JP6012014B2 - 画像符号化方法および画像復号方法 - Google Patents

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Description

本発明は、動画像を符号化する画像符号化方法、および符号化された動画像を復号する画像復号化方法などに関し、特に、予測画像の生成を伴う画像符号化方法および画像復号方法などに関する。
動画像符号化処理では、一般に、動画像が有する空間方向および時間方向の冗長性を利用して情報量の圧縮が行われる。ここで一般に、空間方向の冗長性を利用する方法としては、周波数領域への変換が用いられ、時間方向の冗長性を利用する方法としては、ピクチャ間予測(以降、インター予測と呼ぶ)符号化処理が用いられる。インター予測符号化処理では、あるピクチャを符号化する際に、符号化対象ピクチャに対して表示時間順で前方または後方にある符号化済みのピクチャを、参照ピクチャとして用いる。そして、その参照ピクチャに対する符号化対象ピクチャの動き検出により、動きベクトルを導出し、動きベクトルに基づいて動き補償を行って得られた予測画像データと符号化対象ピクチャの画像データとの差分を取ることにより、時間方向の冗長性を取り除く。ここで、動き検出では、符号化ピクチャ内の符号化対象ブロックと、参照ピクチャ内のブロックとの差分値を算出し、最も差分値の小さい参照ピクチャ内のブロックを参照ブロックとする。そして、符号化対象ブロックと、参照ブロックとを用いて、動きベクトルを検出する。H.264と呼ばれる動画像符号化方式が既に標準化されている(非特許文献1参照)。
ITU−T Recommendation H.264「Advanced video coding for generic audiovisual services」、2010年3月
しかし、近年、高精細画像(4K×2K)による放送またはコンテンツ配信が検討されており、既に標準化されている動画像符号化方式よりも、更に符号化効率を向上させる必要がある。
そこで、本発明は、符号化効率を向上させることが可能な画像符号化方法および画像復号方法を提供する。
本発明の一態様に係る画像符号化方法は、第1および第2のビューを有する多視点映像を構成するピクチャをブロックごとに符号化する画像符号化方法であって、符号化対象ピクチャと、前記符号化対象ピクチャに含まれる符号化対象ブロックが参照する第1の参照ピクチャとの間の時間距離を第1の時間距離として特定する第1の時間距離算出ステップと、前記第1の参照ピクチャと、前記符号化対象ブロックが参照する第2の参照ピクチャとの間の時間距離を第2の時間距離として特定する第2の時間距離算出ステップと、前記第1の時間距離および前記第2の時間距離が所定条件を満たすかどうかに応じて、前記第1の参照ピクチャに対する第1の重み、および、前記第2の参照ピクチャに対する第2の重みを算出する重み算出ステップと、前記第1の参照ピクチャに含まれ、前記符号化対象ブロックに参照される第1のブロックと、前記第2の参照ピクチャに含まれ、前記符号化対象ブロックに参照される第2のブロックとを、前記第1の重みと前記第2の重みとに応じて重み付け加算することによって、前記符号化対象ブロックに対する予測画像を生成する予測画像生成ステップと、を含む。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本発明の画像符号化方法および画像復号方法は、符号化効率を向上させることが可能となる。
図1Aは、暗黙的モードの重み付き予測の一例を説明するための図である。 図1Bは、暗黙的モードの重み付き予測の他の例を説明するための図である。 図2は、実施の形態1における画像符号化装置のブロック図である。 図3は、実施の形態1におけるベースビュー符号化部のブロック図である。 図4は、実施の形態1におけるノンベースビュー符号化部のブロック図である。 図5は、実施の形態1における動き視差補償部における暗黙的モードの重み付き予測に関する機能構成を示すブロック図である。 図6Aは、実施の形態1における画像符号化装置の動き視差補償部による暗黙的モードの重み付き予測の一例を示す図である。 図6Bは、実施の形態1における動き視差補償部による暗黙的モードの重み付き予測の他の例を示す図である。 図7は、実施の形態1における暗黙的モードの重み付き予測を伴うブロックの符号化を示すフローチャートである。 図8は、実施の形態1における本発明の実施の形態1における画像復号装置のブロック図である。 図9は、実施の形態1におけるベースビュー復号部のブロック図である。 図10は、実施の形態1におけるノンベースビュー復号部のブロック図である。 図11は、実施の形態1における画像復号装置の動き視差補償部における暗黙的モードの重み付き予測に関する機能構成を示すブロック図である。 図12は、実施の形態1における暗黙的モードの重み付き予測を伴うブロックの復号を示すフローチャートである。 図13は、実施の形態2の説明で用いる、暗黙的モードによる重み付き予測の例を表す図である。 図14は、実施の形態2の説明で用いる、暗黙的モードによる重み付き予測の一例を示すフローチャートである。 図15は、予測方向1の参照ピクチャが異なるビューに属する場合の例を示す図である。 図16は、予測方向0の参照ピクチャが異なるビューに属する場合の例を示す図である。 図17は、実施の形態2における画像符号化装置の、動き補償部または動き視差補償部における暗黙的モードの重み付き予測に関する機能構成を示すブロック図である。 図18は、実施の形態2における画像符号化装置の、重み付き予測の予測画像生成のフローチャートである。 図19は、実施の形態2におけるVOIdxの差分値を用いる例を示す図である。 図20は、実施の形態2における画像復号装置の、動き補償部または動き視差補償部における暗黙的モードの重み付き予測に関する機能構成を示すブロック図である。 図21は、実施の形態2における画像復号装置の、重み付き予測の予測画像生成のフローチャートである。 図22は、実施の形態2におけるVOIdxの差分値を用いる例を示す図である。 図23は、コンテンツ配信サービスを実現するコンテンツ供給システムの全体構成図である。 図24は、デジタル放送用システムの全体構成図である。 図25は、テレビの構成例を示すブロック図である。 図26は、光ディスクである記録メディアに情報の読み書きを行う情報再生/記録部の構成例を示すブロック図である。 図27は、光ディスクである記録メディアの構造例を示す図である。 図28Aは、携帯電話の一例を示す図である。 図28Bは、携帯電話の構成例を示すブロック図である。 図29は、多重化データの構成を示す図である。 図30は、各ストリームが多重化データにおいてどのように多重化されているかを模式的に示す図である。 図31は、PESパケット列に、ビデオストリームがどのように格納されるかを更に詳しく示した図である。 図32は、多重化データにおけるTSパケットとソースパケットの構造を示す図である。 図33は、PMTのデータ構成を示す図である。 図34は、多重化データ情報の内部構成を示す図である。 図35は、ストリーム属性情報の内部構成を示す図である。 図36は、映像データを識別するステップを示す図である。 図37は、各実施の形態の動画像符号化方法および動画像復号化方法を実現する集積回路の構成例を示すブロック図である。 図38は、駆動周波数を切り替える構成を示す図である。 図39は、映像データを識別し、駆動周波数を切り替えるステップを示す図である。 図40は、映像データの規格と駆動周波数を対応づけたルックアップテーブルの一例を示す図である。 図41Aは、信号処理部のモジュールを共有化する構成の一例を示す図である。 図41Bは、信号処理部のモジュールを共有化する構成の他の一例を示す図である。
(本発明の基礎となった知見)
従来、動画像をブロックごとに予測符号化する画像符号化方法と、そのブロックごとに予測符号化された画像を復号する画像復号方法とが提案されている。
上記非特許文献1の画像符号化方法では、動画像のブロックと、そのブロックに対して予測された予測画像との差分が周波数変換されて量子化されることによって、複数の量子化値が生成され、それらの複数の量子化値はエントロピー符号化される。このような処理がブロックごとに行われることによって動画像が符号化され、その結果、符号化ストリームが生成される。さらに、そのブロックに対して生成された複数の量子化値が逆量子化されて逆周波数変換されることによって差分画像が生成され、その差分画像と予測画像とが加算されることによって、再構成画像が生成される。
ここで、再構成画像はブロックとして生成されるため、再構成画像であるブロックとそのブロックに隣接する他の再構成画像であるブロックとの間(ブロック境界)には歪みが生じる。そこで、その歪を取り除くために、デブロッキングフィルタが用いられる。
デブロッキングフィルタは、ブロック境界を挟んで水平方向または垂直方向に配置されている複数の画素の画素値のそれぞれに対して予め定められた係数(フィルタ係数)を乗算し、係数が乗算された画素値を積算することなどによって、そのブロック境界を挟んで隣接する画素の画素値を導出する。これにより、ブロック境界の歪が取り除かれる。そして、このようにブロック境界の歪が取り除かれた再構成画像は上述の予測画像の生成に利用される。
また、上記非特許文献1の画像復号方法では、符号化ストリームがエントロピー復号されることによって、その符号化ストリームから復号対象ブロックに対する複数の量子化値が抽出される。その抽出された複数の量子化値が逆量子化されて逆周波数変換されることによって差分画像が生成され、その差分画像と予測画像とが加算されることによって、再構成画像が生成される。そして、再構成画像におけるブロック境界の歪が上述のデブロッキングフィルタによるフィルタリングによって取り除かれる。このようにブロック境界の歪みが取り除かれた再構成画像は、画像符号化方法と同様、予測画像の生成に利用される。このような処理がブロックごとに行われることによって、符号化ストリームが復号されて復号画像として出力される。
ここで、上記非特許文献1における画像符号化方法および画像復号方法における予測画像の生成では、重み付き予測が用いられる場合がある。なお、重み付き予測には、明示的モードと、暗黙的モードとがある。
図1Aは、暗黙的モードの重み付き予測の一例を説明するための図である。
例えば、図1Aに示すように、表示順でピクチャPic11,Pic12,Pic13,Pic14が配列されている状態で、ピクチャPic13に含まれるブロックBlk0が処理対象ブロックとして符号化または復号される。また、この処理対象ブロックBlk0の符号化または復号では、ピクチャPic12とピクチャPic14とが参照ピクチャとして参照される。
このような場合、符号化対象ブロックBlk0の動きベクトルMV1によって示される、参照ピクチャPic12にあるブロックBlk1と、符号化対象ブロックBlk0の他の動きベクトルMV2によって示される、参照ピクチャPic14にあるブロックBlk2とが、暗黙的モードの重み付き予測による予測画像の生成に用いられる。
さらに、処理対象ブロックBlk0を含むピクチャPic13と参照ピクチャPic12との間の時間距離t1と、ピクチャPic13と参照ピクチャPic14との間の時間距離t2とが、暗黙的モードの重み付き予測による予測画像の生成に用いられる。
つまり、処理対象ブロックBlk0の予測画像Blk0’は、Blk0’=(Blk1×t2+Blk2×t1)/(t1+t2)によって算出される。
図1Bは、暗黙的モードの重み付き予測の他の例を説明するための図である。
例えば、上述と同様、表示順でピクチャPic11,Pic12,Pic13,Pic14が配列されている状態で、ピクチャPic13に含まれるブロックBlk0が処理対象ブロックとして符号化または復号される。また、この処理対象ブロックBlk0の符号化または復号では、ピクチャPic11とピクチャPic14とが参照ピクチャとして参照される。
このような場合、処理対象ブロックBlk0の動きベクトルMV3によって示される、参照ピクチャPic11にあるブロックBlk3と、処理対象ブロックBlk0の他の動きベクトルMV2によって示される、参照ピクチャPic14にあるブロックBlk2とが、暗黙的モードの重み付き予測による予測画像の生成に用いられる。
さらに、処理対象ブロックBlk0を含むピクチャPic13と参照ピクチャPic11との間の時間距離t3と、ピクチャPic13と参照ピクチャPic14との間の時間距離t2とが、暗黙的モードの重み付き予測による予測画像の生成に用いられる。
つまり、符号化対象ブロックBlk0の予測画像Blk0’は、Blk0’=(Blk3×t2+Blk2×t3)/(t3+t2)によって算出される。
このように、暗黙的モードの重み付き予測では、処理対象ブロックを含むピクチャと2つの参照ピクチャにおける時間距離の関係が、参照ピクチャにあるブロックに対する重み係数として暗黙的に利用される。また、処理対象ブロックを含むピクチャと参照ピクチャとの間の時間距離が長ければ、その参照ピクチャの予測画像への寄与が抑えられ、処理対象ブロックを含むピクチャと参照ピクチャとの間の時間距離が短ければ、その参照ピクチャの予測画像への寄与が増す。
これにより、フェード・イン(暗い画像がだんだん明るくなっていく画像)またはフェード・アウト(明るい画像がだんだん暗くなって消えていく画像)のように、明るさが時間的に変化する動画像であっても、参照ピクチャに適応的に重み係数を掛けた画像を予測に用いることによって、画質劣化を防ぐことができ、符号化効率を向上することができる。
しかしながら、上記非特許文献1の画像符号化方法および画像復号方法では、多視点映像の符号化および復号において適切な予測画像を生成することができない点に、発明者らは着目した。
多視点映像符号化(MVC:Multiview Video Coding)では、複数のビューを含む多視点映像が符号化または復号される。ここで、その複数のビューのうちの何れか1つのビューに含まれる処理対象ブロックの符号化または復号に、他のビューに含まれるピクチャが参照される場合がある。このとき、処理対象ブロックと参照ピクチャとの時間距離、つまり、処理対象ブロックを含むピクチャである処理対象ピクチャと参照ピクチャとの時間距離が0となる。例えば、図1Aおよび図1Bに示す演算式に用いられる時間距離t1、t2またはt3が0となる。その結果、2つの参照ピクチャのうちの少なくとも一方の参照ピクチャが重み付き予測に用いられず、不適切な予測画像を生成してしまう。また、2つの参照ピクチャのそれぞれに対する時間距離が共に0の場合には、図1Aおよび図1Bに示す演算式の分母が0となるため、予測画像の算出が不可能になってしまう。その結果、画質が劣化して符号化効率が低下してしまう。
このような問題を解決するために、本発明の一態様に係る画像符号化方法は、第1および第2のビューを有する多視点映像を構成するピクチャをブロックごとに符号化する画像符号化方法であって、符号化対象ピクチャと、前記符号化対象ピクチャに含まれる符号化対象ブロックが参照する第1の参照ピクチャとの間の時間距離を第1の時間距離として特定する第1の時間距離算出ステップと、前記第1の参照ピクチャと、前記符号化対象ブロックが参照する第2の参照ピクチャとの間の時間距離を第2の時間距離として特定する第2の時間距離算出ステップと、前記第1の時間距離および前記第2の時間距離が所定条件を満たすかどうかに応じて、前記第1の参照ピクチャに対する第1の重み、および、前記第2の参照ピクチャに対する第2の重みを算出する重み算出ステップと、前記第1の参照ピクチャに含まれ、前記符号化対象ブロックに参照される第1のブロックと、前記第2の参照ピクチャに含まれ、前記符号化対象ブロックに参照される第2のブロックとを、前記第1の重みと前記第2の重みとに応じて重み付け加算することによって、前記符号化対象ブロックに対する予測画像を生成する予測画像生成ステップと、を含む。
これにより、第1の時間距離および第2の時間距離がある一定の条件を満たすかどうかに応じて、適切な第1の重みと第2の重みを算出することができ、その結果、符号化対象ブロックに対して予測誤差の少ない予測画像を生成することができる。したがって、画質劣化を抑えて符号化効率を向上することができる。
