JP6012400B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
車両等に搭載される内燃機関では、その運転状況に応じて燃料噴射を一時的に停止する燃料カットを行うことが知られている。通常、アクセルペダルの踏込量が0または0に近い閾値以下となり、かつエンジン回転数が燃料カット許可回転数以上あるときに、燃料カット条件が成立したものとして燃料カットを開始する。そして、アクセルペダルの踏込量が閾値を上回った、エンジン回転数が燃料カット復帰回転数まで低下した等の何れかの燃料カット終了条件が成立したときに、燃料カットを終了、燃料噴射を再開する。
エンジントルクが比較的大きい段階で、急に燃料供給を遮断すると、エンジン回転数や車速がステップ的に急落するトルクショックが発生し、運転者を含む搭乗者に衝撃を感じさせる。このトルクショックを軽減するべく、従来より、燃料カット条件が成立しても即時には燃料噴射を停止せず、一定の遅延時間の経過を待ってから燃料噴射を停止するようにしている(例えば、下記特許文献1を参照)。
また、燃料噴射の停止と同時に、オルタネータによる発電量を増大させ、運動エネルギを電気エネルギに変換して回収する回生制動を行うことも知られている(例えば、下記特許文献2または3を参照)。
特開平10−030477号公報 特開平11−107805号公報 特開平2004−064811号公報
燃料カット条件の成立から実際に燃料カットを開始するまでの遅延時間にも、燃料噴射及び燃焼は継続されている。よって、その分だけ実効燃費が悪化することになる。
また、燃料カットの開始とともにオルタネータによる発電量を増大させることは、燃料供給の遮断によるエンジントルクの低落とオルタネータによる機械的負荷の増加とが重なってトルクショックをより大きくしてしまうきらいがある。
本発明は、上述の問題に着目してなされたものであり、燃料カットの際のトルクショックを抑制しつつ燃費の一層の改善を図ることを所期の目的としている。
本発明では、所定の燃料カット条件が成立した場合に気筒への燃料供給を一時停止する燃料カットを行うものであって、燃料カット条件成立に伴い、内燃機関のクランクシャフトから駆動力の供給を受けて発電する発電機による発電量を一旦増大させることで気筒への燃料供給を継続しつつも内燃機関から車軸に向けて供給される正回転方向のトルクを減少させ、その後、実際に気筒への燃料供給を停止する以前に、増大させていた発電量を低下させることを特徴とする内燃機関の制御装置を構成した。
即ち、燃料カット条件成立から実際に燃料供給を遮断するまでの期間に発電量を増大させることにより、運動エネルギを電気エネルギに変換して回収しながら、エンジントルクを速やかに低下させるようにした。燃料供給の遮断前にエンジントルクが十分に低下していれば、燃料供給を遮断したとしても大きなトルクショックは発生しない。そして、実際に燃料供給を遮断したときには、既に発電機による発電量を低下させているので、燃料供給の遮断によるエンジントルクの低落と発電機による機械的負荷の増加とが重ならずに済む。
本発明によれば、燃料カットの際のトルクショックを抑制しつつ燃費の一層の改善を図ることができる。
本発明の一実施形態における内燃機関の概略構成を示す図。 同実施形態の制御装置がエアコンディショナのコンプレッサや各種電気負荷を作動させるための電気回路を示す図。 同実施形態の制御装置が燃料カット条件成立から燃料カット開始までの期間に実施する制御の内容を示すタイミングチャート。 同実施形態の制御装置が実施する処理の手順例を示すフローチャート。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式ガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
車両には、複数の外部負荷が付随する。外部負荷の具体例として、エアコンディショナの冷媒圧縮用コンプレッサや、各種の電気負荷、例えば、エアコンディショナの送風用ブロワ、リアガラスの曇りを取るデフォッガ、オーディオ機器、カーナビゲーションシステム、照明灯(ヘッドランプ、テールランプ、フォグランプ、ウィンカ(ターンシグナルランプ)等)、冷却水を空冷するラジエータのファン、電動パワーステアリング装置等を挙げることができる。
