JP6026254B2 - シャープペンシル - Google Patents

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Description

この発明は、筆記圧を利用して筆記芯(替え芯)を回転させることができるシャープペンシルに関し、特に筆記芯を回転駆動させる回転駆動機構の改良に関する。
シャープペンシルは周知のとおり、筆記の進行と共に筆記芯が偏減りするために、描線の太さが変化するという問題を抱えている。
そこで、本件出願人は筆記芯に加わる筆記圧を利用して、筆記芯を除々に一方向に回転させることができる回転駆動機構を備えたシャープペンシルについて先に提案をしており、これは特許文献1および2などに開示されている。
このシャープペンシルによると、軸筒を筆記面(紙面)に対して例えば40〜80度程度傾けた状態で筆記した場合、一画文字を書くたびごとに筆記芯が僅かに一方向に回転駆動されるので、筆記芯の先端部は常に円錐形状にとがった状態に保たれる。これにより、常にほぼ同一の線幅をもって筆記をすることが可能となる。
特開2009−160736号公報 特開2010−23229号公報
ところで、前記した特許文献に開示された筆記芯の回転駆動機構においては、筆記圧を受けて軸方向に移動する回転カムと、この回転カムの軸方向における上下のカム面を挟むようにして対峙する第1および第2の固定カムが具備されている。
そして、前記回転カムには、軸方向の上下両面に円環状に連続した鋸歯状のカム面がそれぞれ形成されている。また第1および第2の固定カムは、円筒状に形成された第1と第2の固定カム形成部材に円環状に連続した鋸歯状のカム面がそれぞれ形成され、前記2つの固定カム形成部材が同軸状に位置決めされて配置した構成が採用されている。
すなわち、前記した筆記芯の回転駆動機構においては、回転カムと第1および第2の固定カムを形成するそれぞれの固定カム形成部材とによる3つの部品が組み合わされ、さらに前記回転カムを軸方向に付勢する別部品のスプリングなども組み合わせた構成にされている。この構成によると、第1と第2の固定カムの両者間に例えば凹凸状の位置決め機構を形成して、第1と第2の固定カムのカム面のピッチが周方向において特定な関係が確保できるようにするなどの対策が必要になる。
しかしながら、たとえ前記した対策を施したとしても、第1固定カムのカム面と前記位置決め機構との間の成形上のばらつき、第2固定カムのカム面と前記位置決め機構との間の成形上のばらつき、さらには前記した凹凸状の位置決め機構のクリアランスなどが相乗的に作用して、回転駆動機構における各カム面の噛み合わせの精度を確保することが難しい。またこれらの多数の各部品を組み合わせて回転駆動機構を構成するには、多くの組み立て工数が必要となる。
そこで、本件出願人は前記した問題点を解消することができる回転駆動機構を備えたシャープペンシルについて、先に特願2012−40399および特願2012−40400として出願している。
これによれば、第1と第2の固定カムのカム構造の簡素化、ならびに部品点数の削減を達成することが可能であり、さらに回転駆動機構の組み立ての容易性も確保することができる。
ところで、本件出願人が先に出願したシャープペンシルに利用される回転駆動機構は、回転カムを保持するホルダー部材に、第1と第2の固定カムを一体に成形すると共に、前記回転カムを軸方向に押し出すための軟質弾性素材によるクッション部材を、前記ホルダー部材に対して例えば二色成形により一体に形成した構成が採用されている。
この場合、前記したクッション部材としては、例えばゴム素材を好適に利用することができるが、筆記圧を受けて前記回転カムが後退動作した際に、前記クッション部材を構成するゴム素材の変形に偏りが生じ、クッション部材が若干のねじれを伴って軸方向に圧縮される現象が発生し得る。
この現象の発生原因は、クッション部材の構造やゴム素材の硬度のばらつきなどの様々な要因が考えられるものの、前記回転カムも同様のねじれを受けつつ軸方向に移動することになる。
