JP6050589B2 - シリンジポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、シリンジを装着してこのシリンジ内の薬液を患者へ送液するためのシリンジポンプに関する。
シリンジポンプは、例えば集中治療室(ICU)等で使用されて、患者に対して抗がん剤、麻酔剤、化学療法剤、輸血等、栄養剤等の薬液の送液処置を、高い精度で比較的長時間行うことに用いられている。シリンジポンプの薬液の流量制御は、他の輸液ポンプに比較して精密で優れている。
すなわち、薬液を充填したシリンジ本体は、シリンジポンプに対してクランプ部材を用いてシリンジポンプの筐体に対して動かないようにセットされ、シリンジポンプは、シリンジ押子を押圧してシリンジ本体内の薬液を正確に患者側に送液するようになっている。
シリンジがシリンジポンプに装着される場合には、シリンジ本体の外周面がシリンジポンプの凹部の内面に密着され、クランプ部材を操作してクランプ部材でシリンジ本体が固定され、モータを駆動することで、シリンジ押子押圧部材がシリンジ押子の押子フランジをシリンジ本体に向けて少しずつ押して、シリンジ本体内の薬液を、チューブを通じて患者に送液することができるようになっている(特許文献1を参照)。
特開2010−88564号公報
ところで、シリンジの本体フランジがシリンジポンプの凹部と金属製の本体フランジ押さえ部材との間にはめ込まれることで、本体フランジが固定される構造の場合には、本体フランジ押さえ部材全体を金属で作ると、次の問題がある。すなわち、シリンジポンプの凹部とシリンジ押子押圧部材の間には、伸縮自在なやわらかい材質で作られた保護部材としてのブーツが配置されている。ブーツは、機構部分を収容して保護している。この機構部分は、シリンジ押子押圧部材を本体フランジ押さえ部材側に徐々に移動することで、シリンジ押子をシリンジ本体側に押す。
しかし、金属製の本体フランジ押さえ部材が、ブーツを傷つけてしまうとブーツの内部にある機構部分がブーツの外部に露出して、この機構部分には薬液等が付着するおそれがある。
そこで、本体フランジ押さえ部材全体を金属に代えてプラスチックにより作ると、本体フランジが、シリンジポンプの凹部とプラスチック製の本体フランジ押さえ部材の間に何度もはめ込まれると、プラスチック製の本体フランジ押さえ部材がクリープ現象を起こして永久変形して、シリンジポンプの凹部とプラスチック製の本体フランジ押さえ部材の間隔が、所定の間隔よりも開いてしまう。このため、プラスチック製の本体フランジ押さえ部材は、本体フランジを確実に挟み込んで固定できなくなるおそれがある。
そこで、本発明は、保護部材を傷つけることなく、2.5mL〜50mLの薬液収容量のリンジの本体フランジを確実に挟み込んで固定することができるシリンジポンプを提供することを目的とする。
本発明のシリンジポンプは、
シリンジを装着して前記薬液を患者に送液するシリンジポンプであって、
前記シリンジのシリンジ本体を収容する収容部と、前記シリンジ本体を前記収容部に収容した状態で、前記シリンジ本体の本体フランジを前記収容部との間で着脱可能にはめ込んで固定する本体フランジ押さえ部材と、前記シリンジ本体を前記収容部に収容した状態で、前記シリンジ本体のシリンジ押子を前記シリンジ本体側に押すシリンジ押子押圧部材と、前記収容部と前記シリンジ押子押圧部材の間に配置されている保護部材とを有し、前記本体フランジ押さえ部材は、弾性変形する金属製の弾性変形部材と、前記金属製の弾性変形部材に対して取り付けられているプラスチック製部材とを有し、前記プラスチック製部材は、前記金属製の弾性変形部材の脚部の前記保護部材側を覆う被覆部分を有することを特徴とする。
上記構成によれば、保護部材を傷つけることなく、2.5mL〜50mLの薬液収容量のシリンジの本体フランジを確実に挟み込んで固定することができる。すなわち、金属製の弾性変形部材は、本体フランジを収容部との間で着脱可能にはめ込んで固定する際に、弾性変形することで本体フランジを挟み込んで確実に固定することができる。そして、プラスチック製部材が金属製の弾性変形部材に取り付けられているので、プラスチック製部材は、金属製の弾性変形部材が保護部材に直接当たるのを防ぐことができ、保護部材を傷つけることがない。
また、上記構成によれば、金属製の弾性変形部材の保持部は、プラスチック製部材を取り付けることができ、本体フランジをはめ込むと脚部は弾性変形するので、本体フランジ押さえ部材は、本体フランジを確実に挟み込んで固定することができる。
上記構成によれば、プラスチック製部材の第1部材と第2部分は、本体フランジを挟み込むことで、金属製の弾性変形部材が本体フランジと保護部材に対して当たらないようにすることができ、第2部材の被覆部分が金属製の弾性変形部材の脚部を覆うので、金属製の弾性変形部材の脚部が保護部材を傷つけることがない。
好ましくは、前記本体フランジ押さえ部材の前記プラスチック製部材は、第1部材と第2部材とを有しており、前記第1部材と前記第2部材とで前記金属製の弾性変形部材の保持部を挟んで固定し、前記第1部材は、前記本体フランジを挟み込むものであり、前記第2部材は、さらに前記金属製の弾性変形部材の前記脚部を覆う前記被覆部分を有することを特徴とする。
好ましくは、前記本体フランジ押さえ部材の前記第1部材は、前記本体フランジがはめ込まれていない状態では、前記収容部に対して間隔を開ける突起部分を有することを特徴とする。
上記構成によれば、本体フランジをはめ込んで固定する場合に、収容部とシリンジ押子押圧部材との間隔を目視で確認しながら、本体フランジは収容部とシリンジ押子押圧部材との間に容易にはめ込むことができ、本体フランジのはめ込み作業が容易になる。
好ましくは、前記シリンジ載置部に設定された前記シリンジ本体の前記シリンジ押子を、前記シリンジ押子押圧部材を移動することで押して、前記シリンジ本体内の前記薬液を押し出すシリンジ押子駆動部を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、クランプ部材により固定されたシリンジのシリンジ押子は、シリンジ押子駆動部により押すことで、シリンジ本体内の薬液を押し出すことができる。
好ましくは、前記シリンジポンプの本体の上部分には、情報を表示する表示部と、操作ボタンを有する操作パネル部が配置され、前記シリンジポンプの本体の下部分には、前記シリンジ載置部と前記シリンジ押子駆動部が配置されていることを特徴とする。
上記構成によれば、医療従事者は、本体の上部分の表示部の情報を確認しながら、シリンジからの薬液の送液作業を行うことができる。そして、医療従事者は、本体の上部分の表示部の情報を確認しながら、操作パネル部の操作ボタンを操作することができる。