エアコンディショナのコンプレッサは、内燃機関のクランクシャフトから回転トルクの伝達を受けて回転駆動され、冷媒を圧縮する。図2に示すように、コンプレッサとクランクシャフトとの間には、断接切換可能なマグネットクラッチ61が介在している。エアコンディショナを稼働するときには、このマグネットクラッチ61に車載バッテリ62及び/またはオルタネータ63からの電流を通電し、マグネットクラッチ61を締結する。逆に、エアコンディショナを稼働しないときには、マグネットクラッチ61に通電せず、クラッチ61を切断する。マグネットクラッチ61への通電及びその遮断は、リレースイッチ64のON/OFFによって行う。
送風用ブロワを回転駆動するモータ66や、デフォッガとしてリアガラスに敷設された電熱線ヒータ68は、バッテリ62及び/またはオルタネータ63から電力供給を受けて作動する。モータ66やヒータ68への通電及びその遮断は、リレースイッチ67のON/OFF、または半導体スイッチング素子(パワートランジスタ、パワーMOSFET等に代表されるパワーデバイス)69の点弧/消弧によって行う。
オーディオ機器、カーナビゲーションシステム、照明灯、ラジエータファンを回転駆動するモータその他の電気負荷についても、上記と同様である。
電気負荷への電力供給の源であるオルタネータ63は、内燃機関のクランクシャフトから駆動力の伝達を受けて回転駆動され、発電を行う一種の発電機である。オルタネータ63は、ベルト及びプーリを要素とする巻掛伝動機構等を介してクランクシャフトに接続している。オルタネータ63が発電し出力する電圧の大きさは、レギュレータ65を介して制御することができる。レギュレータ65は、オルタネータ63に付帯するIC式の既知のもので、オルタネータ63のフィールドコイルへの通電をON/OFF切り替えするスイッチング動作を行う。
オルタネータ63の出力電圧、即ちオルタネータ63のステータコイルに誘起される電圧は、フィールドコイルを流れるフィールド電流のDUTY比であるfDUTYに比例して大きくなる。レギュレータ65は、ECU(Electronic Control Unit)0からオルタネータの出力電圧を指令する信号rを受け付け、その指令された出力電圧を実現するようにfDUTYを調節するPWM制御を行う。このPWM制御により、オルタネータ63の発電する電力を増減させることができる。オルタネータ63による発電量、換言すればバッテリ62への充電量及び/または電気負荷への給電量は、fDUTYが高いほど増加し、fDUTYが低いほど減少する。
広汎に普及している車両用オルタネータ63のレギュレータ65では、オルタネータ63の出力電圧を二段階、例えば14.5Vまたは12.8Vに切り替えることができる。この場合のECU0は、レギュレータ65に対し、オルタネータ63の出力電圧をHI電位=14.5Vとするか、LO電位=12.8Vとするかを指令する信号rを入力する。
レギュレータ65として、オルタネータ63の出力電圧を所定範囲、例えば12V〜15.5Vの間で連続的に変えることのできるリニアレギュレータを採用することもできる。この場合のECU0は、レギュレータ65に対し、オルタネータ63の出力電圧を範囲内の何れの値にするかを指令する信号rを入力する。
オルタネータ63のLO電位または最低出力電圧は、バッテリ62の電圧以下またはバッテリ62の電圧に近い低電圧に定めることが望ましい。バッテリ電圧はバッテリ62の充電状態等に応じて上下するものの、通常は所定電圧、例えば12V以上である。
オルタネータ63は、内燃機関から見れば機械的な負荷となる。オルタネータ63の出力電圧がバッテリ62の電圧を超越するとき、バッテリ62が充電され、かつオルタネータ63から電気負荷に電力が供給される。つまり、オルタネータ63がクランクシャフトの回転のエネルギを費やして電気エネルギを生成する仕事をする。バッテリ62への充電量及び電気負荷への給電量は、オルタネータ63の出力電圧とバッテリ電圧との電位差に依存する。
