JP6038011B2 - ダム下流河川流量予測システム - Google Patents

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Description

本発明は、ダムの下流河川の複数の観測地点について、任意の未来時刻における流量および水位を予測するダム下流河川流量予測システムに関する。
従来、大雨や台風時に洪水の危険性があるダムの下流河川においては、河川管理者により複数の観測地点に水位計や雨量計が設置され、流量および水位を監視されている。また、ダムに併設されるダム管理システムにおいても、ダムの放流量や水位の他、下流河川のいくつかの観測地点における流量や水位等を計測し管理している。
ダムが設置された河川全体の監視を行う管理システムとして、特許文献1では、ダムに流れ込む水の流入量、ダムの放流量、下流河川の水位等を測定し、各測定データをコンピュータシステムに入力して河川全体の管理に利用している。しかし、この特許文献1では、未来時刻における河川水位の予測は行っていない。
また、特許文献2に提示されたダム流入量予測方法では、一定時間前の実績ダム放流量および以後の計画放流量、実績降雨量および予測降雨量を取得し、タンクモデルを用いて上流ダムから計画的に放流されている河川の下流ダムにおける流入量を予測している。
特開2007−138549号公報 特開平5−297909号公報
従来のダム管理システムまたは河川管理システムでは、ダムの下流河川の複数地点において流量および水位を計測しているが、その計測値から洪水が発生する時刻を予測することは難しく、大雨や台風時に適切なタイミングで警報発令を行えないという問題があった。一方、ダムの放流量や降水量等から下流河川の流量を計算する方法を提案した先行技術はいくつかあるが、河川のモデル化は容易ではなく、計算に多くの時間を要していた。
上記特許文献2には、上流ダムからの放流量に基づいて下流ダムにおける流入量を簡単かつ短時間で計算する方法が提示されているが、下流河川の複数地点における未来時刻の流量を予測するものではない。また、タンクモデルを用いる方法では、決定すべきモデル定数が多く、定数決定に要する試行錯誤回数が多くなり、操作員の負担となる。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、ダムの下流河川の複数地点における未来時刻の流量および水位を、操作員に負担をかけない簡単な計算により高精度で予測することが可能なダム下流河川流量予測システムを提供することを目的とする。
本発明に係るダム下流河川流量予測システムは、ダム管理設備によって管理されるダムの下流河川の複数の観測地点について、任意の未来時刻における流量および水位を予測するダム下流河川流量予測システムであって、現在時刻より所定時間前からのダムの実績放流量と、現在時刻から任意の未来時刻までのダムの計画放流量と、ダムから任意の観測地
点までの流域を含む地域の現在時刻までの計測降雨量と、前記地域の現在時刻から任意の未来時刻までの予測降雨量と、現在時刻における観測地点の計測流量とに基づいて、観測地点の任意の未来時刻における予測流量および予測水位を計算する演算処理部と、演算処理部による計算に必要なデータおよび定数を設定し入力する入力部と、演算処理部による計算に必要なデータをダム管理設備からネットワークを介して取得するデータ取得部と、入力部およびデータ取得部を介して取得されたデータおよび定数を保存する蓄積部を備えたものである。
本発明に係るダム下流河川流量予測システムによれば、ダムの下流河川の複数の観測地点について、現在の計測流量にダム放流量と降雨量の影響を考慮した計算を行うことにより、任意の観測地点の任意の未来時刻における予測流量および予測水位を簡単かつ高精度に計算することができる。
本発明の実施の形態1に係るダム下流河川流量予測システムの全体構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るダム下流河川流量予測システムを説明する図である。 本発明の実施の形態1に係るダム下流河川流量予測システムの演算処理部による処理の流れを示す図である。 本発明の実施の形態2に係る予測誤差シミュレーションの処理の流れを示す図である。
実施の形態1.
