JP6004734B2 - 輸送用冷凍装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍車等に搭載される輸送用冷凍装置に関するものである。
輸送用冷凍装置においては、冷凍車の庫内に積まれる荷物によって、あるいは外気温によって、荷物の品質を維持するため、加温運転が必要な場合がある。一般に、この種輸送用冷凍装置での加温方式には、圧縮機から吐出されたホットガス冷媒を、ホットガスバイパス回路により凝縮器をバイパスさせて直接蒸発器に導入し、そのホットガス冷媒の放熱を利用して加温するホットガスバイパス方式が用いられている。この方式の場合、外気から吸熱することができず、圧縮機の動力分のみが加熱源となるため、能力が小さく、効率が悪い等の問題を有している。
そこで、上記問題を克服すべく、輸送用冷凍装置において、ヒートポンプ加温方式を採用したものが特許文献1により提供されている。ヒートポンプ加温方式の場合、外気からの吸熱を利用して加温運転することができることから、加温能力を大きくすることができるとともに、エネルギー効率のよい加温運転を行うことができる。
一方、冷暖房を行うヒートポンプ式空気調和機において、暖房運転時に停止中の一定以上の容量を有する室内機の熱交換器に液冷媒が溜り込み、ガスロー状態となるのを防止するため、室内膨張弁の開度を所定開度単位で開くようにした技術が特許文献2に示されており、また、暖房運転の停止後、ファンのみを運転することにより、室内熱交換器に残っている熱量(余熱)により暖房するようにした技術が特許文献3に示されている。
特開2010−236831号公報 特許第4100853号公報 特許第3282719号公報
しかしながら、輸送用冷凍装置は、主に低温製品の輸送に適用されることから、庫内ユニット側に設けられる庫内熱交換器、すなわち蒸発器に内容積の大きな熱交換器が用いられている。このため、能力が高く、効率のよいヒートポンプ加温方式を用い、内容積の大きい庫内熱交換器を凝縮器として機能させることにより、異なる複数の室内を同時に加温すると、低温設定室側の庫内熱交換器内に液冷媒が溜まり込み、システム内がガスロー状態となり、より大きな能力が必要となる高温設定室側の加温能力が大幅に低下してしまう等の課題が生じる。
また、圧縮機が吐出されたホットガスを、庫内熱交換器に直接導入して加温するホットガスバイパス方式の加温方式に比べ、ヒートポンプ加温方式の方が、加温能力が大きいことから、設定温度と外気温度とが近い室を加温する際、過暖房となって設定温度をオーバーショートする度合いが大きくなり、温度管理性能が悪化してしまう等の課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、複数の室を同時に加温時、システム内がガスロー状態となって加温能力が不足する問題を解消するとともに、設定温度に係わりなく、各室を適正にかつ効率よく加温することができる輸送用冷凍装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明の輸送用冷凍装置は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る輸送用冷凍装置は、圧縮機、庫外熱交換器、加温用膨張弁および庫外ファンを備えている庫外ユニットに対して、庫内熱交換器、冷却用膨張弁および庫内ファンを備えている複数台の庫内ユニットが並列に接続され、前記庫内ユニットが設置されている複数の室が個別に冷却または加温可能とされている輸送用冷凍装置において、前記複数の室の加温が、前記庫外熱交換器で吸熱し、その熱を前記庫内熱交換器で放熱して加温するヒートポンプ加温方式とされ、前記各室の加温運転時、各々の室を個別に交互に切換え加温運転する構成とされ、前記複数の室の加温切換え時、加温開始される室の前記庫内ユニットを、前記庫内熱交換器にホットガス冷媒を供給するとともに前記庫内ファンを運転する、オン状態とするとともに、加温停止される室の前記庫内ユニットに一定時間だけ前記庫内ファンを停止した状態で前記ホットガス冷媒を供給し、前記一定時間が経過後、前記加温停止される室の前記庫内ユニットの前記庫内熱交換器への前記ホットガス冷媒の冷媒流通を中断し、庫内ファンをオンにする、オフ状態とする構成とされていることを特徴とする。
本発明によれば、互いに並列に接続されている複数台の庫内ユニットが設置されている複数の室が個別に冷却または加温可能とされている輸送用冷凍装置において、複数の室の
加温が、庫外熱交換器で吸熱し、その熱を庫内熱交換器で放熱して加温するヒートポンプ加温方式とされ、各室の加温運転時、各々の室を個別に交互に切換え加温運転する構成とされているため、加温方式をヒートポンプ方式としても、複数の室を個別に交互に切換え加温運転することにより、他の室の設定温度に関係なく、必要な冷媒量を確保して個別に加温運転することができる。従って、複数の室を同時に加温した時、低温設定室側の庫内熱交換器に液冷媒が溜り込んでシステム内がガスロー状態となり、より大きい能力が必要な高温設定室側を加温するための能力が不足してしまう等の問題を解消し、設定温度に係わりなく、各々の室を適正にかつ効率よく加温することができる。
