JP6008529B2 - 厚板用サブマージドアーク溶接設備のフラックス充填装置 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば大型タンクの胴板などの厚板を横向きで溶接する厚板用サブマージドアーク溶接設備のフラックス充填装置に関する。
深い開先部に十分なフラックスを供給し、オープンエアによる溶接不良が生じることなく、溶接トーチにより溶接するフラックス供給技術として、フラックスを供給するケーシング内の軸心位置に、螺旋状ばねを内装して、駆動モータにより螺旋状ばねを回転駆動するものが特許文献1に開示されている。
実開平06−005767号公報
上記従来構成では、1)ケーシングおよび螺旋状ばねにより、フラックス供給部材が大型化、重量化し、ケーシング供給口の位置調整の自由度が制限されるおそれがあること、2)大径のケーシング供給口が開先部に達し、螺旋状ばねが供給口から開先部の奥まで突出されるため、開先部内に十分なフラックスを送り込めたとしても、ケーシング供給口と螺旋状ばねの容積分が溶接線WL方向前方に移動することにより、フラックスが押しのけられて落下しオープンエア状態となるおそれがあることなどの問題がある。
本発明は上記問題点を解決して、開先部にフラックスを奥まで良好に供給できる厚板用サブマージドアーク溶接設備のフラックス充填装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、
被溶接材の開先部に平行に設置された案内部材に沿って移動自在な溶接台車に、開先部を横向き溶接する溶接トーチと、開先部にフラックスを給送、回収するフラックス送給・回収装置と、溶接トーチの下方で開先部に供給されたフラックスを、開先部下部の被溶接材に押し付けられて転動自在な無端状の弾性ベルトにより保持するフラックス受けコンベヤを有するフラックス受け装置とを具備し、被溶接材の開先部を横向き溶接する厚板用サブマージドアーク溶接設備のフラックス充填装置であって、
前記開先部をレ形開先またはV形開先とするとともに、前記被溶接材の厚さを40mm以上で120mm以下とし、
溶接トーチの溶接方向の前後に配置され、フラックス送給・回収装置の供給シュートから供給されるフラックスを開先部の奥に向かって案内するフラックスガイド板と、
溶接トーチの近傍で、押込み部材を開先部の奥側に向かって所定出退ストロークおよび所定サイクルで出退して、フラックスに開先部の奥側に向かう振動を与えるフラックス押込み機と、を具備し、
前記フラックス押込み機は、開先部の奥側から中間部までの溶接時に使用されるとともに、前記押込み部材の先端部が突出位置で前記被溶接材の表面近傍となるように設定されたものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成において、
前記フラックス押込み機は、粒状のフラックスを使用する場合、前記押込み部材の出退サイクルを、200〜350回/分としたものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の構成において、
前記フラックス押込み機は、粒状のフラックスを使用する場合、前記押込み部材の出退ストロークSを、S=(0.1〜0.15)×T、Tは前記被溶接材の厚さ(mm)としたものである。
請求項1記載の発明によれば、フラックスガイド板により開先部に向かって送り込まれたフラックスは、フラックス押込み機の押込み部材が出退されてフラックスに奥側への振動を与えることにより、厚さが40mm以上で120mm以下の被溶接材で、レ形開先またはV形開先の奥深い開先部であっても、フラックスを十分に充填することができ、オープンエアとなるのを防止することができる。
請求項2記載の発明によれば、押込み部材45の出退サイクルが、200回/分未満であったり、350回/分を超えると、フラックスがスムーズに開先部WG内に送り込まれないおそれがある。
請求項3記載の発明によれば、押込み部材45の出退ストロークSが0.1×T未満では、フラックスが動かず開先部WGの奥まで送り込まれない。また出退ストロークSが0.15×Tを超えると、フラックスの流れが乱されて開先部内のフラックスが不均一になるおそれがある。
