JP6004577B2 - エアバッグ - Google Patents

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Description

本発明は、エアバッグ本体部のガス導入部内に少なくとも一部が位置してガスが内部を通過する副バッグ部を備えたエアバッグに関する。
従来、ガスを導入して膨張展開する袋状のエアバッグ本体部を備えたエアバッグを有するエアバッグ装置について、自動車の車室の側方のドアの窓部などに沿ってエアバッグを展開する、いわゆるカーテンエアバッグ装置が知られている。このようなエアバッグのエアバッグ本体部は、複数、あるいは単数の基布などを用いて折り重ね、あるいは袋折りなどにより形成され、通常時は、細長く折り畳まれるように圧縮された非展開状態で、車室側面の窓部などの上縁部に沿って収容されている。そして、側面衝突や横転(ロールオーバー)などの衝撃を受けた際に、インフレータからガスが供給されてエアバッグ本体部が展開し、側部の窓部などに沿って下方に向かって膨張展開することで、乗員を拘束して保護するように構成されている。
このようなエアバッグ本体部に設けられたガス導入部は、インフレータの胴部やインフレータから延長されたパイプなどが挿入され、膨張用流体すなわちガス(窒素ガス、ヘリウムガスなど)を供給する。一般に、エアバッグ本体部は、例えばナイロン布帛など、柔らかい素材を袋織(ジャカード織など)あるいは縫製することで形成される。そして、このエアバッグ本体部の膨張部分は、乗員の身体を受け止め衝撃を緩和するように設定された気室と、この気室にガスを供給する供給路(ガス導入部)とに大別される。この供給路自体に乗員との接触は想定されていないものの、この供給路は気室と連続し、乗員と接触する位置に近い位置関係となるため、硬く変形しにくいものを含まないように設定されている。
一方、インフレータの胴部は、通常、燃焼して瞬時に大量のガスを発生させることが可能な薬剤ペレットを封入しており、そのガスの発生に対応して充分な強度の容器が用いられ、一般的には鋼鉄に代表される金属容器を使用する。そのため、人体を模した球体などにより衝撃を入力しても、その衝撃を緩和できる構造は持ち得ない。また、インフレータから延長されたパイプの場合でも同様で、瞬時に大量のガスを送るのに充分なものとして、鋼鉄に代表される金属パイプを用いる。すなわち、インフレータあるいはパイプなどの、衝撃で容易に変形しない金属部品に連結される供給路は、衝撃吸収の作用を想定しておらず、また、実際にそのような作用が仮にあっても利用されない位置関係にあることから供給路の膨張に大量のガスが用いられることは好ましくない。供給路自体でガスの膨張力を消費してしまうことは、気室の膨張を遅延させ、インフレータの大型化を招く。この状態で気室の膨張を早めようとすると、ガスが起動初期から大量に噴出される特性のインフレータが必要になる。したがって、供給路の過剰な膨張は、より高レベルの耐圧強度をエアバッグ本体部に要求することとなり、補強によるコストアップや折り畳み嵩の増加に繋がり、好ましくない。
具体的に、例えば、長手状のエアバッグ本体部の上縁の長手方向中間位置にガス導入部を設け、このガス導入部に副バッグ部すなわちインナバッグを配置したカーテンエアバッグが知られている。このカーテンエアバッグでは、ガスの流れに沿って、インナバッグが、ガスの導入側である上端部が水平状に延びるとともに、この上端部の先端から下方へと屈曲した逆L字状のインフレータ接続部と、このインフレータ接続部の下端に連続し、前後方向に延びる筒状の導管部とを備えている(例えば、特許文献1参照。)。この構成では、ガスの導入により、インナバッグ内を通過するガスが、インフレータ接続部と導管部との連続部(付け根)近傍を導管部の前後両端側よりも大きく膨張させることに使われる。この箇所は、ガスが導管部からエアバッグ本体部の長手方向両端、及び供給路の下方に位置する気室などの乗員の身体を拘束する部分へと分岐する箇所であるため、この箇所の過大な膨張によって全体へのガス供給をワンテンポ遅延させないように、インフレータの大型化などが必要になる。
国際公開第2005/056348号 (図1)
上述のように、導管部が位置するガス導入部でのエアバッグ本体部の過大な膨張を抑制してエアバッグ本体部全体へ円滑にガスを供給できる構成が望まれている。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、簡単な構成でガスの導入によるガス導入部でのエアバッグ本体部の過大な膨張を抑制できるエアバッグを提供することを目的とする。
