JP6039918B2 - 試験装置および試験装置の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、金属材料、樹脂材料、複合材料などの材料について、また、自動車部品などの機械部品について、また、これらの完成品について行われる、疲労試験、耐久試験、特性試験などの各種の試験のための試験装置および試験装置の制御方法に関する。
従来、試験装置として、例えば、金属材料、樹脂材料、複合材料などの材料について、また、自動車部品(駆動系や足回りの金属部品やゴム部品、ショックアブソーバなど)などの機械部品について、これらの自動車完成品などの完成品について、さらに、土木関係(橋桁、橋梁や建物用の免震ゴムなど)の構造物について、材料試験、振動試験、疲労試験、特性試験などを行うための材料試験装置、振動試験装置、疲労試験装置など各種の試験装置がある。
以下、本明細書において、「試験装置」とは、これらの各種の試験を行うための試験装置を包含した意味で用いられる。
ところで、従来のこのような試験装置では、例えば、自動車用のゴムマウント試験機などにおいて、図5に示したように、複数のアクチュエーターを用いて、ゴムなどのテストピースに対して、2方向から力をかけて試験を行っている。
すなわち、図5に示したように、従来の試験装置100は、上方の固定壁102に、回転ジョイント104で固定された第1のアクチュエーター106を備えている。この第1のアクチュエーター106は、ピストン108を備えており、このピストン108の先端に、回転ジョイント110を介して、ブロック112が連結されている。
一方、試験装置100は、同様に、上方の固定壁102に対して鉛直な固定壁114に、回転ジョイント116で固定された第2のアクチュエーター118を備えている。この第2のアクチュエーター118は、ピストン120を備えており、このピストン120の先端が、回転ジョイント124を介して、ブロック112の側方に連結されている。
そして、下方の固定壁122と、ブロック112との間に、テストピースSを挟持し、第1のアクチュエーター106と第2のアクチュエーター118を作動させて、テストピースSに対して2方向から力をかけて、図示しないセンサーで変位を測定することにより試験を行っている。
特許第4700485号公報
ところで、アクチュエーターは、指令信号に対して遅れなどの要素を持つため、実際に測定した値で位相補正を行う必要がある。このため、複数のアクチュエーターを希望する位相差で発振させる場合、これらのセンサー測定値(アクチュエーター位置、テストピースからの反力による発生荷重など)の位相差を検出し、これが指定の位相となるように、アクチュエーター駆動信号の位相をコントロールしていた。
しかしながら、複数のアクチュエーター間で位相を制御する場合、それぞれの位相差を直接比較していたため、同じ周波数でないと基本的に位相制御の実施ができなかった。
このため、複数のアクチュエーターの位相が、両方とも0°となる周期の時にだけ、位相差を検出して位相制御を行う方法がある。
しかしながら、この場合、位相制御周期が長くなってしまい(例えば、1Hzと2/3Hzでは2秒ごと)、さらに、周波数の組み合わせによっては位相がそろわず、位相制御が実施できないことになる。
図6は、このような従来のアクチュエーターの位相が、両方とも0°となる周期の時にだけ、位相差を検出して位相制御を行う方法を説明するグラフ、図7は、そのフローチャートである。
図6は、加振機1(第1のアクチュエーター106)と加振機2(第2のアクチュエーター118)の周期の比率が4:3の場合の時間とセンサー測定値(例えば、変位)との関係を示すグラフである。
図6に示したように、加振機2を基準とした場合、加振機2では、0を横切る点は、t1であり、t1の時点では、加振機1は、加振機2に対して位相がずれている。すなわち、加振機1では、0を横切る点は、t'1であり、位相がずれている。従って、位相制御は、このt1の時点での位相測定後、誤差に基づいて制御出力の位相を前後させることで行う。
そして、次に、加振機2では、0を横切る点は、t2であり、t2の時点では、加振機1は、加振機2に対して再び位相がずれている。すなわち、加振機1では、0を横切る点は、t'2であり、位相がずれている。従って、位相制御は、このt2の時点での位相測定後、誤差に基づいて制御出力の位相を前後させることで行う。すなわち、加振機2を基準とした場合、t1〜t2の12/3=4周期毎に補正することになる。
なお、出力変化量が大きいとオーバーシュートなどが発生するので、位相制御は、1回では完了しない(1回での補正量=誤差とはしない)。また、外乱の影響もあるので、補正は常時必要となっている。
このような位相制御は、具体的には、図7のフローチャートのようにして実施される。
