JP6016787B2 - Co気相法を用いたシュウ酸エステルの製造方法 - Google Patents
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Description
再生反応:2ROH+0.5O2+2NO→2RONO+H2O ・・(2)
理論的に、この系はNOまたはRONO(亜硝酸アルキル)を消費しないことは、この経路から明らかであるが、上記反応工程(2)中に、主生成物としてRONOが生成することに加えて、頻繁に副反応が起こり、特に副生成物として希硝酸が生成する。これにより、より多くのNOガスを消費する必要がある。したがって、シュウ酸エステルを合成する触媒反応を長時間にわたって安定し、かつ継続して行うためには、反応系にNOを絶えず供給する必要がある。通常の状態において、NOは、アンモニア酸化の生成物または硝酸の末端ガスに由来する。しかし、アンモニア酸化の生成物または硝酸の末端ガス(NOまたはNO2)は、さらに、非反応性を有しかつ凝縮が困難であるN2、Ar、Heなどのような気体を必要に応じて含んでいる。大量の上記気体がシュウ酸エステルの合成系に含まれる場合、上記ガスはシュウ酸エステルを合成する触媒反応を強く阻害し、または、反応さえ停止させることがある。これら非反応性のガスを反応システムから排出した場合、反応がうまくいくことをようやく保証することができる。それでもなお、非反応性を有し、かつ凝縮が困難であるN2、Ar、Heなどのような気体を反応システムから排出する場合、NOおよびRONOのような合成反応系における有用な反応物質が、また同時に排出され得る。その場合、原材料が無駄になり、かつ環境が汚染される。したがって、NOおよびRONOを効率よく回収する必要があり、かつ、環境汚染を防ぐ取り組みを行う必要がある。よって、酸化窒素または亜硝酸エステルの低い利用効率を増加させる重要な点は、一方では反応経路(酸化窒素または亜硝酸エステルを反応系および通常の循環反応経路に導入する反応を含む)中に生じる副反応(例えば、硝酸を生成反応)を減らし、もう一方では、非凝縮性ガスの排出時に排出される酸化窒素または亜硝酸エステル材料の損失を最小限の量にすることである。
本発明によって解決される技術的課題は、従来技術における酸化窒素または亜硝酸エステルの低い利用効率および低選択性であり、かつ、本発明は、CO気相法によりシュウ酸エステルを製造する新しい方法を提供し、当該方法は、酸化窒素または亜硝酸エステルの高い利用効率および高選択性という利点を有している。
工程a)まず、亜硝酸塩、水および無機酸を反応器Iに加えてNOを含む流出物Iを生成し、そして、上記流出物Iを分離することでNOの流出物IIを得る、
工程b)NOの上記流出物II、炭素数が1〜4個のアルコールおよび酸素を反応器IIに加えてエステル酸化反応により炭素数が1〜4個の亜硝酸アルキルを含む流出物IIIを生成し、そして、当該流出物IIIを分離して炭素数が1〜4個の亜硝酸アルキルの流出物IVを得る、
工程c)炭素数が1〜4個の亜硝酸アルキルの上記流出物IVおよびCO気体流をカップリング反応器に加え、当該カップリング反応器にて、それらをPd含有触媒と接触させ、かつ反応させることでシュウ酸エステルの流出物VおよびNOを含む流出物VIを生成する、
工程d)状況に応じて、NOを含む上記流出物VIは、工程b)にてNOの上記流出物IIと混合され、そして、反応に関与し続ける。
(2)反応工程中に不活性ガスがなく、反応系の補給工程中に不活性ガスが蓄積することにより必要となる反応系の不活性ガスを排出する工程による酸化窒素の損失がない、
(3)低コスト、また、化学産業の原材料として有用である反応原材料として、亜硝酸塩から変換される無機酸の塩。