請求項1記載のエアバッグは、ガスを導入するガス導入部、及びこのガス導入部から導入されたガスにより膨張する気室を備え、両側に位置する主基布部により扁平な袋状に形成されたエアバッグ本体部と、前記ガス導入部内に少なくとも一部が位置してガスを前記気室へと通過させる筒状の導管部を備え、前記主基布部と別体の副基布部により形成された副バッグ部とを具備し、前記副基布部同士を接合して前記導管部を筒状に構成する導管部構成接合部と、前記導管部の両側の位置で前記主基布部と前記副基布部とを接合する側部接合部とが設けられたものである。
請求項2記載のエアバッグは、請求項1記載のエアバッグにおいて、副バッグ部は、導管部と連通してエアバッグ本体部から延出しガスを内部に流通させる延出部を備えたものである。
請求項1記載のエアバッグによれば、副基布部同士を導管部構成接合部によって接合して筒状に構成する導管部の両側の位置で主基布部と副基布物とを側部接合部で接合することにより、別途の膨張規制部材を用いることなく導管部がエアバッグ本体部のガス導入部での両側方向への膨張を規制するので、簡単な構成でガスの導入によるガス導入部の位置でのエアバッグ本体部の過大な膨張を抑制できる。
請求項2記載のエアバッグによれば、請求項1記載のエアバッグの効果に加え、副バッグ部が、導管部と連通してエアバッグ本体部から延出しガスを内部に流通させる延出部を備えることにより、この副バッグ部をガス供給源との接続に用いることができ、構成をより簡略化できる。
本発明のエアバッグの第1の実施の形態の一部を側方から模式的に示す説明図である。 同上エアバッグを側方から模式的に示す説明図である。 同上エアバッグを模式的に示す縦断面図であり、(a1)はエアバッグ本体部の膨張展開前の状態を示す縦断面図、(b1)は(a1)のエアバッグ本体部の膨張展開時の状態を示す縦断面図、(a2)は第1接合部と第2接合部との距離を相対的に小さくしたエアバッグ本体部の膨張展開前の状態を示す縦断面図、(b2)は(a2)のエアバッグ本体部の膨張展開時の状態を示す縦断面図、(a3)は第1接合部と第2接合部との距離を相対的に大きくしたエアバッグ本体部の膨張展開前の状態を示す縦断面図、(b3)は(a3)のエアバッグ本体部の膨張展開時の状態を示す縦断面図である。 同上エアバッグの製造方法を模式的に示す斜視図である。 同上エアバッグの製造方法の図4に示す工程に続く工程を模式的に示す斜視図である。 同上エアバッグの製造方法の図5に示す工程に続く工程を模式的に示す斜視図である。 同上エアバッグの製造方法の図6に示す工程に続く工程を模式的に示す斜視図である。 同上エアバッグの製造方法の図7の縦断面図である。 同上エアバッグの製造方法の図7及び図8に示す工程に続く工程を側方から模式的に示す説明図である。 同上エアバッグの製造方法の図9の縦断面図である。 同上エアバッグの製造方法の図9及び図10に示す工程に続く工程を側方から模式的に示す説明図である。 本発明のエアバッグの第2の実施の形態の一部を側方から模式的に示す説明図である。 本発明のエアバッグの第3の実施の形態の製造方法を模式的に示す斜視図である。 本発明のエアバッグの第4の実施の形態の一部を側方から模式的に示す説明図である。 同上エアバッグの製造方法を模式的に示す平面図である。 同上エアバッグの縦断面図であり、(a)はエアバッグ本体部の膨張展開前の状態を示す縦断面図、(b)は(a)のエアバッグ本体部の膨張展開時の状態を示す縦断面図である。
以下、本発明のエアバッグの第1の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2において、10はエアバッグで、このエアバッグ10を備えたエアバッグ装置は、カーテンエアバッグ装置とも呼ばれるもので、車両としての自動車を構成する車体の車室の収納位置であるルーフサイド部に配置されている。そして、このエアバッグ10は、カーテンエアバッグ、側突用エアバッグ、インフレータブルカーテン、あるいは頭部保護エアバッグなどとも呼ばれるもので、側面衝突の衝撃を受けた際や横転(ロールオーバー)の際などに、被保護物としての座席に着席した乗員の側方にほぼ面状に展開し、乗員を保護するようになっている。