本発明は、保護部材を傷つけることなく、2.5mL〜50mLの薬液収容量のシリンジの本体フランジを確実に挟み込んで固定することができるシリンジポンプを提供することができる。
本発明のシリンジポンプの実施形態を示す斜視図。 図1に示すシリンジポンプをW方向から見た斜視図。 複数種類の大きさのシリンジの例を示す斜視図。 シリンジポンプにおける電気な構成例を示す図。 図2に示すシリンジ載置部とシリンジ押子駆動部の一部分を示す斜視図。 図5に示すシリンジ載置部とシリンジ押子駆動部の一部分を、E方向から拡大した斜視図。 本体フランジが固定された状態を示す図。 図6において本体フランジ押さえ部材とシリンジ本体保持部の右側側面部の付近を示す矢印CR方向から見た斜視図。 図8において本体フランジ押さえ部材を矢印CT方向から見た斜視図。 図10(A)は、図8において本体フランジ押さえ部材を矢印M1方向から見た正面図であり、図10(B)は、図8において本体フランジ押さえ部材を矢印M2方向から見た背面図。 図11(A)は、図10(A)において本体フランジ押さえ部材を矢印J1方向から見た側面図であり、図11(B)は、図10(B)において本体フランジ押さえ部材を矢印J2方向から見た側面図。 図12(A)は、図10(B)において本体フランジ押さえ部材を矢印K1方向から見た平面図であり、図12(B)は、図10(A)において本体フランジ押さえ部材を矢印K2方向から見た底面図。 図13(A)は、本体フランジがはめ込まれる前の状態であって、本体フランジ押さえ部材がシリンジ本体保持部の右側側面部に対して当接されている状態を示す図であり、図13(B)は、本体フランジがはめ込まれた後の状態を示す図。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、本発明のシリンジポンプの実施形態を示す斜視図である。図2は、図1に示すシリンジポンプをW方向から見た斜視図である。
図1と図2に示すシリンジポンプ1は、2.5mL〜50mLの薬液収容量のシリンジを使用でき、例えば集中治療室等で使用され、患者に対して、抗がん剤、麻酔剤、化学療法剤、輸血等、栄養剤等の薬液の微量注入処置を、高い精度で比較的長時間行うことに用いられる薬液注入ポンプである。
図1と図2に示すように、シリンジポンプ1は、例えば薬液を充填したシリンジ200のシリンジ本体201を、クランプ部材5を用いて動かないようにセットすることができる。図2に示すシリンジ押子駆動部7のモータ133が、図2では図示していない送りネジを回転することで、シリンジ押子駆動部7のシリンジ押子押圧部材10は、シリンジ200のシリンジ押子202をシリンジ本体201に対してT方向に押圧して、シリンジ本体201内の薬液を、図2に示すようにチューブ203と留置針204を介して、患者Pに対して正確に送液する。このシリンジ押子押圧部材10は、スライダあるいはシリンジ押子押圧ユニットともいう。
図2に示すように、シリンジポンプ1は、筐体2を有し、この筐体2は耐薬品性を有する成型樹脂材料により一体成型されており、フロントカバー2Fとリアカバー2Rを接合して組み立てることにより、液密性能を有する箱体として構成されている。これにより、後で説明するように、仮に薬液や水分等がかかってもシリンジポンプ1の内部に侵入するのを防ぐことができる防沫および防滴(防水)処理構造を有している。筐体2は、シリンジポンプ1の本体である。
まず、シリンジポンプ1の筐体2に配置された各要素について説明する。
図1と図2に示すように、シリンジポンプ1は、筐体2と取手2Tを有している。筐体2の上部分2Aには、表示部3と、操作パネル部4が配置されている。筐体2の下部分2Bには、シリンジ載置部6とシリンジ押子駆動部7が配置されている。これにより、医療従事者は、筐体2の上部分2Aの表示部3にカラー表示される情報内容を目視で確認しながら、シリンジ200からの薬液の送液作業を行うことができる。そして、医療従事者は、筐体2の表示部3にカラー表示される情報内容を確認しながら、操作パネル部4の操作ボタンを操作することができる。
図1と図2に示す表示部3は、カラーグラフィック表示することができるカラー液晶表示装置(LCD)である。この表示部3は、筐体2の上部分2Aの左上位置であって、シリンジ載置部6とシリンジ押子駆動部7の上側に配置されている。操作パネル部4は、筐体2の上部分2Aにおいて表示部3の右側に配置され、操作パネル部4には、操作ボタンとしては、図示例では、パイロットランプ4A、早送りスイッチボタン4B、開始スイッチボタン4C、停止スイッチボタン4D、メニュー選択ボタン4E等が配置されている。
図2に示す筐体2の上部分2Aは、筐体2の上半分の部分である。筐体2の下部分2Bは、筐体2の下半分の部分である。
図1と図2に示す例では、シリンジ載置部6とシリンジ押子駆動部7は、X方向に沿って並べて配置されている。シリンジ載置部6は、複数種類の収容量の異なるシリンジの中から、例えばシリンジ200を選択して着脱可能にはめ込んで装着することができる。
図1と図2に示すシリンジ載置部6は、収容部8と、本体フランジ押さえ部材500と、本体フランジ検出部600を有している。シリンジ載置部6の収容部8は、シリンジ本体(シリンジ外筒)201を収容する。このシリンジ載置部6の付近には、クランプ部材5と、シリンジ200の本体フランジ209をはめ込んで把持するための本体フランジ押さえ部材500が配置されている。収容部8は、凹型のシリンジ本体保持部8Dを有している。収容部8の左側の端部の壁部分には、チューブ203を着脱可能に挟み込むためのチューブ固定部9が形成されている。このチューブ固定部9は、図2に示すようにチューブ203の一部を挟み込んで固定する溝部分である。
図1と図2において、医療従事者が、クランプ部材5を操作してシリンジ200をシリンジ載置部6から取り外す際には、例えばクランプ部材5を図示しないスプリングの力に抗してY1方向(手前方向)に引っ張って、しかもR1方向に90度回すことで、クランプ部材5はシリンジ本体201の外周面から離れる。これにより、シリンジ本体201は、クランプ部材5による固定を解除して、収容部8のシリンジ本体保持部8Dから取り出すとともに、チューブ203はチューブ固定部9内から取り外すことができる。
