JP6020256B2 - ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法 - Google Patents

ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、大電流、高電圧を制御する半導体装置に用いられるヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法に関する。
従来、パワーモジュール用基板として、セラミックス基板の一方の面に回路層が積層状態に接合されるとともに、他方の面に放熱層が積層状態に接合されたものが知られており、回路層の上に半導体チップ(パワー素子)等の電子部品がはんだ付けされ、放熱層にヒートシンクが接合されることにより、パワーモジュールとして供される。
このようなパワーモジュール用基板において、セラミックス基板に回路層や放熱層となる金属層を積層状態に接合する方法として、たとえば特許文献1では、Al−Si系またはAl−Ge系のろう材を介在させてセラミックス基板とアルミニウム金属層とを重ね合わせ、その積層体を加圧、加熱することにより、ろう材を溶融させてセラミックス基板とアルミニウム金属層とを接合している。
この種のパワーモジュール用基板として、セラミックス基板両面の金属層の厚みや材質が異なる場合などには、ろう付のための加熱処理を経由すると熱応力によって反りが生じるという問題がある。
この反りを解消するための方法として、出願人は特許文献2により、複数枚のセラミックス基板と金属層とを交互に積層して接合した後に、金属層を厚さ方向の途中位置で面方向に沿って切断することにより、セラミックス基板の両面に所定厚さの金属層を形成した、反りが抑制されたパワーモジュール用基板の製造方法を提案している。
特開2008−311296号公報 特開2012−109457号公報
ところで、前述したようにパワーモジュール用基板は、使用時の電子部品からの熱を放散するために、セラミックス基板の片面の放熱層にヒートシンクが接合されるが、このヒートシンクの接合時もろう付等の場合は加熱処理が施されるため、反りが生じ易い。この反りは回路層側を凸とする形状であり、その上に搭載される電子部品のはんだ付け性を損なうおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、反りの問題を解消し、信頼性の高いヒートシンク付パワーモジュール用基板を製造することができる方法の提供を目的とする。
本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法は、セラミックス基板の一方の面に回路層、他方の面に放熱層が接合されるとともに、前記放熱層にヒートシンクが接合されてなるヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法であって、前記回路層の2倍以上の厚さを有し前記回路層と同じ材質からなる金属板の両側表面にそれぞれ前記セラミックス基板、前記放熱層、前記ヒートシンクをこの順に積層し、接合した接合体を形成する接合工程と、前記接合工程で得られた接合体における前記金属板を厚さ方向の途中位置で面方向に沿って切断する切断工程とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、接合工程において、金属板を中心として、その両側にセラミックス基板、放熱層、ヒートシンクを対称に配置して積層し、その積層体を加熱して接合するので、接合時に生じる熱伸縮が金属板の両側で等しくなる。また、比較的硬いヒートシンクが最も外側に配置されることから、このヒートシンクにより全体の剛性が支配されて反りにくくなる。
そして、接合後に、中央の金属板の厚さ方向の途中位置から二分することにより、二組のヒートシンク付パワーモジュール用基板が製造される。
このヒートシンク付パワーモジュール用基板は反りが抑制されているので、回路層の平面精度が高く、半導体素子の搭載作業を容易にするとともに、その接合信頼性を向上させることができる。
なお、ヒートシンクは、一の面に放熱層との接合面を有するものであれば、平板状のもの、片面に多数のフィンを有するもの、冷却器の天板であって、他の部材と組み合わせることにより水冷あるいは空冷の冷却器を構成するものなど、形状は限定されない。
本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法において、前記回路層が銅からなるとともに、前記放熱層がアルミニウムからなり、前記接合工程は、前記金属板の両側表面に前記セラミックス基板を一枚ずつ積層した状態で加熱することにより前記金属板と前記セラミックス基板とを接合する第1接合工程と、第1接合工程により前記金属板に接合された前記セラミックス基板の外側表面に前記放熱層をそれぞれ積層した状態で加熱することにより前記放熱層を前記セラミックス基板にそれぞれ接合する第2接合工程と、第2接合工程で前記セラミックス基板に接合された前記放熱層の外側表面に前記ヒートシンクをそれぞれ積層した状態で加熱することにより前記放熱層と前記ヒートシンクとを接合する第3接合工程とを備える方法とすることができる。
