…比較器、FET…電界効果トランジスタ、OSC…発振器、S0…三角波信号、S10…負電圧設定信号、S20…正電圧設定信号、Tr1、Tr2、Tr3、Tr4…npnトランジスタ

Claims (4)

  1. 像保持体と、
    前記像保持体を帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段により帯電された前記像保持体を露光し、当該像保持体に静電潜像を形成する露光手段と、
    前記露光手段により露光され前記像保持体に形成された静電潜像を現像する現像手段と、
    前記現像手段により現像された画像を、被転写体に転写する転写電界を生成する第1の電源部と、当該転写電界とは異なる極性の非転写電界を、当該転写電界を供給する当該第1の電源部と交互に生成する第2の電源部と、当該第1の電源部によって流れる電流に対する第1の制限値に対応する第1のしきい値と当該第1の制限値より絶対値において大きい第2の制限値に対応する第2のしきい値とを有し、当該非転写電界から当該転写電界に切り替えられるに、当該非転写電界を設定する信号により当該非転写電界から当該転写電界に切り替えられたことを検知して、当該第1のしきい値から当該第2のしきい値に変更するしきい値設定部と、当該第1の電源部によって流れる電流を検知する検知部と、当該しきい値設定部によって設定された当該第1のしきい値または当該第2のしきい値に基づいて、当該第1の電源部によって流れる電流が当該第1の制限値以上または当該第2の制限値以上になった場合に、当該第1の電源部が出力する転写電界を絶対値において低下させるように当該第1の電源部を制御する出力制御部と、を備えたバイアス電源を備え、当該現像された画像を当該被転写体に転写する転写手段と、を備え、
    前記しきい値設定部は、前記非転写電界から前記転写電界に切り替えられた後であって、当該転写電界から当該非転写電界に切り替える前の予め定められた時刻において、前記第2のしきい値から前記第1のしきい値に変更するとともに、当該第2のしきい値を当該第1のしきい値に変更するまで当該第2のしきい値を維持することを特徴とする画像形成装置。
  2. 第1の電圧を負荷に供給する第1の電源部と、
    前記第1の電圧とは極性の異なる第2の電圧を、当該第1の電圧を供給する前記第1の電源部と交互に前記負荷に供給する第2の電源部と、
    前記第1の電源部によって前記負荷に供給される電圧または当該負荷に流れる電流に対する第1の制限値に対応する第1のしきい値と、当該第1の制限値より絶対値において大きい第2の制限値に対応する第2のしきい値と、を備え、当該負荷に供給する電圧を前記第2の電圧から前記第1の電圧に切り替えられるに、当該第2の電圧を設定する信号により当該第2の電圧から当該第1の電圧に切り替えられたことを検知して、当該第1のしきい値から当該第2のしきい値に変更するしきい値設定部と、
    前記第1の電源部によって前記負荷に供給される電圧または当該負荷に流れる電流を検知する検知部と、
    前記しきい値設定部によって設定された前記第1のしきい値または前記第2のしきい値に基づいて、前記検知部によって検知された前記負荷に供給される電圧または当該負荷に流れる電流が、前記第1の制限値以上または前記第2の制限値以上になった場合に、前記第1の電圧を絶対値において低下させるように前記第1の電源部を制御する出力制御部と、を備え、
    前記しきい値設定部は、前記第2の電圧から前記第1の電圧に切り替えられた後であって、当該第1の電圧から当該第2の電圧に切り替える前の予め定められた時刻において、前記第2のしきい値から前記第1のしきい値に変更するとともに、当該第2のしきい値を当該第1のしきい値に変更するまで当該第2のしきい値を維持することを特徴とするバイアス電源装置。
  3. 前記しきい値設定部は微分回路を備え、前記第2のしきい値から前記第1のしきい値に変更する時刻が当該微分回路によって設定されることを特徴とする請求項2に記載のバイアス電源装置。
  4. 前記第1の電圧の絶対値が、前記第2の電圧の絶対値より大きいことを特徴とする請求項2または3に記載のバイアス電源装置。
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