JP6036162B2 - 複合活物質の製造方法、被覆装置、複合活物質および全固体電池 - Google Patents

複合活物質の製造方法、被覆装置、複合活物質および全固体電池 Download PDF

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Description

本発明は、活物質と、その表面上に形成され、イオン伝導性酸化物を含有するコート層とを有する複合活物質の製造方法に関する。
近年におけるパソコン、ビデオカメラおよび携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。また、自動車産業界等においても、電気自動車用あるいはハイブリッド自動車用の高出力かつ高容量の電池の開発が進められている。現在、種々の電池の中でも、エネルギー密度が高いという観点から、リチウム電池が注目を浴びている。
ここで、従来市販されているリチウム電池には、可燃性の有機溶媒を用いた有機電解液が使用されているため、短絡時の温度上昇を抑える安全装置の取り付けや短絡防止のための構造・材料面での改善が必要となる。これに対して、液体電解質を固体電解質に変更した全固体電池は、電池内に可燃性の有機溶媒を用いないので、安全装置の簡素化が図れ、製造コストや生産性に優れると考えられている。
このような全固体電池の分野において、活物質および電解質材料の界面に着目し、電池の性能向上を図る試みがある。例えば、特許文献1においては、全固体リチウム電池の正極活物質表面をリチウムイオン伝導性酸化物で被覆し、正極活物質と硫化物固体電解質材料との界面における高抵抗層の形成を抑制することが開示されている。また、特許文献2には、特定の一般式を有する有機・無機ハイブリッド型イオン伝導体が開示され、窒素雰囲気中でのゾルゲル法によりイオン伝導体を合成することが開示されている。
国際公開第2007/004590号パンフレット 特開2004−199879号公報
ところで、活物質の表面にコート層を形成する一般的な方法として、ゾルゲル法を利用する方法が用いられている。ゾルゲル法は、活物質の表面において、アルコキシド加水分解物等のゾルをゲル化し、ゲルを加熱してイオン伝導性を有する酸化物からなるコート層を形成するものである。例えば特許文献1において、正極活物質表面のリチウムイオン伝導性酸化物による被覆(コート層の形成)は、正極活物質粉末を転動流動装置中にて流動層とし、リチウムとチタンとを含有するアルコキシド溶液を噴霧し、さらに、空気中の湿度によりアルコキシド化合物の加水分解を行った後、加熱することで行われている。
しかしながら、ゾルゲル法を用いた製造方法により製造された複合活物質を全固体電池に用いた場合、十分な出力特性が得られない場合があるという問題がある。
上記実情に鑑みて、本発明者らが鋭意研究を行った結果、上記問題は、上記複合活物質が劣化した活物質や、不純物を生じたコート層を有することが原因であることを知見した。さらに、本発明者らは、上記活物質の劣化や、コート層中の不純物の発生は製造工程中の露点温度に大きく影響されることを見出し、本発明を完成させるに至ったのである。
すなわち、本発明は活物質の劣化を抑制し、かつコート層中の不純物を低減させることが可能な複合活物質の製造方法を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、活物質と、上記活物質の表面上に形成され、イオン伝導性酸化物を含有するコート層とを有する複合活物質の製造方法であって、上記活物質が劣化する露点温度よりも低い露点温度の雰囲気下で、イオン伝導性酸化物の原料となるアルコキシド化合物を含有するコート層用塗工液を上記活物質の表面に塗布して塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、上記塗布膜形成工程における露点温度よりも高い露点温度の雰囲気下に上記塗布膜を曝すことにより、上記アルコキシド化合物の加水分解を促進する加水分解促進工程と、上記加水分解促進工程後の塗布膜を熱処理することにより、上記コート層を形成する熱処理工程と、を有することを特徴とする複合活物質の製造方法を提供する。
本発明によれば、塗布膜形成工程を有することにより、活物質が劣化する露点温度よりも低い露点温度の雰囲気下で、コート層用塗工液を活物質の表面に塗布することができることから、雰囲気中の水分(湿度)による活物質の劣化を抑制することができる。また、加水分解促進工程を有することにより、活物質が雰囲気中の水分と反応することを塗布膜によって抑制しつつ、雰囲気中の水分を利用して塗布膜中のアルコキシド化合物の加水分解を促進することが可能となるため、例えば熱処理工程において塗布膜を構成する成分が炭化することにより生じる不純物炭素量を少なくすることができる。よって、本発明によれば、塗布膜形成工程および加水分解促進工程を有することにより、活物質の劣化が少なく、かつコート層中の不純物炭素量の少ない複合活物質を製造することが可能となる。
本発明においては、上記塗布膜形成工程における露点温度が、−30℃以下であることが好ましい。活物質の劣化を好適に抑制することが可能となるからである。
本発明においては、上記加水分解促進工程における露点温度が、0℃以上であることが好ましい。上記アルコキシド化合物の加水分解を良好に促進させることができるからである。
上記発明においては、上記加水分解促進工程を、加湿された雰囲気下で行うことが好ましい。アルコキシド化合物の加水分解を十分に促進することができるからである。
上記発明においては、上記加水分解促進工程を、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。例えば酸素および二酸化炭素により塗布膜が劣化することを抑制できるからである。
上記発明においては、上記加水分解促進工程における曝露時間が、4時間以上であることが好ましい。
上記発明においては、上記加水分解促進工程における曝露時間が、24時間以下であることが好ましい。
また、本発明においては、処理室と、上記処理室に接続された流動化ガス供給部および流動化ガス排出部と、を備える被覆装置であって、上記処理室に、イオン伝導性酸化物の原料となるアルコキシド化合物を含有するコート層用塗工液を供給する塗工液供給部と、流動化ガスの流れ方向において上記塗工液供給部よりも下流側に位置し、上記アルコキシド化合物の加水分解を促進する加水分解促進用流体を供給する加水分解促進用流体供給部と、が接続されていることを特徴とする被覆装置を提供する。
本発明によれば、流動化ガスの流れ方向において塗工液供給部よりも下流側に加水分解促進用流体供給部を備えることにより、活物質の劣化が少なく、かつコート層中の不純物炭素量の少ない複合活物質を効率良く形成することができる。
また、本発明においては、活物質と、上記活物質の表面上に形成され、イオン伝導性酸化物を含有するコート層とを有する複合活物質であって、不純物炭素量が、上記コート層に対して、1.56重量%未満であることを特徴とする複合活物質を提供する。
本発明によれば、不純物炭素量が少ないため、反応抵抗が低い複合活物質とすることができる。
また、本発明においては、活物質と、上記活物質の表面上に形成され、イオン伝導性酸化物を含有するコート層とを有する複合活物質であって、炭酸リチウム量が、上記活物質に対して、0.075重量%未満であることを特徴とする複合活物質を提供する。
本発明によれば、炭酸リチウム量が少ないため、反応抵抗が低い複合活物質とすることができる。
上記発明においては、不純物炭素量が、上記コート層に対して、1.56重量%未満であることが好ましい。
上記発明においては、上記イオン伝導性酸化物が、LiNbOであることが好ましい。
また、本発明においては、正極活物質層と、負極活物質層と、上記正極活物質層および上記負極活物質層の間に形成された固体電解質層とを有し、上記正極活物質層および上記負極活物質層の少なくとも一つが、上述した複合活物質を含有することを特徴とする全固体電池を提供する。
本発明によれば、上述した複合活物質を用いることにより、反応抵抗が低い電池とすることができる。
本発明の複合活物質の製造方法は、活物質の劣化が少なく、かつコート層中の不純物炭素量の少ない複合活物質を得ることができるという効果を奏する。