第1接合工程から第3接合工程のいずれの接合工程においても、金属板を中心として対称に積層して、その積層体を加熱して接合するので、金属板を切断して得られるヒートシンク付パワーモジュール用基板は、セラミックス基板の両面に異なる材質の金属層が設けられるにもかかわらず、反りを小さく抑えることができ、銅製回路層により電子部品への高い接合信頼性を確保し、またアルミニウム製放熱層によりヒートサイクル環境下での使用においてもセラミックス基板の割れや接合部の剥がれ等が生じにくく、良好な品質を維持することができる。
この場合、前記金属板が2mm以上8mm以下の厚さであり、前記放熱層が0.5mm以上2mm以下の厚さであるものに適用すると、銅製回路層とアルミニウム製放熱層とによるヒートシンク付パワーモジュール用基板において反りを有効に抑制することができる。
本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法において、前記ヒートシンクは、JIS7000番台のアルミニウム合金であるとよい。
JIS7000番台のアルミニウム合金は、耐力が大きく、反りをより小さく抑制することができる。
本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法によれば、接合時の熱による反りを抑えることができるので、信頼性の高いヒートシンク付パワーモジュール用基板を製造することができる。
本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法の一実施形態において、金属板の両面にセラミックス基板を接合する工程を模式的に示した断面図である。 図1に示す工程後に両セラミックス基板の外表面に放熱層を接合する工程を模式的に示した断面図である。 図2に示す工程後に両放熱層の外表面にヒートシンクを接合する工程を模式的に示した断面図である。 図3に示す工程後に金属板の厚さ方向の中央部を切断する工程を模式的に示した断面図である。 一実施形態の方法により得られたヒートシンク付パワーモジュール用基板の断面図である。 本発明の他の実施形態の方法において、ピン状フィンを有するヒートシンクを接合する工程を模式的に示した断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法について説明する。
まず、一実施形態の製造方法により製造されるヒートシンク付パワーモジュール用基板を説明すると、図5に示すように、このヒートシンク付パワーモジュール用基板10は、セラミックス基板20と、このセラミックス基板20の一方の面に接合された回路層30と、セラミックス基板20の他方の面に接合された放熱層40と、この放熱層40のセラミックス基板20とは反対側の表面に接合されたヒートシンク50とを備える。この場合、放熱層40は矩形平板状に形成されるが、回路層30は、エッチング等により所望の回路パターンに形成される。
そして、このヒートシンク付パワーモジュール用基板10に、図5の二点鎖線で示すように、回路層30の上に半導体チップ等の電子部品101がはんだ層102により接合され、この電子部品101と回路層40との間がボンディングワイヤ(図示略)によって接続されるなどにより、パワーモジュールが構成される。また、必要に応じてモールド樹脂(図示略)により全体が封止される。はんだ層102は、Sn−Cu系、Sn−Ag−Cu系、Zn−Al系若しくはPb−Sn系等のはんだにより形成される。
セラミックス基板20は、例えばAlN(窒化アルミニウム)、Si(窒化珪素)等の窒化物系セラミックス、若しくはAl(アルミナ)等の酸化物系セラミックスを母材として矩形状に形成されている。セラミックス基板20の厚さは0.3mm〜1.0mmとされる。
回路層30は、無酸素銅やタフピッチ銅等の純銅又は銅合金(本発明では単に銅と称す)により形成され、板材をプレスで打ち抜くことにより、あるいは板材をセラミックス基板20に接合後にエッチングすることにより、所望の回路パターンに形成されている。回路層30の厚さは1mm〜4mmとされる。
放熱層40は、純度99.90%以上の純アルミニウム又はアルミニウム合金(本発明では単にアルミニウムと称す)により形成され、厚さ0.5mm〜2mmで、通常はセラミックス基板10より小さい矩形の平板状に形成される。
ヒートシンク50は、回路層30や放熱層40より硬いJIS6000番台、7000番台等のアルミニウム合金により3mm〜5mmの厚さに形成される。図示例では平板状に形成されている。
次に、このように構成されるヒートシンク付パワーモジュール用基板10の製造方法について説明する。
