JP6004553B1 - コンクリート表層における真空脱水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】含水量が少なくて表面に微細な凹凸の多いコンクリートであっても、オーバーマットを確実に密着させることができて高い真空度を得ることができるコンクリート表層における真空脱水処理方法を提供する。【解決手段】コンクリート3を打設し、表面を押圧することによって、コンクリート3の内部に含有した水分を表面に浮上せしめ、ろ過マット2の外周縁形状よりも所定幅だけ大きく形成した気密性のオーバーマット1を、ろ過マット2およびコンクリート3の表面における浮上水31の上に被覆して、このオーバーマット1の外周縁におけるシール部11とコンクリート3の表面とを密着せしめた後、真空ポンプPによってオーバーマット1の下面を減圧して、ろ過マット2を介してコンクリート3の表層を圧密して真空脱水する。【選択図】図5

Description

本発明は、コンクリート表層の改質技術の改良、更に詳しくは、含水量が少なくて表面に微細な凹凸の多いコンクリートであっても、オーバーマットを確実に密着させることができて高い真空度を得ることができるコンクリート表層における真空脱水処理方法に関するものである。
コンクリートを打設すると、表面に余剰なブリーディング水が浮いてくる。このブリーディング水は、コンクリート打設時のワーカビリティーの向上に寄与するが、硬化後に水分が乾燥することにより、ブリーディング水があった場所が空隙となって表層強度が弱くなってしまうことから、真空ポンプを使用してコンクリートの表層を圧密し、ブリーディング水を脱水する工法(所謂「真空コンクリート工法」)が知られている(例えば、特許文献1および2参照)。
この真空コンクリート工法は、コンクリート打設後に、その表層部からコンクリート表面のブリーディング水と内部の余剰水および残留空気を吸引排除する工法であり、この工法によって、実質的に表層部の水/セメント比を低下させて、初期強度の発現を早め、コンクリートの表面強度を高くし、コンクリートの収縮を減少させて収縮割れ等の表面欠陥の防止を図り、凍結融解抵抗性を向上させることができるものである。
具体的には、コンクリート打設直後に真空処理用マットをコンクリート表面に被せて、真空ポンプによりこの真空処理用マットの下面を減圧して真空脱水処理を行うものであり、この真空処理用マットは、上面に真空配管を接続した気密性のオーバーマットと、このオーバーマットの下面に配設したろ過マットとを積層して構成され、真空配管を真空ポンプに接続して、マット下面側をコンクリート表面に被せて、マット下面とコンクリート表面との間隙を真空ポンプにより減圧して吸水を行う。
ここで、改質の対象となるコンクリートの種類について説明する。まず、建築用コンクリートは、おおよそ、軟練りで調合時の1m当たりの単位水量が160〜185kg/mと多く、また、スランプ15〜21cm、水/セメント比55〜65%であるため、ブリーディング水は表面に自然に浮き上がってくる。したがって、建築用コンクリートに前述の真空コンクリート工法を施工する場合は、多くの場合は屋根があるため水分の損失が少なく、また、スランプが大きく余剰水分量が十分であるために、コンクリートの表面は打設時の粗均しの段階で、容易に平滑となり、しかも、オーバーマットを被せた際にも、この余剰水分にマットが付着して簡単に密着させることができる。
一方、土木用コンクリートの場合、おおよそ、練り混ぜ水(単位水量)が140〜170kg/mと少なく、また、スランプ8〜15cm、水/セメント比40〜55%であるため、コンクリートの表面に浮かび上がってくるだけの余剰水がほとんど無い上に、屋外の炎天下などで施工されることも多いため、直射日光や気温、風などの影響で表面が乾燥して固くなりやすい。
したがって、土木用コンクリートに真空コンクリート工法を施工する場合は、表面における水分が極端に少ないため、左官工が鏝による「粗均し」という工程で平滑化する作業を行う際に、鏝の動作によりコンクリートの表面が引き擦られてしまい、不可避的に溝や気泡を含んだ微細な凹凸が多数できて荒れてしまうという問題がある。
そして、このような荒れた表面状態では、オーバーマットとコンクリートの表面との密着性が不十分になり、オーバーマットを被せて真空脱水を行おうとしても、この空隙部分から外気が侵入してしまい、所望の真空度まで上昇しないという問題があった。こうして不十分な真空度のままで施工すると、所定の改善効果が得られず、不良コンクリートが成形されてしまうという問題があった。
