JP6030794B1 - 前二輪自転車の車体傾斜装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】停車状態の乗車でも転倒することなく、直立姿勢が保持でき、ハンドルの操舵に応じて旋回方向へ機械的に車体を傾斜させ、安定したカーブ走行を可能にして、高齢者が乗り易い前二輪操舵の自転車にする。【解決手段】揺動アーム31に取付けられたフロントハブ21に、スライド軸23が組み込まれたリニアブシュ22が固定され、操向軸13に接続板26と一体化したピットマンアーム41が固着され、接続板26に接続されたロッドエンドBrg25と、スライド軸23が連結され、ピットマンアーム41がリンクボールBrg46と接続棒47Sを介して、ナックルアーム45Lに連結され、ハンドル11の左方への操舵で、ロッドエンドBrg25と、ピットマンアーム41が左方に回動し、接続棒47Lを介して前輪15L,15Rが左方に向くのと同時進行で、車体1が旋回方向へ機械的に傾斜が可能な構成とする。【選択図】図7

Description

本発明は、左右二つの前輪で操舵し後輪を駆動する自転車に関するものである。
従来、前二輪操舵の三輪自転車等は通常の二輪自転車に比べ、転倒し難く安定しているので高齢の人、自転車に乗り慣れない人用として開発が進められており、欠点として旋回時に車体を傾斜し難く、遠心力で外方向に転倒するという恐怖感から自転車のスピードを極端(歩くスピード以下)に落とす必要があった。この問題を解決する為、左右二つの前輪と一つの後輪を有する三輪自転車として、旋回時に機械的に車体が傾斜してカーブ走行を容易にするため、以下の提案がなされている。
例えば、本出願人が既に出願した特許文献1は、ばねによる直立姿勢保持機能と揺動機構により車体の安定が保たれて、操舵用転向軸に取り付けられた湾曲状に形成された左右一対のカムが、前記揺動機構の揺動アームに取付けられた複数の回動体に接触し、ハンドルを持って停止させた停車状態で両足をペダルに乗せても自転車が倒れることなく、安定した乗車が可能で、カーブ時はハンドル操作で、前二輪が操舵され、カムと回動体の作用により、前二輪の向きに連動して旋回方向に車体が機械的に傾斜するため、身体を車体の傾斜方向に傾けやすく、通常の二輪自転車と同様のスムースなカーブ走行が可能となり、前二輪操舵の自転車として安定が保たれる提案がなされている。
特許第5571861号公報
特許文献1に記載された三輪自転車は、ばねによる直立姿勢保持機能と揺動機構により車体の安定が保たれ、安定した乗車が可能で、カーブ時はハンドル操作で、カムと回動体の作用により、前輪の向きに連動して旋回方向に車体が機械的に傾斜するため、身体を車体の傾斜方向に傾けやすく、通常の二輪自転車と同様のスムースなカーブ走行を可能にしているが、カムと、回動体は複数で構成され、左右のカムが前二輪の転向軸に取付けられており、ハンドル操作により、複数のカムは夫々の回動体に対し、別々の動きをするため、左右のカムと回動体が同時に接触した場合は、ハンドル操作が重くなるか、動かなくなる場合があるため、必ずカムと回動体の間に一定の隙間が必要となり、該隙間が車体の左右の遊びとしてガタツキを発生させ、自転車に乗り慣れた人には問題はないが、高齢の人、乗り慣れない人等には、車体が左右に揺れることは、自転車が安定しないという感覚にとらわれ、乗りにくいという不安があった。
さらに、前輪の旋回角度は直進状態から左右に夫々45〜50度で、この間で車体を傾斜させるから回動体にカムが接触している距離が短くなり、回動体に対するカムの接触角を大きくする必要があり、カムの傾斜が車体を傾斜させるがこの傾斜は逆向きにも作用する問題と、前記前二輪の操舵用転向軸にカムが連結されていることも合わせて、車体に横方向の外力が加わると、車体の動きに連動してハンドルが容易に回動し、さらに、片側の車輪が段差に乗り上げた場合はハンドルが振れやすいという問題が発生し、乗り難いという不満が発生していた。
又、自転車の旋回時に、多大の負荷がカムにかかるため、カムの取付け具には負荷に耐える部品の強度確保及び、転向軸への取付け部の回り止め用溝加工と、カムの支え部の回り止め用凸加工等が必要で、カムの形状も含めてカム及び回動体の取付け構造の精度も要求され、さらに、乗車者の体格、運動能力、好みに応じて旋回時の傾斜角度を変更したい場合は、再製作によるカムの形状変更、又は、予備として形状の異なるカムを用意する必要があり、製造コストがアップするという問題が発生していた。
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものであり、停車状態で乗車した場合、車体の左右への揺れを減少させ、車体が左右からの外力を受けてもハンドルが回動し難い構造に進化させ、高齢の人、乗り慣れない人等が容易に乗車できる構造にして、乗り難いという不満の解消とコスト低減を図ることを目的とする。
二つの前輪で操舵し、車体が左右へ傾斜可能な前二輪自転車において、左右の前輪を支持するサイドポストに連結された揺動機構の揺動アームの中心部下方に回動体にスライド機構又は、リンク機構等が一体化され、ガタツキの少ないスムースな動きの可動可能な連結体が構成されて、ハンドルポストに内蔵された操向軸に具備された接続部材に自在継手が接続され、前記操向軸の軸線を基点として前記自在継手が回動可能となり、該自在継手と前記可動可能な連結体が連結され、ハンドル操舵による前記自在継手の回動作用で、前記可動可能な連結体を介して、前記揺動アームに作用し、前記揺動機構の揺動で車体が傾斜可能となる構造を要旨とする。