本発明に係るフラックス充填装置を具備したサブマージドアーク溶接設備の実施例を示す全体正面図である。 サブマージドアーク溶接設備の概略正面図である。 サブマージドアーク溶接設備の平面図である。 (a)(b)は前方駆動台車を示し、(a)は全体側面図、(b)は溶接トーチの拡大側面図である。 台車接続具を示す正面図である。 (a)(b)はフラックス送給・回収装置を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 溶接トーチ、フラックス受けコンベヤおよびフラックス押込み機を示す平面図である。 (a)(b)は溶接トーチ、フラックス受けコンベヤおよびフラックス押込み機を示し、(a)は側面視の断面図、(b)は(a)に示すA部拡大図である。 (a)(b)はフラックス受けコンベヤを示し、(a)は平面図、(b)は(a)に示すB−B断面図である。 (a)(b)は溶接状態を示す側面図で、(a)は開先部奥側の溶接状態、(b)は開先部開口側の溶接状態を示す。
[実施例1]
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
(全体構造)
この厚板用サブマージドアーク溶接設備(以下、溶接設備という)は、たとえば石油液化プラントなどの大口径圧力タンクを構成する厚板被溶接材である上胴板TUと下胴板TDの継ぎ目を溶接線WLに沿って据付現場近傍で溶接するためのもので、上下胴板TU,TDは、厚さ40mm以上で120mm以下の厚板が対象とされている。そして上下胴板TU,TDの継ぎ目に沿う溶接線WLに沿って形成されたたとえば非対称レ形(対称V形も可)の開先部WGを横向きに溶接する。もちろん、圧力タンクの上下胴板TU,TDに限るものではない。
この溶接設備は、図1〜図3に示すように、上胴板TUにレール保持具12により取り付けられた走行レール(案内部材)11と、この走行レール11に案内されて移動する先行従動台車13Fおよび後行駆動台車13Rからなる溶接台車13とを具備し、先行従動台車13Fと後行駆動台車13Rは、伸縮調整および折れ曲がり自在な台車接続具13Cにより連結されている。そして、先行従動台車13Fに、フラックスを吸引回収して送り出すフラックス送給・回収装置19が搭載されている。また後行駆動台車13Rに、溶接トーチ14を支持するトーチ支持装置15と、溶接ワイヤWiを送り出すワイヤリール16と、フラックス受けコンベヤ50を具備したフラックス受け装置17と、フラックスを開先部WG内に充填するフラックス充填装置20と、走行駆動装置23および制御盤18が搭載されている。
台車接続具13Cは、図5に示すように、ロッド状に形成されるとともに、前端から後端側に順に、先行従動台車13Fの係止部に連結される先行係止具71と、所定範囲で折れ曲がり自在なボールジョイント72と、長さ調整可能なねじ軸部73と、固定具付きのラック・ピニオン式長さ調整具74と、後行駆動台車13Rの係止部に連結される後行係止具75とが設けられている。したがって、この台車接続具13Cにより先行従動台車13Fと後行駆動台車13Rの溶接線WL方向の間隔と姿勢とを任意に調整することができる。
(走行レールおよび溶接台車)
図1〜図4に示すように、上胴板TUで溶接線WLの所定距離上方には、吸着磁石12aおよび吸着パッド12bを有するレール保持具12により、円筒形断面の走行レール11が上胴板TUの表面と平行で、かつ開先部WGと平行に設置されている。
先行従動台車13Fおよび後行駆動台車13Rは、走行レール11の前部に配置される各台車フレーム21F,21Rの背面に、走行レール11を上下から挟み込む上下一対で前後2組の走行ローラ22F,22Rがそれぞれ回転自在に支持され、これら走行ローラ22F,22Rのうち、後行駆動台車13Rの前部で上部に配置された走行ローラ22Rdが減速機を介して電動モータからなる走行駆動装置23に連結された駆動ローラに構成されている。また各台車フレーム21F,21Rは、背面から上胴板TU側下方に伸びる脚部材24F,24Rの下端部に、上胴板TUの表面を転動するサポートローラ25F,25Rがそれぞれ回転自在に支持されて、台車フレーム21F,21Rの垂直姿勢が保持されている。
(先行従動台車とフラックス送給・回収装置)
図6に示すように、先行従動台車13Fに搭載されたフラックス送給・回収装置19は、回収ダクト81が接続された吸湿用のサイクロンタンク82を有するフラックス供給ホッパ83と、このフラックス供給ホッパ83の下部に接続された傾斜型の供給シュート84と、回収ダクト81に介在されたエア吸引機(エクザイヤーガン)85と、サイクロンタンク82から導出された排気ダクト86が接続される除塵フィルタ87とを具備している。そしてこれらサイクロンタンク82付きのフラックス供給ホッパ83や供給シュート84、エア吸引機85、除塵フィルタ87などの構成部材は、先行従動台車13Fに設置され、回収ダクト81の吸引口側が後行駆動台車13Rに支持されている。