したがって、この状態が極端に生じた場合には、回転カムに形成された上下の特定のカム面が、常に前記第1と第2の固定カムに噛み合う現象が発生する。
すなわち正常な状態においては、回転カムに配列された隣接するカム面に順次固定カムが噛み合うように動作するところ、回転カムに配列された同一のカム面が常に固定カムに噛み合うように動作することになる。したがって、筆記圧により回転カムを順に一方向に回転させる駆動動作に障害が発生することになる。
この発明は、前記した問題点に着目してなされたものであり、筆記圧を受けて前記回転カムが軸方向に移動するに際して、前記したクッション部材の変形に伴い特定な方向にねじれを受けるのを効果的に阻止することができるように構成することで、回転駆動機構のより円滑な回転駆動動作を保証することができるシャープペンシルを提供することを課題とするものである。
前記した課題を解決するためになされたこの発明にかかるシャープペンシルは、筆記芯が受ける筆記圧に基づいて回転カムを回転駆動させる回転駆動機構を備え、前記回転カムの回転運動を前記筆記芯に伝達するように構成したシャープペンシルであって、前記回転駆動機構は、前記回転カムを回転可能にかつ軸方向に移動可能に支持するホルダー部材と、前記ホルダー部材に取り付けられ、前記回転カムを軸方向の前方に付勢するクッション部材が具備されると共に、筆記芯が受ける筆記圧に基づく前記回転カムの軸方向の移動によって、前記回転カムに回転運動を与えるように構成され、前記ホルダー部材には、軸方向に長い柱状体が前記クッション部材に隣接して配置されると共に、前記クッション部材には前記柱状体に対峙する位置に凹状のガイド部が形成され、筆記圧を受けることにより前記回転カムを介して圧縮変形する前記クッション部材に形成されたガイド部が、前記柱状体の長手方向に沿って移動するように構成したことを特徴とする。
この場合、好ましい形態においては、前記クッション部材における前記回転カムの装着側には、軸に直交する方向に突出する鍔部が形成され、当該鍔部に前記凹状のガイド部が形成される。
また、前記ホルダー部材に形成された柱状体は、前記クッション部材を中央にして当該クッション部材を囲むようにして複数本配置され、前記クッション部材の圧縮方向に向かって、前記各柱状体の周方向の幅寸法が縮小するテーパー形状を構成していることが望ましい。加えて前記ホルダー部材に形成された柱状体は、前記クッション部材の圧縮方向に向かって、前記各柱状体を結ぶ内径寸法が拡大するテーパー形状を構成していることが望ましい。
一方、前記した回転駆動機構の好ましい形態は、前記回転カムの軸方向に直交する上下面にそれぞれ円環状に連続した多数のカム面が形成され、前記ホルダー部材には、前記回転カムの上下のカム面を挟むように対峙して配置された第1固定カムおよび第2固定カムが具備され、前記第1固定カムは、前記回転カムの軸方向の後退動作により当該回転カムの上側のカム面に噛み合って、前記回転カムを一方向に回転駆動させると共に、前記第2固定カムは、前記回転カムの軸方向の前進動作により当該回転カムの下側のカム面に噛み合って、前記回転カムを前記一方向に回転駆動させるように構成される。
そして、前記クッション部材と前記回転カムとの間には、前記回転カムの軸方向の後端面に接して、前記回転カムとの間で滑り動作がなされる滑り部材が配置されることが望ましく、前記滑り部材は前記クッション部材に取り付けられた構成を好適に採用することができる。
この場合好ましくは、前記クッション部材は、前記ホルダー部材に対して二色成形により取り付けられ、前記滑り部材は前記クッション部材に対して二色成形により取り付けられる。
前記したこの発明に係るシャープペンシルによると、回転駆動機構を構成する回転カムは、ホルダー部材に回転可能にかつ軸方向に移動可能に支持され、同じくホルダー部材には、前記回転カムを軸方向の前方に付勢するクッション部材が取り付けられている。
そして、ホルダー部材には軸方向に長い柱状体が前記クッション部材を囲むようにして配置され、前記クッション部材の前記柱状体に対峙する位置には凹状のガイド部が形成されている。
