JP6009703B2 - スポーツ用インナーウェア - Google Patents

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Description

この発明は、スポーツをする者の身体の動きや姿勢を安定させるようにサポート機能を奏するスポーツ用インナーウェアに関するものである。
一般に、スポーツする際に、身体の動きや姿勢をできるだけ良好な動きや安定した姿勢に誘導する機能性のある衣服として、身体に密着するようにフィットする伸縮性のある衣服が知られている。
例えば、伸長応力の異なる編織生地を組み合わせて立位の姿勢や胸を張らせる姿勢に矯正することにより、筋肉の緊張を軽減して肩こりを改善する衣服が周知である。
このような衣服の編織生地としては、前身頃と後身頃を含む身頃部を有し、前身頃の身幅/後身頃の身幅の比が1.1以上に形成され、着用時に左右の肩甲骨部を身体の後ろ中心部へ引っ張る機能を有していて、姿勢改善を促すと共に僧帽筋の緊張を改善する(特許文献1)。
また、図12に示すように、従来のスポーツ用インナーウェアとしては、上半身部を伸縮性の前身頃11及び後身頃12で形成し、肩甲骨部分を囲むように第1緊締部13を環状に設けて肩甲骨回りの筋肉運動をスムーズにサポートする機能や、所定の骨格と筋肉の機能を補助する帯状の第2緊締部14を設けてテーピング機能を有するものが知られている(特許文献2)。
また、スキーのアンダーウェアに適用され「人体の首回り下の胴体から膝上部分の略全域に密着して着用される」衣服であって、伸び率の異なる複数のパターン(PB1、PB3R、PB3L)とを備え、「胸を張りながら骨盤の前傾姿勢を保つことを効果的に補佐できる衣服」が知られている(特許文献3)。
ところで骨盤の姿勢(傾き)は、身体全体の姿勢に関連することが知られている。
すなわち、図11(a)に示すように、骨盤Pが前傾すると、腰骨と恥骨を結ぶラインLが前傾し、反り腰になって腰に負担となり、肩や首も緊張しやすく不調が起こりやすくなる。また、図11(c)に示すように、骨盤Pが後傾すると、猫背になり、膝が曲がり股関節の可動域は狭まり、膝や腰に負担が生じる。
また、図11(b)に示すように、骨盤Pが前傾でもなく、後傾でもなく、それらの中立(標準)の状態であれば、腰骨と恥骨を結ぶラインLは、僅かに前傾しているが、ほぼ垂直に近い状態であり、この場合には、脊柱は過剰に曲がらずに適度なS字状になって、肩や腰、膝や股関節などに負担は少なく、多くの関節の可動域が最も広くなる。
特許第5293844号公報 特許第4061336号公報 特開2011−157674号公報
しかしながら、前記した従来の機能性衣服やインナーウェアは、胸を張る姿勢をとる矯正が可能なものではあるが、直立した姿勢においては上半身が後傾し、腰骨は前傾しやすくなり、肩から腰までの上半身全体を真っ直ぐに保つ姿勢に矯正することは容易ではなかった。
このように姿勢が安定しないときにスポーツを行なうと、腰や脚部で体重を安定して支えることが充分にできないので、スムーズな体重移動が困難になり、静止状態から腕や上半身を使って玉を投げたり、ラケットやバット、クラブ等を用いて、静止状態で構えてからスウィングして玉を打つ動作が安定して行えず、結果的には各種スポーツの成績が不安定であったり、充分に実力を発揮できない。
また、特許文献3に記載されるように伸び率の異なる複数のパターン(PB1、PB3R、PB3L)とを備えた衣服を着用して、胸を張りながら骨盤の姿勢を保とうとしても、前述したように図11(a)のように骨盤は前傾した状態にはなるが、図11(b)のような骨盤が中立(標準)の姿勢になることはなかった。
