JP6021511B2 - 熱交換器及び振動抑制部材の追設方法 - Google Patents

熱交換器及び振動抑制部材の追設方法 Download PDF

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Description

本発明は、内部に複数の伝熱管を有する熱交換器及び熱交換器に設けられる振動抑制部材の追設方法に関するものである。
従来、U字形の伝熱管を内部に複数設けた蒸気発生器等の熱交換器が知られている(例えば、特許文献1参照)。この熱交換器では、複数の伝熱管が平行に設けられており、熱媒等の流体が各伝熱管の内部を流通する。流体が伝熱管の内部を流通すると、伝熱管のU字形の円弧部では、流体の流通による振動(流体励起振動)が発生する。このため、熱交換器には、円弧部となる伝熱管の隙間にV字形状の振れ止め金具が振動抑制部材として挿入される。そして、挿入された振動抑制部材が伝熱管に当接することで、流体励起振動を抑制している。
特開昭61−291896号公報
ここで、振動抑制部材は、隣り合う伝熱管の隙間に挿入されることから、伝熱管の両側に配置されることとなる。通常、伝熱管の両側に配置された振動抑制部材は、軸方向において同位置となっている。このとき、各伝熱管のそれぞれの隙間は、円弧部における伝熱管扁平量のばらつき等による寸法公差に起因して、必ずしも一定にはなっていない。ここで、伝熱管扁平量とは、伝熱管の長手方向に直交する一断面における最大外径と最小外径との差をいう。このため、複数の振動抑制部材のうち、一部の振動抑制部材が振動抑制部材に当接しておらず、振動抑制部材と伝熱管との間に隙間が生じる。この場合、伝熱管の振動を抑制することが難しくなるため、振動により伝熱管と振動抑制部材とが接触し、接触部分が磨耗する可能性がある。
そこで、本発明は、複数の伝熱管の振動を好適に抑制することができる熱交換器及び振動抑制部材の追設方法を提供することを課題とする。
本発明の熱交換器は、所定の隙間を空けて並べて設けられた複数の伝熱管と、隙間に設けられ、各伝熱管を挟んで両側に設けられた少なくとも一対の振動抑制部材と、を備え、一対の振動抑制部材は、一方の振動抑制部材と他方の振動抑制部材とが、伝熱管の軸方向において異なる位置に設けられ、一方の振動抑制部材は、伝熱管を押圧して設けられ、他方の振動抑制部材は、一方の振動抑制部材とは反対側から伝熱管を押圧して設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、一対の振動抑制部材により、各伝熱管を、その軸方向に沿って互い違いに押圧することができる。このため、一対の振動抑制部材を、各伝熱管に隙間なく接触させることができるため、一対の振動抑制部材は、各伝熱管の振動を好適に抑制することが可能となる。よって、伝熱管と振動抑制部材との接触部分における磨耗を低減することができる。
この場合、振動抑制部材は、隙間に複数設けられ、複数の振動抑制部材は、既設の複数の第1振動抑制部材と、新たに追設される複数の第2振動抑制部材とを含んでおり、各伝熱管を挟んで両側に設けられる第2振動抑制部材は、各伝熱管の軸方向において異なる位置に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、既設の第1振動抑制部材に、第2振動抑制部材を新たに追設することで、複数の振動抑制部材により、各伝熱管を、その軸方向に沿って互い違いに押圧することができる。このため、第2振動抑制部材を追設するだけで、複数の振動抑制部材を各伝熱管に隙間なく接触させることができるため、各伝熱管の振動を好適に抑制することが可能となる。
この場合、第2振動抑制部材は、隣り合う伝熱管が対向する方向である幅方向における長さが、第1振動抑制部材に比して長いことが好ましい。
この構成によれば、追設する第2振動抑制部材を、第1振動抑制部材よりも幅広にすることができる。このため、伝熱管の隙間に第1振動抑制部材と第2振動抑制部材とが配設されると、第2振動抑制部材は、第1振動抑制部材に比して隙間を押し広げる、つまり、第1振動抑制部材に比して伝熱管をより押圧することが可能となる。このため、新たに追設される第2振動抑制部材により、伝熱管を積極的に押圧することができるため、各伝熱管の振動を好適に抑制することが可能となる。
この場合、第2振動抑制部材は、隙間へ挿入される挿入方向に直交する面で切った断面が矩形状に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、伝熱管と第2振動抑制部材との接触部分を線接触にできるため、接触部分を大きくすることができ、第2振動抑制部材の伝熱管に対する押圧の負荷を分散させることができる。
この場合、第2振動抑制部材は、隙間へ挿入される挿入方向に直交する面で切った断面が円形状に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、伝熱管と第2振動抑制部材との接触部分を点接触にできるため、接触部分を小さくすることができ、第2振動抑制部材の挿入時における摩擦抵抗を低減することができる。
この場合、第2振動抑制部材は、隙間へ挿入される挿入方向の後端側から先端側に向かって先細りとなるテーパ状に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、挿入方向の先端側が細くなっているため、第2振動抑制部材は、伝熱管の隙間に挿入し易いものとすることができる。