本発明の複合活物質の製造方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の複合活物質の製造方法により製造される複合活物質の一例を示す概略断面図である。 従来の複合活物質の製造方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の被覆装置の一例を示す概略断面図である。 本発明の全固体電池の一例を示す概略断面図である。 実施例1および比較例1の電池の出力を示すグラフである。 実施例1および比較例1の複合活物質に含まれる不純物炭素量を示すグラフである。 正極活物質に含まれる不純物炭素量を示すグラフである。 実施例1および実施例2の電池の出力を示すグラフである。 実施例1および実施例2の複合活物質に含まれる不純物炭素量を示すグラフである。 実施例3−1〜3−4および比較例2の電池の出力を示すグラフである。 実施例1、実施例3−1〜3−4、実施例4および比較例1の電池の反応抵抗を示すグラフである。
以下、本発明の複合活物質の製造方法、被覆装置、複合活物質および全固体電池について説明する。
A.複合活物質の製造方法
本発明の複合活物質の製造方法は、活物質と、上記活物質の表面上に形成され、イオン伝導性酸化物を含有するコート層とを有する複合活物質の製造方法であって、上記活物質が劣化する露点温度よりも低い露点温度の雰囲気下で、イオン伝導性酸化物の原料となるアルコキシド化合物を含有するコート層用塗工液を上記活物質の表面に塗布して塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、上記塗布膜形成工程における露点温度よりも高い露点温度の雰囲気下に上記塗布膜を曝すことにより、上記アルコキシド化合物の加水分解を促進する加水分解促進工程と、上記加水分解促進工程後の塗布膜を熱処理することにより、上記コート層を形成する熱処理工程と、を有することを特徴とする。
図1は、本発明の複合活物質の製造方法の一例を示すフローチャートである。図1に例示するように、本発明においては、活物質と、イオン伝導性酸化物の原料となるアルコキシド化合物を含有するコート層用塗工液とを準備し、露点温度t1の雰囲気下で、コート層用塗工液を活物質の表面に塗布して塗布膜を形成する(塗布膜形成工程)。露点温度t1は、活物質が劣化する露点温度よりも低い露点温度である。次に、露点温度t2の雰囲気下に上記塗布膜を曝すことにより、上記アルコキシド化合物の加水分解を促進する(加水分解促進工程)。露点温度t2は塗布膜形成工程における露点温度t1よりも高い露点温度である。次に、加水分解促進工程後の塗布膜を熱処理することにより、コート層を形成する(熱処理工程)。
本発明は上記各工程を経ることにより、図2に例示するように、活物質2と、活物質2の表面上に形成され、イオン伝導性酸化物を含有するコート層3とを有する複合活物質1を製造することができる。ここで、図2は、本発明の製造方法により製造される複合活物質の一例を示す概略断面図である。
本発明によれば、塗布膜形成工程を有することにより、活物質が劣化する露点温度よりも低い露点温度の雰囲気下で、コート層用塗工液を活物質の表面に塗布することができることから、雰囲気中の水分による活物質の劣化を抑制することができる。また、加水分解促進工程を有することにより、活物質が雰囲気中の水分と反応することを塗布膜によって抑制しつつ、雰囲気中の水分を利用して塗布膜中のアルコキシド化合物を良好に加水分解することが可能となるため、例えば熱処理工程において塗布膜を構成する成分が炭化することにより生じる不純物炭素量を少なくすることができる。よって、本発明によれば、塗布膜形成工程および加水分解促進工程を有することにより、活物質の劣化が少なく、かつコート層中の不純物炭素量の少ない複合活物質を製造することが可能となる。
上述したように、活物質の表面にコート層を形成する一般的な方法として、ゾルゲル法を利用する方法が用いられている。しかしながら、ゾルゲル法を用いた製造方法により製造された複合活物質を用いた全固体電池においては、十分な出力特性が得られない場合があるという問題がある。上記実情に鑑みて、本発明者らが鋭意研究を行った結果、上記問題は、上記複合活物質が劣化した活物質や、不純物を生じたコート層を有する点に原因があることを知見した。
さらに、本発明者らは、上記活物質の劣化や、コート層中の不純物の発生は製造工程中の露点温度に大きく影響されることを見出した。
すなわち、図3に例示するように、従来の複合活物質の製造方法においては、通常、活物質の表面にコート層用塗工液を塗布する塗布工程と、コート層用塗工液中の化合物を加水分解する加水分解工程とが同一の露点温度t3の雰囲気下で行われる。そのため、大気中、すなわち露点温度t3がアルコキシド化合物の加水分解が促進する露点温度の雰囲気で上記塗布工程および加水分解工程を行った場合は、大気中の水分(湿度)によって活物質が劣化することが考えられる。
一方、活物質の劣化を抑制するために、乾燥雰囲気下、すなわち露点温度t3が水分量の制限された露点温度である雰囲気中で上記塗布工程および加水分解工程を行った場合は、上記アルコキシド化合物の加水分解が十分に進行せず、例えば熱処理工程の際に塗布膜を構成する成分の一部が炭化することによりコート層中に不純物が生じることが考えられる。なお、図3は従来の複合活物質の製造方法の一例を示すフローチャートである。
本発明においては、活物質の劣化を抑制できる露点温度と、上記アルコキシド化合物の加水分解を促進できる露点温度とが異なる点に着目し、塗布膜形成工程と加水分解促進工程とをそれぞれ適した露点温度の雰囲気で行うこととしたことに大きな特徴を有する。
以下、本発明の複合活物質の製造方法について説明する。
1.塗布膜形成工程
本発明における塗布膜形成工程は、上記活物質が劣化する露点温度よりも低い露点温度の雰囲気下で、イオン伝導性酸化物の原料となるアルコキシド化合物を含有するコート層用塗工液を上記活物質の表面に塗布して塗布膜を形成する工程である。
(1)塗布膜形成工程の雰囲気
本工程におけるコート層用塗工液の塗布時の雰囲気としては、上記活物質が劣化する露点温度よりも低い露点温度の雰囲気であれば特に限定されず、活物質の種類に応じて適宜選択される。ここで、「活物質が劣化する露点温度」とは、例えば以下のような測定により求めることができる。
すなわち、雰囲気中の水分により活物質が劣化した場合、活物質が水分と反応することにより、活物質の一部が水酸化物塩(例えば水酸化リチウム)に変化し、上記水酸化塩がさらに雰囲気中の二酸化炭素と反応して炭酸塩(例えば炭酸リチウム)が生じる。したがって、ある露点温度の雰囲気に一定時間曝露させた活物質の不純物炭素量の増加分を測定することにより、「活物質が劣化する露点温度」を求めることができる。具体的には、曝露前の活物質の重量に対する不純物炭素量を測定し、次いで、任意の露点温度の雰囲気に7日間、活物質を曝露し、曝露後の活物質の重量に対する不純物炭素量を測定する。曝露前の活物質の上記不純物炭素量に対する、曝露後の活物質の上記不純物炭素量の増加分が、0.030%以上となる露点温度を、「活物質が劣化する露点温度」として求めることができる。
より具体的な露点温度としては、−30℃以下であることが好ましい。
また、上記雰囲気に使用される気体としては、特に限定されない。例えば、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であってもよく、酸素を含む酸素雰囲気であってもよい。
(2)コート層用塗工液
本工程に用いられるコート層用塗工液は、イオン伝導性酸化物の原料となるアルコキシド化合物を含有する。また、上記コート層用塗工液は、通常、ゾルゲル溶液、すなわち、上記アルコキシド化合物の加水分解および重縮合反応によりゾル状態となり、さらに重縮合反応および凝集が進行することでゲル状態となるものである。
ここで、イオン伝導性酸化物としては、特に限定されないが、原料元素として、例えば、少なくとも3〜6族、13〜15族の元素の少なくとも1種を含有する酸化物が好ましく、特にこれら元素の少なくとも1種及びリチウムを含有するリチウム複合酸化物が好ましい。
具体的には、3〜6族、13〜15族の元素のうち、B、Si、Ti、Zr、V、P、Al、Nb、Ta、Cr、Mo、及びWから選ばれる少なくとも1種を含有する酸化物が好ましく、さらに、これらの元素の少なくとも1種及びリチウムを含有するリチウム複合酸化物が好ましい。
