JP6037449B2 - 窒化物半導体光素子及びその製造方法 - Google Patents

窒化物半導体光素子及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、窒化物半導体光素子及びその製造方法に関し、特に、素子の動作電圧が低減される窒化物半導体光素子に関する。
従来、窒化物半導体光素子は、基板材料に窒化ガリウムやサファイアが用いられている。窒化物半導体光素子の例として、特許文献1に開示されており、特許文献1に開示される窒化物半導体光素子では、素子構造としてリッジ構造が採用されている。かかる窒化物半導体光素子では、有機金属気相成長(MOCVD)法を用いて、活性層及びp型クラッド層を含む半導体多層を基板上に成長させる。リソグラフィとドライエッチングを併用して、当該半導体多層の上表面にマスクを形成する。当該マスクを用いて、半導体多層の上表面からp型クラッド層の一部までエッチングしてリッジストライプ(以降、リッジと記す)を形成する。
特開2009−021424号公報
窒化物半導体光素子では、素子性能向上及び信頼性向上の観点から、動作電圧のさらなる低減化が求められている。
窒化物半導体光素子の特性が劣化する原因の1つに、マスクを形成し当該マスクを用いてリッジを形成する工程においてp型クラッド層に生じるエッチングダメージが挙げられる。かかる工程ではドライエッチングを用いることが一般的であるが、エッチング時に発生する荷電粒子や生成物により、結晶層にダメージが入ることが知られている。
かかる工程において用いるエッチングは、第1のエッチングと第2のエッチングを含んでいる。第1のエッチングは、半導体多層の上側に、例えば酸化シリコン膜などの絶縁膜を形成し、これをストライプ状にエッチングすることである。第2のエッチングは、ストライプ状の絶縁膜をマスクとして、半導体多層(p型クラッド層)をエッチングすることである。p型窒化物半導体は、キャリアの活性化率が数%程度と著しく低いため、ドライエッチングによるダメージによりキャリアがトラップされ、動作電圧が上昇して特性が劣化するものと考えられる。
かかる問題を解決するために、半導体多層をエッチングする第2のエッチングを、ドライエッチングからウェットエッチングに変更することも考えられる。しかし、第2のエッチングにウェットエッチングを用いると、エッチングの縦方向と横方向の選択性が低くなるので、リッジの幅や深さの寸法制御性が悪化する。リッジの幅や深さは、素子特性上、重要なパラメータであるので、素子歩留が低下することとなる。また、窒化物半導体結晶は、化学的に安定であることにより、ウェットエッチングが困難である。
発明者らは、ドライエッチングにおける問題点を明らかにするために、酸化シリコン膜をストライプ状にエッチングしてマスクを形成する第1のエッチングを、ドライエッチングに代えてウェットエッチングによって施し、第2のエッチングをドライエッチングによって施して、窒化物半導体光素子を作製した。かかる窒化物半導体光素子の動作電圧を測定したところ、素子の動作電圧が低減されていた。これにより、第1のエッチングをドライエッチングによって施す場合、ドライエッチングによって半導体多層がダメージを受ける領域は、リッジ上部すなわち、上側電極(オーミック電極)と接するp型クラッド層上部にも及んでいるとの知見を得た。これは、第2のエッチングにおいても同様であると推定され、第2のエッチングであるドライエッチングにおいても半導体多層にダメージが入り、もし第2のエッチングをウェットエッチングに変えることが出来れば、よりダメージが少なくできると言える。
本発明は、かかる課題を鑑みてなされたものであり、エッチングによるダメージが低減される窒化物半導体素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するために、本発明に係る窒化物半導体光素子の製造方法は、基板上に、活性層と上側クラッド層とを順に含む半導体多層を積層する、半導体多層形成工程と、前記半導体多層の上表面に、アモルファス層を積層する、アモルファス層形成工程と、前記アモルファス層の上表面に絶縁膜を積層する、絶縁膜形成工程と、前記絶縁膜の上表面に、リッジに対応する形状のレジスト膜マスクを形成する、レジスト膜マスク形成工程と、前記レジスト膜マスクを用いて、前記絶縁膜に対して第1のエッチングを施し、絶縁膜マスクを形成する、絶縁膜マスク形成工程と、前記絶縁膜マスクを用いて、前記アモルファス層及び前記半導体多層に対してドライエッチングである第2のエッチングを施して、リッジを形成する、リッジ形成工程と、前記半導体多層の上表面に残存する前記アモルファス層を除去する、アモルファス層除去工程と、を含んでいる。