そのため、特許文献3に記載される衣服では、着用者が腰部を含めて肩から腕を安定させることは容易でなく、骨盤は適度にS字状に曲げられた背骨を安定して支持できず、スキーをするとき以外には、安定した姿勢を取ることが容易ではなかった。
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決してスポーツ用インナーウェアを、様々なスポーツをする際に着用者が上半身を真っ直ぐに保つ姿勢をとりやすいものとし、例えば直立した姿勢において、骨盤を中立(標準)の状態であるように安定させ、着用者の外観としては、肩から腰までの背面の垂線に対する角度を4°以下に保つこと、または肩の頂上部と垂下した腕の中指を結ぶ線の垂線に対する角度を8°以下(好ましくは6°以下)に保つことができるものとし、これによって静止状態から腕や上半身を使って玉を投げる姿勢や、ラケットやバットを用いてスウィングする姿勢などを安定させることのできるスポーツ用インナーウェアにすることである。
上記の課題を解決するために、この発明においては、前身頃とその胸幅より狭い背幅の後身頃および袖とを接合して着用者の両腕・両肩部から腰部までの上半身にフィットするように形成された伸縮弾性生地製のスポーツ用インナーウェアにおいて、前記後身頃は脇部と腰中央部を除いた残部で構成する大の字状部分を前記前身頃の胸部より低伸度の伸縮弾性生地で形成し、前記前身頃および後身頃の腰部には前記低伸度の伸縮弾性生地で骨盤の左右両側部を前後から囲む一対の骨盤支持部分を、前記後身頃の大の字状部分の左右一対の下部にそれぞれ連続させて設け、前・後身頃の左右の袖ぐりに前記大の字状部分の上部の左右端をそれぞれ臨ませてこの端部と袖を接合して設けたスポーツ用インナーウェアとしたのである。
上記したように構成されるこの発明のスポーツ用インナーウェアは、前身頃とその胸幅より狭い背幅の後身頃とを接合しているので、着用者の両肩部から腰部の左右両側までの上半身を伸縮弾性生地で肩や腕を後ろに引かれるように引き付けて胸を張る姿勢に矯正される。
また、この発明のスポーツ用インナーウェアは、前・後身頃の左右の袖ぐりに前記大の字状部分の上部の左右端をそれぞれ臨ませてこの端部と袖を接合して設けているので、骨盤を安定させている後身頃の伸縮弾性生地からなる大の字状部分からの肩や腕を後ろに引く力が、袖のフィットした腕の部分にまで確実に及ぶことになる。
このようにして、上記の胸を張る姿勢の矯正と同時に、両腕・両肩部から腰部の左右両側の骨盤支持部まで低伸度の伸縮弾性生地からなる後身頃の大の字状部分が背中を対角線状に連続するので、両腕・両肩部は、低伸度の伸縮弾性生地によって背中側に引きつけられて、スポーツ用インナーウェアの着用者は、さらに胸を張る姿勢を安定してとることができる。
また、その際に骨盤支持部は、骨盤の左右両側部を前後と側方からしっかりと保持して、脊柱を過剰に曲げずに適度なS字状にして骨盤を僅かに前傾させるが、それはほぼ垂直に近い状態で安定するので、着用者の上半身から腰部までの部分が、側方から見てほぼ真っ直ぐに伸びて安定した姿勢になる。
このような特有の姿勢矯正によって、この発明のスポーツ用インナーウェアの着用者は、例えば直立状態の姿勢において、肩から腰までの背面の垂線に対する角度を意識することなく4°以下に保つことができ、また肩の頂上部と垂下した腕の中指を結ぶ線の垂線に対する角度を側方から見て8°以下(好ましくは6°以下)に意識せずに保てるようになる。
