JP6002215B2 - 超合金基材を熱及び腐食から保護するための多層被覆系 - Google Patents

超合金基材を熱及び腐食から保護するための多層被覆系 Download PDF

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Description

本発明は、タービンエンジン構成部品の用途に適する、熱的に安定で腐食保護性の多層被覆系に関し、より詳細には、平滑な、熱的に安定で腐食保護性の多層被覆系、並びにリン酸塩系バインダーに分散された金属酸化物粒子を含むスラリーを塗布することにより形成される下塗り層、リン酸塩系バインダーに分散された金属酸化物顔料粒子を含むスラリーを塗布することにより形成される第2の層、及び実質的に顔料を含まないリン酸塩系バインダーを含むスラリーを塗布することにより形成される任意選択のシールコート層を含む、前記被覆系を製造する方法に関する。
タービンエンジン部品表面は、タービン燃焼プロセスに由来する高温気体に曝露される。タービンエンジンの超合金材料は、その高温安定性及び耐腐食性に基づき選択される。周知の超合金、例えばInconel(商標)718、Inconel(商標)722、及びUdimet(商標)720等のニッケル系超合金は、酸化及び腐食損傷に対して良好な耐性を示す。しかし、これらの材料であっても、高温過酷条件下では分解が生じる。構成部品表面における酸化及び腐食反応は、金属損耗及び壁厚損失を引き起こす可能性がある。金属が損失すると、各構成部品上の応力が急速に増加し、最終的に部品の不具合を引き起こす可能性がある。従って、これらの構成部品に対して、酸化及び腐食による分解からこれらを保護するために、保護性の被覆が塗布される。
タービンエンジン構成部品、特にコンプレッサーローターブレードを保護するために、様々な耐腐食性の層及び多層被覆系が提案及び利用されている。先行技術の被覆系の評価から、その機能特性及び外観における一般的欠陥、並びにいくつかの考え得る故障モードが明らかとなった。
例えば、先行技術の市販多層被覆系は、より低い稼働温度で用いるように設計され、そして最高1200°Fまで有効な保護を提供する。しかし、この先行技術の被覆系は、進歩したより新しいエンジンで用いた場合には、エンジンの高い作動温度(≧約1300°F)において、クラッキング及び層間剥離を生じる傾向がある。図1は、Inconel(商標)718基材に由来する先行技術被覆系を、その設計作動温度を顕著に上回る温度である1400°Fに145時間曝露したときの層間剥離を示す。
図2は、先行技術の多層被覆系と関連したその他の課題又は問題点を示す。図2の先行技術のコーティングされた基材は、「粗粒状」コーティングの外観(すなわち、目視可能な粒子封入体)を呈する。これらの粒子封入体は、中間層を塗布した後に認められたが、シールコート層の塗布後、より顕著となる傾向がある。このような欠点は、層の塗布期間中に生ずる外部汚染、例えば空気汚染、表面の凹凸等に起因した。
先行技術に基づく被覆系と関連し得るその他の種類の考え得る課題又は問題点として、先行技術の被覆系でコーティングされた一部の部品に生ずる直径1mm〜3mmの円形スポット(すなわち、「ホワイトスポット」)が挙げられる。図2に認められるように、「ホワイトスポット」は、その色がコーティングされたブレードの残りの部分よりもかなり明るいように見え、また円形スポットの内部に過剰又は「気泡状」の物質を含む。このような「ホワイトスポット」は、シールコートを塗布した際に形成すると思われる。先行技術の多層被覆系を利用するコーティングされたブレードは、ブレード端部近傍ほど層が厚くなる「額縁」効果も示す場合があり、従って被覆接着力がより弱くなり、また端部剥離を引き起こす可能性がある。これらの欠点は、シールされた被覆表面内の凹凸であり、いずれもブレードの空力効率を低減するだけでなく、熱的攻撃及び腐食攻撃の活性部位として機能し得る。
上記で明らかにされた懸念及び不利益を踏まえ、先行技術のスラリーベース多層被覆系の表面仕上げ特性、並びに熱性能及び腐食性能に対する継続的改善が必要とされている。先行技術のスラリーベースの多層被覆系は、現在のエンジン製造業者の要求事項及び仕様を満たすが、より新しく、より進歩したエンジンで使用するには、改善を要する。従って、先行技術の被覆系の表面仕上げ特性を改善し、また通常の環境及び腐食性の環境において、改善した熱安定性を有する多層被覆系を提供するのが望ましい。