まず、亜硝酸ナトリウム、水および無機酸を反応器Iに加えてNOを含む流出物Iを生成し、そして、NOの流出物IIは流出物Iを分離することによって得られる。NOの流出物II、メタノールおよび酸素を反応器IIに加えてエステル酸化反応により亜硝酸メチルを含む流出物IIIを生成し、そして、当該流出物IIIを分離して亜硝酸メチルの流出物IVを得る。亜硝酸メチルの上記流出物IVおよびCO気体流をカップリング反応器に加え、当該カップリング反応器にて、それらをPd含有触媒と接触させ、かつ反応させることでシュウ酸エステルの流出物VおよびNOを含む流出物VIを生成する。NOを含む流出物VIを反応器IIの入り口に戻してNOの流出物IIと混合する。そして、当該流出物VIは、反応に関与し続ける。ここで、反応器Iおよび反応器IIの両方は回転する超重力反応器である。Pd含有触媒は、担体の質量に対して0.5重量%の量のPdを含有する。反応器Iにおいて、亜硝酸ナトリウムに対する水のモル比は2:1であり、亜硝酸ナトリウムに対する硫酸のモル比は0.5:1であり、反応温度は10℃であり、反応圧力は−0.05MPaであり、反応接触時間は0.05秒である。反応器IIにおいて、反応温度は30℃であり、反応圧力は−0.05MPaであり、反応接触時間は0.02秒であり、NOの流出物IIおよびNOを含む流出物VIにおけるNO、メタノールおよび酸素のモル比は、1:2:0.2であり、カップリング反応器は反応温度が100℃であり、反応接触時間は2秒であり、反応圧力は−0.05MPaであり、亜硝酸メチルに対するCO気体流中のCOのモル比は1.5:1であり、反応器Iおよび反応器IIの回転する超重力反応器の回転子は、回転速度が600rpmである。結果は、反応器IのNO選択性が99.99%、反応器IIの亜硝酸エステルの選択性が98.9%、カップリング反応器のシュウ酸ジメチルの空時収量が860g/(h.L)、およびシュウ酸ジメチルの選択性が98.9%である。
まず、亜硝酸カリウム、水および硫酸を反応器Iに加えてNOを含む流出物Iを生成し、そして、NOの流出物IIは流出物Iを分離することによって得られる。NOの流出物II、メタノールおよび酸素を反応器IIに加えてエステル酸化反応により亜硝酸メチルを含む流出物IIIを生成し、そして、当該流出物IIIを分離して亜硝酸メチルの流出物IVを得る。亜硝酸メチルの上記流出物IVおよびCO気体流をカップリング反応器に加え、当該カップリング反応器にて、それらをPd含有触媒と接触させ、かつ反応させることでシュウ酸エステルの流出物VおよびNOを含む流出物VIを生成する。NOを含む流出物VIを反応器IIの入り口に戻してNOの流出物IIと混合する。そして、当該流出物VIは、反応に関与し続ける。ここで、反応器Iおよび反応器IIの両方は回転する超重力反応器である。Pd含有触媒は、担体の質量に対して0.3重量%の量のPdを含有する。反応器Iにおいて、亜硝酸カリウムに対する水のモル比は3:1であり、亜硝酸カリウムに対する硫酸のモル比は0.6:1であり、反応温度は20℃であり、反応圧力は0.05MPaであり、反応接触時間は0.08秒である。反応器IIにおいて、反応温度は30℃であり、反応圧力は0.05MPaであり、反応接触時間は0.05秒であり、NOの流出物IIおよびNOを含む流出物VIにおけるNO、メタノールおよび酸素のモル比は、1:2:0.2であり、カップリング反応器は反応温度が120℃であり、反応接触時間は1秒であり、反応圧力は−0.05MPaであり、亜硝酸メチルに対するCO気体流中のCOのモル比は1.3:1であり、反応器Iおよび反応器IIの回転する超重力反応器の回転子は、回転速度が700rpmである。結果は、反応器IのNO選択性が99.98%、反応器IIの亜硝酸エステルの選択性が99.3%、カップリング反応器のシュウ酸ジメチルの空時収量が880g/(h.L)、およびシュウ酸ジメチルの選択性が99.2%である。