また、このクランプ部材5を操作してシリンジ200をシリンジ載置部6の収容部8に収容して取り付ける際には、クランプ部材5を図示しないスプリングの力に抗してY1方向に引っ張ってR2方向に90度回して、スプリングの力によりY2方向に戻すことで、シリンジ本体201は、収容部8のシリンジ本体保持部8D内に収容するとともに、チューブ203をチューブ固定部9内にはめ込んだ状態で、クランプ部材5により固定することができる。
図1と図2に示すように、シリンジ本体201が収容部8のシリンジ本体保持部8D内に収容して装着されると、シリンジ押子202がシリンジ押子駆動部7内に配置される。このシリンジ押子駆動部7は、シリンジ押子押圧部材10を有している。制御部からの指令によりモータ133が駆動すると、このシリンジ押子押圧部材10は、シリンジ押子202の押子フランジ205を、シリンジ本体201に対して相対的にT方向に沿って少しずつ押す。これにより、シリンジ本体201内の薬液は、チューブ203と留置針204を通じて、患者Pに対して高い精度で比較的長時間かけて送液することができる。なお、図1と図2におけるX方向、Y方向、Z方向は互いに直交しており、Z方向は上下方向である。
図3は、上述した複数種類の大きさのシリンジの例を示す斜視図である。
図1と図2では、最も薬液の収容量が大きいシリンジ200が固定されている例を示している。図3(A)に示す最も薬液の収容量が大きいシリンジ200は、シリンジ本体201と、シリンジ押子202を有しており、シリンジ本体201は本体フランジ209を有し、シリンジ押子202は押子フランジ205を有している。シリンジ本体201には、薬液の目盛210が形成されている。シリンジ本体201の出口部211には、フレキシブルなチューブ203の一端部が着脱可能に接続される。
図3(B)に示す薬液の収容量が中くらいのシリンジ300は、シリンジ本体(シリンジ外筒)301と、シリンジ押子302を有しており、シリンジ本体301は本体フランジ309を有し、シリンジ押子302は押子フランジ305を有している。シリンジ本体301には、薬液の目盛310が形成されている。シリンジ本体301の出口部311には、フレキシブルなチューブ203の一端部が着脱可能に接続される。
図3(C)に示す最も薬液の収容量が小さいシリンジ400は、シリンジ本体(シリンジ外筒)401と、シリンジ押子402を有しており、シリンジ本体401は本体フランジ409を有し、シリンジ押子402は押子フランジ405を有している。シリンジ本体401には、薬液の目盛410が形成されている。シリンジ本体401の出口部411には、フレキシブルなチューブ203の一端部が着脱可能に接続される。
図3(A)に示すシリンジ200は、例えば薬液の収容量が10mLであり、図3(B)に示すシリンジ300は、例えば薬液の収容量が5mLであり、図3(C)に示すシリンジ400は、例えば薬液の収容量が2.0mLである。
図3に示すように、シリンジ200,300,400の各シリンジ本体201,301,401は、それぞれ大きさが異なり、シリンジ本体の収容量が大きくなるにしたがって、本体フランジ209,309,409のサイズが大きくなっている。シリンジ300,400の各シリンジ本体301,401は、図1と図2に示すシリンジ200と同様にして、収容部8のシリンジ本体保持部8D内に収容して固定することができる。しかし、図3では、3種類のシリンジを図示しているが、これに限らず、シリンジが収容できる薬液の収容量は、2.0mLから50mL、例えば20mL、30mL、50mL等であっても良い。シリンジポンプ1に対して設定できるシリンジの収容量は、任意に選択できる。
次に、図4を参照して、図1と図2に示すシリンジポンプ1における電気な構成例を説明する。
図4において、シリンジポンプ1は、全体的な動作の制御を行う制御部(コンピュータ)100を有している。この制御部100は、例えばワンチップのマイクロコンピュータであり、ROM(読み出し専用メモリ)101,RAM(ランダムアクセスメモリ)102、不揮発性メモリ103、そしてクロック104を有する。クロック104は、所定の操作により現在時刻の修正ができ、現在時刻の取得や、所定の送液作業の経過時間の計測、送液の速度制御の基準時間の計測等ができる。
図4に示す制御部100は、電源スイッチボタン4Sと、スイッチ111が接続されている。スイッチ111は、電源コンバータ部112と例えばリチウムイオン電池のような充電池113を切り換えることで、電源コンバータ部112と充電池113のいずれかから制御部100に電源供給する。電源コンバータ部112は、コンセント114を介して商用交流電源115に接続されている。
図4において、収容部8内には、例えば一対の検出スイッチ120,121が配置されている。検出スイッチ120,121は、シリンジ200のシリンジ本体201が、収容部8内に正しく配置されているかどうかを検知して、制御部100に通知する。ただし、この検出スイッチ120,121の設定は省略することができる。
図4に示すクランプセンサとしてのポテンションメータ122は、クランプ部材5に連結されている。このポテンションメータ122は、シリンジ本体201(301,401)をクランプ部材5によりクランプした状態で、クランプ部材5がY2方向に関して移動する際のクランプ部材5の移動量を検出することで、どの収容量のシリンジ本体201(301,401)がクランプ部材5によりクランプされているかどうかを、制御部100に検出信号を送って通知する。制御部100は、このポテンションメータ122からの検出信号によりクランプ部材5のY方向に関する移動量を得て、例えば図3に示す複数種類のシリンジ本体201,301,401の内のどのシリンジが装着されているかを判別することができる。
図4に示すシリンジ押子駆動部7のモータ133は、制御部100の指令によりモータドライバ134により駆動されると、送りネジ135を回転させてシリンジ押子押圧部材10をT方向に移動させる。これにより、シリンジ押子押圧部材10は、シリンジ押子202をT方向に押圧して、図2に示すシリンジ本体201内の薬液を、チューブ203を通じて患者Pに対して留置針204を介して正確に送液する。
図4において、表示部ドライバ130は、制御部100の指令により表示部3を駆動して、各種情報や報知内容等を表示するようになっている。スピーカ131は、制御部100の指令により各種の報知内容を音声により告知することができる。
制御部100は、通信ポート140を通じて、例えばデスクトップコンピュータのようなコンピュータ141に対して双方向に通信可能である。このコンピュータ141は、薬液データベース(DB)150に接続されており、薬液データベース150に格納されている薬液情報MFは、コンピュータ141を介して、制御部100に取得して、制御部100の不揮発性メモリ103に記憶させることができる。制御部100は、記憶した薬液情報MFを基にして、表示部3には薬液情報MF等を表示することができる。