したがって、筆記圧を受けることにより前記回転カムを介して圧縮変形する前記クッション部材は、これに形成されたガイド部が、前記柱状体の長手方向に沿って移動するように作用する。これにより、前記回転カムはねじれ作用を受けることなく、軸方向に直線的に移動することができる。
それ故、前記回転駆動機構のより円滑な回転駆動動作を保証することができるシャープペンシルを提供することが可能となる。
この発明にかかるシャープペンシルの前半部を示した断面図である。 図1に続く後半部を示した断面図である。 図1に示す状態から90度軸回転した状態の前半部を示した断面図である。 図3に続く後半部を示した断面図である。 同じく一部を破断して示した全体構成の斜視図である。 同じく主要部に分解した状態における各部材の正面図である。 回転駆動機構を構成する主にホルダー部材を示した斜視図である。 図7に示すホルダー部材に回転カムを装着した回転駆動機構を示した斜視図である。 図7に示すホルダー部材の正面図ある。 図9に示すホルダー部材に回転カムを装着した回転駆動機構を示した正面図である。 図9におけるA−A線より矢印方向に見た状態の断面図である。 図10におけるB−B線より矢印方向に見た状態の断面図である。 図11に示す状態から90度軸回転した状態の断面図である。 図12に示す状態から90度軸回転した状態の断面図である。 図9におけるC−C線より矢印方向に見た状態の拡大断面図である。 図10におけるD−D線より矢印方向に見た状態の拡大断面図である。 図12におけるE−E線より矢印方向に見た状態を90度回転して示した拡大断面図である。
この発明に係るシャープペンシルについて、図に示す実施の形態に基づいて説明する。なお、以下に示す各図においては同一部分を同一符号で示しているが、紙面の都合により一部の図面については代表的な部分に符号を付け、その詳細な構成はその他の図面に付した符号を引用して説明する場合もある。
先ず図1、図3、図5、図6おいて、軸筒1の先端部には、飾りリング2が取り付けられた口先部材3が螺合されることで、口先部材3は軸筒1に対して着脱可能に取り付けられている。
前記軸筒1の軸芯に沿って筒状の芯ケース4が収容されており、この芯ケース4の先端部には短軸の芯ケース継手5が取り付けられ、前記芯ケース継手5を介して真ちゅう製のチャック6が連結されている。
前記チャック6内には、その軸芯に沿って図示せぬ筆記芯の通孔が形成され、またチャック6の先端部が周方向に複数(例えば3つ)に分割されて、分割された先端部は真ちゅうによりリング状に形成された締め具7内に遊嵌されている。またリング状の前記締め具7は前記チャック6の周囲を覆うようにして配置された回転駆動機構21の一部を構成する回転カム23の先端部内面に装着されている。
前記回転カム23の前端部には、前記した口先部材3内に収容されて、その前端部が口先部材3より突出されるスライダー9が、回転カム23の外周面を覆うようにして嵌合されて取り付けられ、さらにスライダー9の前端部には、筆記芯を案内する先端パイプ10がパイプ保持具11を介して取り付けられている。
また、前記スライダー9の内周面における前記したパイプ保持具11の直後には、軸芯部分に通孔を形成したゴム製の保持チャック12が装着されている。
前記した構成により、芯ケース4に続くチャック6内に形成された通孔、および前記保持チャック12の軸芯に形成された通孔を介して、先端パイプ10に至る直線状の芯挿通孔が形成されており、この直線状の芯挿通孔内に図示せぬ筆記芯が挿通される。そして、前記した回転カム23と芯ケース継手5との間には、コイル状のチャックスプリング13が配置されている。
すなわち、前記チャックスプリング13は、その前端部が回転カム22の内周面に形成された環状の段部に当接し、チャックスプリング13の後端部は前記芯ケース継手5の前端面に当接した状態で収容されている。したがって、前記チャックスプリング13の軸方向の拡開作用により、前記チャック6は回転カム22内を後退して、その先端部がリング状の締め具7内に収容される方向に、すなわち筆記芯を把持する方向に付勢されている。