本発明の振動抑制部材の追設方法は、所定の隙間を空けて並べて設けられた複数の伝熱管と、隙間に設けられた複数の第1振動抑制部材とを備える既設の熱交換器に対し、第2振動抑制部材を新たに追設する振動抑制部材の追設方法であって、複数の第1振動抑制部材は、各伝熱管を挟んで両側に設けられ、且つ、各伝熱管の軸方向において同じ位置に設けられ、複数の第2振動抑制部材は、各伝熱管を挟んで両側に設けられ、伝熱管の軸方向において隣り合う第1振動抑制部材の間に設けられ、且つ、各伝熱管の軸方向において異なる位置に設けられることを特徴とする。
この構成によれば、複数の伝熱管及び複数の第1振動抑制部材を備える既設の熱交換器に、第2振動抑制部材を新たに追設することで、複数の第2振動抑制部材により、各伝熱管を、その軸方向に沿って互い違いに押圧することができる。このため、第2振動抑制部材を追設するだけで、複数の第2振動抑制部材を、各伝熱管に隙間なく接触させることができるため、各伝熱管の振動を好適に抑制することが可能となる。よって、伝熱管と各振動抑制部材との接触部分における磨耗を低減することができる。
図1は、実施例1に係る蒸気発生器の側断面概略図である。 図2は、伝熱管群の平面視概略図である。 図3は、図2のA−A断面図である。 図4は、伝熱管群の斜視概略図である。 図5は、伝熱管群の一部を上方側から見た平面図である。 図6は、第2振動抑制部材の配設前の伝熱管群の一部を上方側から見た平面図である。 図7は、実施例2に係る蒸気発生器の伝熱管群の一部を上方側から見た平面図である。 図8は、実施例3に係る蒸気発生器の伝熱管群の一部を上方側から見た平面図である。 図9は、実施例4に係る蒸気発生器の伝熱管群に配設される第2振動抑制部材の三面図である。 図10は、実施例5に係る蒸気発生器の伝熱管群の一部を上方側から見た平面図である。 図11は、振動抑制部材の追設方法に関するフローチャートである。
以下に、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、実施例1に係る蒸気発生器の側断面概略図である。内部に複数の伝熱管を有する熱交換器として、例えば、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)に用いられる蒸気発生器1がある。この蒸気発生器1には、原子炉内を流通する原子炉冷却材及び中性子減速材としての一次冷却材(例えば、軽水)と、タービン内を流通する二次冷却材とが流入する。そして、蒸気発生器1では、高温高圧となった一次冷却材を、二次冷却材と熱交換させることにより、二次冷却材を蒸発させて蒸気を発生させ、かつ高温高圧となった一次冷却材を冷却している。
蒸気発生器1は、上下方向に延在し、かつ密閉された中空円筒形状となっている。蒸気発生器1は、上半部に対して下半部が若干小径とされた胴部2を有している。胴部2は、その下半部内に、該胴部2の内壁面と所定間隔をもって配置された円筒形状を成す管群外筒3が設けられている。この管群外筒3は、その下端部が、胴部2の下半部内の下方に配置された管板4近傍まで延設されている。管群外筒3内には、伝熱管群51が設けられている。伝熱管群51は、逆U字形状をなす複数の伝熱管5から成る。各伝熱管5は、U字形状の円弧部が上方側に凸となるように配置され、下方側の両端部が管板4に支持されているとともに、中間部が複数の管支持板6を介して管群外筒3に支持されている。管支持板6には、多数の貫通孔(図示せず)が形成されており、この貫通孔内に各伝熱管5が挿通されている。
胴部2は、その下端部に水室7が設けられている。水室7は、内部が隔壁8により入室71と出室72とに区画されている。入室71は、各伝熱管5の一端部が連通され、出室72は、各伝熱管5の他端部が連通されている。また、入室71は、胴部2の外部に通じる入口ノズル74が形成され、出室72は、胴部2の外部に通じる出口ノズル75が形成されている。そして、入口ノズル74は、加圧水型原子炉から一次冷却材が送られる冷却水配管(図示せず)が連結され、出口ノズル75は、熱交換された後の一次冷却材を加圧水型原子炉に送る冷却水配管(図示せず)が連結される。
胴部2は、その上半部内に、熱交換後の二次冷却材を蒸気(気相)と熱水(液相)とに分離する気水分離器9、および分離された蒸気の湿分を除去して乾き蒸気に近い状態とする湿分分離器10が設けられている。気水分離器9と伝熱管群51との間には、外部から胴部2内に二次冷却材の給水を行う給水管11が挿入されている。さらに、胴部2は、その上端部に、蒸気排出口12が形成されている。また、胴部2は、その下半部内に、給水管11からこの胴部2内に給水された二次冷却材を、胴部2と管群外筒3との間を流下させて管板4にて折り返させ、伝熱管群51に沿って上昇させる給水路13が形成されている。なお、蒸気排出口12は、タービンに蒸気を送る冷却水配管(図示せず)が連結され、給水管11は、タービンで使用された蒸気が復水器(図示せず)で冷却された二次冷却材を供給するための冷却水配管(図示せず)が連結される。