なお、以下、車幅方向である両側方向、上下方向、及び、前後方向などの方向は、車体の直進方向を基準とし、下方(図1などに示す矢印D方向)、上方(図1などに示す矢印U方向)、前側方向(図1などに示す矢印F方向)、後側方向(図1などに示す矢印R方向)、外方などを説明する。
そして、この自動車の車体は、図示しないが、車室内に乗員が着座可能な前席及び後席などの座席を備え、これら前席及び後席に対応して、開口可能な窓部(サイドウィンドウ)を備えたドアが設けられている。また、車室の両側部には、前側から順に、Aピラーとも呼ばれるフロントピラー、Bピラーとも呼ばれるセンターピラー、Cピラーとも呼ばれるリアピラーが設けられている。そして、これら窓部、ドア及び各ピラーなどにより、車室の両側の側部に所定面が構成されている。また、これらピラーの上側、すなわち窓部の一縁部である上縁部に、ルーフサイドレールなどとも呼ばれる被取付部材を構成する車体パネルが設けられ、この車体パネルを介して天井部としての天井パネルが支持されている。また、両側のフロントピラーの前側にはフロントガラス(フロントウインドシールド)が設けられ、両側のリアピラーの後側にはリアガラスが設けられている。そして、ルーフサイド部は、天井パネルの両側の縁部の部分から、この縁部の部分と交差する方向に伸びるフロントピラー及びリアピラーのほぼ全長にかかる部分にまで設定され、これら天井パネルの縁部の部分とフロントピラー及びリアピラーとで仮想的に構成される弧の内側に、エアバッグ10が展開する所定面が設定される。
なお、ここで、センターピラーとは、前後の端部のピラーではなく、展開したエアバッグ10に覆われるピラーを示す。また、車両の種類によっては、片側に例えば4本以上のピラーを備える場合があるが、前から3本目以後のピラーは、リアピラーとして説明する。
そして、エアバッグ装置は、前席及び後席の乗員を保護可能な、いわゆる前後席用エアバッグであり、ルーフサイド部に沿って細長く折り畳んで収納されたエアバッグ10に加え、後席の後部上側に位置してエアバッグ10に膨張のためのガスを供給するガス発生器である図示しないインフレータ、エアバッグ10を取り付けるブラケット、折り畳んだエアバッグ10に沿って取り付けられた樹脂製のカバー体、折り畳んだエアバッグ10の形状を保持する形状保持部材及び制御装置などが備えられ、モジュールが構成されている。
エアバッグ10は、前後方向に沿って長手方向を有する長手状の扁平な袋状に形成されたメインバッグ部としてのエアバッグ本体部15と、このエアバッグ本体部15の内部に一部が収容された副バッグ部16と、エアバッグ本体部15の前側の下端部に取り付けられたテザー部17となどを備え、前後方向を長手方向として細長く折り畳んでルーフサイド部に収納される。
エアバッグ本体部15は、一対の主基布部21,21が厚さ方向に重ねられてその周囲が主接合部22によって接合されて構成されている。また、このエアバッグ本体部15の上縁部には、エアバッグ10を車体側に取り付けるための取付部23が複数設定されている。
各主基布部21は、メインパネル部とも呼ばれるもので、エアバッグ本体部15の両側に位置し、一方が乗員側基布部で他方が車体側基布部であり、前後方向に長手状の略四角形状に形成され、上側の複数の位置に、取付部23を形成する取付突出部25が上方に向けて直線状にそれぞれ突設されている。そして、これら主基布部21の間には、一方及び他方の膨張室27,28が前後に区画されており、これら膨張室27,28の上側が前後方向に沿って長手状の連通部であるガス導入部29によって互いに連通している。さらに、ガス導入部29の下方及び他方の膨張室28の下方は、連続した非膨張部30となっている。
一方の膨張室27は、展開時に前席の乗員の側方に対向して展開する前席保護部であり、他方の膨張室28は、展開時に後席の乗員の側方に対向して展開する後席保護部である。さらに、非膨張部30は、前席の側方に対向して展開する部分である。
また、主接合部22は、一方及び他方の膨張室27,28を略気密あるいは高度な気密とするように一対の主基布部21を接合するものであり、例えば縫製により形成され、主基布部21の周囲、すなわち一方の膨張室27、他方の膨張室28、ガス導入部29に沿って連続しこれらを区画する周辺接合部33と、一方の膨張室27及び他方の膨張室28内に気室34をそれぞれ区画する区画接合部35とを有している。