前記した回転カム23を含む筆記芯の回転駆動機構21は、その外郭がホルダー部材22により構成され、このホルダー部材22に円柱状に形成された前記回転カム23が回転可能に装着されている。また、前記ホルダー部材22にはゴム製のクッション部材24が装着されており、このクッション部材24に、前記回転カムとの間で滑り動作がなされる滑り部材(以下、これをトルクキャンセラーとも呼ぶ。)25が取り付けられている。
前記トルクキャンセラー25は、前記回転カム23の後端部に当接し、前記クッション部材24の弾性により、前記回転カム23を軸方向の前方に押し出す作用を与えている。
なお、前記回転カム23、クッション部材24およびトルクキャンセラー25の内周面は、前記した芯ケース4を通す空間部になされており、これにより芯ケース4およびチャック6等は独立して軸方向に移動可能になされている。
そして、前記回転駆動機構21は、ホルダー部材22、回転カム23、クッション部材24およびトルクキャンセラー25等を備えてユニット化されており、このユニット化された回転駆動機構21の構成については、図7〜図14に基づいて後で詳細に説明する。
前記回転駆動機構21を備えたシャープペンシルは、クッション部材24の作用により前記した回転カム23およびチャック6に把持された図示せぬ筆記芯を軸方向に前進した状態に保持している。
そして、筆記動作に伴い筆記芯に筆記圧が加わると、筆記芯およびこれを把持するチャック6ならびに前記回転カム23が僅かに後退して、前記クッション部材24が軸方向に圧縮される。また、筆記芯が筆記面(紙面)から放れた瞬間に、前記クッション部材24の復元作用により回転カム23およびチャック6は僅かに前進する。
すなわち、前記回転駆動機構21は、筆記動作に伴う筆記芯の僅かな後退および前進動作(クッション動作)を前記チャック6を介して受けて、前記した回転カム23を一方向に回転させるように作用し、その回転運動を前記チャック5に伝達させて、チャック5に把持された図示せぬ筆記芯を回転駆動するように機能する。
ユニット化された前記回転駆動機構21は、軸筒の後端部側から挿入された消しゴム受け台31によって、軸筒1内の前方に向かって押し込まれて位置決めされている。
この消しゴム受け台31は、図6に単体構成で示されているように、全体に長軸状の円筒体を構成し、その前端部付近に円環状のアンダーカット部31aが形成され、このアンダーカット部31aが軸筒1内において嵌合されて固定される。
そして、前記アンダーカット部31aの前方は、周方向に沿って複数のスリットが施されることで蛇腹状に構成され、この蛇腹状の構成により第1スプリング体31bを構成している。また、前記アンダーカット部31aの後方は螺旋状に形成されており、この螺旋構造により第2スプリング体31cを構成している。さらに第2スプリング体31cの後方は円筒体31dを構成し、その端部には後述する消しゴムが装着されるように構成されている。
前記消しゴム受け台31は、前述したとおりアンダーカット部31aが軸筒1内において嵌合されることで軸筒内に固定され、アンダーカット部31aの前方に形成された第1スプリング体31bがユニット化された回転駆動機構21を前方に押し込むように作用する。そして、前記回転駆動機構21の一部が軸筒1内の縮径により形成された図1および図5に示す段部1aに当接することにより、回転駆動機構21は軸筒1内に位置決めされて取り付けられている。
図2および図4に示されているように、軸筒1の後端部にはクリップ33aが一体に形成された円筒状のクリップ支持体33が、軸筒1の内周面に嵌合されて取り付けられている。そして、クリップ支持体33よりも僅かに後方に突出するようになされた前記消しゴム受け台31の後端部には、消しゴム34が着脱可能に装着されると共に、前記消しゴム34を覆うノックカバー35が、消しゴム受け台31の後端部の周面に着脱可能に取り付けられている。
なお、前記消しゴム受け台31における消しゴム34の装着位置には、小口径になされた筆記芯の補給孔31eが形成され、その直前には軸に直交するようにして当接部31fが形成されている。
そして、消しゴム受け台31に形成された当接部31fと、前記した芯ケース4の後端部とは、軸方向に所定の間隔をもって対峙した構成にされている。
