JP6043095B2 - 香気性透明乳化食品 - Google Patents

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Description

本発明は、香気性透明乳化食品に関する。
料理にコクや深みを与えるため、例えば食品香料や香味油等を含む香気性の調味液が広く使用されているが、香味油等の香気成分は揮散しやすく、このような調味液の香気が保存中に失われやすい、という問題がある。特許文献1には、香味油と香味油以外の油脂を除いた原料を混合した後80℃以上で加熱殺菌を施し、その後、香味油以外の油脂を添加して撹拌乳化させて冷却処理した後に前記香味油を添加して撹拌乳化させ、得られた乳化型調味液を適宜容器に充填、密封した容器入り乳化型調味液の製造方法が開示されている。殺菌工程により保存性を高め、かつ、香味油を加熱殺菌工程の後に添加することで、加熱による香味の揮散がなく、香り立ちのよい状態を保つことができる。また、特許文献2には、1回使用量の香味油と水性調味料をパックに区画収納したパックをフィルム状袋容器に収納し、窒素ガスを充填し、密封した袋付分離型液体調味料が開示されている。1回分が密封収納されていることから香気成分が揮散しにくく、香味が失われにくい、という利点を有する。
特開2008−054613号公報 特開2010−187555号公報
しかしながら、特許文献2に記載の容器入り乳化型調味液は、調味液の保存性と初期の香り立ちについては改良されているものの、容器入り調味液の繰り返し使用による香気成分の経時的な揮散を低減させる手段は講じられていなかった。また、特許文献2に記載の分離型液体調味料は、香気成分の持続は可能であるものの、1回使用量ごとにフィルム状容器を要するため、製造コストがかかる、という問題があった。また、1回使用量は必ずしも一定量ではないにも関わらず、使用者が使用毎に適宜その使用量を調整できない、という問題もあった。
加えて、このような調味液においては、透明性や均一性、液だれによる容器のベタつきや汚れの防止、といった外観上の美粧性も求められる。また、飲食時の口中のヌルつき等の不快感のなさも求められるところ、特許文献1、2においては、これらを改善する手段は講じられていなかった。
本発明の目的は、香味油の香気成分が持続し、香り立ち良好で、かつ透明性を有し、美観に優れた香気性透明乳化食品を提供することにある。また、さらに油っぽさがなく、ハンドリング性に優れ、洗い流しやすいことで液だれによる容器のベタつきや汚れの生じにくい、香気性透明乳化食品を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、乳化剤0.01〜10重量%と、多価アルコール10〜50重量%と、水1〜25重量%と、香味油を含む液体油40〜89.98重量%とを含み、多価アルコールと水との混合物と、香味油を含む液体油との、25℃における屈折率の差が−0.020〜0.020であることを特徴とする香気性透明乳化食品を提供する。
前記多価アルコールは、好適には、単糖、二糖、オリゴ糖、糖アルコール及びグリセリンからなる群より選ばれる1つ以上の成分を含む。また、前記多価アルコールは、好適には、ハチミツ、水あめ、ブドウ糖果糖液糖からなる群より選ばれる1つ以上の成分を含む。
前記香味油は、香気を有する植物油、香気野菜の油溶性香気成分を油で抽出した香味油、及び油溶性香気成分を油へ添加した香味油のうち一つ以上を含むことが好ましい。前記香気を有する植物油は、好適にはオリーブ油、焙煎ゴマ油、焙煎大豆油、焙煎菜種油、アーモンド油、クルミ油、ピーナッツ油、ヘーゼルナッツ油、マカダミアナッツ油からなる群より選ばれる1つ以上の植物油を含む。前記香気野菜の油溶性香気成分を油で抽出した香味油は、好適には、ネギ油、ガーリック油、ラー油からなる群より選ばれる1つ以上の香味油を含む。前記油溶性香気成分を油へ添加した香味油は、好適にはバターフレーバー油を含むことが好ましい。
液体油中の香味油以外の油成分は、液状の植物油及び中鎖脂肪酸グリセリドのうち少なくとも一方を含むことが好ましい。