このような蒸気発生器1において、加圧水型原子炉で加熱された一次冷却材は、入室71に送られ、多数の伝熱管5内を通って循環して出室72に至る。一方、復水器で冷却された二次冷却材は、給水管11に送られ、胴部2内の給水路13を通って伝熱管群51に沿って上昇する。このとき、胴部2内で、高圧高温の一次冷却材と二次冷却材との間で熱交換が行われる。そして、冷却された一次冷却材は、出室72から加圧水型原子炉に戻される。一方、高圧高温の一次冷却材と熱交換を行った二次冷却材は、胴部2内を上昇し、気水分離器9で蒸気と熱水とに分離される。そして、分離された蒸気は、湿分分離器10で湿分が除去されてからタービンに送られる。
このように構成された蒸気発生器1では、一次冷却材が各伝熱管5内を通過する際、逆U字形状の円弧部にて流体励起振動が発生する。そこで、伝熱管5の円弧部には、伝熱管5の振動を抑制する複数の振動抑制部材14が設けられている。
図2は、伝熱管群の平面視概略図である。図3は、図2のA−A断面図である。図4は、伝熱管群の斜視概略図である。図5は、伝熱管群の一部を上方側から見た平面図である。図6は、第2振動抑制部材の配設前の伝熱管群の一部を上方側から見た平面図である。
伝熱管群51の上端部は、逆U字形状となる複数の伝熱管5の円弧部が配置されることで、半球形状に形成されている。つまり、図3に示すように、各伝熱管5は、面内において所定の曲率半径で曲げられている。このため、伝熱管5は、その円弧部の中央となる頂部と曲率半径の中心とを通る伝熱管5の軸断面である中心面Cを挟んで、左右対称に形成される。そして、複数の伝熱管5は、各面内において曲率半径の径方向外側に向かうにつれて曲率半径が大きくなるように設けられると共に、軸方向が平行となるように設けられることで伝熱管層5Aとなる。
また、図2に示すように、伝熱管層5Aは、その面内に直交する面外方向に所定の隙間を空けて平行に並べて設けられている。この複数の伝熱管層5Aでは、面内において曲率半径の径方向の最外側にあるそれぞれの伝熱管5が、面外方向の外側に向かうにつれて曲率半径が小さくなる。このように複数の伝熱管5が並べられることで、伝熱管群51の上端部は半球形状に形成される。
図4に示すように、複数の振動抑制部材14は、平行に並んだ複数の伝熱管層5Aの間にそれぞれ挿入される。各振動抑制部材14は、例えば、ステンレス等の金属材で構成されている。複数の振動抑制部材14は、蒸気発生器1の組み立て時に配設される複数の第1振動抑制部材14Aと、蒸気発生器1の組み立て後(例えば、蒸気発生器1の設置後)に配設される複数の第2振動抑制部材14Bとを有している。なお、図4では、追設される第2振動抑制部材14Bの一部を例示したものであり、図4に示す配置に限定されない。
図3に示すように、第1振動抑制部材14Aは、矩形断面をなす棒体をほぼV字形状に折り曲げて形成されている。第1振動抑制部材14Aは、折り曲げられた屈曲部が伝熱管5の曲率半径における径方向の中心側(内側)に位置するように配置され、その両端部が径方向の外側に位置するように配置される。第1振動抑制部材14Aの両端部は、曲率半径の径方向の最外側にある伝熱管5から外側に突出している。
また、図3に示すように、複数の第1振動抑制部材14Aは、V字形状の大きい第1振動抑制部材14Aと、V字形状の小さい第1振動抑制部材14Aとを含んでいる。そして、V字形状の大きい第1振動抑制部材14Aの内側には、V字形状の小さい第1振動抑制部材14Aが配置されることで対を成している。対を成した第1振動抑制部材14Aは、面外方向に隣り合う(積層される)2層の伝熱管層5Aの隙間において、例えば3組配設される。3組の対となる第1振動抑制部材14Aは、曲率半径の周方向に沿って設けられる。つまり、3組のうち、1組の対となる第1振動抑制部材14Aは、その屈曲部が中心面C上に位置するように中央に設けられ、中央の対となる第1振動抑制部材14Aの両側にそれぞれ、1組の対となる第1振動抑制部材14Aが設けられる。
上記のように、複数の第1振動抑制部材14Aが配設されることで、図4に示すように、複数の第1振動抑制部材14Aの端部は、伝熱管群51の半球形状の円弧に沿って伝熱管層5Aの面外方向、つまり伝熱管5が対向する方向に一列に並んで配置される。また、一列となる第1振動抑制部材14Aの端部は、伝熱管群51の半球形状の円弧に沿って伝熱管層5Aの面内方向に沿って所定の間隔を空けて複数列配設される。つまり、各伝熱管5を挟んで両側に設けられる第1振動抑制部材14Aの端部は、各伝熱管5の軸方向において同じ位置に設けられていることから、複数の第1振動抑制部材14Aの端部は、格子状に配置されることとなる。
そして、図5および図6に示すように、複数の第1振動抑制部材14Aの端部が格子状に配置されることにより、伝熱管層5Aの隙間は、伝熱管5の軸方向に複数に区画されると共に、伝熱管5が並んでいる方向に複数に区画されている。つまり、伝熱管層5Aの隙間は、格子状となるように複数の領域Sに区画される。このため、伝熱管層5Aの隙間は、第1振動抑制部材14Aによって規定される。
各第1振動抑制部材14Aの両端部には、接合部材15Aがそれぞれ設けられている。この接合部材15Aは、図2から図4に示すように、後述する保持部材16Aに接合される。なお、接合部材15Aは、例えば、ステンレス等の金属材で構成されている。
保持部材16Aは、図2及び図4に示すように、伝熱管群51の半球状の外周に沿って円弧状に形成された棒体である。この保持部材16Aは、伝熱管群51の半球形状の円弧に沿って一列に並んだ各第1振動抑制部材14Aの端部を繋ぐように配置される。そして、この保持部材16Aに、各第1振動抑制部材14Aの端部に設けられた接合部材15Aが溶接等により接合される。また、この保持部材16Aには、後述する取付部材17が溶接等により接合される。