また、前記重み算出ステップにおいて、前記所定条件は、前記第1の時間距離と前記第2の時間距離が等しいという第1の条件と、前記第1の時間距離の値が0であるという第2の条件とのうち、少なくとも一方の条件を含み、前記第1および第2の条件のうちの少なくとも一方が満たされている場合は、前記重み付け加算を行わなくてもよい。つまり、前記重み算出ステップにおいて、前記所定条件は、前記第1の時間距離と前記第2の時間距離が等しいという第1の条件と、前記第1の時間距離の値が0であるという第2の条件とのうち、少なくとも一方の条件を含み、前記第1および第2の条件のうちの少なくとも一方が満たされている場合は、前記第1の重み、および、前記第2の重みを均等に設定する。
これにより、符号化対象ブロックと参照ピクチャとがそれぞれ互いに異なるビューに属する場合であっても、第1の重みと第2の重みを適切に設定することができ、符号化効率を向上することができる。
また、前記重み算出ステップにおいて、前記所定条件は、前記第1の時間距離と前記第2の時間距離が等しいという第1の条件と、前記第1の時間距離の値が0であるという第2の条件とを含み、前記第1の条件が満たされている場合は、前記符号化対象ピクチャと前記第2の参照ピクチャとの間のビュー間距離を前記第2の時間距離に加算し、前記第1の条件が満たされない場合であって且つ前記第2の条件が満たされる場合は、前記符号化対象ピクチャと前記第1の参照ピクチャとの間のビュー間距離を前記第1の時間距離に設定してもよい。
これにより、符号化対象ブロックと参照ピクチャとがそれぞれ互いに異なるビューに属する場合であっても、第1の重みと第2の重みを適切に設定することができ、符号化効率を向上することができる。
また、このような問題を解決するために、本発明の一態様に係る画像復号方法は、第1および第2のビューを有する多視点映像を構成するピクチャをブロックごとに復号する画像復号方法であって、復号対象ピクチャと、前記復号対象ピクチャに含まれる復号対象ブロックが参照する第1の参照ピクチャとの間の時間距離を第1の時間距離として特定する第1の時間距離算出ステップと、前記第1の参照ピクチャと、前記復号対象ブロックが参照する第2の参照ピクチャとの間の時間距離を第2の時間距離として特定する第2の時間距離算出ステップと、前記第1の時間距離および前記第2の時間距離が所定条件を満たすかどうかに応じて、前記第1の参照ピクチャに対する第1の重み、および、前記第2の参照ピクチャに対する第2の重みを算出する重み算出ステップと、前記第1の参照ピクチャに含まれ、前記復号対象ブロックに参照される第1のブロックと、前記第2の参照ピクチャに含まれ、前記復号対象ブロックに参照される第2のブロックとを、前記第1の重みと前記第2の重みとに応じて重み付け加算することによって、前記復号対象ブロックに対する予測画像を生成する予測画像生成ステップと、を含む。
これにより、第1の時間距離および第2の時間距離がある一定の条件を満たすかどうかに応じて、適切な第1の重みと第2の重みを算出することができ、その結果、復号対象ブロックに対して予測誤差の少ない予測画像を生成することができる。したがって、画質劣化を抑えて符号化効率を向上させたビットストリームを適切に復号することができる。
また、前記重み算出ステップにおいて、前記所定条件は、前記第1の時間距離と前記第2の時間距離が等しいという第1の条件と、前記第1の時間距離の値が0であるという第2の条件とのうち、少なくとも一方の条件を含み、前記第1および第2の条件のうちの少なくとも一方が満たされている場合は、前記重み付け加算を行わなくてもよい。つまり、前記重み算出ステップにおいて、前記所定条件は、前記第1の時間距離と前記第2の時間距離が等しいという第1の条件と、前記第1の時間距離の値が0であるという第2の条件とのうち、少なくとも一方の条件を含み、前記第1および第2の条件のうちの少なくとも一方が満たされている場合は、前記第1の重み、および、前記第2の重みを均等に設定する。
これにより、復号対象ブロックと参照ピクチャとがそれぞれ互いに異なるビューに属する場合であっても、第1の重みと第2の重みを適切に設定することができ、符号化効率を向上させたビットストリームを適切に復号することができる。
また、前記重み算出ステップにおいて、前記所定条件は、前記第1の時間距離と前記第2の時間距離が等しいという第1の条件と、前記第1の時間距離の値が0であるという第2の条件とを含み、前記第1の条件が満たされている場合は、前記復号対象ピクチャと前記第2の参照ピクチャとの間のビュー間距離を前記第2の時間距離に加算し、前記第1の条件が満たされない場合であって且つ前記第2の条件が満たされる場合は、前記復号対象ピクチャと前記第1の参照ピクチャとの間のビュー間距離を前記第1の時間距離に設定してもよい。
これにより、復号対象ブロックと参照ピクチャとがそれぞれ互いに異なるビューに属する場合であっても、第1の重みと第2の重みを適切に設定することができ、符号化効率を向上させたビットストリームを適切に復号することができる。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
図2は、本発明の実施の形態1における画像符号化装置のブロック図である。
画像符号化装置100は、ベースビューおよびノンベースビューを有する多視点映像をブロックごとに符号化する装置であって、ベースビュー符号化部110と、記憶部140と、ノンベースビュー符号化部150と、多重化部190とを備える。例えば、ベースビューは、視聴者の左目で見られる複数のピクチャからなり、ノンベースビューは、視聴者の右目で見られる複数のピクチャからなる。視聴者の左右の目に、このようなベースビューのピクチャとノンベースビューのピクチャとが別々に映ることによって、映像が立体視される。
ベースビュー符号化部110は、ベースビューを符号化し、その符号化によって生成されたベース符号化ストリームを多重化部190に出力する。また、ベースビュー符号化部110は、ベースビューの局所復号画像を記憶部140に格納する。記憶部140は、ピクチャサイズ分の局所復号画像を視差補償の際の参照ピクチャとして格納するためのメモリである。ノンベースビュー符号化部150は、記憶部140に格納されたベースビューの局所復号画像(参照ピクチャ)を参照してノンベースビューを符号化し、その符号化によって生成されたノンベース符号化ストリームを多重化部190に出力する。多重化部190は、ベース符号化ストリームとノンベース符号化ストリームとを多重化することによって多重化ストリームを生成して出力する。
図3は、ベースビュー符号化部110のブロック図である。
ベースビュー符号化部110は、減算部111と、直交変換部112と、量子化部113と、エントロピー符号化部114と、逆量子化部115と、逆直交変換部116と、加算部117と、デブロッキングフィルタ118と、メモリ119と、面内予測部120と、動き補償部121と、動き検出部122と、スイッチ123とを備える。
減算部111は、ベースビューを取得するとともに、スイッチ123から予測画像を取得する。そして、減算部111は、そのベースビューに含まれる符号化対象ブロックから予測画像を減算することによって差分画像を生成する。
直交変換部112は、減算部111によって生成された差分画像に対して、例えば離散コサイン変換などの直交変換(周波数変換)を行うことによって、その差分画像を複数の周波数係数からなる係数ブロックに変換する。量子化部113は、その係数ブロックに含まれる各周波数係数を量子化することによって、量子化された係数ブロックを生成する。
逆量子化部115は、量子化部113によって量子化された係数ブロックを逆量子化する。逆直交変換部116は、その逆量子化された係数ブロックに含まれる各周波数係数に対して逆離散コサイン変換などの逆直交変換(逆周波数変換)を行うことによって、復号差分画像を生成する。
加算部117は、スイッチ123から予測画像を取得し、その予測画像と、逆直交変換部116によって生成された復号差分画像とを加算することによって局所復号画像(再構成画像)を生成する。
デブロッキングフィルタ118は、加算部117によって生成された局所復号画像のブロック歪みを除去し、その局所復号画像をメモリ119および記憶部140に格納する。メモリ119は、ピクチャサイズ分の局所復号画像を動き補償の際の参照ピクチャとして格納するためのメモリである。
面内予測部120は、加算部117によって生成された局所復号画像を用いて、符号化対象ブロックに対して面内予測を行うことによって予測画像(イントラ予測画像)を生成する。
動き検出部122は、ベースビューに含まれる符号化対象ブロックに対して動きベクトルを検出し、その検出された動きベクトルを動き補償部121とエントロピー符号化部114とに出力する。
動き補償部121は、メモリ119に格納されている参照ピクチャを参照するとともに、動き検出部122によって検出された動きベクトルを用いることによって、符号化対象ブロックに対して動き補償を行う。動き補償部121は、このような動き補償を行うことで、符号化対象ブロックの予測画像(インター予測画像)を生成する。
スイッチ123は、符号化対象ブロックが面内予測符号化される場合には、面内予測部120によって生成された予測画像(イントラ予測画像)を減算部111および加算部117に出力する。一方、スイッチ123は、符号化対象ブロックが画面間予測符号化される場合には、動き補償部121によって生成された予測画像(インター予測画像)を減算部111および加算部117に出力する。
エントロピー符号化部114は、量子化部113によって量子化された係数ブロックと、動き検出部122によって検出された動きベクトルとをエントロピー符号化(可変長符号化)することによってベース符号化ストリームを生成する。
図4は、ノンベースビュー符号化部150のブロック図である。
ノンベースビュー符号化部150は、ベースビュー符号化部110がベースビューを符号化するのと同様に、ノンベースビューを符号化する。ここで、ノンベースビュー符号化部150は、ベースビュー符号化部110によって生成されて記憶部140に格納されたピクチャサイズ分の局所復号画像を参照ピクチャとして参照しながらノンベースビューを符号化する。
このようなノンベースビュー符号化部150は、減算部111と、直交変換部112と、量子化部113と、エントロピー符号化部114と、逆量子化部115と、逆直交変換部116と、加算部117と、デブロッキングフィルタ118と、メモリ119と、面内予測部120と、動き視差補償部151と、動き視差検出部152と、スイッチ123とを備える。つまり、ノンベースビュー符号化部150は、動き補償部121および動き検出部122を除くベースビュー符号化部110の全ての構成要素を備え、その動き補償部121および動き検出部122の代わりに動き視差補償部151および動き視差検出部152を備える。
動き視差検出部152は、ノンベースビューに含まれる符号化対象ブロックに対して動きベクトルおよび視差ベクトルのうち少なくとも一方のベクトルを検出する。さらに、動き視差検出部152は、その検出されたベクトルを動き視差補償部151とエントロピー符号化部114とに出力する。
つまり、動き視差検出部152は、符号化対象ブロックの符号化に参照される参照ピクチャがメモリ119に格納されているノンベースビューの画像であれば、その参照ピクチャに対する符号化対象ブロックの動きベクトルを検出する。一方、動き視差検出部152は、符号化対象ブロックの符号化に参照される参照ピクチャが記憶部140に格納されているベースビューの画像であれば、その参照ピクチャに対する符号化対象ブロックの視差ベクトルを検出する。
動き視差補償部151は、ノンベースビューに含まれる符号化対象ブロックに対して動き補償および視差補償のうちの少なくとも一方の補償を行う。
つまり、動き視差補償部151は、符号化対象ブロックの符号化に参照される1つまたは2つの参照ピクチャがメモリ119に格納されているノンベースビューの画像であれば、それらの参照ピクチャを参照するとともに、動き視差検出部152によって検出された1つまたは2つの動きベクトルを用いることによって、符号化対象ブロックに対して動き補償を行う。このような動き補償を行うことによって、動き視差補償部151は、符号化対象ブロックの予測画像を生成する。また、動き視差補償部151は、符号化対象ブロックの符号化に参照される1つまたは2つの参照ピクチャが記憶部140に格納されているベースビューの画像であれば、それらの参照ピクチャを参照するとともに、動き視差検出部152によって検出された1つまたは2つの視差ベクトルを用いることによって、符号化対象ブロックに対して視差補償を行う。このような視差補償を行うことによって、動き視差補償部151は、符号化対象ブロックの予測画像を生成する。
また、動き視差補償部151は、符号化対象ブロックの符号化に参照される2つの参照ピクチャのうちの一方がメモリ119に格納されているノンベースビューの画像であり、他方が記憶部140に格納されているベースビューの画像であれば、それらの参照ピクチャを参照するとともに、動き視差検出部152によって検出された動きベクトルおよび視差ベクトルを用いる。これによって、動き視差補償部151は、符号化対象ブロックに対して動き補償および視差補償を行う。このような動き補償および視差補償を行うことによって、動き視差補償部151は符号化対象ブロックの予測画像を生成する。
ここで、本実施の形態における動き視差補償部151は、ノンベースビューの符号化対象ブロックの符号化に2つの参照ピクチャが参照される場合、必要に応じて暗黙的モードの重み付き予測を行う。
図5は、動き視差補償部151における暗黙的モードの重み付き予測に関する機能構成を示すブロック図である。
動き視差補償部151は、判別部151aと、時間距離特定部151bと、予測画像生成部151cとを備える。
判別部151aは、符号化対象ブロックを含むノンベースビューに、符号化対象ブロックの参照ピクチャが含まれているか否かを判別する。
時間距離特定部151bは、判別部151aによって、参照ピクチャが含まれていると判別された場合には、符号化対象ブロックとその参照ピクチャとの間の実際の時間距離を、重み付き予測に用いられる時間距離として特定する。また、時間距離特定部151bは、判別部151aによって、参照ピクチャが含まれていないと判別された場合には、上述の実際の時間距離の代わりに、0より大きい値を、重み付き予測に用いられる時間距離として特定する。
予測画像生成部151cは、その参照ピクチャに含まれる第1のブロックと、符号化対象ブロックの他方の参照ピクチャに含まれる第2のブロックとを、時間距離特定部151bによって特定された時間距離に応じて重み付け加算することによって、符号化対象ブロックに対する予測画像を生成する。ここで、第1のブロックは、符号化対象ブロックの第1のベクトルによって示される位置にあるブロックであり、第2のブロックは、符号化対象ブロックの第2のベクトルによって示される位置にあるブロックである。
図6Aは、動き視差補償部151による暗黙的モードの重み付き予測の一例を示す図である。
例えば、図6Aに示すように、ベースビューには、表示順でピクチャPic01,Pic02,Pic03,Pic04が配列され、ノンベースビューには、表示順でピクチャPic11,Pic12,Pic13,Pic14が配列されている。ここで、ピクチャPic01とピクチャPic11の表示順序(POC:Picture Order Count)は同じである。同様に、ピクチャPic02とピクチャPic12の表示順序は同じであり、ピクチャPic03とピクチャPic13の表示順序は同じであり、ピクチャPic04とピクチャPic14の表示順序は同じである。
このような状態において、ノンベースビューのピクチャPic13に含まれるブロックBlk0が符号化対象ブロックとして符号化される。この符号化対象ブロックBlk0の符号化では、ノンベースビューに含まれるピクチャPic12と、ベースビューに含まれるPic03とがそれぞれ参照ピクチャとして参照される。
この場合、動き視差補償部151の判別部151aは、2つの参照ピクチャPic12,Pic03のうちの一方の参照ピクチャPic12がノンベースビューに含まれていると判別する。その結果、動き視差補償部151の時間距離特定部151bは、符号化対象ブロックBlk0と参照ピクチャPic12との間の実際の時間距離t1(t1>0)を、重み付き予測に用いられる時間距離T1として特定する。
