JP6016938B2 - 荷電粒子線装置およびそれを用いた観察方法 - Google Patents

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Description

本発明は、荷電粒子線装置、及びそれを用いた観察方法に関するものである。
走査電子顕微鏡に代表される荷電粒子線装置では、細く集束された荷電粒子線を試料上で走査して試料から所望の情報(例えば、試料像)を得る。STEM像は、試料との相互作用を受けて透過した電子を検出して得られる像である。
試料を透過した透過電子は、散乱角(検出角)の違いにより明視野STEM信号と暗視野STEM信号とに分けられる。明視野STEM信号は、試料の厚さ、密度、結晶構造の情報を持っているのに対して、暗視野STEM信号は、原子番号(Z)による散乱角(検出角)の違いがコントラストに反映される。重い元素では散乱角(検出角)が大きく、軽い元素では散乱角が小さくなるため、コントラストに違いが生じる(Zコントラスト像)。
特許文献1では、暗視野STEM信号電子を試料ホルダに配した反射板(暗視野STEM信号変換電極)により二次電子に変換してLower検出器で検出する技術を開示している。また、特許文献2では、インレンズSEMに用いられている技術として、暗視野STEM検出器を試料の直下に設置し、透過散乱電子の取込角度を制御する方式を開示している。
特開2004−253369号公報 特開2006−190567号公報
特許文献1の構成は、専用のSTEM検出器を用意せずに簡便に暗視野STEM観察ができるため幅広く利用されているが、その構成上の理由から以下の課題が考えられる。試料から発生した反射電子や明視野STEM信号電子が試料室内の部材やホルダに衝突し、そこから二次電子(ノイズとなる成分)が発生し、Lower検出器で検出される。このように特許文献1では、ノイズの混入の課題がある。
また、特許文献2のSEMは、インレンズSEMであり、そもそも試料ホルダの直下に大型のステージ機構が存在しないタイプのSEMである。したがって、セミインレンズSEMやアウトレンズSEMのような、試料ホルダがステージ機構上に配置された荷電粒子線装置において特許文献2の技術を適用することはできない。
本発明は、このような本願発明者による新規な課題認識の下になされたものであり、暗視野STEM信号電子を検出する際にノイズの混入を低減させることを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、ステージ機構と、前記ステージ機構上に配置された試料ホルダとを備える荷電粒子線装置において、前記試料ホルダが、前記試料ホルダに搭載された試料を透過した暗視野STEM信号粒子を検出する暗視野STEM検出器を備える。
本発明によれば、試料ホルダに設けられた暗視野STEM検出器により暗視野STEM信号粒子を直接検出するため、ノイズの混入が少なく、得られる暗視野STEM画像のS/Nが高い。
本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の、課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本発明を適用する荷電粒子線装置の概略構成図である。 第1実施例に係る荷電粒子線装置の試料ステージ機構及び試料ホルダの概略構成図である。 異なる材質に対する透過電子の信号強度と散乱角の関係を模式的に示した図である。 第1実施例に係る荷電粒子線装置を用いた試料観察の工程を示したチャートである。 第3実施例に係る荷電粒子線装置の試料ホルダの概略構成図である。 第4実施例に係る荷電粒子線装置の試料ホルダの概略構成図である。 第5実施例に係る荷電粒子線装置の試料ホルダの概略構成図である。 第6実施例に係る荷電粒子線装置の試料ホルダの概略構成図である。 第8実施例に係る荷電粒子線装置の試料ホルダの上面図である。 第8実施例に係る荷電粒子線装置の試料ホルダの断面図である。 第8実施例に係る荷電粒子線装置を用いた試料観察の工程を示したチャートである。 第9実施例に係る荷電粒子線装置の試料ホルダの概略構成図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例について説明する。なお、添付図面は本発明の原理に則った具体的な実施例を示しているが、これらは本発明の理解のためのものであり、決して本発明を限定的に解釈するために用いられるものではない。
<第1実施例>
以下、本発明に係る荷電粒子線装置について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明を適用する荷電粒子線装置の概略構成図である。
図1に示すように、以下で説明する技術は、セミインレンズSEMあるいはアウトレンズSEMのような、試料ホルダがステージ機構上に配置された荷電粒子線装置10を対象とする。荷電粒子線装置10は、陰極1と、第1の陽極2及び第2の陽極4と、第1の集束レンズ5と、対物レンズ絞り6と、2段の偏向コイル7及び8と、二次信号粒子検出器9と、試料ステージ機構16と、透過信号検出器17と、絞り19と、対物レンズ20と、直交電磁界発生装置22とを備える。試料ステージ機構16上には、試料ホルダ21が配置され、試料ホルダ21には、試料(例えば、薄膜試料)14が搭載される。
荷電粒子線装置10において、陰極1と第1の陽極2に印加される電圧(図示せず)により陰極1から放出された一次荷電粒子線3は、第2の陽極4に印加される電圧Vacc(図示せず)に加速されて後段のレンズ系に進行する。一次荷電粒子線3は、第1の集束レンズ5でいったん収束され、対物レンズ絞り6でビームの照射角を制限される。その後、一次荷電粒子線3は、二段の偏向コイル7及び8で試料14上を二次元的に走査される。試料14の表面における一次荷電粒子線3の照射点から発生した二次信号粒子11は、対物レンズ20の発生する磁界に巻き上げられて、対物レンズ20の上方(電子源側)に進行する。この二次信号粒子11は、直交電磁界発生装置22で一次荷電粒子線3と軌道分離されて、二次信号粒子検出器9において検出される。
本実施例では、試料ホルダ21は、暗視野STEM半導体素子(暗視野STEM検出器)15を備える。なお、試料ステージ機構16及び暗視野STEM半導体素子15の詳細については後述する。試料ホルダ21に搭載された試料14を透過した透過信号粒子のうち、試料14内で散乱した暗視野STEM信号粒子(図2の18b)は、試料14の下方に設けた暗視野STEM半導体素子15において暗視野透過信号として検出される。このように、暗視野STEM信号粒子を、試料ホルダ21に設けた暗視野STEM半導体素子15によって直接検出することにより、ノイズの混入を低減させることができる。