以下に、本発明の実施の形態1に係るダム下流河川流量予測システムについて、図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態1に係るダム下流河川流量予測システムの全体構成を示す図であり、図2は、本実施の形態1に係るダム下流河川流量予測システムを説明する図である。なお、図中、同一または相当部分には同一符号を付している。
本実施の形態1に係るダム下流河川流量予測システム1は、ダム管理システム21のダム管理設備(図示省略)によって管理されるダム23の下流河川の複数の観測地点P、P、P、・・・Pについて、任意の未来時刻における流量および水位を予測するものであり、ダム管理システム21の補助機能の1つとして、あるいは単独システムとして、ダム管理システム21に併設される。
ダム下流河川流量予測システム1は、図1に示すように、入力部2、データ取得部3、蓄積部4、データ抽出部5、演算処理部6、および表示部7から構成される。入力部2は、演算処理部6による計算に必要なデータおよび定数を操作員10が設定し、入力するものである。具体的には、汎用コンピュータのキーボードやマウス、タッチパネル等が用いられる。
データ取得部3は、演算処理部6による計算に必要なデータを、ネットワーク20を介してダム管理システム21から取得する。ネットワーク20としては、LAN(例えばTCP/IP)、シリアル通信(例えばRS232C)、WAN、インターネットを用いることができる。なお、データ取得部3によるデータの取得先は、ダム管理システム21の他、気象予報システム22や河川情報システム(図示省略)等であっても良く、特に限定するものではない。
蓄積部4は、入力部2またはデータ取得部3を介して取得されたデータおよび定数、さらに演算処理部6による計算結果を保存する複数のデータベースおよびファイルから構成される。ダム放流量データベース401には、データ取得部3がダム管理システム21から取得したダム23の実績放流量が保存される。ダム計画放流量データベース402には、操作員10が入力部2を介して入力したダムの計画放流量が保存される。
計測降雨量データベース403には、ダム23から下流河川の各観測地点までの流域を含む地域における計測降雨量が保存される。計測降雨量は、該地域に設置された雨量計24により計測される。計測降雨量は、通常、ダム管理システム21の管理項目であるため、ダム管理システム21から取得することができる。または、気象予報システム22やテレメータ(図示省略)から取得することもできる。
予測降雨量データベース404には、ダム23から下流河川の各観測地点までの流域を含む地域における予測降雨量が保存される。予測降雨量は、操作員10が入力部2を介して入力するデータであるが、将来的にはダム管理システム21からの取得が見込まれる。また、予測降雨量は、気象予報システム22からネットワーク20を介して取得することもできる。
計測河川流量データベース405には、下流河川の各観測地点において計測された計測流量および計測水位が保存される。河川の流量および水位は、各観測地点に設置された流量計および水位計により計測される。これらのデータは、ダム管理システム21により管理されているため、ダム管理システム21から取得することができるが、河川情報システムから取得しても良い。
なお、ダム管理システム21により管理されているダム23の実績放流量、計測降雨量、下流河川の計測流量および計測水位等のデータは、ダム管理システム21から所定周期でデータ取得部3に送信され、自動的に蓄積部4の各データベースに蓄積される。
予測河川流量データベース406および予測河川水位データベース407には、演算処理部6により計算された各観測地点の予測流量および予測水位がそれぞれ保存される。また、定数1ファイル408、定数2ファイル409、および定数3ファイル410には、演算処理部6による計算に用いられる定数が保存される。これらの定数については後に説明する。
さらに、蓄積部4は、各観測地点の情報を保存する観測地点情報ファイル(図示省略)を有している。観測地点情報ファイルには、観測地点ID、観測所名、所在地、連絡先、緯度、経度、標高等の情報が保存される。