より具体的なイオン伝導性酸化物としては、例えば、LiNbO、LiBO、LiBO、LiCO、LiAlO、LiSiO、LiSiO、LiPO、LiSO、LiTiO、LiTi12、LiTi、LiZrO、LiMoOおよびLiWO等のLi含有酸化物が好ましく、中でもLiNbOがより好ましい。
また、上記イオン伝導性酸化物は、Li含有酸化物の複合化合物であっても良い。このような複合化合物としては、上述したLi含有酸化物の任意の組み合わせを採用することができ、例えば、LiPO−LiSiO、LiBO−LiSiO、LiPO−LiGeO等を挙げることができる。
また、全固体電池に使用されるような固体電解質のうち、酸化物固体電解質を、イオン伝導性酸化物として用いることも可能である。具体的には、LiO−B−P、LiO−SiO、LiO−B、及びLiO−B−ZnO等の酸化物非晶質固体電解質や、LiI−Al、LiLaTa12、LiLaZr12、LiBaLaTa12等の結晶質酸化物等が挙げられる。
よって、上記コート層用塗工液に用いられる上記イオン伝導性酸化物の原料となるアルコキシド化合物は、イオン伝導性酸化物を構成する元素を有するアルコキシド化合物であれば特に限定されるものではない。
イオン伝導性酸化物が一般式LiAOで表される場合、イオン伝導性酸化物の原料となるアルコキシド化合物としては、Li供給化合物およびA供給化合物から得ることができる。Li供給化合物としては、例えば、エトキシリチウム、メトキシリチウム等のLiアルコキシド、酢酸リチウム、水酸化リチウム等を挙げることができる。また、A供給化合物としては、例えば、Aを含有するアルコキシド、酢酸塩、水酸化物等を挙げることができる。具体的に、イオン伝導性酸化物がNbを含有する場合、Nb供給化合物としては、例えば、ペンタエトキシニオブ、ペンタメトキシニオブ、ペンタ−i−プロポキシニオブ、ペンタ−n−プロポキシニオブ、ペンタ−i−ブトキシニオブ、ペンタ−n−ブトキシニオブ、ペンタ−sec−ブトキシニオブ等のNbアルコキシド、酢酸ニオブ、水酸化ニオブ等を挙げることができる。なお、イオン伝導性酸化物の原料となるアルコキシド化合物は、乾燥しているものが好ましい。
上記コート層用塗工液は、上述したアルコキシド化合物の他に、通常は溶媒を含有する。上記溶媒としては、上述したアルコキシド化合物を溶解又は分散させることができれば特に限定されないが、無水または脱水アルコールであることが好ましい。活物質の劣化をより効果的に抑制することができるからである。具体的には、無水または脱水エタノール、無水または脱水メタノール、無水または脱水プロパノール、無水または脱水ブタノール等のアルコール等を用いることができる。なお、無水または脱水アルコール溶媒における水分量としては、特に限定されるものではないが、通常、0.005重量%以下であることが好ましく、0.0025重量%以下となることがより好ましく、0.00025重量%以下となることが特に好ましい。
コート層用塗工液におけるイオン伝導性酸化物の原料となるアルコキシド化合物の含有量は、目的とする複合活物質のコート層の組成に応じて適宜設定されるものである。また、コート層用塗工液の調製方法としては、特に限定されるものではない。また、コート層用塗工液を調製する雰囲気としては、特に限定されないが、上述した塗布時の雰囲気と同様の雰囲気であることが好ましい。
(3)活物質
本工程に用いられる活物質について説明する。本発明に用いられる活物質としては、特に限定されず、例えば本発明により製造される複合活物質がリチウム全固体電池に用いられる場合、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、LiNi1/3Mn1/3Co1/3、マンガン酸リチウム(LiMn)、Li1+xMn2−x−y(x+y=2、M=Al、Mg、Co、Fe、Ni、及びZnから選ばれる少なくとも1種)で表わされる異種元素置換Li−Mnスピネル、チタン酸リチウム(LiおよびTiを含む酸化物)、リン酸金属リチウム(LiMPO、M=Fe、Mn、Co、及びNiから選ばれる少なくとも1種)、遷移金属酸化物(例えば、酸化バナジウム(V)、酸化モリブデン(MoO)等)、硫化チタン(TiS)、炭素材料(例えば、グラファイト、ハードカーボンなど)、リチウムコバルト窒化物(LiCoN)、リチウムシリコン酸化物(LiおよびSiを含む酸化物)、リチウム金属(Li)、リチウム合金(例えば、LiM;M=Sn、Si、Al、Ge、Sb、P等)、リチウム貯蔵性金属間化合物(例えば、MgおよびMを含む貯蔵性金属間化合物;M=Sn、Ge、Sb等、及び、NおよびSbを含む貯蔵性金属間化合物;N=In、Cu、Mn等)及びこれらの誘導体等が挙げられる。
活物質は、正極活物質でも負極活物質でもよい。なお、正極活物質と負極活物質とには明確な区別はなく、2種類の化合物の充放電電位を比較して貴な電位を示すものを正極に、卑な電位を示すものを負極に用いて任意の電圧の電池を構成することができる。
本工程においては、特に酸化物活物質を用いることが好ましい。高容量な活物質とすることができるからである。また、酸化物活物質と硫化物固体電解質材料とは反応しやすく、高抵抗層が形成されやすいことから、本発明により製造される複合活物質が酸化物活物質を含有することにより、硫化物固体電解質材料を用いた全固体電池に好適に用いることが可能となる。
活物質の形状としては、例えば粒子形状を挙げることができ、中でも真球状または楕円球状であることが好ましい。また、活物質が粒子形状である場合、その平均粒径は、例えば0.1μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。
(4)その他
また、コート層用塗工液を活物質の表面に塗布する方法としては、特に限定されず、流動層コーティング法、コート層用塗工液中に活物質を浸漬させた後、溶媒を乾燥させる方法、およびスプレードライヤーを用いる方法等を挙げることができる。本工程においてはなかでも、流動層コーティング法を用いることが好ましい。ここで、流動層コーティング法は、流動層造粒・コーティング装置を用いたフィルムコーティングの手法であり、粒子に液体の噴霧・乾燥を繰り返すことで均一なコーティングを施すことができる。このような装置としては、パウレックス製マルチプレックス、フロイント産業製フローコータ等を挙げることできる。また、流動層造粒・コーティング装置における噴霧・乾燥においては、活物質を流動状態にするため、通常、流動層容器内に気流を生じさせ、さらに必要に応じてロータ等を回転させるが、これら気流の条件やロータの回転条件等は、適宜設定すればよく、特に限定されない。通常、流動層容器内の気流によって、コート層用塗工液の乾燥が行われるため、コート層用塗工液を効率的に乾燥させる観点から、容器内の気流温度(ガス流温度)は、40℃〜100℃の範囲であることが好ましい。
また、コート層用塗工液の噴霧(塗布)の条件も特に限定されず、噴霧速度等、適宜設定することができる。
塗布膜の膜厚および被覆率としては、目的とするコート層の厚さおよびコート層の被覆率に応じて適宜設定されるものである。なかでも、最終的に得られる複合活物質のコート層の厚さおよびコート層の被覆率が、後述する「4.複合活物質」の項に記載される値となるように設定されることが好ましい。
2.加水分解促進工程
本発明における加水分解促進工程は、上記塗布膜形成工程における露点温度よりも高い露点温度の雰囲気下に上記塗布膜を曝すことにより、上記アルコキシド化合物の加水分解を促進する工程である。
本工程における露点温度としては、上記塗布膜形成工程における露点温度よりも高ければよいが、本工程の露点温度と上記塗布膜形成工程における露点温度との差が、10℃以上、なかでも20℃以上、特に30℃以上であることが好ましい。上記露点温度の差が上記範囲に満たない場合はアルコキシド化合物の加水分解が十分に進行せず、最終的に得られるコート層中の不純物炭素量が増加する可能性があるからである。また、上記露点温度の差の上限は、特に限定されないが、例えば、80℃程度である。
本発明においては、加水分解促進工程を、加湿された雰囲気下で行うことが好ましい。アルコキシド化合物の加水分解を十分に促進することができるからである。なお、「加湿された雰囲気」とは、加水分解促進工程を行う際の大気環境での露点温度よりも、露点温度が高い状態をいう。また、加湿された雰囲気は、加湿された気体を用いることで容易に形成することができる。
