JP6051540B2 - 焦点検出装置 - Google Patents
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Description
請求項2に記載の発明による焦点検出装置は、光学系を透過した被写体からの光が入射する第1のマイクロレンズと、前記第1のマイクロレンズに対して第1の方向に配置された第2のマイクロレンズと、前記第2のマイクロレンズに対して前記第1の方向と交差する第2の方向に配置された第3のマイクロレンズと、前記第1のマイクロレンズと前記第2のマイクロレンズと前記第3のマイクロレンズとにそれぞれ設けられ、前記光学系の異なる瞳領域を通過した光をそれぞれ受光する複数の画素と、前記光学系の異なる瞳領域を通過した光を受光する、前記第1、第2、第3のマイクロレンズにそれぞれ設けられた画素の信号から、前記光学系の合焦状態を検出する検出部と、前記第1、第2、第3のマイクロレンズにそれぞれ設けられた画素から出力され、前記第1、第3、第2のマイクロレンズの順に並んだ信号の列と、前記第1、第2のマイクロレンズにそれぞれ設けられた画素から出力された信号の列とを比較し、前記光学系の合焦状態の検出に用いる前記第1、第2、第3のマイクロレンズの画素を前記複数の画素から選択する選択部とを備える。
図面を参照して、本発明による第1の実施の形態について説明する。図1は、本発明を適用したデジタルカメラの構成を示す横断面図である。なお、本発明に係わる機器および装置以外のカメラの一般的な機器および装置については図示と説明を省略する。本実施形態のデジタルカメラでは、撮影レンズ20を備えるレンズ鏡筒2がカメラボディ1に装着される。レンズ鏡筒2は、交換可能である。
図2(A)は、焦点検出センサ12の詳細な構成を示す斜視図であり、図2(B)は、焦点検出センサ12の詳細な構成を示す正面図である。焦点検出センサ12は、マイクロレンズアレイ121と光電変換素子アレイ122とを備える。なお、光電変換素子アレイ122はマイクロレンズアレイ121の背後のごく近傍に配置されるが、図2(A)では説明のために実際より離して記載している。
本実施形態では、瞳分割型位相差検出方式によるAF演算を行う。瞳分割型位相差検出方式では、撮影レンズ20の瞳の一対の領域を通った一対の光束を受光する一対の光電変換素子の出力を繋げた一対の出力信号列に対して公知の相関演算を行い、像ずれ量(シフト量)を求める。そして、この像ずれ量に基づいてデフォーカス量を算出する。
C(k)=Σ|a(i)−b(i+k)|・・・(1)
x=kj+D/S ・・・(2)
C(x)=C(kj)−|D| ・・・(3)
D={C(kj−1)−C(kj+1)}/2 ・・・(4)
S=MAX{C(kj+1)−C(kj),C(kj−1)−C(kj)} ・・・(5)
DEF=KX・PY・x ・・・(6)
(6)式において、PYは検出ピッチであり、KXは検出開角の大きさによって決まる変換係数である。
ところで、上述したように、焦点検出センサ12のマイクロレンズMLは一列ごとに半ピッチずれて配置されている。そのため、マイクロレンズMLのピッチ幅が最も狭い方向(すなわち最も高精度に焦点検出できる方向)は、図4に示すように、水平方向H、水平方向Hから反時計周りに60度回転した方向(以下、右斜め方向と呼ぶ)R、水平方向Hから時計周りに60度回転した方向(以下、左斜め方向と呼ぶ)Lの3方向である。
(1)本実施形態の焦点検出装置は、二次元状に配列された複数のマイクロレンズMLを備える。また、焦点検出装置は、マイクロレンズMLを介して撮影レンズ20の瞳の第1対の領域を通った第1対の光束を受光するように水平方向Hに並んで配置された第1対の光電変換部と、マイクロレンズMLを介して撮影レンズ20の瞳の第2対の領域を通った第2対の光束を受光するように右斜め方向Rに並んで配置された第2対の光電変換部と、マイクロレンズMLを介して撮影レンズ20の瞳の第3対の領域を通った第3対の光束を受光するように左斜め方向Lに並んで配置された第3対の光電変換部と、を有し、マイクロレンズMLの各々に対応して設けられた複数の光電変換素子群PDを備える。