また、本発明によれば、複数の室の加温切換え時、加温開始される室の庫内ユニットをオン状態とするとともに、加温停止される室の庫内ユニットに一定時間だけ庫内ファンを停止した状態でホットガス冷媒を供給し、一定時間が経過後、オフ状態とする構成とされているため、複数の室の加温切換え時、加温が停止される室側の庫内ユニットの庫内熱交換器内に保持されている液冷媒を、庫内ファンを停止して一定時間だけホットガス冷媒を供給することにより、システム側に追い出すことができる。従って、加温開始される室側の加温運転に際して、システム内がガスロー状態となり、能力不足に陥る事態を確実に防止することができるとともに、複数の室を加温するために必要な冷媒量を大幅に削減することができる。
本発明に係る輸送用冷凍装置は、圧縮機、庫外熱交換器、加温用膨張弁および庫外ファンを備えている庫外ユニットに対して、庫内熱交換器、冷却用膨張弁および庫内ファンを備えている複数台の庫内ユニットが並列に接続され、前記庫内ユニットが設置されている複数の室が個別に冷却または加温可能とされている輸送用冷凍装置において、前記複数の室の加温が、前記庫外熱交換器で吸熱し、その熱を前記庫内熱交換器で放熱して加温するヒートポンプ加温方式とされ、前記各室の加温運転時、各々の室を個別に交互に切換え加温運転する構成とされ、前記の加温運転が、前記庫内ファンを停止した状態で前記圧縮機からのホットガス冷媒を循環し、前記庫内熱交換器の温度が上昇後、前記ホットガス冷媒の循環を停止し、前記庫内ファンを運転して前記庫内熱交換器の熱容量のみで加温する構成とされていることを特徴とする。
本発明によれば、互いに並列に接続されている複数台の庫内ユニットが設置されている複数の室が個別に冷却または加温可能とされている輸送用冷凍装置において、複数の室の
加温が、庫外熱交換器で吸熱し、その熱を庫内熱交換器で放熱して加温するヒートポンプ加温方式とされ、各室の加温運転時、各々の室を個別に交互に切換え加温運転する構成とされているため、加温方式をヒートポンプ方式としても、複数の室を個別に交互に切換え加温運転することにより、他の室の設定温度に関係なく、必要な冷媒量を確保して個別に加温運転することができる。従って、複数の室を同時に加温した時、低温設定室側の庫内熱交換器に液冷媒が溜り込んでシステム内がガスロー状態となり、より大きい能力が必要な高温設定室側を加温するための能力が不足してしまう等の問題を解消し、設定温度に係わりなく、各々の室を適正にかつ効率よく加温することができる。
また、本発明によれば、加温運転が、庫内ファンを停止した状態で圧縮機からのホットガス冷媒を循環し、庫内熱交換器の温度が上昇後、ホットガス冷媒の循環を停止し、庫内ファンを運転して庫内熱交換器の熱容量のみで加温する構成とされているため、設定温度が外気温度に近い室をヒートポンプ加温方式によって加温すると、能力が大き過ぎ、過暖房となって設定温度をオーバーショートすることがあるが、庫内ファンを止めてホットガス冷媒を循環し、庫内熱交換器の温度が上昇した後、ホットガス冷媒の循環を止め、庫内ファンを運転することにより、庫内熱交換器の熱容量のみを利用して、低能力で加温することができる。従って、過暖房を防止して設定温度の過度なオーバーショートを抑制し、各室の温度管理精度を向上することができる。
さらに、本発明の輸送用冷凍装置は、上記の輸送用冷凍装置において、前記加温運転時に、前記複数の室の設定温度が異なる場合、個別に交互に運転する運転時間の間隔が、低温設定室側の運転時間よりも高温設定室側の運転時間の方が長くされていることを特徴とする。
本発明によれば、加温運転時に、複数の室の設定温度が異なる場合、個別に交互に運転する運転時間の間隔が、低温設定室側の運転時間よりも高温設定室側の運転時間の方が長くされているため、設定温度が異なる複数の室を個別に交互に切換えて加温運転するようにしても、設定温度が高い高温設定室側の方の運転時間を長くすることにより、高温の設定温度まで十分に加温することができる。従って、複数の室を各々の設定温度に応じて適正にかつ効率よく加温することができる。
さらに、本発明の輸送用冷凍装置は、上述のいずれかの輸送用冷凍装置において、前記複数の室が共に、室内温度が前記室の設定温度に到達しておらず、加温の運転要求がある状態であるサーモオン時、前記設定温度と前記室内温度との温度差が大きい方の室から加温運転を開始する構成とされていることを特徴とする。