特開平7−305509号公報 特開平11−117530号公報
本発明は、従来のコンクリート表層の改質技術に上記のような問題があったことに鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、含水量が少なくて表面に微細な凹凸の多いコンクリートであっても、オーバーマットを確実に密着させることができて高い真空度を得ることができるコンクリート表層における真空脱水処理方法を提供することにある。
本発明者が上記技術的課題を解決するために採用した手段を、添付図面を参照して説明すれば、次のとおりである。
即ち、本発明は、コンクリート3を打設し、この硬化前のコンクリート3の表面にろ過マット2を敷設する一方、この敷設されたろ過マット2の外周縁の外側近傍に沿って全周に亙り前記コンクリート3の表面を押圧することによって、当該コンクリート3の内部に含有した水分を表面に浮上せしめ、前記ろ過マット2の外周縁形状よりも所定幅だけ大きく形成した気密性のオーバーマット1を、当該ろ過マット2およびコンクリート3の表面における浮上水31の上に被覆して、このオーバーマット1の外周縁におけるシール部11とコンクリート3の表面とを密着せしめた後、真空ポンプPによって前記オーバーマット1の下面を減圧して、前記ろ過マット2を介してコンクリート3の表層を圧密して真空脱水するという技術的手段を採用したことによって、コンクリート表層における真空脱水処理方法を完成させた。
また、本発明は、コンクリート3を打設し、この硬化前のコンクリート3において、少なくともろ過マット2の外周縁形状よりも所定幅だけ外側の範囲のコンクリート3の表面を押圧することによって、当該コンクリート3の内部に含有した水分を表面に浮上せしめ、この押圧位置に縁部が位置するように前記ろ過マット2を敷設する一方、このろ過マット2の外周縁形状よりも所定幅だけ大きく形成した気密性のオーバーマット1を、当該ろ過マット2およびコンクリート3の表面における浮上水31の上に被覆して、このオーバーマット1の外周縁におけるシール部11とコンクリート3の表面とを密着せしめた後、真空ポンプPによって前記オーバーマット1の下面を減圧して、前記ろ過マット2を介してコンクリート3の表層を圧密して真空脱水するという技術的手段を採用したことによって、コンクリート表層における真空脱水処理方法を完成させた。
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、スランプが5〜15cmで、単位水量が140〜170kg/m、かつ、水/セメント比が40〜55%の範囲のコンクリート3を用いるという技術的手段を採用することができる。
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、鏝を摺動して、敷設されたろ過マット2の外周縁のコンクリート3の表面を押圧するという技術的手段を採用することもできる。
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、振動装置を載置し、この振動装置の自重および振動によって、敷設されたろ過マット2の外周縁のコンクリート3の表面を押圧するという技術的手段を採用することもできる。
本発明は、コンクリートを打設し、この硬化前のコンクリートの表面を押圧することによって、当該コンクリートの内部に含有した水分を表面に浮上せしめ、前記ろ過マットの外周縁形状よりも所定幅だけ大きく形成した気密性のオーバーマットを、当該ろ過マットおよびコンクリートの表面における浮上水の上に被覆して、このオーバーマットの外周縁におけるシール部とコンクリートの表面とを密着せしめた後、真空ポンプによって前記オーバーマットの下面を減圧して、前記ろ過マットを介してコンクリートの表層を圧密して真空脱水することによって、含水量が少なくて表面に微細な凹凸の多いコンクリートであっても、オーバーマットを確実に密着させることができて高い真空度を得ることができる。
したがって、本発明のコンクリート表層における真空脱水処理方法によれば、未硬化コンクリートのチキソトロピー性および圧密作用を巧みに利用して僅かな水分を表面に浮上させて、オーバーマットを密着させることができ、高い真空度を実現することにより、脱水を確実に行うことができ、高い改質効果が得られることから、産業上の利用価値は頗る大きい。