回収ダクト81は、入口がフラックス受けコンベヤ50の後部上方に開口され、出口がサイクロンタンク82のケーシング82aで上部外周部に接続されており、中間部に介在されたエア吸引機85に供給される加圧エアにより、フラックスをサイクロンタンク82に吸引回収する。サイクロンタンク82では、ケーシング82a内で旋回されて自然落下されて、下端の出口82bからフラックス供給ホッパ83に送られる。またフラックスから分離された水分同伴の排気エアは、サイクロンタンク82の軸心位置に配置された排気管から排気ダクト86に排気され、除塵フィルタ87を介して排出される。
またフラックス供給ホッパ83が、先行従動台車13Fに上下方向に位置調整可能に支持されるとともに、供給シュート84に至る接続部が伸縮自在に構成され、フラックス供給ホッパ83の高さを調整することにより供給シュート84から溶接トーチ14の溶接線WL方向前部の上方近傍に供給するフラックスの供給量を、溶接速度に応じて調整することができる。また供給シュート84の出口にフラックスが達すると、フラックスの供給が自動的に停止するように制御されている。
したがって、一定のエア圧を利用したエア吸引機85を使用して回収ダクト81で回収したフラックスをサイクロンタンク82に送り込み、サイクロンタンク82から落下されたフラックスを、フラックス供給ホッパ83から供給シュート84に自然落下を利用して供給するので、フラックス供給ホッパ83の高さを調整するだけで、吸引用エア圧に左右されることなく、簡単な構造で、フラックスを安定して開先部WGに供給することができる。
[後方駆動台車]
後行駆動台車13Rは、図1、図2、図4に示すように、台車フレーム21Rに後方上部の支柱材26にワイヤリール16が回転自在に支持され、後方下部のブラケット27に制御盤18が垂直軸心周りに回動可能に支持されている。
また、後行駆動台車13Rの下部に設置された下部フレーム(支持フレーム)28に、昇降用ねじ軸と電動モータとを有して高さ方向(Y軸方向)に昇降自在な高さ調整機構31と、出退用ねじ軸と電動モータとを有して背面側下位から正面側上位に傾斜する(溶接角)方向(X軸方向)に出退させる溶接用出退機構32とを介して垂設プレート33が支持されている。さらにこの垂設プレート33の下端部に、横方向の軸心HLを中心として回動可能な上下傾動調整部34と、縦方向の揺動軸35aの軸心VLを中心として左右方向(溶接線WLの前後方向)に首振り可能な左右傾動調整部35を介してトーチ架台36が設置されている。高さ調整機構31およびと溶接用出退機構32は、制御盤18により操作され、また上下傾動調整部34および左右傾動調整部35の固定・解除操作は、ロックハンドルを介して手動操作される。
[溶接トーチ]
図4、図7に示すように、トーチ支持装置15は、トーチ架台36上に、ワイヤ送給モータ37と減速装置38とが設置され、減速装置38の出力軸38aに外嵌された軸受39に、複数のワイヤガイドローラ41を有するトーチ支持体42が上下揺動調整可能に支持され、トーチ支持体42の前部に溶接トーチ14が取り付けられている。また前記減速装置38の出力軸39aに、ワイヤガイドローラ41の上方に対向して溶接ワイヤWiを導入するためのワイヤ駆動ローラ41Dが取り付けられている。溶接トーチ14には、図示しないが、制御盤18から溶接用電源ケーブルが接続され、またワイヤリール16から繰り出された溶接ワイヤWiが、トーチ支持体42のワイヤガイドローラ41およびワイヤ駆動ローラ41Dにより導入されて溶接トーチ14のワイヤ導入穴14aに送給されている。
なお、この開先部WGは、たとえば下胴板TD側の傾斜角が小さく、上胴板TUの傾斜角が大きい開先部WGであり、また図4(a)、図7に示すように、溶接トーチ14は、溶接線WLに垂直な方向から前方にα傾斜され、また上方にβだけ傾斜されたX軸方向に沿う姿勢に設定される。
[フラックス充填装置]
フラックス充填装置20は、溶接トーチ14に設けられたフラックスガイド板43と、トーチ支持体42に付設されたフラックス押込み機40と、フラックス受けコンベヤ50に設けられたフラックスガード板52とを具備している。
(フラックスガイド板)