すなわち、ステップS101で、試験が開始され、ステップS102において、理論上、各加振機の位相が0になる時刻か否かが判断される。そして、ステップS102において、各加振機の位相が0になる時刻ではない判定がされた場合には、ステップS102の判定が繰り返される。
一方、ステップS102において、各加振機の位相が0になる時刻であると判定された場合には、ステップS103に進み、基準となる加振機と、補正対象の加振機間の位相差を計算する。
そして、ステップS104において、位相補正量=−(位相差)×(補正ゲイン)の計算式に基づいて、位相補正量が算出される。なお、ここで、補正ゲインは、システムにおいて設定されており、通常1以下である。
次に、ステップS105において、加振機への出力信号の位相=加振機への出力信号の位相+補正量の計算式に基づいて、加振機への出力信号の位相が算出される。
なお、ここで、出力信号の位相とは下記式でのφである。
出力波形=振幅値×SIN(ωt+φ)
そして、加振機への出力信号の位相が算出され位相制御された後、ステップS106において、試験が終了した否かが判断され、ステップS106において試験が終了したと判断された場合には、ステップS107において、試験終了処理がなされる。
一方、ステップS106において試験が終了していないと判断された場合には、ステップS102に戻り、再びステップS102の判定が繰り返されるようになっている。
なお、ステップS103〜S105の処理は、加振機が3台以上ある場合には、基準以外の加振機全てに対して同様に実施されるようになっている。
このように、従来の位相制御を行う方法では、周期が短い信号で換算した場合(加振機2の信号)、4周期毎にしか位相検出と制御ができず、位相補正の時間当たりの回数が少ないので時間がかかることになる。
本発明は、このような現状に鑑み、複数のアクチュエーター間で位相を制御する場合において、複数のアクチュエーター間で異なる周波数でも位相制御の実施ができ、しかも、位相制御周期が短く、位相補正の時間当たりの回数が多く、位相制御に時間がかかることがなく、複数のアクチュエーター間の位相制御を理論どおりに制御することが可能で、正確な試験を実施できる試験装置および試験装置の制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の試験装置は、
複数のアクチュエーターにより、被試験対象に対して力をかけて試験を行う試験装置であって、
前記複数のアクチュエーターにおいて、各アクチュエーター毎に、各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号との位相差を検出し、
前記検出した位相差の値が0になるように、各アクチュエーターの駆動信号の位相周波数信号を制御する制御装置を備え、
前記各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号とがそれぞれ、0になる時点において、位相差を検出するように構成され、
前記位相差の検出が、各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号のそれぞれ1周期毎に実施され、
前記複数のアクチュエーター間の相対位相誤差を修正するように構成したことを特徴とする。
また、本発明の試験装置の制御方法は、
複数のアクチュエーターにより、被試験対象に対して力をかけて試験を行う試験装置の制御方法であって、
前記複数のアクチュエーターにおいて、各アクチュエーター毎に、各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号との位相差を検出し、
前記検出した位相差の値が0になるように、各アクチュエーターの駆動信号の位相周波数信号を制御するように構成され、
前記各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号とがそれぞれ、0になる時点において、位相差を検出するように構成され、
前記位相差の検出が、各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号のそれぞれ1周期毎に実施され、
前記複数のアクチュエーター間の相対位相誤差を修正するように構成したことを特徴とする。
このように構成することによって、各アクチュエーター毎に、各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号との位相差を検出し、検出した位相差の値が0になるように、各アクチュエーターの駆動信号の位相周波数信号を制御するので、複数のアクチュエーター間で位相を制御する場合において、複数のアクチュエーター間で異なる周波数でも位相制御の実施ができる。