本発明によれば、複数の室が共にサーモオン時、設定温度と室内温度との温度差が大きい方の室から加温運転を開始する構成とされているため、複数の室が共にサーモオンの時には、設定温度の高・低に関係なく、設定温度と室内温度との温度差に基づいて、温度差が大きい方の室がより加温の必要性が高いと判断し、その室を優先して加温運転することができる。従って、複数の室を個別に交互に切換え加温して温度調整する際において、各々の室の温度管理精度を高めることができる。
さらに、本発明の輸送用冷凍装置は、上述のいずれかの輸送用冷凍装置において、前記複数の室の加温切換え時、加温開始される室の前記庫内ユニットを、前記庫内熱交換器に前記ホットガス冷媒を供給するとともに前記庫内ファンを運転する、オン状態とするとともに、加温停止される室の前記庫内ユニットの前記庫内熱交換器内を低圧にバランスする構成とされていることを特徴とする。
本発明によれば、複数の室の加温切換え時、加温開始される室の庫内ユニットをオン状態とするとともに、加温停止される室の庫内ユニットの庫内熱交換器内を低圧にバランスする構成とされているため、複数の室の加温切換え時、加温が停止される室側の庫内ユニットの庫内熱交換器内を低圧にバランスさせることによって、その庫内熱交換器内に保持されている液冷媒を、圧縮機の吸引作用によって徐々に低圧のシステム側に戻すことができる。従って、加温開始される室側の加温運転に際して、システム内がガスロー状態となり、能力不足に陥る事態を確実に防止することができるとともに、複数の室を加温するために必要な冷媒量を大幅に削減することができる。
さらに、本発明の輸送用冷凍装置は、上記の輸送用冷凍装置において、前記ホットガス冷媒の循環、停止および前記庫内ファンの運転、停止が、冷媒の圧力または温度もしくは時間の少なくともいずれか1つを検知して交互に断続的に繰り返される構成とされていることを特徴とする。
本発明によれば、ホットガス冷媒の循環、停止および庫内ファンの運転、停止が、冷媒の圧力または温度もしくは時間の少なくともいずれか1つを検知して交互に断続的に繰り返される構成とされているため、冷媒の圧力または温度もしくは時間の少なくともいずれか1つを検知し、ホットガス冷媒の循環、停止と庫内ファンの運転、停止を交互に断続的に繰り返すことによって、冷凍装置を安定的に継続して運転しながら、加温能力を適正に調整することができる。従って、過暖房を防止し、各々の室の温度管理精度を向上することができる。
本発明によると、加温方式をヒートポンプ方式としても、複数の室を個別に交互に切換え加温運転することにより、他の室の設定温度に関係なく、必要な冷媒量を確保して個別に加温運転することができるため、複数の室を同時に加温した時、低温設定室側の庫内熱交換器に液冷媒が溜り込んでシステム内がガスロー状態となり、より大きい能力が必要な高温設定室側を加温するための能力が不足してしまう等の問題を解消し、設定温度に係わりなく、各々の室を適正にかつ効率よく加温することができる。
本発明の第1実施形態に係る輸送用冷凍装置の冷媒回路図である。 図1に示す輸送用冷凍装置のA室冷却運転時の冷媒回路図である。 図1に示す輸送用冷凍装置のA室加温運転時の冷媒回路図である。 図1に示す輸送用冷凍装置のA室加温運転からB室加温運転に切換え時の冷媒回路図である。 図1に示す輸送用冷凍装置のB室加温運転時の冷媒回路図である。 図1に示す輸送用冷凍装置のA室加温運転からB室加温運転に切換え時のシーケンス図である。 本発明の第2実施形態に係る輸送用冷凍装置のA室加温運転時の冷媒回路図である。 図7に示す輸送用冷凍装置のB室加温運転時の冷媒回路図である。 図7に示す輸送用冷凍装置のA室加温運転からB室加温運転に切換え時のシーケンス図である。 本発明の第3実施形態に係る輸送用冷凍装置のA室加温運転時(ファンを停止してホットガス冷媒を循環)の冷媒回路図である。 本発明の第3実施形態に係る輸送用冷凍装置のA室加温運転時(熱交換器の熱容量のみで加温)の冷媒回路図である。 図10および図11に示す輸送用冷凍装置のA室加温運転時のシーケンス図である。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1ないし図6を用いて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係る輸送用冷凍装置の冷媒回路図が示されている。
輸送用冷凍装置1は、トラックの荷台側に搭載されるバンボディと称されている荷室内に設置された庫内ユニットと、バンボディの外部に設置される庫外ユニットとから構成されるものである。ここでは、荷室が複数のA室およびB室に区画され、各々の室A,B内に庫内ユニット2A,2Bが設置されるとともに、庫内ユニット2A,2B側に設けられる機器以外の機器類がバンボディの外部に設置される庫外ユニット3側に設けられた構成の輸送用冷凍装置1が示されている。