さらに、焦点検出装置は、水平方向Hに配列されたマイクロレンズ列H1に対応する光電変換素子群PDから第1対の信号列を取得し、水平方向Hにおいてジグザグに配列されたマイクロレンズ列H2に対応する光電変換素子群PDから第2対の信号列を取得する制御装置14を備える。さらに、焦点検出装置は、右斜め方向Rに配列されたマイクロレンズ列R1に対応する光電変換素子群PDから第3対の信号列を取得し、右斜め方向Rにおいてジグザグに配列されたマイクロレンズ列R2に対応する光電変換素子群PDから第4対の信号列を取得する制御装置14を備える。さらに、焦点検出装置は、左斜め方向Lに配列されたマイクロレンズ列L1に対応する光電変換素子群PDから第5対の信号列を取得し、左斜め方向Lにおいてジグザグに配列されたマイクロレンズ列L2に対応する光電変換素子群PDから第6対の信号列を取得する制御装置14を備える。さらに、焦点検出装置は、第1対および第2対の信号列の関係と、第3対および第4対の信号列の関係と、第5対および第6対の信号列の関係とに基づいて、水平方向H、右斜め方向R、左斜め方向Lのうち、いずれかを焦点検出方向として選択する制御装置14を備える。さらに、焦点検出装置は、水平方向Hを選択した場合には、第1対の信号列に基づいて撮影レンズ20の焦点調節状態を検出し、右斜め方向Rを選択した場合には、第3対の信号列に基づいて撮影レンズ20の焦点調節状態を検出し、左斜め方向Lを選択した場合には、第5対の信号列に基づいて撮影レンズ20の焦点調節状態を検出する制御装置14を備える。これにより、適切に焦点検出方向を決定できるので、撮影レンズ20の焦点検出を精度よく行うことができる。
図14に示すフローチャートを用いて、本発明の第2の実施の形態における焦点検出方向決定処理の流れを説明する。なお、第2の実施の形態では、焦点検出方向決定処理以外については、第1の実施の形態と同様のため、説明を省略する。
(1)本実施形態の焦点検出装置において、制御装置14は、第1コントラスト値S(H1)に対する第2コントラスト値S(H2)の割合と、第3コントラスト値S(R1)に対する第4コントラスト値S(R2)の割合と、第5コントラスト値S(L1)に対する第6コントラスト値S(L2)の割合とが所定閾値以上である場合は、水平方向H、右斜め方向Rおよび左斜め方向Lの全てを焦点検出方向として選択するように構成した。また、制御装置14は、水平方向H、右斜め方向Rおよび左斜め方向Lの全てを焦点検出方向として選択した場合、第1対の信号列(マイクロレンズ列H1に対応)と、第3対の信号列(マイクロレンズ列R1に対応)と、第5対の信号列(マイクロレンズ列L1に対応)とに基づいて撮影レンズ20の焦点調節状態を検出するように構成した。これにより、撮影レンズ20の焦点調節状態を精度よく検出することができる。
上述した実施の形態では、マイクロレンズ列H1、R1、L1に対応する出力信号列{a(i)}および{b(i)}から求めたデフォーカス量を、撮影レンズ20の焦点調節に用いる例について説明した。しかしながら、マイクロレンズ列H2、R2、L2に対応する出力信号列{a(i)}および{b(i)}から求めたデフォーカス量を、撮影レンズ20の焦点調節を用いるようにしてもよい。マイクロレンズ列H2、R2、L2ではマイクロレンズMLが半ピッチで並ぶため、変形例1によれば、被写体のエッジが焦点検出方向に対して垂直に存在する場合に、一段と精度よく焦点調節を行うことができる。
上述した実施の形態では、マイクロレンズ列H1、R1、L1に対応する出力信号列{a(i)}および{b(i)}から求めたデフォーカス量を、撮影レンズ20の焦点調節に用いる例について説明した。しかしながら、マイクロレンズ複数列分のデフォーカス量を求め、それらの平均値を撮影レンズ20の焦点調節に用いるようにしてもよい。
上述した実施の形態では、水平方向H、右斜め方向R、左斜め方向Hの3方向の中から焦点検出方向を選択する例について説明したが、焦点検出方向の選択肢の数はこれに限らなくてよい。たとえば、図16に示すように、上記3方向に、さらに、鉛直方向V、水平方向Hから反時計回りに30度回転した方向RX、水平方向Hから時計周りに30度回転した方向LXの3方向を加えた6方向の中から焦点検出方向を選択するようにしてもよい。