各気室34は、ガス導入部29により導入されたガスによって膨張する部分であり、区画接合部35によって適宜の形状に区画されている。
また、副バッグ部16は、インナバッグ、あるいはサブバッグなどとも呼ばれるもので、図1ないし図4に示すように、エアバッグ本体部15の主基布部21,21と別体の例えば1枚の副基布部41が折り返されて重ねられ、側部接合部としての第1接合部42によって両側部がエアバッグ本体部15の主基布部21,21に接合されるとともに導管部構成接合部としての第2接合部43によって接合されて構成されている。また、この副バッグ部16は、エアバッグ本体部15から外方に延出する延出部としてのガス供給部である筒状のインフレータ接続部45と、このインフレータ接続部45と連通しエアバッグ本体部15のガス導入部29と一方の膨張室27の上部とに亘って収容される筒状の導管部46とを一体に備えている。
インフレータ接続部45は、インフレータ、あるいはインフレータと接続されたパイプなどのガス供給体が挿入接続されてガスを内部に流通させる部分であり、例えばエアバッグ本体部15の前後方向の略中央部の上縁部から突出して後方に向けて屈曲している。したがって、このインフレータ接続部45は、側方から見て逆L字状となっている。
また、導管部46は、ガス導入部29に沿って前後方向に直線長手状、すなわち直管状に延びて形成されており、前端部が一方の膨張室27の上部に位置し、後端部がガス導入部29の前端側に挿入されて位置している。すなわち、この導管部46は、インフレータ接続部45の下端部に対して交差(直交)する方向に沿って延びている。したがって、この導管部46のインフレータ接続部45との連続部は、このインフレータ接続部45から流入したガスを前後方向に分配するように整流するガス分配部46aとなっている。そして、この導管部46は、第1接合部42によって両側がエアバッグ本体部15となる主基布部21,21と接合されているとともに、第2接合部43によって下縁部が閉塞されて筒状となっている。
また、副基布部41は、サブパネル部とも呼ばれるもので、導管部46の外郭の一側及び他側(乗員側及び反乗員側)を構成する導管部構成部51,51と、これら導管部構成部51,51間に連続しインフレータ接続部45の外郭の一側及び他側を構成する延出部構成部としての接続部構成部52とを一体に備えている。そして、この副基布部41は、平面視で略M字状に形成された鰭(フィン)部となっており、中心線L1(図5)に対して線対称となっている。
各導管部構成部51は、前後方向に長手状の四角形状に形成されている。また、これら導管部構成部51は、上縁部が主基布部21,21の上縁部と略一致した状態で配置されている。そして、これら導管部構成部51は、副基布部41を中心線L1(図5)から2つ折りに折り曲げた状態で重ねられ、互いに第2接合部43によって接合されることで下部が連結されて閉塞されることにより、前後両端部が開口し上部がインフレータ接続部45と連通する導管部46の両側を構成するようになっている。
また、接続部構成部52は、副基布部41の中心線L1(図5)から2つ折りに折り曲げられて重ねられ、主接合部22によって主基布部21,21の周縁部と連続的に後端部及び下部が接合されることでインフレータ接続部45を構成する部分である。さらに、この接続部構成部52は、前端部が導管部構成部51,51から中心線L1(図5)に向けて徐々に後方へと湾曲状に傾斜する傾斜部52aとなっており、インフレータ接続部45の後端開口となる後端部が中心線L1(図5)に対して交差(直交)する非傾斜部である直線状の直線部52bとなっている。さらに、この直線部52bは、例えば導管部構成部51の後端部よりも前方に位置している。
そして、第1接合部42には、例えば縫製により、各導管部構成部51の上縁部に沿って位置する直線状の上辺部42aと、この上辺部42aに対して下方に離間され、主接合部22よりも下方に位置する(第1の)ストローク設定部としての直線状の下辺部42bと、これら上辺部42aと下辺部42bとの前端部を連結する前辺部42cと、これら上辺部42aと下辺部42bとの後端部を連結する後辺部42dとが連続的に形成されている。すなわち、この第1接合部42は、四角形枠状(ループ状)に形成されている。また、この第1接合部42の上辺部42a及び下辺部42bは、前端部及び後端部が各導管部構成部51の前端部及び後端部近傍に延びている。さらに、下辺部42bは、例えば各導管部構成部51の上下方向の中央部よりも下方に位置している。そして、上辺部42a、前辺部42c及び後辺部42dは、それぞれ主接合部22と交差している。