庫外ユニット3側には、トラックの走行用エンジン、冷凍装置専用のサブエンジンあるいは電動モータ等により駆動される圧縮機4が具備されており、この圧縮機4からの冷媒吐出配管5には、電磁弁6M(SV7M)および高圧ガス配管(ホットガスライン)7Mを介して、冷却運転時に凝縮器、加温運転時に蒸発器として機能する庫外熱交換器8が接続されている。同様に、圧縮機4からの吐出配管5には、電磁弁6A,6B(SV7AおよびSV7B)、高圧ガス配管7A,7Bを介して、冷却運転時に蒸発器、加温運転時に凝縮器として機能する庫内熱交換器9A,9Bが互いに並列に接続されている。
また、圧縮機4の吸入配管10には、アキュームレータ11が設けられており、このアキュームレータ11と高圧ガス配管7M,7A,7B中の電磁弁6M,6A,6B(SV7M,SV7A,SV7B)の下流側との間に、各々電磁弁12M,12A,12B(SV6M,SV6A,SV6B)を有する低圧ガス配管(吸入ライン)13M,13A,13Bが接続されている。
庫外熱交換器8の他端側には、加温用膨張弁14と電磁弁16M(SV1M)との直列回路に逆止弁17Mが並列に接続されている回路を有する液冷媒配管(液ライン)18Mが接続されており、この液冷媒配管(液ライン)18Mの他端側は、レシーバ19に接続されている。更に、庫内熱交換器9A,9Bの他端側には、冷却用膨張弁15A,15Bと電磁弁16A,16B(SV1A,SV1B)との直列回路に逆止弁17A,17Bが並列に接続されている回路を有する液冷媒配管(液ライン)18A,18Bが並列に接続されており、この液冷媒配管(液ライン)18A,18Bの他端側は、レシーバ19に接続されている。
上記庫外熱交換器8には、外気を通風する庫外ファン(CF)20が付設されており、また、庫内熱交換器9A,9Bには、A室およびB室内の空気を庫内熱交換器9A,9Bを通して循環する庫内ファン21A,21B(EF−A,EF−B)が付設されている。更に、上記庫内ユニット2A側には、庫内熱交換器9A、冷却用膨張弁15A、電磁弁16A、逆止弁17Aおよび庫内ファン21A等が設けられ、庫内ユニット2B側には、庫内熱交換器9B、冷却用膨張弁15B、電磁弁16B、逆止弁17Bおよび庫内ファン21B等が設けられている。それ以外の機器類は、庫外ユニット3側に設けられ、これら機器類が冷媒配管を介して接続されることにより、公知の如く冷却サイクルおよびヒートポンプ加温サイクルが構成されている。
上記の輸送用冷凍装置1において、冷却運転は、以下のようにして行われる。
図2には、A室の冷却運転時の回路が太線で示されている。なお、図中において、塗潰し電磁弁が通電開、白抜き電磁弁が閉、塗潰しファンがオン、白抜きファンがオフの状態を示さている。
圧縮機4から吐出された高温高圧の冷媒ガスは、開とされている電磁弁6Mを介して高圧ガス配管7Mより庫外熱交換器8に導入され、ここで庫外ファン20により通風される外気と熱交換されて凝縮液化される。
この高圧液冷媒は、逆止弁17Mを経てレシーバ19に導入され、いったん貯留されて循環流量が調整される。A室の冷却運転時、電磁弁16Aが開とされているため、レシーバ19に貯留された液冷媒は、電磁弁16Aを経て冷却用膨張弁15Aに導かれ、冷却用膨張弁15Aを通過する過程で断熱膨張されて低圧の気液二相冷媒となり、庫内熱交換器9Aに供給される。庫内熱交換器9Aに供給された冷媒は、庫内ファン21Aにより循環されるA室内の空気と熱交換され、その空気から吸熱して蒸発ガス化された後、電磁弁12Aが開とされていることから、高圧ガス配管7A、低圧ガス配管13A、アキュームレータ11および吸入配管10を経て、圧縮機4に吸入され、再圧縮される。
以下、同様のサイクルを繰り返す。この間、庫内熱交換器9Aで冷媒と熱交換されて冷却されたA室内の空気を、庫内ファン21Aを介してA室内に吹出すことにより、A室内を冷却運転することができる。また、B室を冷却運転する場合、電磁弁16Bおよび12Bを開とするとともに、庫内ファン21Bをオンとし、庫内ユニット2Bに冷媒を流通させることにより、A室の場合と同様、B室を冷却運転することができ、これにより、A室およびB室を同時または個別に冷却運転することができる。
一方、A室およびB室の加温運転は、A室およびB室を同時に加温運転すると、設定温度が低い低温設定室側の庫内熱交換器9Aまたは9Bで凝縮した液冷媒が溜り込み、システム内がガスロー状態となって、設定温度が高い高温設定室側での加温能力が不足する事態に陥る場合がある。そこで、本実施形態においては、以下に説明する通り、A室およびB室に設けられている庫内ユニット2A,2Bを個別に交互に切換えて加温運転するようにしている。
図3ないし図6を用いて、庫内ユニット2A,2Bを個別に交互に切換えて加温運転する場合の一例を説明する。図3には、A室の加温運転時の回路が太線で示されている。
圧縮機4から吐出された高温高圧の冷媒ガスは、開とされている電磁弁6Aを介して高圧ガス配管7Aより庫内熱交換器9Aに導入され、ここで庫内ファン21Aによって循環されるA室内の空気と熱交換されて凝縮液化される。この熱交換によってA室内の空気は加温され、庫内ファン21Aを介してA室内に吹出されることにより、A室内の加温に供される。