前二輪自転車の利点を有効活用し十分な荷台スペースを確保するため、ハンドルポストと前二輪を支持するサイドポストの前後間隔を広げ、より使い易い自転車にするため、前記サイドポストに連結された揺動機構の揺動アームの中心部下方に可動可能な連結体を備えた回動体が取付けられた状態で、前記揺動機構の中心部の揺動軸受を保持する軸受ホルダに固定された軸受セットの連結軸に、接続部材が回動可能に連結されて、該接続部材に自在継手が接続され、前記軸受セットの連結軸を基点として回動可能となり、該自在継手と前記回動可能な連結体が連結された状態で、前記と異なる複数の自在継手が連結部材で連結され、一方の自在継手が前記軸受セットの連結軸に連結された接続部材の他の位置に設けられた取付け部材に取付けられ、前記軸受セットの連結軸を基点として回動可能となり、他方の自在継手は、前記ハンドルポストに内蔵された操向軸に具備された取付け部材に取付けられ、前記操向軸を基点とした回動が可能となり、前記ハンドル操舵による前記全ての自在継手の回動作用で、前記揺動機構の揺動が可能となる構造を要旨とする。
前記ハンドルポストに内蔵された操向軸に具備された接続部材、又は、前記揺動軸受ホルダに固定された軸受セットの連結軸に回動可能に連結された接続部材と、取付け部材に一体で形成された、前記二つの前輪操舵用のピットマンアームが設けられ、前記自在継手と同時に回動可能となり、カーブ時にハンドルの操舵角度に応じて、前記前二輪の向いた方向に車体が傾斜する構造を要旨とする。
前記ハンドルポストに内蔵された操向軸に具備された接続部材、又は、前記軸受ホルダに固定された軸受セットの連結軸に回動可能に連結された接続部材に接続された前記自在継手の接続部に、1ないし複数の接続具を組み合わせて介在させることにより、前記自在継手の接続部材からの距離を自在に変更可能として、前記操向軸、又は、前記軸受セットの連結軸の軸線を基点として、前記自在継手と前記可動可能な連結機構の連結部までの回動半径の増減が可能となり、前記前二輪自転車の車体傾斜角の変更を可能とした構造を要旨とする。
本発明によれば、停車状態で車体が左右からの外力を受けてもハンドルが回動し難い構造で、車体揺れが減少し、走行時に片側の車輪が段差に乗り上げた時のハンドル振れが減少して走行が安定し、高齢の人、乗り慣れない人等も乗り易く、カーブ時の車体の傾斜角を乗車者に合わせて自在に設定でき、安定したスピード走行が可能となった。さらに、主要部に市販部品を使用しコスト低減を可能にした。
本発明の前二輪自転車の車体傾斜装置の第一実施例を示す正面図である。 図1のA−A要部拡大断面図である。 図2のB−B要部断面図である。 図3の底面図である。 図3の状態から、左旋回時での車体傾斜状態を示す正面図である。 図5の底面図である。 図1の状態から、左旋回時での車体傾斜状態を示す正面図である。 本発明の前二輪自転車の車体傾斜装置の第二実施例を示す正面図である。 図8のC−C要部拡大断面図である。 図9のD−D要部断面図である。 図10の底面図である。 図10の状態から、左旋回時での車体傾斜状態を示す正面図である。 図12の底面図である。 図8の状態から、左旋回時での車体傾斜状態を示す正面図である。 本発明の前二輪自転車の車体傾斜装置の第三実施例を示す正面図である。 図15のE−E要部拡大断面図である。 図16のF−F要部断面図である。 図17の底面図である。 図17の状態から、左旋回時での車体傾斜状態を示す正面図である。 図19の底面図である。 図15の状態から、左旋回時での車体傾斜状態を示す正面図である。
本発明の実施形態に係わる前二輪自転車は後輪が一輪の場合と二輪の場合が考えられるが本願では、一般的な後輪が一輪の三輪自転車1により、車体傾斜装置2について三つの実施例を、以下図1〜図21を参照して説明する。
本実施形態においては、図1に示す、第一実施例から第三実施例共に、三輪自転車1に乗車して、直進状態でハンドル11を握って前を向いた直進状態を基準として、前輪15L,15R側が前方で、後輪16側を後方とし、握り部19の左手側を左、右手側を右として三輪自転車1の説明をする。又、三輪自転車1を文面の状況に応じ、車体1として説明し、ブレーキ、ペダル類等、三輪自転車1の車体傾斜装置2に直接関係しない装置については説明を省略する。
図1と図2、図8と図9、図15と図16に示す、三輪自転車1の車体傾斜装置2に関係する既存の構造部は、ハンドル11に接続された操向軸13が、ハンドルポスト12の操向軸受14に軸支され、ハンドルポスト12の前方に向けて固着された支持フレーム17の左右にサイドポスト42L,42Rが配置され、二つの前輪15L,15Rが転向軸受44L,44Rに軸支された転向軸43L,43Rにナックルアーム45L,45Rを介して連結され、該ナックルアーム45L,45Rは、先端上部が接続棒47Lの両端に連結された複数のリンクボールBrg46(自在継手)で連結され、接続棒47Sの両端に連結された複数のリンクボールBrg46の一方がナックルアーム45Lの先端下部に連結され、他方は、ピットマンアーム41の先端上部に連結されている。
揺動機構3は、中心部に自転車用ハブの揺動軸受33Cが軸受ホルダ34に固着されて支持フレーム17に固定され、揺動アーム31の中心部が、揺動軸受33Cの連結軸32Cの前後に夫々連結され、両端部がサイドポスト42L,42Rに固定された揺動軸受33L,33Rの連結軸32L,32Rの前後に夫々連結されている。
ばね35は、直立姿勢保持用で、中央部が支持フレーム17に固定され、サイドポスト42L,42Rに固定された自転車用ハブの揺動軸受33L,33Rに連結されたばね受け36に固定されて揺動アーム31と、サイドポスト42L,42Rが連動して車体1が左右に傾斜した場合の動きの抑制と、車体1を垂直に復元可能な揺動機構3として構成されている。
上記の既存構造部は第一実施例から第三実施例までに共通し、該既存構造部に車体傾斜装置2を新設することにより、ハンドル操舵で旋回方向に、機械的に車体が傾斜する構成となる。