逆に、オルタネータ63の出力電圧がバッテリ電圧に満たないか、バッテリ電圧に近いときには、バッテリ62が充電されず、またオルタネータ63からは電気負荷に電力が供給されない(バッテリ62から電気負荷に電力供給されることはある)。つまり、オルタネータ63がクランクシャフトの回転のエネルギを費やす仕事をしないか、またはその仕事が小さくなる。
要するに、ECU0からレギュレータ65に高い出力電圧を指令すると、エンジン回転に対するオルタネータ63の機械負荷が増し、低い出力電圧を指令すると、エンジン回転に対するオルタネータ63の機械負荷が減る。
本実施形態の制御装置たるECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(運転者が要求する機関出力、いわば要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、シフトレバーのレンジを知得するためのセンサ(シフトポジションスイッチ)から出力されるシフトレンジ信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、吸気カムシャフトまたは排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、車載バッテリ62の充電状態を示唆する指標(バッテリ電流、バッテリ電圧、及び/または、バッテリ温度)を検出するセンサから出力されるバッテリ状態信号h、オルタネータによる発電量を示唆する指標(出力電流または出力電力)を検出するセンサから出力される発電量信号s等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、マグネットクラッチ61に通電する電気回路上のスイッチ64に対してクラッチ締結信号o、モータ66やヒータ68その他の電気負荷に通電する電気回路上のスイッチ67、69に対してスイッチON信号p、q、オルタネータ63が発電する電圧を制御する電圧レギュレータ65に対して電圧指示信号r等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、h、sを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミングといった各種運転パラメータを決定する。運転パラメータの決定手法自体は、既知のものを採用することが可能である。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、o、p、q、rを出力インタフェースを介して印加する。
本実施形態のECU0は、運転状況に応じてインジェクタ11からの燃料噴射(及び、点火プラグ12による点火)を一時的に停止する燃料カットを実行する。通常、アクセルペダルの踏込量が0または0に近い閾値以下となり、かつエンジン回転数が燃料カット許可回転数以上あるときに、燃料カット条件が成立したものとする。
但し、燃焼カット条件が成立したとしても、即座に気筒1への燃料噴射を停止するわけではない。図4に、本実施形態のECU0が燃料カットに際して実行する処理の手順を示す。
燃料カット条件が成立したとき(ステップS1)、ECU0は、気筒1に燃料を噴射して燃焼させる運転を維持しつつ(ステップS2)、オルタネータ63の出力電圧(fDUTY)を増大させることでオルタネータ63による発電量を増大させる(ステップS3)。そして、燃料噴射を停止してよい状況が整ったと思しきタイミングにて(ステップS4)、一時的に増大させていた発電量を低下させ(ステップS5)、燃料噴射(及び、点火)を停止する(ステップS6)。
図3は、本実施形態のECU0による燃料カット制御の内容を説明するタイミングチャートである。図3中、実線は本実施形態のECU0による制御がもたらすエンジントルク(内燃機関から車軸に向けて供給される正回転方向のトルク。燃料カット中は負値となる)、発電量及び燃料カットフラグの推移を表し、鎖線は従来の制御に則ったそれらの推移を表している。
図3において、アクセルペダルの踏込量(アクセル開度)が0近傍となった時点t0が、燃料カット条件の成立時点である。燃料カット条件が成立する場合、アクセルペダルは踏み込まれていないことから、スロットルバルブ32の開度が小さくなっており、気筒1に充填される吸気量及び燃料噴射量が顕著に減少する。その上、内燃機関に対するオルタネータ63の機械的負荷を増加させる(ステップS3)ので、気筒1への燃料供給を継続している(ステップS2)といえども、エンジントルクは速やかに減少する。