図4において、早送りスイッチボタン4B、開始スイッチボタン4C、停止スイッチボタン4D、メニュー選択ボタン4Eは、制御部100に電気的に接続されている。
この他に、制御部100には、本体フランジ209が、本体フランジ押さえ部材500(図5から図8を参照)により把持されたことを検出するための検出器としてのフォトカプラセンサ250が、電気的に接続されている。このフォトカプラセンサ250は、発光素子251と、この発光素子251からの光を受光する受光素子252を有している。
次に、図5と図6を参照して、シリンジ載置部6の詳しい構造を説明する。
図5は、図2に示すシリンジ載置部6とシリンジ押子駆動部7の一部分を示す斜視図である。図6は、図5に示すシリンジ載置部6とシリンジ押子駆動部7の一部分を、E方向から拡大した斜視図である。図7は、シリンジの本体フランジが本体フランジ押さえ部材の内面とシリンジ本体保持部の右側側面部との間にはめ込んで固定された状態例を示す。
図5に示すシリンジ載置部6は、シリンジ本体201を収容する収容部8と、クランプ部材5を有している。本体フランジ押さえ部材500と本体フランジ検出部600は、シリンジ載置部6の付近に配置されている。
図1と図2に示すように、一例として、シリンジ200のシリンジ本体201がシリンジ載置部6に設定され、シリンジ200のシリンジ本体201が、クランプ部材5を用いて固定されている。図5と図6に示すように、シリンジ載置部6の収容部8は、シリンジ本体201の一部分もしくは全部を収容することができる凹部であり、収容部8の軸方向はX方向に沿っている。シリンジ本体201の外周面の一部分が収容部8のシリンジ本体保持部8Dの内面に対して密接され、シリンジ本体201の外周面の残り部分は、外側に露出されている。
図5と図6に示すように、本体フランジ押さえ部材500と本体フランジ検出部600は、本体フランジの把持検出部650を構成している。本体フランジの把持検出部650は、本体フランジ押さえ部材500が一例としてシリンジ200の本体フランジ209をはめ込んで把持したことを、確認するために設けられている。本体フランジ検出部600は、図4に示すフォトカプラセンサ250を有している。
次に、本体フランジ押さえ部材500の構造例を説明する。
図5と図6に示す本体フランジ押さえ部材500は、収容部8のシリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vに対してほぼ平行に配置されている。図7に示すように、この本体フランジ押さえ部材500は、ほぼY方向とZ方向で形成される面に配置されている。本体フランジ押さえ部材500は、シリンジ本体保持部8Dの右側側面部8VTの間で、シリンジ200の本体フランジ209(図3を参照)をはめ込んで押さえて固定するためのものである。
図8は、図6において本体フランジ押さえ部材500とシリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vの付近を矢印CR方向から見た斜視図である。図9は、図8において本体フランジ押さえ部材500を矢印CT方向から見た斜視図である。
図8に示すように、本体フランジ押さえ部材500は、断面ほぼL字型を有しており、弾性変形可能な金属製部材と、プラスチック製部材と、により構成されている。本体フランジ押さえ部材500は、シリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vに対して、ほぼ平行になるように、シリンジポンプ1の本体ケース2の一部(底面部分)507に対して、例えばねじ935を用いて固定されている。
ここで、図8から図12を参照して、本体フランジ押さえ部材500の好ましい構造例を、さらに詳しく説明する。
図10(A)は、図8において本体フランジ押さえ部材500を矢印M1方向から見た正面図であり、図10(B)は、図8において本体フランジ押さえ部材500を矢印M2方向から見た背面図である。
図11(A)は、図10(A)において本体フランジ押さえ部材500を矢印J1方向から見た側面図であり、図11(B)は、図10(B)において本体フランジ押さえ部材500を矢印J2方向から見た側面図である。
図12(A)は、図10(B)において本体フランジ押さえ部材500を矢印K1方向から見た平面図であり、図12(B)は、図10(A)において本体フランジ押さえ部材500を矢印K2方向から見た底面図である。
図9と図10(A)に示すように、本体フランジ押さえ部材500は、金属製の弾性変形部材903と、この金属製の弾性変形部材903に対してねじ916を用いて取り付けられているプラスチック製部材900と、を有する。金属製の弾性変形部材903は、本体フランジ209をはめ込んで固定する際に弾性変形して、本体フランジ209を固定する役割を果たす。
プラスチック製部材900は、背面側のプラスチック製の第1部材901と、正面側のプラスチック製の第2部材902を有する。したがって、この本体フランジ押さえ部材500は、例えば高張力ステンレス金属製の弾性変形部材903と、背面側のプラスチック製の第1部材901と、正面側のプラスチック製の第2部材902とを組み立てることにより構成されている。
プラスチック製部材900のプラスチック製の第1部材901と第2部材902は、プラスチック材料、例えば好ましくはガラス入りのPBT(ポリブチレンテレフタレート)により作られている。このガラス入りPBTは、強度が大きく自由な形状に成形でき、ブーツ800に対して傷つけることがない。第1部材901と第2部材902は、プラスチック材料で作られているので、金属を用いて作るのに比べて成形性が良好であり、第1部材901や第2部材のような複雑な外形形状であっても、容易に成形することができる。しかも、第1部材901は、本体フランジ209に直接当たるが、プラスチック製の第1部材901は金属製ではないので、本体フランジ209を傷つけることが無い。
金属製の弾性変形部材903は、弾性変形可能な金属材料、例えば好ましくはバネ鋼であるSUS304により作られている。金属製の弾性変形部材903の厚みは、例えば0.5mmであるが、特に限定されない。