まず、亜硝酸マグネシウム、水および硝酸を反応器Iに加えてNOを含む流出物Iを生成し、そして、NOの流出物IIは流出物Iを分離することによって得られる。NOの流出物II、メタノールおよび酸素を反応器IIに加えてエステル酸化反応により亜硝酸メチルを含む流出物IIIを生成し、そして、当該流出物IIIを分離して亜硝酸メチルの流出物IVを得る。亜硝酸メチルの上記流出物IVおよびCO気体流をカップリング反応器に加え、当該カップリング反応器にて、それらをPd含有触媒と接触させ、かつ反応させることでシュウ酸エステルの流出物VおよびNOを含む流出物VIを生成する。NOを含む流出物VIを反応器IIの入り口に戻してNOの流出物IIと混合する。そして、当該流出物VIは、反応に関与し続ける。ここで、反応器Iおよび反応器IIの両方は回転する超重力反応器である。Pd含有触媒は、担体の質量に対して0.4重量%の量のPdを含有する。反応器Iにおいて、亜硝酸マグネシウムに対する水のモル比は3:1であり、亜硝酸マグネシウムに対する硝酸のモル比は2:1であり、反応温度は20℃であり、反応圧力は0.01MPaであり、反応接触時間は0.1秒である。反応器IIにおいて、反応温度は40℃であり、反応圧力は0.02MPaであり、反応接触時間は0.2秒であり、NOの流出物IIおよびNOを含む流出物VIにおけるNO、メタノールおよび酸素のモル比は、1:3:0.2であり、カップリング反応器は反応温度が130℃であり、反応接触時間は2秒であり、反応圧力は−0.02MPaであり、亜硝酸メチルに対するCO気体流中のCOのモル比は1.2:1であり、反応器Iおよび反応器IIの回転する超重力反応器の回転子は、回転速度が800rpmである。結果は、反応器IのNO選択性が99.99%、反応器IIの亜硝酸エステルの選択性が99.5%、カップリング反応器のシュウ酸ジメチルの空時収量が890g/(h.L)、およびシュウ酸ジメチルの選択性が99.6%である。
まず、亜硝酸カリウム、水および硝酸を反応器Iに加えてNOを含む流出物Iを生成し、そして、NOの流出物IIは流出物Iを分離することによって得られる。NOの流出物II、メタノールおよび酸素を反応器IIに加えてエステル酸化反応により亜硝酸メチルを含む流出物IIIを生成し、そして、当該流出物IIIを分離して亜硝酸メチルの流出物IVを得る。亜硝酸メチルの上記流出物IVおよびCO気体流をカップリング反応器に加え、当該カップリング反応器にて、それらをPd含有触媒と接触、かつ反応させることでシュウ酸エステルの流出物VおよびNOを含む流出物VIを生成する。NOを含む流出物VIを反応器IIの入り口に戻してNOの流出物IIと混合させる。そして、当該流出物VIは、反応に関与し続ける。ここで、反応器Iおよび反応器IIの両方は回転する超重力反応器である。Pd含有触媒は、担体の質量に対して0.4重量%の量のPdを含有する。反応器Iにおいて、亜硝酸カリウムに対する水のモル比は3:1であり、亜硝酸カリウムに対する硝酸のモル比は2:1であり、反応温度は20℃であり、反応圧力は0.01MPaであり、反応接触時間は0.1秒である。反応器IIにおいて、反応温度は40℃であり、反応圧力は0.02MPaであり、反応接触時間は0.2秒であり、NOの流出物IIおよびNOを含む流出物VIにおけるNO、メタノールおよび酸素のモル比は、1:5:0.2であり、カップリング反応器は反応温度が140℃であり、反応接触時間は2秒であり、反応圧力は−0.02MPaであり、亜硝酸メチルに対するCO気体流中のCOのモル比は1.2:1であり、反応器Iは撹拌反応器であり、当該撹拌反応器は、回転速度が100rpmである。反応器IIの回転する超重力反応器の回転子は、回転速度が800rpmである。結果は、反応器IのNO選択性が99.50%、反応器IIの亜硝酸エステルの選択性が99.3%、カップリング反応器のシュウ酸ジメチルの空時収量が900g/(h.L)、およびシュウ酸ジメチルの選択性が99.1%である。
Pd含有触媒が担体の質量に対して0.8重量%の量のPdを含有すること以外は、実施例1の方法に準じて行った。反応器Iにおいて、亜硝酸ナトリウムに対する水のモル比は15:1である。亜硝酸ナトリウムに対する硫酸のモル比は3:1である。反応温度は20℃である。反応圧力は−0.02MPaである。反応接触時間は0.1秒である。反応器IIの反応温度は50℃である。反応圧力は−0.02MPaである。反応接触時間は0.08秒である。NOの流出物IIおよびNOを含む流出物VIにおけるNO、メタノールおよび酸素のモル比は、1:5:0.22である。カップリング反応器は反応温度が120℃である。反応接触時間は10秒である。反応圧力は−0.01MPaである。亜硝酸メチルに対するCO気体流中のCOのモル比は2:1である。反応器Iおよび反応器IIの回転する超重力反応器の回転子は、回転速度が1000rpmである。結果は、反応器IのNO選択性が100%、反応器IIの亜硝酸エステルの選択性が99.2%、カップリング反応器のシュウ酸ジメチルの空時収量が890g/(h.L)、およびシュウ酸ジメチルの選択性が99.1%である。