本発明の第1実施形態の真空脱水処理方法の工程を表わす説明斜視図である。 本発明の第1実施形態の真空脱水処理方法の工程を表わす説明斜視図である。 本発明の第1実施形態の真空脱水処理方法の工程を表わす説明断面図である。 本発明の第1実施形態の真空脱水処理方法の工程を表わす説明斜視図である。 本発明の第1実施形態の真空脱水処理方法の工程を表わす説明断面図である。 本発明の第2実施形態の真空脱水処理方法の工程を表わす説明斜視図である。 本発明の第2実施形態の真空脱水処理方法の工程を表わす説明斜視図である。
『第1実施形態』
本発明の第1実施形態を図1から図5に基づいて説明する。図中、符号1で指示するものはオーバーマットであり、符号2で指示するのはろ過マット、符号3で指示するものはコンクリートである。
本発明のコンクリート表層における真空脱水処理方法について以下に説明する。まず、コンクリート3を打設する。本実施形態では、単位水量(練り調合時の1m当たりの水量)が140〜170kg/mで、かつ、水/セメント比が40〜55%の範囲のコンクリート3を用いる。このコンクリート3の条件は、所謂「土木用」コンクリートであり、上記条件のほか、スランプ8〜15cm、水/セメント比40〜55%、強度27〜40MPa程度であるという特徴を有している。
コンクリートの打設方法は、常法に従い、バイブレータ等での締め固めや、木鏝などによる粗均しを行った後、コンクリート表面のブリーディングが安定状態になるまでそのまま静置する。
そして、この硬化前のコンクリート3の表面にろ過マット2を敷設する(図1参照)。この開始タイミングとしては、コンクリート3のブリーディングが70〜90%で貫入値200〜700Nにすることが、短時間で効率よく脱水できるため好ましい。貫入値とは、50φプレートをコンクリートに沈める時の抵抗値を貫入計で測定したものである。
前記ろ過マット2は、通水性および通気性を有する有孔のメッシュ素材(生地)あるいはポーラス体などであり、例えば、熱可塑性合成繊維で織成されたセメント粒子不透過性の高密度織物を採用するのが好ましく、特に、熱可塑性合成繊維で織成され、かつ、その少なくとも片面を熱圧着処理してなる高密度織物であるか、または、この高密度織物をフィルター層とし、その裏面に透水層として通水・通気容易に不織布を接着剤や縫いつけにより貼り合わせてなる積層織物が好ましい。
この積層織物としては、特に、透水層の不織布において、スパンボンド不織布ならびにニードルパンチ不織布、またはスパンボンド不織布を基布としてその片面に合成樹脂ウエブを積層した不織布、のうちの何れかを使用し、ホットメルトレジンからスパンボンド製法によって形成した接着シートを使用し、この接着シートを介して、熱圧着により前記織物と不織布とを接着した積層織物を採用することができる。
また、高密度織物としては、例えば、ポリアミドやポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアクリル、ポリ塩化ビニリデン等の熱可塑性合成繊維の撚合糸や引揃糸で構成された高密度織物が好ましい。この際、織物表面の熱圧着処理は、熱可塑性合成樹脂の種類によって差があるが、ヒートカレンダーロールにより90〜220℃の温度で行うことができる。
更にまた、この複合織物において、フィルター層の裏面に貼り合わせた透水層は、天然繊維や合成繊維の織布、または不織布等の材料を選択することができ、本実施形態では不織布を採用し、スパンボンド不織布ならびにニードルパンチ不織布、またはスパンボンド不織布を基布としてその片面に合成樹脂ウエブを積層したものなどを採用することができる。
そして、織物の裏面に透水層を貼り合わせてろ過マット2を構成する方法は、糸による縫合、接着剤による部分接着、接着面の繊維の融解によるホットメルト接着法などがある。特に、熱可塑性樹脂からスパンボンド法により製造した接着シートを使用して貼り合わせたろ過マット2は、熱可塑性樹脂の交絡した長繊維が、織物のフィルター層と透水層とを接着し、かつ、シート面域には、長繊維同士で形成した隙間があるため、織物と透水層との接着面には、透水可能な多数の間隙(通水路)を形成することができる。
このような高密度織物のろ過マット2は、緻密に織り込まれた撚合糸や引揃糸がセメント粒子の透過流出を阻止し、水のみをろ過をすることができる。また、片面を熱圧着処理(ヒートカレンダー処理など)で熱圧着した高密度織物のろ過マット2は、熱圧着により撚合糸や引揃糸束の表面に露出する隣接繊維同士が部分的に融着して形成した微細な網目によって、セメント粒子の透過流出を阻止することができる。更にまた、前記のように透水層を設けた積層織物のろ過マット2は、透水層による水の排出を容易にするため、水のろ過速度が大きく、単位時間当たりの排水量を多くすることができる。