(2)上記(1)に記載の窒化物半導体光素子の製造方法であって、前記アモルファス層形成工程において、前記アモルファス層はGaNによって形成されてもよい。
(3)上記(1)に記載の窒化物半導体光素子の製造方法であって、前記アモルファス層形成工程において、前記アモルファス層はAlNによって形成されてもよい。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の窒化物半導体光素子の製造方法であって、前記アモルファス層形成工程において、前記アモルファス層は50nm以上100nm以下の層厚で積層されてもよい。
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の窒化物半導体光素子の製造方法であって、前記第1のエッチングは、ドライエッチングであってもよい。
(6)本発明に係る窒化物半導体光素子は、基板上に、活性層と上側クラッド層とを順に含む半導体多層を積層する、半導体多層形成工程と、前記半導体多層の上表面に、アモルファス層を積層する、アモルファス層形成工程と、前記アモルファス層の上表面に絶縁膜を積層する、絶縁膜形成工程と、前記絶縁膜の上表面に、リッジに対応する形状のレジスト膜マスクを形成する、レジスト膜マスク形成工程と、前記レジスト膜マスクを用いて、前記絶縁膜に対して第1のエッチングを施し、絶縁膜マスクを形成する、絶縁膜マスク形成工程と、前記絶縁膜マスクを用いて、前記アモルファス層及び前記半導体多層に対してドライエッチングである第2のエッチングを施して、リッジを形成する、リッジ形成工程と、前記半導体多層の上表面に残存する前記アモルファス層を除去する、アモルファス層除去工程と、を含んで製造されてもよい。
本発明により、エッチングによるダメージが低減される窒化物半導体素子及びその製造方法が提供される。
本発明の実施形態に係る窒化物半導体光素子の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体光素子の製造工程を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体光素子の製造工程を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体光素子の製造工程を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体光素子の製造工程を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体光素子の製造工程を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体光素子の製造工程を示す断面図である。
以下に、図面に基づき、本発明の実施形態を具体的かつ詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下に示す図は、あくまで、実施形態の実施例を説明するものであって、図の大きさと本実施例記載の縮尺は必ずしも一致するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る窒化物半導体光素子1の断面図である。図1に示す断面は、光の出射方向に垂直な断面を示している。当該実施形態に係る窒化物半導体光素子1は、リッジ構造を有する窒化物半導体光素子であり、例えば、レーザ素子やLEDなどの発光素子である。図1に示す通り、面方位が(0001)であるn型GaN基板10上に半導体多層が形成されている。半導体多層は、n型GaN基板10の上表面から順に、n型クラッド層11(下側クラッド層)、n型ガイド層12(下側ガイド層)、多重量子井戸活性層13、p型ガイド層14(上側ガイド層)、p型クラッド層15(上側クラッド層)を含んで構成されている。多重量子井戸活性層13に形成される光導波路の上方となる領域にリッジがp型クラッド層15に形成されている。半導体多層のうち、リッジが形成されている部分をリッジ部15Aとする。p型クラッド層15の上表面のうち、リッジ部15Aの両側面と、リッジ部15Aが形成されていない領域とに、酸化シリコン膜19が形成されている。p型クラッド層15と酸化シリコン膜19を覆うように、上側電極20(p型電極)が形成されている。ここで、リッジの上表面には酸化シリコン膜19は形成されておらず、リッジの上表面は上側電極20と電気的に接続されている。なお、簡単のために、図1には図示されていないが、実際には、リッジの上表面にp型コンタクト層が形成されており、p型コンタクト層を介して、上側電極20はp型クラッド層と電気的に接続されている。また、n型GaN基板10の裏面(下面)に、下側電極21(n型電極)が形成されている。