また、判別部151aは、2つの参照ピクチャPic12,Pic03のうちの他方の参照ピクチャPic03がノンベースビューに含まれていない、つまりベースビューに含まれていると判別する。ここで、ピクチャPic13と参照ピクチャPic03の表示順序は同じであるため、符号化対象ブロックBlk0と参照ピクチャPic03との間の実際の時間距離t2は0である。したがって、動き視差補償部151の時間距離特定部151bは、重み付き予測に用いられる時間距離T2として、実際の時間距離t2(t2=0)の代わりに「1」を特定する。または、動き視差補償部151は、時間距離T2として上述の時間距離t1を特定する。
次に、動き視差補償部151は、演算式であるBlk0’=(Blk1×T2+Blk2×T1)/(T1+T2)を用いて、符号化対象ブロックBlk0の予測画像Blk0’を算出する。なお、Blk1は、符号化対象ブロックBlk0の動きベクトルV1によって示される、参照ピクチャPic12にある第1のブロックの画像である。また、Blk2は、符号化対象ブロックBlk0の視差ベクトルV2によって示される、参照ピクチャPic03にある第2のブロックの画像である。
つまり、時間距離T1=t1および時間距離T2=1の場合には、動き視差補償部151は、Blk0’=(Blk1+Blk2×t1)/(t1+1)によって、符号化対象ブロックBlk0の予測画像Blk0’を算出する。したがって、時間距離T2=1の場合には、参照ピクチャPic03が符号化対象ブロックBlk0に最も近い参照ピクチャとして重み付き予測に用いられる。その結果、参照ピクチャPic03に含まれるブロックBlk2に類似する画像を予測画像として適切に生成することができる。
また、時間距離T1=t1および時間距離T2=t1の場合には、動き視差補償部151は、Blk0’=(Blk1+Blk2)/2によって、符号化対象ブロックBlk0の予測画像Blk0’を算出する。したがって、時間距離T2=t1の場合には、符号化対象ブロックと参照ピクチャPic03,Pic12との間の時間距離が等しいと仮定して重み付き予測が行われる。その結果、通常の双方向予測のように、互いに異なる時間距離を用いることがなく、重み付き予測の処理負担を軽減することができる。
このように、本実施の形態では、多視点映像のノンベースビューに含まれる符号化対象ブロックが、2つの参照ピクチャを用いた重み付き予測によって符号化される際には、参照ピクチャがノンベースビューに含まれているか否かが判別される。そして、ノンベースビューに含まれていないと判別されると、符号化対象ブロックとその参照ピクチャとの間の実際の時間距離の代わりに、0より大きい値が重み付き予測に用いられる。したがって、2つの参照ピクチャを用いて適切な予測画像を生成することができる。その結果、画質劣化を防ぎ、符号化効率の向上を図ることができる。
図6Bは、動き視差補償部151による暗黙的モードの重み付き予測の他の例を示す図である。
例えば、図6Aに示す例と同様、ベースビューには、表示順でピクチャPic01,Pic02,Pic03,Pic04が配列され、ノンベースビューには、表示順でピクチャPic11,Pic12,Pic13,Pic14が配列されている。
このような状態において、ノンベースビューのピクチャPic13に含まれるブロックBlk0が符号化対象ブロックとして符号化される。この符号化対象ブロックBlk0の符号化では、ベースビューに含まれるピクチャPic03が2つの参照ピクチャとして2回参照される。
この場合、動き視差補償部151の判別部151aは、参照ピクチャPic03がノンベースビューに含まれていない、つまりベースビューに含まれていると判別する。ここで、ピクチャPic13と参照ピクチャPic03の表示順序は同じであるため、符号化対象ブロックBlk0と参照ピクチャPic03との間の実際の時間距離t1,t2は0である。したがって、動き視差補償部151の時間距離特定部151bは、重み付き予測に用いられる時間距離T1として、実際の時間距離t1(t1=0)の代わりに、予め定められた値である「1」を特定する。さらに、時間距離特定部151bは、重み付き予測に用いられる時間距離T2として、実際の時間距離t2(t2=0)の代わりに、上記予め定められた値である「1」を特定する。
次に、動き視差補償部151は、演算式であるBlk0’=(Blk1×T2+Blk1×T1)/(T1+T2)を用いて、符号化対象ブロックBlk0の予測画像Blk0’を算出する。なお、Blk1は、符号化対象ブロックBlk0の2つの視差ベクトルV3によって示される、参照ピクチャPic03にあるブロックの画像である。つまり、時間距離T1,T2=1であるため、動き視差補償部151は、Blk0’=(Blk1+Blk1)/2によって、符号化対象ブロックBlk0の予測画像Blk0’を算出する。
このように、本実施の形態では、ノンベースビューに2つの参照ピクチャが共に含まれていない場合には、符号化対象ブロックと2つの参照ピクチャとの間の時間距離が等しいと仮定して重み付き予測が行われる。したがって、通常の双方向予測のように、互いに異なる時間距離を用いることがなく、重み付き予測の処理負担を軽減することができる。
図7は、暗黙的モードの重み付き予測を伴うブロックの符号化を示すフローチャートである。
まず、動き視差補償部151の判別部151aは、符号化対象ブロックの符号化に参照される2つの参照ピクチャのうちのいずれか1つを第1の参照ピクチャとして選択する(ステップS10)。
次に、判別部151aは、符号化対象ブロックを含むノンベースビューに、ステップS10で選択された第1の参照ピクチャが含まれているか否かを判別する(ステップS12)。
ここで、判別部151aによって、第1の参照ピクチャがノンベースビューに含まれていると判別されると(ステップS12のYes)、時間距離特定部151bは、符号化対象ブロックと第1の参照ピクチャとの間の実際の時間距離t1を、重み付き予測に用いられる時間距離T1として特定する(ステップS16)。一方、判別部151aによって、第1の参照ピクチャがノンベースビューに含まれていないと判別されると(ステップS12のNo)、時間距離特定部151bは、実際の時間距離t1の代わりに、0より大きい値を、重み付き予測に用いられる時間距離T1として特定する(ステップS14)。
次に、判別部151aは、2つの参照ピクチャが全て選択されたか否かを判別する(ステップS18)。ここで、判別部151aは、2つの参照ピクチャが全て選択されていないと判別すると(ステップS18のNo)、選択されていない残りの参照ピクチャを第2の参照ピクチャとして選択する(ステップS10)。そして、判別部151aおよび時間距離特定部151bは、第2の参照ピクチャに対して上述のステップS12,S14,S16の処理を行うことによって、時間距離T1と同様に、第2の参照ピクチャに対して、重み付き予測に用いられる時間距離T2を特定する。
次に、動き視差補償部151の予測画像生成部151cは、第1の参照ピクチャに含まれる、符号化対象ブロックの第1のベクトル(動きベクトルまたは視差ベクトル)によって示される第1のブロックと、第2の参照ピクチャに含まれる、符号化対象ブロックの第2のベクトル(動きベクトルまたは視差ベクトル)によって示される第2のブロックとを、時間距離T1,T2に応じて重み付け加算する。これによって、動き視差補償部151は、符号化対象ブロックに対する予測画像を生成する(ステップS20)。
そして、減算部111は、符号化対象ブロックと予測画像との差分を算出する(ステップS22)。
図8は、本発明の実施の形態1における画像復号装置のブロック図である。
画像復号装置200は、画像符号化装置100によって生成された多重化ストリームをブロックごとに復号する装置であって、ベースビュー復号部210と、記憶部240と、ノンベースビュー復号部250と、逆多重化部290とを備える。
逆多重化部290は、多重化ストリームを逆多重化することによって、その多重化ストリームからベース符号化ストリームとノンベース符号化ストリームとを分離する。ベースビュー復号部210は、そのベース符号化ストリームを復号することによってベース復号画像を生成して出力する。また、ベースビュー復号部210は、生成されたベース復号画像を記憶部240に格納する。記憶部240は、ピクチャサイズ分のベース復号画像を視差補償の際の参照ピクチャとして格納するためのメモリである。ノンベースビュー復号部250は、記憶部240に格納されたベース復号画像を参照してノンベース符号化ストリームを復号し、その復号によって生成されたノンベース復号画像を出力する。
図9は、ベースビュー復号部210のブロック図である。
ベースビュー復号部210は、エントロピー復号部214と、逆量子化部215と、逆直交変換部216と、加算部217と、デブロッキングフィルタ218と、メモリ219と、面内予測部220と、動き補償部221と、スイッチ223とを備える。
エントロピー復号部214は、ベース符号化ストリームを取得し、そのベース符号化ストリームをエントロピー復号(可変長復号)する。
逆量子化部215は、エントロピー復号部214によるエントロピー復号によって生成された、量子化された係数ブロックを逆量子化する。逆直交変換部216は、その逆量子化された係数ブロックに含まれる各周波数係数に対して逆離散コサイン変換などの逆直交変換(逆周波数変換)を行うことによって、復号差分画像を生成する。
加算部2104は、スイッチ223から予測画像を取得し、その予測画像と、逆直交変換部216によって生成された復号差分画像とを加算することによってベース復号画像(再構成画像)を生成する。
デブロッキングフィルタ218は、加算部217によって生成されたベース復号画像のブロック歪みを除去し、そのベース復号画像をメモリ219に格納するとともに、そのベース復号画像を出力する。また、デブロッキングフィルタ218は、そのベース復号画像を記憶部240に格納する。メモリ219は、ピクチャサイズ分のベース復号画像を動き補償の際の参照ピクチャとして格納するためのメモリである。
面内予測部220は、加算部217によって生成されたベース復号画像を用いて復号対象ブロックに対して面内予測を行うことによって予測画像(イントラ予測画像)を生成する。
動き補償部221は、メモリ219に格納されている参照ピクチャを参照するとともに、エントロピー復号部214によるエントロピー復号によって生成された動きベクトルを用いることによって、復号対象ブロックに対して動き補償を行う。動き補償部221は、このような動き補償によって復号対象ブロックに対する予測画像(インター予測画像)を生成する。
スイッチ223は、復号対象ブロックが面内予測符号化されている場合には、面内予測部220によって生成された予測画像(イントラ予測画像)を加算部217に出力する。一方、スイッチ223は、復号対象ブロックが画面間予測符号化されている場合には、動き補償部221によって生成された予測画像(インター予測画像)を加算部217に出力する。
図10は、ノンベースビュー復号部250のブロック図である。
ノンベースビュー復号部250は、ベースビュー復号部210がベース符号化ストリームを復号するのと同様に、ノンベース符号化ストリームを復号する。ここで、ノンベースビュー復号部250は、ベースビュー復号部210によって生成されて記憶部240に格納されたピクチャサイズ分のベース復号画像を参照ピクチャとして参照しながらノンベース符号化ストリームを復号する。
このようなノンベースビュー復号部250は、エントロピー復号部214と、逆量子化部215と、逆直交変換部216と、加算部217と、デブロッキングフィルタ218と、メモリ219と、面内予測部220と、動き視差補償部251と、スイッチ223とを備える。つまり、ノンベースビュー復号部250は、動き補償部221を除くベースビュー復号部210の全ての構成要素を備え、その動き補償部221の代わりに動き視差補償部251を備える。
動き視差補償部251は、ノンベースビューに含まれる復号対象ブロックに対して動き補償および視差補償のうちの少なくとも一方の補償を行う。
つまり、動き視差補償部251は、復号対象ブロックの復号に参照される1つまたは2つの参照ピクチャがメモリ219に格納されているノンベースビューの画像であれば、それらの参照ピクチャを参照するとともに、エントロピー復号によって生成された1つまたは2つの動きベクトルを用いることによって、復号対象ブロックに対して動き補償を行う。このような動き補償を行うことによって、動き視差補償部251は、復号対象ブロックの予測画像を生成する。また、動き視差補償部251は、復号対象ブロックの復号に参照される1つまたは2つの参照ピクチャが記憶部240に格納されているベースビューの画像であれば、それらの参照ピクチャを参照するとともに、エントロピー復号によって生成された1つまたは2つの視差ベクトルを用いることによって、復号対象ブロックに対して視差補償を行う。このような視差補償を行うことによって、動き視差補償部251は、復号対象ブロックの予測画像を生成する。
また、動き視差補償部251は、復号対象ブロックの復号に参照される2つの参照ピクチャのうちの一方がメモリ219に格納されているノンベースビューの画像であり、他方が記憶部240に格納されているベースビューの画像であれば、それらの参照ピクチャを参照するとともに、エントロピー復号によって生成された動きベクトルおよび視差ベクトルを用いることによって、復号対象ブロックに対して動き補償および視差補償を行う。このような動き補償および視差補償を行うことによって、動き視差補償部251は、復号対象ブロックの予測画像を生成する。
ここで、本実施の形態における動き視差補償部251は、ノンベースビューの復号対象ブロックの復号に2つの参照ピクチャが参照される場合、必要に応じて暗黙的モードの重み付き予測を行う。この動き視差補償部251による暗黙的モードの重み付き予測は、ノンベースビュー符号化部150の動き視差補償部151による暗黙的モードの重み付き予測と同じである。
図11は、動き視差補償部251における暗黙的モードの重み付き予測に関する機能構成を示すブロック図である。
動き視差補償部251は、判別部251aと、時間距離特定部251bと、予測画像生成部251cとを備える。
判別部251aは、復号対象ブロックを含むノンベースビューに、復号対象ブロックの参照ピクチャが含まれているか否かを判別する。
時間距離特定部251bは、判別部251aによって、参照ピクチャが含まれていると判別された場合には、復号対象ブロックとその参照ピクチャとの間の実際の時間距離を、重み付き予測に用いられる時間距離として特定する。また、時間距離特定部251bは、判別部251aによって、参照ピクチャが含まれていないと判別された場合には、上述の実際の時間距離の代わりに、0より大きい値を、重み付き予測に用いられる時間距離として特定する。
予測画像生成部251cは、その参照ピクチャに含まれる第1のブロックと、復号対象ブロックの他方の参照ピクチャに含まれる第2のブロックとを、時間距離特定部251bによって特定された時間距離に応じて重み付け加算することによって、復号対象ブロックに対する予測画像を生成する。ここで、第1のブロックは、復号対象ブロックの第1のベクトルによって示される位置にあるブロックであり、第2のブロックは、復号対象ブロックの第2のベクトルによって示される位置にあるブロックである。
このような動き視差補償部251は、図6Aおよび図6Bに示す動き視差補償部151による暗黙的モードの重み付き予測と同様に、予測画像を生成する。
図12は、暗黙的モードの重み付き予測を伴うブロックの復号を示すフローチャートである。
まず、動き視差補償部251の判別部251aは、復号対象ブロックの復号に参照される2つの参照ピクチャのうちのいずれか1つを第1の参照ピクチャとして選択する(ステップS40)。
次に、判別部251aは、復号対象ブロックを含むノンベースビューに、ステップS40で選択された第1の参照ピクチャが含まれているか否かを判別する(ステップS42)。
ここで、判別部251aによって、第1の参照ピクチャがノンベースビューに含まれていると判別されると(ステップS42のYes)、時間距離特定部251bは、復号対象ブロックと第1の参照ピクチャとの間の実際の時間距離t1を、重み付き予測に用いられる時間距離T1として特定する(ステップS46)。一方、判別部251aによって、第1の参照ピクチャがノンベースビューに含まれていないと判別されると(ステップS42のNo)、時間距離特定部251bは、実際の時間距離t1の代わりに、0より大きい値を、重み付き予測に用いられる時間距離T1として特定する(ステップS44)。