また、位相制御周期が短く、位相補正の時間当たりの回数が多く、位相制御に時間がかかることがなく、複数のアクチュエーター間の位相制御を理論どおりに制御することが可能で正確な試験を実施できる。
さらに、複数のアクチュエーター間の相対位相誤差も結果として早く修正され、正確な試験を実施できる。
このように各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号とがそれぞれ、0になる時点において、位相差を検出するので、位相差を検出する位相制御周期を正確に設定できる。
従って、位相制御に時間がかかることがなく、複数のアクチュエーター間の位相制御を理論どおりに制御することが可能で正確な試験を実施できる。
このように位相差の検出が、各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号のそれぞれ1周期毎に実施されるので、位相制御周期が短く、位相補正の時間当たりの回数が多く、位相制御に時間がかかることがなく、複数のアクチュエーター間の位相制御を理論どおりに制御することが可能で正確な試験を実施できる。
また、本発明は、前記位相差の検出が、各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号のそれぞれ1周期分の測定値について、フーリエ積分を行って位相検出を行うことによって実施されるように構成したことを特徴とする。
このように位相差の検出が、各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号のそれぞれ1周期分の測定値について、フーリエ積分を行って位相検出を行うことによって実施されるので、位相制御周期が短く、位相補正の時間当たりの回数が多く、位相制御に時間がかかることがなく、複数のアクチュエーター間の位相制御を理論どおりに制御することが可能で正確な試験を実施できる。
また、このように1周期分の測定値について、フーリエ積分を行って位相検出を行うことによって実施されるので、周波数スイープを行っている場合でも、計算上の波形に対してフーリエ積分を行って位相が算出できるので、位相制御が可能である。
本発明によれば、各アクチュエーター毎に、各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号との位相差を検出し、検出した位相差の値が0になるように、各アクチュエーターの駆動信号の位相周波数信号を制御するので、複数のアクチュエーター間で位相を制御する場合において、複数のアクチュエーター間で異なる周波数でも位相制御の実施ができる。
また、位相制御周期が短く、位相補正の時間当たりの回数が多く、位相制御に時間がかかることがなく、複数のアクチュエーター間の位相制御を理論どおりに制御することが可能で正確な試験を実施できる。
さらに、複数のアクチュエーター間の相対位相誤差も結果として早く修正され、正確な試験を実施できる。
図1は、本発明の試験装置を、複数のアクチュエーターを用いて、ゴムなどのテストピースに対して、2方向から力をかけて試験を行う試験装置に適用した実施例を示す概略図である。 図2は、本発明の試験装置において、位相差を検出して位相制御を行う方法を説明するグラフである。 図3は、図2の位相制御を行う方法を説明するフローチャートである。 図4は、本発明の試験装置において試験を実施する状態を説明する概略図である。 図5は、従来の複数のアクチュエーターを用いて、ゴムなどのテストピースに対して、2方向から力をかけて試験を行う試験装置の概略図である。 図6は、従来のアクチュエーターの位相が、両方とも0°となる周期の時にだけ、位相差を検出して位相制御を行う方法を説明するグラフである。 図7は、図6の位相制御を行う方法を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
図1は、本発明の試験装置を、複数のアクチュエーターを用いて、ゴムなどのテストピースに対して、2方向から力をかけて試験を行う試験装置に適用した実施例を示す概略図、図2は、本発明の試験装置において、位相差を検出して位相制御を行う方法を説明するグラフ、図3は、図2の位相制御を行う方法を説明するフローチャート、図4は、本発明の試験装置において試験を実施する状態を説明する概略図である。
図1において、符号10は、全体で本発明の試験装置を示している。
図1に示したように、本発明の試験装置10は、上方の固定壁12に、回転ジョイント14で固定された第1のアクチュエーター16を備えている。この第1のアクチュエーター16(加振機1)は、ピストン18を備えており、このピストン18の先端に、回転ジョイント20を介して、ブロック22が連結されている。