これにより上記の着用者は、どのような体勢でも腰部から上の上半身を真っ直ぐに保つ姿勢をとりやすくなり、また矯正のストレスが逆に「意識するポイント」となって力を制御しやすくなって集中力も増すと考えられ、例えば静止状態から腕や上半身を使って玉を投げる姿勢や、ラケットやバットを構えてから力強くスウィングする姿勢を無理なく安定させることができる。
また、着用者の上半身から腰部をほぼ真っ直ぐに伸びた姿勢を、よりいっそう確実にとりやすいようにするために、袖は、袖下線で切り開いた展開パターンが、袖山点から袖口に向かって直線状に延びる袖山線に対し交差状に配置される展開線で区分けされた前袖部と後袖部とからなり、この展開線は前記袖山点に近いほど袖山線より後側に配置され、かつ袖口に近いほど袖山線より前側に配置された湾曲線状の展開線であることが好ましい。
このような袖を設けることで、着用時に後袖部は袖口に近いほど袖山線を越えて前側に配置され、大の字状部分の上部の左右端に接続された袖が、フィットしている腕を後身頃の大の字状部分の上部の左右端に近づけるように補助し、着用者は、胸を張る姿勢を安定させることができる。このような作用は、上記袖が、半袖、七分袖または長袖である場合に充分に奏される。
特に、上記袖が、七分袖または長袖である場合には、上記展開パターンは後袖部の肘部に対応する前記低伸度の伸縮弾性生地製の中央部とその上下に接合される部分に分割されているから、これら上下の接合部分の前記中央部との接合縁が袖幅の中央に近い部分ほど大きく切り欠かれた湾曲状接合縁であることが、肘をできるだけ伸ばして腕を真っ直ぐにしてより姿勢を安定させるために好ましい。
また上記袖が、上記展開パターンである場合には、肘部に対応する前記低伸度の伸縮弾性生地製の中央部は、その上下に接合された部分を接合縁に沿って切り欠かれた幅に応じて弾性的に引っ張るので、肘の後ろ側に配置される後袖部は、肘の後ろ側の周囲を真っ直ぐに矯正し、着用者は自然に肘を伸ばす状態になる。
このように両袖部の肘部後面を低伸度の伸縮弾性生地で設けたスポーツ用インナーウェアは、直立した姿勢で肘部が伸びて腕を後ろに引き付ける姿勢に矯正され、肩の頂上部と垂下した腕の中指を結ぶ線の垂線に対する角度を身体の側方から見て、より確実に8°以下、または6°以下に保つことができる。
また、着用者の両肩部から腰部までの上半身を伸縮弾性生地で矯正する作用効果が、より充分かつ確実に奏されるように、前身頃と後身頃とを接合して形成される肩線が、肩頂上部より前側に配置されていることが好ましい。
この発明は、スポーツ用インナーウェアを、前身頃とその胸幅より狭い背幅の後身頃とを接合すると共に、低伸度の伸縮弾性生地で骨盤の前方から側方を囲むように左右一対の骨盤支持部を設け、これらは後身頃の大の字状部分の一対の下部端にそれぞれ連結して設けているので、骨盤の姿勢がほぼ垂直に近い状態で安定し、さらに前・後身頃の左右の袖ぐりに前記大の字状部分の上部の左右端をそれぞれ臨ませ、この左右端と袖を接合しているので、袖は腕を後身頃の大の字状部分の上部左右端に近づくように引張られ、肩や腕は後ろに引かれた状態となって無理なく胸を張る姿勢になるから、姿勢矯正された着用者は、腰部の姿勢も安定し、様々なスポーツをする際に上半身を真っ直ぐにして安定した姿勢をとりやすくなる。
このようにスポーツ用インナーウェアの着用者は、例えば直立した姿勢においては、肩から腰までの背面の垂線に対する角度を4°以下に保つことができ、また肩の頂上部と垂下した腕の中指を結ぶ線の垂線に対する角度を側方からみて8°以下に保つことができ、これによって静止状態から腕や上半身を使って玉を投げる姿勢や、ラケットやバット、クラブ等を用いてスウィングする姿勢等を安定化できるスポーツ用インナーウェアになる利点がある。