ここで、n型クラッド層11は、膜厚が5μmであり、キャリア濃度5×1018cm−3でSiがドープされるn型AlGaN層である。n型ガイド層12は、膜厚が2μmであり、キャリア濃度1×1019cm−3でSiがドープされるn型GaN層である。多重量子井戸活性層13は、膜厚が10nmのアンドープIn0.1Ga0.9N井戸層と、膜厚が10nmのアンドープGaN障壁層とが、交互に積層される多重量子井戸層であり、多重量子井戸活性層13の井戸層は10層である。アンドープ層(i層)とは意図的に不純物がドープされていない半導体層をいう。p型ガイド層14は、膜厚が2μmであり、キャリア濃度1×1018cm−3でMgがドープされるp型GaN層である。p型クラッド層15は、膜厚が2μmであり、キャリア濃度5×1017cm−3でMgがドープされるp型AlGaN層である。
以下、図面を参照しながら、当該実施形態に係る窒化物半導体光素子の製造方法を説明する。図2乃至図7は、当該実施形態に係る窒化物半導体光素子の製造工程を示す断面図である。
まず、n型GaN基板10を用意し、その主面(上表面)に、半導体多層を積層する。すなわち、n型クラッド層11、n型ガイド層12、多重量子井戸活性層13、p型ガイド層14、及びp型クラッド層15を、順に結晶成長させる(半導体多層形成工程)。半導体多層(p型クラッド層15)の上表面に、さらに連続して、膜厚が60nmであるGaNアモルファス層16(非晶質層)を成長させる(アモルファス層形成工程)。図2は、当該工程後の断面を表している。半導体多層及びGaNアモルファス層16は、有機金属気相成長(MOCVD)法により成長させることが出来、成長温度を制御することにより、結晶層からアモルファス層に容易に変更することが可能である。例えば通常、AlGaNやGaNの結晶層は1100℃程度で、InGaNの結晶層はInが蒸発しやすいので800℃程度で、それぞれ成長させる。一方、GaNアモルファス層16は通常300℃程度の低温成長によって積層される。
なお、当該実施形態で半導体多層の上側に積層するアモルファス層は、GaNによって形成されているがこれに限定されることはない。AlNは、アモルファス化する成長温度がGaNより高く、通常500℃程度の低温成長によって積層することが出来る。成長温度を制御する観点からは、AlNで形成されるのが望ましい。また、アモルファス層は、GaNとAlNの中間組成であるAlGaNによって形成されていてもよく、他の窒化物アモルファス層であってもよい。さらに言うならば、アモルファス(非晶質)化される層であれば、他の材料によって形成されていてもよい。
次に、GaNアモルファス層16の上表面に、例えば、化学気相成長(CVD)法を用いて、酸化シリコン膜17を積層(堆積)させる(絶縁膜形成工程)。なお、ここで、酸化シリコン膜17は、絶縁膜の例として示しているが、これに限定されることはなく、他の絶縁膜であってもよい。酸化シリコン膜17の上表面に、フォトレジスト膜18を塗布し、公知のフォトリソグラフィ技術を用いて、フォトレジスト膜18を所定の形状に形成する(レジスト膜マスク形成工程)。図3は、当該工程後の断面を表している。なお、所定の形状を有するフォトレジスト膜18が、レジスト膜マスクである。ここで、所定の形状とは、半導体多層に形成されるリッジ部15Aの形状に対応しており、所定の形状は、所定の幅(第1の幅)で、出射側の端面から反対側の端面へ(図3の紙面に垂直な方向に)延伸するストライプ形状をしている。所定の幅(第1の幅)は、図3に示すフォトレジスト膜18の横方向の長さであり、図1に示すリッジ部15Aの横方向の幅とほぼ等しいが、実際には、後述するエッチングによって生じるレジスト膜マスクの幅はリッジ部15Aの幅とは異なっている。よって、製造方法の設計において、レジスト膜マスクの幅を、後の工程における幅の変動を考慮して決定すればよい。
レジスト膜マスク形成工程で形成された所定の形状のフォトレジスト膜18をマスクとして、酸化シリコン膜17に対して、例えば、フッ素系ガスを用いてドライエッチング(第1のドライエッチング)を施して、酸化シリコン膜17をパターニングする(絶縁膜マスク形成工程)。すなわち、パターニングされた酸化シリコン膜17が、絶縁膜マスクである。図4は、当該工程後の断面を表している。ドライエッチング(第1のドライエッチング)によって、レジスト膜マスク外の領域にある酸化シリコン膜17を除去する際に、酸化シリコン膜17の下側に配置される層が、ドライエッチングによりダメージを受ける。当該層のうち、ドライエッチングにより上側の酸化シリコン膜17が除去される領域のみならず、上側に酸化シリコン膜17が残存する領域(レジスト膜マスクの下方の領域)にも、かかるダメージを受けるものと考えられる。当該実施形態では、酸化シリコン膜17の下側には、GaNアモルファス層16が配置されており、ドライエッチングによるダメージをGaNアモルファス層16が受けるものと考えられる。