図9と図10(B)に示すプラスチック製部材900のプラスチック製の第1部分901は、基部911と、先端部501を有する。図9と図10(B)に示すように、基部911内面側は、突起部分912,913と、ねじ取付け部914,915を有している。基部911の一端部には、突起部分912とねじ取付け部914が、T(X2)方向に突出して形成され、基部911の他端部には、突起部分913とねじ取付け部915が、T(X2)方向に突出して形成されている。2つの突起部分912,913の役割は後で説明する。ねじ取付け部914,915には、それぞれねじ916が挿入され、このねじ916を用いて、プラスチック製の第1部材901とプラスチック製の第2部材902が、金属製の弾性変形部材903を挟むようにして、着脱可能に固定している。
図10(B)に示すように、先端部501は、基部911からY1方向に突出して形成されている。先端部501は、2つの導入部502,503と、これらの導入部502,503の間に形成されている凹部504を有している。これらの2つの導入部502,503は、図7に例示するようにして本体フランジ209をはめ込んで固定する際の導入部分の役割を果たしている。導入部502,503の内面502A,503Aは、先細りになるように傾斜面になっている。
これにより、医療従事者は、例えばシリンジ200の本体フランジ209を、2つの導入部502,503を用いて、本体フランジ押さえ部材500の内面と、シリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vとの間に、Y2方向に沿って容易にしかも確実に挿入することができる。こうして、2.5mL〜50mLの薬液収容量のシリンジの本体フランジを、2つの導入部502,503を用いて、本体フランジ押さえ部材500の内面と、シリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vとの間に、Y2方向に沿って容易にしかも確実に挿入することができる。
次に、図8と図10(A)に示すプラスチック製の第2部分902は、本体部921と、第1被覆部分922と第2被覆部分923を有している。本体部921と、第1被覆部分922と第2被覆部分923は、ほぼC字型を形成しており、ほぼ円形状の開口部555を有する。この開口部555内には、図5に示すブーツ800が通る。本体部921は、プラスチック製の第1部分901の基部911にほぼ対応して配置されている。これにより、プラスチック製の第1部分901の基部911と、プラスチック製の第2部分902の本体部921は、破線で示す金属製の弾性変形部材903の保持部930をサンドイッチ構造のようにして挟んで、ねじ916をねじ込むことで固定されている。
図10(A)に示すように、プラスチック製の第2部分902の第1被覆部分922は、本体部921の一端部921AからY2方向に延長して形成されている。プラスチック製の第2部分902の第2被覆部分923は、本体部921の他端部921BからY2方向に延長して形成されている。第1被覆部分922と第2被覆部分923には、ねじ916をねじ止めするための雌ねじ922M、923Mをそれぞれ有している。
図9に示すように、プラスチック製の第2部分902の第1被覆部分922と第2被覆部分923は、後で説明する金属製の第2部材903の第1脚部931と第2脚部932をそれぞれ覆うことで、プラスチック製の第1被覆部分922と第2被覆部分923が図5に示すブーツ800に直接接触できる構造を採用している。これにより、プラスチック製の第1被覆部分922と第2被覆部分923は、金属製の第2部材903の第1脚部931と第2脚部932が、図5に示すブーツ800に直接接触しないようにする役割を有する。
図9と図10(A)に示すように、プラスチック製の第1被覆部分922は、第1被覆面部922Aと第2被覆面部922Bを有し、プラスチック製の第2被覆部分923は、第1被覆面部923Aと第2被覆面部923Bを有している。図9に示すように、第1被覆面部922Aと第1被覆面部923Aは、やや湾曲はしているものの、Y方向とZ方向で形成される平面に、ほぼ沿って形成されている。これに対して、第2被覆面部922Bと第2被覆面部923Bは、やや湾曲はしているものの、Y方向とX方向で形成される平面に、ほぼ沿って形成されている。第2被覆面部922Bと第2被覆面部923Bは対面している。図10(A)では、第1被覆面部922Aと第1被覆面部923Aが見えているが、金属製の弾性変形部材903の第1脚部931と第2脚部932は隠れている。図10(B)では、第2被覆面部922Bと第2被覆面部923Bが見えており、金属製の弾性変形部材903の第1脚部931と第2脚部932も見えている。
次に、金属製の金属製の弾性変形部材903の形状を説明する。
図8から図10において、金属製の弾性変形部材903の形状は、実線と破線で示している。図8に示すように、第1部材901は、図7に示す本体フランジ209に直接当接して、シリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vとの間に挟んで固定する役割を有する。図9と図10に示す金属製の弾性変形部材903の保持部930は、すでに説明したように、プラスチック製の第1部材901と第2部材902の間に挟まれ、しかもねじ916をねじ込むことで、プラスチック製の第1部材901と第2部材902と、金属製の弾性変形部材903の保持部930とは、着脱可能に一体的に組み合わせた状態で固定されている。
図8に示す金属製の弾性変形部材903の第1脚部931と、第2脚部932は、図7に示すように、本体フランジ押さえ部材500の内面とシリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vとの間に、Y2方向に沿って容易に挿入してはめ込んで固定できるようにするために、WV方向に弾性変形する役割を有している。
金属製の弾性変形部材903は、図9と図10に示すように、保持部930と、第1脚部931と、第2脚部932を有している。保持部930は、第1部材901の基部911と第2部材902の本体部921の間に挟み込まれて固定されている。第1脚部931は、保持部930の一端部からY2方向に延長して形成され、第2脚部932は、保持部930の他端部からY2方向に延長して形成され、第1脚部931と第2脚部932はほぼ平行である。図10(A)では、第1脚部931と第2脚部932は、それぞれ第1被覆面部922Aと第1被覆面部923Aにより覆われているので、見えない。図10(B)では、第1脚部931と第2脚部932は、覆われていないので、露出している。