また、前記積層織物において、透水層のスパンボンド不織布またはニードルパンチ不織布は、前記織物と真空処理用マット(または適宜設けることができる適当な支持体)との間に、適度の厚みのある通水路を形成している。特に、透水層に合成繊維ウエブを積層した不織布を利用すれば、通水路を確保でき、ろ過マット2の通水抵抗を低下させるのに有効である。
また、このろ過マット2をセメント粒子不透過性の高密度織物とすることにより、真空脱水処理中に、このろ過マット2によってセメント粒子が完全にコンクリート中に残されて余剰水と残留空気だけが排出され、コンクリート表層のセメント成分を全く失うことがないので、本発明の脱水真空処理をした後の表面強度を一層高めることができる。
次に、この敷設されたろ過マット2の外周縁の外側近傍に沿って全周に亙り前記コンクリート3の表面を押圧する(図2参照)。本実施形態では、鏝を摺動して、敷設されたろ過マット2の外周縁のコンクリート3の表面を押圧することができ、例えば、外周縁から5cm以上(好ましくは5〜40cm程度)の幅の範囲を押圧する。
また、本実施形態では、振動装置を載置し、この振動装置の自重および振動によって、敷設されたろ過マット2の外周縁のコンクリート3の表面を押圧することもできる。振動装置としては、例えば、バイブレータープレートや回転円盤を有する動力フロートなどを採用することができる。こうして機械化することにより、押圧時の作業負荷を軽減することができる。
このように、コンクリート3の表面を押圧することによって、未硬化コンクリートのチキソトロピー性および圧密作用を巧みに利用して、当該コンクリート3の内部に僅かに含有した水分を表面に浮上させることができる(図3参照)。
そして、前記ろ過マット2の外周縁形状よりも所定幅(本実施形態では20〜30cm)だけ大きく形成した気密性のオーバーマット1を、当該ろ過マット2およびコンクリート3の表面における浮上水31の上に被覆して、このオーバーマット1の外周縁におけるシール部11とコンクリート3の表面とを密着せしめる(図4参照)。本実施形態におけるオーバーマット1およびろ過マット2の平面形状は何れも略矩形であり、このシール部11は「のりしろ」として機能するものである。なお、本実施形態におけるオーバーマット1には、例えば、織物等のメッシュシートにポリ塩化ビニルやゴムをコーティングして気密性および防水性を付与したものを採用する。
然る後、真空ポンプPによって前記オーバーマット1の下面を減圧して、前記ろ過マット2を介してコンクリート3の表層を圧密して真空脱水する(図5参照)。
この際、コンクリート3の浮上水31にオーバーマット1のシール部11を密着させなかった場合に真空ポンプPで吸引しても真空度が30%前後までしか上昇しなかったのに対して、本実施形態では、60%以上(ゲージ圧−0.06MPa以下)の真空度を得ることができた。コンクリートの改質効果は主に真空度に依存するものであって、処理時間の長さはほとんど影響しないため、このような高い真空度を実現することにより、脱水を確実に行うことができ、高い改質効果が得られるのである。
『第2実施形態』
次に、本発明の第2実施形態を図6および図7に基づいて説明する。本実施形態では、まず、コンクリート3を打設し、この硬化前のコンクリート3において、少なくともろ過マット2の外周縁形状よりも所定幅だけ外側の範囲のコンクリート3の表面を押圧することによって、当該コンクリート3の内部に含有した水分を表面に浮上せしめる。
この際、押圧範囲は、図6に示すように、敷設すべきろ過マット2のサイズを想定して、そのろ過マット2の外周縁形状よりも所定幅だけ大きい範囲に該当する位置のみを押圧しても良いし、ろ過マット2の外周縁部のみに限らず、敷設位置全体を押圧しても良い。
こうすることにより、粗均しの施工範囲(位置)および施工時と、ろ過マット2の敷設範囲(位置)および敷設時にズレが生じる場合であっても(実際の施工ではむしろこの場合の方が多い)、浮上水31による密着部位を形成しておくことができる。
そして、この押圧位置に縁部が位置するように前記ろ過マット2を敷設する(図7参照)。然る後、第1実施形態と同様に、このろ過マット2の外周縁形状よりも所定幅だけ大きく形成した気密性のオーバーマット1を、当該ろ過マット2およびコンクリート3の表面における浮上水31の上に被覆して、このオーバーマット1の外周縁におけるシール部11とコンクリート3の表面とを密着せしめた後、真空ポンプPによって前記オーバーマット1の下面を減圧して、前記ろ過マット2を介してコンクリート3の表層を圧密して真空脱水する。