本発明の香気性透明乳化食品の製造方法は、多価アルコール、水、並びに乳化剤を混合し、該混合物を撹拌しながら、香味油を含む液状油を添加し、乳化剤が0.01〜10重量%、多価アルコールが10〜50重量%、水が1〜25重量%、香味油を含む液体油が40〜89.98重量%、多価アルコールと水との混合物と、香味油を含む液体油との25℃における屈折率の差が−0.020〜0.020となるように調整する、ことを特徴とする。
本発明によると、香味油の香気成分が持続し、香り立ち良好で、かつ透明性を有し、美観に優れた香気性透明乳化食品を提供することができる。また、さらに油っぽさがなく、ハンドリング性に優れ、洗い流しやすいことで液だれによる容器のベタつきや汚れの生じにくい、香気性透明乳化食品を提供することができる。
本発明において「透明」とは、紫外可視分光光度計で、光路長1cmの石英ガラス製セルを用い、ブランクに蒸留水を用い、660nmにおける吸光度が2未満の状態を指すものとする。また、「液状」とは、25℃で透明液体の状態を示し、仮に固形分を含有していても、溶液として透明液体の状態が維持されていれば、「液状」と表記するものとする。
<乳化剤>
本発明の香気性透明乳化食品に使用される乳化剤としては、食品として利用可能で乳化特性のあるものであればいずれも使用できるが、以下に例示するものを好適に使用できる。すなわち、デカグリセリンとC8〜C22の飽和または不飽和脂肪酸とをエステル化して得られるエステル化度1〜5のデカグリセリン脂肪酸エステル、ペンタグリセリンとC8〜C22の飽和または不飽和脂肪酸とをエステル化して得られるエステル化度1〜4のペンタグリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリンとC8〜C22のジグリセリンとC8〜C22の飽和または不飽和脂肪酸とをエステル化して得られるエステル化度1〜3のジグリセリン脂肪酸エステル等のポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリンとC8〜C22の飽和または不飽和脂肪酸とをエステル化して得られるエステル化度1〜2のグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖とC8〜C22の飽和または不飽和脂肪酸とをエステル化して得られるエステル化度1〜5のショ糖脂肪酸エステル、ソルビタンとC8〜C22の飽和または不飽和脂肪酸とをエステル化して得られるエステル化度1〜4のソルビタン脂肪酸エステル、またそれらにエチレンオキサイドを付加したポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、卵黄、大豆、菜種より得られるレシチンやこれらを基にフォスファチジルコリン含量を高めた分別レシチン等のレシチン類が挙げられる。さらに前述のレシチン類を酵素などにより脂肪酸基を加水分解したリゾレシチン類、さらにはレシチン類、リゾレシチン類を水素添加した水素添加レシチン、水素添加リゾレシチン等のレシチン類が挙げられる。
特に好適には、デカグリセリンとオレイン酸をエステル化して得られるエステル化度1〜3のデカグリセリンオレイン酸エステル、デカグリセリンとステアリン酸をエステル化して得られるエステル化度1〜3のデカグリセリンステアリン酸エステル、デカグリセリンとラウリン酸をエステル化して得られるエステル化度1〜3のデカグリセリンラウリン酸エステル、ショ糖とオレイン酸をエステル化して得られるエステル化度1〜3のショ糖オレイン酸エステル、ショ糖とステアリン酸をエステル化して得られるエステル化度1〜3のショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖とラウリン酸をエステル化して得られるエステル化度1〜3のショ糖ラウリン酸エステル、卵黄レシチン、卵黄リゾレシチン、大豆レシチン、大豆リゾレシチン、水添レシチン、水添リゾレシチンから選ばれる1種以上が挙げられる。
さらに好適には、デカグリセリンとオレイン酸をエステル化して得られるエステル化度1〜3のデカグリセリン脂肪酸エステル、卵黄レシチン、卵黄リゾレシチン、大豆レシチン、大豆リゾレシチンから選ばれる1種以上が挙げられる。
