JP6037754B2 - 構造物塗布材、構造物塗布材施工方法及び構造物塗布材の使用方法 - Google Patents

構造物塗布材、構造物塗布材施工方法及び構造物塗布材の使用方法 Download PDF

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本発明は、建築物や橋といった構造物の外装又は内装の塗布面に塗布する構造物塗布材、構造物塗布材施工方法及び構造物塗布材の使用方法に関する。
従来より、建築物の屋根や外壁等の外装面の遮熱や遮音を目的とした資材や塗料が提案されている。屋根の遮熱としては、例えば特許文献1に示させるような塗料がある。特許文献1の塗料は、赤外線を選択的に反射する無機顔料と、光触媒を備えた中空微粒子とを含有することにより、防汚性及び遮熱性を兼ね備えたものとなっている。
また、屋根の遮熱遮音構造としては、特許文献2に示されるようなものがある。特許文献2の遮熱遮音構造は、屋根板の下側に複数の凹部を設けたスペーサーを配し、スペーサーの下側に多孔質下地材を配置する構造となっている。
さらに、粉砕した瓦材を使用するものとしては、例えば、特許文献2に示されるようなものがある。特許文献3の屋根補修材料は、粒径0.5〜2ミリの瓦材の砕砂53〜58重量%と、アクリル系樹脂塗料又はサクビ系樹脂塗料又は不飽和ポリエステル系樹脂塗料又はエポキシ系樹脂塗料のなかから選ばれる一つ又は複数の樹脂塗料20〜25重量%と、ポリビニルアルコールを主剤とする増粘剤3〜6重量%と、炭酸カルシウム4〜7重量%と、シリコン1〜2重量%と、セメント3〜6重量%と、水7〜9重量%を混合したことを特徴としている。そして、実際には、ビニール製の微細繊維を0.1〜0.3重量%混合している。
特開2006−298967号公報 特開2010−265589号公報 特開2010−156169号公報
しかしながら、従来の塗料では、ある程度の遮熱の効果は狙えても、同時に遮音効果を得ることは困難である。一方、従来の遮熱遮音構造であれば、遮熱と遮音との効果を同時に狙えるものもあるが、従来の屋根材を交換する必要があり、建築物の構造をそのままに遮音と遮熱の両方の効果を得ることは困難である。また、粉砕した瓦材に、炭酸カルシウムやビニール製の微細繊維を混合したものでは、変色したり繊維が塗布表面に露出したりして、色あせや黄ばみを生じたり、剥がれを生じたりして、長期間、塗布面の品質を維持させることが困難である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、構造物の構造はそのままに、遮熱性を向上させ、構造物内への外からの音の進入を和らげたり雨音を軽減することができ、また、色あせ・黄ばみや剥がれといった塗布面の品質が劣化しにくく耐久性に優れた構造物塗布材、構造物塗布材施工方法及び構造物塗布材の使用方法を提供することにある。
請求項1記載の構造物塗布材は、所定の粒径の陶磁器若しくは瓦又は火山灰からなる粒体と、所定の粒径の陶磁器若しくは瓦又は火山灰からなる粉体と、粒体と粉体とを塗布面に固着させるバインダとからなり、粒体及び粉体のみを、バインダと混合したもので、粒体と粉体との合計の重量が、全重量の50%〜80%であり、粒体と粉体とバインダとの重量比が、等分であり、粒体の粒径が1mm〜4mmで、粉体の粒径が1mm未満であることを特徴とする。
請求項2記載の構造物塗布材は、バインダが、水系合成樹脂エマルションであることを特徴とする。
請求項3記載の構造物塗布材は、バインダが、アクリル・スチレン共重合体水性エマルションであることを特徴とする。
請求項4記載の構造物塗布材は、寒水石の1mm以下の粉を、全体の重量比の10%〜20%、混合したことを特徴とする。
請求項5記載の構造物塗布材は、色彩の異なる粒体又は及び粉体を、混合したことを特徴とする。
請求項6記載の構造物塗布材施工方法は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の構造物塗布材を、塗布面に2mm〜4mmの厚さに塗布することを特徴とする。
請求項7記載の構造物塗布材施工方法は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の構造物塗布材を、スプレーガンを用いて塗布面に塗布することを特徴とする。
請求項8記載の構造物塗布材施工方法は、塗布面に防水下地材を施工した後、防水下地材の上に、請求項1〜請求項5記載の構造物塗布材を塗布することを特徴とする。