データ抽出部5は、演算処理部6による演算に必要なデータを蓄積部4から抽出する。具体的には、操作員10が入力部2から観測地点、対象河川局、時間帯等のキーワードを入力すると、データ抽出部5は、そのキーワードに基づいて蓄積部4の各データベースを検索し、必要なデータを抽出する。
演算処理部6は、現在時刻より所定時間前からのダム23の実績放流量と、現在時刻から任意の未来時刻までのダム23の計画放流量と、ダム23から任意の観測地点までの流域を含む地域の現在時刻までの計測降雨量と、該地域の現在時刻から任意の未来時刻までの予測降雨量と、現在時刻における任意の観測地点の計測流量とに基づいて、任意の観測地点の任意の未来時刻における予測流量および予測水位を計算する。なお、現在時刻における観測地点の計測流量のデータが無い場合は、現在時刻に最も近い時刻の計測流量を用いれば良い。
さらに詳しくは、演算処理部6は、ダム23から任意の観測地点までの流域を含む地域の計測降雨量と予測降雨量に基づいて、ダム23から任意の観測地点までの流域への降雨による予測流入量を求める。さらに、計算により求めた任意の観測地点の予測流量から、該観測地点の予測水位を計算する。これらの計算方法については後述する。
表示部7は、例えば汎用コンピュータのディスプレイであり、メニュー画面、設定画面、結果画面等を表示する。結果画面では、各観測地点における予測流量および予測水位が、表形式またはグラフ形式で示される。グラフの横軸を時刻、縦軸を予測水位とすることにより、各観測地点において洪水が発生する水位に達する未来時刻を予測することができる。
また、表示部7には、ダム下流河川流量予測システム1により管理される流域を含む地域全体の状況を、模式図または状況図で示す監視画面が表示される。操作員10は、大雨や台風時には監視画面で地域全体の状況を監視し、緊急事態に備えることができる。また、未来時刻の予測水位から洪水が予測される場合、その地域と予測時刻が監視画面に表示されると共に、警告音、警告ランプ点灯等の方法で操作員10に報知される。
次に、ダム下流河川流量予測システム1の演算処理部6における計算の手順について、図2および図3を用いて説明する。図3は、ダム下流河川流量予測システム1の演算処理部6による処理の流れを示すフローチャートである。図3のステップ1(S1)において、操作員10は、観測地点ID、時間帯、またはその他のキーワードを入力部2により入力する。ここでは、図2に示す観測地点P、時間帯として現在時刻から2時間後までを入力したものとする。
ステップ2(S2)では、観測地点Pにおけるダム放流量影響計算を行う。なお、S1において入力されたキーワードに基づいて、データ抽出部5は、S2の計算に必要なデータおよび定数を蓄積部4から抽出する。
S2における計算の準備として、ステップ21(S21)、ステップ22(S22)、およびステップ23(S23)を行う。S21において、現在時刻より所定時間前からのダム23の実績放流量を取得する。なお、所定時間とは、ダム23の放流量が下流河川の流量および水位の変化に影響を与える時間であり、予め設定されている。また、S22において、操作員10は、現在時刻から2時間後までのダム23の計画放流量を入力部2により設定する。
また、S23において、操作員10は、表示部7で定数1ファイル408を参照しながら、入力部2により比例定数Aと遅れ時間T1を設定する。比例定数Aは、各観測地点におけるダム23の放流量の影響を表す定数であり、ダム23の放流量が各観測地点に到達するまでの河床への浸み込み、周辺田畑への灌漑用分水等を考慮して設定される。
また、遅れ時間T1は、ダム23の放流量が各観測地点における河川流量に影響するまでの時間であり、ダム23から観測地点までの距離が長いほど大きな値となる。比例定数Aと遅れ時間T1は、各観測地点に対してそれぞれ複数パターンが設定され、蓄積部4の定数1ファイル408に保存されている。S21、S22、およびS23によって必要なデータ、定数が用意された後、S2において観測地点Pにおけるダム放流量影響計算を行う。
続いて、ステップ3(S3)では、観測地点Pにおける降雨量影響計算を行う。S3における計算の準備として、ステップ31(S31)、ステップ32(S32)、および