図8と図9に示すように、第1脚部931は、取付け部933を有し、第2脚部932は、取付け部934を有している。図11に示すように、取付け部933,934は、金属製の弾性変形部材903をシリンジポンプの本体ケース2の一部分507に対して、ねじ935を用いて固定している。これにより、本体フランジ押さえ部材500は、本体ケース2の一部分507に対して、簡単に固定することができる。
図11には、本体フランジ押さえ部材500が、本体ケース2の一部分507に対して固定されている状態の例を示している。図11(A)に示すように、第1脚部931と第2脚部932が、本体ケース2の一部分507に対して固定される角度θは、90度未満の設定角度、例えば約84度である。このように、本体フランジ押さえ部材500を固定する際の設定角度を90度未満にすることで、バネ性を有する金属製の弾性変形部材903の第1脚部931と第2脚部932の弾性力は、本体フランジ押さえ部材500の第1部材501を、シリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vに対して斜めに向けて配置することができる。これにより、図7に示すようにして、本体フランジ209を、シリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vと本体フランジ押さえ部材500の間にはめ込むと、金属製の弾性変形部材903の第1脚部931と第2脚部932の弾性力により、右側側面部8Vに対して確実に固定できる。その押圧力は、2.5mL,5mL,10mL,20mL,30mL,50mLシリンジのいずれにおいても100mmHg(重力落差で1.36m)の陰圧で動かない程度の力である。こうして、2.5mL〜50mLの薬液収容量のシリンジの本体フランジを確実に固定することができる。
図8と図9と図11を参照すると、金属製の第1脚部931は、プラスチック製の第1被覆部分922により覆われており、金属製の第2脚部932は、プラスチック製の第2被覆部分923により覆われている。すなわち、図9に示すように、金属製の第1脚部931は、プラスチック製の第1被覆部分922の第1被覆面部922Aとプラスチック製の第2被覆面部922Bにより覆われており、金属製の第1脚部931が図11のブーツ800に直接接触しないようになっている。同様にして、金属製の第2脚部932は、プラスチック製の第2被覆部分923の第1被覆面部923Aと第2被覆面部923Bにより覆われており、金属製の第2脚部932が図11のブーツ800に直接接触しないようになっている。
これにより、図5に示すブーツ800が、T(X2)方向とX1方向に移動しても、ブーツ800は、プラスチック製の第1被覆部分922と第2被覆部分923に接触するだけで、金属製の第1脚部931と金属製の第2脚部932には全く接触することが無い。このため、ブーツ800が金属製の第1脚部931と金属製の第2脚部932に直接当たるのに比べて、プラスチック製の第1被覆部分922と第2被覆部分923が当たる方が当たりを和らげることができ、ブーツ800が金属により傷ついてしまことがない。
したがって、ブーツ800内には、シリンジ押子押圧部材10を本体フランジ押さえ部材500側に徐々にT(X2)方向に移動する機構部分(例えば図4に示す送りネジ135等の機械要素)が配置されているが、ブーツ800は破れる等の損傷を受けないので、内部にある機構部分が外部に露出することはなく、この機構部分に対して薬液等が付着することが無くなる。このため、シリンジポンプの動作が停止してしまうような故障を防ぐことができる。

ここで、図5と図6に示す保護部材としてのブーツ800の形状例について説明しておく。
このブーツ800は、図4に示す送りネジ135等の機械要素を含む機構部分の周囲を覆って保護しており、伸縮可能な例えばゴムやプラスチックにより作られている部材である。この送りネジ135等の機械要素を含む機構部分は、シリンジ押子押圧部材10を本体フランジ押さえ部材500側に徐々にT(X2)方向に移動して、シリンジ押子202をシリンジ本体201側に押すことで、図2に示すシリンジ本体201内の薬液を、チューブ203を通じて患者Pに対して留置針204を介して正確に送液できる。
図5に示すように、ブーツ800は、収容部8のシリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vと、シリンジ押子押圧部材10の当接面部80の間に配置されている。ブーツ800は、図4に示す送りネジ135等の機械要素を含む機構部分を覆うために防沫構造になっている。これにより、例えばシリンジ本体201内の薬液がこぼれたり、上方に配置されている点滴液がこぼれ落ちたり、周辺で用いる消毒液等が飛散しても、送りネジ135等の機械要素に対して付着するのを防ぐことができる。
ブーツ800は、シリンジ押子押圧部材10がX1方向とX2方向に移動するのに伴って、伸張と収縮ができる。図5に例示するように、ブーツ800は、例えば複数の第1凸部分811,812,813,814等と、第1凸部分よりは直径の小さい複数の第2凸部分821と、左右の連結部分830を有している。これにより、シリンジ押子押圧部材10が収容部8のシリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vに向けて左側に移動されてブーツ800が収縮されると、第2凸部分821がより直径の大きい第1凸部分の間に入り込むので、収縮した状態の長さを小さくできる。このため、同じ直径の凸部分を配列する場合に比べて、シリンジ押子押圧部材10は、ブーツ800に邪魔されずにより左側に移動することができ、シリンジ押子押圧部材10のT(X2)方向への移動量を増加できる。
次に、図13を参照する。図13(A)は、本体フランジ209がはめ込まれる前の状態であって、本体フランジ押さえ部材500がシリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vに対して当接されている状態を示す図であり、図13(B)は、本体フランジ209がはめ込まれた後の状態を示す図である。
図13に示すように、本体フランジ押さえ部材500の第1部分501には、中央突出し部分990がT(X2)方向に突出して形成されている。本体フランジ押さえ部材500の2つの突起部分912,913は、シリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vに突き当たっているので、本体フランジ押さえ部材500の第1部分501とシリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vとの間には、間隔SS1が形成されている。