請求項9記載の構造物塗布材の使用方法は、請求項1〜請求項のいずれかに記載の構造物塗布材による層を、屋根葺材の表面に施層させることを特徴とする。
請求項10記載の構造物塗布材の使用方法は、請求項1〜請求項のいずれかに記載の構造物塗布材を、階段、足場又は梯子の踏面に塗布することを特徴とする。
請求項11記載の構造物塗布材の使用方法は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の構造物塗布材を、路面に塗布することを特徴とする。
請求項12記載の構造物塗布材の使用方法は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の構造物塗布材を、法面に塗布することを特徴とする。
請求項13記載の構造物塗布材の使用方法は、請求項1〜請求項のいずれかに記載の構造物塗布材を、コンクリート構造物の露出面に塗布することを特徴とする。
請求項1〜請求項、請求項及び請求項記載の発明によれば、構造物の構造はそのままに、遮熱性を向上させ、構造物内への外からの音の進入を和らげたり雨音を軽減することができ、また、色あせ・黄ばみや剥がれといった塗布面の品質が劣化しにくく耐久性に優れている。
請求項記載の発明によれば、寒水石を混合することにより、塗布面の日射反射率を高め、遮熱性を向上させることができる。
請求項記載の発明によれば、色彩の異なる粒体又は及び粉体を適宜混合することにより、所望の色彩を容易に作り出すことが可能である。
請求項記載の発明によれば、構造物塗布材をスプレーガンを用いて塗布面に塗布することで、作業効率を向上させることが可能である。
請求項記載の発明によれば、塗布面に防水下地材を施工した後、防水下地材の上に構造物塗布材を塗布することで、防水性を確保しつつ、遮熱効果や建物内への外からの音の進入を和らげたり雨音を軽減する効果をより高めることができる。
請求項10記載の発明によれば、構造物塗布材を階段、足場又は梯子の踏面に塗布することで、優れた滑り止めとして利用することができる。
請求項12記載の発明によれば、構造物塗布材を法面に塗布することで、その遮熱性により、優れたヒートアイランド防止材として利用することができ、また優れた景観の法面を形成させることも可能である。
請求項13記載の発明によれば、構造物塗布材をコンクリート構造物の露出面に塗布することで、その遮熱性により、優れたヒートアイランド防止材として利用することができ、また優れた景観のコンクリート構造物の露出面を形成させることも可能である。
本発明に係る構造物塗布材の製造方法及び施工方法を示す説明図である。 同構造物塗布材の屋根に塗布した状態での遮熱性を示すグラフである。 同構造物塗布材の屋根に塗布した状態での遮音性を示すグラフである。
以下、本発明の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、本発明に係る構造物塗布材の製造方法及び施工方法を示す説明図である。図2は、同構造物塗布材の屋根に塗布した状態での遮熱性を示すグラフである。図3は、同構造物塗布材の屋根に塗布した状態での遮音性を示すグラフである。
本発明に係る構造物塗布材は、建築物の屋根や外壁や内壁等の外装面や内装面、橋や橋脚といった屋外構造物や、道路の法面や道路自体や歩道や駐車場等の土木施工面に塗布することが可能なものである。このように、塗布する構造物は、屋外でも屋内でもよく、また、構造物の種類や用途、塗布面の材質により制限されるものではなく、塗布面がコンクリートやアスファルト等であってもよい。
構造物塗布材は、所定の粒径の陶磁器若しくは瓦又は火山灰からなる粒体と、所定の粒径の陶磁器若しくは瓦又は火山灰からなる粉体と、粒体と粉体とを塗布面に固着させるバインダとを混合したものである。
陶磁器や瓦は、例えば、廃瓦や廃陶磁器製便器等の陶磁器の廃材(陶磁器屑)で、練り土成形焼成品を含む。より具体的には、瓦では、いぶし瓦、陶器瓦等である。また、廃陶磁器製便器の他、廃陶磁器製便器タンク、廃陶磁器製シンク又は廃陶磁器製タイルであってもよく、陶磁器や練り土成形焼成品で、その製造途中で生じた廃棄物や、使用された後に廃棄されたものであってもよい。
また、廃瓦や陶磁器屑に限らず、本発明における構造物塗布材のために焼成したものであってもよい。そして、陶磁器や瓦を、粒径が1mm〜4mmのものを粒体とし、粒径が1mm未満のものを粉体として用いるようにする。粒径に関しては、陶磁器や瓦を単に分別してもよいし、粉砕した後に分別して把握するようにしてもよい。