実施形態を示すスポーツ用インナーウェアの正面図 実施形態を示すスポーツ用インナーウェアの背面図 実施形態の袖部を切り欠いて示すスポーツ用インナーウェアの側面図 実施形態を示すスポーツ用インナーウェアの側面図 実施形態の前身頃と後見頃の接合前の要部展開図 実施形態の袖部の肘部後面接合前の背面図 実施形態の袖部の肘部後面接合後の背面図 (a)実施形態の着用者の直立状態を示す側面図、(b)同背面図 (a)第1従来例の着用者の直立状態を示す側面図、(b)同背面図 (a)第2従来例の着用者の直立状態を示す側面図、(b)同背面図 (a)骨盤の前傾した姿勢を模式的に示す説明図、(b)骨盤の中立した姿勢を模式的に示す説明図、(c)骨盤の後傾した姿勢を模式的に示す説明図 (a)第1従来例のインナーウェアの正面図、(b)同背面図
この発明の実施形態を、以下に添付図面に基づいて説明する。
図1〜7に示す実施形態は、前身頃1とその胸幅Wより狭い背幅Wの後身頃2および袖部9とを接合して着用者の両肩部3A、両腕部3Bから腰部4までの上半身にフィットする伸縮弾性生地を基材とするインナーウェアであり、後身頃2は、脇部5と腰中央部4aを除いた残部で構成される大の字状部分6を、前身頃1の胸部分よりも低伸度の伸縮弾性生地で形成しており、腰部4の左右両側には後身頃2の大の字状部分6の左右一対の下部にそれぞれ連続するように、低伸度の伸縮弾性生地でもって骨盤7の左右両側部を前後から囲む一対の骨盤支持部8を形成し、前身頃1および後身頃2の左右の袖ぐり6a(図5参照)には前記した大の字状部分6の上部の左右端部6bをそれぞれ臨ませて袖部9を接合したスポーツ用インナーウェア(以下、単にインナーウェアと称する場合がある)である。
この実施形態では、伸縮弾性(ストレッチ性とも称される)生地製の袖部9の肘部後面10を、肘部前面より低伸度の伸縮弾性生地を縫製によって接合して設けている。また、前身頃1と後身頃2とを接合して形成される肩線3aは、肩頂上部より充分に前側に配置されており、生地同士の引張り力が大きく作用する要所の縫い目は、フラットにしてステッチをかけて縫製している。
ここで、基材となるストレッチ性のある伸縮弾性生地は、特に限定された繊維や限定された編織組織からなる生地ではなく、通常良く知られた弾性的な復元力(引張応力)を有する繊維素材を適宜に選択して用いることができる。
例えば、主要な繊維としてナイロンやポリエステルを用いて紡糸した糸、およびポリウレタン弾性繊維を用いたポリウレタン糸を用い、生地構成を後者が10〜15%とした天竺編素材やトリコット素材等の編織生地とすることができ、これにより1.5〜2.5倍程度の伸長が可能であってインナーウェアとして使用に耐える引張強度を有し、比較的高伸度の伸縮弾性生地を用いることができる。
これに対して低伸度の伸縮弾性生地は、例えば前記した主な繊維にポリウレタン弾性繊維を3〜7%程度を混ぜて編織することにより、1.2〜1.4倍程度の伸長が可能な伸縮弾性生地を用いることができる。
図2に示すように、後身頃2は、脇部5と腰中央部4aを放物線状の円い曲線でくり抜き、これらの部分にはそれぞれ前身頃1の胸部分と同様な高伸度の伸縮弾性生地を差し替えて縫製している。後身頃2の前記くり抜いた残りの部分(残部)は、略大の字形状になるから、この大の字状部分6を前身頃1の胸部分より低伸度の伸縮弾性生地で設けることにより、インナーウェアを着用した状態で、左右の両肩部3A、両腕部3Bと腰部4の左右両側の骨盤支持部8とが前身頃1の胸部分より強い引張強さで引き合うようにしたものである。