加水分解促進工程における露点温度としては、具体的には、0℃以上、なかでも0℃〜50℃の範囲内、特に5℃〜20℃の範囲内であることが好ましい。上記露点温度が上記範囲に満たない場合はアルコキシド化合物の加水分解が十分に進行せず、最終的に得られるコート層中の不純物炭素量が増加する可能性があるからである。また、上記露点温度の上限は、特に限定されないが、50℃程度である。
また、上記雰囲気に使用される気体としては、特に限定されない。例えば、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であってもよく、酸素を含む酸素雰囲気であってもよい。中でも、本発明においては、加水分解促進工程を、大気と比較して酸素および二酸化炭素の少なくとも一方が少ない雰囲気で行うことが好ましく、不活性ガス雰囲気下で行うことがより好ましい。例えば酸素および二酸化炭素により塗布膜が劣化することを抑制できるからである。また、加水分解促進工程を不活性ガス雰囲気で行う場合、不純物(不活性ガスおよび水分以外の気体成分)の割合は、例えば10000ppm以下であることが好ましく、1000ppm以下であることがより好ましい。
本工程における曝露時間としては、塗布膜中のアルコキシド化合物を十分に加水分解させることが可能な時間であれば特に限定されないが、1時間〜220時間の範囲内、なかでも3時間〜36時間の範囲内、特に4時間〜30時間の範囲内であることが好ましい。
本工程においては、塗布膜中のアルコキシド化合物の加水分解を完了させることが好ましい。未反応のアルコキシド化合物が存在する場合は、得られる複合活物質のコート層に含まれる不純物の原因となるからである。
なお、アルコキシド化合物の加水分解反応が完了したことは、例えば、コート層用塗工液を準備し、上記塗布膜と同雰囲気に同時間曝露させた後、上記コート層用塗工液を用いたガスクロマトグラフィー、赤外分光分析等の化学分析や、粘弾性測定、ガラス等の基板上への成膜性評価などの物理的な方法を行うことで調べることができる。コート層用塗工液の加水分解が完了していれば、アルコキシド化合物および伝導イオン源化合物が溶媒中に存在せず、均一な組成となっていると考えられる。
本工程においては、アルコキシド化合物の加水分解後に、通常、アルコキシド加水分解物の重合反応が進行する。
3.熱処理工程
本発明における熱処理工程は、上記加水分解促進工程後の塗布膜を熱処理することにより、上記コート層を形成する工程である。
本工程における熱処理温度としては、目的とするコート層を形成することが可能であれば特に限定されるものではない。例えば、300℃〜500℃の範囲内であることが好ましく、350℃〜450℃の範囲内であることがより好ましく、350℃〜400℃の範囲内であることが特に好ましい。上記熱処理温度が上記範囲に満たない場合、十分な熱処理を行うことができず、目的とするコート層が得られない可能性を有し、また一方、上記熱処理温度が上記範囲を超える場合、活物質等の劣化を生じる可能性があるからである。
熱処理を行う際の雰囲気としては、イオン伝導性酸化物を得ることができるよう、酸素を含有する雰囲気であれば特に限定されない。例えば、大気下等を挙げることができる。
本工程における熱処理時間としては、目的とするコート層を形成できるものであれば特に限定されるものではなく、具体的には、0.5時間以上とすることが好ましく、中でも0.5時間〜48時間の範囲内であることがより好ましく、さらに1時間〜20時間の範囲内であることが特に好ましい。
本工程における熱処理方法としては、上記雰囲気下で熱処理を行うことができる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば焼成炉を用いた方法等を挙げることができる。焼成炉としては、目的とする雰囲気下で熱処理を行うことができるものであれば特に限定されるものではないが、例えばマッフル炉を好適に用いることができる。
4.複合活物質
本発明の製造方法により製造される複合活物質は、上述した活物質、およびコート層を有する。上記コート層の平均厚さとしては、上記複合活物質を全固体電池に用いた際に、活物質と、固体電解質材料との反応を抑制することができる厚さであれば特に限定されるものではなく、例えば、1nm〜500nmの範囲内であることが好ましく、2nm〜100nmの範囲内であることがより好ましい。コート層が厚過ぎる場合、イオン伝導性および電子伝導性が低下する可能性があるからであり、また一方、コート層が薄すぎる場合、活物質と固体電解質材料とが反応する可能性があるからである。なお、コート層の厚さは、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)による観察(例えばn≧100)等により測定することができる。
コート層の形態としては、活物質の表面に形成されるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、活物質の表面を被覆するものであることが好ましい。活物質の表面におけるコート層の被覆率としては、界面抵抗の増加を抑制する目的から高いことが好ましく、具体的には、50%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。また、コート層は、活物質の表面を全て被覆していても良い。なお、コート層の被覆率は、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)、X線光電子分光法(XPS)等を用いて測定することができる。
上記複合活物質は、全固体電池に用いることにより、複合活物質と固体電解質材料との界面抵抗の増加を抑制することができる。上記全固体電池としては、例えばリチウム全固体電池、ナトリウム全固体電池、マグネシウム全固体電池およびカルシウム全固体電池等を挙げることができ、中でも、リチウム全固体電池およびナトリウム全固体電池が好ましく、特にリチウム全固体電池が好ましい。また、リチウム全固体電池のなかでも硫化物固体電解質材料を用いた全固体電池であることが好ましい。硫化物固体電解質材料はイオン伝導性に優れることからである。また、硫化物固体電解質材料は反応性が高く、上述した活物質と反応して高抵抗層を形成しやすい。よって、本発明の製造方法により得られる複合活物質を硫化物固体電解質材料とともに用いることにより、高抵抗層の形成を好適に抑制することが可能となるからである。
また上記全固体電池は、一次電池であっても良く、二次電池であっても良いが、中でも二次電池であることが好ましい。繰り返し充放電でき、例えば、車載用電池等として有用だからである。上記全固体電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型、および角型等を挙げることができる。
また、上記全固体電池の製造方法は、上述した全固体電池を得ることができる方法であれば特に限定されるものではなく、一般的な全固体電池の製造方法と同様の方法を用いることができる。全固体電池の製造方法の一例としては、上述した正極活物質層を構成する材料、固体電解質層を形成する材料、および負極活物質層を形成する材料を順次プレスすることにより、発電要素を作製し、この発電要素を電池ケースの内部に収納し、電池ケースをかしめる方法等を挙げることができる。
5.その他
本発明においては、上述した工程を経ることで、ゾルゲル法によりコート層が活物質の表面に形成された複合活物質を得ることができる。ゾルゲル法は、溶液系の前駆体を用いる湿式法であるため、容易に活物質の表面のより多くの面積を被覆するようなコート層を形成することができる。また、ゾルゲル法は化学的な方法であるため、メカニカルミリング法等の機械的な物理力により被覆する方法と比較して、活物質とコート層との結合が強く、活物質の表面を被覆するように形成されたコート層が剥離されにくい複合活物質を得ることができる。
B.被覆装置
本発明の被覆装置は、処理室と、上記処理室に接続された流動化ガス供給部および流動化ガス排出部と、を備える被覆装置であって、上記処理室に、イオン伝導性酸化物の原料となるアルコキシド化合物を含有するコート層用塗工液を供給する塗工液供給部と、流動化ガスの流れ方向において上記塗工液供給部よりも下流側に位置し、上記アルコキシド化合物の加水分解を促進する加水分解促進用流体を供給する加水分解促進用流体供給部と、が接続されていることを特徴とするものである。