なお、絶粘膜マスクの形状は、レジスト膜マスクの形状に対応している。すなわち、レジスト膜マスクの形状と同様に、所定の幅(第2の幅)で、出射側の端面から反対側の端面へ延伸するストライプ形状をしている。絶縁膜マスクの所定の幅(第2の幅)は、レジスト膜マスクの所定の幅(第1の幅)とほぼ等しいが、ドライエッチングにより幅の変動は発生している。なお、ここでは、第1のエッチングをドライエッチングとしているが、第1のエッチングは絶縁膜に対するエッチングであり、第1のエッチングをウェットエッチングとしてもよい。絶縁膜マスク形成工程において絶縁膜の所定の形状にパターニングする精度の観点からはドライエッチングが望ましいが、第1のエッチングをウェットエッチングとすることにより、ドライエッチングによるダメージを回避することが出来る。
パターニングされた酸化シリコン膜17をマスクとして用いるために、フォトレジスト膜18を除去する(レジスト膜除去工程)。次に、絶縁膜マスク形成工程でパターニングされた酸化シリコン膜17をマスクとして用いて、GaNアモルファス層16及びp型クラッド層15に対して、例えば塩素系のガスを用いてドライエッチング(第2のドライエッチング)を施して、リッジ部15Aを形成する(リッジ形成工程)。図5は、当該工程後の断面を表している。ドライエッチング(第2のドライエッチング)により、絶縁膜マスク外の領域にあるGaNアモルファス層16及びp型クラッド層15を除去しているが、図5に示す通り、ドライエッチングを半導体多層の上表面から始めてp型クラッド層15の途中で停止することにより、断面形状が凸形状となるリッジ部15Aがp型クラッド層15に形成される。リッジ(リッジ部15A)は、ローメサとも呼ばれ、ローメサではメサ構造が活性層より上方に位置する層に形成されている。そして、活性層は光導波路となる領域の両側をさらに外側に広がるよう形成されている。これに対して、ハイメサでは、光導波路となる領域の両側にある活性層が除去されており、メサ構造が活性層の両側面に及んでいる。
リッジ部15Aの幅や深さは、素子駆動時に、素子に注入する電流が光導波路の両側に広がる現象に影響を与える重要なパラメータであり、寸法制御を高精度で行うことはとても重要である。ウェットエッチングは、ドライエッチングに比べて、エッチングによるダメージをほとんど受けない利点はあるものの、寸法制御が困難であるので、リッジ部15Aの形成をウェットエッチングで行うことは困難である。それゆえ、第2のエッチングはドライエッチングとしている。第2のエッチングを施す際にも、酸化シリコン膜17のすぐ下側に配置される層はドライエッチングによるダメージをより受けるが、ここでは、後に除去されるGaNアモルファス層16が配置されているので、p型クラッド層15へのダメージを軽減することが出来る。
次に、例えばフッ酸系の薬液を用いてウェットエッチングを施して、リッジ部15Aの上方に残存する酸化シリコン膜17(絶縁膜マスク)を除去する(絶縁膜マスク除去工程)。さらに、例えばリン酸含有液(適宜他の酸を混合してもよい)を用いてウェットエッチングを施して、半導体多層(p型クラッド層15)の上表面に残存するGaNアモルファス層16を除去する(アモルファス層除去工程)。なお、ウェットエッチングは、150℃程度に加熱して施すのが好ましい。図6は、当該工程後の断面を表している。リン酸含有液を用いるウェットエッチングは、GaNアモルファス層16と結晶層であるp型クラッド層15は、エッチング選択性が大きくp型クラッド層15をほとんどエッチングしないので、リッジ部15Aの寸法制御性が向上されている。
さらに、例えばCVD法を用いて、p型クラッド層15の上側に酸化シリコン膜19を積層(堆積)する。続いて、フォトレジスト膜(図示せず)を所定の形状に形成し、フォトレジスト膜をマスクとしてウェットエッチングを施し、リッジ部15Aの最上面に形成されている酸化シリコン膜19を除去する(半導体多層上面絶縁膜形成工程)。図7は、当該工程後の断面を表している。当該工程のエッチングには、例えばフッ酸系の薬液用いる。エッチングによりにより、半導体多層(リッジ)の最上面が露出する。
最後に、例えば真空蒸着法を用いて、n型GaN基板10の上表面に金属膜を被着してパターニングすることにより、p型クラッド層15と電気的に接続される上側電極20を形成する。また、n型GaN基板10の裏面(下表面)を研磨し、基板厚を100μm程度まで薄くした後に、n型GaN基板10の裏面全面に金属膜を被着して、下側電極を形成する(電極形成工程)。さらに、基板を劈開することにより、図1に示す通り、当該実施形態に係る窒化物半導体光素子1が作製される。