ステップ33(S33)を行う。S31において、現在時刻までの計測降雨量を取得する。S32において、操作員10は、現在時刻から2時間後までの予測降雨量を入力部2により設定する。
また、S33において、操作員10は、表示部7で定数2ファイル409を参照しながら、入力部2により比例定数B、支配面積C、および遅れ時間T2を設定する。比例定数Bは、各観測地点における降雨量の影響を表す定数であり、周辺地域の地形や地質、または土地利用方法等を考慮して設定される。支配面積Cは、雨量計24が設置されたi地点の雨量が影響するエリア面積である。
また、遅れ時間T2は、計測降雨量が各観測地点における流量に影響するまでの時間であり、雨量計24の設置位置と観測地点までの距離、および支配面積C(図2中、斜線で示す領域の面積)等を考慮して設定される。比例定数B、支配面積C、および遅れ時間T2は、各観測地点に対してそれぞれ複数パターンが設定され、蓄積部4の定数2ファイル409に保存されている。S31、S32、およびS33によって必要なデータ、定数が用意された後、S3において観測地点Pにおける降雨量影響計算を行う。
続いて、ステップ4(S4)では、観測地点Pにおける予測流量計算を行う。S4における計算の準備として、S2、S3があり、さらに、ステップ41(S41)において、観測地点Pにおける現在時刻の計測流量と水位を取得する。S2のダム放流量影響計算、S3の降雨量影響計算、およびS4の下流河川の予測流量計算には、以下の式1が用いられる。
kn(t+Δt)=Q(t)+A×(Q0t(t−T1)−Q(t))
+B×Q(t−T2) (式1)
kn(t):観測地点Pの時刻tにおける河川流量
kn(t+Δt):観測地点Pの時刻(t+Δt)における河川流量
A:ダム放流量の影響を表す比例定数
B:降雨量の影響を表す比例定数
0t(t−T1):時刻(t−T1)におけるダムの放流量
(t−T2):ダムから観測地点Pまでの流域における降雨による予測流入量
T1:ダム放流量が観測地点Pの河川流量に影響するまでの遅れ時間
T2:降雨量が観測地点Pの河川流量に影響するまでの遅れ時間
なお、降雨による予測流入量Q(t)は、以下の式2から求められる。
(t)=R(t)×C (式2)
(t):雨量計が設置されたi地点の雨量
:雨量計が設置されたi地点の雨量が影響するエリア面積(支配面積)
なお、Q0t(t)は、現在時刻より所定時間前からの実績放流量と、現在時刻から任意の未来時刻までの計画放流量とを含んでいる。また、Q(t)は、今回の降雨の降り始めから現在時刻までの計測降雨量と、現在時刻から任意の未来時刻までの予測降雨量を含む降雨による予測流入量である。
S4で求めた観測地点Pの予測流量は、ステップ42(S42)において蓄積部4の予測河川流量データベース406に保存される。続いて、ステップ5(S5)において、観測地点Pにおける予測水位計算を行う。S5における計算の準備として、ステップ5
1(S51)において、操作員10は、表示部7で定数3ファイル410を参照しながら、入力部2により比例定数Eと加算定数Fを設定する。
S5では、S4で求めた観測地点Pの予測流量から、水位と流量の関係を示すHQ曲線を用いて観測地点Pの予測水位を計算する。HQ曲線は、ある期間中における河川の水位と流量の関係を図式化したもので、以下の式3で表される。HQ曲線を用いた計算では、比例定数Eおよび加算定数Fが用いられる
Q=E(H+F) (式3)
H:水位
Q:流量
E:比例定数
F:加算定数
比例定数E、加算定数F、およびHQ曲線に必要なパラメータは、各観測地点に対してそれぞれ複数パターンが設定され、蓄積部4の定数3ファイル410に保存されている。操作員10は、定数3ファイル410を参照し、入力部2から比例定数E、加算定数F、およびHQ曲線に必要なパラメータを入力する。S5における予測水位計算には、以下の式4が用いられる。式4は、上記の式3を変形したものである。
(t+Δt)=(Qkn(t+Δt)/E)1/2−F (式4)
(t):観測地点Pの時刻tにおける水位
kn(t): 観測地点Pの時刻tにおける流量
S5で求めた観測地点Pの予測水位は、ステップ52(S52)で蓄積部4の予測河川水位データベース407に保存される。さらに、ステップ6(S6)において、S4およびS5の計算結果を表示部7に表示し、処理を終了する。