図4は本発明の被覆装置の一例を示す概略断面図である。図4において、被覆装置20は、処理室11と、処理室11に接続された流動化ガス供給部12および流動化ガス排出部13とを備える。さらに、処理室11に、塗工液供給部14と、流動化ガスの流れ方向Fにおいて塗工液供給部14よりも下流側に位置する加水分解促進用流体供給部15とが接続されている。塗工液供給部14は、イオン伝導性酸化物の原料となるアルコキシド化合物を含有するコート層用塗工液を処理室11に供給するものである。また、加水分解促進用流体供給部15は、アルコキシド化合物の加水分解を促進する加水分解促進用流体を処理室11に供給するものである。なお、本発明においては、流動化ガスの流れ方向の上流側および下流側を、それぞれ、単に上流側または下流側と称する場合がある。
また、流動化ガス供給部12から供給された流動化ガスは、処理室11を通り、流動化ガス排出部13から排出される。流動化ガス供給部12および処理室11の境界、並びに処理室11および流動化ガス排出部13の境界には、それぞれ固気分離フィルタ16が設けられている。処理室11において、加水分解促進用流体供給部15より上流側は、通常、塗布膜形成領域Rであり、加水分解促進用流体供給部15より下流側は、通常、加水分解促進領域Rである。
塗布膜形成領域Rおよび加水分解促進領域Rにおいて、それぞれ、流動化ガスの対流は生じるものの、処理室11での流動化ガスの流れは、基本的に、流動化ガス供給部12から流動化ガス排出部13に向かう一方向である。そのため、加水分解促進用流体は、塗布膜形成領域Rには侵入せず、塗工液が加水分解促進用流体に曝されることはない。加水分解促進用流体が塗布膜形成領域Rに侵入すると、湿度の影響により、活物質の流動性が低下するという問題がある。また、塗工液が加水分解促進用流体に曝されると、塗工前に加水分解が過進行し塗工液がゲル化するという問題がある。本発明においては、加水分解促進用流体が塗布膜形成領域Rに侵入しないため、上記問題が生じないという利点がある。また、例えば流動化ガスの湿度を十分に低くすれば、塗布膜形成領域Rを低湿度環境に維持できる。そのため、活物質の流動性を高く維持でき、活物質の表面に均一な塗布膜を形成することができる。
このように、本発明によれば、流動化ガスの流れ方向において塗工液供給部よりも下流側に加水分解促進用流体供給部を備えることにより、活物質の劣化が少なく、かつコート層中の不純物炭素量の少ない複合活物質を効率良く形成することができる。
以下、本発明の被覆装置について、構成ごとに説明する。
1.処理室
本発明における処理室は、上流側で塗布膜を形成し、下流側で塗布膜の加水分解を促進するものである。
処理室の形状は特に限定されるものではなく、任意の形状を採用することができる。中でも、本発明においては、図4に示すように、処理室11が、局所的に径の小さいネックイン部17を有することが好ましい。例えばネックイン部より上流側を塗布膜形成領域Rとして用い、ネックイン部より下流側を加水分解促進領域Rとして用いることができるからである。この場合、各領域において流動化ガスの対流が生じ、塗布膜の形成が均一になるという利点、塗布膜の加水分解が均一に生じるという利点がある。
2.流動化ガス供給部および流動化ガス排出部
本発明における流動化ガス供給部は、流動化ガスを処理室に供給するものである。また、本発明における流動化ガス排出部は、流動化ガスを処理室から排出するものである。
流動化ガス供給部および流動化ガス排出部は、処理室に接続されている。流動化ガス供給部および流動化ガス排出部の位置関係は、特に限定されるものではないが、流動化ガスが処理室に長く留まるように配置されていることが好ましい。すなわち、流動化ガス供給部の供給口と、流動化ガス排出部の排出口とはなるべく離れていることが好ましい。特に、本発明においては、図4に示すように、流動化ガス供給部12の供給口および流動化ガス排出部13の排出口が、対向するように設けられていることが好ましい。
また、流動化ガス供給部12の供給口および流動化ガス排出部13の排出口は、それぞれ、処理室の頂面に設けられていても良く、処理室の底面に設けられていても良く、処理室の側面に設けられていても良い。図4では、流動化ガス供給部12の供給口が処理室11の底面に設けられ、流動化ガス排出部13の排出口が処理室11の頂面に設けられている。また、図示しないが、流動化ガス供給部12の供給口および流動化ガス排出部13の排出口が、処理室11の対向する側面にそれぞれ設けられていても良い。
また、流動化ガスの種類は、特に限定されるものではないが、上述した塗布膜形成工程における所望の雰囲気を形成可能なガスであることが好ましい。
3.加水分解促進用流体供給部
本発明における加水分解促進用流体供給部は、流動化ガスの流れ方向において塗工液供給部よりも下流側に位置し、アルコキシド化合物の加水分解を促進する加水分解促進用流体を供給するものである。
本発明において、流動化ガスの流れ方向とは、処理室に供給された流動化ガスが、処理室から排出されるまでの流れる方向をいい、通常、対流については考慮しない。
加水分解促進用流体の種類は、特に限定されるものではないが、通常、上述した加水分解促進工程における所望の雰囲気を形成可能な流体である。加水分解促進用流体は、通常、水分を含有するものであり、ガス状であっても良く、ミスト状であっても良く、液状であっても良く、これらの混合であっても良い。加水分解反応の均一性の観点からは、加水分解促進用流体が、飽和水蒸気圧以下の水分を含有するガスであることが好ましい。
また、加水分解促進用流体供給部による加水分解促進用流体の供給方法としては、例えば、2流体ノズル等のノズルを用いる方法、熱または超音波によるミスト化装置を用いる方法等を挙げることができる。また、加水分解促進用流体供給部による加水分解促進用流体の供給方向は、特に限定されるものではなく、任意の方向を選択できる。中でも、本発明においては、加水分解促進用流体の供給方向が、塗布膜形成領域Rに向かない方向であることが好ましく、流動化ガスの流れ方向に沿った方向であることがより好ましい。塗工液がゲル化する等の問題が生じにくくなるからである。
4.塗工液供給部
本発明における塗工液供給部は、イオン伝導性酸化物の原料となるアルコキシド化合物を含有するコート層用塗工液を供給するものである。なお、コート層用塗工液については、上述した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
また、本発明においては、塗工液供給部から、コート層用塗工液のみを供給しても良く、コート層用塗工液をスプレーガスにより分散させて供給しても良い。後者の場合、より均一な塗布膜を形成することができる。
また、塗工液供給部によるコート層用塗工液の供給方法としては、例えば、2流体ノズル等のノズルを用いる方法、熱または超音波によるミスト化装置を用いる方法等を挙げることができる。また、塗工液供給部によるコート層用塗工液の供給方向は、特に限定されるものではなく、任意の方向を選択できる。
5.被覆装置
本発明の被覆装置は、処理室を加熱する加熱部、および、処理室を冷却する冷却部の少なくとも一方を備えていても良い。加熱部および冷却部の少なくとも一方を設けることで、上述した塗布膜形成工程および加水分解促進工程における温度を制御できる。また、加熱部により、上述した熱処理工程を行うこともできる。加熱方法としては、特に限定されるものではなく、処理室に発熱体を接触させる方法、処理室を非接触で加熱する方法等を挙げることができる。後者の一例としては、例えば赤外線照射による加熱、マイクロ波照射による加熱等を挙げることができる。また、冷却方法としては、特に限定されるものではなく、処理室に吸熱体を接触させる方法等を挙げることができる。
また、本発明の被覆装置は、処理室を回転させる回転部を備えていても良い。回転部を設けることにより、塗布膜の形成が均一になるという利点、塗布膜の加水分解が均一に生じるという利点がある。
C.複合活物質
次に、本発明の複合活物質について説明する。本発明の複合活物質は、二つの実施態様に大別することができる。本発明の複合活物質について、第一実施態様および第二実施態様に分けて説明する。
1.第一実施態様
第一実施態様の複合活物質は、活物質と、上記活物質の表面上に形成され、イオン伝導性酸化物を含有するコート層とを有する複合活物質であって、不純物炭素量が、上記コート層に対して、1.56重量%未満であることを特徴とするものである。