1つの態様では、本発明は、(i)リン酸塩系バインダーに分散された金属又は金属酸化物顔料粒子を含むスラリーを塗布することにより形成される、約0.5〜3.0ミルの厚さを有する下塗り層と、(ii)リン酸塩系バインダーに分散された金属酸化物顔料粒子、好ましくは酸化クロム顔料粒子を含むスラリーを塗布することにより形成される、約0.1〜1.0ミルの厚さを有する第2の層であって、金属酸化物顔料粒子が、狭い粒子径分布及び最適化された表面積に起因して、強化された分散性を有する、上記第2の層とを含む被覆系として特徴付けることができる。本発明の多層被覆系は、先行技術のスラリーベース多層被覆系と比較して、熱安定性及び腐食安定性並びに表面仕上げ特性に、改善が認められる。
なおも別の態様では、本発明は、(i)リン酸塩系バインダーに分散された酸化アルミニウム顔料粒子を含むスラリーを塗布することにより形成される、約0.5〜3.0ミルの厚さを有する下塗り層と、(ii)リン酸塩系バインダーに分散された酸化クロム顔料粒子を含むスラリーを塗布することにより形成される、約0.1〜1.0ミルの厚さを有する第2の層であって、酸化クロム顔料粒子が、メジアン粒子径(粒子径分布の50番目の百分位数として特徴付けられる)が約0.8〜2.2ミクロンである狭い粒子径分布を有し、且つ粒子の表面積が約4m/g以上である、上記第2の層とを含み、被覆系内の下塗り層及び第2の層の表面粗さが、約30μインチ以下である被覆系として特徴付けることができる。本発明の多層被覆系は、先行技術のスラリーベース多層被覆系と比較して、腐食性環境及び非腐食性環境における熱安定性並びに表面仕上げ特性に、改善が認められる。
なおも別の態様では、本発明は、(i)金属基材表面を調製するステップと、(ii)セラミック顔料が充填されたリン酸塩系バインダーをベースとするスラリーを金属基材に塗布して、約0.5〜3.0ミルの厚さを有する下塗り層を形成するステップと、(iii)下塗り層でコーティングされた基材を硬化させるステップと、(iv)リン酸塩系バインダーに分散された酸化クロム顔料粒子を含むスラリーを調製するステップであって、酸化クロム顔料粒子が約0.8〜2.2ミクロンのメジアン粒子径(粒子径分布の50番目の百分位数として特徴付けられる)を有し、且つ酸化クロム顔料粒子の表面積が約4m/g以上である、上記ステップと、(v)前記スラリーを下塗り層に塗布して、約0.1〜1.0ミルの厚さを有する第2の層を形成するステップと、(vi)下塗り層及び第2の層でコーティングされた基材を硬化させるステップとを含む、金属基材をコーティングする方法又はプロセスとして特徴付けることができる。本発明の多層被覆系は、先行技術のスラリーベース多層被覆系と比較して、表面仕上げ特性及び熱性能に、改善が認められる。
なおもさらなる態様では、本発明はプロセスによる製品として特徴付けることができ、同製品は、(i)アルミナ酸化物顔料が充填されたリン酸塩系バインダーをベースとするスラリーを金属基材に塗布して、約0.5〜3.0ミルの厚さを有する下塗り層を形成するステップと、(ii)酸化クロム顔料が充填されたリン酸塩系バインダーをベースとするスラリーを調製するステップであって、酸化クロム顔料粒子は、粒子径分布の50番目の百分位数が直径約1.0〜2.0ミクロンであり、且つ粒子径分布の90番目の百分位数は直径約3.0ミクロンを超えないことを特徴とする粒子径分布を有する、上記ステップと、(iii)酸化クロム顔料が充填されたクロム酸塩−リン酸塩バインダーをベースとする安定なスラリーを下塗り層に塗布して、約0.1〜1.0ミルの厚さを有する第2の層を形成するステップとを含む、上記プロセスにより塗布されるコーティングである。本発明の多層被覆系は、先行技術のスラリーベース多層被覆系と比較して、表面仕上げ特性及び熱的性能に改善が認められる。
本発明の上記及びその他の態様、特徴及び長所は、下記図面と併せて提示される、それらについての以下のより詳細な説明によって、より明確となる。
先行技術の多層被覆系でコーティングされたInconel 718ディスクを示す図であり、同系ではコーティングの剥落(spallation)が、1400°Fに145時間曝露後、観察された。