庫内熱交換器9Aで凝縮液化された高圧液冷媒は、逆止弁17Aを経てレシーバ19に導入され、いったん貯留されて循環流量が調整される。加温運転時、電磁弁16Mが開とされているため、レシーバ19に貯留された液冷媒は、電磁弁16Mを経て加温用膨張弁14に導かれ、この加温用膨張弁14を通過する過程で断熱膨張されて低圧の気液二相冷媒となり、庫外熱交換器8に供給される。庫外熱交換器8に供給された冷媒は、庫外ファン20により通風される外気と熱交換され、外気から吸熱して蒸発ガス化された後、電磁弁12Mが開とされていることから、高圧ガス配管7M、低圧ガス配管13M、アキュームレータ11および吸入配管10を経て、圧縮機4に吸入され、再圧縮される。
以下、同様のサイクルを繰り返す。これによって、庫外熱交換器8で外気から熱を汲み上げ、その熱を庫内熱交換器9AによりA室に放熱してA室を加温するヒートポンプ加温運転を行うことができる。なお、A室の加温運転中、B室側の庫内ユニット2Bは、冷媒の流通が中断され、庫内ファン21Bのみがオンされた停止状態とされている。
この加温運転によりA室内が設定温度に到達した場合あるいはA室の加温運転が設定時間継続された場合、A室の加温運転が終了され、B室の加温運転に切換えられる。この切換え時に一定時間、例えば1分間だけ、庫内熱交換器9A内に溜っている液冷媒をシステム側に追い出す運転を平行して行い、B室の加温運転に切換えるようにしている。
液冷媒の排出運転は、図4の示される回路によって行われる。つまり、A室からB室への加温切換え時、電磁弁6Bを開とすることによって、圧縮機4から吐出された高温高圧の冷媒ガスを電磁弁6Bおよび高圧ガス配管7Bを介して庫内熱交換器9Bに導入する一方で、上記の如く1分間だけ電磁弁6Aを開状態に保持するとともに、庫内ファン21Aをオフ状態として庫内熱交換器9Aに圧縮機4からのホットガス冷媒を供給する。これによって、庫内熱交換器9A内に溜っていた液冷媒は、レシーバ19に追い出され、B室の加温運転に有効に使われるようにしている。
この液冷媒の排出運転中、図4の示されるように、電磁弁6Bが開とされ、B室側の庫内ユニット2Bの庫内熱交換器9Bに圧縮機4から吐出された高温高圧の冷媒ガスが供給されるとともに、庫内ファン21Bがオンとされているため、既にB室の加温運転が開始されている。そして、1分間の液冷媒排出運転が終了すると、図5に示されるように、電磁弁6Aが閉とされ、庫内ユニット2Aは、冷媒流通が中断されるとともに、庫内ファン21Aのみがオンされた停止状態とされる。これによって、B室が図5に示される如くヒートポンプ加温運転されることになる。
図6に、上記のA室およびB室の加温切換え運転と液冷媒の追い出し運転とを組み合わせた制御のシーケンス図が示されている。
A室側の加温運転が終了し、B室側の加温運転に切換える際、電磁弁(SV7B)6Bに通電して開とし、庫内熱交換器9Bにホットガス冷媒を供給開始するとともに、庫内ファン(EF−B)21Bの運転をそのまま継続し、庫内ユニット2Bをオン状態としてB室側の加温運転を開始する。一方、それまで加温運転をしていた庫内ユニット2Aについては、1分間だけ、電磁弁(SV7A)6Aを通電開状態に維持し、その1分間、庫内ファン(EF−A)21Bの運転を停止することにより、庫内熱交換器9Aに溜り込んでいた液冷媒をレシーバ19に追い出す運転を行う。
これによって、B室側の加温運転時に、システム側、すなわちB室を加温するためのヒートポンプ加温サイクル内がガスロー状態となり、加温能力が不足する事態の発生を防止することができるとともに、システム内に充填する冷媒量自体を低減することができる。そして、1分の冷媒追い出す運転が終了すると、電磁弁(SV7A)6Aを閉とするとともに、庫内ファン(EF−A)21Bをオンとして庫内ユニット2Aを停止状態とし、B室側の加温運転をそのまま継続する。
上記の加温運転は、A室およびB室の設定温度に応じて、設定温度が高い方の高温設定室側の運転時間を長く設定し、設定温度が低い方の低温設定室側の運転時間をそれより短く設定して交互に行うようにしている。例えば、A室側の設定温度がB室側の設定温度よりも高い場合、A室側の加温運転時間を、例えば2分に設定し、設定温度が低いB室側の加温運転時間を1分に設定してその時間間隔で交互に運転を行うようにする。ただし、加温運転中に、室内温度が設定温度に到達してサーモオフした場合は、その時点で運転の切換えを行うようにすればよい。
また、A室およびB室がサーモオフ状態から共にサーモオンした時には、設定温度の高低に関係なく、設定温度と室内温度との温度差が大きい方の室を優先して加温運転を開始するようにしている。これは、温度差が大きい室の方が、より加温の必要性が高いと判断されるためであり、設定温度の高低に関係なく、そちらの室を優先的に加温運転する構成としている。