取付部材17は、ほぼコ字形状に形成され、曲率半径の径方向の最外側にある伝熱管5と、その内側の伝熱管5との間に挿入されている。そして、取付部材17の両端部が溶接等により保持部材16Aに接合されることで、保持部材16Aが伝熱管群51に取り付けられる。
なお、第1振動抑制部材14Aは、V字形状のものを用いたが、直方体形状(直線形状)のものを用いたり、あるいは、V字形状のものと直方体形状のものとを混在して用いたりしてもよく、特に限定されない。
図3及び図5に示すように、第2振動抑制部材14Bは、矩形断面をなす直方体形状(直線形状)の棒体となっている。つまり、第2振動抑制部材14Bは、隙間へ挿入される挿入方向に直交する面で切った断面が矩形状に形成されている。第2振動抑制部材14Bは、その長手方向が曲率半径の径方向と同方向となるように配置される。つまり、第2振動抑制部材14Bは、その長手方向の一端部が伝熱管5の曲率半径における径方向の中心側(内側)に位置するように配置され、その長手方向の他端部が径方向の外側に位置するように配置される。このため、第2振動抑制部材14Bは、長手方向の一端部側が挿入方向の先端側となり、長手方向の他端側が挿入方向の後端側となることから、一端側から伝熱管5の隙間に挿入される。また、第2振動抑制部材14Bの他端部は、曲率半径の径方向の最外側にある伝熱管5から外側に突出している。
複数の第2振動抑制部材14Bは、面外方向において所定の伝熱管層5Aの両側(図3の前後方向)にそれぞれ形成される2つの隙間において、例えば11つ配設されており、複数の第1振動抑制部材14Aの間にそれぞれ配置されている。具体的に、11つの第2振動抑制部材14Bは、1組の対となる第1振動抑制部材14Aに対してそれぞれ3つ設けられ、また、3組の対となる第1振動抑制部材14Aの間に2つ設けられている。1組の対となる第1振動抑制部材14Aに対して設けられた3つの第2振動抑制部材14Bは、その1つがV字形状の小さい第1振動抑制部材14Aの内側に設けられている。残りの2つの第2振動抑制部材14Bは、V字形状の小さい第1振動抑制部材14Aの両端部とV字形状の大きい第1振動抑制部材14Aの両端部との間にそれぞれ設けられる。また、3組の対となる第1振動抑制部材14Aの間に設けられた2つの第2振動抑制部材14Bは、中央に設けられた1組の対となる第1振動抑制部材14Aとその両側に設けられた2組の対となる第1振動抑制部材14Aとの間にそれぞれ設けられる。
この11つの第2振動抑制部材14Bは、一方(図3の前方)の隙間に5つ設けられ、他方(図3の後方)の隙間に6つ設けられる。一方の隙間に設けられた5つの第2振動抑制部材14Bは、V字形状の小さい第1振動抑制部材14Aの内側に設けられた3つの第2振動抑制部材14Bと、3組の対となる第1振動抑制部材14Aの間に設けられた2つの第2振動抑制部材14Bとで構成される。他方の隙間に設けられた6つの第2振動抑制部材14Bは、V字形状の小さい第1振動抑制部材14Aの両端部とV字形状の大きい第1振動抑制部材14Aの両端部との間にそれぞれ設けられた6つの第2振動抑制部材14Bで構成される。
このため、図3及び図5に示すように、面外方向において所定の伝熱管層5Aの両側にそれぞれ形成される2つの隙間において、11つの第2振動抑制部材14Bは、各伝熱管5を挟んで両側に設けられ、伝熱管5の軸方向に沿って所定の間隔を空けて交互に配置される。換言すれば、各伝熱管5を挟んで両側に設けられた第2振動抑制部材14Bは、伝熱管5の軸方向において異なる位置に設けられる。つまり、複数の第2振動抑制部材14Bは、千鳥状に配置される。
このとき、第2振動抑制部材14Bは、隣り合う伝熱管5が対向する方向である幅方向における長さ、つまり、面外方向における長さが、第1振動抑制部材14Aの幅方向における長さに比して長く形成されている。つまり、第2振動抑制部材14Bは、第1振動抑制部材14Aに比して幅広に形成される。
以上から、図5に示すように、複数の第1振動抑制部材14Aは格子状に配置され、複数の第2振動抑制部材14Bは千鳥状に配置され、また、第2振動抑制部材14Bは第1振動抑制部材14Aに比して幅広に形成される。このため、複数の第2振動抑制部材14Bは、伝熱管5を挟んで一方側の第2振動抑制部材14Bと他方側の第2振動抑制部材14Bとが、伝熱管5の軸方向において異なる位置に設けられ、一方側の第2振動抑制部材14Bは、伝熱管5を押圧して設けられ、他方側の第2振動抑制部材14Bは、一方側の第2振動抑制部材14Bとは反対側から伝熱管5を押圧して設けられている。これにより、複数の第2振動抑制部材14Bは、伝熱管5の軸方向の異なる位置において、伝熱管5が対向する方向に、つまり伝熱管層5Aの面外方向に、各伝熱管5を互い違いに押圧することができる。換言すれば、各伝熱管5は、その両側に設けられた複数の第2振動抑制部材14Bにより、伝熱管5の軸方向に沿って交互に押圧される。
ここで、第2振動抑制部材14Bは、断面矩形状に形成され、各伝熱管5は、丸管であることから、第2振動抑制部材14Bと伝熱管5とは線接触する。なお、図5では、複数の第2振動抑制部材14Bによって押圧される各伝熱管5がS字状に歪んで図示されているが、これは、伝熱管5が押圧されている事象を平易に説明するために図示したものであって、実際の伝熱管5は図5に示すような歪みとはなっていない。