図2と図9に示す、ハンドルポスト12と、サイドポスト42Rの前後のキャスター角の違いは、通常の二輪自転車は、車輪の接地面から垂直状態を基準にして、ハンドルポストのキャスター角が後方へ18度〜20度傾いた設定であり、前二輪で操舵される、乗用自動車,バギーカー等は、サイドポスト42Rを後方へ約3度〜5度傾けたキャスター角の設定がなされており、夫々に走行実績もあるので、本実施例のハンドルポスト12は馴染みのある二輪自転車のキャスター角に合わせ、実際に旋回する前二輪のサイドポスト42Rは乗用自動車、バギーカー等のキャスター角に合わせている。そのため、サイドポスト42L,42Rがハンドルポスト12より前方に配置されていても、下方で交わる設定がなされた場合と、他にハンドルポスト12の軸線とサイドポスト42L,42Rの軸線が左右同一線上に配置された同一のキャスター角の場合もあるので、第一実施例と第二実施例はこれ等の条件に適合する車体傾斜装置2が構成されており、第三実施例の図16は、サイドポスト42L,42Rがハンドルポスト12の前方へ大幅に移動して配置された場合においても適合できる車体傾斜装置2が構成されている。
車体傾斜装置2の第一実施例について、図1から図7を参照して詳細に説明する。
車体傾斜装置2は、図1から図4に示す、ハンドルポスト12に固定された操向軸受14に軸支された操向軸13の下端部に金属板で曲折形成された接続板26(接続部材)が下方に向け、ピットマンアーム41が斜め前方に向けた状態で固着され、接続板26にロッドエンドBrg25(自在継手)が接続され、ピットマンアーム41の先端部にリンクボールBrg46(自在継手)が接続されて連結棒47Sを介して、ナックルアーム45LにリンクボールBrg46で連結されている。
揺動アーム31の台座部37に固定された取付け板27に、フロントハブ21(回動体)が連結されて、揺動アーム31の揺動軸受33Cの中心部下方に位置し、フロントハブ21に固着された 固定板24にリニアブシュ22(可働可能な連結体)が固定され、スライド軸23(可働可能な連結体)が組み込まれて、ロッドエンドBrg25と連結され、操向軸13の回動でロッドエンドBrg25が回動し、スライド軸23とリニアブシュ22及び、フロントハブ21を介して揺動アーム31を揺動させる構成である。
図1から図4に示す、揺動機構3の揺動アーム31は、複数の金属板で略コの字状に曲折形成され左右に長く、取付け板27が固定される台座部37が揺動軸受33Cの左右の下部に位置し、内側に向き合って設けられ、中心部が揺動軸受33Cの連結軸32Cに軸支され、左右の先端部が、サイドポスト42L,42Rの下部に固着された揺動軸受33L,33Rの連結軸32L,32Rに軸支され、揺動アーム31が連結軸32Cを基点に上下に揺動し、サイドポスト42L,42Rが上下左右に可動する。
フロントハブ21は、シティ自転車用の前輪のハブが用いられ、金属板で曲折形成された複数の取付け孔が設けられた固定板24が、フロントハブ21のフォークを取り付ける鍔の部分に固着され、固定軸21Cを基点に回動可能となる。
フロントハブ21は、回動体で固定板が固着可能であれば、他の軸受けを使用することも可能である。
図2から図4に示す、取付け板27は、複数の金属板が直角に曲折形成され、一方の面に複数の取付け孔が設けられて揺動アーム31の台座部37に、ボルト61とナット62で取り付けられ、他方の面は下方に向けた状態となり、取付け面と平行に長孔28が設けられ、フロントハブ21の固定軸21Cがスライド可能に嵌り、ナット62で固定される。フロントハブ21は、固定軸21Cの軸線が、揺動アーム31と平行状態で、かつ固定軸21Cの左右方向の中心部が、連結軸32Cの下方に位置し、揺動アーム31の揺動に対し、左右対称に作用する設置が望ましい。
取付け板27は、揺動アーム31と直角状態で、前後の台座部37にボルト61とナット62で固定されることにより、揺動アーム31の剛性をアップさせ、走行時に前輪15L,15Rの夫々に不均一な負荷がかかった場合の揺動アーム31のねじれを防止する役目も果たしている。
図1から図4に示す、フロントハブ21に固着された固定板24に、リニアブシュ22のフランジ部が、ボルト61とナット62で固定され、一端部がネジ加工されたスライド軸23のネジ部が下方に向いた状態で組み込まれ、フロントハブ21の固定軸21Cの軸線を基点に、前後の揺動が可能となる。
図2から図4に示す、ロッドエンドBrg25を接続する接続板26は、金属板でピットマンアーム41と一体となった状態で曲折形成され、操向軸13の下端部に曲折部から下方に向け、ロッドエンドBrg25の接続面が操向軸13の軸線より後方に位置して固着され、ロッドエンドBrg25は、内蔵されたフリーBrg部が前方に位置した状態で接続金具29(接続具)を介し、接続板26にボルト61で接続され、操向軸13の軸線を基点としてロッドエンドBrg25が回動可能となる。
図2から図4に示す、接続板26に接続されたロッドエンドBrg25の内蔵フリーBrgとスライド軸23が座金63を介してナットで連結されて車体傾斜装置2が構成される。
スライド軸23の外径と座金63の外径とロッドエンドBrg25の内蔵フリーBrgの取付け面の外側の径を同一にすることにより、ロッドエンドBrg25の内蔵フリーBrgの傾きが拡大でき、スライド軸23の傾きも拡大できて、車体1の傾斜角を大きくできる。
図2と図4に示す接続金具29は、強度保持の為、内外径はロッドエンドBrg25とボルト61のサイズに合わせ、長さは自由に変更可能であり、長さ変更により、操向軸13の軸線から、ロッドエンドBrg25と、スライド軸23の連結部の中心までの距離が変更可能となり、距離が短くなれば操向軸13の軸線からの回動半径が短くなり、車体1の傾斜角が減少し、距離が長くなれば回動半径が長くなって、車体1の傾斜角が増大する。
接続金具29は、他の金属カラー、座金等で、これを複数組み合わせることも可能で、これにより回動半径が自在に変更可能となる。