一方、透過信号粒子のうち、ステージの通過孔16aを通過した明視野STEM信号粒子のみが、透過信号検出器17によって検出される。また、試料ステージ機構16と透過信号検出器17との間に絞り19を設け、透過信号検出器17で検出される透過信号粒子の散乱角(検出角)を制限している。
また、高コントラストな暗視野像を得るには、試料14に応じた検出角の制御が重要となる。しかしながら、例えば、大型試料の観察が可能な走査型電子顕微鏡では、透過型電子顕微鏡のように試料よりも下方に収束レンズを配置することができない。そのため、暗視野信号の検出角の制御(最適化)が行えないという課題があった。したがって、以下では、暗視野信号の検出角の制御を可能にする構成について説明する。図2は、第1実施例に係る試料ステージ機構及び試料ホルダの概略構成図であり、試料ステージ機構及び試料ホルダの断面図である。
試料ステージ機構16(図1参照)は、第1ステージ211と、第2ステージ212とを備える。また、試料ホルダ21は、試料ホルダ本体201と、暗視野STEM半導体素子(暗視野STEM検出器)204と、半導体素子上下移動機構205とを備える。
試料ホルダ本体201は、試料14を搭載した後に荷電粒子線装置10の試料室内の第1ステージ211に固定するためのベースとなるものである。試料ホルダ本体201は、上下方向に延びる支柱部材201aと、支柱部材201aの上端から暗視野STEM半導体素子204の上方の位置まで延びる上側部材201bと、支柱部材201aの下端から第1ステージ211に沿って延びて、且つ第1ステージ211上に配置される下側部材201cとを備える。試料ホルダ本体201の上側部材201bは、試料搭載位置202を有し、試料搭載位置202には、試料14を乗せたメッシュなどを搭載あるいは固定するための機構が設けられる。この機構の例としては、押さえ板をネジ止めする機構などが挙げられる。試料ホルダ21は、第1ステージ211に脱着可能である。
試料14が薄膜の場合、一次荷電粒子線203を試料14に照射すると、試料ホルダ21に搭載された試料14を透過した暗視野STEM信号粒子が、暗視野STEM半導体素子204によって検出される。暗視野STEM半導体素子204は、PN接合型の半導体素子を使用したアニュラー形半導体検出器であり、従来の反射電子検出器や特許文献2に使用されているSTEM検出器として用いられている複数チャンネルの半導体素子を意味する。
本実施例では、暗視野STEM半導体素子204は、半導体素子上下移動機構205に取付けられている。半導体素子上下移動機構205は、支柱205aと、固定具206(例えば、ネジなど)とを備える。暗視野STEM半導体素子204は、固定具206によって支柱205aに固定される。半導体素子上下移動機構205の支柱205aは、例えば、上下方向に延びる孔(スリットなど)を有する。これにより、半導体素子上下移動機構205では、暗視野STEM半導体素子204を上下方向に移動させることが可能となる。具体的には、上下方向に延びる孔に沿って暗視野STEM半導体素子204を移動させて、暗視野STEM半導体素子204の高さを所定(任意)の位置に合わせる(上下に移動する)ことができ、固定具206(ネジ構造など)で検出面の高さを固定及び決定することができる。
例えば、半導体素子上下移動機構205の支柱205aには、高さの目安となる目盛が記載されており、目盛の値をもとに検出角を制御することができる。また、例えば、暗視野STEM半導体素子204の高さと検出角との関係を示すグラフを用意し、参照しながら高さを設定してもよいし、半導体素子上下移動機構205に直接検出角の値がラベリングされていてもよい。
試料ホルダ21を第1ステージ211上に装着した際に、信号端子207は、第2ステージ212に接続する。暗視野STEM半導体素子204は、配線(図示せず)によって信号端子207に接続されている。暗視野STEM半導体素子204で得られた信号は、信号端子207及び第2ステージ212を経由し荷電粒子線装置10のアンプ(図示せず)に送られ、アンプで明るさ調整された後に画像となる。
信号端子207と試料ホルダ本体201とは、絶縁材208によって電気的に絶縁されている。すなわち、第1ステージ211と第2ステージ212とは電気的に絶縁されている。試料ホルダ本体201は、下側部材201cを介して第1ステージ211に接続されており、第1ステージ211は、アースに接続されている。また、上述した構成とは逆に、暗視野STEM半導体素子204を配線によって試料ホルダ本体201に接続することも可能であり、この場合は、試料ホルダ本体201が第1ステージ211を経由して信号をアンプに送り、信号端子207は、第2ステージ212を介してアースに接続される。
なお、暗視野STEM半導体素子204には、試料14内をほぼ散乱せずに透過した信号粒子(図2の18a、18cの明視野STEM信号粒子)が通過できる開口204aが設けられている。また、試料ホルダ本体201及び第1ステージ211にも、それぞれ、試料14内を透過した信号粒子が通過できる開口201d、211aが設けられている。
暗視野STEM半導体素子204の開口204a、試料ホルダ本体201の開口201d、及び、第1ステージ211の開口211aを通過した明視野STEM信号粒子18aは、第1ステージ211の下方に設けられた明視野STEM半導体素子210によって検出される。この明視野STEM半導体素子210は、図1の透過信号検出器17に対応するものである。第1ステージ211と明視野STEM半導体素子210との間には明視野絞り209が配置されており、透過信号粒子(明視野STEM信号粒子)のうち、明視野絞り209を通過した、最適なコントラストが得られる明視野STEM信号粒子18aのみが明視野STEM半導体素子210によって検出される。なお、図2の18cは、明視野絞り209を通過しなかった明視野STEM信号粒子を示している。なお、明視野絞り209は、孔径の異なる複数の開口を有し、これらの開口を真空外から切り替えることが可能である。
以上のように、本実施例によれば、試料14の表面から発生した二次信号粒子と、試料14内で散乱して透過した暗視野STEM信号粒子と、試料14内を散乱しないで透過した明視野STEM信号粒子とをそれぞれ分離して検出できるとともに、暗視野STEM信号粒子及び明視野STEM信号粒子に対しては、その検出角を制御できるため、試料14や目的に応じた最適なコントラストの試料像を観察することができる。
また、本実施例の構成では、試料14を対物レンズの強磁界中に配置するため、同様に試料を対物レンズ磁界中に配置するインレンズ式の対物レンズを採用した荷電粒子線装置と同等の高い分解能が得られ、かつインレンズ式の対物レンズでは実現が困難な大型試料用のステージを採用することができる。