次に、判別部251aは、2つの参照ピクチャが全て選択されたか否かを判別する(ステップS48)。ここで、判別部251aは、2つの参照ピクチャが全て選択されていないと判別すると(ステップS48のNo)、選択されていない残りの参照ピクチャを第2の参照ピクチャとして選択する(ステップS40)。そして、判別部251aおよび時間距離特定部251bは、第2の参照ピクチャに対して上述のステップS42,S44,S46の処理を行うことによって、時間距離T1と同様に、第2の参照ピクチャに対して、重み付き予測に用いられる時間距離T2を特定する。
次に、動き視差補償部251の予測画像生成部251cは、第1の参照ピクチャに含まれる、復号対象ブロックの第1のベクトル(動きベクトルまたは視差ベクトル)によって示される第1のブロックと、第2の参照ピクチャに含まれる、復号対象ブロックの第2のベクトル(動きベクトルまたは視差ベクトル)によって示される第2のブロックとを、時間距離T1,T2に応じて重み付け加算する。これによって、動き視差補償部251は、復号対象ブロックに対する予測画像を生成する(ステップS50)。
そして、加算部217は、復号対象ブロックと予測画像とを加算する(ステップS52)。
このように、本実施の形態では、符号化された多視点映像のノンベースビューに含まれる復号対象ブロックが、2つの参照ピクチャを用いた重み付き予測によって復号される際には、参照ピクチャがノンベースビューに含まれているか否かが判別される。そして、ノンベースビューに含まれていないと判別されると、復号対象ブロックとその参照ピクチャとの間の実際の時間距離の代わりに、0より大きい値が重み付き予測に用いられる。したがって、2つの参照ピクチャを用いて適切な予測画像を生成することができる。その結果、画質劣化を防ぐことができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、符号化対象ピクチャの予測画像を、暗黙的モードによる重み付き予測によって生成する場合に、参照ピクチャがノンベースビューに含まれるかどうかを判定する代わりに、符号化対象ピクチャ、または、参照ピクチャの表示順から算出した時間距離によって、重み付き予測に用いる重みを切り替える。
図13は、本実施の形態の説明で用いる、暗黙的モードによる重み付き予測の例を表す図である。図13において、符号化対象ピクチャ内の符号化対象ブロックに対して、予測方向0の参照ピクチャ内の予測方向0の参照ブロックを用いて、動き補償により、予測方向0の予測画像predSampleL0が生成される。また、予測方向1の参照ピクチャ内の予測方向1の参照ブロックを用いて、動き補償により、予測方向1の予測画像predSampleL1が生成される。そして、予測方向0の予測画像predSampleL0、および、予測方向1の予測画像predSampleL1、および、重み付き予測の重みw0cおよびw1cを用いて、下記の(式2−1)により、双方向予測の予測画像predSampleBiが生成される。
predSampleBi = w0c × predSampleL0 + w1c × predSampleL1 ・・・(式2−1)
ここで、予測方向0および予測方向1とは、双方向予測で用いる2つの参照ピクチャリスト(参照ピクチャリストL0および参照ピクチャリストL1)のいずれか一方を表す。本実施の形態では、予測方向0を参照ピクチャリストL0、予測方向1を参照ピクチャリストL1として説明を行うが、必ずしもこれには限らず、例えば、予測方向0を参照ピクチャリストL1、予測方向1を参照ピクチャリストL0と割り当てるようにしても構わない。また、重み付き予測の重みw0cおよびw1cは、下記の(式2−2)および(式2−3)により、算出される。
w0c = 1 − WSF ・・・(式2−2)
w1c = WSF ・・・(式2−3)
ここで、WSF(WeightedScaleFactor)は、下記(式2−4)により、算出される。
WSF = tb / td ・・・(式2−4)
ここで、tbは符号化対象ピクチャと予測方向0の参照ピクチャとの表示順の差を表し、図13の例では、tbの値は2である。また、tdは予測方向0の参照ピクチャと、予測方向1の参照ピクチャとの表示順の差であり、図13の例では、tdの値は3である。つまり、図13の例では、WSF = 2/3となり、w0c = 1/3、w1c = 2/3となる。この結果、(式2−1)より、双方向予測の予測画像predSampleBiは、(1/3)×predSampleL0 + (2/3)×predSampleL1により算出される。なお、ここで、tbは、図1Aおよび図1Bのt1またはt3に該当し、tdは、図1Aおよび図1Bのt1+t2、または、t3+t2に該当する。
図14は、本実施の形態の説明で用いる、暗黙的モードによる重み付き予測の一例を示すフローチャートである。S1では、符号化対象ブロックの表示順と予測方向0の参照ピクチャの表示順との差分値tbを算出する。S2では、予測方向0の参照ピクチャの表示順と、予測方向1の参照ピクチャの表示順との差分値tdを算出する。S3では、(式2−4)を用いて、WSFを算出する。S4では、(式2−2)および(式2−3)を用いて、w0cおよびw1cを算出する。S5では、(式2−1)を用いて、双方向予測の予測画像predSampleBiを算出する。
図13および図14で説明した、暗黙的モードによる重み付き予測では、多視点映像符号化(MVC:Multiview Video Coding)等の符号化時において、処理対象ブロックと参照ピクチャとの時間距離、つまり、処理対象ブロックを含むピクチャである処理対象ピクチャと参照ピクチャとの時間距離が0となるような場合に、画質が劣化して符号化効率が低下するという課題がある。図15および図16に、その例を示す。
図15は、予測方向1の参照ピクチャが、異なるビューに属する場合の例を示す図である。図15の例では、予測方向1の参照ピクチャがベースビューに属する。なお、本実施の形態では、符号化対象ブロックがノンベースビュー、参照ピクチャがベースビューに属する例を用いて説明を行うが、必ずしもこれには限らず、参照ピクチャが符号化対象ピクチャと異なるノンベースビューに属するようにしても構わない。図15の場合では、符号化対象ピクチャと予測方向0の参照ピクチャとの表示順の差tbと、予測方向0の参照ピクチャと予測方向1の参照ピクチャとの表示順の差tdとが、同じ値(tb=td=2)となり、(式2−4)により、WSFは1となる。その結果、(式2−2)および(式2−3)により、w0cは0、w1cは1となるため、重み付き予測によって算出される双方向予測の予測画像predSampleBiは、(式2−1)によって、予測方向1の予測画像predSampleL1と等しくなる。つまり、重み付き予測使用時に、予測方向1の参照ピクチャが異なるビューに属すると、双方向予測の予測画像が、常に片方向予測である予測方向1の予測画像になるため、画質が劣化して符号化効率が低下する。
図16は、予測方向0の参照ピクチャが、異なるビューに属する場合の例を示す図である。図16の例では、予測方向0の参照ピクチャがベースビューに属する。なお、本実施の形態では、符号化対象ブロックがノンベースビュー、参照ピクチャがベースビューに属する例を用いて説明を行うが、必ずしもこれには限らず、参照ピクチャが符号化対象ピクチャと異なるノンベースビューに属するようにしても構わない。図16の場合では、符号化対象ピクチャと予測方向0の参照ピクチャとの表示順の差tbが0となり、(式2−4)により、WSFは0となる。その結果、(式2−2)および(式2−3)により、w0cは1、w1cは0となるため、重み付き予測によって算出される双方向予測の予測画像predSampleBiは、(式2−1)によって、予測方向0の予測画像predSampleL0と等しくなる。つまり、重み付き予測使用時に、予測方向0の参照ピクチャが異なるビューに属すると、双方向予測の予測画像が、常に片方向予測である予測方向0の予測画像になるため、画質が劣化して符号化効率が低下する。
本実施の形態では、符号化対象ピクチャの予測画像を、暗黙的モードによる重み付き予測によって生成する場合に、符号化対象ピクチャ、または、参照ピクチャの表示順から算出した時間距離によって、重み付き予測に用いる重みを切り替えることによって、上記課題を解決する。
なお、本実施の形態は、実施の形態1の画像符号化装置および画像復号装置に対して、図3の動き補償部121、図4の動き視差補償部151、図9の動き補償部221、および図10の動き視差補償部251の動作が異なる点以外は、実施の形態1と同様の構成のため、説明を省略する。
図17は、本実施の形態における画像符号化装置の、動き補償部121’または動き視差補償部151’における暗黙的モードの重み付き予測に関する機能構成を示すブロック図である。本実施の形態では、動き補償部121’または動き視差補償部151’を同一の構成で実現する例を示す。動き補償部121’または動き視差補償部151’は、時間距離算出部121’aと、重み算出部121’bと、予測画像生成部121’cとを備える。時間距離算出部121’aは、符号化対象ピクチャと予測方向0の参照ピクチャとの表示順の差tbと、予測方向0の参照ピクチャと予測方向1の参照ピクチャとの表示順の差tdとを算出する。重み算出部121’bは、tbおよびtdを用いて、重み付き予測の重みw0cおよびw1cを算出する。予測画像生成部121’cは、w0cおよびw1cを用いて、符号化対象ブロックに対する双方向予測の予測画像predSampleBiを算出する。
図18は、本実施の形態における画像符号化装置の、重み付き予測の予測画像生成のフローチャートである。以下、図18について説明する。S1aでは、符号化対象ブロックの表示順と予測方向0の参照ピクチャの表示順との差分値tbを算出する。S2aでは、予測方向0の参照ピクチャの表示順と、予測方向1の参照ピクチャの表示順との差分値tdを算出する。S3aでは、tbとtdの値が等しいかどうか、または、tbの値が0かどうかを判定し、真ならば、S4aにおいて、w0cおよびw1cに、値0.5を設定する。つまり、図15または図16で示したような参照構造が発生しているかどうかを、tbおよびtdの値から判定し、真であれば、重み付き予測の重みを均等にすることによって、重み付き予測を用いない場合の双方向予測画像を生成する。S3aが偽であれば、S5aにおいて、(式2−4)を用いて、WSFを算出し、S6aにおいて、(式2−2)および(式2−3)を用いて、w0cおよびw1cを算出する。S7aでは、(式2−1)を用いて、双方向予測の予測画像predSampleBiを算出する。S8aでは、符号化対象ブロックと予測画像との差分を算出する。
このように、図15または図16で示したような、処理対象ブロックを含むピクチャである処理対象ピクチャと参照ピクチャとの時間距離が0となるような参照構造が発生しているかどうかを、tbおよびtdの値から判定し、図15または図16のような参照構造が発生している場合は、重み付き予測の重みを均等にする。これによって、重み付き予測を用いない場合の双方向予測画像を生成することにより、2つの参照ピクチャを用いて適切な予測画像を生成することができる。その結果、画質劣化を防ぐことができる。
なお、図18では、S3aが真の場合に、S4aにおいて、w0cおよびw1cに値0.5を設定して、重み付き予測の重みを均等にするようにしたが、必ずしもこれには限らず、例えば、(式2−2)から(式2−4)を用いて、w0cおよびw1cを算出し、値が0となったw0c、または、w1cに0より大きい値を設定することによって、双方向予測の予測画像を生成するようにしても構わない。
また、本実施の形態では、図15または図16で示したような参照構造が発生しているかどうかを、tbおよびtdの値から判定し、図15または図16のような参照構造が発生している場合は、重み付き予測の重みを均等にすることによって、重み付き予測を用いない場合の双方向予測画像を生成するようにしたが、必ずしもこれには限らない。例えば、図19に示すように、図15または図16のような参照構造が発生している場合は、表示順の差分値ではなく、例えば、各ビューの符号化(復号)順に割り振られたVOIdx(view order index)や、各ビューに割り振られたview_id等の差分値を用いるようにしても構わない。
図19は、本実施の形態における、VOIdxの差分値を用いる例を示す図である。S1bでは、符号化対象ブロックの表示順と予測方向0の参照ピクチャの表示順との差分値tbを算出する。S2bでは、予測方向0の参照ピクチャの表示順と予測方向1の参照ピクチャの表示順との差分値tdを算出する。S3bでは、tbとtdの値が等しいかどうかを判定し、真ならば、S4bにおいて、符号化対象ピクチャの属するビューのVOIdxと、予測方向1の参照ピクチャの属するビューのVOIdxとの差分値(ビュー間距離)を算出し、その差分値をtdに加算する。S3bが偽であれば、S5bにおいて、tbの値が0かどうかを判定し、真ならば、S6bにおいて、符号化対象ピクチャの属するビューのVOIdxと、予測方向0の参照ピクチャの属するビューのVOIdxとの差分値(ビュー間距離)を算出し、その差分値をtbに設定する。つまり、図15または図16で示したような参照構造が発生しているかどうかを、tbおよびtdの値から判定し、真であれば、表示順の差分値に加えて、符号化対象ピクチャおよび参照ピクチャの属するビューのVOIdxの差分値を用いて、適切にtdおよびtbを算出する。S7bでは、(式2−4)を用いて、WSFを算出し、S8bでは、w0cおよびw1cを算出する。S9bでは、(式2−1)を用いて、双方向予測の予測画像predSampleBiを算出する。S10bでは、符号化対象ブロックと予測画像との差分を算出する。このように、図15または図16で示したような参照構造が発生しているかどうかを、tbおよびtdの値から判定し、図15または図16のような参照構造が発生している場合は、符号化対象ピクチャと参照ピクチャの表示順の差分値に加えて、符号化対象ピクチャおよび参照ピクチャの属するビューのVOIdxの差分値を用いて、適切にtdおよびtbを算出して重み付き予測を行うことによって、画質劣化を防ぐことができる。
なお、本実施の形態では、符号化対象ピクチャが異なるビューのピクチャを参照する場合、例えば、ノンベースビューに含まれるピクチャを符号化するような場合を例として説明したが、必ずしもこれには限らず、例えば、符号化対象ピクチャが異なるレイヤのピクチャを参照する場合に、本実施の形態を適用するようにしても構わない。例えば、SVC(Scalable Video Coding)等に適用することが考えられる。SVCでも、異なるレイヤに属する参照ピクチャを参照して予測画像を生成する場合があり、MVCと同様に、処理対象ブロックと参照ピクチャとの時間距離、つまり、処理対象ブロックを含むピクチャである処理対象ピクチャと参照ピクチャとの時間距離が0となるような場合に、画質が劣化して符号化効率が低下するという課題がある。
そこで、本実施の形態を適用することにより、処理対象ブロックを含むピクチャである処理対象ピクチャと参照ピクチャとの時間距離が0となるような参照構造が発生しているかどうかを、tbおよびtdの値から判定し、そのような参照構造が発生している場合には、重み付き予測の重みを均等にする。これによって、重み付き予測を用いない場合の双方向予測画像を生成することにより、2つの参照ピクチャを用いて適切な予測画像を生成することができる。その結果、画質劣化を防ぐことができる。また、処理対象ブロックを含むピクチャである処理対象ピクチャと参照ピクチャとの時間距離が0となるような参照構造が発生しているかどうかを、tbおよびtdの値から判定し、そのような参照構造が発生している場合は、符号化対象ピクチャと参照ピクチャの表示順の差分値に加えて、符号化対象ピクチャおよび参照ピクチャの属するレイヤの識別信号等の差分値を用いて、適切にtdおよびtbを算出して重み付き予測を行うことによって、画質劣化を防ぐことができる。