斯くして、本実施形態によると、以下の作用効果を奏する。
互いに並列に接続されている複数台の庫内ユニット2A,2Bが設置されている複数の室A,Bが個別に冷却または加温可能とされている輸送用冷凍装置1において、複数の室A,Bの加温が、庫外熱交換器8で吸熱し、その熱を庫内熱交換器9A,9Bで放熱して加温するヒートポンプ加温方式とされており、各室A,Bの加温運転時、各々の室A,Bを個別に交互に切換え加温運転する構成とされている。このため、加温方式をヒートポンプ方式としても、複数の室A,Bを個別に交互に切換え加温運転することにより、他の室の設定温度に関係なく、必要な冷媒量を確保して個別に加温運転することができる。
従って、複数の室A,Bを同時に加温した時、低温設定室側の庫内熱交換器9A,9Bに液冷媒が溜り込んでシステム内、すなわちヒートポンプ加温サイクル内がガスロー状態となり、より大きい能力が必要な高温設定室側を加温するための能力が不足してしまう等の問題を解消し、設定温度に係わりなく、各々の室A,Bを適正にかつ効率よく加温することができる。
また、加温運転時に、複数の室A,Bの設定温度が異なる場合、個別に交互に運転する運転時間の間隔が、低温設定室側の運転時間よりも高温設定室側の運転時間の方が長くされている。このため、設定温度が異なる複数の室を個別に交互に切換えて加温運転するようにしても、設定温度が高い高温設定室側の方の運転時間を長くすることにより、高温の設定温度まで十分に加温することができる。従って、複数の室A,Bを各々の設定温度に応じて適正にかつ効率よく加温することができる。
さらに、複数の室A,Bが共にサーモオン時、設定温度と室内温度との温度差が大きい方の室AまたはBから加温運転を開始するようにしているため、複数の室A,Bが共にサーモオンの時には、設定温度の高・低に関係なく、設定温度と室内温度との温度差に基づいて、温度差が大きい方の室AまたはBがより加温の必要性が高いと判断し、その室AまたはBを優先して加温運転することができる。これによって、複数の室A,Bを個別に交互に切換え加温して温度調整する際において、各々の室A,Bの温度管理精度を高めることができる。
また、本実施形態においては、複数の室A,Bの加温切換え時、加温開始される室AまたはBの庫内ユニット2A,2Bをオン状態とするとともに、加温停止される室AまたはBの庫内ユニット2A,2Bに、一定時間(例えば、1分間)だけ電磁弁6Aまたは6Bを開とし、庫内ファン21Aまたは21Bを停止した状態でホットガス冷媒を供給し、一定時間が経過後、オフ状態とするようにしている。このため、複数の室A,Bの加温切換え時、加温停止される室AまたはBの庫内ユニット2A,2Bの庫内熱交換器9A,9B内に保持されている液冷媒を、庫内ファン21Aまたは21Bを停止して1分間だけホットガス冷媒を供給することにより、システム側に追い出すことができる。
これによって、加温開始される室AまたはB側の加温運転に際して、システム内、すなわちヒートポンプ加温サイクル内がガスロー状態となり、能力不足に陥る事態を確実に防止することができるとともに、複数の室A,Bを加温するために必要な冷媒量を大幅に削減することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図7ないし図9を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1実施形態に対して、加温運転が停止される庫内ユニット側の庫内熱交換器9A,9B内に溜り込んでいる液冷媒の排出の仕方が異なる。その他の点については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態においては、加温運転の切換え時、加温開始される室A,Bの庫内ユニット2A,2Bをオン状態とするとともに、加温停止される室A,Bの庫内ユニット2A,2Bの庫内熱交換器9A,9B内を低圧側にバランスさせる構成とされている。
図7には、室A内を加温運転している状態が示されている。この場合、電磁弁(SV7A)6A、電磁弁(SV6M)12Mおよび電磁弁(SV1M)16Mが開とされ、圧縮機4から吐出された冷媒は、電磁弁6A、高圧ガス配管7A、庫内熱交換器9A、逆止弁17A、レシーバ19、電磁弁16M、加温用膨張弁14、庫外熱交換器8、高圧ガス配管7M、電磁弁12M、低圧ガス配管13Mおよびアキュームレータ11によって形成されるヒートポンプ加温サイクル内を順次循環する。この間、庫外熱交換器8で外気から吸熱し、その熱を庫内熱交換器9Aで放熱することにより室A内を加温する。
この室A内の加温運転中、オフ状態とされている室Bに設けられている庫内ユニット2Bの庫内熱交換器9Bは、低圧ガス配管13B中の電磁弁(SV6B)12Bが開とされることにより、低圧側に圧力バランスされるように構成されている。このため、加温運転が停止された時、庫内熱交換器9B内に溜り込んでいた液冷媒は、圧縮機4の吸引作用により、庫内熱交換器9B内から高圧ガス配管7B、電磁弁12B、低圧ガス配管13Bを介してアキュームレータ11内に戻され、室A内を加温するサイクル中に供給されることになる。