この構成によると、筆記に伴う前記したクッション動作によりチャック6および芯ケース4が若干後退しても、芯ケース4の後端部が前記消しゴム受け台の当接部31fに衝突することはなく、前記回転駆動機構21の回転動作に障害を与えるのを避けることができる。
以上の構成において、前記したノックカバー35をノック操作することにより、前記消しゴム受け台31に形成された第2スプリング体31cは収縮し、消しゴム受け台31の当接部31fが芯ケース4を前方に押し出す。
これにより、チャック6が前進してスライダー9を若干前方に押し出す。しかしスライダー9の一部が口先部材3内に当接してその前進が阻まれるため、チャック6の先端部が締め具7から相対的に突出してチャック6による筆記芯の把持状態が解除される。
そして、前記ノック操作を解除することにより、消しゴム受け台31の第2スプリング体31cの作用により、ノックカバー35は後退すると共に、チャックスプリング13の作用によりチャック6および芯ケース4も軸筒内において後退する。
この時、筆記芯は保持チャック12に形成された通孔内において摩擦により一時的に保持されており、この状態でチャック6が後退してその先端部が前記締め具7内に収容されることで、筆記芯を再び把持状態にする。
すなわち、ノックカバー35のノック操作の繰り返しによりチャック6が前後に移動し、これにより筆記芯の解除と把持が行われ、筆記芯はチャック6から順次前方に繰り出されるように作用する。
図7〜図14はユニット化された筆記芯の回転駆動機構21を示すものであり、図7、図9、図11、図13は回転カムを除いたユニットの半完成の状態で、図8、図10、図12、図14は回転カムを装着したユニットの完成状態で示している。
図に示すように、回転駆動機構21の外郭を構成するホルダー部材22は、その中央に円筒部22aが構成され、この円筒部22aの内周面が回転カム23を回転可能に、かつ軸方向に移動可能に支持する機能を果たす。
前記円筒部22aの一端部側、すなわち回転駆動機構21を軸筒内に装着した状態における前端部側には、軸方向に長い一対の弾性部材22bが軸対称の位置にそれぞれ形成されている。この一対の弾性部材22bは前記した中央の円筒部22aに一体に樹脂成形により形成され、かつ細長く形成されることで弾性作用が付与されている。
そして、一対の弾性部材22bにおける円筒部22a側の基端部には、鋸歯状に形成された1つのカム面(以下、第1固定カムともいう。)22cがそれぞれ一体に樹脂成形されており、この第1固定カム22cのカムの頂部は、前記弾性部材22bの先端部側に向かって成形されている。
また、一対の弾性部材22bの先端部には、それぞれ鋸歯状に形成された1つのカム面(以下、第2固定カムともいう。)22dが弾性部材22bと一体に樹脂成形されており、この第2固定カム22dのカムの頂部は、中央の円筒部22a側に向くように成形されている。
すなわち、前記した第1および第2固定カム22c,22dは軸方向に長い前記弾性部材22bの基端部および先端部において、互いに対向するように成形されている。
前記した中央の円筒部22aの他端部側、すなわち回転駆動機構21が軸筒内に装着された状態における後端部側には、軸方向に伸びる一対の柱状体22eが軸対称の位置に形成されており、この柱状体22eを介してリング部材22fが前記円筒部22aと一体に樹脂成形されている。
このリング部材22fを利用して、ゴム製のクッション部材24が装着されており、このクッション部材24を介して樹脂製のトルクキャンセラー25が取り付けられている。
前記クッション部材24は円筒状に成形され、この円筒部には周方向に沿って複数のスリット24aが形成されて蛇腹状になされ、クッション部材24として軸方向の弾力性を高めている。
この実施の形態においてはゴム製のクッション部材24は、前記したリング部材22fとトルクキャンセラー25の間においてエラストマー等のゴム素材を用いて二色成形により一体化されている。なお、図9および図10に符号24bで示す部分が二色成形を行う際のゴム素材注入用のゲート位置を示している。