図20は、本実施の形態における画像復号装置の、動き補償部221’または動き視差補償部251’における暗黙的モードの重み付き予測に関する機能構成を示すブロック図である。本実施の形態では、動き補償部221’または動き視差補償部251’を同一の構成で実現する例を示す。動き補償部221’または動き視差補償部251’は、時間距離算出部221’aと、重み算出部221’bと、予測画像生成部221’cとを備える。時間距離算出部221’aは、復号対象ピクチャと予測方向0の参照ピクチャとの表示順の差tbと、予測方向0の参照ピクチャと予測方向1の参照ピクチャとの表示順の差tdとを算出する。重み算出部221’bは、tbおよびtdを用いて、重み付き予測の重みw0cおよびw1cを算出する。予測画像生成部221’cは、w0cおよびw1cを用いて、復号対象ブロックに対する双方向予測の予測画像predSampleBiを算出する。
図21は、本実施の形態における画像復号装置の、重み付き予測の予測画像生成のフローチャートである。以下、図21について説明する。S1cでは、復号対象ブロックの表示順と予測方向0の参照ピクチャの表示順との差分値tbを算出する。S2cでは、予測方向0の参照ピクチャの表示順と、予測方向1の参照ピクチャの表示順との差分値tdを算出する。S3cでは、tbとtdの値が等しいかどうか、または、tbの値が0かどうかを判定し、真ならば、S4cにおいて、w0cおよびw1cに、値0.5を設定する。つまり、図15または図16で示したような参照構造が発生しているかどうかを、tbおよびtdの値から判定し、真であれば、重み付き予測の重みを均等にすることによって、重み付き予測を用いない場合の双方向予測画像を生成する。S3cが偽であれば、S5cにおいて、(式2−4)を用いて、WSFを算出し、S6cにおいて、(式2−2)および(式2−3)を用いて、w0cおよびw1cを算出する。S7cでは、(式2−1)を用いて、双方向予測の予測画像predSampleBiを算出する。S8cでは、復号対象ブロックと予測画像とを加算する。
このように、図15または図16で示したような、処理対象ブロックを含むピクチャである処理対象ピクチャと参照ピクチャとの時間距離が0となるような参照構造が発生しているかどうかを、tbおよびtdの値から判定し、図15または図16のような参照構造が発生している場合は、重み付き予測の重みを均等にする。これによって、重み付き予測を用いない場合の双方向予測画像を生成することにより、2つの参照ピクチャを用いて適切な予測画像を生成し、画質劣化を防ぐことができるビットストリームを適切に復号することができる。
なお、図21では、S3cが真の場合に、S4cにおいて、w0cおよびw1cに値0.5を設定して、重み付き予測の重みを均等にするようにしたが、必ずしもこれには限らず、例えば、(式2−2)から(式2−4)を用いて、w0cおよびw1cを算出し、値が0となったw0c、または、w1cに0より大きい値を設定することによって、双方向予測の予測画像を生成するようにしても構わない。
また、本実施の形態では、図15または図16で示したような参照構造が発生しているかどうかを、tbおよびtdの値から判定し、図15または図16のような参照構造が発生している場合は、重み付き予測の重みを均等にすることによって、重み付き予測を用いない場合の双方向予測画像を生成するようにしたが、必ずしもこれには限らない。例えば、図22に示すように、図15または図16のような参照構造が発生している場合は、表示順の差分値ではなく、例えば、各ビューの符号化(復号)順に割り振られたVOIdx(view order index)や、各ビューに割り振られたview_id等の差分値を用いるようにしても構わない。
図22は、本実施の形態における、VOIdxの差分値を用いる例を示す図である。S1dでは、復号対象ブロックの表示順と予測方向0の参照ピクチャの表示順との差分値tbを算出する。S2dでは、予測方向0の参照ピクチャの表示順と予測方向1の参照ピクチャの表示順との差分値tdを算出する。S3dでは、tbとtdの値が等しいかどうかを判定し、真ならば、S4dにおいて、復号対象ピクチャの属するビューのVOIdxと、予測方向1の参照ピクチャの属するビューのVOIdxとの差分値(ビュー間距離)を算出し、その差分値をtdに加算する。S3dが偽であれば、S5dにおいて、tbの値が0かどうかを判定し、真ならば、S6dにおいて、復号対象ピクチャの属するビューのVOIdxと、予測方向0の参照ピクチャの属するビューのVOIdxとの差分値(ビュー間距離)を算出し、その差分値をtbに設定する。つまり、図15または図16で示したような参照構造が発生しているかどうかを、tbおよびtdの値から判定し、真であれば、表示順の差分値に加えて、復号対象ピクチャおよび参照ピクチャの属するビューのVOIdxの差分値を用いて、適切にtdおよびtbを算出する。S7dでは、(式2−4)を用いて、WSFを算出し、S8dでは、w0cおよびw1cを算出する。S9dでは、(式2−1)を用いて、双方向予測の予測画像predSampleBiを算出する。S10dでは、復号対象ブロックと予測画像とを加算する。このように、図15または図16で示したような参照構造が発生しているかどうかを、tbおよびtdの値から判定し、図15または図16のような参照構造が発生している場合は、復号対象ピクチャと参照ピクチャの表示順の差分値に加えて、復号対象ピクチャおよび参照ピクチャの属するビューのVOIdxの差分値を用いて、適切にtdおよびtbを算出して重み付き予測を行うことによって、画質劣化を防ぐことができるビットストリームを適切に復号することができる。
なお、本実施の形態では、復号対象ピクチャが異なるビューのピクチャを参照する場合、例えば、ノンベースビューに含まれるピクチャを復号するような場合を例として説明したが、必ずしもこれには限らず、例えば、復号対象ピクチャが異なるレイヤのピクチャを参照する場合に、本実施の形態を適用するようにしても構わない。例えば、SVC(Scalable Video Coding)等に適用することが考えられる。SVCでも、異なるレイヤに属する参照ピクチャを参照して予測画像を生成する場合があり、MVCと同様に、処理対象ブロックと参照ピクチャとの時間距離、つまり、処理対象ブロックを含むピクチャである処理対象ピクチャと参照ピクチャとの時間距離が0となるような場合に、画質が劣化して符号化効率が低下するという課題がある。
そこで、本実施の形態を適用することにより、処理対象ブロックを含むピクチャである処理対象ピクチャと参照ピクチャとの時間距離が0となるような参照構造が発生しているかどうかを、tbおよびtdの値から判定し、そのような参照構造が発生している場合には、重み付き予測の重みを均等にする。これによって、重み付き予測を用いない場合の双方向予測画像を生成することにより、2つの参照ピクチャを用いて適切な予測画像を生成し、画質劣化を防ぐことができるビットストリームを適切に復号することができる。また、処理対象ブロックを含むピクチャである処理対象ピクチャと参照ピクチャとの時間距離が0となるような参照構造が発生しているかどうかを、tbおよびtdの値から判定し、そのような参照構造が発生している場合は、復号対象ピクチャと参照ピクチャの表示順の差分値に加えて、復号対象ピクチャおよび参照ピクチャの属するレイヤの識別信号等の差分値を用いて、適切にtdおよびtbを算出して重み付き予測を行うことによって、画質劣化を防ぐことができるビットストリームを適切に復号することができる。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、そのソフトウェアプログラムは、以下の画像符号化方法および画像復号方法に含まれる各ステップをコンピュータに実行させるプロプログラムである。その画像符号化方法は、第1および第2のビューを有する多視点映像を構成するピクチャをブロックごとに符号化する画像符号化方法であって、符号化対象ピクチャと、前記符号化対象ピクチャに含まれる符号化対象ブロックが参照する第1の参照ピクチャとの間の時間距離を第1の時間距離として特定する第1の時間距離算出ステップと、前記第1の参照ピクチャと、前記符号化対象ブロックが参照する第2の参照ピクチャとの間の時間距離を第2の時間距離として特定する第2の時間距離算出ステップと、前記第1の時間距離および前記第2の時間距離が所定条件を満たすかどうかに応じて、前記第1の参照ピクチャに対する第1の重み、および、前記第2の参照ピクチャに対する第2の重みを算出する重み算出ステップと、前記第1の参照ピクチャに含まれ、前記符号化対象ブロックに参照される第1のブロックと、前記第2の参照ピクチャに含まれ、前記符号化対象ブロックに参照される第2のブロックとを、前記第1の重みと前記第2の重みとに応じて重み付け加算することによって、前記符号化対象ブロックに対する予測画像を生成する予測画像生成ステップと、を含む。また、上述の画像復号方法は、第1および第2のビューを有する多視点映像を構成するピクチャをブロックごとに復号する画像復号方法であって、復号対象ピクチャと、前記復号対象ピクチャに含まれる復号対象ブロックが参照する第1の参照ピクチャとの間の時間距離を第1の時間距離として特定する第1の時間距離算出ステップと、前記第1の参照ピクチャと、前記復号対象ブロックが参照する第2の参照ピクチャとの間の時間距離を第2の時間距離として特定する第2の時間距離算出ステップと、前記第1の時間距離および前記第2の時間距離が所定条件を満たすかどうかに応じて、前記第1の参照ピクチャに対する第1の重み、および、前記第2の参照ピクチャに対する第2の重みを算出する重み算出ステップと、前記第1の参照ピクチャに含まれ、前記復号対象ブロックに参照される第1のブロックと、前記第2の参照ピクチャに含まれ、前記復号対象ブロックに参照される第2のブロックとを、前記第1の重みと前記第2の重みとに応じて重み付け加算することによって、前記復号対象ブロックに対する予測画像を生成する予測画像生成ステップと、を含む。
(実施の形態3)
上記各実施の形態で示した動画像符号化方法(画像符号化方法)または動画像復号化方法(画像復号方法)の構成を実現するためのプログラムを記憶メディアに記録することにより、上記各実施の形態で示した処理を独立したコンピュータシステムにおいて簡単に実施することが可能となる。記憶メディアは、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ICカード、半導体メモリ等、プログラムを記録できるものであればよい。
さらにここで、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法(画像符号化方法)や動画像復号化方法(画像復号方法)の応用例とそれを用いたシステムを説明する。当該システムは、画像符号化方法を用いた画像符号化装置、及び画像復号方法を用いた画像復号装置からなる画像符号化復号装置を有することを特徴とする。システムにおける他の構成について、場合に応じて適切に変更することができる。
図23は、コンテンツ配信サービスを実現するコンテンツ供給システムex100の全体構成を示す図である。通信サービスの提供エリアを所望の大きさに分割し、各セル内にそれぞれ固定無線局である基地局ex106、ex107、ex108、ex109、ex110が設置されている。
このコンテンツ供給システムex100は、インターネットex101にインターネットサービスプロバイダex102および電話網ex104、および基地局ex106からex110を介して、コンピュータex111、PDA(Personal Digital Assistant)ex112、カメラex113、携帯電話ex114、ゲーム機ex115などの各機器が接続される。
しかし、コンテンツ供給システムex100は図23のような構成に限定されず、いずれかの要素を組合せて接続するようにしてもよい。また、固定無線局である基地局ex106からex110を介さずに、各機器が電話網ex104に直接接続されてもよい。また、各機器が近距離無線等を介して直接相互に接続されていてもよい。
カメラex113はデジタルビデオカメラ等の動画撮影が可能な機器であり、カメラex116はデジタルカメラ等の静止画撮影、動画撮影が可能な機器である。また、携帯電話ex114は、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)方式、CDMA(Code Division Multiple Access)方式、W−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)方式、若しくはLTE(Long Term Evolution)方式、HSPA(High Speed Packet Access)の携帯電話機、またはPHS(Personal Handyphone System)等であり、いずれでも構わない。
コンテンツ供給システムex100では、カメラex113等が基地局ex109、電話網ex104を通じてストリーミングサーバex103に接続されることで、ライブ配信等が可能になる。ライブ配信では、ユーザがカメラex113を用いて撮影するコンテンツ(例えば、音楽ライブの映像等)に対して上記各実施の形態で説明したように符号化処理を行い(即ち、本発明の一態様に係る画像符号化装置として機能する)、ストリーミングサーバex103に送信する。一方、ストリーミングサーバex103は要求のあったクライアントに対して送信されたコンテンツデータをストリーム配信する。クライアントとしては、上記符号化処理されたデータを復号化することが可能な、コンピュータex111、PDAex112、カメラex113、携帯電話ex114、ゲーム機ex115等がある。配信されたデータを受信した各機器では、受信したデータを復号化処理して再生する(即ち、本発明の一態様に係る画像復号装置として機能する)。
なお、撮影したデータの符号化処理はカメラex113で行っても、データの送信処理をするストリーミングサーバex103で行ってもよいし、互いに分担して行ってもよい。同様に配信されたデータの復号化処理はクライアントで行っても、ストリーミングサーバex103で行ってもよいし、互いに分担して行ってもよい。また、カメラex113に限らず、カメラex116で撮影した静止画像および/または動画像データを、コンピュータex111を介してストリーミングサーバex103に送信してもよい。この場合の符号化処理はカメラex116、コンピュータex111、ストリーミングサーバex103のいずれで行ってもよいし、互いに分担して行ってもよい。
また、これら符号化・復号化処理は、一般的にコンピュータex111や各機器が有するLSIex500において処理する。LSIex500は、ワンチップであっても複数チップからなる構成であってもよい。なお、動画像符号化・復号化用のソフトウェアをコンピュータex111等で読み取り可能な何らかの記録メディア(CD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスクなど)に組み込み、そのソフトウェアを用いて符号化・復号化処理を行ってもよい。さらに、携帯電話ex114がカメラ付きである場合には、そのカメラで取得した動画データを送信してもよい。このときの動画データは携帯電話ex114が有するLSIex500で符号化処理されたデータである。
また、ストリーミングサーバex103は複数のサーバや複数のコンピュータであって、データを分散して処理したり記録したり配信するものであってもよい。
以上のようにして、コンテンツ供給システムex100では、符号化されたデータをクライアントが受信して再生することができる。このようにコンテンツ供給システムex100では、ユーザが送信した情報をリアルタイムでクライアントが受信して復号化し、再生することができ、特別な権利や設備を有さないユーザでも個人放送を実現できる。
なお、コンテンツ供給システムex100の例に限らず、図24に示すように、デジタル放送用システムex200にも、上記各実施の形態の少なくとも動画像符号化装置(画像符号化装置)または動画像復号化装置(画像復号装置)のいずれかを組み込むことができる。具体的には、放送局ex201では映像データに音楽データなどが多重化された多重化データが電波を介して通信または衛星ex202に伝送される。この映像データは上記各実施の形態で説明した動画像符号化方法により符号化されたデータである(即ち、本発明の一態様に係る画像符号化装置によって符号化されたデータである)。これを受けた放送衛星ex202は、放送用の電波を発信し、この電波を衛星放送の受信が可能な家庭のアンテナex204が受信する。受信した多重化データを、テレビ(受信機)ex300またはセットトップボックス(STB)ex217等の装置が復号化して再生する(即ち、本発明の一態様に係る画像復号装置として機能する)。