また、火山灰は、粒径が1mm〜4mmのものと1mm未満のものとに分別(ふるい分け)することにより、それぞれ粒体又は粉体として用いるようにする。尚、火山灰の場合、単に分別(ふるい分け)をするだけでも、所定の粒径の粒体及び粉体を得ることはできるが、粒径の大きなもの(火山礫等)を粉砕して、所定の粒径の粒体及び粉体を得るようにしてもよい。
バインダは、水系合成樹脂エマルションで、特に、アクリル・スチレン共重合体水性エマルションであることが好ましく、例えば、アクリル・スチレン共重合体、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソプチレート、フタル酸ジ−ノルマル−ブチル、エチレングリコール及び水等から構成されている。
また、構造物塗布材の粒体と粉体との合計の重量は、全重量の50%〜80%である。特に、好ましい割合としては、粒体と粉体とバインダとの重量比が、等分である。
次に、本発明の構造物塗布材の製造方法及び施工方法を、図1を用いて説明する。まず、バインダは、あらかじめエマルジョンの製造工場で調合・製造され、所望の構造物塗布材の量に見合った上述した重量に計量する(S110)。
陶磁器(陶磁器屑)、瓦(廃瓦)又は火山灰は、工場や作業現場や飛散現場から回収され、産業廃棄物処分工場等の工場において、まずは異物や汚れの除去として洗浄が行われる(S120)。次に、陶磁器(陶磁器屑)、瓦(廃瓦)又は火山灰を、必要に応じて粉砕する(S121)。粉砕の目安は粒径が1mm〜4mmで、実際の粉砕では、粒径が1mm〜4mmの粒体と、粒径が1mm未満の粉体とが混ざった状態で生じることになる。そして、粉砕された陶磁器(陶磁器屑)、瓦(廃瓦)又は火山灰を、必要に応じてふるいに掛けて粒体と粉体とに分別する(S122)。粒径が4mmよりも大きな粒体は、さらに粉砕し直すようにする。
そして、分別された粒体と粉体とを、所望の構造物塗布材の量に見合った上述した重量にそれぞれ計量する(S123、S124)。尚、洗浄(S120)は、必須ではない。また、粒体と粉体に、不必要な水分が含まれる場合には、粉砕(S121)やふるい(S122)の前後の適当な段階で、乾燥の処理を施す必要がある場合もある。乾燥方法としては、天日干しや機械乾燥等で、特に乾燥方法により限定されるものではない。また、計量(S123、S124)を行った場所と塗布面のある現場が離れているような場合には、計量後の粒体と粉体とを、それぞれ袋詰めするようにしてもよい。
次に、粒体と粉体とバインダとを、上述の割合で混合する(S111)。混合する場所は、土木現場や建築物等の施工現場でも、それ以外の場所であってもよい。
塗布面は、建築物の屋根や外壁等の外装面であれば、例えば、トタン屋根、スレート葺き屋根、折半屋根等の屋根(屋根葺材の表面)である。また、鉄筋コンクリートの建築物の屋根(屋根葺材の表面)であってもよい。その他の塗布面については、詳しくは、後述する。そして、最初に、必要に応じて塗布面の洗浄を行い(S100)、次に下地処理としてシーラーを塗布する(S101)。尚、シーラーの塗布は、必須ではない。
その上で、塗布面に構造物塗布材を塗布する(S102)。塗布方法は、刷毛塗りでも噴き付けでもよい。塗布する回数は、1回でもかまわないが、2回以上重ね塗りすることで、構造物塗布材の厚みも増し、後述する効果が向上する。
以上のように、本実施の形態における構造物塗布材は、構造物の構造はそのままに、遮熱性を向上させ、構造物内への外からの音の進入を和らげたり雨音を軽減すること(遮音)ができ、また、色あせ・黄ばみや剥がれといった塗布面の品質が劣化しにくく耐久性に優れている。特に、トタン屋根、スレート葺き屋根、折半屋根等の屋根(屋根葺材)の場合、雨が天井面にたたきつけられることによって激しい音が生じるが、構造物塗布材を塗布することにより、雨音を軽減することができる。
粒体と粉体とバインダとの割合については、粒体と粉体とが、全体重量の50%以上含まれていれば、遮熱や遮音の効果が生じるが、特に、粉体と粒体とバインダとの重量比を等分にして、粒体と粉体とを全体の2/3にすることで、遮熱性や遮音性において、より一層大きな効果が生じる。また、粒径1mm未満の粉体と、粒径が1mm〜4mmの粒体とを等分に用いることで、遮熱や建物内への外からの音の進入を和らげたり雨音を軽減する効果を大きくすることができる。
屋根葺材の表面に塗布する場合、構造物塗布材を、塗布面に2mm〜4mmの厚さに塗布することにより、構造物塗布材による層を、屋根葺材の表面に施層させるようにすると、より一層遮熱性や遮音性が向上する。図2に示すグラフは、鋼板製の屋根葺材だけの場合と、鋼板製の屋根葺材の表面に本発明の構造物塗布材を塗布した場合との屋根裏(屋根裏100mm位置)での温度測定を行った結果である。