前記トルクキャンセラー25には、図7に示されているように前記クッション部材24の反対面において複数の半球状の突起25aが面に沿って形成されており、この突起25aは、前記クッション部材24の弾性作用により、後述する回転カム23の後端部に当接して回転カム23を前方に押し出す作用を与えると共に、回転カム23の後端面との間で滑りが生ずるように機能する。
図8、図10、図12、図14は、前記した構成のホルダー部材22に、回転カム23を装着した状態を示すものである。この回転カム23は円筒状に形成されると共に、中央部が大径部になされ、その大径部の軸に直交する上下の端面には、円環状に連続した多数の鋸歯状のカム面23a,23bがそれぞれ形成されている。なお、以下においては一方を上側のカム面23aと称し、他方を下側のカム面23bと称する場合もある。
また、前記回転カム23の一方の小径部は、ホルダー部材22の中央の円筒部22a内に収容されて回転カム23の回転軸23cを構成している。
したがって、ホルダー部材22に回転カム23を組み付けるには、ホルダー部材22に形成された一対の弾性部材22b側から、回転カム23の回転軸23cをホルダー部材22の前記円筒部22a内に向かって押し込むことで、一対の弾性部材22bは互いに外側に押し広げられつつ回転軸23cが円筒部22a内に収容される。これにより回転駆動機構21を構成することができる。
以上のように構成された筆記芯の回転駆動機構21によると、図1および図3に示すようにチャック6が筆記芯を把持した状態で、前記回転カム23はチャック6と共に軸芯を中心にして回転可能になされている。そして、シャープペンシルが筆記状態以外の場合においては、回転駆動機構21内に配置された前記したゴム製のクッション部材24の作用により、前記トルクキャンセラー25を介して回転カム23は前方に付勢されている。
一方、シャープペンシルを使用した場合、すなわち先端パイプ10から突出している筆記芯に筆記圧が加わった場合には、前記チャック6は前記クッション部材24の付勢力に抗して後退し、これに伴って回転カム23も軸方向に僅かに後退する。したがって、回転カム23に形成された鋸歯状の上側のカム面23aは前記第1固定カム22cに接合して噛み合い状態になされる。
この場合、対峙した状態の上側のカム面23aと第1固定カム22cは、軸方向においてカムの一歯に対して半位相(半ピッチ)ずれた関係となるように設定されており、前記したように上側カム面23aが第1固定カム22cに接合して噛み合い状態になされることによって、回転カム23は上側カム面23aの一歯の半位相(半ピッチ)に相当する回転駆動を受ける。
そして、前記したように上側カム面23aが第1固定カム22cに接合して噛み合い状態になされた状態においては、対峙した状態の鋸歯状の下側カム面23bと第2固定カムのカム面22dは、軸方向においてカムの一歯に対して半位相(半ピッチ)ずれた関係となるように設定されている。
したがって一画の筆記が終わり、筆記芯に対する筆記圧が解かれた場合には、前記したクッション部材24の作用により回転カム23は軸方向に僅かに押し出されて前進し、回転カム23に形成された下側カム面23bが、第2固定カム22dに噛み合う。これにより回転カム23は下側カム面23bの一歯の半位相(半ピッチ)に相当する同方向の回転駆動を再び受ける。
以上のとおり、前記したシャープペンシルによると、筆記圧を受けることによる回転カム23の軸方向への往復運動に伴って、回転カム23は上側カム面23aおよび下側カム面23bの一歯(1ピッチ)に相当する回転駆動を受け、前記したチャック6を介してこれに把持された筆記芯も同様に一方向に回転駆動される。
したがって、筆記芯は自身が受ける回転運動と筆記による摩耗とにより、先端部が常に円錐形状になされる。それ故、書き進むにしたがって筆記芯が偏摩耗するのを防止させることができ、安定した線幅による筆記が可能となる。
ところで、この実施の形態においては、前記した回転駆動機構21に備えられたクッション部材24には、前記トルクキャンセラー25の配置位置側に、軸に直交する方向に円環状に突出する鍔部24cがクッション部材24と一体に形成されている。そして、この鍔部24cにおける前記一対の柱状体22eに対峙する位置には、図15〜図17に拡大断面図で示したとおり、凹状のガイド部24dが形成されている。