以上、本発明の実施形態に係る窒化物半導体及びその製造方法について説明した。本発明の主な特徴は、製造方法が、半導体多層の上表面に、アモルファス層を積層するアモルファス層形成工程を含んでいることにある。当該工程により、アモルファス層の上表面に形成される絶縁膜に対して第1のエッチングを施して絶縁膜マスクを形成する絶縁膜マスク形成工程において、アモルファス層が第1のエッチングによってダメージを受けるが、アモルファス層の下側に形成されている半導体多層がほとんどダメージを受けない。そして、半導体多層(リッジ)の上表面に残存するアモルファス層を除去する、アモルファス層除去工程によって、アモルファス層を除去することにより、エッチングによるダメージが低減される窒化物半導体光素子を製造することが出来る。これにより、窒化物半導体光素子の動作電圧の低減化を図ることができる。アモルファス層除去工程において、例えば、リン酸含有液など、アモルファス層と半導体多層とのエッチング選択性が高いウェットエッチングを採用することにより、半導体多層に形成されるリッジの寸法制御性を確保することが出来、素子の特性向上が実現される。以上により、性能及び信頼性が向上される窒化物半導体光素子を製造することができる。
当該実施形態では、GaNアモルファス層16の膜厚を60nmとしたがこれに限定されることはない。アモルファス層16をより厚くすると、第1のエッチングによるダメージを吸収する観点からは望ましい。しかし、第2のエッチング(メサ形成工程)や窒化物アモルファス除去工程において、GaNアモルファス層16を除去する観点からは、GaNアモルファス層16をより薄くするのが望ましい。両者を考慮すると、GaNアモルファス層16及び他の窒化物アモルファス層は、50nm以上100nm以下の膜厚で積層されるのが望ましい。
また、本発明は当該実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、当該実施形態では、面方位が(0001)であるn型GaN基板10を基板として用いているが、これに限定されることはなく、例えばサファイアやSiC(炭化珪素)など窒化物半導体が成長しうる材料であれば、他の材料を用いてもよい。また、基板の面方位についても(0001)に限定されることはなく、他の面方位を用いてもよい。
1 窒化物半導体光素子、10 n型GaN基板、11 n型クラッド層、12 n型ガイド層、13 多重量子井戸活性層、14 p型ガイド層、15 p型クラッド層、15A リッジ部、16 GaNアモルファス層、18 フォトレジスト膜、19 酸化シリコン膜、20 上側電極、21 下側電極。

Claims (5)

  1. 基板上に、活性層と上側クラッド層とを順に含む半導体多層を積層する、半導体多層形成工程と、
    前記半導体多層の上表面に、アモルファス層を積層する、アモルファス層形成工程と、
    前記アモルファス層の上表面に絶縁膜を積層する、絶縁膜形成工程と、
    前記絶縁膜の上表面に、リッジに対応する形状のレジスト膜マスクを形成する、レジスト膜マスク形成工程と、
    前記レジスト膜マスクを用いて、前記絶縁膜に対して第1のエッチングを施し、絶縁膜マスクを形成する、絶縁膜マスク形成工程と、
    前記絶縁膜マスクを用いて、前記アモルファス層及び前記半導体多層に対してドライエッチングである第2のエッチングを施して、リッジを形成する、リッジ形成工程と、
    前記半導体多層の上表面に残存する前記アモルファス層を除去する、アモルファス層除去工程と、
    を含むことを特徴とする、窒化物半導体光素子の製造方法。
  2. 請求項1に記載の窒化物半導体光素子の製造方法であって、
    前記アモルファス層形成工程において、前記アモルファス層はGaNによって形成される、ことを特徴とする、窒化物半導体光素子の製造方法。
  3. 請求項1に記載の窒化物半導体光素子の製造方法であって、
    前記アモルファス層形成工程において、前記アモルファス層はAlNによって形成される、ことを特徴とする、窒化物半導体光素子の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の窒化物半導体光素子の製造方法であって、
    前記アモルファス層形成工程において、前記アモルファス層は50nm以上100nm以下の層厚で積層される、ことを特徴とする、窒化物半導体光素子の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の窒化物半導体光素子の製造方法であって、
    前記第1のエッチングは、ドライエッチングである、ことを特徴とする、窒化物半導体光素子の製造方法。
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