なお、暗視野STEM信号粒子の検出においては、試料の種類(観察対象)に応じて、検出散乱角の最適化が極めて重要であることが知られている。この理由を図3を用いて説明する。図3は、異なる材質(原子番号、試料の厚さなど)に対する透過電子の信号強度と散乱角の関係を模式的に示した図である。図3において、グラフAとグラフBは、それぞれ軽い元素(あるいは薄い試料)と重い元素(あるいは厚い試料)の場合を表している。試料の厚さがほぼ均一であれば、グラフAとグラフBとはそれぞれ原子番号の違いに依存するものとなる。
図3において、θ1以上の散乱角の暗視野STEM信号を検出した場合には、グラフAの信号総和(ハッチングした領域)がBよりも大きくなり、暗視野像としてはBよりもAの領域が明るいコントラストとなる。一方、検出散乱角の下限をθ2とすると、より重い元素Bの信号総和がAの信号総和よりも大きくなるため、暗視野像としてはBのほうがAの領域よりも明るいコントラストとなる。このように、試料の材質できまる検出散乱角と透過信号強度の関係に対して、適切な検出散乱角を選択することにより、目的に適したコントラストの暗視野像を得ることが可能になる。
図4は、荷電粒子線装置10を用いた試料観察の工程を示したチャートである。まず、ステップ301において、試料14を乗せたメッシュなどを試料ホルダ本体201の上側部材201bの試料搭載位置202に搭載する。
次に、ステップ302において、暗視野STEM半導体素子204の高さを、半導体素子上下移動機構205によって調整して、暗視野STEM半導体素子204の位置(高さ)を固定する。なお、ステップ301と302の手順は逆でもよい。
次に、ステップ303において、荷電粒子線装置10の第1ステージ211に試料ホルダ21を配置(搭載)し、試料交換を行う。次に、ステップ304において、荷電粒子線装置10によって一次荷電粒子線203を試料14に照射し、STEM観察を行う。そして、ステップ305において、得られた画像から像質を判断し、検出角を変更する必要がなければ、ステップ306に進み、このまま画像を取得する。
一方、ステップ305において検出角を変更する必要があると判断された場合には、ステップ307において、試料ホルダ21を取り出し、試料交換を行う。その後、ステップ302に戻って、暗視野STEM半導体素子204の高さを変更する。その後、ステップ303において、試料ホルダ21を第1ステージ211に配置し、ステップ304において、STEM観察を行う。
以下、本実施例の効果を説明する。例えば、従来の特許文献1及び特許文献2では、その構成上、以下の課題があった。
(1)特許文献1のLower二次電変換方式暗視野STEMホルダの場合、暗視野STEM信号変換電極(反射板)による暗視野STEM信号電子の二次電子変換時の信号ロスや暗視野STEM信号変換電極から発生した二次電子が検出器に取り込まれるまでの信号ロスが、結果として暗視野STEM画像のS/Nを低下させる。
(2)特許文献1のLower二次電変換方式暗視野STEMホルダの場合、透過電子(特に明視野STEM信号)は暗視野STEM信号変換電極だけでなく、ホルダ、検出器、試料室内の部材に衝突し、そこから二次電子が発生する。これらがLower検出器で検出されると、ノイズ成分が増加し、結果として暗視野STEM画像のコントラストを低下させる要因となる。
(3)特許文献1のLower二次電変換方式暗視野STEMホルダの場合、検出角の制御は、ホルダ本体への暗視野STEM信号変換電極の付け替えで行う。既存製品では4種類の変換電極があるが、検出角を細かく制御して像質の変化を詳細に観察するには、変換電極の内径や外径を変更しない限り不可能である。
(4)特許文献2のインレンズSEMは、そもそも試料ホルダの直下に大型のステージ機構が存在しないタイプのSEMである。したがって、セミインレンズSEMやアウトレンズSEMのような、試料ホルダがステージ機構上に配置された荷電粒子線装置において特許文献2の技術を適用することはできない。
これに対して、本実施例によれば、試料ホルダ21に設けた暗視野STEM半導体素子204により暗視野STEM信号粒子を直接検出するため、反射板による信号ロスや検出器に取り込まれるまでの信号ロスがない。また、試料ホルダ21に設けた暗視野STEM半導体素子204により暗視野STEM信号粒子を直接検出するため、ノイズの混入が少なく、得られる暗視野STEM画像のS/Nが高い。このように、S/Nが改善されると、検出角の幅が小さくても画像を形成しやすくなる。また、検出角の幅を限定することで、情報の異なる特徴的な画像を形成し易くなる。
さらに、半導体素子による暗視野STEM信号粒子の直接検出により、BF−STEM信号電子由来のノイズ成分(暗視野STEM像への混入)を軽減でき、暗視野STEM像の高コントラスト観察を実現できる。また、アウトレンズSEMやセミインレンズSEMのような、試料ホルダがステージ機構上に配置された荷電粒子線装置において、本実施例の半導体素子上下移動機構205を使用することができる。暗視野STEM半導体素子204を半導体素子上下移動機構205で上下することによって検出角の異なる暗視野STEM像を取得することができる。したがって、アウトレンズSEMやセミインレンズSEMにおいても、インレンズSEMの明視野/暗視野STEM検出器(特許文献2)のように検出角を制御することができる。また、本実施例の試料ホルダ21を用いれば、暗視野STEM用の高価な専用の検出器を用意する必要はない。
<第2実施例>
以下に、第2実施例に係る荷電粒子線装置について説明する。上述したように、暗視野STEM半導体素子204で得られた信号は、信号端子207及び第2ステージ212を経由し荷電粒子線装置10のアンプ(図示せず)に送られ、アンプで明るさ調整された後に画像となる。
ここで、暗視野STEM信号を増幅するためのアンプは、専用のアンプを用意してもよいが、本実施例では、EBIC(Electron Beam Induced Current)システムのアンプを使用する。EBIC用アンプを使用し、且つ上述した暗視野STEM半導体素子204を備える試料ホルダ21の構成を用いることにより、暗視野透過像の観察が可能となる。
電子顕微鏡(特にSEM)に用いられる一般的な検出器(ET検出器)は、試料から発生した信号電子を蛍光体に衝突させ、電子を光に変換した後、ライトガイドを通して光電子増倍管に導き光電変換面で再び電子に変換する。これらの電子はダイノード電極に衝突することで増幅を繰り返し(アンプの役割)、最終的に信号電流として取り出される。