また、DVD、BD等の記録メディアex215に記録した多重化データを読み取り復号化する、または記録メディアex215に映像信号を符号化し、さらに場合によっては音楽信号と多重化して書き込むリーダ/レコーダex218にも上記各実施の形態で示した動画像復号化装置または動画像符号化装置を実装することが可能である。この場合、再生された映像信号はモニタex219に表示され、多重化データが記録された記録メディアex215により他の装置やシステムにおいて映像信号を再生することができる。また、ケーブルテレビ用のケーブルex203または衛星/地上波放送のアンテナex204に接続されたセットトップボックスex217内に動画像復号化装置を実装し、これをテレビのモニタex219で表示してもよい。このときセットトップボックスではなく、テレビ内に動画像復号化装置を組み込んでもよい。
図25は、上記各実施の形態で説明した動画像復号化方法および動画像符号化方法を用いたテレビ(受信機)ex300を示す図である。テレビex300は、上記放送を受信するアンテナex204またはケーブルex203等を介して映像データに音声データが多重化された多重化データを取得、または出力するチューナex301と、受信した多重化データを復調する、または外部に送信する多重化データに変調する変調/復調部ex302と、復調した多重化データを映像データと、音声データとに分離する、または信号処理部ex306で符号化された映像データ、音声データを多重化する多重/分離部ex303を備える。
また、テレビex300は、音声データ、映像データそれぞれを復号化する、またはそれぞれの情報を符号化する音声信号処理部ex304、映像信号処理部ex305(本発明の一態様に係る画像符号化装置または画像復号装置として機能する)を有する信号処理部ex306と、復号化した音声信号を出力するスピーカex307、復号化した映像信号を表示するディスプレイ等の表示部ex308を有する出力部ex309とを有する。さらに、テレビex300は、ユーザ操作の入力を受け付ける操作入力部ex312等を有するインタフェース部ex317を有する。さらに、テレビex300は、各部を統括的に制御する制御部ex310、各部に電力を供給する電源回路部ex311を有する。インタフェース部ex317は、操作入力部ex312以外に、リーダ/レコーダex218等の外部機器と接続されるブリッジex313、SDカード等の記録メディアex216を装着可能とするためのスロット部ex314、ハードディスク等の外部記録メディアと接続するためのドライバex315、電話網と接続するモデムex316等を有していてもよい。なお記録メディアex216は、格納する不揮発性/揮発性の半導体メモリ素子により電気的に情報の記録を可能としたものである。テレビex300の各部は同期バスを介して互いに接続されている。
まず、テレビex300がアンテナex204等により外部から取得した多重化データを復号化し、再生する構成について説明する。テレビex300は、リモートコントローラex220等からのユーザ操作を受け、CPU等を有する制御部ex310の制御に基づいて、変調/復調部ex302で復調した多重化データを多重/分離部ex303で分離する。さらにテレビex300は、分離した音声データを音声信号処理部ex304で復号化し、分離した映像データを映像信号処理部ex305で上記各実施の形態で説明した復号化方法を用いて復号化する。復号化した音声信号、映像信号は、それぞれ出力部ex309から外部に向けて出力される。出力する際には、音声信号と映像信号が同期して再生するよう、バッファex318、ex319等に一旦これらの信号を蓄積するとよい。また、テレビex300は、放送等からではなく、磁気/光ディスク、SDカード等の記録メディアex215、ex216から多重化データを読み出してもよい。次に、テレビex300が音声信号や映像信号を符号化し、外部に送信または記録メディア等に書き込む構成について説明する。テレビex300は、リモートコントローラex220等からのユーザ操作を受け、制御部ex310の制御に基づいて、音声信号処理部ex304で音声信号を符号化し、映像信号処理部ex305で映像信号を上記各実施の形態で説明した符号化方法を用いて符号化する。符号化した音声信号、映像信号は多重/分離部ex303で多重化され外部に出力される。多重化する際には、音声信号と映像信号が同期するように、バッファex320、ex321等に一旦これらの信号を蓄積するとよい。なお、バッファex318、ex319、ex320、ex321は図示しているように複数備えていてもよいし、1つ以上のバッファを共有する構成であってもよい。さらに、図示している以外に、例えば変調/復調部ex302や多重/分離部ex303の間等でもシステムのオーバフロー、アンダーフローを避ける緩衝材としてバッファにデータを蓄積することとしてもよい。
また、テレビex300は、放送等や記録メディア等から音声データ、映像データを取得する以外に、マイクやカメラのAV入力を受け付ける構成を備え、それらから取得したデータに対して符号化処理を行ってもよい。なお、ここではテレビex300は上記の符号化処理、多重化、および外部出力ができる構成として説明したが、これらの処理を行うことはできず、上記受信、復号化処理、外部出力のみが可能な構成であってもよい。
また、リーダ/レコーダex218で記録メディアから多重化データを読み出す、または書き込む場合には、上記復号化処理または符号化処理はテレビex300、リーダ/レコーダex218のいずれで行ってもよいし、テレビex300とリーダ/レコーダex218が互いに分担して行ってもよい。
一例として、光ディスクからデータの読み込みまたは書き込みをする場合の情報再生/記録部ex400の構成を図26に示す。情報再生/記録部ex400は、以下に説明する要素ex401、ex402、ex403、ex404、ex405、ex406、ex407を備える。光ヘッドex401は、光ディスクである記録メディアex215の記録面にレーザスポットを照射して情報を書き込み、記録メディアex215の記録面からの反射光を検出して情報を読み込む。変調記録部ex402は、光ヘッドex401に内蔵された半導体レーザを電気的に駆動し記録データに応じてレーザ光の変調を行う。再生復調部ex403は、光ヘッドex401に内蔵されたフォトディテクタにより記録面からの反射光を電気的に検出した再生信号を増幅し、記録メディアex215に記録された信号成分を分離して復調し、必要な情報を再生する。バッファex404は、記録メディアex215に記録するための情報および記録メディアex215から再生した情報を一時的に保持する。ディスクモータex405は記録メディアex215を回転させる。サーボ制御部ex406は、ディスクモータex405の回転駆動を制御しながら光ヘッドex401を所定の情報トラックに移動させ、レーザスポットの追従処理を行う。システム制御部ex407は、情報再生/記録部ex400全体の制御を行う。上記の読み出しや書き込みの処理はシステム制御部ex407が、バッファex404に保持された各種情報を利用し、また必要に応じて新たな情報の生成・追加を行うと共に、変調記録部ex402、再生復調部ex403、サーボ制御部ex406を協調動作させながら、光ヘッドex401を通して、情報の記録再生を行うことにより実現される。システム制御部ex407は例えばマイクロプロセッサで構成され、読み出し書き込みのプログラムを実行することでそれらの処理を実行する。
以上では、光ヘッドex401はレーザスポットを照射するとして説明したが、近接場光を用いてより高密度な記録を行う構成であってもよい。
図27に光ディスクである記録メディアex215の模式図を示す。記録メディアex215の記録面には案内溝(グルーブ)がスパイラル状に形成され、情報トラックex230には、予めグルーブの形状の変化によってディスク上の絶対位置を示す番地情報が記録されている。この番地情報はデータを記録する単位である記録ブロックex231の位置を特定するための情報を含み、記録や再生を行う装置において情報トラックex230を再生し番地情報を読み取ることで記録ブロックを特定することができる。また、記録メディアex215は、データ記録領域ex233、内周領域ex232、外周領域ex234を含んでいる。ユーザデータを記録するために用いる領域がデータ記録領域ex233であり、データ記録領域ex233より内周または外周に配置されている内周領域ex232と外周領域ex234は、ユーザデータの記録以外の特定用途に用いられる。情報再生/記録部ex400は、このような記録メディアex215のデータ記録領域ex233に対して、符号化された音声データ、映像データまたはそれらのデータを多重化した多重化データの読み書きを行う。
以上では、1層のDVD、BD等の光ディスクを例に挙げ説明したが、これらに限ったものではなく、多層構造であって表面以外にも記録可能な光ディスクであってもよい。また、ディスクの同じ場所にさまざまな異なる波長の色の光を用いて情報を記録したり、さまざまな角度から異なる情報の層を記録したりなど、多次元的な記録/再生を行う構造の光ディスクであってもよい。
また、デジタル放送用システムex200において、アンテナex205を有する車ex210で衛星ex202等からデータを受信し、車ex210が有するカーナビゲーションex211等の表示装置に動画を再生することも可能である。なお、カーナビゲーションex211の構成は例えば図25に示す構成のうち、GPS受信部を加えた構成が考えられ、同様なことがコンピュータex111や携帯電話ex114等でも考えられる。
図28Aは、上記実施の形態で説明した動画像復号化方法および動画像符号化方法を用いた携帯電話ex114を示す図である。携帯電話ex114は、基地局ex110との間で電波を送受信するためのアンテナex350、映像、静止画を撮ることが可能なカメラ部ex365、カメラ部ex365で撮像した映像、アンテナex350で受信した映像等が復号化されたデータを表示する液晶ディスプレイ等の表示部ex358を備える。携帯電話ex114は、さらに、操作キー部ex366を有する本体部、音声を出力するためのスピーカ等である音声出力部ex357、音声を入力するためのマイク等である音声入力部ex356、撮影した映像、静止画、録音した音声、または受信した映像、静止画、メール等の符号化されたデータもしくは復号化されたデータを保存するメモリ部ex367、又は同様にデータを保存する記録メディアとのインタフェース部であるスロット部ex364を備える。
さらに、携帯電話ex114の構成例について、図28Bを用いて説明する。携帯電話ex114は、表示部ex358及び操作キー部ex366を備えた本体部の各部を統括的に制御する主制御部ex360に対して、電源回路部ex361、操作入力制御部ex362、映像信号処理部ex355、カメラインタフェース部ex363、LCD(Liquid Crystal Display)制御部ex359、変調/復調部ex352、多重/分離部ex353、音声信号処理部ex354、スロット部ex364、メモリ部ex367がバスex370を介して互いに接続されている。
電源回路部ex361は、ユーザの操作により終話及び電源キーがオン状態にされると、バッテリパックから各部に対して電力を供給することにより携帯電話ex114を動作可能な状態に起動する。
携帯電話ex114は、CPU、ROM、RAM等を有する主制御部ex360の制御に基づいて、音声通話モード時に音声入力部ex356で収音した音声信号を音声信号処理部ex354でデジタル音声信号に変換し、これを変調/復調部ex352でスペクトラム拡散処理し、送信/受信部ex351でデジタルアナログ変換処理および周波数変換処理を施した後にアンテナex350を介して送信する。また携帯電話ex114は、音声通話モード時にアンテナex350を介して受信した受信データを増幅して周波数変換処理およびアナログデジタル変換処理を施し、変調/復調部ex352でスペクトラム逆拡散処理し、音声信号処理部ex354でアナログ音声信号に変換した後、これを音声出力部ex357から出力する。
さらにデータ通信モード時に電子メールを送信する場合、本体部の操作キー部ex366等の操作によって入力された電子メールのテキストデータは操作入力制御部ex362を介して主制御部ex360に送出される。主制御部ex360は、テキストデータを変調/復調部ex352でスペクトラム拡散処理をし、送信/受信部ex351でデジタルアナログ変換処理および周波数変換処理を施した後にアンテナex350を介して基地局ex110へ送信する。電子メールを受信する場合は、受信したデータに対してこのほぼ逆の処理が行われ、表示部ex358に出力される。
データ通信モード時に映像、静止画、または映像と音声を送信する場合、映像信号処理部ex355は、カメラ部ex365から供給された映像信号を上記各実施の形態で示した動画像符号化方法によって圧縮符号化し(即ち、本発明の一態様に係る画像符号化装置として機能する)、符号化された映像データを多重/分離部ex353に送出する。また、音声信号処理部ex354は、映像、静止画等をカメラ部ex365で撮像中に音声入力部ex356で収音した音声信号を符号化し、符号化された音声データを多重/分離部ex353に送出する。
多重/分離部ex353は、映像信号処理部ex355から供給された符号化された映像データと音声信号処理部ex354から供給された符号化された音声データを所定の方式で多重化し、その結果得られる多重化データを変調/復調部(変調/復調回路部)ex352でスペクトラム拡散処理をし、送信/受信部ex351でデジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナex350を介して送信する。
データ通信モード時にホームページ等にリンクされた動画像ファイルのデータを受信する場合、または映像およびもしくは音声が添付された電子メールを受信する場合、アンテナex350を介して受信された多重化データを復号化するために、多重/分離部ex353は、多重化データを分離することにより映像データのビットストリームと音声データのビットストリームとに分け、同期バスex370を介して符号化された映像データを映像信号処理部ex355に供給するとともに、符号化された音声データを音声信号処理部ex354に供給する。映像信号処理部ex355は、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法に対応した動画像復号化方法によって復号化することにより映像信号を復号し(即ち、本発明の一態様に係る画像復号装置として機能する)、LCD制御部ex359を介して表示部ex358から、例えばホームページにリンクされた動画像ファイルに含まれる映像、静止画が表示される。また音声信号処理部ex354は、音声信号を復号し、音声出力部ex357から音声が出力される。
また、上記携帯電話ex114等の端末は、テレビex300と同様に、符号化器・復号化器を両方持つ送受信型端末の他に、符号化器のみの送信端末、復号化器のみの受信端末という3通りの実装形式が考えられる。さらに、デジタル放送用システムex200において、映像データに音楽データなどが多重化された多重化データを受信、送信するとして説明したが、音声データ以外に映像に関連する文字データなどが多重化されたデータであってもよいし、多重化データではなく映像データ自体であってもよい。
このように、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法あるいは動画像復号化方法を上述したいずれの機器・システムに用いることは可能であり、そうすることで、上記各実施の形態で説明した効果を得ることができる。
また、本発明はかかる上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形または修正が可能である。
(実施の形態4)
上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置と、MPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1など異なる規格に準拠した動画像符号化方法または装置とを、必要に応じて適宜切替えることにより、映像データを生成することも可能である。