図2に示す温度測定は、下記の炎天下で、1辺が500mmの発泡スチロールの箱体の開口された上面を、鋼板製の屋根葺材及び鋼板製の屋根葺材の表面に本発明の構造物塗布材を塗布した物で覆い、箱内の温度を測定したものである。図2で明らかなように、鋼板製の屋根葺材だけの場合と、鋼板製の屋根葺材の表面に本発明の構造物塗布材を塗布した場合とでは、平均して約5度の差があり、構造物塗布材には遮熱性がある。
図2に示す温度測定に用いた構造物塗布材は、陶磁器屑を粉砕した物を粒体及び粉体として用いたもので、明度71.2に対して近赤外線領域の日射反射率が44.9で、決して高日射反射率材とは言いがたいものであるが、図2に示すような遮熱性を有している。
図3に示すグラフは、鋼板製の屋根葺材だけの場合と、鋼板製の屋根葺材の表面に本発明の構造物塗布材を塗布した場合との室内での騒音のレベル測定を行った結果である。図3に示す測定は、一般住宅において、鋼板製の屋根葺材の上から水道水を散布した場合と、同一の場所で本発明の構造物塗布材を塗布した鋼板製の屋根葺材の上から水道水を散布した場合との比較実験の結果である。図3で明らかなように、鋼板製の屋根葺材だけの場合と、鋼板製の屋根葺材の表面に本発明の構造物塗布材を塗布した場合とでは、可聴域において20dB以上の差があり、構造物塗布材には遮音性がある。
このように、本発明の構造物塗布材の使用方法として、構造物塗布材による層を屋根葺材の表面に施層させることは、建築物の遮熱性や遮音性を向上させる観点で、特に優れている。
尚、塗布方法としては刷毛塗りに比べ噴き付けの方が、粒体を立体的に配置させて仕上げることが可能で、遮熱効果や建物内への外からの音の進入を和らげたり雨音を軽減する効果をより高めることができる。また、本発明の構造物塗布材は、上述の粒径や配分により、スプレーガンによる吹き付けが可能なことから、作業効率を向上させることが可能である。
さらに、バインダが、水系合成樹脂エマルションで、特に、アクリル・スチレン共重合体水性エマルションであることで、建築物の外装塗布材としての使用に耐え得るものになる。具体的には、JIS規格のK5600−5−3「塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第3節:耐おもり落下性」、K5600−5−2「塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第2節:耐カッピング性」、K5600−5−6「塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第6節:付着性(クロスカット法)」及びZ2371「塩水噴霧試験方法」の各試験に合格する性能を有している。
さらに、構造物塗布材を、防水塗料や防水シート等の防水下地材の上に塗布することも可能で、防水性を確保しつつ、遮熱効果や建物内への外からの音の進入を和らげたり雨音を軽減する効果をより高めることができる。
構造物塗布材の塗布が可能な構造物は、特に限定されるものではなく、また内装、外装といった制限もなく、屋内外で塗布が可能である。道路や歩道等の路面や、架橋や駐車場等や、山肌を切り取ったむき出しの法面や、コンクリートが塗布された法面や、コンクリート製の建築物や橋脚等のコンクリート構造物のコンクリート露出面等に塗布することで、遮熱効果によりヒートアイランド現象の緩和ができ、また、色彩的にも優れた意匠面を作ることが可能であり、優れた景観の露出面を形成させることも可能である。
特に、陶磁器や瓦や火山灰は、そもそも土に由来するもので天然色であることから、景観にマッチした色彩に仕上げることが可能である。そして、その色彩は、塗料のように着色されたものではなく粒体及び粉体自体の色であり、色あせしにくく、長期にわたり同一の色彩が維持され、塗布し直す等のメンテナンスを、ほとんど必要としない。さらに、陶磁器や瓦や火山灰で色彩の違う材料を、適宜混合することで、所望の色彩を容易に作り出すことも可能である。また、粒体により塗布面に細かい凹凸を作ることができるため、通常の塗料とは異なる質感の意匠面を形成させることができる。
他の用途としては、工場建屋の屋内外の階段、足場又は梯子等の踏板の踏面に塗布するという利用方法がある。また、急な坂道(路面)や玄関口のスロープや路面敷設用ブロックや点字ブロック等に滑り止めとして塗布することもできる。本発明の構造物塗布材は、踏面等の優れた滑り止めとして利用可能である。