図1から図4に示す、接続板26と一体で曲折形成されたピットマンアーム41は、操向軸13の斜め前方の先端部にリンクボールBrg46の取付け部が位置する状態で操向軸13に固着され、図5と図6に示す、ハンドル操舵で操向軸13が左に回動した状態で、リニアブシュ22に接触しない形状に形成され、図1と図2に示す構成では、転向軸43Rに対し、ハンドルポスト12が後方となり、ピットマンアーム41の前端部に取付けられたリンクボールBrg46と、ナックルアーム45Lに連結されたリンクボールBrg46が、接続棒47Sで接続され、ピットマンアーム41が回動した場合、接続棒47Sに接続されたリンクボールBrg46間にかかる負荷は、引っ張る場合と、押す場合に分かれ、旋回時にハンドルにかかる負荷を左右均一にするため、操向軸13の軸線と、ピットマンアーム41の先端部に取付けられたリンクボールBrg46を結ぶ線に対し、ナックルアーム45L間を連結する接続棒47Sの軸線が直角になる設定がなされる。この設定が可能であればピットマンアーム41の形状は、特にこだわることはない。
図5と図6は、ハンドル11を左へ操舵した状態を示し、操向軸13が左への回動に伴い、操向軸13の軸線を基点に左への回動に合わせて、ロッドエンドBrg25が左方に回動すると同時にリニアブシュ22もスライド軸23の動きに合わせて固定軸21Cの軸線を基点に後方への揺動と同時に連結軸32Cを基点としてフロントハブ21が回動し、揺動アーム31に作用して、揺動機構3を揺動させ、図7に示す車体1を左方に傾斜させる。
リニアブシュ22は、前後の揺動のみで、左右への作用はフロントハブ21を介して揺動アーム31の揺動作用となり、ロッドエンドBrg25の回動に連動して、スライド軸23も揺動と同時に、斜め下方へ移動し、中心部から左右方向への移動量がリニアブシュ22とフロントハブ21を介して揺動アーム31への作用となり、左右方向への移動量の変化で、揺動アーム31の揺動が変化し、車体1の傾斜角が変化する。
図7は、ハンドル11を左へ操舵した状態で、操向軸13の軸線を基点にロッドエンドBrg25とピットマンアーム41が左へ回動し、ロッドエンドBrg25に連結されたスライド軸23が下方へスライドしつつ左方へ揺動し、リニアブシュ22がフロントハブ21と、揺動アーム31に作用し、転向軸43Lが左方に傾斜しつつ、同時進行で、ピットマンアーム41の先端に連結されたリンクボールBrg46に接続された接続棒47Sがナックルアーム45Lを左方に移動させると同時に、左右のナックルアーム45L,45Rに連結されたリンクボールBrg46に接続された接続棒47Lが左方に移動して前輪15L,15Rが左方に向き、車体1が左に傾斜した状態となる。
本来は、揺動アーム31の作用で揺動機構3により前輪15L,15Rが左に回動しながら上下に揺動するが、前輪15L,15Rが接地しているので接地部を基点に揺動機構3の揺動作用で前輪15L,15Rが左に傾斜し、車体1が左に傾斜することとなる。
車体1の右への傾斜は、車体傾斜装置2(ピットマンアーム41を除く)が揺動軸受33Cの連結軸32Cの軸線と操向軸13の軸線に対し、左右対称に構成されているのでハンドル11が右へ操舵されれば前記と同様の作用が反対の右向きとなり、車体1が右に傾斜することとなる。
ピットマンアーム41の設定は左右対称ではないが、先端部の動く距離は左右同一であり接続棒47Sが押す方向(左)と引っ張る方向(右)に分かれるが、左右同一距離になる設定がなされているので、前輪15L,15Rの向きは左右同一となる。
図2と図4に示す、車体1の傾斜角の変更は、操向軸13の軸線を基点としてロッドエンドBrg25の内蔵フリーBrgの中心までの距離で決まり、ロッドエンドBrg25の回動半径を大幅に変更する場合は、リニアブシュ22とスライド軸23に適正な負荷がかかる位置にするため、取付け板27の長孔28でフロントハブ21を前後に移動させることで可能となる。
車体1の傾斜は、ハンドル11の左右への操舵角により変化し、操舵角が大きくなるに従い傾斜角も大きくなるが、比例するのではなく接続板26に接続されたロッドエンドBrg25の回動による円運動と、スライド軸23と揺動アーム31に作用する直線的な動きの距離となる。
ロッドエンドBrg25の回動に対する車体1の傾斜角度の関係は、操向軸13の軸線と、前方に向け真っすぐに位置した状態のロッドエンドBrg25の内蔵フリーBrgの中心(スライド軸23との連結部の中心)を結んだ線を基準として、左右何れかにロッドエンドBrg25が回動した角度SINΘ×操向軸13の軸線からロッドエンドBrg25の内蔵フリーBrgの中心までの距離(回動半径)で求めた寸法が傾斜角度に関連し、回動角度に対する車体1の傾斜角の変化の割合は、ロッドエンドBrg25の回動角度が大きくなるに従い徐々に少なくなり、ロッドエンドBrg25が90度回動した時点でゼロとなる。
車体1の傾斜角の基準は、操向軸13の軸線からロッドエンドBrg25の内蔵フリーBrgの中心部までの距離(回動半径)で決まる。
図2と図7に示す、車体1の傾斜角は、前輪15L,15Rの間隔(トレッド)、揺動アーム31の長さ、フロントハブ21の軸心からロッドエンドBrg25までの距離等により変化するので予め計算して設計され、三輪自転車1が完成後は、操向軸13の軸線からロッドエンドBrg25の内蔵フリーBrgの中心部までの距離(回動半径)を接続金具29で変化させ、自在に変更されることになる。
実車では、前輪15L,15Rの左右への操舵角は45度から55度までに設定されることが望ましく、ハンドル11の操舵で三輪自転車1の回り始めの操舵角が小さい時は車体1の操舵角に対する傾斜角の割合が大きく、三輪自転車1の操舵角が大きく、前輪15L,15Rが小回りになるに従い徐々に傾斜角の割合が小さくなっていくが、カーブ走行では小回りになるに従いスピードも徐々に抑制されるので、無理に車体1を傾斜させる必要がなくなり、傾斜角の割合が小さくなっても十分な傾斜角が確保される。この状態がカーブ時に機械的に車体1を傾斜させる本構造では有効に機能し、スムースなカーブ走行が可能となる。