Pd含有触媒が担体の質量に対して0.8重量%の量のPdを含有すること以外は、実施例1の方法に準じて行った。反応器Iにおいて、亜硝酸ナトリウムに対する水のモル比は2:1である。亜硝酸ナトリウムに対する硫酸のモル比は0.3:1である。反応温度は30℃である。反応圧力は−0.05MPaである。反応接触時間は1秒である。反応器IIにおいて、反応温度は80℃である。反応圧力は0.2MPaである。反応接触時間は2秒である。NOの流出物IIおよびNOを含む流出物VIにおけるNO、メタノールおよび酸素のモル比は、1:10:0.15である。カップリング反応器は反応温度が140℃である。反応接触時間は60秒である。反応圧力は1.0MPaである。亜硝酸メチルに対するCO気体流中のCOのモル比は3:1である。反応器Iおよび反応器IIの回転する超重力反応器の回転子は、回転速度が2000rpmである。結果は、反応器IのNO選択性が99.8%、反応器IIの亜硝酸エステルの選択性が99.3%、カップリング反応器のシュウ酸ジメチルの空時収量が910g/(h.L)、およびシュウ酸ジメチルの選択性が99.3%である。
Pd含有触媒が担体の質量に対して0.2重量%の量のPdを含有すること以外は、実施例1の方法に準じて行った。反応器Iにおいて、亜硝酸ナトリウムに対する水のモル比は15:1である。亜硝酸ナトリウムに対する硝酸のモル比は5:1である。反応温度は80℃である。反応圧力は0.8MPaである。反応接触時間は1秒である。反応器IIにおいて、反応温度は40℃である。反応圧力は0.8MPaである。反応接触時間は40秒である。NOの流出物IIおよびNOを含む流出物VIにおけるNO、アルコールおよび酸素のモル比は、1:20:0.11である。カップリング反応器は反応温度が160℃である。反応接触時間は80秒である。反応圧力は0.5MPaである。亜硝酸エチルに対するCO気体流中のCOのモル比は6:1である。反応器Iおよび反応器IIの回転する超重力反応器の回転子は、回転速度が3000rpmである。結果は、反応器IのNO選択性が100%、反応器IIの亜硝酸エステルの選択性が99.5%、カップリング反応器のシュウ酸ジメチルの空時収量が1100g/(h.L)、およびシュウ酸ジメチルの選択性が99.0%である。
Pd含有触媒が担体の質量に対して0.3重量%の量のPdを含有すること以外は、実施例1の方法に準じて行った。反応器Iにおいて、亜硝酸ナトリウムに対する水のモル比は3:1である。亜硝酸ナトリウムに対する硫酸のモル比は4:1である。反応温度は40℃である。反応圧力は0.2MPaである。反応接触時間は40秒である。反応器IIにおいて、反応温度は50℃である。反応圧力は0.2MPaである。反応接触時間は10秒である。NOの流出物IIおよびNOを含む流出物VIにおけるNO、プロパノールおよび酸素のモル比は、1:45:0.05である。カップリング反応器は反応温度が100℃である。反応接触時間は40秒である。反応圧力は0.1MPaである。亜硝酸プロピルに対するCO気体流中のCOのモル比は1.5:1である。反応器Iおよび反応器IIの回転する超重力反応器の回転子は、回転速度が2000rpmである。結果は、反応器IのNO選択性が100%、反応器IIの亜硝酸エステルの選択性が98.9%、カップリング反応器のシュウ酸ジメチルの空時収量が880g/(h.L)、およびシュウ酸ジメチルの選択性が99.4%である。