第一実施態様によれば、不純物炭素量が少ないため、反応抵抗が低い複合活物質とすることができる。反応抵抗が低減する理由としては、コート層に存在する不純物炭素量が少なくなることで、イオン伝導度が向上するためであると推測される。なお、第一実施態様における活物質およびコート層については、基本的に上記「A.複合活物質の製造方法」に記載した内容と同様である。
また、第一実施態様においては、コート層の重量に対する不純物炭素量が所定の範囲にあることを一つの特徴とする。ここで、複合活物質の重量に対する不純物炭素量をAと定義し、コート層の重量に対する不純物炭素量をAと定義する。不純物炭素量Aは、例えば炭素分析装置を用いて決定することができる。具体的には、複合活物質を高周波炉内で酸素を供給しながら加熱し、加熱により生成した二酸化炭素(CO)および一酸化炭素(CO)を、非分散赤外線検出器により検出することにより、規定できる。なお、炭素分析装置としては、例えば、堀場製作所製の炭素・硫黄分析装置EMIA−820を挙げることができる。一方、不純物炭素量Aは、Aから算出される不純物炭素の絶対量を、コート層の重量で除することにより、算出できる。コート層の重量は、例えば電子顕微鏡画像から算出されるコート層の平均厚さおよび平均被覆率から算出することができる。サンプル数は多いほど好ましく、例えば100以上であることが好ましい。また、コート層の仕込み量から、コート層の重量を求めても良い。
不純物炭素量Aの値は、通常、1.56重量%未満であり、1.10重量%以下であることが好ましく、0.85重量%以下であることがより好ましい。
不純物炭素量Aの値は、特に限定されるものではないが、例えば、0.069重量%未満であることが好ましく、0.050重量%以下であることがより好ましく、0.035重量%以下であることがさらに好ましい。
また、第一実施態様の複合活物質は、任意の電池に用いることができる。すなわち、固体電解質材料を有する電池に用いても良く、電解液を有する電池に用いても良く、ポリマー電解質材料を有する電池に用いても良い。
また、第一実施態様の複合活物質は、「A.複合活物質の製造方法」に記載した各工程により得られるものであることが好ましい。すなわち、第一実施態様の複合活物質は、上述した塗布膜形成工程、加水分解促進工程、熱処理工程等により得られるものであることが好ましい。さらにこの場合、不純物炭素量Aまたは不純物炭素量Aが、上述した範囲内にあることが好ましい。
2.第二実施態様
第二実施態様の複合活物質は、活物質と、上記活物質の表面上に形成され、イオン伝導性酸化物を含有するコート層とを有する複合活物質であって、炭酸リチウム量が、上記活物質に対して、0.075重量%未満であることを特徴とするものである。
第二実施態様によれば、炭酸リチウム量が少ないため、反応抵抗が低い複合活物質とすることができる。反応抵抗が低減する理由としては、活物質およびコート層の界面に存在する炭酸リチウム量が少なくなることで、イオン伝導度が向上するためであると推測される。なお、第二実施態様における活物質およびコート層については、基本的に上記「A.複合活物質の製造方法」に記載した内容と同様である。また、第二実施態様の複合活物質は、上述した第一実施態様の複合活物質の特徴を有していても良い。
また、第二実施態様においては、活物質の重量に対する炭酸リチウム量が所定の範囲にあることを一つの特徴とする。ここで、活物質の重量に対する炭酸リチウム量をBと定義する。炭酸リチウムの絶対量は、イオンクロマトグラフィーにより決定することができる。まず、移動相として、複合活物質にイオン交換水を加え、撹拌およびろ過を行い、評価用溶液を調製する。その後、固定相に、イオン交換樹脂を用いて測定を行う。これにより、炭酸イオンの絶対量を基め、炭酸リチウムとしての絶対量を求める。得られた炭酸リチウムとしての絶対量を、活物質の重量で除することで炭酸リチウム量Bが算出できる。
炭酸リチウム量Bの値は、通常、0.075重量%未満であり、0.060重量%以下であることが好ましく、0.040重量%以下であることがより好ましい。
また、第二実施態様の複合活物質は、「A.複合活物質の製造方法」に記載した各工程により得られるものであることが好ましい。すなわち、第二実施態様の複合活物質は、上述した塗布膜形成工程、加水分解促進工程、熱処理工程等により得られるものであることが好ましい。さらにこの場合、炭酸リチウム量Bが、上述した範囲内にあることが好ましい。なお、その他の事項については、基本的に上述した第一実施態様に記載した内容と同様である。
D.全固体電池
次に、本発明の全固体電池について説明する。本発明の全固体電池は、正極活物質層と、負極活物質層と、上記正極活物質層および上記負極活物質層の間に形成された固体電解質層とを有し、上記正極活物質層および上記負極活物質層の少なくとも一つが、上述した複合活物質を含有することを特徴とするものである。
図5は、本発明の全固体電池の一例を示す概略断面図である。図5に示すように、本発明の全固体電池30は、正極活物質を含有する正極活物質層21と、負極活物質を含有する負極活物質層22と、正極活物質層21および負極活物質層22の間に形成された固体電解質層23と、正極活物質層21の集電を行う正極集電体24と、負極活物質層22の集電を行う負極集電体25と、これらの部材を収納する電池ケース26とを有する。本発明においては、正極活物質層21および負極活物質層22の少なくとも一つが、「C.複合活物質」に記載した複合活物質を含有することを大きな特徴とする。
本発明によれば、上述した複合活物質を用いることにより、反応抵抗が低い電池とすることができる。
以下、本発明の全固体電池について、構成ごとに説明する。
1.正極活物質層
本発明における正極活物質層は、少なくとも正極活物質を含有する層であり、必要に応じて、固体電解質材料、導電化材および結着材の少なくとも一つを含有していても良い。中でも、本発明においては、正極活物質層が上述した複合活物質を含有することが好ましい。
また、本発明においては、正極活物質層が固体電解質材料を含有することが好ましく、硫化物固体電解質材料を含有することがより好ましい。イオン伝導性の高い正極活物質層を得ることができるからである。また、例えば酸化物活物質および硫化物固体電解質材料を組み合わせて用いると、両者が反応し、両者の界面に高抵抗層が形成される。これに対して、上述した複合活物質は、コート層を有するため、両者の反応を抑制できるという利点がある。なお、正極活物質層に用いられる固体電解質材料には、後述する固体電解質層に用いられる固体電解質材料と同様の材料を用いることができる。正極活物質層における正極活物質の含有量は、例えば10重量%以上であることが好ましく、20重量%〜90重量%の範囲内であることがより好ましい。
正極活物質層は、さらに導電化材を含有していても良い。導電化材の添加により、正極活物質層の電子伝導性を向上させることができる。導電化材としては、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンファイバー等を挙げることができる。また、正極活物質層は、結着材を含有していても良い。結着材の種類としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素含有結着材等を挙げることができる。また、正極活物質層の厚さは、例えば0.1μm〜1000μmの範囲内であることが好ましい。
2.負極活物質層
本発明における負極活物質層は、少なくとも負極活物質を含有する層であり、必要に応じて、固体電解質材料、導電化材および結着材の少なくとも一つを含有していても良い。中でも、本発明においては、負極活物質層が上述した複合活物質を含有することが好ましい。
また、本発明においては、負極活物質層が固体電解質材料を含有することが好ましく、硫化物固体電解質材料を含有することがより好ましい。イオン伝導性の高い負極活物質層を得ることができるからである。なお、負極活物質層に用いられる固体電解質材料には、後述する固体電解質層に用いられる固体電解質材料と同様の材料を用いることができる。また、正極活物質層が上述した複合活物質を含有する場合、負極活物質層は、一般的な負極活物質を含有していても良い。一般的な負極活物質としては、例えば金属活物質およびカーボン活物質を挙げることができる。金属活物質としては、例えばIn、Al、SiおよびSn等を挙げることができる。一方、カーボン活物質としては、例えばメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、高配向性グラファイト(HOPG)、ハードカーボン、ソフトカーボン等を挙げることができる。負極活物質層における負極活物質の含有量は、例えば10重量%以上であることが好ましく、20重量%〜90重量%の範囲内であることがより好ましい。