特に、大の字状部分6の上部において両肩方向に扇状に広がった部分は、胸を張るように両肩部3Aを背側に引っ張る作用を奏する部分であり、この部分を含めて後身頃2の背幅Wは、前身頃1の胸幅W1より狭く形成されている(図1、2参照)。
図1、2と共に、図5を参照して説明すると、実施形態のインナーウェアでは、一点鎖線(図5)で示される従来のパターンに比べて、前身頃1の胸幅W1より狭い背幅Wの後身頃2とを接合し、これにより着用者の両肩部3Aから腰部4の左右両側までの上半身を伸縮弾性生地で肩や腕を後ろに引き付け、適度に胸を張る姿勢に矯正している。
また、図1および図3、4に示すように、前身頃1および後身頃2の腰部4の左右両側には、前記した低伸度の伸縮弾性生地でもって、骨盤7の左右両側部を前後から囲むように左右一対の骨盤支持部8を設けている。
このような骨盤支持部8の上部が、大の字状部分6の左右一対の下部に、それぞれ縫製等により連結していることにより、腰部4を後ろ斜め上方に引き上げるように引張力が、前記低伸度の伸縮弾性生地から生じるため、骨盤7は安定して中立(標準)の状態になって、脊柱は過剰に曲がらずに適度なS字状に矯正され、インナーウェアの着用者は、上半身から腰部4までが側方から見て真っ直ぐな状態の姿勢に矯正される。
また、図1に示すように、前身頃1と後身頃2とを接合して形成される肩線3aが、肩頂上部より充分に前側に配置されるので、大の字状部分6は、左右の両肩部3Aの頂上部を覆うように係止され、腰部4を後ろ斜め上方に引き上げるように引張力が大きく作用する。
また、図2および図5に示すように、インナーウェア着用者の上半身から腰部4が真っ直ぐになる姿勢がより確実になるように、前記した低伸縮性の伸縮弾性生地製の両方の袖部9を設けると共に、この袖部9の肘部後面10には低伸度の伸縮弾性生地を接合している。これにより、腕を後ろに引き付ける姿勢が充分に矯正され、より真っ直ぐな状態の姿勢になる。
さらに、図6、7に示すように、上記袖9は、袖下線9aで切り開いた展開パターンが、袖山点9bから袖口に向かって直線状に延びる袖山線9cに対して交差状に配置される展開線9dで区分けされた前袖部9Aと後袖部9Bとからなる。展開線9dは、袖山点9bに近いほど袖山線9cより後側に配置され、かつ袖口9eに近いほど袖山線9cより前側に配置された湾曲線状に形成されている。このような袖は、図1、2に鎖線で示すように、半袖、七分袖または長袖であっても良い。
また、上記袖9が、七分袖または長袖である場合に、上記展開パターンは、後袖部9Bの肘部後面10に対応する低伸度の伸縮弾性生地製の中央部である肘部後面10とその上下に縫製により接合される部分に分割しておき、これら上下の接合部分の中央部である肘部後面10との接合縁の形状は、袖幅の中央に近い部分ほど大きく切り欠かれた湾曲状接合縁10a、10bとしている。
このようにすると、肘部後面10に対応する前記低伸度の伸縮弾性生地製の中央部は、その上下に接合された部分を接合縁10a、10bの切り欠かれた幅に応じた生地の弾性力で引っ張るので、肘部後面10は、肘の後ろ側に弾性的にフィットすると共に腕を長手方向に沿って真っ直ぐに伸ばすように矯正する。そのため、直立する姿勢の着用者は、肘を無理なく伸ばすことができると共に、適度に胸を張った姿勢になる。
ところで、上記のようにインナーウェアの着用者の骨盤の姿勢を理想的な状態に保ちながら、矯正による適度なストレス(筋肉の緊張)を与えると、無意識的に筋肉に反発力が生じるから、スポーツを行なう者が所要の静止状態を維持して構える姿勢をとった時に、かえって随意の方向に力が入りやすくなり、すなわち、矯正のストレスが逆に「意識するポイント」となって力を制御しやすくなって安定する。