一方、室Aの加温運転から、室Bの加温運転に切換え時、図8に示されるように、電磁弁(SV7A)6Aが閉、電磁弁(SV7B)6Bが開とされる。これによって、圧縮機4から吐出された冷媒は、電磁弁6B、高圧ガス配管7B、庫内熱交換器9B、逆止弁17B、レシーバ19、電磁弁16M、加温用膨張弁14、庫外熱交換器8、高圧ガス配管7M、電磁弁12M、低圧ガス配管13Mおよびアキュームレータ11で形成されるヒートポンプ加温サイクル内を順次循環する。この間、庫外熱交換器8で外気から吸熱し、その熱を庫内熱交換器9Bで放熱することにより室B内を加温する。
同時に、オフ状態とされた庫内ユニット2Aの庫内熱交換器9Aに溜り込んでいる液冷媒は、電磁弁電磁弁(SV6A)12Aが開とされ、庫内熱交換器9Aが低圧側に圧力バランスされることにより、圧縮機4の吸引作用で高圧ガス配管7B、電磁弁12B、低圧ガス配管13Bを介してアキュームレータ11内に戻され、室B内を加温するサイクル中に供給されることになる。図9には、A室からB室への加温切換え運転時、庫内ユニット2Aの庫内熱交換器9Aに溜り込んでいる液冷媒をシステム側に戻すための制御シーケンス図が示されている。
本実施形態では、図9からも明らかな通り、加温開始するユニット側の高圧ガス配管7A,7B中の電磁弁6A,6Bを開、低圧ガス配管13A,13B中の電磁弁12A,12Bを閉とするとともに、加温停止するユニット側の高圧ガス配管7A,7B中の電磁弁6A,6Bを閉、低圧ガス配管13A,13B中の電磁弁12A,12Bを開とする弁の切換えだけで、オフ状態となる庫内熱交換器9A,9Bへの液冷媒の溜り込みを防止することができる。従って、本実施形態によっても、加温開始される室AまたはBの加温運転に際して、そのヒートポンプ加温サイクル内がガスロー状態となり、能力不足に陥る事態を確実に防止することができるとともに、複数の室A,Bを加温するために必要な冷媒量を大幅に削減することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について、図10ないし図12を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1および第2実施形態に対して、加温運転時の設定温度が外気温度に近い場合の運転の仕方を特定している点で異なる。その他の点については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
ヒートポンプ加温方式の場合、外気から吸熱して加温できるため、ホットガスバイパス方式に比べて能力が大きく、加温する室A,Bの設定温度が外気温度に近い場合、過暖房となり易く、温度管理性能が悪化する。
本実施形態では、このような場合、例えば室Aの加温に際して、まず図10に示されるように、庫内ユニット2Aの庫内ファン(EF−A)21Aを停止した状態で電磁弁(SV7A)6Aを開とし、圧縮機4から吐出されたホットガス冷媒を庫内熱交換器9Aに供給する。この冷媒は、通常の室Aの加温運転時と同じ加温サイクル内を循環される。庫内熱交換器9A内に供給されたホットガス冷媒は、庫内ファン21Aが停止されていることから、自然放熱により庫内熱交換器9Aを加熱して一部が凝縮されるが、殆どの冷媒はガス状態のまま庫内熱交換器9Aを通過してレシーバ11に至る。これによって、庫内熱交換器9Aは、その熱容量に見合った量の熱を蓄え、加熱された状態となる。
庫内熱交換器9Aの温度が上昇後、図11に示されるように、電磁弁(SV7A)6Aを閉としてホットガス冷媒の循環を停止するとともに、庫内ファン(EF−A)21Aを運転し、庫内熱交換器9Aに蓄えられていた熱を放熱することにより、庫内熱交換器9Aの熱容量のみで加温する構成としている。図12には、この低能力で加温する際の制御シーケンス図が示されている。つまり、この運転時には、図12に示されるように、電磁弁(SV7A)6Aのオン、オフと、庫内ファン(EF−A)21Aのオン、オフが交互に断続的に繰り返されることなる。
また、電磁弁6Aおよび庫内ファン21Aのオン、オフ切換えは、吐出冷媒の圧力、温度もしくは時間(例えば、1分間隔でのオン、オフ)等のいずれか1つを検知し、所定のインターバルで交互にオン、オフを繰り返すようにすればよい。なお、室B側を低能力で加温する際も、電磁弁(SV7B)6Bのオン、オフと、庫内ファン(EF−B)21Bのオン、オフを交互に断続的に繰り返すことにより、同様に加温運転することができる。