一方、試験装置10は、同様に、上方の固定壁12に対して鉛直な固定壁24に、回転ジョイント26で固定された第2のアクチュエーター28(加振機2)を備えている。この第2のアクチュエーター28は、ピストン30を備えており、このピストン30の先端が、回転ジョイント34を介して、ブロック22の側方に連結されている。
そして、下方の固定壁32と、ブロック22との間に、テストピースSを挟持し、第1のアクチュエーター16と第2のアクチュエーター28を作動させて、被試験対象である、例えば、自動車のゴムマウントなどのテストピースSに対して2方向から力をかけて、図示しないセンサーで、センサー測定値(例えば、アクチュエーター位置、テストピースからの反力による発生荷重、変位など)を測定することにより試験を行っている。
さらに、このように構成される試験装置10では、図示しないが、制御装置を備えており、試験に際して、第1のアクチュエーター16と第2のアクチュエーター28に対応して、それぞれ目標となる基準の周波数を発振する基準発振器が備えられている。
なお、この基準発振器は、電気、電子的に物理的に基準の周波数を発振する基準発振器の他に、所定のプログラムに基づいて基準の周波数を作成するものであっても良い。
このように構成される試験装置10では、複数のアクチュエーター間(第1のアクチュエーター16と第2のアクチュエーター28の間)で位相を制御する場合には、図2のグラフに基づいて、下記のようにして位相制御が実施される。
すなわち、図2の上側に示したグラフは、第1のアクチュエーター16、すなわち、この実施例では、加振機1のグラフを示しており、点線は、加振機1の計算上の周波数の波形、すなわち、基準発振器=目標波形を示している。
そして、実線は、センサーによって測定されたセンサー測定値(例えば、アクチュエーター位置、テストピースからの反力による発生荷重、変位など)の周波数の波形を示している。
例えば、点線に示した加振機1の計算上の周波数の波形において、0になる時点T1と、実線で示したセンサー測定値の周波数の波形において、0になる時点T2との位相差を検出して、検出した位相差の値が0になるように、加振機1の駆動信号の位相周波数信号を制御する。
同様にして、次の1周期において、点線に示した加振機1の計算上の周波数の波形において、0になる時点T3と、実線で示したセンサー測定値の周波数の波形において、0になる時点T4との位相差を検出して、検出した位相差の値が0になるように、加振機1の駆動信号の位相周波数信号を制御する。
さらに、次の1周期において、点線に示した加振機1の計算上の周波数の波形において、0になる時点T5と、実線で示したセンサー測定値の周波数の波形において、0になる時点T6との位相差を検出して、検出した位相差の値が0になるように、加振機1の駆動信号の位相周波数信号を制御する。
このように、1周期毎に繰り返して位相制御が、加振機1について実施される。
同様に、図2の下側に示したグラフは、第2のアクチュエーター28、すなわち、この実施例では、加振機2のグラフを示しており、点線は、加振機2の計算上の周波数の波形、すなわち、基準発振器=目標波形を示している。
そして、実線は、センサーによって測定されたセンサー測定値(例えば、アクチュエーター位置、テストピースからの反力による発生荷重、変位など)の周波数の波形を示している。
例えば、点線に示した加振機2の計算上の周波数の波形において、0になる時点T'1と、実線で示したセンサー測定値の周波数の波形において、0になる時点T'2との位相差を検出して、検出した位相差の値が0になるように、加振機2の駆動信号の位相周波数信号を制御する。
同様にして、次の1周期において、点線に示した加振機2の計算上の周波数の波形において、0になる時点T'3と、実線で示したセンサー測定値の周波数の波形において、0になる時点T'4との位相差を検出して、検出した位相差の値が0になるように、加振機2の駆動信号の位相周波数信号を制御する。
また、次の1周期において、点線に示した加振機2の計算上の周波数の波形において、0になる時点T'5と、実線で示したセンサー測定値の周波数の波形において、0になる時点T'6との位相差を検出して、検出した位相差の値が0になるように、加振機2の駆動信号の位相周波数信号を制御する。
さらに、次の1周期において、点線に示した加振機2の計算上の周波数の波形において、0になる時点T'7と、実線で示したセンサー測定値の周波数の波形において、0になる時点T'8との位相差を検出して、検出した位相差の値が0になるように、加振機2の駆動信号の位相周波数信号を制御する。
このように、1周期毎に繰り返して位相制御が、加振機2についても実施される。