上記のように、複数の第2振動抑制部材14Bが配設されることで、図示は省略するが、第1振動抑制部材14Aと同様に、複数の第2振動抑制部材14Bの端部は、伝熱管群51の半球形状の円弧に沿って伝熱管層5Aの面外方向に一列に並んで配置される。また、一列となる第2振動抑制部材14Bの端部は、伝熱管群51の半球形状の円弧に沿って伝熱管層5Aの面内方向に沿って所定の間隔を空けて複数列配設される。
各第2振動抑制部材14Bの他端部(径方向の外側の端部)には、接合部材15Bがそれぞれ設けられている。この接合部材15Bは、図2及び図3に示すように、後述する保持部材16Bに接合される。なお、接合部材15Bは、例えば、ステンレス等の金属材で構成されている。
保持部材16Bは、図2に示すように、保持部材16Aとほぼ同様となっており、伝熱管群51の半球状の外周に沿って円弧状に形成された棒体である。この保持部材16Bは、伝熱管群51の半球形状の円弧に沿って一列に並んだ各第2振動抑制部材14Bの端部を繋ぐように配置される。このため、保持部材16Bは、隣接する保持部材16Aの間に配置される。そして、この保持部材16Bに、各第2振動抑制部材14Bの他端部に設けられた接合部材15Bが溶接等により接合される。
次に、図5、図6及び図11を参照し、設置された既設の蒸気発生器1に対し、複数の第2振動抑制部材14Bを新たに追設する振動抑制部材の追設方法について説明する。図11は、振動抑制部材の追設方法に関するフローチャートである。
図6に示すように、第2振動抑制部材14Bの配設前の既設の蒸気発生器1において、伝熱管群51は、複数の伝熱管層5A(図6では最外側の伝熱管5のみ図示)が所定の隙間を空けて配設されることで、複数の伝熱管5は平行となる。また、V字状となる複数の第1振動抑制部材14Aを、隣り合う伝熱管層5Aの隙間に設けることで、複数の第1振動抑制部材14Aの端部は格子状に配置される。また、隣り合う伝熱管層5Aの隙間は、格子状に設けられた複数の第1振動抑制部材14Aの端部により、格子状となる複数の領域Sに区画される。
図5に示すように、複数の第2振動抑制部材14Bは、格子状となる複数の領域Sに対して千鳥状に挿入される(部材挿入工程:図11のステップS11)。具体的に、第2振動抑制部材14Bは、伝熱管層5Aの所定の隙間に挿入された後、面外方向に隣接する伝熱管層5Aの所定の隙間に挿入する。そして、この挿入を複数回繰り返すことで、複数の第2振動抑制部材14Bを、格子状となる複数の領域Sに対して千鳥状に配置する。
先ず、伝熱管層5Aの所定の隙間において、第2振動抑制部材14Bは、伝熱管5の軸方向に沿って複数に区画された領域Sに対し、第2振動抑制部材14Bが挿入される領域Sと第2振動抑制部材14Bが挿入されない領域Sとが伝熱管5の軸方向に沿って交互となるように挿入される。このとき、第2振動抑制部材14Bは、伝熱管5の軸方向において、領域Sの中央に1つ配置される。なお、第2振動抑制部材14Bを隙間に挿入する場合、隙間は、所定の治具を用いて事前に押し広げてもよいし、挿入する第2振動抑制部材14Bにより押し広げてもよい。
この後、伝熱管層5Aの所定の隙間に第2振動抑制部材14Bを挿入すると、続いて、面外方向に隣接する伝熱管層5Aの所定の隙間に第2振動抑制部材14Bを挿入する。面外方向に隣接する伝熱管層5Aの所定の隙間において、第2振動抑制部材14Bは、伝熱管5の軸方向に沿って複数に区画された領域Sに対し、第2振動抑制部材14Bが挿入される領域Sと第2振動抑制部材14Bが挿入されない領域Sとが伝熱管5の軸方向に沿って交互となるように挿入される。このとき、第2振動抑制部材14Bは、伝熱管層5Aの面外方向においても、第2振動抑制部材14Bが挿入される領域Sと第2振動抑制部材14Bが挿入されない領域Sとが交互となるように挿入される。
そして、伝熱管層5Aの所定の隙間への第2振動抑制部材14Bの挿入と、所定の隙間に対して面外方向に隣接する伝熱管層5Aの所定の隙間への第2振動抑制部材14Bの挿入とが繰り返し行われることで、格子状となる複数の領域Sに対し、複数の第2振動抑制部材14Bが千鳥状となるように配置される。千鳥状に配置された複数の第2振動抑制部材14Bの他端部は、伝熱管群51の半球形状の円弧に沿って、伝熱管層5Aの面外方向に一列に並んで配置されると共に、伝熱管層5Aの面内方向に所定の間隔を空けて複数列に並んで配置される。
複数の第2振動抑制部材14Bの挿入が終了すると、続いて、保持部材16Aの間に保持部材16Bをそれぞれ配置する。保持部材16Aの間に配置されたそれぞれの保持部材16Bには、各第2振動抑制部材14Bの他端部に設けられた接合部材15Bが接合される(部材接合工程:図11のステップS12)。これをもって、第2振動抑制部材14Bの追設が終了する。
以上のように、実施例1の構成によれば、既設の第1振動抑制部材14Aに、第2振動抑制部材14Bを千鳥状に新たに追設することで、各伝熱管5の両側に複数の第2振動抑制部材14Bを押圧するように配置することができる。このとき、複数の第2振動抑制部材14Bは、伝熱管5の軸方向において異なる位置となっていることから、各伝熱管5を、その軸方向に沿って互い違いに押圧することができる。このため、第2振動抑制部材14Bは、各伝熱管5の振動を好適に抑制することが可能となる。よって、蒸気発生器1は、伝熱管5と振動抑制部材14との接触部分における磨耗を低減することができる。