なお、負極活物質層に用いられる導電化材および結着材については、上述した正極活物質層における場合と同様である。負極活物質層の厚さは、例えば0.1μm〜1000μmの範囲内であることが好ましい。
3.固体電解質層
本発明における固体電解質層は、正極活物質層および負極活物質層の間に形成される層である。固体電解質層は、少なくとも固体電解質材料を含有する。固体電解質材料としては、例えば、硫化物固体電解質材料および酸化物固体電解質材料等を挙げることができる。Liイオン伝導性を有する硫化物固体電解質材料としては、例えば、LiS−P、LiS−P−LiI、LiS−P−LiO、LiS−P−LiO−LiI、LiS−SiS、LiS−SiS−LiI、LiS−SiS−LiBr、LiS−SiS−LiCl、LiS−SiS−B−LiI、LiS−SiS−P−LiI、LiS−B、LiS−P−Z(ただし、m、nは正の数。Zは、Ge、Zn、Gaのいずれか。)、LiS−GeS、LiS−SiS−LiPO、LiS−SiS−LiMO(ただし、x、yは正の数。Mは、P、Si、Ge、B、Al、Ga、Inのいずれか。)等を挙げることができる。なお、上記「LiS−P」の記載は、LiSおよびPを含む原料組成物を用いてなる硫化物固体電解質材料を意味し、他の記載についても同様である。
一方、Liイオン伝導性を有する酸化物固体電解質材料としては、例えば、NASICON型構造を有する化合物等を挙げることができる。NASICON型構造を有する化合物の一例としては、一般式Li1+xAlGe2−x(PO(0≦x≦2)で表される化合物(LAGP)、一般式Li1+xAlTi2−x(PO(0≦x≦2)で表される化合物(LATP)等を挙げることができる。また、酸化物固体電解質材料の他の例としては、LiLaTiO(例えば、Li0.34La0.51TiO)、LiPON(例えば、Li2.9PO3.30.46)、LiLaZrO(例えば、LiLaZr12)等を挙げることができる。
固体電解質層における固体電解質材料の含有量は、例えば60重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましく、80重量%以上であることがさらに好ましい。固体電解質層は、結着材を含有していても良く、固体電解質材料のみから構成されていても良い。固体電解質層の厚さは、例えば0.1μm〜1000μmの範囲内、中でも0.1μm〜300μmの範囲内であることが好ましい。
4.その他の構成
本発明の全固体電池は、正極活物質層、負極活物質層および固体電解質層を少なくとも有する。さらに通常は、正極活物質層の集電を行う正極集電体、および負極活物質層の集電を行う負極集電体を有する。正極集電体の材料としては、例えばSUS、アルミニウム、ニッケル、鉄、チタンおよびカーボン等を挙げることができる。一方、負極集電体の材料としては、例えばSUS、銅、ニッケルおよびカーボン等を挙げることができる。正極集電体および負極集電体の厚さや形状等については、電池の用途等に応じて適宜選択することが好ましい。また、電池ケースには、一般的な電池の電池ケースを用いることができる。電池ケースとしては、例えばSUS製電池ケース等を挙げることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
(コート層用塗工液の調製)
窒素雰囲気下(露点温度:−30℃)で、以下の手順によりコート層用塗工液の調製を行った。まず、エトキシリチウム(高純度化学社製)を脱水エタノール(和光純薬社製)に溶解・均一分散させた後に、リチウムとニオブが元素比で1:1になるようにペンタエトキシニオブ(高純度化学社製)を入れ、均一混合するまで攪拌を行った。エトキシリチウムの投入量は溶液の固形分比率が6.9重量%になるように調整した。
(複合活物質の作製)
上記コート層用塗工液680gを、コーティング装置MP‐01(パウレック製)を用いて、正極活物質LiNi1/3Mn1/3Co1/3(日亜化学製)1kgに対して噴霧し、上記正極活物質表面に塗布膜を形成した。上記コーティング装置の運転条件は、吸気ガス:窒素(露点温度:−40℃)、吸気温度80℃、吸気風量0.3m/h、ロータ回転数300rpm、噴霧速度1.5g/minとした。コーティング完了後、上記塗布膜を大気(露点温度:0℃)に24時間曝露させて、加水分解促進工程を行った。加水分解促進工程後に350℃で5時間焼成を行った。上記の手順により複合活物質を得た。
(硫化物固体電解質材料の作製)
出発原料として、LiS(日本化学工業)とP(アルドリッチ)を用いた。次に、Ar雰囲気下(露点温度−70℃)のグローブボックス内で、LiSおよびPを、75LiS・25Pのモル比(LiPS、オルト組成)となるように秤量し、メノウ乳鉢で5分間混合し、原料組成物2g(LiS=0.7656g、P=1.2344g)を得た。この原料組成物2gを、遊星型ボールミルの容器(45cc、ZrO製)に投入し、脱水ヘプタン(水分量30ppm以下、4g)を投入し、さらにZrOボール(φ=5mm、53g)を投入し、容器を完全に密閉した(Ar雰囲気)。この容器を遊星型ボールミル機(フリッチュ製P7)に取り付け、台盤回転数370rpmで40時間メカニカルミリングを行った。その後、得られた試料を真空乾燥させ、ガラス状の硫化物固体電解質材料を得た。
(全固体電池の作製)
上記複合活物質と上記硫化物固体電解質材料とを6:4(体積比)、導電助剤としてVGCF(昭和電工製)を3%(重量比)、およびバインダーとしてブチレンラバー(JSR製)を0.7%(重量比)、ヘプタン中に投入して正極スラリーを調製した。上記正極スラリーを超音波ホモジナイザーで分散させた後、アルミニウム箔上に塗工し、100℃、30分間乾燥させた後、1cmで打ち抜き、正極側電極とした。
負極活物質(層状炭素)と上記硫化物固体電解質材料とを6:4(体積比)、およびバインダーとしてブチレンラバーを1.2%(重量比)、ヘプタン中に投入し、負極スラリーを調製した。超音波ホモジナイザーで分散させたのち、銅箔へ塗工し、100℃、30分間乾燥させた後、1cmで打ち抜き、負極側電極とした。
内径断面積1cmの筒型セラミックスに上記硫化物固体電解質材料64.8mgを入れ、平滑にし、1tonでプレスして、固体電解質層を形成した。その両面に上記正極側電極および負極側電極を入れ、4.3tonで1分プレスした後、ステンレス棒を両極に入れ、1tonで拘束して電池とした。
上記手順により全固体電池を得た。
[比較例1]
複合活物質の作製時において、上記正極活物質表面に上記アルコキシド溶液を塗布してコーティングを完了させた後、上記加水分解促進工程を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして、全固体電池を得た。
[評価1]
得られた全固体電池を電圧4.55Vまで充電後、2.5Vまで放電した後に、3.6Vでの5秒間出力を測定した。実施例1の電池の出力は51.7mWであり、比較例1の電池の出力は49.2mWであった。結果を図6に示す。
また、実施例1の複合活物質および比較例1の複合活物質について、コート層中に含まれる不純物炭素量を以下の測定方法により測定した。すなわち、炭素・硫黄分析装置EMIA−820(堀場製作所製)にて複合活物質を測定し、複合活物質の重量に対する不純物炭素量Aを測定した。実施例1の複合活物質の不純物炭素量Aは0.084重量%であり、比較例1の複合活物質の不純物炭素量Aは0.096重量%であった。結果を図7に示す。このように本発明においては、コート層中に含まれる不純物炭素量Aが0.090重量%以下であることが好ましい。
[参考例]
上述した正極活物質を露点温度−30℃の雰囲気下で7日間曝露し、1日後、3日後、および7日後の正極活物質の不純物炭素量を上述した炭素・硫黄分析装置EMIA−820(堀場製作所製)を用いて測定した。また、上記正極活物質を露点温度10℃の雰囲気で7日間曝露した場合についても同様に、1日後、3日後、および7日後の正極活物質の不純物炭素量を測定した。結果を図8に示す。