本発明の第1実施形態または第2実施形態の真空脱水処理を行った後の工程としては、オーバーマット1およびろ過マット2を除去して、コンクリート3の表面に、必要に応じて、膜養生剤(例えばエマルジョン)を表面均一に所定量だけ撒布し、直ちに、金鏝押さえにより表面仕上げを行い、そのまま湿潤養生硬化させることによって、コンクリートの表面の最終処理を行うことができる。
また、別の方法として、本発明の真空脱水処理後、オーバーマット1およびろ過マット2を除去して、直ちに、コンクリート3の表面に硬質骨材混合粉とセメント給水分の水とを表面均一に所定量だけ撒布し、直ちに、金鏝押さえにより表面仕上げを行い、同様に養生硬化させることによって、コンクリートの表面の最終処理を行うこともできる。
本発明は、概ね上記のように構成されるが、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、オーバーマット1およびろ過マット2の平面形状は略矩形に限らず、施工現場に応じて変形することができる。
また、コンクリート3の表面を押圧して浮上水31を発生させるための手段は、鏝で摺動するものや、振動装置を載置して、自重および振動によって押圧するものに限らず、他の手段を採用することができる。また、夏場のように乾燥が早い時期や、練り混ぜ水量が少ないために極端に含水量が少ない場合には、少量の水を散布してから押圧工程を行うことができる。
更にまた、ろ過マット2の構造についても、通水性および通気性を有するものであれば、他の材料などを採用することができ、これら何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
1 オーバーマット
11 付着縁部
2 ろ過マット
3 コンクリート
31 浮上水
P 真空ポンプ

Claims (5)

  1. コンクリート(3)を打設し、この硬化前のコンクリート(3)の表面にろ過マット(2)を敷設する一方、
    この敷設されたろ過マット(2)の外周縁の外側近傍に沿って全周に亙り前記コンクリート(3)の表面を押圧することによって、当該コンクリート(3)の内部に含有した水分を表面に浮上せしめ、
    前記ろ過マット(2)の外周縁形状よりも所定幅だけ大きく形成した気密性のオーバーマット(1)を、当該ろ過マット(2)およびコンクリート(3)の表面における浮上水(31)の上に被覆して、このオーバーマット(1)の外周縁におけるシール部(11)とコンクリート(3)の表面とを密着せしめた後、
    真空ポンプ(P)によって前記オーバーマット(1)の下面を減圧して、前記ろ過マット(2)を介してコンクリート(3)の表層を圧密して真空脱水することを特徴とするコンクリート表層における真空脱水処理方法。
  2. コンクリート(3)を打設し、この硬化前のコンクリート(3)において、少なくともろ過マット(2)の外周縁形状よりも所定幅だけ外側の範囲のコンクリート(3)の表面を押圧することによって、当該コンクリート(3)の内部に含有した水分を表面に浮上せしめ、
    この押圧位置に縁部が位置するように前記ろ過マット(2)を敷設する一方、
    このろ過マット(2)の外周縁形状よりも所定幅だけ大きく形成した気密性のオーバーマット(1)を、当該ろ過マット(2)およびコンクリート(3)の表面における浮上水(31)の上に被覆して、このオーバーマット(1)の外周縁におけるシール部(11)とコンクリート(3)の表面とを密着せしめた後、
    真空ポンプ(P)によって前記オーバーマット(1)の下面を減圧して、前記ろ過マット(2)を介してコンクリート(3)の表層を圧密して真空脱水することを特徴とするコンクリート表層における真空脱水処理方法。
  3. スランプが5〜15cmで、単位水量が140〜170kg/mで、かつ、水/セメント比が40〜55%の範囲のコンクリート(3)を用いることを特徴とする請求項1または2記載のコンクリート表層における真空脱水処理方法。
  4. 鏝を摺動して、敷設されたろ過マット(2)の外周縁のコンクリート(3)の表面を押圧することを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載のコンクリート表層における真空脱水処理方法。
  5. 振動装置を載置し、この振動装置の自重および振動によって、敷設されたろ過マット(2)の外周縁のコンクリート(3)の表面を押圧することを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載のコンクリート表層における真空脱水処理方法。
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