また、第2接合部43は、各導管部構成部51の下縁部近傍を前後両端部に亘って連続して接合するものであり、例えば縫製により形成され、下辺部42bに対して所定の距離X、下方に離間されて位置し、この下辺部42bと略平行な直線状となっている。したがって、導管部46は、第1接合部42によって両側部が主基布部21,21と接合され、かつ、この第1接合部42の下辺部42bよりも下方の部分、換言すれば第1接合部42と第2接合部43との間の部分が、主基布部21(エアバッグ本体部15)に対して離間された離間部Pとなる。このため、導管部46、特にガス分配部46aは、第1接合部42(下辺部42b)と第2接合部43との間の距離Xにより車幅方向への膨張ストロークが設定される。すなわち、この導管部46は、第1接合部42(下辺部42b)よりも下方の離間部Pにおいて、いわば主基布部21,21(エアバッグ本体部15)に対して車幅方向への膨張を規制する規制部すなわち吊り紐として作用することで、特にガス分配部46aに対応する位置でのガス導入部29の車幅方向への膨張が距離Xの2倍程度に規制される。したがって、図3に示すように、第1接合部42(下辺部42b)と第2接合部43との距離Xが大きいほど、換言すれば、第1接合部42(下辺部42b)を相対的に上方に位置させて第2接合部43から離間するほど、導管部46(ガス導入部29)が車幅方向に大きく膨張し、第1接合部42(下辺部42b)と第2接合部43との距離Xが小さいほど、換言すれば、第1接合部42(下辺部42b)を相対的に下方に位置させて第2接合部43に接近させるほど、導管部46(ガス導入部29)の車幅方向への膨張が抑制されるようになっている。
さらに、図2に示すテザー部17は、エアバッグ10を車室に連結するためのものであり、吊り紐、テザー、テザーベルト、あるいはストラップなどとも呼ばれる。
また、カバー体は、ガーニッシュあるいはピラーガーニッシュとも呼ばれるもので、ルーフサイド部の最前部のピラー及び最後部のピラーのほぼ全長に配置され、テザー部を覆うとともに、折り畳んだエアバッグ10の一部を覆うようになっている。そして、このカバー体は、エアバッグ10の展開時に一部が屈曲することによりエアバッグ10を膨張展開可能としている。
一方、インフレータは、円柱状のインフレータ本体部を備え、このインフレータ本体部に、薬剤を燃焼させる燃焼式(パイロテクニックタイプ)、ガスを高圧で貯蔵する貯蔵式(ストレージタイプ)、あるいはこれら燃焼式と貯蔵式とを組み合わせたハイブリッド式などのガス発生手段が内蔵されている。そして、このインフレータ本体部には、ガスを噴射するガス噴射部が設けられ、このガス噴射部が接続管によりエアバッグ10のインフレータ接続部45に接続されている。また、インフレータ本体部には、ハーネスと呼ばれる電線が接続されるコネクタ部が設けられている。
さらに、制御装置は、インフレータに電気的に接続されている。
また、形状保持部材は、所定の形状に折り畳まれたエアバッグ10の形状を保持して折り崩れを防止するもので、破断可能なスリットを設けた筒状部材や、破断可能な粘着テープなどが用いられる。
そして、エアバッグ10を製造する際には、まず、図4に示すように、予め所定の形状に構成した一方の主基布部21と他方の主基布部21とを、エアバッグ本体部15(図2)の内面となる主面を上側に向けた状態で互いに離間して平面上に並べ、これら主基布部21,21間に副基布部41を、主基布部21,21の互いに対向する側辺に沿って導管部構成部51を沿わせ、かつ、副バッグ部16(図2)の内面となる主面を上側すなわち反主基布部21側に向けた状態で重ねて配置する。
次いで、図5に示すように、主基布部21,21と、副基布部41の導管部構成部51,51とを、例えばミシンなどの縫製装置を用いてそれぞれ接合してループ状の第1接合部42を形成する。この結果、副基布部41が主基布部21,21に対して一体的に取り付け固定される。なお、このとき、第1接合部42は、下辺部42bの位置を導管部構成部51,51の上下方向に適宜設定することで、導管部46(ガス導入部29)の膨張ストロークを設定する。
さらに、これら一体的に固定された主基布部21,21と副基布部41とを、この副基布部41の中心線L1に沿って2つ折りに折り曲げて重ねる(図6)。