すなわち、前記ガイド部24dは、前記一対の柱状体22eの対向する内側面の形状に沿って形成されており、この凹状のガイド部24dは、前記回転カム23の軸方向の後退に伴って、前記一対の柱状体22eの長さ方向(軸方向)に沿って移動する。
前記一対のガイド部24dは、図15〜図17に示されているように、前記した柱状体22eの対向する内側面から幅方向の両側面に沿った形状になされており、したがって前記回転カム23の後退移動に伴って、クッション部材24が圧縮変形する際には、円環状の鍔部24cは前記柱状体22eの長さ方向に沿ってほぼ直線運動するように動作する。
したがって、筆記圧を受けることにより前記回転カム23を介して圧縮変形するクッション部材24は、前記柱状体22eの長手方向に沿って直線的に圧縮作用を受ける。これにより、前記した回転カム23はねじれ作用を受けることなく、軸方向に直線的に移動することができ、回転駆動機構21の円滑な回転駆動動作を保証することができる。
前記した回転駆動機構21おいては、さらに図9に示されているように、前記一対の柱状体22eにおける円筒部22a側の幅寸法をa1、リング部材22f側の幅寸法をa2とした場合、a1>a2の関係となるように構成されている。すなわち、前記クッション部材24の圧縮方向に向かって、前記各柱状体22eの周方向の幅寸法が僅かに縮小するテーパー形状を構成している。
図15および図16は、前記した構成による独自の効果を説明するものである。すなわち図15はホルダー部材22に回転カム23が装着されていない図9に示す状態におけるガイド部24dと柱状体22eの関係を示している。この状態においては凹状のガイド部24cの全体が、柱状体22eにほぼ密着した状態になされている。
また図16は、ホルダー部材22に回転カム23を装着した図10に示す状態におけるガイド部24dと柱状体22eの関係を示している。この状態においては柱状体22eの幅方向に対して、ガイド部24cの凹部の両外側に若干隙間g1が発生するようになされる。したがって、回転カム23の後退によってクッション部材24が圧縮される場合には、ガイド部24cの凹部の両外側に生ずる柱状体22eとの間の隙間g1は、さらに拡大されることになる。
これによると、筆記中における特に筆記圧が解除された際のチャック6および回転カム23等の戻り動作において、前記柱状体22eに対するガイド部24dの接触抵抗が除々に増大するという程よいダンパー効果をもたらすことができる。したがって、筆記動作に伴う前記したクッション動作において、特に前記した戻り動作の感触を大幅に改善させることに寄与できる。
加えて、この実施の形態においては、図11に示されているように、前記一対の柱状体22eにおける円筒部22a側の対向寸法をb1、リング部材22f側の対向寸法をb2とした場合、b1<b2の関係となるように構成されていることが望ましい。
これは、前記クッション部材24の圧縮方向に向かって、前記各柱状体22eを結ぶ内径寸法が僅かに拡大するテーパー形状を構成している。
図17は、ホルダー部材22に回転カム23を装着した図12に示す状態におけるガイド部24dと柱状体22eの関係を示している。この状態においては柱状体22eの対向する内側面とガイド部24cとの間に若干の隙間g2が発生するようになされる。したがって、回転カム23の後退によってさらにクッション部材24が圧縮される場合には、柱状体22eとガイド部24cとの隙間g2は、さらに拡大されることになる。
この構成によっても、筆記中における特に筆記圧が解除された際のチャック6および回転カム23等の戻り動作において、前記柱状体22eに対するガイド部24dの接触抵抗が除々に増大するという程よいダンパー効果をもたらすことができる。
したがって、前記した構成をさらに採用することによって、筆記動作に伴う前記したクッション動作の感触を改善させることに寄与できる。
1 軸筒
3 口先部材
4 芯ケース
5 芯ケース継手
6 チャック
7 締め具
9 スライダー