このような実施形態のインナーウェアを着用すると、着用者の肩や腕は後ろに引かれた状態となって無理なく胸を張る姿勢になり、かつ骨盤支持部8でもって骨盤7を前方と側方から保持して、上半身を側方から見て真っ直ぐな状態の姿勢に矯正することができる。
そのため、この発明のスポーツ用インナーウェアは、各種競技に利用可能なものであって、例を挙げれば、野球、ゴルフ、ボウリング、ゲートボール、ラクロス、ハンドボール、バスケットボール、バレーボール、フットボール、ラグビー、アメリカンフットボール、クリケット、ソフトボール、スカッシュ、テニス、バドミントンなどのあらゆる球技とラケットスポーツ、さらに各種競技の基本運動となるランニングの姿勢矯正にも有用であることが明らかである。
上述の実施形態において、基材となる伸縮弾性生地としてポリエステルとポリウレタンを交編した2倍伸のトリコット素材を採用し、低伸縮性の伸縮弾性生地として同様のトリコット素材で1.3倍伸のものを採用し、前身頃、後身頃、袖部を一体に縫製して図1〜3に示されるスポーツ用インナーウェア(実施例)を3着作製し、以下のように試着状態の姿勢を評価した。
<試着状態の姿勢評価試験>
得られた実施例のスポーツ用インナーウェアを3人のパネラー(男性54歳、41歳、31歳)に着用させ、直立した時の姿勢を左側面および背面から静止画像に撮影し、肩から腰までの背面(図8中にD線で示す)の垂線に対する角度(D°)を測ると共に、肩の頂上部と垂下した腕の中指を結ぶ線(図8中にd線で示す)の垂線に対する角度(d゜)を測り、その結果を模式的に図8及び表1に示した。
表1中に示された結果からも明らかなように、角度の測定結果は、D°=2.6゜〜3.9゜、d°=0.3゜〜5.7°であり、適切な4゜以下の角度(D°)であると共に、8゜以下の角度(d゜)の範囲内であった。
このような姿勢は、骨盤が立っている状態で基点となる姿勢矯正がなされて、腕も後ろに引いた状態で無理なく胸を張っており、上半身から腰部が真っ直ぐになっていることから、理想的な運動開始直前の姿勢であると認められた。
Figure 0006009703
[比較例1]
図12に示される第1従来例(市販品)のインナーウェアを実施例と同様に3人のパネラーに試着させ、上記同様に姿勢評価試験を行なった。すなわち、直立した状態の姿勢を左側面および背面から静止画像に撮影し、所定の角度(D°)、角度(d°)を測り、その結果を表1中に併記すると共に模式的に図9に示した。
表1の結果からも明らかなように、角度の測定結果は、D°=5.6゜〜8.0゜、d°=8.2゜〜9.6゜であり、適切な傾斜角度の範囲外となった。
このような姿勢矯正は、「たすき」と同様な作用効果があると認められ、腕は後ろに引かれて胸を開いた状態であるが、姿勢として後傾していることから、運動開始直前の姿勢としては充分ではなかった。
[比較例2]
生地の伸度が均一な伸縮弾性生地で作製された第2従来例(市販品)のインナーウェアを実施例と同様に試着させ、上記同様に姿勢評価試験を行なった。すなわち、直立した状態の姿勢を左側面および背面から静止画像に撮影し、所定の角度(D°)、角度(d°)を測り、その結果を表1中に併記すると共に模式的に図10に示した。
表1の結果からも明らかなように、角度の測定結果は、D°=5.0゜〜6.7゜、d°=8.3゜〜9.9゜であり、適切な角度の範囲外となった。
このようなインナーウェアは、全体に身体にフィットして着圧はあるが、姿勢を矯正するものではなく、運動開始直前の姿勢としても充分な状態ではなかった。