一般の人が三輪自転車1に乗車して、通常走行でスピードを上げ、遠心力に抗して曲がることのできる前輪15L,15Rの操舵角は直進状態から略45度までであり、この時点での車体1の傾斜角を乗車者に応じて適正に設定すれば、操舵角が45〜55度では走行スピードが下がってくるので、傾斜角を操舵角に比例させる必要はなく、本実施例では、操舵角45度以降は車体1の傾斜角が緩やかになり、車体1に無理な傾斜がかからず、乗車した状態で小回りのできる三輪自転車1となる。
前二輪自転車の車体傾斜装置2の第二実施例について、以下図8〜図14を参照して詳細に説明する。
図8と図9に示す、既存の構造部は、第一実施例と同一であり、第二実施例では、フロントハブ21(回動体)に固着された連結金具124と、連結棒123(可動可能な連結体)が固着されたBrg付ローラ122(可動可能な連結体)が連結されたリンク機構となる構成が、第一実施例のフロントハブ21に固着された固定板24に固定されたスライド軸23が組み込まれたリニアブシュ22のスライド機構が異なる主な部分で、他の部分については、第一実施例と同一構成となり、説明が重なる部分は説明を省略し、必要に応じて部分的に説明する。
図9から図11に示す、揺動機構3の揺動アーム31の台座部37に取付けられた取付け板27に、フロントハブ21の固定軸21Cが揺動アーム31と平行状態にナット62で回動可能に固定され、連結金具124のBrg付ローラ122の連結部が、後方に位置して固着されている。
図9と図10に示す連結金具124は、金属板で曲折形成され、一端部がBrg付ローラ122の両端が下方から嵌り込める溝状に曲折形成され、曲折された両面の左右に、連結孔が設けられ、他端部が略L字状に曲折形成され、曲折された端が下方を向いた状態で、フロントハブ21の鍔状部に固着されている。
図10と図11に示す、Brg付ローラ122は金属製で、両端部にボールBrgが嵌め込まれ、連結棒123は、一方の先端部がネジ加工され、他方の先端部がBrg付ローラ122の中央部に固着され、連結金具124の溝状に形成された部分に両端部が嵌り込み、ボルト61とナット62で回動可能に連結され、連結棒123は、ネジ加工部分が下方に位置した状態で、前後に揺動可能となる。
Brg付ローラ122の連結金具124への連結は、ボルト61とナット62でなく、他の連結軸での連結も可能である。
図9から図11に示す、ハンドルポスト12の操向軸13に固着された接続板26に接続されたロッドエンドBrg25と連結棒123が座金63を介してナット62で固定され、図9に示す、連結棒123は、操向軸13の中心部前方に位置し、操向軸13の軸線と略平行に設定されることが望ましい。
図9に示す、操向軸13の軸線からロッドエンドBrg25の内蔵フリーBrgの中心までの回動半径は、接続金具29の長さ方向の大小で決まり、大幅に長さ変更をする場合は操向軸13の軸線と連結棒123が略平行の状態を保つため、取付け板27の長孔28でフロントハブ21をスライドさせて固定位置の変更を調整することが可能である。
図12から図14に示す、操向軸13が左への回動に伴い、ロッドエンドBrg25の内蔵フリーBrgに連結された連結棒123が左方への回動に伴って、斜め左の下方に引っ張られ、ベアリング付ローラ122と、フロントハブ21が連動して回動し、連結棒123の斜め可動による中心部から左への移動量が、Brg付ローラ122の左への移動(連結軸32Cを基点とした回動)となり、フロントハブ21と、揺動アーム31に作用し、揺動機構3が揺動し、図14に示す、車体1が左方への傾斜と同時進行で、ピットマンアーム41が図12から図14に示す、ハンドル11を左へ操舵した状態で、操向軸13の軸線を基点に左へ回動し、接続棒47Sの両端に接続されたリンクボールBrg46の一方がピットマンアーム41の先端部に接続され、他方が、ナックルアーム45Lの下端部に接続されて、接続棒47Sが左方に移動し、ナックルアーム45L,45Sの上端部に連結されたリンクボールBrg46と接続棒47Lが連動して左方へ移動し、車体1が左方に傾斜し、前輪15L,15Rが左方に向く構造である。
車体1の右への傾斜は、車体傾斜装置2(ピットマンアームを除く)が揺動軸受33Cの連結軸32Cの軸線と操向軸13の軸線に対し、左右対称に構成されているので、ハンドル11が右へ操舵されれば前記と同様の作用が反対の右向きとなり、車体1が右に傾斜することとなる。
ロッドエンドBrg25の回動半径に対する連結棒123の斜めへの移動量と、車体1の傾斜角の関係は、第一実施例のスライド軸23と同様である。
前二輪自転車の車体傾斜装置2の第三実施例について、以下図15〜図21を参照して詳細に説明する。
第三実施例の既存の構造部は、第一実施例及び、第二実施例と同一であり、車体傾斜装置2の基本構成部分も、第一実施例及び、第二実施例と同様の部分が多く、説明が重なる部分は説明を省略するが、必要に応じて部分的に説明する。
第三実施例は、ハンドルポスト12の前方に配置された転向機構4のサイドポスト42L,42Rとの距離が前方へ大幅に隔てて設定された場合において、車体1を第一実施例と同様に傾斜させる構成である。
図16に示すハンドルポスト12とサイドポスト42Rの前後間隔は紙面に対する図面の記載の関係で接近した表示がされているが、実際には支持フレーム17が前方に延長され、間隔を広げた状態に設定される。