これに対して、中央突出し部分990と右側側面部8Vとの間には、間隔SS2が形成されている。本体フランジ209の厚みSS3が、例えば1.2mmであれば、間隔SS1は、例えば0.8mmであり、間隔SS2は、例えば0.3mmである。このように、各寸法関係としては、本体フランジ209の厚みSS3>間隔SS1>間隔SS2の関係なるように設定されている。
図13(A)に示すように、本体フランジ押さえ部材500の2つの突起部分912,913が右側側面部8Vに対して突き当てられていることにより、間隔SS1が予め形成できるので、医療従事者は、この間隔SS1を目視で確認し易いので、この間隔SS1を目視で確認しながら、図7に示すように、本体フランジ209を本体フランジ押さえ部材500とシリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vとの間に容易にしかも確実に差し込むことができる。
図13(A)に示すように、本体フランジ検出部600は、フォトカプラセンサ250と移動部材601を有している。図13(A)に示す本体フランジ209がはめ込まれていない状態では、移動部材601の先端部601Tは、スプリング602の力に抗して、中央突出し部分990によりT(X2)方向に押されている。このため、フォトセンサカプラ250の発光素子251からの光は、移動部材601の遮光板601Rにより遮光されているので、受光素子252には受光されない。
これに対して、図13(B)に示す本体フランジ209がはめ込まれている状態では、中央突出し部分990がX1方向(WV方向)に移動するので、移動部材601は、スプリング602の力により、これに追従してX1方向に押されている。このため、フォトセンサカプラ250の発光素子251からの光は、移動部材601の遮光板601Rにより遮光されず、受光素子252には受光される。受光素子252は信号RSを制御部100に送ることで、本体フランジ209が本体フランジ押さえ部材500とシリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vとの間に挟まれて固定されたことを判断できる。
このように、移動部材601の先端部601Tが中央突出し部分990に突き当てられているので、中央突出し部分990の先端面は、できる限り、シリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vに対して近づけるようにする、つまり間隔SS2を小さくする方が、移動部材601の先端部601Tを右側側面部8Vから突き出す量を少なくすることができるメリットがある。
次に、本発明の実施形態のシリンジポンプ1の使用例を説明する。
医療従事者は、図3に示す複数種類のシリンジ200,300,400の中から、例えば最も収容量の大きいシリンジ200を選択する。そして、図2に例示するように、医療従事者は、シリンジ200をシリンジポンプ1のシリンジ載置部6に設定し、本体フランジ209を本体フランジ押さえ部材500により挟み込んで固定するとともに、押子フランジ205をシリンジ押子押圧部材10の当接面部80に突き当てて固定する。
図7に示すように、シリンジ本体201は、Y2方向に沿って収容部8のシリンジ本体保持部8D内に収容するとともに、図2に示すようにチューブ203をチューブ固定部9内にはめ込んだ状態で、シリンジ本体保持部8D内にシリンジ本体201を、クランプ部材5を用いて固定する。これにより、図7に示すように、シリンジ本体201は、収容部8のシリンジ本体保持部8D内に確実に固定できる。
図7に示すように、本体フランジ209の一部分は、右側側面部8Vと本体フランジ押さえ部材500の間に挟まれた状態で、図9に示す本体フランジ押さえ部材500の金属製の弾性変形部材903の第1脚部931と第2脚部932が弾性変形する際の反発力により、本体フランジ209は平坦な右側側面部8Vと本体フランジ押さえ部材500との間に挟まれて固定される。これにより、シリンジ200は、本体フランジ209を用いて確実に位置決めして固定することができる。図7に示すように、シリンジ本体201がシリンジ載置部6の収容部8のシリンジ本体保持部8D内に収容して装着されると、シリンジ押子202がシリンジ押子駆動部7内に配置される。
図11に示すように、本体フランジ押さえ部材500を固定する際の設定角度を90度未満にすることで、本体フランジ押さえ部材500のプラスチック部材900のプラスチック製の第1部材501は、シリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vに対して、バネ性を有する金属製の弾性変形部材903の第1脚部931と第2脚部932の弾性力を用いて押し付けることができる。これにより、図7に示すようにして、本体フランジ209は、シリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vと本体フランジ押さえ部材500の間で挟んで、確実に固定することができる。
図9と図10に示すように、金属製の第1脚部931は、プラスチック製の第1被覆部分922の第1被覆面部922Aと第2被覆面部922Bにより覆われており、金属製の第1脚部931がブーツ800に直接接触しないようになっている。同様にして、金属製の第2脚部932は、プラスチック製の第2被覆部分923の第1被覆面部923Aと第2被覆面部923Bにより覆われており、金属製の第2脚部932が柔らかいブーツ800に直接接触しないようになっている。
これにより、図5に示すブーツ800が、T(X2)方向とX1方向に移動しても、ブーツ800は、プラスチック製の第1被覆部分922と第2被覆部分923に接触するだけで、金属製の第1脚部931と金属製の第2脚部932には全く接触することが無い。したがって、ブーツ800が金属により傷ついてしまいことがなく、ブーツ800内には、シリンジ押子押圧部材10を本体フランジ押さえ部材500側に徐々にT(X2)方向に移動する機構部分が配置されているが、ブーツ800は破れる等の損傷を受けないので、内部にある機構部分が外部に露出することはない。この機構部分に対して薬液等が付着することが無くなる。
図13(B)に示すように、本体フランジ押さえ部材500の2つの突起部分912,913が右側側面部8Vに突き当てられていることにより、本体フランジ209の厚みSS3よりもやや小さい間隔SS1が形成できるので、医療従事者は、この間隔SS1を目視で確認し易い。このため、医療従事者は、この間隔SS1を目視で確認しながら、図7に示すように、本体フランジ209を本体フランジ押さえ部材500とシリンジ本体保持部8Dの右側側面部8Vとの間に、容易にしかも確実に差し込むことができる。