Pd含有触媒が担体の質量に対して0.6重量%の量のPdを含有すること以外は、実施例1の方法に準じて行った。反応器Iにおいて、亜硝酸カリウムに対する水のモル比は5:1である。亜硝酸カリウムに対する硫酸のモル比は2.3:1である。反応温度は40℃である。反応圧力は−0.01MPaである。反応接触時間は0.5秒である。反応器IIにおいて、反応温度は40℃である。反応圧力は−0.02MPaである。反応接触時間は0.8秒である。NOの流出物IIおよびNOを含む流出物VIにおけるNO、メタノールおよび酸素のモル比は、1:10:0.08である。カップリング反応器は反応温度が130℃である。反応接触時間は5秒である。反応圧力は0.01MPaである。亜硝酸メチルに対するCO気体流中のCOのモル比は1.3:1である。反応器Iの回転する超重力反応器の回転子は、回転速度が1000rpmである。反応器IIの回転する超重力反応の回転子は、回転速度が2000rpmである。結果は、反応器IのNO選択性が100%、反応器IIの亜硝酸エステルの選択性が99.5%、カップリング反応器のシュウ酸ジメチルの空時収量が1008g/(h.L)、およびシュウ酸ジメチルの選択性が99.5%である。
Pd含有触媒が担体の質量に対して0.7重量%の量のPdを含有すること以外は、実施例1の方法に準じて行った。反応器Iにおいて、亜硝酸ナトリウムに対する水のモル比は4:1である。亜硝酸ナトリウムに対する硫酸のモル比は2.1:1である。反応温度は30℃である。反応圧力は0.1MPaである。反応接触時間は0.2秒である。反応器IIにおいて、反応温度は50℃である。反応圧力は0.2MPaである。反応接触時間は0.3秒である。NOの流出物IIおよびNOを含む流出物VIにおけるNO、メタノールおよび酸素のモル比は、1:3:0.24である。カップリング反応器は反応温度が90℃である。反応接触時間は20秒である。反応圧力は0.08MPaである。亜硝酸メチルに対するCO気体流中のCOのモル比は1.2:1である。反応器Iの回転する超重力反応器の回転子は、回転速度が1500rpmである。反応器IIの回転する超重力反応の回転子は、回転速度が3000rpmである。結果は、反応器IのNO選択性が100%、反応器IIの亜硝酸エステルの選択性が99.6%、カップリング反応器のシュウ酸ジメチルの空時収量が800g/(h.L)、およびシュウ酸ジメチルの選択性が99.6%である。
反応器Iおよび反応器IIとして固定床式反応器を使用したことを除いて、参考例1と同様の触媒、条件および反応材料を用いている。結果は、反応器IのNO選択性が99.1%、反応器IIの亜硝酸エステルの選択性が95.5%、カップリング反応器のシュウ酸ジメチルの空時収量が860g/(h.L)、およびシュウ酸ジメチルの選択性が98.6%である。
回転速度が150rpmである反応器Iとして撹拌反応器が使用され、反応器IIは固定床式反応器であることを除いて、参考例4と同様の触媒、条件および反応材料を用いている。結果は、反応器IのNO選択性が98%、反応器IIの亜硝酸エステルの選択性が92.5%、カップリング反応器のシュウ酸ジメチルの空時収量が960g/(h.L)、およびシュウ酸ジメチルの選択性が98.8%である。
反応器Iおよび反応器IIを、NOを提供する、特許CN200510107783.4に記載のアンモニア反応加熱炉(反応器I)および亜硝酸メチルを生成する、エステル反応塔(反応器II)に交換したことを除いて、参考例1と同様の触媒、条件および反応材料を用いている。結果は、反応器IのNO選択性が85%、反応器IIの亜硝酸エステルの選択性が90.5%、カップリング反応器のシュウ酸ジメチルの空時収量が840g/(h.L)、およびシュウ酸ジメチルの選択性が97.1%である。
Claims (9)
- CO気相法を用いたシュウ酸エステルの製造方法であって、以下の工程、つまり、
a)まず、亜硝酸ナトリウム、水および硫酸を回転する超重力反応器Iに加えてNOを含む流出物Iを生成し、そして、上記流出物Iを分離することでNOの流出物IIを得る工程であって、上記反応器Iが、300〜6000rpmの回転速度を有する回転子を備えている、工程と、
b)NOの上記流出物II、炭素数が1〜4個のアルコールおよび酸素を回転する超重力反応器IIに加えてエステル酸化反応により炭素数が1〜4個の亜硝酸アルキルを含む流出物IIIを生成し、そして、当該流出物IIIを分離して炭素数が1〜4個の亜硝酸アルキルの流出物IVを得る工程であって、上記反応器IIが、300〜6000rpmの回転速度を有する回転子を備えている、工程と、