一方で、EBIC用アンプは、試料で発生した微弱な起電力(信号電流)を吸収電流として検出及び増幅するためのものである。試料に電子ビームを照射すると、入射した電子の一部は試料内部に吸収されるが、半導体試料の場合、観察面にPN接合が存在すると、拡散部分で電流が発生し起電力が生じる。EBIC像は、このようにして発生した起電力を利用して像形成したものである。通常得られる信号電流(起電力)は非常に小さいため、高感度及び低ノイズのアンプを用いて増幅する必要がある。
本実施例の荷電粒子線装置は、暗視野STEM半導体素子204を搭載した試料ホルダ21と、EBICシステム用の第2の試料ホルダ(試料を搭載する試料ホルダ)とを備える。上述のEBIC用アンプは、試料ホルダ21及びEBICシステム用の第2の試料ホルダに接続可能に構成される。すなわち、試料ステージ機構16上に試料ホルダ21を搭載した際には、EBIC用アンプと暗視野STEM半導体素子204とを接続する。一方、試料ステージ機構16上にEBICシステム用の第2の試料ホルダを搭載した際には、EBIC用アンプとEBICシステム用の第2の試料ホルダとを接続する。これにより、EBIC用アンプの接続先に応じて制御を変えて画像表示する。
例えば、暗視野STEM半導体素子204を搭載した試料ホルダ21とEBIC用アンプとが接続された場合には、荷電粒子線装置10において暗視野STEM像を表示する。一方、EBICシステム用の試料ホルダとEBIC用アンプとが接続された場合には、荷電粒子線装置10においてEBIC像を表示する。このように、暗視野信号粒子の検出とEBICにおける検出とにおいて、共通のアンプを使用することができる。本実施例では、専用の検出器を必要とせず、ホルダの入れ替えのみで、EBICと暗視野STEM観察の使い分けを行うことができる。
<第3実施例>
以下に、第3実施例に係る荷電粒子線装置について説明する。図5は、本実施例に係る荷電粒子線装置の試料ホルダの概略構成図である。なお、第3実施例において上述した実施例と同じ構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。以下では、上述した実施例と構成が異なる部分のみを説明する。
この実施例では、試料ホルダ500は、試料ホルダ本体501と、暗視野STEM半導体素子204及び半導体素子上下移動機構205を覆うカバー構造504とを備える。カバー構造504は、暗視野STEM半導体素子204を覆えばよく、円筒型でも箱型でもよい。カバー構造504の上面504aは、試料搭載位置502を有し、試料搭載位置502には、試料14を乗せたメッシュなどを搭載あるいは固定するための機構が設けられる。カバー構造504は、試料ホルダ本体501から取り外し可能の分離構造となっている。したがって、試料14の脱着が、カバー構造504を取り外した状態で、カバー構造504側のみで可能な構造となっている。これにより、試料14を誤って落下させてしまった場合でも、暗視野STEM半導体素子204上に落下することがなく、暗視野STEM半導体素子204の破損のリスクを軽減することができる。
本実施例では、カバー構造504が、半導体素子上下移動機構205を覆う構成となっているが、少なくとも暗視野STEM半導体素子204を覆えばよく、半導体素子上下移動機構205がカバー構造504の外側に位置するような構成でもよい。
また、第1実施例と同様に、暗視野STEM半導体素子204は、固定具206を介して半導体素子上下移動機構205に接続されており、暗視野STEM半導体素子204の高さは調整可能に構成されている。このように、カバー構造504を試料ホルダ本体501に取り付けた状態でも、あるいは、取り外した状態でも、暗視野STEM半導体素子204の上下移動は可能とする。
なお、試料ホルダ500を試料室内で真空排気(減圧)した際、試料搭載部分(試料を乗せたメッシュ)に圧力が集中せず、カバー構造504の中を十分に真空排気できるように、例えば、カバー構造504には、スリットなどで開口部を設けてもよい。
また、別の例として、半導体素子上下移動機構205及びカバー構造504は一体型で形成されてもよい。この場合、カバー構造504の側面に、上下方向に延びる孔(スリット)を設けて、暗視野STEM半導体素子204を所定の高さで固定具206によって固定する。
本実施例では、暗視野STEM半導体素子204をカバー構造504で覆うことによって、試料14の下部の暗視野STEM半導体素子204や試料ホルダ本体501などから発生した特性X線(システムピーク)が、EDX検出器で検出されることはない。なお、カバー構造504の内部で電子が散乱し、ノイズやシステムピークといった問題が発生する場合には、カバー構造504の内側表面504bにカーボンなどを塗布して、電子の散乱を抑えることができる。また、カバー構造504自体をカーボン製にすることで、同じ効果が期待できる。さらに、カバー構造504の上面504aなどで発生するシステムピークも同様に、カバー構造504の上面504a及び側面504c(すなわち、外側表面)にカーボンを塗布することや、カーボン製のカバー構造504で回避することができる。
以下、本実施例の効果を説明する。例えば、従来の特許文献1では、その構成上、以下の課題があった。特許文献1のLower二次電変換方式暗視野STEMホルダの場合、EDX分析した際に、暗視野STEM信号電子が変換電極に衝突した際に発生する特性X線によるシステムピークが問題となる。システムピークとは、試料上の電子ビーム照射点に含まれる元素以外の特性X線が、装置起因で検出されることを意味する。
本実施例によれば、暗視野STEM半導体素子204をカバー構造504で覆うことによって、試料14の下部の暗視野STEM半導体素子204や試料ホルダ本体501などから発生した特性X線(システムピーク)が、EDX検出器で検出されることはなく、システムピークの課題を解決することができる。また、カバー構造504にカーボンを塗布する、あるいはカーボン製のカバー構造504とすることにより、カバー構造504の内側表面及び外側表面で発生するシステムピークも回避することができる。
<第4実施例>
以下に、第4実施例に係る荷電粒子線装置について説明する。図6は、本実施例に係る荷電粒子線装置の試料ホルダの概略構成図である。なお、第4実施例において上述した実施例と同じ構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。以下では、上述した実施例と構成が異なる部分のみを説明する。