ここで、それぞれ異なる規格に準拠する複数の映像データを生成した場合、復号する際に、それぞれの規格に対応した復号方法を選択する必要がある。しかしながら、復号する映像データが、どの規格に準拠するものであるか識別できないため、適切な復号方法を選択することができないという課題を生じる。
この課題を解決するために、映像データに音声データなどを多重化した多重化データは、映像データがどの規格に準拠するものであるかを示す識別情報を含む構成とする。上記各実施の形態で示す動画像符号化方法または装置によって生成された映像データを含む多重化データの具体的な構成を以下説明する。多重化データは、MPEG−2トランスポートストリーム形式のデジタルストリームである。
図29は、多重化データの構成を示す図である。図29に示すように多重化データは、ビデオストリーム、オーディオストリーム、プレゼンテーショングラフィックスストリーム(PG)、インタラクティブグラフィックスストリームのうち、1つ以上を多重化することで得られる。ビデオストリームは映画の主映像および副映像を、オーディオストリーム(IG)は映画の主音声部分とその主音声とミキシングする副音声を、プレゼンテーショングラフィックスストリームは、映画の字幕をそれぞれ示している。ここで主映像とは画面に表示される通常の映像を示し、副映像とは主映像の中に小さな画面で表示する映像のことである。また、インタラクティブグラフィックスストリームは、画面上にGUI部品を配置することにより作成される対話画面を示している。ビデオストリームは、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置、従来のMPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1などの規格に準拠した動画像符号化方法または装置によって符号化されている。オーディオストリームは、ドルビーAC−3、Dolby Digital Plus、MLP、DTS、DTS−HD、または、リニアPCMのなどの方式で符号化されている。
多重化データに含まれる各ストリームはPIDによって識別される。例えば、映画の映像に利用するビデオストリームには0x1011が、オーディオストリームには0x1100から0x111Fまでが、プレゼンテーショングラフィックスには0x1200から0x121Fまでが、インタラクティブグラフィックスストリームには0x1400から0x141Fまでが、映画の副映像に利用するビデオストリームには0x1B00から0x1B1Fまで、主音声とミキシングする副音声に利用するオーディオストリームには0x1A00から0x1A1Fが、それぞれ割り当てられている。
図30は、多重化データがどのように多重化されるかを模式的に示す図である。まず、複数のビデオフレームからなるビデオストリームex235、複数のオーディオフレームからなるオーディオストリームex238を、それぞれPESパケット列ex236およびex239に変換し、TSパケットex237およびex240に変換する。同じくプレゼンテーショングラフィックスストリームex241およびインタラクティブグラフィックスex244のデータをそれぞれPESパケット列ex242およびex245に変換し、さらにTSパケットex243およびex246に変換する。多重化データex247はこれらのTSパケットを1本のストリームに多重化することで構成される。
図31は、PESパケット列に、ビデオストリームがどのように格納されるかをさらに詳しく示している。図31における第1段目はビデオストリームのビデオフレーム列を示す。第2段目は、PESパケット列を示す。図31の矢印yy1,yy2,yy3,yy4に示すように、ビデオストリームにおける複数のVideo Presentation UnitであるIピクチャ、Bピクチャ、Pピクチャは、ピクチャ毎に分割され、PESパケットのペイロードに格納される。各PESパケットはPESヘッダを持ち、PESヘッダには、ピクチャの表示時刻であるPTS(Presentation Time−Stamp)やピクチャの復号時刻であるDTS(Decoding Time−Stamp)が格納される。
図32は、多重化データに最終的に書き込まれるTSパケットの形式を示している。TSパケットは、ストリームを識別するPIDなどの情報を持つ4ByteのTSヘッダとデータを格納する184ByteのTSペイロードから構成される188Byte固定長のパケットであり、上記PESパケットは分割されTSペイロードに格納される。BD−ROMの場合、TSパケットには、4ByteのTP_Extra_Headerが付与され、192Byteのソースパケットを構成し、多重化データに書き込まれる。TP_Extra_HeaderにはATS(Arrival_Time_Stamp)などの情報が記載される。ATSは当該TSパケットのデコーダのPIDフィルタへの転送開始時刻を示す。多重化データには図32下段に示すようにソースパケットが並ぶこととなり、多重化データの先頭からインクリメントする番号はSPN(ソースパケットナンバー)と呼ばれる。
また、多重化データに含まれるTSパケットには、映像・音声・字幕などの各ストリーム以外にもPAT(Program Association Table)、PMT(Program Map Table)、PCR(Program Clock Reference)などがある。PATは多重化データ中に利用されるPMTのPIDが何であるかを示し、PAT自身のPIDは0で登録される。PMTは、多重化データ中に含まれる映像・音声・字幕などの各ストリームのPIDと各PIDに対応するストリームの属性情報を持ち、また多重化データに関する各種ディスクリプタを持つ。ディスクリプタには多重化データのコピーを許可・不許可を指示するコピーコントロール情報などがある。PCRは、ATSの時間軸であるATC(Arrival Time Clock)とPTS・DTSの時間軸であるSTC(System Time Clock)の同期を取るために、そのPCRパケットがデコーダに転送されるATSに対応するSTC時間の情報を持つ。
図33はPMTのデータ構造を詳しく説明する図である。PMTの先頭には、そのPMTに含まれるデータの長さなどを記したPMTヘッダが配置される。その後ろには、多重化データに関するディスクリプタが複数配置される。上記コピーコントロール情報などが、ディスクリプタとして記載される。ディスクリプタの後には、多重化データに含まれる各ストリームに関するストリーム情報が複数配置される。ストリーム情報は、ストリームの圧縮コーデックなどを識別するためストリームタイプ、ストリームのPID、ストリームの属性情報(フレームレート、アスペクト比など)が記載されたストリームディスクリプタから構成される。ストリームディスクリプタは多重化データに存在するストリームの数だけ存在する。
記録媒体などに記録する場合には、上記多重化データは、多重化データ情報ファイルと共に記録される。
多重化データ情報ファイルは、図34に示すように多重化データの管理情報であり、多重化データと1対1に対応し、多重化データ情報、ストリーム属性情報とエントリマップから構成される。
多重化データ情報は図34に示すようにシステムレート、再生開始時刻、再生終了時刻から構成されている。システムレートは多重化データの、後述するシステムターゲットデコーダのPIDフィルタへの最大転送レートを示す。多重化データ中に含まれるATSの間隔はシステムレート以下になるように設定されている。再生開始時刻は多重化データの先頭のビデオフレームのPTSであり、再生終了時刻は多重化データの終端のビデオフレームのPTSに1フレーム分の再生間隔を足したものが設定される。
ストリーム属性情報は図35に示すように、多重化データに含まれる各ストリームについての属性情報が、PID毎に登録される。属性情報はビデオストリーム、オーディオストリーム、プレゼンテーショングラフィックスストリーム、インタラクティブグラフィックスストリーム毎に異なる情報を持つ。ビデオストリーム属性情報は、そのビデオストリームがどのような圧縮コーデックで圧縮されたか、ビデオストリームを構成する個々のピクチャデータの解像度がどれだけであるか、アスペクト比はどれだけであるか、フレームレートはどれだけであるかなどの情報を持つ。オーディオストリーム属性情報は、そのオーディオストリームがどのような圧縮コーデックで圧縮されたか、そのオーディオストリームに含まれるチャンネル数は何であるか、何の言語に対応するか、サンプリング周波数がどれだけであるかなどの情報を持つ。これらの情報は、プレーヤが再生する前のデコーダの初期化などに利用される。
本実施の形態においては、上記多重化データのうち、PMTに含まれるストリームタイプを利用する。また、記録媒体に多重化データが記録されている場合には、多重化データ情報に含まれる、ビデオストリーム属性情報を利用する。具体的には、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置において、PMTに含まれるストリームタイプ、または、ビデオストリーム属性情報に対し、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成された映像データであることを示す固有の情報を設定するステップまたは手段を設ける。この構成により、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成した映像データと、他の規格に準拠する映像データとを識別することが可能になる。
また、本実施の形態における動画像復号化方法のステップを図36に示す。ステップexS100において、多重化データからPMTに含まれるストリームタイプ、または、多重化データ情報に含まれるビデオストリーム属性情報を取得する。次に、ステップexS101において、ストリームタイプ、または、ビデオストリーム属性情報が上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成された多重化データであることを示しているか否かを判断する。そして、ストリームタイプ、または、ビデオストリーム属性情報が上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成されたものであると判断された場合には、ステップexS102において、上記各実施の形態で示した動画像復号方法により復号を行う。また、ストリームタイプ、または、ビデオストリーム属性情報が、従来のMPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1などの規格に準拠するものであることを示している場合には、ステップexS103において、従来の規格に準拠した動画像復号方法により復号を行う。
このように、ストリームタイプ、または、ビデオストリーム属性情報に新たな固有値を設定することにより、復号する際に、上記各実施の形態で示した動画像復号化方法または装置で復号可能であるかを判断することができる。従って、異なる規格に準拠する多重化データが入力された場合であっても、適切な復号化方法または装置を選択することができるため、エラーを生じることなく復号することが可能となる。また、本実施の形態で示した動画像符号化方法または装置、または、動画像復号方法または装置を、上述したいずれの機器・システムに用いることも可能である。
(実施の形態5)
上記各実施の形態で示した動画像符号化方法および装置、動画像復号化方法および装置は、典型的には集積回路であるLSIで実現される。一例として、図37に1チップ化されたLSIex500の構成を示す。LSIex500は、以下に説明する要素ex501、ex502、ex503、ex504、ex505、ex506、ex507、ex508、ex509を備え、各要素はバスex510を介して接続している。電源回路部ex505は電源がオン状態の場合に各部に対して電力を供給することで動作可能な状態に起動する。
例えば符号化処理を行う場合には、LSIex500は、CPUex502、メモリコントローラex503、ストリームコントローラex504、駆動周波数制御部ex512等を有する制御部ex501の制御に基づいて、AV I/Oex509によりマイクex117やカメラex113等からAV信号を入力する。入力されたAV信号は、一旦SDRAM等の外部のメモリex511に蓄積される。制御部ex501の制御に基づいて、蓄積したデータは処理量や処理速度に応じて適宜複数回に分けるなどされ信号処理部ex507に送られ、信号処理部ex507において音声信号の符号化および/または映像信号の符号化が行われる。ここで映像信号の符号化処理は上記各実施の形態で説明した符号化処理である。信号処理部ex507ではさらに、場合により符号化された音声データと符号化された映像データを多重化するなどの処理を行い、ストリームI/Oex506から外部に出力する。この出力された多重化データは、基地局ex107に向けて送信されたり、または記録メディアex215に書き込まれたりする。なお、多重化する際には同期するよう、一旦バッファex508にデータを蓄積するとよい。
なお、上記では、メモリex511がLSIex500の外部の構成として説明したが、LSIex500の内部に含まれる構成であってもよい。バッファex508も1つに限ったものではなく、複数のバッファを備えていてもよい。また、LSIex500は1チップ化されてもよいし、複数チップ化されてもよい。
また、上記では、制御部ex501が、CPUex502、メモリコントローラex503、ストリームコントローラex504、駆動周波数制御部ex512等を有するとしているが、制御部ex501の構成は、この構成に限らない。例えば、信号処理部ex507がさらにCPUを備える構成であってもよい。信号処理部ex507の内部にもCPUを設けることにより、処理速度をより向上させることが可能になる。また、他の例として、CPUex502が信号処理部ex507、または信号処理部ex507の一部である例えば音声信号処理部を備える構成であってもよい。このような場合には、制御部ex501は、信号処理部ex507、またはその一部を有するCPUex502を備える構成となる。
なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。このようなプログラマブル・ロジック・デバイスは、典型的には、ソフトウェア又はファームウェアを構成するプログラムを、ロードする又はメモリ等から読み込むことで、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法、又は動画像復号化方法を実行することができる。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
(実施の形態6)
上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成された映像データを復号する場合、従来のMPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1などの規格に準拠する映像データを復号する場合に比べ、処理量が増加することが考えられる。そのため、LSIex500において、従来の規格に準拠する映像データを復号する際のCPUex502の駆動周波数よりも高い駆動周波数に設定する必要がある。しかし、駆動周波数を高くすると、消費電力が高くなるという課題が生じる。
この課題を解決するために、テレビex300、LSIex500などの動画像復号化装置は、映像データがどの規格に準拠するものであるかを識別し、規格に応じて駆動周波数を切替える構成とする。図38は、本実施の形態における構成ex800を示している。駆動周波数切替え部ex803は、映像データが、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成されたものである場合には、駆動周波数を高く設定する。そして、上記各実施の形態で示した動画像復号化方法を実行する復号処理部ex801に対し、映像データを復号するよう指示する。一方、映像データが、従来の規格に準拠する映像データである場合には、映像データが、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成されたものである場合に比べ、駆動周波数を低く設定する。そして、従来の規格に準拠する復号処理部ex802に対し、映像データを復号するよう指示する。