図4(b)、図7に示すように、フラックスガイド板43は、開先部WGの奥端から中間部までを溶接する図10(a)に示す初期〜中期の溶接工程で使用されるもので、溶接トーチ14に取付ブラケット44を介して取り外し可能に設けられる。またフラックスガイド板43は、溶接トーチ14の底部に所定間隔をあけて互いに平行または略平行に配置され、フラックス送給・回収装置19の供給シュート84から供給されるフラックスを開先部WGの奥側に案内する。このフラックスガイド板43は、溶接線WLに平行な一対の内辺および外辺と、溶接トーチ14の傾斜角β°に略平行な前後一対の斜辺からなる平面視、略平行四辺形に形成され、開先部WGの最も奥部を溶接する時に、先端の内辺部が開先部WGの奥行きWGdの略1/2程度まで侵入するように取り付けられる。
(フラックス押込み機)
図7、図8に示すように、フラックス押込み機40は、図10(a)に示す初期〜中期の溶接工程で使用されるもので、トーチ支持体42のフレーム部42aに、回動軸穴と円弧状長穴にそれぞれ調整ボルトが固定可能に装着された上下傾斜調整具47を介して取り付けられ、溶接トーチ14に並設されている。このフラックス押込み機40は、先端部が溶接トーチ14の溶接線WLの外方近傍に配置された板状またはロッド上の押込み部材45と、収容ボックス46b内に収容された出退駆動装置(エアシリンダ)46aにより、押込み部材45を所定の出退ストロークおよび所定のサイクルで出退させる押込み駆動部46とを具備し、開先部WGの中間部から開口までを溶接する図10(b)に示す中期〜後期の溶接工程で、押込み部材45の全体または先端側を取り外せるように構成されている。この押込み部材45の出退方向は、溶接トーチ14と略平行か、または仮想線で示すように、上部外方に傾斜するように設定されるとともに、その先端部が突出位置で上下胴板TU,TDの表面近傍となるように設定される。
ここでの上下胴板TU,TDで粒状(たとえば10×48mesh)のフラックスを使用する場合、押込み部材45の出退ストロークSは、S=(0.1〜0.15)×Tで、上下胴板TU,TDの厚みT=40mmの場合はS=4〜6mmであり、厚みTが120mmの場合はS=12〜18mmである。出退ストロークSが0.1×T未満では、フラックスが動かず開先部WGの奥まで送り込まれないからであり、出退ストロークSが0.15×Tを超えると、フラックスの流れが乱されて開先部WG内のフラックスが不均一になるおそれがあるからである。また出退サイクルは200〜350回/分が適正である。この出退サイクルは、200〜350回/分の範囲を超えたり、範囲未満であると、フラックスがスムーズに開先部WG内に送り込まれないおそれがあるからである。
[フラックス受け装置]
フラックス受け装置17は、図8〜図9に示すように、フラックス受けコンベヤ50とフラックス落下防止具51とを具備し、フラックス充填装置20を構成するフラックスガード板52が着脱自在に設けられている。
後行駆動台車13Rの台車フレーム21Rから下方に垂下された下部フレーム53の下端部に、上下方向の一対の長穴54aと、これら長穴54aに位置調整可能に嵌合される固定ボルト・ナット54bからなる受け具用高さ調整部54が設けられており、この受け具用高さ調整部54に受け部支持フレーム59が高さ調整可能に取り付けられている。そして、受け部支持フレーム59にガイド部材56を介してコンベヤ支持体57が、下胴板TDに接近離間する方向に出退自在に支持されている。さらに受け部支持フレーム59に取り付けられた押圧シリンダ(押圧駆動装置)55の出力軸がコンベヤ支持体57に連結されて、コンベヤ支持体57を下胴板TDに接近離間する方向に位置調整可能および出退付勢可能に構成されている。さらにまた、図9に示すように、コンベヤ支持体57の先端側に揺動軸58が立設されており、この揺動軸58にフラックス受けコンベヤ50が所定範囲で揺動自在に支持されている。
このフラックス受けコンベヤ50は、一対の上下支持プレート60u,60dからなるコンベヤフレーム60を具備し、上下支持プレート60d,60dが揺動軸58に揺動自在に支持されている。そして、上下支持プレート60u,60d間で溶接線WL方向の両端部に、歯付きホイール(輪体)61F,61Rがそれぞれ軸部62F,62Rを介して回転自在に支持され、また後部歯付きホイール61Rの外側近傍に、テンションホイール63が可動部材を介して垂直軸心周りに回転自在に配置されている。そしてこれら歯付きホイール61F,61Rとテンションホイール63の外周部に、厚肉で内面に歯が形成された歯付き弾性ベルト64が巻張されている。この弾性ベルト64は、外周部に配置された厚肉で、耐熱性および弾性の高い樹脂製の外周ベルトと、外周ベルトの内面に一体に取り付けられて耐熱性および強度の高い歯付きベルトとで二層構造に構成されている。