露点温度−30℃の雰囲気下で曝露した正極活物質における不純物炭素量は、0.261重量%(曝露前)、0.281重量%(1日後)、0.284重量%(3日後)、0.288重量%(7日後)となり、曝露前の正極活物質の不純物炭素量に対する、7日曝露後の正極活物質の上記不純物炭素量の増加分は0.027%であった。
一方、露点温度10℃の雰囲気下で曝露した正極活物質における不純物炭素量は、0.261重量%(曝露前)、0.507重量%(1日後)、0.639重量%(3日後)、0.773重量%(7日後)となり、曝露前の正極活物質の不純物炭素量に対する、7日曝露後の正極活物質の上記不純物炭素量の増加分は0.512%であった。
[実施例2]
複合活物質の作製時において、上記正極活物質表面に上記アルコキシド溶液を塗布してコーティングを完了させた後、上記塗布膜を加湿窒素(露点温度15℃、不純物1000ppm以下の純窒素)に24時間曝露させて、加水分解促進工程を行ったこと以外は実施例1と同様にして、全固体電池を得た。
[評価2]
得られた全固体電池を電圧4.55Vまで充電後、2.5Vまで放電した後に、3.6Vでの5秒間出力を測定した。実施例2の電池の出力は55.8mWであり、実施例1の電池の出力は51.7mWであった。結果を図9に示す。このように本発明においては、加湿された不活性ガス雰囲気下で、加水分解促進工程を行うことにより、出力が向上することが確認できた。具体的には、実施例2は、実施例1に比べて、出力が8%向上することが確認できた。
また、実施例2および実施例1の複合活物質について、コート層中に含まれる不純物炭素量を以下の測定方法により測定した。すなわち、炭素・硫黄分析装置EMIA−820(堀場製作所製)にて複合活物質を測定し、複合活物質の重量に対する不純物炭素量Aを測定した。実施例2の複合活物質の不純物炭素量Aは0.029重量%であり、実施例1の複合活物質の不純物炭素量Aは0.084重量%であった。結果を図10に示す。このように本発明においては、加湿された不活性ガス雰囲気下で、加水分解促進工程を行うことにより、コート層中に含まれる不純物炭素量Aが顕著に減少することが確認できた。具体的には、実施例2は、実施例1に比べて、不純物炭素量Aが65%減少することが確認できた。
[実施例3−1]
塗布膜を加湿窒素に曝露させる時間を、4時間に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、全固体電池を得た。
[実施例3−1〜3−4、比較例2]
塗布膜を加湿窒素に曝露させる時間を、それぞれ、8時間、24時間、30時間、0時間に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、全固体電池を得た。
[評価3]
得られた全固体電池を電圧4.55Vまで充電後、2.5Vまで放電した後に、3.6Vでの5秒間出力を測定した。結果を表1および図11に示す。
Figure 0006036162
このように本発明においては、曝露時間を4時間以上にすることが好ましい。同様に、本発明においては、曝露時間を30時間以下、中でも24時間以下にすることが好ましい。出力がより向上するからである。
[実施例4]
塗布膜を大気に曝露させる時間を、8時間に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、全固体電池を得た。
[評価4]
実施例1、実施例3−1〜3−4、実施例4、および比較例1の複合活物質について、不純物炭素量(A、A)および炭酸リチウム量(B)を測定した。測定方法は、上述した通りである。また、実施例1、実施例3−1〜3−4、実施例4、および比較例1で得られた全固体電池を電圧4.55Vまで充電後、2.5Vまで放電した後に、交流インピーダンス法で3.6Vでの反応抵抗を測定した。その結果を表2、表3および図12に示す。
Figure 0006036162
Figure 0006036162
このように本発明においては、不純物炭素量および炭酸リチウム量が、ある所定の割合未満になると、反応抵抗が急激に低下することが確認された。
1 … 複合活物質
2 … 活物質
3 … コート層
11 … 処理室
12 … 流動化ガス供給部
13 … 流動化ガス排出部
14 … 塗工液供給部
15 … 加水分解促進用流体供給部
16 … 固気分離フィルタ
17 … ネックイン部
20 … 被覆装置
21 … 正極活物質層
22 … 負極活物質層
23 … 固体電解質層
24 … 正極集電体
25 … 負極集電体
26 … 電池ケース
30 … 全固体電池

Claims (13)

  1. 活物質と、前記活物質の表面上に形成され、イオン伝導性酸化物を含有するコート層とを有する複合活物質の製造方法であって、
    前記活物質が劣化する露点温度よりも低い露点温度の雰囲気下で、イオン伝導性酸化物の原料となるアルコキシド化合物を含有するコート層用塗工液を前記活物質の表面に塗布して塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、
    前記塗布膜形成工程における露点温度よりも高い露点温度の雰囲気下に前記塗布膜を曝すことにより、前記アルコキシド化合物の加水分解を促進する加水分解促進工程と、
    前記加水分解促進工程後の塗布膜を熱処理することにより、前記コート層を形成する熱処理工程と、
    を有することを特徴とする複合活物質の製造方法。
  2. 前記塗布膜形成工程における露点温度が、−30℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の複合活物質の製造方法。
  3. 前記加水分解促進工程における露点温度が、0℃以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の複合活物質の製造方法。
  4. 前記加水分解促進工程を、加湿された雰囲気下で行うことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の複合活物質の製造方法。
  5. 前記加水分解促進工程を、不活性ガス雰囲気下で行うことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の複合活物質の製造方法。
  6. 前記加水分解促進工程における曝露時間が、4時間以上であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の複合活物質の製造方法。
  7. 前記加水分解促進工程における曝露時間が、24時間以下であることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の複合活物質の製造方法。
  8. 処理室と、前記処理室に接続された流動化ガス供給部および流動化ガス排出部と、を備える被覆装置であって、
    前記処理室に、イオン伝導性酸化物の原料となるアルコキシド化合物を含有するコート層用塗工液を供給する塗工液供給部と、流動化ガスの流れ方向において前記塗工液供給部よりも下流側に位置し、前記アルコキシド化合物の加水分解を促進する加水分解促進用流体を供給する加水分解促進用流体供給部と、が接続されていることを特徴とする被覆装置。
  9. 活物質と、前記活物質の表面上に形成され、イオン伝導性酸化物を含有するコート層とを有する複合活物質であって、
    不純物炭素量が、前記コート層に対して、1.56重量%未満であることを特徴とする複合活物質。
  10. 活物質と、前記活物質の表面上に形成され、イオン伝導性酸化物を含有するコート層とを有する複合活物質であって、
    炭酸リチウム量が、前記活物質に対して、0.075重量%未満であることを特徴とする複合活物質。
  11. 不純物炭素量が、前記コート層に対して、1.56重量%未満であることを特徴とする請求項10に記載の複合活物質。
  12. 前記イオン伝導性酸化物が、LiNbOであることを特徴とする請求項9から請求項11までのいずれかの請求項に記載の複合活物質。
  13. 正極活物質層と、負極活物質層と、前記正極活物質層および前記負極活物質層の間に形成された固体電解質層とを有し、
    前記正極活物質層および前記負極活物質層の少なくとも一つが、請求項9から請求項12までのいずれかの請求項に記載の複合活物質を含有することを特徴とする全固体電池。
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