燃料噴射を停止してよい状況とは、エンジントルクが必要十分に低下し、燃料噴射を停止しても大きなトルクショックを引き起こさないような状況のことである。ECU0は、エンジントルクが許容トルク以下に低下した頃、内燃機関に対するオルタネータ63の機械的負荷を減少させて(ステップS5)気筒1への燃料供給を遮断する(ステップS6)。
この結果、従来の制御と比較して、燃料カット条件成立から燃料カットフラグがONになり実際に燃料噴射を停止するまでの遅延時間が短縮される。図3に示しているように、本実施形態の制御では時点t1にて燃料カットフラグがONになるが、従来の制御ではそれよりも遅い時点t2になってはじめて燃料カットフラグがONになる。つまり、時点t1から時点t2までの区間だけ、時点t0からの遅延時間が短くなる。ひいては、無駄な燃料消費が削減される。
加えて、本実施形態の制御では、燃料カット中(時点t1以降)もオルタネータ63による発電を続行するが、そのときの発電量は、従来の制御における燃料カット開始後(時点t2以降)の発電量よりは小さい。故に、本実施形態の制御による燃料カット開始時点t1でのエンジントルクの落差T1は、従来の制御による燃料カット開始時点t2でのエンジントルクの落差T2よりも小さくなる。
ステップS4の分岐判断が真となる条件、つまり実際に燃焼噴射を停止するための条件については、幾つかの態様が考えられる。典型的な手法は、燃料カット条件成立後のエンジントルクを反復的に推算し、そのエンジントルクが許容トルクに達したときに、燃料噴射を停止するというものである。
許容トルクは、運転者または搭乗者に衝撃を感じさせないような車速の減速度に相当するトルクの低下量;
トルク低下量=許容減速度×(車両重量+搭乗者重量)÷伝達効率×車輪(タイヤ)径÷変速機ギア比÷デファレンシャル比
に依存する。許容減速度は、例えば0.08Gとする。搭乗員重量は、例えば60kgに想定人数を乗じたものとする。主として二人乗りを想定するならば、搭乗員重量は120kgとなる。伝達効率は、トランスミッション(トルクコンバータ、前後進切換装置、CVTやデファレンシャル装置を含む)及び車輪等の総体の伝達効率であり、例えば0.9とする。変速機8、9のギア比は、燃料カット条件成立時の変速比やシフトポジションに応じた値とする。
許容トルクは、燃料カット即ち燃料噴射の停止に起因するエンジントルクの低下について許容される最大値;
許容トルク=トルク低下量−燃料カット条件成立後の機関の及び機関に対する機械的損失
によって規定される。燃料カットに起因するエンジントルクの低下分のうちの機械的損失の項は、燃料カット条件成立後のエンジン回転数及び機関の冷却温度、エアコンディショナのコンプレッサの稼働状況、さらにはオルタネータ63の発電量等に応じた値とする。機械的損失の項は、エンジン回転数が高いほど大きくなり、冷却水温が低いほど大きくなる。特に、冷却水温は、機関各部のフリクションを示唆する。冷却水温が低いほど、機関の温度が低く、潤滑油の粘性が高く、そしてフリクションが大きい。
コンプレッサが稼働している場合は、そうでない場合と比較して機械的損失が大きくなる。
さらには、オルタネータ63の発電量が大きいほど、機械的損失が大きくなることは言うまでもない。オルタネータ63の発電量は、そのときの電気負荷の稼働状況やバッテリ62の充電状態にも依存する(例えば、電気負荷が殆ど稼働しておらず、かつバッテリ62が満充電に近いと、高い出力電圧をレギュレータ65に指令してもオルタネータ63は無負荷運転に近い状態となる)。オルタネータ63の発電量(出力電流または出力電力)を直接計測できるのであれば、その計測値を以て機械的損失を算定すればよい。さもなくば、fDUTY、バッテリの充電状態及びエンジン回転数等に基づいてオルタネータ63の発電量を推測し、機械的損失を算定する。
他方、燃料カット条件成立後、燃料カット開始前の遅延時間におけるエンジントルクは、そのときのエンジン回転数、燃料噴射量及び冷却水温等に基づいて推算する。エンジントルクの算定手法自体は、既知のものを採用することが可能である。