c)炭素数が1〜4個の亜硝酸アルキルの上記流出物IVおよびCO気体流をカップリング反応器に加え、当該カップリング反応器にて、それらをPd含有触媒と接触させ、かつ反応させることでシュウ酸エステルの流出物VおよびNOを含む流出物VIを生成する工程と、
d)NOを含む上記流出物VIは、工程b)にてNOの上記流出物IIと混合され、そして、反応に関与し続ける工程とを包含し、
上記Pd含有触媒は、担体の重量に対して0.01〜1重量%の量のPdを含有する、CO気相法を用いたシュウ酸エステルの製造方法。 - 上記反応器Iの回転子は、500〜4000rpmの回転速度を有し、および/または上記反応器IIの回転子は、500〜4000rpmの回転速度を有することを特徴とする請求項1に記載のCO気相法を用いたシュウ酸エステルの製造方法。
- 上記Pd含有触媒は、上記担体の質量に対して0.01〜0.8重量%の量のPdを含有することを特徴とする請求項1または2に記載のCO気相法を用いたシュウ酸エステルの製造方法。
- 上記反応器Iにおいて、亜硝酸ナトリウムに対する水のモル比は1〜20:1であり、亜硝酸ナトリウムに対する硫酸のモル比は0.2〜5:1であり、反応温度は0〜100℃であり、反応圧力は−0.08〜1.0MPaであり、反応接触時間は0.01〜50秒であり、上記反応器IIにおいて、反応温度は20〜100℃であり、反応圧力は−0.08〜2.0MPaであり、反応接触時間は0.01〜60秒であり、NOの上記流出物IIおよびNOを含む上記流出物VIにおけるNO、炭素数が1〜4個のアルコールならびに酸素のモル比は、1:1〜50:0.01〜0.25であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のCO気相法を用いたシュウ酸エステルの製造方法。
- 上記反応器Iにおいて、亜硝酸ナトリウムに対する水のモル比は1.2〜10:1であり、亜硝酸ナトリウムに対する硫酸のモル比は0.4〜3:1であり、反応温度は10〜70℃であり、反応圧力は−0.05〜1.0MPaであり、反応接触時間は0.02〜30秒であり、上記反応器IIにおいて、反応温度は25〜70℃であり、反応圧力は−0.05〜1.0MPaであり、反応接触時間は0.02〜40秒であり、NOの上記流出物IIおよびNOを含む上記流出物VIにおけるNO、炭素数が1〜4個のアルコールならびに酸素のモル比は、1:1〜20:0.1〜0.25であることを特徴とする請求項4に記載のCO気相法を用いたシュウ酸エステルの製造方法。
- 上記カップリング反応器の反応温度は、80〜160℃であり、反応接触時間は0.1〜100秒であり、反応圧力は−0.05〜2.0MPaであり、炭素数が1〜4個の亜硝酸アルキルの上記流出物IVに対するCOガスのモル比は、1.1〜15:1であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のCO気相法を用いたシュウ酸エステルの製造方法。
- 上記カップリング反応器の反応温度は、90〜150℃であり、反応接触時間は0.5〜50秒であり、反応圧力は0.01〜1.0MPaであり、炭素数が1〜4個の亜硝酸アルキルの上記流出物IVに対するCOガスのモル比は、1.1〜10:1であることを特徴とする請求項6に記載のCO気相法を用いたシュウ酸エステルの製造方法。
- 炭素数が1〜4個のアルコールは、メタノール、エタノール、プロパノールおよびブタノールから選択されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のCO気相法を用いたシュウ酸エステルの製造方法。
- 炭素数が1〜4個のアルコールは、メタノールおよびエタノールから選択されることを特徴とする請求項8に記載のCO気相法を用いたシュウ酸エステルの製造方法。
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