図1に示した例では、暗視野STEM観察と明視野STEM観察を同時に行うために、試料ステージ機構16の下に透過信号検出器(明視野STEM検出器)17と絞り19とが配置されている。また、明視野STEM信号が検出器に到達するためには、試料ホルダ本体201の底部および第1ステージ211に開口(通過孔)201d、211aが必要となる(第1実施例参照)。しかしながら、荷電粒子線装置の種類よっては試料ステージ機構に明視野STEM信号用の通過孔が存在しない構成もあり、暗視野STEM観察と明視野STEM観察の同時観察を行うためには、ステージ機構の設計変更や大幅な改造が必要となる。以下では、このような設計変更や改造をすることなく、暗視野STEM観察と明視野STEM観察の同時観察を行う構成について説明する。
本実施例の試料ホルダ600は、試料ホルダ本体501と、暗視野STEM半導体素子204及び半導体素子上下移動機構205を覆うカバー構造504とを備える。カバー構造504の構成は、第3実施例と同様である。カバー構造504は、暗視野STEM半導体素子204の下方の位置に明視野絞り601を備える。また、試料ホルダ本体501には、明視野STEM半導体素子(明視野STEM検出器)602が配置されている。明視野絞り601は、暗視野STEM半導体素子204と明視野STEM半導体素子602との間に配置されている。明視野絞り601は、透過電子の中でも特に散乱角の小さい電子を検出するために数mmの孔が設けられ、それより外側の電子をカットする機能を果たしている。
明視野STEM半導体素子602は、明視野絞り601を通過した明視野STEM信号粒子を検出する。このように、試料ホルダ600に明視野絞り601及び明視野STEM半導体素子602を追加することによって、試料の厚さ、密度、結晶構造の情報を反映した明視野STEM像取得が可能となる。また、暗視野STEM半導体素子204と併用することで、明視野STEMと暗視野STEMとの同時観察が可能となる。本実施例によれば、試料ホルダ、試料ステージ機構に開口部(明視野STEM信号用の通過孔)がなくても明視野STEM信号を検出できる。
なお、上述した例では、カバー構造504に明視野絞り601を取付けているが、この構成に限定されない。カバー構造504とは別個に、明視野絞り601を支持するための機構を設けてもよい。また、カバー構造504は、必ずしも必要ではなく、図2の例のような試料ホルダ本体201に明視野絞り601及び明視野STEM半導体素子602を取付けてもよい。
<第5実施例>
以下に、第5実施例に係る荷電粒子線装置について説明する。図7は、本実施例に係る荷電粒子線装置の試料ホルダの概略構成図である。なお、第5実施例において上述した実施例と同じ構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。以下では、上述した実施例と構成が異なる部分のみを説明する。
試料ホルダ本体501には、明視野STEM半導体素子701が配置されている。図6の例では、明視野絞り601は孔の外側の電子をカットする役割をしているが、本実施例では、明視野STEM半導体素子701の大きさ自体を制限する。例えば、明視野STEM半導体素子701を絞りの径と同程度(数mm径)に制限することにより、絞り機構は不要となり、図6の構成と同様の効果(観察結果)が得られる。
明視野STEM半導体素子701の大きさを制限する構成としては、(1)明視野STEM半導体素子701の大きさ自体を小さくしてもよいし、(2)明視野STEM半導体素子701の上面を絞り構造としてマスク処理をして、マスク処理によって通過する明視野STEM信号粒子を制限してもよい。すなわち、(1)の場合、明視野STEM半導体素子701は、暗視野STEM半導体素子204を通過した明視野STEM信号粒子を所定の検出角度で検出できる径(絞りと同程度の径)で形成されている。また、(2)の場合、明視野STEM半導体素子701の表面は、暗視野STEM半導体素子204を通過した明視野STEM信号粒子を所定の検出角度で検出できる径(絞りと同程度の径)を残すようにマスク処理されている。この構成では、マスク処理により明視野STEM半導体素子701と絞り機能を一体的に構成することが可能となる。
本実施例によれば、試料ホルダ、試料ステージ機構に開口部(明視野STEM信号用の通過孔)がなくても、明視野STEMと暗視野STEMとの同時観察が可能となる。しかも、明視野STEM半導体素子701の大きさを制限することにより、明視野STEM半導体素子701と別個に絞り機構を設けることなく、明視野STEMの特定の角度の信号を検出することが可能となる。また、カバー構造504は、必ずしも必要ではなく、図2の例のような試料ホルダ本体201に明視野STEM半導体素子701を設けてもよい。
<第6実施例>
以下に、第6実施例に係る荷電粒子線装置について説明する。図8は、本実施例に係る荷電粒子線装置の試料ホルダの概略構成図である。なお、第6実施例において上述した実施例と同じ構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。以下では、上述した実施例と構成が異なる部分のみを説明する。
上述した実施例では、暗視野STEM半導体素子204と明視野STEM半導体素子602、701とが別個に設けられているが、複数の明視野STEM半導体素子が、暗視野STEM半導体素子の一部に配置されていてもよい(明視野及び暗視野一体型半導体素子)。
例えば、暗視野STEM半導体素子204は、所定の長さを有する支持部801を介して半導体素子上下移動機構205に接続されている。なお、支持部801は、半導体素子上下移動機構205ではなく、カバー構造に取付けられてもよい。
暗視野STEM半導体素子204の支持部801には、径の異なる複数の明視野STEM半導体素子802が配置されている。また、半導体素子上下移動機構205の支柱205aは、支持部801を横方向に出し入れ可能な移動機構を有する。このように、支持部801を横方向に移動させることによって、複数の明視野STEM半導体素子802が明視野STEM信号粒子を検出する位置に位置合せされる。この構成により、暗視野STEM半導体素子204と高さが同じ位置で、明視野STEM半導体素子802による明視野STEM観察が可能となる。
この例では、径の異なる複数の明視野STEM半導体素子802が、支持部801の移動方向(ストローク方向)に沿って並んで配置されている。支持部801を移動することにより、径の異なる複数の明視野STEM半導体素子802を使い分けることができ、検出角の異なる明視野信号を取得することができる。すなわち、径の異なる複数の明視野STEM半導体素子802を使い分けることによって、上述した明視野絞りと同じ効果が期待できる。従来技術では、明視野ホルダ、暗視野ホルダ、暗視野検出器、明視野検出器、明視野絞り(絞り径変更を含む)が個別に設けられていたが、本実施例によれば、1つの試料ホルダで全ての機能を果たすことができる。