まず、回路層30については、その厚さの2倍以上の厚さを有し同じ材質の金属板31を用意する。具体的には、回路層30の二枚分に後述する切断代を加えた厚さの金属板31とする。セラミックス基板20、放熱層40及びヒートシンク50は、製品厚さのものを用意する。これら金属板31とセラミックス基板20、放熱層40、ヒートシンク50を以下のように3回の工程に分けて接合する。
(第1接合工程)
図1に示すように、金属板31の両面に接合材61を介してセラミックス基板20をそれぞれ積層する。図1に示す例では、接合材61はペーストにより構成され、セラミックス基板20の片面にスクリーン印刷によって塗布され乾燥されている。これら金属板31とセラミックス基板20との接合には、接合材61としてAg−Ti、Ag−Cu−Ti等の活性ろう材を用いた活性金属ろう付け法が適用される。金属板31とセラミックス基板20との間に接合材(活性ろう材)61を配置し、これらを一対の当て板71により挟んで矢印で示すように積層方向に加圧した状態で真空中で加熱することにより、セラミックス基板20の表面に、ろう材中の活性金属であるTiがセラミックス基板20に含まれるN、O又はCと反応して窒化物や酸化物、炭化物等を形成するとともに、Agが金属板31のCuとの共晶反応により溶融金属層を形成し、これが冷却凝固することによりAg‐Cu共晶層を介して銅金属板31とセラミックス基板20とが接合される。
具体的には、Ag、Ti、分散剤、可塑剤、還元剤を含有する接合材61を用い、金属板31、接合材61、セラミックス基板20の積層体を積層方向に10N/mm(1kgf/mm)〜334N/mm(35kgf/mm)の圧力で加圧する。当て板71は、この接合工程時に積層体に固着しないようにカーボンにより構成される。そして、この加圧状態で全体を真空加熱炉に装入し、790℃〜850℃で加熱して冷却する。
なお、ろう材は、ペーストの他、箔の形態で用いてもよい。
この第1接合工程により、金属板31の両面にセラミックス基板20が接合された第1接合体71が製造される。
(第2接合工程)
図2に示すように、第1接合体81の両側、つまりセラミックス基板20の外側表面にそれぞれ放熱層40を接合材62を介して積層する。この場合の接合材62は、Al−Si系、Al−Ge系、Al−Cu系、Al−Mg系またはAl−Mn系等のろう材が使用されるが、融点降下元素であるSiを含有したAl−Si系ろう材が好適であり、厚さ5μm〜50μmの箔の形態で用いられる。また、接合方法としては、放熱層40とセラミックス基板20との間に接合材(ろう材箔)62を介在させて積層する、あるいは放熱層40を形成するためのアルミニウム板に接合材62を仮止めしておき、プレスで打ち抜くことにより、接合材62が仮止めされた放熱層40を形成し、その放熱層40の接合材62側をセラミックス基板20に重ねて積層する、などの方法とすることができる。
そして、この接合材62を介して放熱層40を積層した積層体をカーボン製の当て板71を介して矢印で示す積層方向に加圧した状態で真空加熱炉内で加熱することにより、ろう材62と放熱層40の一部のアルミニウムを溶融させ、冷却凝固することによりセラミックス基板20に放熱層40を接合する。加圧力は10N/mm(1kgf/mm)〜334N/mm(35kgf/mm)、加熱温度は550℃〜650℃とされる。加圧の際に、カーボンからなる当て板が用いられるのは、第1接合工程と同様である。
この第2接合工程により、金属板31の両面にセラミックス基板20、セラミックス基板20の外側表面に放熱層40がそれぞれ接合された第2接合体82が得られる。
(第3接合工程)
図3に示すように、第2接合体82の両側、つまり放熱層40の外側表面にそれぞれヒートシンク50を接合材63を介して積層する。この場合の接合材63も第2接合工程において用いたろう材と同種のろう材を用いることができ、特にAl−Si系ろう材が好適であり、厚さ5μm〜50μmの箔の形態で用いられる。
そして、この接合材63を介してヒートシンク50を積層した積層体を当て板71を介して矢印で示す積層方向に加圧した状態で真空加熱炉内で加熱することにより、ろう材63と放熱層40及びヒートシンク50の一部のアルミニウムを溶融させ、冷却凝固することにより放熱層40にヒートシンク50を接合する。加圧力は10N/mm(1kgf/mm)〜334N/mm(35kgf/mm)、加熱温度は550℃〜650℃とされる。
この第2接合工程により、図4に示すように、金属板31の両面にセラミックス基板20、セラミックス基板20の外側表面に放熱層40、その放熱層40の外側表面にヒートシンク50がそれぞれ接合された第3接合体83が得られる。
(切断工程)
第3接合体83の中央に配置される金属板31の厚さ方向の中央位置を図4の一点鎖線Cで示すように面方向に切断する。高精度かつ小さい切断代で切断するには、ダイシングソー、ワイヤソーなど、シリコンウエハに用いられている切断手段を応用することが好ましい。例えば、シリコンウエハ切断用ダイシングブレードの切断代の厚さは一般的には100μm程度である。