総じて言えば、ECU0は、ステップS4にて、推算した現在のエンジントルクと許容トルクとを比較し、現在のエンジントルクが許容トルク以下となっていることを以て、燃焼噴射を停止してよい状況に至ったものと判断する(燃料カットフラグをONとする)。
この他の手法としては、燃料カット条件の成立時の状況を基に、実際に燃料噴射を停止するまでの遅延時間を決定することが挙げられる。
例えば、ECU0のメモリに予め、燃料カット条件成立時のエンジン回転数、冷却水温、エアコンディショナや電気負荷の稼働状況やバッテリの充電状態と、設定するべき遅延時間との関係を規定したマップデータを格納しておく。ECU0は、燃料カット条件の成立時に、そのときのエンジン回転数、冷却水温等をキーとして当該マップを検索し、遅延時間を読み出す。
しかして、燃焼カット条件成立からの経過時間を計数しておき、ステップS4にて、その経過時間がマップデータから決定された遅延時間に到達したことを以て、燃焼噴射を停止してよい状況に至ったものと判断する(燃料カットフラグをONとする)。
燃料カットの開始即ち燃料噴射を停止した(ステップS6)後、アクセルペダルの踏込量が閾値を上回った、エンジン回転数が燃料カット復帰回転数まで低下した等の何れかの燃料カット終了条件が成立した暁には(ステップS7)、燃料カットを終了することとし、燃料噴射(及び、点火)を再開する(ステップS8)。燃料カットからの復帰時には、低落したエンジン回転数を回復するべく、ある期間燃料噴射量を増量して空燃比をリッチ化した後、空燃比を本来の目標である理論空燃比近傍の値に収束させる空燃比制御を実施する。
本実施形態では、所定の燃料カット条件が成立した場合に気筒1への燃料供給を一時停止する燃料カットを行うものであって、燃料カット条件成立に伴い、内燃機関のクランクシャフトから駆動力の供給を受けて発電する発電機63による発電量を一旦増大させ、その後、実際に気筒1への燃料供給を停止する以前に、増大させていた発電量を低下させることを特徴とする内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、トルクショックが軽減されるのに必要十分な遅延時間(燃料カット条件成立時点から実際の燃料カット開始までの時間)を短縮することが可能となり、遅延時間における燃料の浪費を削減できる。加えて、その遅延時間において運動エネルギを電気エネルギに変換して回収することでも、燃費の良化に貢献する。しかも、気筒1への燃料供給の停止に伴うトルクショックを抑制して、ドライバビリティを維持することができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態では、一旦増大させていた発電量を低下させる(ステップS5)タイミングと気筒1への燃料供給を停止する(ステップS6)タイミングとが同時または略同時であったが、これらステップの間にタイムラグが存在してもよい。
また、発電機63は、内燃機関の始動時にクランキングを行う、及び/または、内燃機関の始動後にクランクシャフトの回転をアシストする機能を兼ね備えたモータジェネレータであることがある。
その他、各部の具体的構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
11…インジェクタ
12…点火プラグ
63…発電機(オルタネータ)

Claims (1)

  1. 所定の燃料カット条件が成立した場合に気筒への燃料供給を一時停止する燃料カットを行うものであって、
    燃料カット条件成立に伴い、内燃機関のクランクシャフトから駆動力の供給を受けて発電する発電機による発電量を一旦増大させることで気筒への燃料供給を継続しつつも内燃機関から車軸に向けて供給される正回転方向のトルクを減少させ、
    その後、実際に気筒への燃料供給を停止する以前に、増大させていた発電量を低下させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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