また上下支持プレート60u,60d間で、歯付きホイール61F,61Rの間に、弾性ベルト64を胴板TD側に押し付ける複数(図では4個)のベルト押圧具65が溶接線WL方向に一定間隔ごとに配置されている。これらベルト押圧具65は、図8(b)、図9に示すように、上下支持プレート61u,61d間に所定間隔をあけて取り付けられた一対のガイド体65aの間に、押圧ローラ65bを支軸65cを介して回転自在に支持するローラ支持体65dが下胴板TDに接近離間する方向にスライド自在に嵌合されている。そして、ローラ支持体65dから後方に伸びるねじ軸65eが取り付けられ、ねじ軸65eは上下支持プレート61u,61d間に固定された規制板65fの穴部にスライド自在に貫通している。さらにローラ支持体65dと規制板65fの間でねじ軸65eに付勢用コイルばね(付勢部材)65gが外嵌され、付勢用コイルばね65gにより押圧ローラ65bを下胴板TD側にそれぞれ付勢している。65hはねじ軸65eの先端側に装着されて押圧ローラ65bの移動限となる規制ナットである。
したがって、これら溶接線WL方向に一定間隔をあけて設置された複数(図では4個)のベルト押圧具65により、湾曲する下胴板TDの表面に弾性ベルト64を均一に隙間無く押し付けることができ、下胴板TDの表面の曲率や変形に対応して、フラックスの落下を防止することができる。
フラックス落下防止具51は、図9に示すように、溶接線WL方向の前部で歯付きホイール61Fを支持する軸部62Fに設けられている。このフラックス落下防止具51は、上支持プレート60uの上部で軸部62Fに回動自在に支持され固定ナット51bにより任意位置で固定可能な揺動アーム51aと、揺動アーム51aの先端部に揺動軸51eを介して揺動自在に支持され弾性ベルト64の上面外周から下胴板TDまでの略三角形の落下空間の上方を覆うことができる受けプレート51cと、揺動アーム51aと受けプレート51cとの間に連結されて受けプレート51cを胴板TD側に回動付勢する付勢用ばね(付勢部材)51dとを具備している。したがって、固定ナット51bにより揺動アーム51aを下胴板TDに接近した所定位置に固定することにより、付勢用ばね51dのばね力で受けけプレート51cを回動させて下胴板TD側に当接させ、弾性ベルト64の前部と胴板TDとの間の略三角形の落下空間を覆うことで、フラックスの落下を効果的に防止することができる。
(フラックスガード板)
フラックスガード板52は、図10(b)に示す中期〜後期の溶接工程で使用されるもので、フラックス受けコンベヤ50に着脱可能に取り付けられている。図7〜図9に示すように、上支持プレート60uにプレート支持材66を介してフラックスガード板52が外側上方に傾斜されて着脱自在に取り付けられ、たとえば歯付きホイール61F,61Rの軸間距離にわたる長さで、歯付きホイール61F,61Rの略直径の幅に形成されている。そして内端縁が上支持プレート60uの内辺部に接するように配置され、開先部WGから溢れ出すフラックスの漏れ出しを規制して、フラックスを開先部WGに押し戻す役目を果たすことができる。
[実施例の効果]
上記実施例によれば、フラックス充填装置20のフラックスガイド板43により開先部WGに向かって送り込まれたフラックスを、さらにフラックス押込み機40により押込み部材45を出退させてフラックスに奥側への振動を与えるので、奥深い開先部WGをあっても、フラックスを十分に充填することができ、オープンエアとなるのを確実に防止することができる。
またフラックス充填装置20のフラックスガード板52により、開先部WGの開口からフラックス受けコンベヤ50側にこぼれ落ちるフラックスを受け止めることができ、フラックスを開先部WGに寄せ集めて開先部WGに補充することができる。
さらに、開先部WGの奥側から中間部の溶接時に、フラックスガイド板43とフラックス押込み機40を使用し、開先部WGの中間部から開口側の溶接時に、フラックスガード板52を使用することにより、厚い被溶接材の深い開先部WGを、奥深くまでフラックスで覆い、良好にサブマージドアーク溶接を行うことができる。