この切断工程により、金属板31が厚さ方向の中央位置で分離して、二枚の回路層30となり、この回路層30を有する二組のヒートシンク付パワーモジュール用基板10が製造される。
このようにして製造されたヒートシンク付パワーモジュール用基板10は、第1接合工程、第2接合工程、第3接合工程とも、金属板31を中心として両面側にセラミックス基板20、放熱層40、ヒートシンク50が対称に配置された状態で接合されるので、金属板31の両面で生じる熱伸縮が等しく、熱の影響による反りを抑制することができる。また、最後の第3接合工程においては、硬いヒートシンク50が両側に配置されるので、全体の剛性が高くなり、より曲がりにくくなり、一層反りが生じにくいものとなっている。
なお、金属板31を切断して個別のヒートシンク付パワーモジュール用基板10を得た後、たとえば研磨ブラシ等を用いて回路層30のバリ取りを行い、その後、表面処理により回路層30表面の加工歪みを除去し、平滑化する処理を施すとよい。表面処理としては、たとえば水酸化ナトリウム5%水溶液に80秒〜160秒浸漬するアルカリエッチングや、硝酸30%水溶液に20秒〜40秒浸漬する酸処理等を適用することが可能である。
このように、このヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法によれば、各接合工程において金属板31を中心に対称に配置した部材を接合するので、各部材間の熱伸縮の差による反りの発生がほとんどなく、最後に金属板31を切断することにより、反りが抑制された信頼性の高いヒートシンク付パワーモジュール用基板10を製造することができる。
この場合、金属板31の厚さや切断位置を適宜に設定することにより、回路層と放熱層との厚さが異なるヒートシンク付パワーモジュール用基板を製造することも可能であり、その場合も、接合工程においては、金属板の両側で対称な接合体を形成するので、反りの発生の少ないヒートシンク付パワーモジュール用基板を製造することができる。
図6は本発明の他の実施形態を示している。前述の一実施形態と共通要素には同一符号を付して説明を簡略化する。
第1接合体及び第2接合体は一実施形態と同様の構成であり、前述と同様に形成される。図6は、第2接合体82にヒートシンク55を接合する工程を示している。このヒートシンク55は、平板部56の片面に複数の相互に平行なピン状フィン57が一体に形成されており、これらフィン57が形成されている側とは反対側の表面が放熱層40に接合される。
このため、このヒートシンク55を放熱層40に接合する際に用いられる当て板75は、二点鎖線で示すように、フィン57を避けて平板部56を押圧できるようにフィン57を挿入可能な複数の孔部76が形成される。
このように、ヒートシンクは、一実施形態のように平板状のもの、図6に示すようにピン状フィン56を有するもの、ピン状以外のフィンを有するもの、あるいは、他の部材と結合することにより空冷または水冷のための流路を形成するものなど、種々の形状のものを適用することができ、放熱層40との接合のための表面を有していればよい。
実施例として、31mm四方×厚さ2mmの銅製回路層、33mm四方×厚さ0.635mmの窒化アルミニウム製セラミックス基板、31mm四方×厚さ1.6mmのアルミニウム製放熱層、50mm四方×厚さ3mmのJIS規格のA6063アルミニウム合金製平板状ヒートシンクを有するヒートシンク付パワーモジュール用基板を製造する場合の反りをシミュレーションにより求めた。銅製回路層2枚分に切断代0.5mmとして厚さ4.5mmの金属板を用いて、前述の実施形態で説明したように3回に分けて接合した後、金属板を銅製回路層の厚さが2mmとなるように切断するものとした。
比較例として、金属板以外は実施例と同様のセラミックス基板、放熱層、ヒートシンクを用い、まず厚さ2mmの回路層とセラミックス基板とを1枚ずつ積層して接合した後、そのセラミックス基板の反対面に放熱層を接合し、その放熱層にヒートシンクを接合する従来の接合方法により製造したヒートシンク付パワーモジュール用基板についても反りを求めた。
その結果、ヒートシンクの下面の反りが従来例の場合に750μmであったのに対して、本実施例の場合は250μmに抑制された。
また、金属板の厚さの違いによる影響を調べるため、放熱層、セラミックス基板及びヒートシンクは、先の実施例と同じ寸法のものを使用し、回路層について平面形状は先の実施例と同じであるが、厚さが1mm(金属板の厚さ2mm)、2mm(金属板の厚さ4mm)、3mm(金属板の厚さ6mm)、4mm(金属板の厚さ8mm)の四種類作製し、同様に接合した後、金属板の厚さの中央で切断して反りを求めた。
結果を表1に示す。
Figure 0006020256
表1に示す通り、回路層の厚さが1mmの場合に270μmの反りであった他は、すべて250μmの反りであり、回路層の厚さの違いによる反りの影響はほとんどないと言える。