<第7実施例>
以下に、第7実施例に係る荷電粒子線装置について説明する。上述の実施例の暗視野STEM半導体素子204は、試料ホルダ21から取り外し可能な構成となっている。したがって、以下では、複数の暗視野STEM半導体素子204を用意して、暗視野STEM半導体素子204を交換する構成について説明する。
第1実施例の半導体素子上下移動機構205を用いて、暗視野STEM半導体素子204を最上部に移動すれば、約1000mradの検出角が見込めることが計算結果からわかっている。暗視野STEM半導体素子204を、それ以上の大きな外径の素子に変更してもよい。この場合、1000mrad以上の検出角を検出することができる。また、暗視野STEM半導体素子204の外径に応じて内径を算出し、検出角の幅を限定するようにしてもよい。これにより、情報の異なる特徴的な画像を形成し易くなる。
また、暗視野STEM半導体素子204の外径のみを大きくする方法も考えられる。外径のみを大きくすることで、検出角の幅が非常に大きくなり、S/N豊かな情報量の多い暗視野STEM像を取得できることになる。大きな検出素子の搭載が可能であると、従来観察困難であった重元素主体の複合材料試料においても画像形成の可能性が高まる。
一方で、暗視野STEM半導体素子204を、半導体素子のP層もしくはN層の厚みが異なる半導体素子に変更してもよい。この場合、半導体素子の検出感度を変更することができる(P層でもN層でもよいが、荷電信号粒子の検出面が薄いほど感度は向上する、すなわち、低加速電圧でも感度を有する)。例えば、低加速をターゲットとした場合には、半導体素子のP層もしくはN層の厚みが薄い検出素子を装着することで、低加速電圧暗視野STEM信号が検出可能となる。
以上のように、暗視野STEM半導体素子204は、径の異なる複数の第1の半導体素子と、P層又はN層の厚みが異なる複数の第2の半導体素子とを含むように複数の種類で構成されてもよい。暗視野STEM半導体素子204は、第1の半導体素子あるいは第2の半導体素子の中から試料ホルダに取付けられて、異なる信号情報を得るように構成される。
上述のような複数種類の暗視野STEM半導体素子204を用いることにより、ソフトマテリアルに代表されるような軽元素主体の複合材料試料においても、高コントラストSTEM観察が可能である。従来は、生物組織や細胞などのバイオ試料など、TEMやSTEMでコントラストが得られにくい試料においては、観察に先立って染色法を用いるが、低加速電圧において高コントラストSTEM観察が実現できれば、高価な染色液や高度な技術を必要とする染色の必要性は低くなる。
<第8実施例>
以下に、第8実施例に係る荷電粒子線装置について説明する。図9は、本実施例に係る荷電粒子線装置の試料ホルダの概略構成図である。なお、第8実施例において上述した実施例と同じ構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。以下では、上述した実施例と構成が異なる部分のみを説明する。
以下では、試料ホルダ900において、試料ホルダ900を大気中に出すことなく、真空中(試料室内)で暗視野STEM半導体素子204を上下駆動する構成を説明する。図9は、本実施例に係る荷電粒子線装置の試料ホルダの上面図であり、図10は、本実施例に係る荷電粒子線装置の試料ホルダの断面図である。
本実施例では、試料ホルダ900のカバー構造504が、筒状のファラデーカップ構造(検出機構)901と、アクチュエーター及びギア機構(駆動機構)902とを備える。ファラデーカップ構造901では、荷電粒子の数に応じた電流が流れ、これにより、荷電粒子線の信号粒子を検出できる。アクチュエーター及びギア機構902は、ファラデーカップ構造901に接続されており、ファラデーカップ構造901に照射された荷電粒子線903の電圧(加速電圧)を検知して駆動する。また、半導体素子上下移動機構205は、アクチュエーター及びギア機構902に接続されている。ここで、ファラデーカップ構造に荷電粒子線903を照射すると、暗視野STEM半導体素子204が半導体素子上下移動機構205により上下に移動する。
アクチュエーター及びギア機構902は、圧電素子(図示せず)を備え、アクチュエーター及びギア機構902は、ファラデーカップ構造901に照射された荷電粒子線903の電圧(加速電圧)を検知して、駆動源のアクチュエーターの圧電素子を動作させる。駆動には、アクチュエーターの圧電素子の伸縮を利用してもよいし、アクチュエーターをスイッチとしてギアなどを動かす機構でもよい。これにより、真空中で試料ホルダ900の半導体素子上下移動機構205を動かすことができる。
荷電粒子線照射条件は、暗視野STEM半導体素子204の上下移動に応じて変化させる。例えば、上昇させる場合には加速電圧15kV以上、下降させる場合には15kV未満とすることにより、半導体素子上下移動機構205の上下の駆動を制御することができる。
また、ファラデーカップ構造901の周囲には、例えば、筒状の絶縁材905が配置されており、ファラデーカップ構造901はカバー構造504と電気的に絶縁されている。これにより、試料ホルダ900やカバー構造504に荷電粒子線903が照射されてもアクチュエーターが動作することはない。
ファラデーカップ構造901の荷電粒子線照射位置と試料搭載位置502は、ステージ座標を荷電粒子線装置10の記憶装置(図示せず)に記憶させておくことができる。例えば、荷電粒子線装置の操作画面を操作することにより、荷電粒子線903の照射位置をファラデーカップ構造901の位置と試料搭載位置502との間で往来させ、観察における最適条件(特に、暗視野STEM半導体素子の高さ)を見つけ出すことができる。
本実施例では、ファラデーカップ構造901に荷電粒子線903に照射することにより半導体素子上下移動機構205を駆動させ、検出角を制御することができる。試料や目的に応じた最適なコントラストの試料像を観察することができるとともに、試料ホルダ900を大気中に出す必要がないため操作性が向上する。
図11は、本実施例に係る荷電粒子線装置を用いた試料観察の工程を示したチャートである。まず、ステップ1101において、試料14を乗せたメッシュなどを試料搭載位置502に搭載する。
次に、ステップ1102において、暗視野STEM半導体素子204の高さを、半導体素子上下移動機構205によって調整して、暗視野STEM半導体素子204の位置(高さ)を調整する。なお、ステップ1101と1102の手順は逆でもよい。
次に、ステップ1103において、荷電粒子線装置10の第1ステージ211に試料ホルダ900を配置(搭載)し、試料交換を行う。次に、ステップ1104において、荷電粒子線装置10によってSTEM観察を行う。そして、ステップ1105において、得られた画像から像質を判断し、検出角を変更する必要がなければ、ステップ1106に進み、このまま画像を取得する。