図9に示す突起部分912,913は、好ましくはY方向の幅HVをできる限り小さくするのが好ましい。これにより、突起部分912,913に対してZ1方向に薬液が落下しても、薬液が付着するのを少なくできる。
もし、本体フランジ押さえ部材の全部をプラスチック製にすると、本体フランジ209を何回もはめ込むと、全部がプラスチック製の本体フランジ押させ部材は、クリープ現象を起こしてしまい、本体フランジ押さえ部材が本体フランジ209を確実に挟み込んで固定できなくなるおそれがある。
これに対して、本発明の実施形態における本体フランジ押さえ部材500は、弾性変形する役割を果たす金属製の弾性変形部材903はバネ性を有する金属により作り、プラスチック製部材900の第1部分901と第2部分902は、本体フランジ209を傷つけることがない。しかも、プラスチック製の第2部分902は、金属製の弾性変形部材903を覆っているので、金属製の弾性変形部材903は、図8に示すブーツ800側には露出しておらず、金属製の弾性変形部材903がブーツ800を損傷することはない。
本発明の実施形態によれば、本体フランジ押さえ部材が金属製の弾性変形部材を有しているのにもかかわらず、金属製の弾性変形部材は保護部材であるブーツ800を傷つけることなく、シリンジの本体フランジを確実に挟み込んで固定することができる。すなわち、金属製の弾性変形部材は、本体フランジを収容部との間で着脱可能にはめ込んで固定する際に、弾性変形することで本体フランジを挟み込んで確実に固定することができる。そして、プラスチック製部材が金属製の弾性変形部材に取り付けられているので、プラスチック製部材は、金属製の弾性変形部材が保護部材に直接当たるのを防ぐことができ、保護部材を傷つけることがない。
金属製の弾性変形部材の保持部は、プラスチック製部材を取り付けることができ、本体フランジをはめ込むと脚部は弾性変形するので、本体フランジ押さえ部材は、本体フランジを確実に挟み込んで固定することができる。プラスチック製部材の第1部材と第2部分は、本体フランジを挟み込むことで、金属製の弾性変形部材が本体フランジと保護部材に対して当たらないようにすることができ、第2部材の被覆部分が金属製の弾性変形部材の脚部を覆うので、金属製の弾性変形部材の脚部が保護部材を傷つけることがない。
本体フランジをはめ込んで固定する場合に、収容部とシリンジ押子押圧部材との間隔を目視で確認しながら、本体フランジは収容部とシリンジ押子押圧部材との間に容易にはめ込むことができ、本体フランジのはめ込み作業が容易になる。
なお、上述した本発明の実施形態では、収容部6と本体フランジ押さえ部材500の間に、シリンジ200の本体フランジ209をはめ込んで固定する例を説明したが、これに限らずシリンジ300,400あるいは他の種類のシリンジの本体フランジをはめ込んで固定する場合も同様にして行える。
本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
例えば、図示した本体フランジ押さえ部材500は、図8に示すようにプラスチック製部材900の第1部材901とプラスチック製の第2部材902と、金属製の弾性変形部材903により構成されているが、プラスチック製の第1部材901とプラスチック製の第2部材902は、一部品として一体的に形成しても良い。また、プラスチック製部材は、金属製の弾性変形部材に対してインサート成形しても良い。
上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
1・・・シリンジポンプ、2・・・筐体(本体)、6・・・シリンジ載置部、8・・・収容部、8D・・・シリンジ本体保持部、200,300,400・・・シリンジ、201,301,401・・・シリンジ本体部、202,302,402・・・シリンジ押子、205,305,405・・・押子フランジ、500・・・本体フランジ押さえ部材、800・・・ブーツ(保護部材の一例)、903・・・金属製の弾性変形部材、900・・・プラスチック製部材、901・・・プラスチック製の第1部材、902・・・プラスチック製の第2部材

Claims (5)

  1. シリンジを装着して前記薬液を患者に送液するシリンジポンプであって、
    前記シリンジのシリンジ本体を収容する収容部と、前記シリンジ本体を前記収容部に収容した状態で、前記シリンジ本体の本体フランジを前記収容部との間で着脱可能にはめ込んで固定する本体フランジ押さえ部材と、
    前記シリンジ本体を前記収容部に収容した状態で、前記シリンジ本体のシリンジ押子を前記シリンジ本体側に押すシリンジ押子押圧部材と、
    前記収容部と前記シリンジ押子押圧部材の間に配置されている保護部材とを有し、
    前記本体フランジ押さえ部材は、
    弾性変形する金属製の弾性変形部材と、前記金属製の弾性変形部材に対して取り付けられているプラスチック製部材とを有し、
    前記プラスチック製部材は、
    前記金属製の弾性変形部材の脚部の前記保護部材側を覆う被覆部分を有することを特徴とするシリンジポンプ
  2. 前記本体フランジ押さえ部材の前記プラスチック製部材は、
    第1部材と第2部材とを有しており、
    前記第1部材と前記第2部材とで前記金属製の弾性変形部材の保持部を挟んで固定し、
    前記第1部材は、前記本体フランジを挟み込むものであり、
    前記第2部材は、さらに前記金属製の弾性変形部材の前記脚部を覆う前記被覆部分を有することを特徴とする請求項1に記載のシリンジポンプ。
  3. 前記本体フランジ押さえ部材の前記第1部材は、前記本体フランジがはめ込まれていない状態では、前記収容部に対して間隔を開ける突起部分を有することを特徴とする請求項2に記載のシリンジポンプ。
  4. 前記シリンジ押子押圧部材を移動することで前記シリンジ本体の前記シリンジ押子を押
    して、前記シリンジ本体内の前記薬液を押し出すシリンジ押子駆動部を備えることを特徴
    とする請求項1に記載のシリンジポンプ。
  5. 前記シリンジポンプの本体の上部分には、情報を表示する表示部と、操作ボタンを有す
    る操作パネル部が配置され、前記シリンジポンプの本体の下部分には、前記シリンジの前
    記シリンジ本体を収容する前記収容部と前記シリンジ押子駆動部が配置されていることを
    特徴とする請求項4に記載のシリンジポンプ。
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