10 先端パイプ
12 保持チャック
13 チャックスプリング
21 回転駆動機構
22 ホルダー部材
22a 円筒部
22b 弾性部材
22c 第1固定カム
22d 第2固定カム
22e 柱状体
22f リング部材
23 回転カム
23a 上側カム
23b 下側カム
23c 回転軸
24 クッション部材
24a スリット
24c 鍔部
24d ガイド部
25 滑り部材(トルクキャンセラー)
25a 半球状突起
31 消しゴム受け台
31a アンダーカット部
31b 第1スプリング体
31c 第2スプリング体
31d 円筒体
31f 当接部
33 クリップ支持体
33a クリップ
34 消しゴム
35 ノックカバー

Claims (7)

  1. 筆記芯が受ける筆記圧に基づいて回転カムを回転駆動させる回転駆動機構を備え、前記回転カムの回転運動を前記筆記芯に伝達するように構成したシャープペンシルであって、
    前記回転駆動機構は、前記回転カムを回転可能にかつ軸方向に移動可能に支持するホルダー部材と、前記ホルダー部材に取り付けられ、前記回転カムを軸方向の前方に付勢するクッション部材が具備されると共に、筆記芯が受ける筆記圧に基づく前記回転カムの軸方向の移動によって、前記回転カムに回転運動を与えるように構成され、
    前記ホルダー部材には、軸方向に長い柱状体が前記クッション部材に隣接して配置されると共に、前記クッション部材には前記柱状体に対峙する位置に凹状のガイド部が形成され、筆記圧を受けることにより前記回転カムを介して圧縮変形する前記クッション部材に形成されたガイド部が、前記柱状体の長手方向に沿って移動するように構成したことを特徴とするシャープペンシル。
  2. 前記クッション部材における前記回転カムの装着側には、軸に直交する方向に突出する鍔部が形成され、当該鍔部に前記凹状のガイド部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載されたシャープペンシル。
  3. 前記ホルダー部材に形成された柱状体は、前記クッション部材を中央にして当該クッション部材を囲むようにして複数本配置され、前記クッション部材の圧縮方向に向かって、前記各柱状体の周方向の幅寸法が縮小するテーパー形状を構成していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたシャープペンシル。
  4. 前記ホルダー部材に形成された柱状体は、前記クッション部材の圧縮方向に向かって、前記各柱状体を結ぶ内径寸法が拡大するテーパー形状を構成していることを特徴とする請求項3に記載されたシャープペンシル。
  5. 前記回転カムの軸方向に直交する上下面にはそれぞれ円環状に連続した多数のカム面が形成され、前記ホルダー部材には、前記回転カムの上下のカム面を挟むように対峙して配置された第1固定カムおよび第2固定カムが具備され、
    前記第1固定カムは、前記回転カムの軸方向の後退動作により当該回転カムの上側のカム面に噛み合って、前記回転カムを一方向に回転駆動させると共に、前記第2固定カムは、前記回転カムの軸方向の前進動作により当該回転カムの下側のカム面に噛み合って、前記回転カムを前記一方向に回転駆動させることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載されたシャープペンシル。
  6. 前記クッション部材と前記回転カムとの間には、前記回転カムの軸方向の後端面に接して、前記回転カムとの間で滑り動作がなされる滑り部材が配置され、前記滑り部材は前記クッション部材に取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載されたシャープペンシル。
  7. 前記クッション部材は、前記ホルダー部材に対して二色成形により取り付けられ、前記滑り部材は前記クッション部材に対して二色成形により取り付けられていることを特徴とする請求項6に記載されたシャープペンシル。
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