より具体的には、駆動周波数切替え部ex803は、図37のCPUex502と駆動周波数制御部ex512から構成される。また、上記各実施の形態で示した動画像復号化方法を実行する復号処理部ex801、および、従来の規格に準拠する復号処理部ex802は、図37の信号処理部ex507に該当する。CPUex502は、映像データがどの規格に準拠するものであるかを識別する。そして、CPUex502からの信号に基づいて、駆動周波数制御部ex512は、駆動周波数を設定する。また、CPUex502からの信号に基づいて、信号処理部ex507は、映像データの復号を行う。ここで、映像データの識別には、例えば、実施の形態4で記載した識別情報を利用することが考えられる。識別情報に関しては、実施の形態4で記載したものに限られず、映像データがどの規格に準拠するか識別できる情報であればよい。例えば、映像データがテレビに利用されるものであるか、ディスクに利用されるものであるかなどを識別する外部信号に基づいて、映像データがどの規格に準拠するものであるか識別可能である場合には、このような外部信号に基づいて識別してもよい。また、CPUex502における駆動周波数の選択は、例えば、図40のような映像データの規格と、駆動周波数とを対応付けたルックアップテーブルに基づいて行うことが考えられる。ルックアップテーブルを、バッファex508や、LSIの内部メモリに格納しておき、CPUex502がこのルックアップテーブルを参照することにより、駆動周波数を選択することが可能である。
図39は、本実施の形態の方法を実施するステップを示している。まず、ステップexS200では、信号処理部ex507において、多重化データから識別情報を取得する。次に、ステップexS201では、CPUex502において、識別情報に基づいて映像データが上記各実施の形態で示した符号化方法または装置によって生成されたものであるか否かを識別する。映像データが上記各実施の形態で示した符号化方法または装置によって生成されたものである場合には、ステップexS202において、駆動周波数を高く設定する信号を、CPUex502が駆動周波数制御部ex512に送る。そして、駆動周波数制御部ex512において、高い駆動周波数に設定される。一方、従来のMPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1などの規格に準拠する映像データであることを示している場合には、ステップexS203において、駆動周波数を低く設定する信号を、CPUex502が駆動周波数制御部ex512に送る。そして、駆動周波数制御部ex512において、映像データが上記各実施の形態で示した符号化方法または装置によって生成されたものである場合に比べ、低い駆動周波数に設定される。
さらに、駆動周波数の切替えに連動して、LSIex500またはLSIex500を含む装置に与える電圧を変更することにより、省電力効果をより高めることが可能である。例えば、駆動周波数を低く設定する場合には、これに伴い、駆動周波数を高く設定している場合に比べ、LSIex500またはLSIex500を含む装置に与える電圧を低く設定することが考えられる。
また、駆動周波数の設定方法は、復号する際の処理量が大きい場合に、駆動周波数を高く設定し、復号する際の処理量が小さい場合に、駆動周波数を低く設定すればよく、上述した設定方法に限らない。例えば、MPEG4−AVC規格に準拠する映像データを復号する処理量の方が、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置により生成された映像データを復号する処理量よりも大きい場合には、駆動周波数の設定を上述した場合の逆にすることが考えられる。
さらに、駆動周波数の設定方法は、駆動周波数を低くする構成に限らない。例えば、識別情報が、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成された映像データであることを示している場合には、LSIex500またはLSIex500を含む装置に与える電圧を高く設定し、従来のMPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1などの規格に準拠する映像データであることを示している場合には、LSIex500またはLSIex500を含む装置に与える電圧を低く設定することも考えられる。また、他の例としては、識別情報が、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成された映像データであることを示している場合には、CPUex502の駆動を停止させることなく、従来のMPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1などの規格に準拠する映像データであることを示している場合には、処理に余裕があるため、CPUex502の駆動を一時停止させることも考えられる。識別情報が、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成された映像データであることを示している場合であっても、処理に余裕があれば、CPUex502の駆動を一時停止させることも考えられる。この場合は、従来のMPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1などの規格に準拠する映像データであることを示している場合に比べて、停止時間を短く設定することが考えられる。
このように、映像データが準拠する規格に応じて、駆動周波数を切替えることにより、省電力化を図ることが可能になる。また、電池を用いてLSIex500またはLSIex500を含む装置を駆動している場合には、省電力化に伴い、電池の寿命を長くすることが可能である。
(実施の形態7)
テレビや、携帯電話など、上述した機器・システムには、異なる規格に準拠する複数の映像データが入力される場合がある。このように、異なる規格に準拠する複数の映像データが入力された場合にも復号できるようにするために、LSIex500の信号処理部ex507が複数の規格に対応している必要がある。しかし、それぞれの規格に対応する信号処理部ex507を個別に用いると、LSIex500の回路規模が大きくなり、また、コストが増加するという課題が生じる。
この課題を解決するために、上記各実施の形態で示した動画像復号方法を実行するための復号処理部と、従来のMPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1などの規格に準拠する復号処理部とを一部共有化する構成とする。この構成例を図41Aのex900に示す。例えば、上記各実施の形態で示した動画像復号方法と、MPEG4−AVC規格に準拠する動画像復号方法とは、エントロピー符号化、逆量子化、デブロッキング・フィルタ、動き補償などの処理において処理内容が一部共通する。共通する処理内容については、MPEG4−AVC規格に対応する復号処理部ex902を共有し、MPEG4−AVC規格に対応しない、本発明の一態様に特有の他の処理内容については、専用の復号処理部ex901を用いるという構成が考えられる。復号処理部の共有化に関しては、共通する処理内容については、上記各実施の形態で示した動画像復号化方法を実行するための復号処理部を共有し、MPEG4−AVC規格に特有の処理内容については、専用の復号処理部を用いる構成であってもよい。
また、処理を一部共有化する他の例を図41Bのex1000に示す。この例では、本発明の一態様に特有の処理内容に対応した専用の復号処理部ex1001と、他の従来規格に特有の処理内容に対応した専用の復号処理部ex1002と、本発明の一態様に係る動画像復号方法と他の従来規格の動画像復号方法とに共通する処理内容に対応した共用の復号処理部ex1003とを用いる構成としている。ここで、専用の復号処理部ex1001、ex1002は、必ずしも本発明の一態様、または、他の従来規格に特有の処理内容に特化したものではなく、他の汎用処理を実行できるものであってもよい。また、本実施の形態の構成を、LSIex500で実装することも可能である。
このように、本発明の一態様に係る動画像復号方法と、従来の規格の動画像復号方法とで共通する処理内容について、復号処理部を共有することにより、LSIの回路規模を小さくし、かつ、コストを低減することが可能である。
本発明にかかる画像符号化方法および画像復号方法は、画質劣化を防ぎ、符号化効率の向上を図ることができるという効果を奏し、例えば、ビデオカメラ、動画の撮影および再生機能を有する携帯電話、パーソナルコンピュータ、または録画再生装置などに適用することができる。
121,121’,221,221’ 動き補償部
121’a,221’a 時間距離算出部
121’b,221’b 重み算出部
121’c,221’c 予測画像生成部
151,151’,251,251’ 動き視差補償部
151a,251a 判別部
151b,251b 時間距離特定部
151c,251c 予測画像生成部

Claims (4)

  1. 第1および第2のビューを有する多視点映像を構成するピクチャをブロックごとに符号化する画像符号化方法であって、
    符号化対象ピクチャと、前記符号化対象ピクチャに含まれる符号化対象ブロックが参照する第1の参照ピクチャとの間の時間距離を第1の時間距離として特定する第1の時間距離算出ステップと、
    前記第1の参照ピクチャと、前記符号化対象ブロックが参照する第2の参照ピクチャとの間の時間距離を第2の時間距離として特定する第2の時間距離算出ステップと、
    前記第1の時間距離および前記第2の時間距離が所定条件を満たすかどうかに応じて、前記第1の参照ピクチャに対する第1の重み、および、前記第2の参照ピクチャに対する第2の重みを算出する重み算出ステップと、
    前記第1の参照ピクチャに含まれ、前記符号化対象ブロックに参照される第1のブロックと、前記第2の参照ピクチャに含まれ、前記符号化対象ブロックに参照される第2のブロックとを、前記第1の重みと前記第2の重みとに応じて重み付け加算することによって、前記符号化対象ブロックに対する予測画像を生成する予測画像生成ステップとを含み、
    前記重み算出ステップにおいて、前記所定条件は、前記第1の時間距離と前記第2の時間距離が等しいという第1の条件と、前記第1の時間距離の値が0であるという第2の条件とを含み、前記第1の条件が満たされている場合は、前記符号化対象ピクチャと前記第2の参照ピクチャとの間のビュー間距離を前記第2の時間距離に加算し、前記第1の条件が満たされない場合であって且つ前記第2の条件が満たされる場合は、前記符号化対象ピクチャと前記第1の参照ピクチャとの間のビュー間距離を前記第1の時間距離に設定する、
    画像符号化方法。
  2. 第1および第2のビューを有する多視点映像を構成するピクチャをブロックごとに復号する画像復号方法であって、
    復号対象ピクチャと、前記復号対象ピクチャに含まれる復号対象ブロックが参照する第1の参照ピクチャとの間の時間距離を第1の時間距離として特定する第1の時間距離算出ステップと、
    前記第1の参照ピクチャと、前記復号対象ブロックが参照する第2の参照ピクチャとの間の時間距離を第2の時間距離として特定する第2の時間距離算出ステップと、
    前記第1の時間距離および前記第2の時間距離が所定条件を満たすかどうかに応じて、前記第1の参照ピクチャに対する第1の重み、および、前記第2の参照ピクチャに対する第2の重みを算出する重み算出ステップと、
    前記第1の参照ピクチャに含まれ、前記復号対象ブロックに参照される第1のブロックと、前記第2の参照ピクチャに含まれ、前記復号対象ブロックに参照される第2のブロックとを、前記第1の重みと前記第2の重みとに応じて重み付け加算することによって、前記復号対象ブロックに対する予測画像を生成する予測画像生成ステップとを含み、
    前記重み算出ステップにおいて、前記所定条件は、前記第1の時間距離と前記第2の時間距離が等しいという第1の条件と、前記第1の時間距離の値が0であるという第2の条件とを含み、前記第1の条件が満たされている場合は、前記復号対象ピクチャと前記第2の参照ピクチャとの間のビュー間距離を前記第2の時間距離に加算し、前記第1の条件が満たされない場合であって且つ前記第2の条件が満たされる場合は、前記復号対象ピクチャと前記第1の参照ピクチャとの間のビュー間距離を前記第1の時間距離に設定する、
    画像復号方法。
  3. 制御回路と、前記制御回路に電気的に接続される記憶装置とを備え、第1および第2のビューを有する多視点映像を構成するピクチャをブロックごとに符号化する画像符号化装置であって、
    前記制御回路は、
    符号化対象ピクチャと、前記符号化対象ピクチャに含まれる符号化対象ブロックが参照する第1の参照ピクチャとの間の時間距離を第1の時間距離として特定する第1の時間距離算出ステップと、
    前記第1の参照ピクチャと、前記符号化対象ブロックが参照する第2の参照ピクチャとの間の時間距離を第2の時間距離として特定する第2の時間距離算出ステップと、
    前記第1の時間距離および前記第2の時間距離が所定条件を満たすかどうかに応じて、前記第1の参照ピクチャに対する第1の重み、および、前記第2の参照ピクチャに対する第2の重みを算出する重み算出ステップと、
    前記第1の参照ピクチャに含まれ、前記符号化対象ブロックに参照される第1のブロックと、前記第2の参照ピクチャに含まれ、前記符号化対象ブロックに参照される第2のブロックとを、前記第1の重みと前記第2の重みとに応じて重み付け加算することによって、前記符号化対象ブロックに対する予測画像を生成する予測画像生成ステップと、を実行し、
    前記重み算出ステップにおいて、前記所定条件は、前記第1の時間距離と前記第2の時間距離が等しいという第1の条件と、前記第1の時間距離の値が0であるという第2の条件とを含み、前記第1の条件が満たされている場合は、前記符号化対象ピクチャと前記第2の参照ピクチャとの間のビュー間距離を前記第2の時間距離に加算し、前記第1の条件が満たされない場合であって且つ前記第2の条件が満たされる場合は、前記符号化対象ピクチャと前記第1の参照ピクチャとの間のビュー間距離を前記第1の時間距離に設定する、
    画像符号化装置。
  4. 制御回路と、前記制御回路に電気的に接続される記憶装置とを備え、第1および第2のビューを有する多視点映像を構成するピクチャをブロックごとに復号する画像復号装置であって、
    前記制御回路は、
    復号対象ピクチャと、前記復号対象ピクチャに含まれる復号対象ブロックが参照する第1の参照ピクチャとの間の時間距離を第1の時間距離として特定する第1の時間距離算出ステップと、
    前記第1の参照ピクチャと、前記復号対象ブロックが参照する第2の参照ピクチャとの間の時間距離を第2の時間距離として特定する第2の時間距離算出ステップと、
    前記第1の時間距離および前記第2の時間距離が所定条件を満たすかどうかに応じて、前記第1の参照ピクチャに対する第1の重み、および、前記第2の参照ピクチャに対する第2の重みを算出する重み算出ステップと、
    前記第1の参照ピクチャに含まれ、前記復号対象ブロックに参照される第1のブロックと、前記第2の参照ピクチャに含まれ、前記復号対象ブロックに参照される第2のブロックとを、前記第1の重みと前記第2の重みとに応じて重み付け加算することによって、前記復号対象ブロックに対する予測画像を生成する予測画像生成ステップと、を実行し、
    前記重み算出ステップにおいて、前記所定条件は、前記第1の時間距離と前記第2の時間距離が等しいという第1の条件と、前記第1の時間距離の値が0であるという第2の条件とを含み、前記第1の条件が満たされている場合は、前記復号対象ピクチャと前記第2の参照ピクチャとの間のビュー間距離を前記第2の時間距離に加算し、前記第1の条件が満たされない場合であって且つ前記第2の条件が満たされる場合は、前記復号対象ピクチャと前記第1の参照ピクチャとの間のビュー間距離を前記第1の時間距離に設定する、
    画像復号装置。
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