また、実施例1の構成によれば、第2振動抑制部材14Bを、第1振動抑制部材14Aよりも幅広に形成することができる。このため、伝熱管5の隙間に第1振動抑制部材14Aと第2振動抑制部材14Bとが配設されると、第2振動抑制部材14Bは、第1振動抑制部材14Aに比して隙間を押し広げる、つまり、第1振動抑制部材14Aに比して伝熱管5をより押圧することが可能となる。このため、新たに追設される第2振動抑制部材14Bにより、伝熱管5を積極的に押圧することができるため、各伝熱管5の振動を好適に抑制することが可能となる。
また、実施例1の構成によれば、第2振動抑制部材14Bを断面矩形状に形成することができるため、伝熱管5との接触部分を線接触にすることができる。このため、伝熱管5と第2振動抑制部材14Bとの接触部分を大きくすることができ、第2振動抑制部材14Bの伝熱管5に対する押圧の負荷を分散させることができる。
次に、図7を参照して、実施例2に係る蒸気発生器80について説明する。なお、実施例2では、実施例1と重複する記載を避けるべく、実施例1と異なる部分についてのみ言及する。図7は、実施例2に係る蒸気発生器の伝熱管群の一部を上方側から見た平面図である。実施例1の蒸気発生器1では、第2振動抑制部材14Bを断面矩形状に形成したが、実施例2の蒸気発生器80では、第2振動抑制部材81を断面円形状に形成している。以下、図7を参照して、実施例2の蒸気発生器80について説明する。
実施例2の蒸気発生器80において、第2振動抑制部材81は、円形断面となる円柱形状の棒体となっている。つまり、第2振動抑制部材81は、隙間へ挿入される挿入方向に直交する面で切った断面が円形状に形成されている。また、第2振動抑制部材81は、その直径が、第1振動抑制部材14Aの幅方向(面外方向)における長さに比して長く形成されている。ここで、各伝熱管5は、丸管であることから、第2振動抑制部材81と伝熱管5とは点接触する。このため、伝熱管層5Aの隙間に第2振動抑制部材81が挿入されると、第2振動抑制部材81は、各伝熱管5と点接触しながら挿入される。
以上のように、実施例2の構成によれば、第2振動抑制部材81を円形断面に形成することができるため、伝熱管5との接触部分を点接触にすることができる。このため、蒸気発生器80では、伝熱管5と第2振動抑制部材81との接触部分を小さくできることから、摩擦抵抗を小さくすることができるため、第2振動抑制部材81を挿入し易くすることができる。
次に、図8を参照して、実施例3に係る蒸気発生器90について説明する。なお、実施例3でも、実施例1と重複する記載を避けるべく、実施例1と異なる部分についてのみ言及する。図8は、実施例3に係る蒸気発生器の伝熱管群の一部を上方側から見た平面図である。実施例1の蒸気発生器1では、伝熱管層5Aの隙間における各領域Sに、第2振動抑制部材14Bを1つ配置したが、実施例3の蒸気発生器90では、第2振動抑制部材14Bを各領域Sに複数配置している。以下、図8を参照して、実施例3の蒸気発生器90について説明する。
実施例3の蒸気発生器90において、第2振動抑制部材14Bは、複数の第1振動抑制部材14Aの端部により区画された格子状に配置される複数の領域Sに対し、第2振動抑制部材14Bが挿入される領域Sと第2振動抑制部材14Bが挿入されない領域Sとが、面内方向および面外方向に沿って交互となるように千鳥状に挿入される。このとき、第2振動抑制部材14Bは、各領域Sに2つ挿入され、2つの第2振動抑制部材14Bは、伝熱管5の軸方向(面内方向)に並べて設けられ、且つ、2つの第2振動抑制部材14Bの面内方向の外側にある2つの第1振動抑制部材14Aの端部側にそれぞれ寄せて設けられている。
以上のように、実施例3の構成によれば、第1振動抑制部材14Aの端部により区画された各領域Sが面内方向に長い場合であっても、2つの第2振動抑制部材14Bは、各領域Sの面内方向の両側において、各伝熱管5を面外方向に適切に押圧することができる。このため、第2振動抑制部材14Bは、各伝熱管5の振動を好適に抑制することが可能となる。よって、蒸気発生器90は、伝熱管5と振動抑制部材14との接触部分における磨耗を低減することができる。
次に、図9を参照して、実施例4に係る蒸気発生器100について説明する。なお、実施例4でも、実施例1と重複する記載を避けるべく、実施例1と異なる部分についてのみ言及する。図9は、実施例4に係る蒸気発生器の伝熱管群に配設される第2振動抑制部材の三面図である。実施例1の蒸気発生器1では、断面矩形状となる長方体形状の第2振動抑制部材14Bを配置したが、実施例4の蒸気発生器100では、テーパ形状となる第2振動抑制部材101を配置している。以下、図9を参照して、実施例4の蒸気発生器100について説明する。
実施例4の蒸気発生器100において、第2振動抑制部材101は、図9に示すように、面内方向における長さが、他端側(後端側)から一端側(先端側)に向かって同じ長さとなる直線形状に形成される。一方で、第2振動抑制部材101は、幅方向(面外方向)において、他端側から一端側に向かって先細りとなるテーパ状に形成されている。つまり、第2振動抑制部材101は、面外方向における両側面がテーパ面101aとなっており、テーパ面101aは他端側から一端側に向かって内側に向かう傾斜面となっている。この第2振動抑制部材101は、細く形成された一端部の面外方向における長さが、第1振動抑制部材14Aの面外方向における長さに比して短く(薄く)なっている。一方で、第2振動抑制部材101は、太く形成された他端部の面外方向における長さが、第1振動抑制部材14Aの面外方向における長さに比して長く(厚く)なっている。