上述した実施の形態では、マイクロレンズMLが一列ごとに半ピッチずれて配列された焦点検出センサ12を用いる例について説明したが、図17に示すようにマイクロレンズMLが正方配列で配置された焦点検出センサを用いるようにしてもよい。
上述した実施の形態では、(5)式により求まるS、すなわち相関量C(k)の最小値近傍における相関量C(k)の傾きを、コントラスト値として用いる例について説明した。しかしながら、コントラストに比例する値であればこの他の値を用いるようにしてもよく、例えば、相関量C(k)の平均値をコントラスト値として用いるようにしてもよい。
上述した実施の形態では、マイクロレンズ列H1、R1、L1のコントラスト値Sに対するマイクロレンズ列H2、R2、L2のコントラスト値Sの割合に基づいて、焦点検出方向を選択する例について説明した。しかしながら、マイクロレンズ列H1、R1、L1のコントラスト値Sとマイクロレンズ列H2、R2、L2のコントラスト値Sとの差分に基づいて、焦点検出方向を選択するようにしてもよい。この場合、コントラスト値Sの差分が最も小さい方向を、焦点検出方向として選択すればよい。
上述した第2の実施の形態の焦点検出方向決定処理において、ステップS304およびS306の判定で用いる所定閾値は、コントラスト値Sの高低に応じて変更するようにしてもよい。たとえば、コントラスト値Sが全体的に高い場合には所定閾値を高めに設定したり、コントラスト値Sが全体的に低い場合には所定閾値を低めに設定したりしてもよい。
本発明を一眼レフタイプのデジタルカメラに適用するようにしてもよい。この場合、ミラーダウン時において、メインミラーを透過した被写体光がサブミラーによって焦点検出センサ12に導かれるように、焦点検出センサ12を配置すればよい。
Claims (2)
- 光学系を透過した被写体からの光が入射する第1のマイクロレンズと、
前記第1のマイクロレンズに対して第1の方向に配置された第2のマイクロレンズと、
前記第2のマイクロレンズに対して前記第1の方向と交差する第2の方向に配置された第3のマイクロレンズと、
前記第1のマイクロレンズと前記第2のマイクロレンズと前記第3のマイクロレンズとにそれぞれ設けられ、前記光学系の異なる瞳領域を通過した光をそれぞれ受光する複数の画素と、
前記光学系の異なる瞳領域を通過した光を受光する、前記第1、第2のマイクロレンズにそれぞれ設けられた画素の信号から、前記光学系の合焦状態を検出する検出部と、
前記第1、第2、第3のマイクロレンズにそれぞれ設けられた画素から出力され、前記第1、第3、第2のマイクロレンズの順に並んだ信号の列と、前記第1、第2のマイクロレンズにそれぞれ設けられた画素から出力された信号の列とを比較し、前記光学系の合焦状態の検出に用いる前記第1、第2のマイクロレンズの画素を前記複数の画素から選択する選択部と
を備える焦点検出装置。 - 光学系を透過した被写体からの光が入射する第1のマイクロレンズと、
前記第1のマイクロレンズに対して第1の方向に配置された第2のマイクロレンズと、
前記第2のマイクロレンズに対して前記第1の方向と交差する第2の方向に配置された第3のマイクロレンズと、
前記第1のマイクロレンズと前記第2のマイクロレンズと前記第3のマイクロレンズとにそれぞれ設けられ、前記光学系の異なる瞳領域を通過した光をそれぞれ受光する複数の画素と、
前記光学系の異なる瞳領域を通過した光を受光する、前記第1、第2、第3のマイクロレンズにそれぞれ設けられた画素の信号から、前記光学系の合焦状態を検出する検出部と、
前記第1、第2、第3のマイクロレンズにそれぞれ設けられた画素から出力され、前記第1、第3、第2のマイクロレンズの順に並んだ信号の列と、前記第1、第2のマイクロレンズにそれぞれ設けられた画素から出力された信号の列とを比較し、前記光学系の合焦状態の検出に用いる前記第1、第2、第3のマイクロレンズの画素を前記複数の画素から選択する選択部と
を備える焦点検出装置。
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