乳化剤は、香気性透明乳化食品中に0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.3〜3重量%含有する。乳化剤の含有量が0.01重量%未満であると、香気性透明乳化食品の透明性が確保できない、香り立ちが悪くなり、洗浄性が劣るという問題が生じ得る。また、10重量%超であると、風味が悪くなるという問題が生じ得る。
<多価アルコール>
本発明の香気性透明乳化食品は、多価アルコールを含有する。多価アルコールとして糖類、糖アルコール類及びグリセリン等が挙げられる。本発明における多価アルコールは、具体的には、フルクトース、グルコース等の単糖、スクロース、ラクトース、マルトース、トレハロース等の二糖、オリゴ糖などの糖類エリスリトール、キシリトール、ソルビトール等の糖アルコール、オリゴ糖、及びグリセリンからなる群のうち、少なくとも1種類を含有する。前記多価アルコールは、はちみつ、みずあめ、ブドウ糖果糖液糖のような多価アルコール混合物の形態で該香気性透明乳化食品に添加されてもよい。
特に好適には、グリセリン、ソルビトール、フルクトース、グルコース、スクロース、マルトース、はちみつ、みずあめ、ブドウ糖果糖液糖からなる群より選ばれる1種以上を該香気性透明乳化食品に添加する。
さらに好適には、グルコース、フルクトース、マルトース、はちみつ、みずあめから選ばれる1種以上を該香気性透明乳化食品に添加する。
最も好ましくは、はちみつ及びみずあめの少なくとも一方を該香気性透明乳化食品に添加する。
多価アルコールの含有量は、香気性透明乳化食品中に10〜50重量%、好ましくは15〜40重量%、より好ましくは20〜35重量%とする。多価アルコールの含有量が10重量%未満であると、透明性が確保できない、香りの持続性が不十分、コクの付与が不十分という問題が生じ得る。また、50重量%超であると、香り立ちが不十分という問題が生じ得る。
<香味油を含む液状油>
本発明の香気性透明乳化食品は、香味油を含む液状油を40〜89.98重量%、好ましくは50〜80重量%、より好ましくは55〜75重量%含有する。該液状油の含有量が40重量%未満であると、香り立ちが不十分、コクの付与が不十分、保存安定性が不十分という問題が生じ得る。また、89.98重量%超であると、ハンドリング性が悪くなる、香りの持続性が劣る、洗浄性が悪くなるという問題が生じ得る。
<<香味油>>
香味油としては、香気を有する植物油、香気野菜の油溶性香気成分を油で抽出した香味油、及び油溶性香気成分を油へ添加した香味油の少なくとも一方を使用するものとする。前記香気を有する植物油としては、オリーブ油、焙煎ゴマ油、焙煎大豆油、焙煎菜種油、アーモンド油、クルミ油、ピーナッツ油、ヘーゼルナッツ油、マカダミアナッツ油からなる群より選ばれる1種以上が好適に挙げられる。また、香味野菜の油溶性香気成分を油で抽出した香味油としては、香味野菜を菜種油等で煮込み漬け込んで香りを移したネギ油、ガーリック油、ラー油からなる群より選ばれる1種以上が好適に挙げられる。また、油溶性油溶性香気成分を油へ添加した香味油としては、バターフレーバーを植物油に添加したバターフレーバー油が好適に挙げられる。
特に好適には、オリーブ油、焙煎ゴマ油、焙煎大豆油、焙煎菜種油、アーモンド油、クルミ油、ピーナッツ油、ヘーゼルナッツ油、バターフレーバー油からなる群より選ばれる1種以上を含有するものとする。
さらに好適には、オリーブ油、焙煎ゴマ油、アーモンド油、クルミ油、ピーナッツ油、バターフレーバー油からなる群より選ばれる1種以上を含有するものとする。
香味油は、前記液状油中に、1〜100重量%、特に10〜100重量%、さらに25〜100重量%、またさらに50〜100重量%含有することが好ましい。香味油の含有量を1%以上とすることで、香気性透明乳化食品に十分な香り立ちを付与することが可能となる。
<<香味油以外の油成分>>
液状油に含有される香味油以外の油成分としては、液状の植物油及び中鎖脂肪酸グリセリドのうち少なくとも一方を含むことが好ましく、液状の植物油としては大豆油、菜種油、ヒマワリ油、コーン油、サフラワー油、ゴマ油、亜麻仁油、エゴマ油、月見草油、アボガドオイル、アルガンオイル、グレープシードオイル、コメ油、マカダミアナッツ油、綿実油、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル等を好適に挙げることができる。