この後、図7及び図8に示すように、主基布部21,21を折り返して副基布部41の下縁部を露出させ、この露出した副基布部41の下縁部近傍を、例えばミシンなどを用いて直線状に接合して第2接合部43を形成する。この結果、導管部構成部51,51が筒状に接合されて導管部46が構成される。
そして、図9及び図10に示すように、主基布部21,21を元に戻して互いに重ね合わせ、図2及び図11に示すように、主接合部22の周辺接合部33及び区画接合部35によって接合することで、気室34(膨張室27,28)及びガス導入部29、すなわちエアバッグ本体部15を構成する。この結果、気室34(膨張室27,28)がガス導入部29を介してインフレータ接続部45と連通するエアバッグ10が完成する。
このエアバッグ10の折畳方法は、種々の方法を採ることができるが、例えば下側部をロール状に折り畳むとともに、上側部を蛇腹状に折り畳む。
そして、このエアバッグ装置(カーテンエアバッグモジュール)を車室内に持ち込み、ヘッドライニング及びピラーガーニッシュなどの内装部材が取り付けられる前に車体への取付作業を行う。この取付作業は、エアバッグ10の複数の取付部23、テザー部17、インフレータに設けたインフレータ取付部、及び、取付ブラケットをそれぞれボルトなどの固定具で車体に固定することにより行われる。また、インフレータから導出されたハーネスを車体に備えた制御装置に接続する。次いで、車体の天井パネルにヘッドライニングを取り付け、各ピラーにピラーガーニッシュを取り付けてエアバッグ装置を覆うことにより、エアバッグ装置の車体への取付作業、すなわち、折り畳んだエアバッグ10を所定面の上縁部に沿った収納位置であるルーフサイド部に配置する作業が完了する。
そして、車両の側面衝突あるいは横転などの際には、制御装置によりインフレータが作動し、このインフレータから噴射されるガスがインフレータ接続部45から副バッグ部16の導管部46内へと導入される。このとき、導管部46(ガス導入部29)は、図3に示すように、各導管部構成部51の第1接合部42(下辺部42b)と第2接合部43との間の部分である離間部Pにより、第1接合部42(下辺部42b)と第2接合部43との間の距離Xの約2倍を大きく超えて過剰に膨張しない。このため、導管部46に流入したガスのうち、導管部46(ガス導入部29)の膨張に使用されるガスが抑制され、大部分がこの導管部46(ガス導入部29)を膨張させることなく円滑に通過する。
そして、副バッグ部16の導管部46のガス分配部46aにより分配されて前後両端部から噴出したガスは、図2に示す各膨張室27,28へと流入する。この結果、エアバッグ10の蛇腹状に折り畳んだ上部が迅速に膨張展開して、ヘッドライニング及び前後のピラーガーニッシュを押しのける。この後、膨張室27,28の気室34がそれぞれ膨張することにより、エアバッグ10が車室の側部内面である所定面に沿った所定方向である略下方に迅速にカーテン状に膨張展開して、窓部及びセンターピラーなどを覆い、側方に投げ出されてくる乗員を拘束してその頭部などを保護する。
このように、本実施の形態によれば、副基布部41同士を第2接合部43によって接合して筒状に構成する導管部46の両側の位置で主基布部21,21と副基布部41とを第1接合部42で接合することにより、吊り紐などの別途の膨張規制部材を用いることなく導管部46が主基布部21,21間で突っ張ってエアバッグ本体部15のガス導入部29での両側方向への膨張を規制するので、簡単な構成でガスの導入によるガス導入部29の位置でのエアバッグ本体部15の過大な膨張を抑制できる。
すなわち、ガスの分配用の副バッグ部16を、エアバッグ本体部15のガス導入部29での過大な膨張を規制する膨張規制部材として利用できるので、これらを別途備える構成と比較して構成を簡略化でき、製造コストも低減できる。
そして、ガス導入部29の膨張に使用されるガスが抑制されるので、ガスが気室34に迅速かつ円滑に供給され、インフレータの出力を必要以上に大きくすることなく、エアバッグ10を迅速に膨張展開させることができる。したがって、ガスが起動初期から大量に噴出される特性のインフレータを用いる必要がなくなるので、エアバッグ本体部15の耐圧強度を向上させる必要もなく、補強によるコストアップや折り畳み嵩の増加を防止できる。