以上のように、実施例4の構成によれば、第2振動抑制部材101を、他端側から一端側に向かって先細りとなるテーパ状に形成することができる。このため、第2振動抑制部材101を伝熱管層5Aの隙間に挿入する場合、第2振動抑制部材101の一端部が薄くなっていることから、第2振動抑制部材101の一端部を伝熱管層5Aの隙間に容易に挿入することができる。そして、第2振動抑制部材101をさらに挿入することで、第2振動抑制部材101の他端部を伝熱管層5Aの隙間に位置させることができるため、第2振動抑制部材101の他端部により伝熱管5を好適に押圧することができる。なお、第2振動抑制部材101は、面内方向(幅方向に直交する方向)において、他端側から一端側に向かって先細りとなるテーパ状に形成してもよい。
次に、図10を参照して、実施例5に係る蒸気発生器110について説明する。なお、実施例5でも、実施例1と重複する記載を避けるべく、実施例1と異なる部分についてのみ言及する。図10は、実施例5に係る蒸気発生器の伝熱管群の一部を上方側から見た平面図である。実施例1の蒸気発生器1では、既設の蒸気発生器1に、第2振動抑制部材14Bを新たに追設することで、第2振動抑制部材14Bを千鳥状に配置したが、実施例5の蒸気発生器110では、蒸気発生器110の組み立て時に振動抑制部材111を千鳥状に配設している。以下、図10を参照して、実施例5の蒸気発生器110について説明する。
実施例5に係る蒸気発生器110において、複数の振動抑制部材111は、図10に示すように、面外方向に隣り合う伝熱管層5Aの隙間にそれぞれ挿入される。複数の振動抑制部材111は、面外方向において所定の伝熱管層5Aの両側にそれぞれ形成される2つの隙間のうち、一方の隙間に、複数の第1振動抑制部材111Aが設けられ、他方の隙間に、複数の第2振動抑制部材111Bが設けられる。
なお、実施例1では、第2振動抑制部材14Bが、第1振動抑制部材14Aに比して幅広に形成されたが、実施例5では、第2振動抑制部材111Bと第1振動抑制部材111Aとが同幅となっている。
複数の第1振動抑制部材111Aは、実施例1の第1振動抑制部材14Aと同様の構成となっており、3組の対となる第1振動抑制部材14Aが、伝熱管層5Aにおける曲率半径の周方向に沿って設けられる。
複数の第2振動抑制部材111Bは、実施例1の第2振動抑制部材14Bと同様の構成となっており、11つの第2振動抑制部材111Bが、1組の対となる第1振動抑制部材111Aに対してそれぞれ3つ設けられ、また、3組の対となる第1振動抑制部材111Aの間に2つ設けられている。このとき、実施例1では、11つの第2振動抑制部材14Bを、面外方向において所定の伝熱管層5Aの両側にそれぞれ形成される2つの隙間の一方に5つ、他方に6つ設けたが、実施例5では、11つの第2振動抑制部材111Bを伝熱管層5Aの他方の隙間に設けている。
そして、複数の第1振動抑制部材111Aが設けられた隙間と、複数の第2振動抑制部材111Bが設けられた隙間とが、伝熱管層5Aの面外方向において交互になっている。このため、図10に示すように、複数の第1振動抑制部材111Aと複数の第2振動抑制部材111Bとは、各伝熱管5を挟んで両側に設けられ、伝熱管5の軸方向に沿って所定の間隔を空けて交互に配置されている。換言すれば、各伝熱管5を挟んで両側に設けられた複数の振動抑制部材111は、伝熱管5の軸方向において異なる位置に設けられる。つまり、複数の振動抑制部材111は、千鳥状に配置される。
以上のように、実施例5の構成によれば、蒸気発生器110の組み立て時において、複数の振動抑制部材111を千鳥状に配置することで、各伝熱管5の両側に複数の振動抑制部材111を押圧するように配置することができる。このとき、複数の振動抑制部材111は、各伝熱管5の軸方向において異なる位置となっていることから、各伝熱管5を、その軸方向に沿って互い違いに押圧することができる。このため、複数の振動抑制部材111は、各伝熱管5の振動を好適に抑制することが可能となる。よって、蒸気発生器110は、伝熱管5と振動抑制部材111との接触部分における磨耗を低減することができる。
なお、実施例1から5では、複数の第2振動抑制部材14B、81、101または複数の振動抑制部材111を、千鳥状に配置したが、この構成に限らず、少なくとも一対の振動抑制部材を、伝熱管5を挟んで径方向の両側に設けると共に、伝熱管5の軸方向において異なる位置に設けていればよい。
1 蒸気発生器
2 胴部
3 管群外筒
4 管板
5 伝熱管
5A 伝熱管層
6 管支持板
7 水室
8 隔壁
9 気水分離器
10 湿分分離器
11 給水管
12 蒸気排出口
14 振動抑制部材
14A 第1振動抑制部材
14B 第2振動抑制部材
15A 接合部材
15B 接合部材
16A 保持部材
16B 保持部材
17 取付部材
51 伝熱管群
71 入室
72 出室
74 入口ノズル
75 出口ノズル
80 蒸気発生器(実施例2)
81 第2振動抑制部材(実施例2)
90 蒸気発生器(実施例3)
100 蒸気発生器(実施例4)