特に、鋼板製の踏板の場合、人が上り下りするときの足音が響いて騒音になったり、屋外では雨が踏板に当たって騒音になる場合があるが、本発明の構造物塗布材により、これらの騒音を軽減することも可能である。このように、本発明の構造物塗布材は、粒体により塗布面の表面に凹凸を形成させることができることから、滑り止めとしての機能も発揮する。尚、構造物塗布材を塗布した上から、塗布面の保護材としてコート材を塗布するようにしてもよく(S103)、保護の目的によりコート材の材質や機能・効果を適宜選択するようにすればよい。
尚、塗布面の日射反射率を高め、遮熱性を向上させるために、寒水石の1mm以下の粉を、全体の重量比の10%〜20%、混合するようにしてもよい。
以上のように、本発明によれば、構造物塗布材の塗布が可能な構造物は、特に限定されるものではなく、また内装、外装といった制限もなく、屋内外で塗布が可能であり、構造物の構造はそのままに、遮熱性を向上させ、構造物内への外からの音の進入を和らげたり雨音を軽減することができ、また、色あせ・黄ばみや剥がれといった塗布面の品質が劣化しにくく耐久性に優れた構造物塗布材、構造物塗布材施工方法及び構造物塗布材の使用方法を提供することができる。

Claims (13)

  1. 構造物の塗布面に塗布する構造物塗布材において、
    所定の粒径の陶磁器若しくは瓦又は火山灰からなる粒体と、
    所定の粒径の陶磁器若しくは瓦又は火山灰からなる粉体と、
    該粒体と該粉体とを該塗布面に固着させるバインダとからなり、
    該粒体及び該粉体のみを、該バインダと混合したもので、
    該粒体と該粉体との合計の重量が、全重量の50%〜80%であり、
    該粒体と該粉体と該バインダとの重量比が、等分であり、
    該粒体の粒径が1mm〜4mmで、該粉体の粒径が1mm未満であることを特徴とする構造物塗布材。
  2. 前記バインダが、水系合成樹脂エマルションであることを特徴とする請求項1記載の構造物塗布材。
  3. 前記バインダが、アクリル・スチレン共重合体水性エマルションであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の構造物塗布材。
  4. 寒水石の1mm以下の粉を、全体の重量比の10%〜20%、混合したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の構造物塗布材。
  5. 色彩の異なる前記粒体又は及び前記粉体を、混合したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の構造物塗布材。
  6. 構造物の塗布面に構造物塗布材を塗布する構造物塗布材施工方法において、
    請求項1〜請求項5のいずれかに記載の構造物塗布材を、該塗布面に2mm〜4mmの厚さに塗布することを特徴とする構造物塗布材施工方法。
  7. 構造物の塗布面に構造物塗布材を塗布する構造物塗布材施工方法において、
    請求項1〜請求項5のいずれかに記載の構造物塗布材を、スプレーガンを用いて該塗布面に塗布することを特徴とする構造物塗布材施工方法。
  8. 構造物の塗布面に構造物塗布材を塗布する構造物塗布材施工方法において、
    該塗布面に防水下地材を施工した後、
    該防水下地材の上に、請求項1〜請求項5記載の構造物塗布材を塗布することを特徴とする構造物塗布材施工方法。
  9. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の構造物塗布材による層を、屋根葺材の表面に施層させることを特徴とする構造物塗布材の使用方法。
  10. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の構造物塗布材を、階段、足場又は梯子の踏面に塗布することを特徴とする構造物塗布材の使用方法。
  11. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の構造物塗布材を、路面に塗布することを特徴とする構造物塗布材の使用方法。
  12. 請求項1〜請求項のいずれかに記載の構造物塗布材を、法面に塗布することを特徴とする構造物塗布材の使用方法。
  13. 請求項1〜請求項のいずれかに記載の構造物塗布材を、コンクリート構造物の露出面に塗布することを特徴とする構造物塗布材の使用方法。
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