次に、実施例のスポーツ用インナーウェアを3人のパネラー(ゴルフ経験年数;2年、1年、6か月)に着用させ、市販のゴルフパター練習機を用いて人工芝上のホールまでの距離2.5mでのカップイン数と打数からカップイン率を調べた。
試験条件は、各人が、毎日30球をパターでショットする試験を5日間連続して行ない、日毎の打数とカップイン数を記録し、最終日に総合計の(カップイン数/総打数)=カップイン率を算出し、その結果を表2中に示した。
なお、ブランク試験として、実施例を非着用の状態の同一パネラーによるカップイン率を調べ、表2中に併記した。
Figure 0006009703
表2の結果からも明らかなように、実施例のスポーツ用インナーウェアを着用することにより、ゴルフのパターによるカップイン率は、非着用の場合に比べて明らかに向上していた。このことにより、腕と姿勢の矯正による適度の低負荷をストレスとして反発するための姿勢を取ることにより、矯正のストレスが逆に「意識するポイント」となって力を制御しやすくなり集中力も増すと考えられた。
以上の結果からみて、実施例では、直立した姿勢において、肩から腰までの背面の垂線に対する角度を4°以下に保つことができ、また肩の頂上部と垂下した腕の中指を結ぶ線の垂線に対する角度を側方からみて8°以下に保つことができ、これによって静止状態から腕や上半身を使って玉を投げる姿勢や、ラケットやバット、クラブなどを用いてスウィングする姿勢等を安定化できるスポーツ用インナーウェアになったものと認められた。
1、11 前身頃
2、12 後身頃
3A 両肩部
3B 両腕部
3a 肩線
4 腰部
4a 腰中央部
5 脇部
6 大の字状部分
6a 袖ぐり
6b 左右端
7 骨盤
8 骨盤支持部
9 袖部
9a 袖下線
9b 袖山点
9c 袖山線
9d 展開線
9e 袖口
9A 前袖部
9B 後袖部
10 肘部後面
13 第1緊締部
14 第2緊締部

Claims (4)

  1. 前身頃とその胸幅より狭い背幅の後身頃および袖とを接合して着用者の両腕・両肩部から腰部までの上半身にフィットするように形成された伸縮弾性生地製のスポーツ用インナーウェアにおいて、
    前記後身頃は脇部と腰中央部を除いた残部で構成する大の字状部分を前記前身頃の胸部より低伸度の伸縮弾性生地で形成し、前記前身頃および後身頃の腰部には前記低伸度の伸縮弾性生地で骨盤の左右両側部を前後から囲む一対の骨盤支持部分を、前記後身頃の大の字状部分の左右一対の下部にそれぞれ連続させて設け、前・後身頃の左右の袖ぐりに前記大の字状部分の上部の左右端をそれぞれ臨ませてこの端部と袖を接合して設け、前記袖は、袖下線で切り開いた展開パターンが、袖山点から袖口に向かって直線状に延びる袖山線に対し交差状に配置される展開線で区分けされた前袖部と後袖部とからなり、この展開線は前記袖山点に近いほど袖山線より後側に配置され、かつ袖口に近いほど袖山線より前側に配置された湾曲線状の展開線であることを特徴とするスポーツ用インナーウェア。
  2. 上記袖が、半袖、七分袖または長袖である請求項1に記載のスポーツ用インナーウェア。
  3. 上記袖が、七分袖または長袖であり、かつ上記展開パターンは後袖部の肘部に対応する前記低伸度の伸縮弾性生地製の中央部とその上下に接合される部分に分割されており、これら上下の接合部分の前記中央部との接合縁が袖幅の中央に近い部分ほど大きく切り欠かれた湾曲状接合縁である請求項に記載のスポーツ用インナーウェア。
  4. 上記前身頃と後身頃とを接合して形成される肩線が、肩頂上部より前側に配置されている請求項1〜のいずれかに記載のスポーツ用インナーウェア。
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