特に好適には、大豆油、菜種油、ヒマワリ油、サフラワー油、ゴマ油、コメ油、綿実油、中鎖脂肪酸グリセリドからなる群より選ばれる1種以上を含有するものとする。
さらに好適には、大豆油、菜種油、ヒマワリ油、中鎖脂肪酸グリセリドからなる群より選ばれる1種以上を含有するものとする。
<水>
本発明の香気性透明乳化食品に使用される水は、特に限定されるものではないが、水道水、井戸水、天然水、脱塩海水、イオン交換水、蒸留水、RO水等を使用可能である。香気性透明乳化食品が含有する水は、1〜25重量%、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは1.5〜15重量%とする。ここでいう水の含有量は、はちみつやみずあめ等の水を含む材料を用いる場合においては、これらに含まれる水分を包含する値を指すものとする。水の含有量が1重量%未満であると、外観の透明性が維持しにくい、香り立ちが悪くなる、ハンドリング性が悪くなる、保存安定性が悪くなるという問題が生じ得る。また、25重量%超であると外観の透明性が維持しにくい、香り立ちが悪くなる、油っぽさが気になるという問題を生じ得る。
本発明の香気性透明乳化食品には、上記の必須成分以外にも本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて食品に使用が許される成分、例えば着色料、発色剤、漂白剤、香料、酸味料、酸化防止剤、防腐剤、酸味料、pH調整剤、ビタミン、ミネラル、アミノ酸などを添加することができる。
<水性成分と油性成分との屈折率の差異>
上記の多価アルコールと水との混合物と、香味油を含む液状油の25℃における屈折率の差異は、−0.020〜0.020の範囲内、特に−0.015〜0.015の範囲内、更には−0.010〜0.010の範囲内とすることが好ましい。水性成分と油性成分との屈折率の差異が大きくなると、混合時の濁度が上がり、透明性が失われる、という問題が生じ得る。なお、ここでいう屈折率は、基準油脂分析試験法「2.2.3−1996屈折率」の測定方法に準拠して測定した値である。
<香気性透明乳化食品の製造方法>
本発明の香気性透明乳化食品は、以下の方法で製造する。
多価アルコール、水、並びに乳化剤を上記の範囲の含有量で、必要に応じて加熱しながら溶解混合させる。該溶解混合物を、プロペラ、ディスパーミキサー、ホモミキサーなどを用いて撹拌しながら、香味油を含む液状油を水性混合物との分離を生じない速度でゆっくりと添加する(乳化)。
乳化時の温度は、20〜80℃、特に30〜70℃、さらに40〜60℃とすることが好ましい。乳化温度が80℃を超えると、香気成分の揮散や変質が生じやすくなり、また、20℃未満であると乳化が効率よく行えない、固形成分が析出しやすい、等の問題が生じ得る。
1.食品試料の調製
表1〜4に示す組成で、実施例1〜15、比較例1〜7の食品試料(香気性透明乳化食品)を調製した。
具体的には、乳化剤(A成分)と多価アルコール及び水(B成分)とを混合して80℃にて加温溶解後、ウォーターバスにて50℃に保温した。溶解液をディスパーミキサーを用いて1000rpmで撹拌しながら、室温の液状油(C成分)をゆっくりと添加した。次いで、25〜30℃まで冷却し、実施例1〜12、比較例1〜7の食品試料を得た。
2.食品試料の評価方法と評価基準
<屈折率の測定>
表1〜4において、B成分として表記される水性混合成分、C成分として表記される油性混合成分を、実施例1〜15、比較例1〜7について、それぞれ混合し、屈折率を測定した。B成分の屈折率をα、C成分の屈折率をβとし、両屈折率の差異であるα−βを求めた。
<透明性の測定>
実施例及び比較例のサンプルの透明性について、紫外可視分光光度計(JASCO製、品番V−570)で、光路長1cmの石英ガラス製セルを用い、ブランクに蒸留水を用い、660nmにおける吸光度を測定した。
<美観>
各試料を50mlスクリュー管に40g入れ、10名のパネルにより外観を評価した。