このように構成することによって、各アクチュエーター毎(この実施例では、第1のアクチュエーター16と第2のアクチュエーター28)に、各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号との位相差を検出し、検出した位相差の値が0になるように、各アクチュエーターの駆動信号の位相周波数信号を制御している。
従って、複数のアクチュエーター間で位相を制御する場合において、複数のアクチュエーター間で異なる周波数でも位相制御の実施ができる。
また、位相制御周期が短く、位相補正の時間当たりの回数が多く、位相制御に時間がかかることがなく、複数のアクチュエーター間の位相制御を理論どおりに制御することが可能で正確な試験を実施できる。
さらに、複数のアクチュエーター間の相対位相誤差も結果として早く修正され、正確な試験を実施できる。
すなわち、図2のグラフで示したように、位相制御を繰り返すことによって、加振機1の初期の0になる時点T0と加振機2の初期の0になる時点T'0との間の相対位置誤差Pが、位相制御を繰り返して行うことによって、加振機1のセンサー測定値の周波数の波形において、0になる時点T6と、加振機2のセンサー測定値の周波数の波形において、0になる時点T'8との間の相対位置誤差がほとんどなくなっている。
このような位相制御は、具体的には、図3のフローチャートのようにして実施される。
すなわち、ステップS1で、試験が開始され、ステップS2において、理論上、いずれかの加振機の位相が0になる時刻か否かが判断される。そして、ステップS2において、各加振機の位相が0になる時刻ではない判定がされた場合には、ステップS2の判定が繰り返される。
一方、ステップS2において、各加振機の位相が0になる時刻であると判定された場合には、ステップS3に進み、位相が0となる加振機について、計算値(理論値)との位相差を計算する。
そして、ステップS4において、位相補正量=−(位相差)×(補正ゲイン)の計算式に基づいて、位相補正量が算出される。なお、ここで、補正ゲインは、システムにおいて設定されており、通常1以下である。
次に、ステップS5において、加振機への出力信号の位相=加振機への出力信号の位相+補正量の計算式に基づいて、加振機への出力信号の位相が算出される。
なお、ここで、出力信号の位相とは下記式でのφである。
出力波形=振幅値×SIN(ωt+φ)
そして、加振機への出力信号の位相が算出され位相制御された後、ステップS6において、試験が終了した否かが判断され、ステップS6において試験が終了したと判断された場合には、ステップS7において、試験終了処理がなされる。
一方、ステップS6において試験が終了していないと判断された場合には、ステップS2に戻り、再びステップS2の判定が繰り返されるようになっている。
また、このように構成される本発明の試験装置10では、例えば、図4に示したように、位相制御に基づいて実際に、例えば、下記のように試験が実施される、
すなわち、図4は、第1のアクチュエーター16と第2のアクチュエーター28の周波数が倍違いで、位相差90°での試験を行う状態を説明する概略図である。
図4では、試験を正弦波で行ったときの位相角を示しており、アクチュエーターのピストンが中間位置にある状態で位相が0°になり、アクチュエーターのピストンが一番突出した状態で位相が90°、アクチュエーターのピストンが一番引っ込んでいる状態で位相が270°になる。
図4(A)では、第1のアクチュエーター16と第2のアクチュエーター28とも、いずれも位相が0°で試験を実施している場合、図4(B)は、第1のアクチュエーター16の位相が45°、第2のアクチュエーター28の位相が90°、図4(C)は、第1のアクチュエーター16の位相が90°、第2のアクチュエーター28の位相が180°、図4(D)は、第1のアクチュエーター16の位相が135°、第2のアクチュエーター28の位相が270°において、試験を実施している場合を示している。
なお、本発明では、1周期分の測定値について、フーリエ積分を行って位相検出を行うことによって実施されるので、周波数スイープを行っている場合でも、計算上の波形に対してフーリエ積分を行って位相が算出できるので、位相制御が可能である。この場合、スイープ時の位相差検出には、特許文献1(特許第4700485号公報)に開示されるような手法を使用して、フーリエ積分を行って位相差検出を行えばよい。
すなわち、スイープ波発生器において、スイープ波のサンプルデータfsinと、スイープ波と位相が90°異なる波形のサンプルデータfcosと、各サンプリングタイミングにおける位相の変化量のデーターΔθを生成し、テストピースSにスイープ波fsinが印加する。
そして、テストピースSから出力される応答波のサンプルデータfoと、スイープ波発生器から出力される各データーを、演算装置に入力して、fo×fsin×Δθとfo×fcos×Δθを、1/2周期の正の整数倍の期間積算した値Fs、Fcに基づいて、応答波foの振幅A、位相差δを算出するようにすればよい。