以上のように、本実施の形態1に係るダム下流河川流量予測システム1によれば、ダム23の下流河川の複数の観測地点P、P、P、・・・Pについて、現在の各観測地点の計測流量にダム放流量と降雨量の影響を考慮した計算を行うことにより、任意の観測地点の任意の未来時刻における予測流量および予測水位を、簡単かつ高精度に予測することができる。
また、任意の未来時刻の予測水位から、各観測地点で洪水が発生する水位に達する時刻を予測することができるため、大雨や台風時に適切なタイミングで警報発令を行うことが可能となる。また、計算結果に基づいて、下流河川への影響を考慮したダム23の放流計画を立てることが可能となる。
さらに、計算に必要な定数(比例定数A、B、E、加算定数F、遅れ時間T1、T2、支配面積C)は、予め複数パターンが設定され蓄積部4に保存されているため、操作員10はそれらを参照しながら適切な定数を入力することができ、操作員10の負担が軽減されると共に、信頼性の高い予測計算が行える。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2では、上記実施の形態1に係るダム下流河川流量予測システム1によって計算された予測流量を用い、該システム1による予測誤差を最小化するための予測誤差シミュレーションを行う。この予測誤差シミュレーションは、ダム下流河川流量予測システム1の演算処理部6で実行しても良いし、他の計算機で実行しても良い。予測誤差シミュレーションの結果は、定数1ファイル408と定数2ファイル409に保存され
、演算処理部6による以降の予測計算に反映される。
本実施の形態2に係わる予測誤差シミュレーションの流れについて、図4のフローチャートを用いて説明する。図4のステップ7(S7)において、現在時刻よりも過去の任意時刻における観測地点Pの計測流量を取得する。計測流量は、蓄積部4の計測河川流量データベース405に保存されている。
次に、ステップ8(S8)において、S7で選択した過去の任意時刻と同時刻の同観測地点について、ダム下流河川流量予測システム1の演算処理部6が計算した予測流量を取得する。予測流量は、蓄積部4の予測河川流量データベース406に保存されている。すなわち、S7およびS8では、同一時刻における同一観測地点の計測流量と予測流量を取得する。
続いてステップ9(S9)において、予測誤差シミュレーションを実行する。ここでは、同一時刻における計測流量と予測流量を比較し、以下の式5を用いて両者の差異が最小となる比例定数A、比例定数B、遅れ時間T1、遅れ時間T2を求める。具体的には、比例定数A、比例定数B、遅れ時間T1、遅れ時間T2を総当たりで変化させ、予測誤差Dが最小となる組み合わせを検出する。
=Σ(Qkn(t)−Qsn(t)) (式5)
kn(t):観測地点Pの時刻tにおける計測流量
sn(t):観測地点Pの時刻tにおける予測流量
ステップ10(S10)では、予測誤差Dが最小となる定数および遅れ時間を検出し、その検出結果に基づいて設定された比例定数A、比例定数B、遅れ時間T1、および遅れ時間T2を蓄積部4の定数1ファイル408および定数2ファイル409に保存する。さらに、ステップ11(S11)において、検出結果を表またはグラフで表示する。その際、複数の組み合わせパターンを比較表示しても良い。なお、式5ではダム下流河川の計測流量と予測流量を用いて計算しているが、計測水位と予測水位を用いて計算することも可能である。
本実施の形態2によれば、予測誤差シミュレーションの検出結果を演算処理部6による予測計算に反映させることにより、ダム下流河川流量予測システム1による計算の精度をさらに高めることができ、システムの信頼性が向上する。なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
本発明は、ダム管理システムに併設されるダム下流河川流量予測システムとして利用することができる。
1 ダム下流河川流量予測システム、2 入力部、3 データ取得部、4 蓄積部、
5 データ抽出部、6 演算処理部、7 表示部、10 操作員、20 ネットワーク、21 ダム管理システム、22 気象予報システム、23 ダム、24 雨量計、