また、副バッグ部16が、導管部46と連通してエアバッグ本体部15から延出しガスを内部に流通させるインフレータ接続部45を備えることにより、この副バッグ部16をインフレータ、あるいはインフレータと接続されたパイプなどのガス供給源との接続用としても利用でき、1つの副バッグ部16に、ガスの分配、エアバッグ本体部15の膨張の規制、及びガス供給源との接続の3つの機能を持たせることができるので、構成をより簡略化できる。
なお、上記の第1の実施の形態において、図12に示す第2の実施の形態のように、第1接合部42の下辺部42bと第2接合部43とを一体に形成して共用してもよい。この場合には、第1接合部42(下辺部42b)と第2接合部43との間の距離Xが0となり、導管部46の略全体がエアバッグ本体部15(主基布部21,21)と一体に接合されて離間部Pが実質的に形成されず、導管部46の車幅方向への必要以上の膨張をより確実に抑制できるとともに、第1接合部42を形成する工程と第2接合部43を形成する工程とが別個に必要なくなるので、製造性をより向上できる。
また、図13に示す第3の実施の形態のように、エアバッグ本体部15を形成する主基布部21を、インフレータ接続部45を構成する接続部構成部52を一体に形成することで1枚とし、副基布部41を導管部構成部51として一対用いても、上記の各実施の形態と同様に構成できる。
次に、第4の実施の形態を図14ないし図16を参照して説明する。なお、上記の第1の実施の形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態のエアバッグ10は、エアバッグ本体部15のガス導入部29を後部上側に備え、副バッグ部16の前端側がこのガス導入部29に収容され、かつ、この副バッグ部16のインフレータ接続部45がエアバッグ本体部15の後部上側から後方に向けて延出するものである。
エアバッグ本体部15は、1枚の略線対称な主基布部21により構成され、この主基布部21を中心線L2に沿って2つ折りに折り曲げて重ね、主接合部22により接合することで袋状に形成される。
また、副バッグ部16は、四角形状の1枚の線対称な副基布部41によって構成され、主基布部21と中心位置を合わせて重ねられて第1接合部42により主基布部21と接合される(図15)とともに、中心線L2に沿って主基布部21とともに2つ折りに折り曲げて重ね、第2接合部43により下縁部が接合されることで、導管部46とインフレータ接続部45とが一直線上(同軸上)に位置する直管状に構成される。
そして、この構成では、導管部46が主基布部21,21間で突っ張ってエアバッグ本体部15のガス導入部29での両側方向への膨張を規制する(図16)ので、簡単な構成でガスの導入によるガス導入部29の位置でのエアバッグ本体部15の過大な膨張を抑制できるなど、上記の各実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、上記の各実施の形態において、エアバッグ10は、所定面に沿って面状に膨張展開する適宜のエアバッグ装置に適用できる。
本発明は、例えば自動車の側部の窓部に沿って取り付けられ展開することで乗員を保護するエアバッグに適用できる。
10 エアバッグ
15 エアバッグ本体部
16 副バッグ部
21 主基布部
29 ガス導入部
34 気室
41 副基布部
42 側部接合部としての第1接合部
43 導管部構成接合部としての第2接合部
45 延出部としてのインフレータ接続部
46 導管部

Claims (2)

  1. ガスを導入するガス導入部、及びこのガス導入部から導入されたガスにより膨張する気室を備え、両側に位置する主基布部により扁平な袋状に形成されたエアバッグ本体部と、
    前記ガス導入部内に少なくとも一部が位置してガスを前記気室へと通過させる筒状の導管部を備え、前記主基布部と別体の副基布部により形成された副バッグ部とを具備し、
    前記副基布部同士を接合して前記導管部を筒状に構成する導管部構成接合部と、
    前記導管部の両側の位置で前記主基布部と前記副基布部とを接合する側部接合部とが設けられた
    ことを特徴とするエアバッグ。
  2. 副バッグ部は、導管部と連通してエアバッグ本体部から延出しガスを内部に流通させる延出部を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ。
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