図15から図18に示す、車体傾斜装置2は、ハンドルポスト12に固着された支持フレーム17に、揺動機構3の揺動軸受33Cが軸受ホルダ34で取付けられ、固定金具53が軸受ホルダ34の下部面に固着されてBrgホルダセット52(軸受セット)が固定され、接続アーム55(接続部材)と一体となって、取付けアーム54Bと、ピットマンアーム51が曲折形成され、Brgホルダセット52に連結カラー57を介して回動可能に連結され、接続アーム55に、ロッドエンドBrg25(自在継手)が接続され、連結板56(連結部材)の両端に連結されたリンクボールBrg46(自在継手)の一方が取付けアーム54Bに取付けられ、他方のリンクボールBrg46が操向軸13に固着された取付けアーム54Aに取付けられ、操向軸13の回動で、リンクボールBrg46と連結板56を介して、接続アーム55に接続されたロッドエンドBrg25が連動して回動可能となり、揺動機構3の揺動アーム31に、第一実施例と同様、取付け板27に取付けられたフロントハブ21に固着された固定板24にリニアブシュ22が固定され、スライド軸23が組み込まれて、接続アーム55に接続されたロッドエンドBrg25と連結され、車体傾斜装置2が構成される。
図16から図20に示す既存構成部の軸受ホルダ34は、金属板の下部面が一定の巾を有して、左右の面が上方へ略90度曲折されて溝部が形成され、上部の面が左右外側へ略90度曲折されて鍔状に形成され、溝部に揺動軸受33Cが固着されて、鍔状部が支持フレーム17にボルト61とナット62で固定され、ハンドルポスト12と一体化された状態となっている。
図16から図18に示す、Brgホルダセット52を固定する固定金具53は、金属板がクランク状に曲折形成され、一端面が軸受ホルダ34の下部面に固着され、他端面に設けられた複数の取付け孔に、Brgホルダセット52のフランジ面がボルト61とナット62で固定されて、Brgホルダセット52に内蔵された連結軸52Cの軸線と操向軸13の軸線が車体1の前後の中心線上で一致した状態で構成され、Brgホルダセット52が操向軸13と同様の回動作用が可能となる。
図16から図19に示す、Brgホルダセット52に連結される接続アーム55は、金属板で、複数のL字状部を有し、接続アーム55が、Brgホルダセット52を連結する連結カラー57の後方の直近で、下方に向け接続孔を設けて曲折形成され、他端部が、接続アーム55の近傍に取付けアーム54Bが、90度方向を違えて上方に向けた状態で中央部に連結孔を設けて曲折形成され、取付けアーム54Bの前方に向けて平面状でピットマンアーム51がリンクボールBrg46の連結孔を設けて形成されている。
Brgホルダセット52は内輪側に連結軸52Cを内蔵し、連結軸52Cの下端部がネジ加工され、図16と図19に示す、取付けアーム54Bとピットマンアーム51と一体形成された接続アーム55が金属カラー57を介して、連結軸52Cに、ナット62で回動可能に連結され、接続アーム55のロッドエンドBrg25の取付け面が、Brgホルダセット52の連結軸52Cの後方に位置した状態となり、ピットマンアーム51が前方に位置した状態となる。
Brgホルダセット52の連結軸52Cは、状況に応じ、ボルトを使用することも可能である。
図16から図18に示す、Brgホルダセット52に連結された接続アーム55には、第一実施例と同様ロッドエンドBrg25が接続金具29を介して前方に向けた状態で接続され、操向軸13と同様の回動を可能にしている。
図16と図18に示す取付けアーム54Aは、操向軸13の下端部に、金属板でL字状に曲折形成されて、接続部が下方に位置した状態で固着され、連結板56の両端に連結されたリンクボールBrg46の一方が連結管58を介して取付けられ、他方のリンクボールBrg46が、取付けアーム54Bに直接取付けられ、ハンドルの操舵で、操向軸13の回動に連動して、リンクボールBrg46が回動し、連結板56と取付けアーム54Bに取付けられたリンクボールBrg46を介して、接続アーム55に接続されたロッドエンドBrg25とピットマンアーム51が回動する。
図18に示す、連結板56は、一端部が取付けアーム54Bに取付けられたリンクボールBrg46に連結され、他端部が、操向軸13の取付けアーム54Aに取付けられたリンクボールBrg46に取付けられて、夫々のリンクボールBrg46が平行状態で直角に連結されている。
図18に示す、取付けアーム54Bに取付けられたリンクボールBrg46と、取付けアーム54Aに取付けられたリンクボールBrg46が揺動アーム31と平行状態にすることが望ましく、これにより、操向軸13の回動時に連結板56に効率よく力が伝わり、操向軸13と接続アーム55が同一回動となる。
操向軸13の回動に対し、接続アーム55の回動を変化させることも可能で、連結管58の長さを変更することとなる。
図16に示す、ハンドルポスト12に固着された支持フレーム17が前方へ延長されて、サイドポスト42Rが前方へ移動した場合は、同時に揺動アーム31も前方へ移動した配置となるが、連結板56のみを揺動アーム31の移動量に合わせて長くすれば、車体傾斜装置2を通常通り作用させることができる。従って、ハンドルポスト12より前方に設定する装置のデザインの自由度が増し、安価にデザイン変更が可能になる。
図16から図18に示す、接続アーム55と一体で曲折形成されたピットマンアーム51は、Brgホルダセット52の斜め前方の先端部にリンクボールBrg46の取付け部が位置する状態で配置され、図19と図20に示す、リニアブシュ22が接触しない形状に形成され、図15と図16に示す構成では、転向軸43Rに対し、Brgホルダセット52が後方となり、ピットマンアーム51の前端部に取付けられたリンクボールBrg46が接続棒47Sでナックルアーム45Lに連結され、ピットマンアーム51が回動した場合、接続棒47Sに接続されたリンクボールBrg46間にかかる負荷は、引っ張る場合と、押す場合に分かれるが、旋回時にハンドルにかかる負荷を左右均一にするため、Brgホルダセット52の内蔵フリーBrgの中心と、ピットマンアーム51の先端部に取付けられたリンクボールBrg46を結ぶ線とナックルアーム45L間を連結する接続棒47Sの軸線が直角の設定となり。この設定が可能であればピットマンアーム51の形状は、特にこだわることはない。