さらにまた、コンベヤ支持体57に揺動軸58を介して揺動自在に支持されたコンベヤフレーム60を、押圧シリンダ55により下胴板TD側に付勢することにより、溶接線WL方向の前後に配置された歯付きホイール61F,61Rに巻回された弾性ベルト64を下胴板TDに押付け、さらに複数のベルト押圧具65により、それぞれ押圧ローラ65bを介して、歯付きホイール61F,61R間の弾性ベルト64を下胴板TDに押付けるので、下胴板TDの表面が平面から円弧面に、または円弧面から平面に、曲率の異なる円弧面間で変化することがあっても、前後の歯付きホイール61F,61R間に巻張された弾性ベルト64を、下胴板TDとの間に隙間が生じることなく、密着状態で追従させて、開先部TG内にフラックスを良好に保持することができ、フラックスの落下によるオープンエアを未然に防止することができる。
また、前部の歯付きホイール61Fの軸部62Fに揺動アーム51aを回動自在に支持させ、この揺動アーム51aに揺動軸51eを介して略三角形の受けプレート51cを揺動自在に設け、付勢用ばね51dにより受けプレート51cを下胴板TD側に回動付勢することにより、受けプレート51cが下胴板TDの表面の変化に確実に追従して揺動し、下胴板TDの表面と弾性ベルト64との間の空間部を覆うことができ、フラックスの落下を効果的に防止することができる。
WG 開先部
WL 溶接線
Wi 溶接ワイヤ
TU 上胴板
TD 下胴板
11 走行レール
12 レール支持具
13 溶接台車
13F 先行従動台車
13R 後行駆動台車
13C 台車接続具
14 溶接トーチ
15 トーチ支持装置
16 ワイヤリール
17 フラックス受け装置
19 フラックス送給・回収装置
20 フラックス充填装置
21F,21R 台車フレーム
22F,22R 走行ローラ
22D 駆動ローラ
23 走行駆動装置
26 支柱材
31 溶接用高さ調整機構
32 溶接用出退調整機構
34 上下傾動調整部
35 左右傾動調整部
36 トーチ架台
42 トーチ支持体
43 フラックスガイド板
44 取付ブラケット
45 押込み部材
46 押込み駆動部
47 上下傾斜調整具
50 フラックス受けコンベヤ
51 フラックス落下防止具
52 フラックスガード板
60 コンベヤフレーム
61F,61R 歯付きホイール
63 テンションホイール
64 弾性ベルト
65 ベルト押圧具

Claims (3)

  1. 被溶接材の開先部に平行に設置された案内部材に沿って移動自在な溶接台車に、開先部を横向き溶接する溶接トーチと、開先部にフラックスを給送、回収するフラックス送給・回収装置と、溶接トーチの下方で開先部に供給されたフラックスを、開先部下部の被溶接材に押し付けられて転動自在な無端状の弾性ベルトにより保持するフラックス受けコンベヤを有するフラックス受け装置とを具備し、被溶接材の開先部を横向き溶接する厚板用サブマージドアーク溶接設備のフラックス充填装置であって、
    前記開先部をレ形開先またはV形開先とするとともに、前記被溶接材の厚さを40mm以上で120mm以下とし、
    溶接トーチの溶接方向の前後に配置され、フラックス送給・回収装置の供給シュートから供給されるフラックスを開先部の奥に向かって案内するフラックスガイド板と、
    溶接トーチの近傍で、押込み部材を開先部の奥側に向かって所定出退ストロークおよび所定サイクルで出退して、フラックスに開先部の奥側に向かう振動を与えるフラックス押込み機と、を具備し、
    前記フラックス押込み機は、開先部の奥側から中間部までの溶接時に使用されるとともに、前記押込み部材の先端部が突出位置で前記被溶接材の表面近傍となるように設定された
    ことを特徴とする厚板用サブマージドアーク溶接設備のフラックス充填装置。
  2. 前記フラックス押込み機は、粒状のフラックスを使用する場合、前記押込み部材の出退サイクルを、200〜350回/分とした
    ことを特徴とする請求項1記載の厚板用サブマージドアーク溶接設備のフラックス充填装置。
  3. 前記フラックス押込み機は、粒状のフラックスを使用する場合、前記押込み部材の出退ストロークSを、S=(0.1〜0.15)×T、Tは前記被溶接材の厚さ(mm)とした
    ことを特徴とする請求項1または2記載の厚板用サブマージドアーク溶接設備のフラックス充填装置。
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