101 第2振動抑制部材(実施例4)
110 蒸気発生器(実施例5)
111 振動抑制部材(実施例5)
111A 第1振動抑制部材(実施例5)
111B 第2振動抑制部材(実施例5)
S 領域

Claims (7)

  1. 所定の隙間を空けて並べて設けられた複数の伝熱管と、
    前記隙間に設けられ、前記各伝熱管を挟んで両側に設けられた複数の振動抑制部材と、を備え、
    複数の前記振動抑制部材は、既設の複数の第1振動抑制部材と、新たに追設される複数の第2振動抑制部材とを含んでおり、
    複数の前記第1振動抑制部材は、前記各伝熱管を挟んで一方側に設けられる複数の前記第1振動抑制部材と、前記各伝熱管を挟んで他方側に設けられる複数の前記第1振動抑制部材とが、前記各伝熱管の軸方向において同じ位置に設けられ、
    前記伝熱管の前記隙間は、複数の前記第1振動抑制部材によって、前記伝熱管の軸方向に複数に区画されると共に、前記伝熱管が並んでいる方向に複数に区画されることで、格子状となる複数の領域に区画され、
    複数の前記第2振動抑制部材は、前記各伝熱管を挟んで一方側に設けられる複数の前記第2振動抑制部材と、前記各伝熱管を挟んで他方側に設けられる複数の前記第2振動抑制部材とが、前記各伝熱管の軸方向において異なる位置に設けられ、
    一方側の複数の前記第2振動抑制部材は、前記伝熱管を押圧して設けられると共に、前記伝熱管の軸方向に沿って複数に区画された前記領域に対し、前記第2振動抑制部材が挿入される領域と前記第2振動抑制部材が挿入されない領域とが前記伝熱管の軸方向に沿って交互となるように配置され、
    他方側の複数の前記第2振動抑制部材は、一方の前記振動抑制部材とは反対側から前記伝熱管を押圧して設けられると共に、前記伝熱管の軸方向に沿って複数に区画された前記領域に対し、前記第2振動抑制部材が挿入される領域と前記第2振動抑制部材が挿入されない領域とが前記伝熱管の軸方向に沿って交互となるように配置され、
    複数の前記第2振動抑制部材は、隣り合う前記伝熱管が対向する方向において、前記第2振動抑制部材が挿入される領域と前記第2振動抑制部材が挿入されない領域とが交互となるように配置されることで、千鳥状に配置されることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記第2振動抑制部材は、隣り合う前記伝熱管が対向する方向である幅方向における長さが、前記第1振動抑制部材に比して長いことを特徴とする請求項に記載の熱交換器。
  3. 前記第2振動抑制部材は、前記領域に、複数設けられることを特徴とする請求項またはに記載の熱交換器。
  4. 前記第2振動抑制部材は、前記隙間へ挿入される挿入方向に直交する面で切った断面が矩形状に形成されていることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の熱交換器。
  5. 前記第2振動抑制部材は、前記隙間へ挿入される挿入方向に直交する面で切った断面が円形状に形成されていることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の熱交換器。
  6. 前記第2振動抑制部材は、前記隙間へ挿入される挿入方向の後端側から先端側に向かって先細りとなるテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の熱交換器。
  7. 所定の隙間を空けて並べて設けられた複数の伝熱管と、前記隙間に設けられた複数の第1振動抑制部材とを備える既設の熱交換器に対し、第2振動抑制部材を新たに追設する振動抑制部材の追設方法であって、
    複数の前記第1振動抑制部材は、前記各伝熱管を挟んで両側に設けられ、且つ、前記各伝熱管の軸方向において同じ位置に設けられ、
    前記伝熱管の前記隙間は、複数の前記第1振動抑制部材によって、前記伝熱管の軸方向に複数に区画されると共に、前記伝熱管が並んでいる方向に複数に区画されることで、格子状となる複数の領域に区画され、
    複数の前記第2振動抑制部材は、前記各伝熱管を挟んで一方側に設けられる複数の前記第2振動抑制部材と、前記各伝熱管を挟んで他方側に設けられる複数の前記第2振動抑制部材とが、前記各伝熱管の軸方向において異なる位置に設けられ、
    一方側の複数の前記第2振動抑制部材は、前記伝熱管を押圧して設けられると共に、前記伝熱管の軸方向に沿って複数に区画された前記領域に対し、前記第2振動抑制部材が挿入される領域と前記第2振動抑制部材が挿入されない領域とが前記伝熱管の軸方向に沿って交互となるように挿入され、
    他方側の複数の前記第2振動抑制部材は、一方の前記振動抑制部材とは反対側から前記伝熱管を押圧して設けられると共に、前記伝熱管の軸方向に沿って複数に区画された前記領域に対し、前記第2振動抑制部材が挿入される領域と前記第2振動抑制部材が挿入されない領域とが前記伝熱管の軸方向に沿って交互となるように挿入され、
    複数の前記第2振動抑制部材は、隣り合う前記伝熱管が対向する方向において、前記第2振動抑制部材が挿入される領域と前記第2振動抑制部材が挿入されない領域とが交互となるように配置されることで、千鳥状に配置されることを特徴とする振動抑制部材の追設方法。
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