本実施例では、図16に示す、操向軸13と、Brgホルダセット52の回動部が分離しているので、取付け板27の寸法と、取付け位置を変更し、Brgホルダセット52を前方へ移動させて軸線の位置を、左右の転向軸43L,43Rの軸線上にあわせることも可能である。
さらに、Brgホルダセット52はサイドポスト42Rと縦方向で平行に配置することで接続アーム55を直角に曲折でき、ピットマンアーム51はフラット状態のままでよいので加工が容易で望ましいが、ハンドルポスト12と平行に配置することも可能である。
図15から図18に示す、可動可能な連結体の構成は第一実施例と同様、揺動アーム31の下方に取付けられた取付け板27に、固定板24が固着されたフロントハブ21が連結され、固定板24にリニアブシュ22が固定され、スライド軸23が組み込まれて、Brgホルダセット52に連結された接続アーム55に接続されたロッドエンドBrg25と、スライド軸23の下端部が、ナット62で連結されて車体傾斜装置2が構成される。
図19と図20は、ハンドル11を左へ操舵し、操向軸13が左へ回動した状態を示し、取付けアーム54Aに取付けられたリンクボールBrg46が左への回動で連結板56を介して、取付けアーム54Bに取付けられたリンクボールBrg46が左へ回動し、接続アーム55に接続されたロッドエンドBrg25と連結されたスライド軸23が左に回動してリニアブシュ22がフロントハブ21と揺動アーム31に作用し、図21に示す、転向軸43Lが左方に傾斜しつつ、同時進行で、ピットマンアーム51の先端に連結されたリンクボールBrg46に接続された接続棒47Sがナックルアーム45Lを左方に移動させると同時に、左右のナックルアーム45L,45Rに連結されたリンクボールBrg46に接続された接続棒47Lが左方に移動して前輪15L,15Rが左方に向き、車体1が左に傾斜した状態となる。
本実施例は、第一実施例を基にした組み合わせの説明をしたが、第二実施例も同様な組み合わせが可能で同様の効果を得ることができる。
第一実施例から第三実施例までの共通の特徴は、図2と図7、図9と図14、図16と図21に示す、操向軸13の回動によるロッドエンドBrg25の回動作用が、各種部材で構成された回動体と連結機構を介して揺動アーム31に作用し、車体1を傾斜させることにあり、ハンドル11の中心から、握り部19までの距離に対し、操向軸13の軸線から、ロッドエンドBrg25の回動半径(操向軸13の軸線からロッドエンドBrg25の内蔵フリーベBrg中心)は、1/5〜1/7の範囲(乗車者に応じて可変する)で設定されるので、ハンドル操舵で、車体1を傾斜させる為に、ハンドル11の握り部19にかかる回動負荷を1として、ロッドエンドBrg25に対し、5〜7倍の回動負荷をかけることができ、少ない力で車体1を傾斜させることができる。
前輪15L,15Rの内、いずれか一方の車輪が突起物に乗り上げた際には、片側の前輪15L又は、15Rにかかる負荷がナックルアーム45L,45Rと、接続棒47S,47Lとピットマンアーム41又は、51を介して、逆向きに操向軸13からハンドル11にかかることになるが、ピットマンアーム41又は、51と、操向軸13の回動作用が車体傾斜装置2のロッドエンドBrg25にも逆向きの作用として、ハンドル11を回動させることになり、これがブレーキの役割を果たし、ハンドル11の振れが軽減され、握り部19を軽く握っていれば、ハンドル11の振れを容易に抑制でき、車体への影響も少なく、凹凸の激しい道路でも安定走行が可能となる。
さらに、サドル18に横方向の負荷がかかった場合も上記と同様の負荷のかかり方により、ハンドル11を軽く握っていれば車体1が左右に揺れることなく、停車した状態で車体1に寄り掛かった状態でも乗車することができる。
車体傾斜装置2の主な構成部品は、量産化されて品質が安定した市販部品の、フロントハブ21、リニアブシュ22、スライド軸23、ロッドエンドBrg25、Brg付ローラ122、連結棒123、複数のリンクボールBrg46、Brgホルダセット52等を使用し、他の細かな部品についても市販品を使用したことにより、品質の確保と安価な製造方法を可能にしたが、機能が同様であれば、これにこだわることなく他の部品及び、自転車用として専用に製作された部品の使用も可能である。
上記共通の特徴に加え、第三実施例については、既存の構成部分の変更により、荷台の大型化と、子供乗せ用のチャイルドシートのスペースを十分に確保して、安全な取付けを可能にするため、ハンドルポスト12の前方に、前輪15L,15Rの距離を大幅に隔てて配置された場合の対応も可能にしたことである。
接続板26、ピットマンアーム41、及び、51、連結板56等、部品の材質は、金属板の曲折形成で説明した金属材料にこだわることなく、強度が確保できれば合成樹脂を使用した成型品等でも可能である。
上述した車体傾斜装置2の第一実施例から第三実施例は、本出願人が発明した三輪自転車1に基づいて構成されたものであるが、他の前二輪自転車にも使用可能で、例えば、直立姿勢保持のばね35を用いず、リンク機構でサイドポスト42L,42Rの上下が支えられた構造で、揺動が可能であれば車体傾斜装置2のみで、直立姿勢保持機構がなくてもハンドル11の操舵で機械的に三輪自転車1の旋回時の傾斜が可能で、ハンドル11の操舵で、車体傾斜装置2により、車体1の傾斜状態を直立姿勢に戻し、ハンドル11を保持していれば、直進状態で直立姿勢を保つことができ、車体1の安定を保つことができる。
上記は前二輪の三輪自転車1として説明したが、三輪自転車1にとらわれることなく、前二輪の揺動と操舵が可能であれば、後輪が複数輪の自転車、又は、電動アシスト自転車等においても車体傾斜装置2を構成することは可能である。
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変は可能である。
例えば、本実施例では接続板26と、接続アーム55と、ピットマンアーム41又は51は金属板で一体形成された状態で説明したが、接続板26又は、接続アーム55を独立させて、ピットマンアーム41又は51を別の位置、又は、別の取り付け方法の設定にすることも可能である。