401 ダム放流量DB、402 ダム計画放流量DB、403 計測降雨量DB、
404 予測降雨量DB、405 計測河川流量DB、406 予測河川流量DB、
407 予測河川水位DB、408 定数1ファイル、409 定数2ファイル、
410 定数3ファイル。

Claims (8)

  1. ダム管理設備によって管理されるダムの下流河川の複数の観測地点について、任意の未来時刻における流量および水位を予測するダム下流河川流量予測システムであって、
    現在時刻より所定時間前からの前記ダムの実績放流量と、現在時刻から任意の未来時刻までの前記ダムの計画放流量と、前記ダムから任意の前記観測地点までの流域を含む地域の現在時刻までの計測降雨量と、前記地域の現在時刻から任意の未来時刻までの予測降雨量と、現在時刻における前記観測地点の計測流量とに基づいて、前記観測地点の任意の未来時刻における予測流量および予測水位を計算する演算処理部、
    前記演算処理部による計算に必要なデータおよび定数を設定し入力する入力部、
    前記演算処理部による計算に必要なデータを前記ダム管理設備からネットワークを介して取得するデータ取得部、
    前記入力部および前記データ取得部を介して取得されたデータおよび定数を保存する蓄積部を備えたことを特徴とするダム下流河川流量予測システム。
  2. 前記蓄積部は、前記ダムの実績放流量を保存するダム放流量データベースと、前記ダムの計画放流量を保存するダム計画放流量データベースと、前記ダムから前記観測地点までの流域を含む地域における計測降雨量を保存する計測降雨量データベースと、前記地域における予測降雨量を保存する予測降雨量データベースと、前記観測地点において計測された河川の流量および水位を保存する計測河川流量データベースと、前記演算処理部により計算された予測流量を保存する予測河川流量データベースと、前記演算処理部により計算された予測水位を保存する予測河川水位データベースを有することを特徴とする請求項1記載のダム下流河川流量予測システム。
  3. 前記演算処理部は、前記ダムから任意の前記観測地点までの流域を含む地域における現在時刻までの計測降雨量と、前記地域の現在時刻から任意の未来時刻までの予測降雨量とに基づいて、前記ダムから前記観測地点までの流域への降雨による予測流入量を求めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のダム下流河川流量予測システム。
  4. 前記演算処理部は、前記観測地点における前記ダムの放流量の影響を表す比例定数Aと、前記観測地点における降雨量の影響を表す比例定数Bを用いて、前記観測地点の任意の未来時刻における予測流量を計算することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のダム下流河川流量予測システム。
  5. 比例定数Aおよび比例定数Bは、複数の前記観測地点の各々に対して複数パターンが設定され、前記蓄積部に保存されることを特徴とする請求項4記載のダム下流河川流量予測システム。
  6. 前記演算処理部は、前記ダムの放流量が前記観測地点における流量に影響するまでの遅れ時間T1と、計測降雨量が前記観測地点における流量に影響するまでの遅れ時間T2を用いて、前記観測地点の任意の未来時刻における予測流量を計算することを特徴とする請求項4記載のダム下流河川流量予測システム。
  7. 遅れ時間T1および遅れ時間T2は、複数の前記観測地点の各々に対して複数パターンが設定され、前記蓄積部に保存されることを特徴とする請求項6記載のダム下流河川流量予測システム。
  8. 前記演算処理部により計算された任意の前記観測地点の任意の未来時刻における予測流量と、この未来時刻と同一時刻における前記観測地点の計測流量との差が最小となる比例定数A、比例定数B、遅れ時間T1、および遅れ時間T2の組み合わせをシミュレーショ
    ンにより検出し、その検出結果に基づいて比例定数A、比例定数B、遅れ時間T1、および遅れ時間T2を設定することを特徴とする請求項6記載のダム下流河川流量予測システム。
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