なお、前述したように、本発明の試験装置10は、試験装置として、例えば、金属材料、樹脂材料、複合材料などの材料について、また、自動車部品(駆動系や足回りの金属部品やゴム部品、ショックアブソーバなど)などの機械部品について、これらの自動車完成品などの完成品について、さらに、土木関係(橋桁、橋梁や建物用の免震ゴムなど)の構造物について、材料試験、振動試験、疲労試験、特性試験などを行うための材料試験装置、振動試験装置、疲労試験装置など各種の試験装置に適用することが可能である。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、複数のアクチュエーターとして、2つのアクチュエーター16、28について説明したが、3つ以上の複数のアクチュエーターを用いる場合にも適用することが可能であるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明は、例えば、金属材料、樹脂材料、複合材料などの材料について、また、自動車部品などの機械部品について、また、これらの完成品について行われる、疲労試験、耐久試験、特性試験などの各種の試験のための試験装置に適用することができる。
10 試験装置
12 固定壁
14 回転ジョイント
16 アクチュエーター
18 ピストン
20 回転ジョイント
22 ブロック
24 固定壁
26 回転ジョイント
28 アクチュエーター
30 ピストン
32 固定壁
34 回転ジョイント
100 試験装置
102 固定壁
102 ステップ
104 回転ジョイント
106 アクチュエーター
108 ピストン
110 回転ジョイント
112 ブロック
114 固定壁
116 回転ジョイント
118 アクチュエーター
120 ピストン
122 固定壁
124 回転ジョイント

Claims (4)

  1. 複数のアクチュエーターにより、被試験対象に対して力をかけて試験を行う試験装置であって、
    前記複数のアクチュエーターにおいて、各アクチュエーター毎に、各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号との位相差を検出し、
    前記検出した位相差の値が0になるように、各アクチュエーターの駆動信号の位相周波数信号を制御する制御装置を備え、
    前記各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号とがそれぞれ、0になる時点において、位相差を検出するように構成され、
    前記位相差の検出が、各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号のそれぞれ1周期毎に実施され、
    前記複数のアクチュエーター間の相対位相誤差を修正するように構成したことを特徴とする試験装置。
  2. 前記位相差の検出が、各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号のそれぞれ1周期分の測定値について、フーリエ積分を行って位相検出を行うことによって実施されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
  3. 複数のアクチュエーターにより、被試験対象に対して力をかけて試験を行う試験装置の制御方法であって、
    前記複数のアクチュエーターにおいて、各アクチュエーター毎に、各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号との位相差を検出し、
    前記検出した位相差の値が0になるように、各アクチュエーターの駆動信号の位相周波数信号を制御するように構成され、
    前記各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号とがそれぞれ、0になる時点において、位相差を検出するように構成され、
    前記位相差の検出が、各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号のそれぞれ1周期毎に実施され、
    前記複数のアクチュエーター間の相対位相誤差を修正するように構成したことを特徴とする試験装置の制御方法。
  4. 前記位相差の検出が、各アクチュエーターに対応したセンサー測定値の周波数信号と、各アクチュエーターに対応した基準発振器の周波数信号のそれぞれ1周期分の測定値について、フーリエ積分を行って位相検出を行うことによって実施されるように構成したことを特徴とする請求項3に記載の試験装置の制御方法。
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