1 ・・・・・・・・・・・・・ 三輪自転車(車体)
11 ・・・・・・・・・・ ・・ ハンドル
12 ・・・・・・・・・・・・ ハンドルポスト
13 ・・・・・・・・・・・・ 操向軸
14 ・・・・・・・・・・・・ 操向軸受
15L,15R ・・・・・・・ 前輪
16 ・・・・・・・・・・・・ 後輪
17 ・・・・・・・・・・・・ 支持フレーム
18 ・・・・・・・・・・・・ サドル
19 ・・・・・・・・・・・・ 握り部
2 ・・・・・・・・・・・・ 車体傾斜装置
21 ・・・・・・・・・・・・ フロントハブ(回動体)
21C ・・・・・・・・・・・ 固定軸
22 ・・・・・・・・・・・・ リニアブシュ(可動可能な連結体)
23 ・・・・・・・・・・・・ スライド軸(可動可能な連結体)
24 ・・・・・・・・・・・・ 固定板
25 ・・・・・・・・・・・・ ロッドエンドBrg(自在継手)
26 ・・ ・・・・・・・・・ 接続板(接続部材)
27 ・・・・・・・・・・・・ 取付け板
28 ・・・・・・・・・・・・ 長孔
29 ・・・・・・・・・・・・ 接続金具(接続具)
122 ・・・・・・・・・・・ Brg付ローラ(可動可能な連結体)
123 ・・・・・・・・・・・ 連結棒(可動可能な連結体)
124 ・・・・・・・・・・・ 連結金具
3 ・・・・・・・・・・・・・ 揺動機構
31 ・・・・・・・・・・・・ 揺動アーム
32L,32C,32R ・・・ 連結軸
33L,33C,33R ・・・ 揺動軸受
34 ・・・・・・・・・・・・ 軸受ホルダ
35 ・・・・・・・・・・・・ ばね
36 ・・・・・・・・・・・・ ばね受け
37 ・・・・・・・・・・・・ 台座部
4 ・・・・・・・・・・・・・ 転向機構
41,51 ・・・・・・・・・ ピットマンアーム
42L,42R ・・・・・・・ サイドポスト
43L,43R ・・・・・・・ 転向軸
44L,44R ・・・・・・・ 転向軸受
45L,45R ・・・・・・・ ナックルアーム
46 ・・・・・・・・・・・・ リンクボールBrg(自在継手)
47S,47L ・・・・・・・ 接続棒
52 ・・・・・・・・・・・・ Brgホルダセット(軸受セット)
52C ・・・・・・・・・・・ 連結軸
53 ・・・・・・・・・・・・ 固定金具
54A,54B ・・・・・・・ 取付けアーム(取付け部材)
55 ・・・・・・・・・・・・ 接続アーム(接続部材)
56 ・・・・・・・・・・・・ 連結板
57 ・・・・・・・・・・・・ 連結カラー
58 ・・・・・・・・・・・・ 連結管
61 ・・・・・・・・・・・・ ボルト
62 ・・・・・・・・・・・・ ナット
63 ・・・・・・・・・・・・ 座金

Claims (6)

  1. 二つの前輪で操舵し、車体が左右へ傾斜可能な前二輪自転車において、左右の前輪を支持するサイドポストに連結された揺動機構の揺動アームの中心部下方に、可動可能な連結体を備えた回動体が取付けられ、ハンドルポストに内蔵された操向軸に具備された接続部材に接続された自在継手が前記操向軸を基点として回動可能となり、該自在継手と前記可動可能な連結体が連結され、ハンドル操舵による前記自在継手の回動作用で、前記揺動機構の揺動が可能となる構造を特徴とする前二輪自転車の車体傾斜装置。
  2. 二つの前輪で操舵し、車体が左右へ傾斜可能な前二輪自転車において、左右の前輪を支持するサイドポストに連結された揺動機構の揺動アームの中心部下方に、可動可能な連結体を備えた回動体が取付けられた状態で、前記揺動機構の中心部の揺動軸受を保持する軸受ホルダに固定された軸受セットの連結軸に、回動可能に連結された接続部材に自在継手が接続されて、前記可動可能な連結体と連結され、前記自在継手と異なる複数の自在継手が連結部材で連結され、前記複数の自在継手の内の一方の自在継手が、前記軸受セットの連結軸に連結された接続部材の他の位置に設けられた取付け部材に取付けられ、前記軸受セットの連結軸を基点として回動可能となり、前記複数の自在継手の内の他方の自在継手は、ハンドルポストに内蔵された操向軸に具備された取付け部材に取付けられ、前記操向軸を基点として回動可能となり、ハンドル操舵による前記全ての自在継手の回動作用で、前記揺動機構の揺動が可能となる構造を特徴とする前二輪自転車の車体傾斜装置。
  3. 前記ハンドルポストに内蔵された操向軸に具備された接続部材に、前記二つの前輪操舵用のピットマンアームが設けられ、前記接続部材に接続された自在継手と同時に回動する構造を特徴とする請求項1に記載の前二輪自転車の車体傾斜装置。
  4. 前記軸受セットの連結軸に回動可能に連結された接続部材に、前記二つの前輪操舵用のピットマンアームが設けられ、前記接続部材に接続された自在継手と同時に回動する構造を特徴とする請求項2に記載の前二輪自転車の車体傾斜装置。
  5. 前記ハンドルポストに内蔵された操向軸に具備された接続部材に接続された前記自在継手の接続部に、1又は、複数の接続具を介在させることにより、前記自在継手と前記接続部材間の接続距離の変更を可能にして、前記操向軸を基点として、前記自在継手と前記可動可能な連結体の連結部までの回動半径の増減可能となる構造を特徴とする、請求項1又は請求項3に記載の前二輪自転車の車体傾斜装置。
  6. 前記軸受セットの連結軸に、回動可能に連結された接続部材に接続された前記自在継手の接続部に、1又は、複数の接続具を介在させることにより、前記自在継手と前記接続部材間の接続距離の変更を可能にして、前記軸受セットの連結軸を基点として、前記自在継手と前記可動可能な連結体の連結部までの回動半径の増減可能となる構造を特徴とする、請求項2又は請求項4に記載の前二輪自転車の車体傾斜装置。

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