一方、ステップ1105において検出角を変更する必要があると判断された場合には、ステップ1107において、荷電粒子線903の照射位置をファラデーカップ構造901の位置に移動し、荷電粒子線903を照射して、半導体素子上下移動機構205を駆動させる。これにより、暗視野STEM半導体素子204を上昇または下降させる。その後、ステップ1104に戻って、荷電粒子線903の照射位置を試料搭載位置502に移動させて、荷電粒子線装置10によって再度STEM観察を行う。本実施例では、試料ホルダ900を大気中に出すことなく、真空内(試料室内)904で暗視野STEM半導体素子204を上下駆動することが可能となる。
<第9実施例>
以下に、第9実施例に係る荷電粒子線装置について説明する。図12は、本実施例に係る荷電粒子線装置の試料ホルダの概略構成図である。なお、第9実施例において上述した実施例と同じ構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。以下では、上述した実施例と構成が異なる部分のみを説明する。
従来では、対物レンズと試料との間に専用の反射信号検出器を挿入して、あるいは対物レンズに組み込まれた反射信号検出器を用いて試料から発生した反射信号を検出する。本実施例では、試料ホルダと一体型となった反射信号素子により、反射信号を検出する構成について説明する。本実施例における検出の仕組みは第1実施例と同様であるが、本実施例で検出する信号は反射粒子である。試料14は、薄膜でもよいし、バルク試料でもよい。
本実施例の試料ホルダ1200は、暗視野STEM半導体素子1204と、半導体検出素子上下移動機構1205とを備える。暗視野STEM半導体素子1204は、上述した暗視野STEM半導体素子204と同様の構成である。半導体検出素子上下移動機構1205は、支柱1205aを備える。本実施例の支柱1205aは、第1実施例と異なり、その長さが試料ホルダ本体201の上側部材201bよりも高い位置まで延びるように設定されている。また、支柱1205aは、試料ホルダ本体201から取り外し可能な構成となっている。
この例では、暗視野STEM半導体素子1204を半導体検出素子上下移動機構1205を用いて最下部にまで移動し、半導体検出素子上下移動機構1205の支柱1205aを試料ホルダ本体201から取り外す。支柱1205aの上下を反転させて、支柱1205aを再度試料ホルダ本体201に取付ける。こうすることによって、図12に示すように、暗視野STEM半導体素子1204が、試料ホルダ本体201の試料搭載位置202の上側に位置する。これにより、暗視野STEM半導体素子1204を反射信号半導体素子として利用することができる。
対物レンズ1201で集束した一次荷電粒子線1202は、暗視野STEM半導体素子1204の開口部を通過して、試料搭載位置202に搭載された試料に照射される。そこから発生した反射粒子1203は、反射信号素子としての、暗視野STEM半導体素子1204によって検出される。暗視野STEM半導体素子1204によって検出された信号から画像形成されるまでのプロセス及び経路は、第1実施例と同様である。
本実施例によれば、半導体検出素子上下移動機構1205に取付けられた暗視野STEM半導体素子1204を反射信号素子として利用することが可能となる。特に、1つの暗視野STEM半導体素子1204によって、暗視野STEM観察及び反射信号の検出の両方を行うことが可能となる。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることがあり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
上述の実施例では、暗視野STEM信号、明視野STEM信号、反射信号を検出する素子として半導体素子を用いた。各荷電粒子を検出する素子は半導体素子に限らず、走査電子顕微鏡の二次電子検出器に用いられているシンチレーター・フォトマルタイプの検出システムや透過電子顕微鏡に用いられている蛍光板やCCDカメラのシステムでもよい。信号が検出されてから画像形成されるまでのプロセス、経路は、従来の走査電子顕微鏡、透過電子顕微鏡と同様である。
10 :荷電粒子線装置
14 :試料
15 :暗視野STEM半導体素子
16 :試料ステージ機構
17 :透過信号検出器
21 :試料ホルダ
201 :試料ホルダ本体
202 :試料搭載位置
204 :暗視野STEM半導体素子
205 :半導体素子上下移動機構
210 :明視野STEM半導体素子
500 :試料ホルダ
501 :試料ホルダ本体
502 :試料搭載位置
504 :カバー構造
600 :試料ホルダ
601 :明視野絞り
602 :明視野STEM半導体素子
701 :明視野STEM半導体素子
801 :支持部
802 :明視野STEM半導体素子
900 :試料ホルダ
901 :ファラデーカップ構造
902 :アクチュエーター及びギア機構
1200 :試料ホルダ
1201 :対物レンズ
1202 :一次荷電粒子線
1203 :反射粒子
1204 :暗視野STEM半導体素子
1205 :半導体検出素子上下移動機構
1205a:支柱

Claims (17)

  1. ステージ機構と、前記ステージ機構上に配置された試料ホルダとを備える、アウトレンズSEMまたはセミインレンズSEMである荷電粒子線装置において、
    前記試料ホルダが、前記試料ホルダに搭載された試料を透過した暗視野STEM信号粒子を直接検出する暗視野STEM半導体素子と、前記暗視野STEM半導体素子を上下方向に移動させる移動機構と、前記暗視野STEM半導体素子を覆うカバー構造と、を備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記カバー構造が、試料を載せたメッシュを搭載または固定する構造を有することを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項1又は2に記載の荷電粒子線装置において、
    前記カバー構造が、前記試料ホルダの本体から取り外し可能な構造となっていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の荷電粒子線装置において、
    前記移動機構の支柱に目盛が記載されていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の荷電粒子線装置において、