◎:10名中9名以上が、透明性が高く、優れた美観であると答えた。
○:10名中8〜6名が、透明性が高く、優れた美観であると答えた。
△:10名中5〜3名が、透明性が高く、優れた美観であると答えた。
×:10名中2〜0名が、透明性が高く、優れた美観であると答えた。
<香りの持続>
各試料を100mlビーカーに10g入れ、サンプリング直後の香りと1時間放置した後の香りについて、10名のパネルにより風味評価を行った。
◎:10名中9名以上が、香りの変化が少なく、持続性が良好と答えた。
○:10名中8〜6名が、香りの変化が少なく、持続性が良好と答えた。
△:10名中5〜3名が、香りの変化が少なく、持続性が良好と答えた。
×:10名中2〜0名が、香りの変化が少なく、持続性が良好と答えた。
<風味評価>
食パンおよびバニラアイスクリームに各試料を適量塗布し、香り立ち、油っぽさ、コクについて10名のパネルにより風味評価を行った。
(香り立ち)
◎:10名中9名以上が、香り立ちが良好で風味を良く感じたと答えた。
○:10名中8〜6名が、香り立ちが良好で風味を良く感じたと答えた。
△:10名中5〜3名が、香り立ちが良好で風味を良く感じたと答えた。
×:10名中2〜0名が、香り立ちが良好で風味を良く感じたと答えた。
(油っぽさ)
◎:10名中9名以上が、油っぽさが少なく良好と答えた。
○:10名中8〜6名が、油っぽさが少なく良好と答えた。
△:10名中5〜3名が、油っぽさが少なく良好と答えた。
×:10名中2〜0名が、油っぽさが少なく良好と答えた。
(コク)
◎:10名中9名以上が、コクやうまみが出て美味しいと答えた。
○:10名中8〜6名が、コクやうまみが出て美味しいと答えた。
△:10名中5〜3名が、コクやうまみが出て美味しいと答えた。
×:10名中2〜0名が、コクやうまみが出て美味しいと答えた。
<ハンドリング性>
10名のパネルに、食パンおよびバニラアイスクリームに各試料を適量塗布させ、ハンドリング性の評価を行った。
◎:10名中9名以上が、適量を取りやすく、使いやすいと答えた。
○:10名中8〜6名が、適量を取りやすく、使いやすいと答えた。
△:10名中5〜3名が、適量を取りやすく、使いやすいと答えた。
×:10名中2〜0名が、適量を取りやすく、使いやすいと答えた。
<調理適性>
(コクの付与、香りの持続性(肉じゃが料理))
実施例1〜15、比較例1〜7の食品試料を用いて、下記の要領で肉じゃが料理を調理した。
材料:じゃがいも大4個、たまねぎ大1個、しらたき1玉、牛肉(薄切り)200g、サラダ油大さじ1、砂糖大さじ2、清酒大さじ2、しょうゆ大さじ4、水カップ400ml、実施例1〜15、比較例1〜7のいずれかの食品試料大さじ1。
調理方法:材料の皮をむき、一口大にカットした後、油をひいた鍋で炒めた。水、砂糖、清酒、しょうゆ、実施例1〜15、比較例1〜7のいずれかの食品試料大さじ1を加え、10分間中火で煮込んだ。
評価方法:食品試料を含まない肉じゃが料理を別途調理し、これをブランクとして10名のパネルにて風味評価を行った。
(コクの付与)
◎:10名中9名以上が、ブランクと比較してコクやうまみが出て美味しいと答えた。
○:10名中8〜6名が、ブランクと比較してコクやうまみが出て美味しいと答えた。
△:10名中5〜3名が、ブランクと比較してコクやうまみが出て美味しいと答えた。
×:10名中2〜0名が、ブランクと比較してコクやうまみが出て美味しいと答えた。
(香りの持続)
◎:10名中9名以上が、ブランクと比較して、素材の香りが良く持続していると答えた。
○:10名中8〜6名が、ブランクと比較して、素材の香りが良く持続していると答えた。
△:10名中5〜3名が、ブランクと比較して、素材の香りが良く持続していると答えた。
×:10名中2〜0名が、ブランクと比較して、素材の香りが良く持続していると答えた。
<洗浄性>
200mlビーカーに各試料を10g入れ、20℃の水で内径7mmの管より1L/minの流量で2分間リンスした後、乾燥させてビーカー表面の油の付着度合いを観察した。
◎:容器に油が残らずきれいに洗浄された。
○:容器にわずかに油が残ったが、概ね洗浄された。
△:容器に油が残り、部分的にヌルつきが残った。