斯くして、本実施形態によると、庫内熱交換器9A,9Bの熱容量のみで加温することができるため、冷媒の凝縮熱を放熱することにより加温するものに比べ、加温能力を大幅に低減することができる。従って、過暖房を防止して設定温度の過度なオーバーショートを抑制することにより、各室の温度管理精度を向上することができる。また、冷媒の圧力または温度もしくは時間等のいずれか1つを検知し、ホットガス冷媒の循環、停止と庫内ファン21A,21Bの運転、停止を交互に断続的に繰り返すようにしているため、冷凍装置1を安定的に継続して運転しながら、加温能力を適正に調整することができる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記した各実施形態において設定した運転時間等の設定値は、一例であり、本発明は、それに限定されるものでないことは云うまでもなく、設定温度等と共に、実情に合わせて適宜設定すればよい。
1 輸送用冷凍装置
2A,2B 庫内ユニット
3 庫外ユニット
4 圧縮機
6A,6B,6M 電磁弁(SV7A,SV7B,SV7M)
7A,7B,7M 高圧ガス配管
8 庫外熱交換器
9A,9B 庫内熱交換器
12A,12B,12M 電磁弁(SV6A,SV6B,SV7M)
13A,13B,13M 低圧ガス配管
14 加温用膨張弁
15A,15B 冷却用膨張弁
16A,16B,16M 電磁弁(SV1A,SV1B,SV1M)
20 庫外ファン
21A,21B 庫内ファン
A,B 室

Claims (6)

  1. 圧縮機、庫外熱交換器、加温用膨張弁および庫外ファンを備えている庫外ユニットに対して、庫内熱交換器、冷却用膨張弁および庫内ファンを備えている複数台の庫内ユニットが並列に接続され、前記庫内ユニットが設置されている複数の室が個別に冷却または加温可能とされている輸送用冷凍装置において、
    前記複数の室の加温が、前記庫外熱交換器で吸熱し、その熱を前記庫内熱交換器で放熱して加温するヒートポンプ加温方式とされ、
    前記各室の加温運転時、各々の室を個別に交互に切換え加温運転する構成とされ
    前記複数の室の加温切換え時、加温開始される室の前記庫内ユニットを、前記庫内熱交換器にホットガス冷媒を供給するとともに前記庫内ファンを運転する、オン状態とするとともに、加温停止される室の前記庫内ユニットに一定時間だけ前記庫内ファンを停止した状態で前記ホットガス冷媒を供給し、前記一定時間が経過後、前記加温停止される室の前記庫内ユニットを、前記庫内熱交換器への前記ホットガス冷媒の冷媒流通を中断し、前記庫内ファンをオンにする、オフ状態とする構成とされていることを特徴とする輸送用冷凍装置。
  2. 圧縮機、庫外熱交換器、加温用膨張弁および庫外ファンを備えている庫外ユニットに対して、庫内熱交換器、冷却用膨張弁および庫内ファンを備えている複数台の庫内ユニットが並列に接続され、前記庫内ユニットが設置されている複数の室が個別に冷却または加温可能とされている輸送用冷凍装置において、
    前記複数の室の加温が、前記庫外熱交換器で吸熱し、その熱を前記庫内熱交換器で放熱して加温するヒートポンプ加温方式とされ、
    前記各室の加温運転時、各々の室を個別に交互に切換え加温運転する構成とされ、
    前記の加温運転が、前記庫内ファンを停止した状態で前記圧縮機からのホットガス冷媒を循環し、前記庫内熱交換器の温度が上昇後、前記ホットガス冷媒の循環を停止し、前記庫内ファンを運転して前記庫内熱交換器の熱容量のみで加温する構成とされていることを特徴とする輸送用冷凍装置。
  3. 前記加温運転時に、前記複数の室の設定温度が異なる場合、個別に交互に運転する運転時間の間隔が、低温設定室側の運転時間よりも高温設定室側の運転時間の方が長くされていることを特徴とする請求項1または2に記載の輸送用冷凍装置。
  4. 前記複数の室が共に、室内温度が前記室の設定温度に到達しておらず、加温の運転要求がある状態であるサーモオン時、前記設定温度と前記室内温度との温度差が大きい方の室から加温運転を開始する構成とされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の輸送用冷凍装置。
  5. 前記複数の室の加温切換え時、加温開始される室の前記庫内ユニットを、前記庫内熱交換器に前記ホットガス冷媒を供給するとともに前記庫内ファンを運転する、オン状態とするとともに、加温停止される室の前記庫内ユニットの前記庫内熱交換器内を低圧にバランスする構成とされていることを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載の輸送用冷凍装置。
  6. 前記ホットガス冷媒の循環、停止および前記庫内ファンの運転、停止が、冷媒の圧力または温度もしくは時間の少なくともいずれか1つを検知して交互に断続的に繰り返される構成とされていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の輸送用冷凍装置。
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