    前記カバー構造が、前記暗視野STEM半導体素子を上下方向に移動させる前記移動機構を備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の荷電粒子線装置において、
    前記カバー構造の内側表面若しくは外側表面にカーボンが塗布されているか、又は
    前記カバー構造がカーボンにより形成されていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の荷電粒子線装置において、
    前記暗視野STEM半導体素子および前記ステージ機構は、明視野STEM信号粒子が通過できる開口を有し、
    前記荷電粒子線装置は、前記ステージ機構の下方に配置された明視野STEM検出器を備え、
    前記明視野STEM検出器は、前記暗視野STEM半導体素子および前記ステージ機構を通過した明視野STEM信号粒子を検出できることを特徴とする荷電粒子線装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の荷電粒子線装置において、
    前記暗視野STEM半導体素子は、明視野STEM信号粒子が通過できる開口を有し、
    前記試料ホルダは、前記暗視野STEM半導体素子の下方に配置された明視野STEM検出器を備え、
    前記明視野STEM検出器は、前記暗視野STEM半導体素子を通過した明視野STEM信号粒子を検出できることを特徴とする荷電粒子線装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の荷電粒子線装置において、
    前記荷電粒子線装置はセミインレンズSEMであって、
    試料が、対物レンズ磁界中に配置されることを特徴とする荷電粒子線装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の荷電粒子線装置において、
    前記試料ホルダが、
    荷電粒子線の信号粒子を検出する検出機構と、
    前記検出機構に接続され、前記移動機構を駆動する駆動機構と、
    を備え、
    前記荷電粒子線を前記検出機構の位置に照射することにより、前記暗視野STEM半導体素子を上下方向に移動させることを特徴とする荷電粒子線装置。
  11. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の荷電粒子線装置において、
    前記移動機構が、前記試料ホルダの試料搭載位置よりも高い位置まで延びる柱状部材を備え、
    前記暗視野STEM半導体素子が、前記柱状部材における前記試料ホルダの試料搭載位置よりも高い位置に固定されることにより、前記暗視野STEM半導体素子が、前記試料から反射する反射粒子を検出できるように構成されていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  12. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の荷電粒子線装置において、
    試料を搭載する第2の試料ホルダであって、前記ステージ機構上に配置された前記試料ホルダと取り換え可能な第2の試料ホルダと、
    前記第2の試料ホルダの試料で発生した信号電流を吸収電流として検出及び増幅するアンプと、を備え、
    前記ステージ機構上に前記試料ホルダが配置された場合、前記アンプが、前記試料ホルダの前記暗視野STEM半導体素子に接続され、
    前記ステージ機構上に前記第2の試料ホルダが配置された場合、前記アンプが、前記第2の試料ホルダに接続されることを特徴とする荷電粒子線装置。
  13. ステージ機構と、前記ステージ機構上に配置された試料ホルダとを備える、アウトレンズSEMまたはセミインレンズSEMである荷電粒子線装置による観察方法であって、
    前記試料ホルダのカバー構造に、試料を載せたメッシュを搭載または固定するステップと、
    前記試料ホルダの移動機構により暗視野STEM半導体素子を上下方向に移動させるステップと、
    前記カバー構造が前記暗視野STEM半導体素子を覆う前記試料ホルダを前記ステージ機構上に配置するステップと、
    前記試料ホルダ上の前記試料に荷電粒子線を照射するステップと、
    前記試料ホルダ上の前記試料を透過した暗視野STEM信号粒子を前記暗視野STEM半導体素子により直接検出するステップと、
    を含む観察方法。
  14. ステージ機構と、前記ステージ機構上に配置された試料ホルダとを備える、アウトレンズSEMまたはセミインレンズSEMである荷電粒子線装置による観察方法であって、
    暗視野STEM信号粒子を直接検出する暗視野STEM半導体素子と、前記暗視野STEM半導体素子を移動する移動機構と、荷電粒子線の信号粒子を検出する検出機構と、前記検出機構に接続され、前記移動機構を駆動する駆動機構とを備える試料ホルダに試料を搭載するステップと、
    前記試料ホルダを前記ステージ機構上に配置するステップと、
    荷電粒子線を前記検出機構の位置に照射して前記駆動機構を駆動させることにより、前記暗視野STEM半導体素子を上下方向に移動させるステップと、
    前記試料ホルダ上の前記試料に荷電粒子線を照射するステップと、
    前記試料ホルダ上の前記試料を透過した暗視野STEM信号粒子を前記暗視野STEM半導体素子により直接検出するステップと、を含む観察方法。
  15. ステージ機構と、前記ステージ機構上に配置された試料ホルダとを備える、アウトレンズSEMまたはセミインレンズSEMである荷電粒子線装置による観察方法であって、
    前記試料ホルダの移動機構により暗視野STEM半導体素子を上下方向に移動させることで、前記試料ホルダの前記暗視野STEM半導体素子を、前記試料ホルダの試料搭載位置よりも高い位置に固定するステップと、
    試料から反射する反射粒子を前記暗視野STEM半導体素子によって検出するステップと、を含む観察方法。
  16. 請求項12〜14のいずれか一項に記載の観察方法において、
    前記暗視野STEM半導体素子および前記ステージ機構の開口を透過した明視野STEM信号粒子を、前記ステージ機構の下方に配置された明視野STEM検出器により検出するステップを含む観察方法。
  17. 請求項12〜14のいずれか一項に記載の観察方法において、
    前記暗視野STEM半導体素子の開口を透過した明視野STEM信号粒子を、前記試料ホルダが前記暗視野STEM半導体素子の下方に備える明視野STEM検出器により検出するステップを含む観察方法。
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