×:容器に油が著しく付着し、全体にヌルつきが残った。
<保存安定性>
各試料をガラス瓶に密閉し、40℃で1か月間保存した後の外観を評価した。
◎:変化なし。
○:表面にごくわずかに油浮きが見られる。
△:分離や油浮きが見られる。
×:著しい分離や油浮きが見られる。
Figure 0006043095
※1:デカグリセリンモノオレイン酸エステル
※2:加藤美蜂園本舗製「サクラ印ハチミツ」(糖分84%、水分16%)
※3:ソントン食品工業製「麦芽糖みずあめ」(糖分82%、水分18%)
※4:日清オイリオグループ社製「ODO」
以下、表中の注釈は全て同一の製品を示す。
Figure 0006043095
Figure 0006043095
Figure 0006043095
<実施例16>
表5に示す組成で実施例16の食品試料を調製した。表5中のNo.1〜5の成分を80℃で加温溶解した後、ウォーターバスにて50℃に保った。ディスパーミキサー1000rpmで撹拌しながら、室温で混合したNo.6〜9をゆっくりと添加した。添加終了後、25〜30℃まで冷却し、実施例16の香気性透明乳化食品を得た。
実施例16の水分量は、13.5重量%であった。また、水性混合成分(No.4,5)の屈折率αは、1.467、油性混合成分(No.6〜8)の屈折率βは1.465であり、その差異α−βは0.002であった。
Figure 0006043095
実施例16について、実施例1〜15、比較例1〜7と同様の評価を行ったところ、美観に優れ、香りが持続し、香り立ちが良好で、油っぽくなく、ハンドリング性に優れ、料理にコク・うまみを容易に付与することができ、洗い流しやすく、保存安定性の良好な、香気性透明乳化食品であることが分かった。さらにλ=660nmの吸光度は2未満であった。
<実施例17>
表6に示す組成で実施例17の食品試料を調製した。表6中のNo.1〜6の成分を80℃で加温溶解した後、ウォーターバスにて50℃に保った。ディスパーミキサー1000rpmで撹拌しながら、室温で混合したNo.7〜10をゆっくりと添加した。添加終了後、25〜30℃まで冷却し、実施例17の香気性透明乳化食品を得た。
実施例17の水分量は、11重量%であった。また、水性混合成分(No.4〜6)の屈折率αは、1.467、油性混合成分(No.7〜10)の屈折率βは1.472であり、その差異α−βは−0.005であった。
Figure 0006043095
実施例17は、実施例1〜15、比較例1〜7と同様の評価により、美観に優れ、香りが持続し、香り立ちが良好で、油っぽくなく、ハンドリング性に優れ、料理にコク・うまみを容易に付与することができ、洗い流しやすく、保存安定性の良好な、香気性透明乳化食品であることが分かった。さらにλ=660nmの吸光度は2未満であった。
<実施例18>
表7に示す組成で実施例18の食品試料を調製した。表7中のNo.1〜5の成分を80℃で加温溶解した後、ウォーターバスにて50℃に保った。ディスパーミキサー1000rpmで撹拌しながら、室温で混合したNo.6〜11をゆっくりと添加した。添加終了後、25〜30℃まで冷却し、実施例18の香気性透明乳化食品を得た。
実施例18の水分量は、11重量%であった。また、水性混合成分(No.3〜5)の屈折率αは、1.467、油性混合成分(No.6〜11)の屈折率βは1.470であり、その差異α−βは−0.003であった。
Figure 0006043095
実施例18は、実施例1〜15、比較例1〜7と同様の評価により、美観に優れ、香りが持続し、香り立ちが良好で、油っぽくなく、ハンドリング性に優れ、料理にコク・うまみを容易に付与することができ、洗い流しやすく、保存安定性の良好な、香気性透明乳化食品であることが分かった。さらにλ=660nmの吸光度は2未満であった。
<実施例19>
表8に示す組成で実施例19の食品試料を調製した。表8中のNo.1〜6の成分を80℃で加温溶解した後、ウォーターバスにて50℃に保った。ディスパーミキサー1000rpmで撹拌しながら、室温で混合したNo.7〜12をゆっくりと添加した。添加終了後、25〜30℃まで冷却し、実施例19の香気性透明乳化食品を得た。