また、回路層、セラミックス基板及びヒートシンクは、先の実施例と同じ寸法のものを使用し、放熱層について厚さを0.5mm、1.0mm、1.6mm、2.0mmと変え、その厚さの違いによる反りへの影響を調べた。いずれも、平面形状については先の実施例と同一とした。
結果を表2に示す。
Figure 0006020256
表2に示す通り、放熱層の厚さの違いにより反りもわずかに異なったが、実用上、大きく反りに影響するというほどではないと言える。
また、回路層、セラミックス基板、放熱層は、先の実施例と同じ平面形状、寸法のものを使用し、ヒートシンクをJIS規格のA7001アルミニウム合金に変えて反りを求めた。
その結果、反りが220μmに低減された。A6063アルミニウム合金の耐力は50MPaであるのに対して、A7001アルミニウム合金の耐力は150MPaであり、この耐力の大きい7000番台のアルミニウム合金を用いることにより、反りの低減効果が大きいことがわかる。
なお、本発明は前記実施形態の構成のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、回路層を銅製としたが、アルミニウム製の回路層にも適用することができる。その場合、回路層として99.90%以上の純アルミニウムを用いることにより、回路層と放熱層とが同種の材質になるので、回路層の2倍以上の厚さを有するアルミニウム製金属板、セラミックス基板及び放熱層を前述したAl−Si系、Al−Ge系、Al−Cu系、Al−Mg系またはAl−Mn系等のろう材からなる接合材を介して一度に接合することが可能である。
ヒートシンクについては、JIS6000番台、あるいは7000番台のアルミニウム合金を用いる場合は、純アルミニウムに比べて融点が低いので、回路層や放熱層の接合工程とは別の工程で接合した方がよいが、回路層、放熱層及びヒートシンクを近い材質のものを用いる場合には、これら回路層、放熱層、ヒートシンクをろう材によって一度に接合することも可能である。
また、実施形態では、二組のヒートシンク付パワーモジュール用基板を製造する場合について説明したが、二組ずつを複数積み重ねることにより、4組あるいは6組以上の偶数組のヒートシンク付パワーモジュール用基板を製造するようにしてもよい。その場合、各組の間には、カーボンからなる当て板を介在させた状態で積層して加圧、加熱するとよい。
10 ヒートシンク付パワーモジュール用基板
20 セラミックス基板
30 回路層
31 金属板
40 放熱層
50,55 ヒートシンク
56 ピン状フィン
61〜63 接合材
71 当て板
75 当て板
76 孔部
81 第1接合体
82 第2接合体
83 第3接合体
101 電子部品
102 はんだ層

Claims (4)

  1. セラミックス基板の一方の面に回路層、他方の面に放熱層が接合されるとともに、前記放熱層にヒートシンクが接合されてなるヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法であって、
    前記回路層の2倍以上の厚さを有し前記回路層と同じ材質からなる金属板の両側表面にそれぞれ前記セラミックス基板、前記放熱層、前記ヒートシンクをこの順に積層し、接合した接合体を形成する接合工程と、
    前記接合工程で得られた接合体における前記金属板を厚さ方向の途中位置で面方向に沿って切断する切断工程と
    を備えることを特徴とするヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法。
  2. 前記回路層が銅からなるとともに、前記放熱層がアルミニウムからなり、
    前記接合工程は、前記金属板の両側表面に前記セラミックス基板を一枚ずつ積層した状態で加熱することにより前記金属板と前記セラミックス基板とを接合する第1接合工程と、第1接合工程により前記金属板に接合された前記セラミックス基板の外側表面に前記放熱層をそれぞれ積層した状態で加熱することにより前記放熱層を前記セラミックス基板にそれぞれ接合する第2接合工程と、第2接合工程で前記セラミックス基板に接合された前記放熱層の外側表面に前記ヒートシンクをそれぞれ積層した状態で加熱することにより前記放熱層と前記ヒートシンクとを接合する第3接合工程と
    を備えることを特徴とする請求項1記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法。
  3. 前記金属板が2mm以上8mm以下の厚さであり、前記放熱層が0.5mm以上2mm以下の厚さであることを特徴とする請求項2記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法。
  4. 前記ヒートシンクは、JIS7000番台のアルミニウム合金であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法。
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