実施例19の水分量は、11重量%であった。また、水性混合成分(No.4〜6)の屈折率αは、1.467、油性混合成分(No.7〜11)の屈折率βは1.471であり、その差異α−βは−0.004であった。
Figure 0006043095
実施例19は、実施例1〜15、比較例1〜7と同様の評価により、美観に優れ、香りが持続し、香り立ちが良好で、油っぽくなく、ハンドリング性に優れ、料理にコク・うまみを容易に付与することができ、洗い流しやすく、保存安定性の良好な、香気性透明乳化食品であることが分かった。さらにλ=660nmの吸光度は2未満であった。
<実施例20>
表9に示す組成で実施例20の食品試料を調製した。表9中のNo.1〜4の成分を80℃で加温溶解した後、ウォーターバスにて50℃に保った。ディスパーミキサー1000rpmで撹拌しながら、室温で混合したNo.5〜7をゆっくりと添加した。添加終了後、25〜30℃まで冷却し、実施例20の香気性透明乳化食品を得た。
実施例20の水分量は、9重量%であった。また、水性混合成分(No.2〜4)の屈折率αは、1.467、油性混合成分(No.5〜7)の屈折率βは1.471であり、その差異α−βは−0.004であった。
Figure 0006043095
実施例20は、実施例1〜15、比較例1〜7と同様の評価により、美観に優れ、香りが持続し、香り立ちが良好で、油っぽくなく、ハンドリング性に優れ、料理にコク・うまみを容易に付与することができ、洗い流しやすく、保存安定性の良好な、香気性透明乳化食品であることが分かった。さらにλ=660nmの吸光度は2未満であった。
本発明の香気性透明乳化食品は、香気の付与を要する食品製造の分野において利用可能であり、調味液として単独製品としても利用可能である。また、その他の油脂の添加を要する全ての食品の製造においても利用可能である。

Claims (7)

  1. 乳化剤0.01〜10重量%と、多価アルコール24〜50重量%と、水1〜6重量%と、香味油を含む液体油40〜89.98重量%とを含み、
    前記多価アルコールが、ソルビトール、グリセリン、ハチミツ及び水あめからなる群より選ばれる1つ以上の成分のみからなり、
    多価アルコールと水との混合物と、香味油を含む液体油との25℃における屈折率の差が−0.020〜0.020であることを特徴とする香気性透明乳化食品。
  2. 前記香味油が、香気を有する植物油、香気野菜の油溶性香気成分を油で抽出した香味油、及び油溶性香気成分を油へ添加した香味油のうち一つ以上を含む、請求項1に記載の香気性透明乳化食品。
  3. 前記香気を有する植物油が、オリーブ油、焙煎ゴマ油、焙煎大豆油、焙煎菜種油、アーモンド油、クルミ油、ピーナッツ油、ヘーゼルナッツ油及びマカダミアナッツ油からなる群より選ばれる1つ以上の植物油を含む、請求項2記載の香気性透明乳化食品。
  4. 前記香気野菜の油溶性香気成分を油で抽出した香味油が、ネギ油、ガーリック油及びラー油からなる群より選ばれる1つ以上の香味油を含む、請求項2記載の香気性透明乳化食品。
  5. 前記油溶性香気成分を油へ添加した香味油が、バターフレーバー油を含む、請求項2記載の香気性透明乳化食品。
  6. 液体油中の香味油以外の油成分が、液状の植物油及び中鎖脂肪酸油のうち少なくとも一方を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の香気性透明乳化食品。
  7. 多価アルコール、水、及び乳化剤を混合し、該混合物を撹拌しながら、香味油を含む液状油を添加し、乳化剤が0.01〜10重量%、多価アルコールが24〜50重量%、水が1〜6重量%、香味油を含む液体油が40〜89.98重量%、多価アルコールと水との混合物と、香味油を含む液体油との25℃における屈折率の差が−0.020〜0.020となるように調整し、
    該多価アルコールが、ソルビトール、グリセリン、ハチミツ及び水あめからなる群より選ばれる1つ以上の成分のみからなる、ことを特徴とする香気性透明乳化食品の製造方法。
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