様々な基材に塗布された先行技術の多層被覆系の20倍光学顕微鏡画像を示す図であり、様々な欠点を呈する。
第2の層を製造するのにスラリーBが採用された本発明のコーティング系である2層式被覆系でコーティングされたパネルの、20倍光学顕微鏡画像を示す図であり、先行技術のスラリーAを用いて製造されたパネルよりも、一様に平滑性及び光沢性が高い。
バインダーにより形成されたリン酸塩系マトリックスから「突き出ている」酸化クロム顔料の特大粒子を有する、先行技術の2層式被覆系の50倍及び1000倍のSEM画像、並びにEDS解析データを示す図である。
Crの特大粒子からなる「粗粒状」封入体を有する先行技術の3層式被覆系の光学画像(20倍)及びSEM画像(1000倍)並びにEDS解析データを示す図である。
先行技術の被覆系でコーティングされたUdimet 720ブレード(サンプル191)と比較して、改善した表面仕上げ状態を有する、本発明の3層式被覆系でコーティングされたUdimet 720ブレード(サンプル21A)の画像を示す図である。
複雑な形状の超合金製部品上のコーティング厚測定箇所を示す図である。
本発明のスラリーBを用いてコーティングされた部品について、コーティング系の厚さ測定値と共に、SEM顕微鏡写真の例を示す図である。
異なる測定箇所におけるコーティング厚のグラフを示す図である。
スラリーBを用いてコーティングされた部品、及び先行技術のスラリーAを用いてコーティングされた別の部品について、それらの先端領域のSEM顕微鏡写真を示す図である。
約1400°Fの高温環境に145時間曝露された、本発明の多層被覆系でコーティングされたInconel 718ディスクを示す図である。
図12Aは、様々な多層被覆系について、高温腐食試験実施前の状態を示す図である。図12Bは、様々な多層被覆系について、高温腐食試験実施後の状態を示す図である。
微粒子系、例えば顔料粉末及び顔料含有スラリーの粒子径及び粒子径分布について測定される絶対的な数値は、試験技法及び/又は測定技法、並びに装置に強く依存することは、当技術分野において周知である。従って、本発明の粒子径D50及びD90の数値は、粒子測定機器としてMicroTrac SRA粒子アナライザーを利用するレーザー回折技法により得られたことを強調しておくのは非常に重要である。本明細書で用いる場合、「D50」とは、メジアン粒子径を意味し、粒子の50%がメジアンサイズよりも小さく、粒子の他方の50%は大きく、また「D90」とは、所定の粒子径を意味し、90%の粒子が当該粒子径よりも小さい。
また、顔料粉末の表面積(SA)に関する絶対的な数値も、測定技法及び装置に依存することも当技術分野において公知である。従って、本発明のSA数値は、Gemini2360 V4.01測定システムを利用するBET法による窒素ガス吸着法から得られたことを強調しておくのは非常に重要である。
スラリーは、そのpH、粘度、比重及び固形分によっても特徴付けられた。これらのパラメータは、D50及びD90と共に、安定性及びスラリーの劣化を試験するためにモニタリングされた。
その他の試験法及び機器が、本発明で用いられた。コーティング層の厚さは、FisherScope MMS(基材の種類に応じてEddy電流及び磁気誘導プローブ)により測定された。表面仕上げ(平滑性Ra)は、Mitutoyo Surftest 301により、横方向移動度5.1mm及び0.030”(0.76mm)カットオフで測定された。コーティングの光沢は、BYK Gardner Micro−gloss 60°により試験された。コーティングの基材への接着力及び中間層の接着力は、クロスハッチテープ試験(ASTM標準D3359に基づく)及び曲げ試験(直径6.4mmの心棒の周りに90°曲げる)により試験された。光学顕微鏡検査及びSEM/EDS解析は、コーティングの表面及び断面形状、微細構造、並びに元素組成について詳細な調査を行うために利用された。
本発明の1つの実施形態は、過酷な環境、例えばターボ機器と関連した環境等で使用するのに適する多層式被覆系である。多層式被覆系の第1の層は、ターボ機器の金属基材又は金属表面と接触し、約0.5〜3.0ミルの厚さを有する、金属又は/及び金属酸化物顔料が充填された無機バインダー、好ましくはセラミック顔料が充填された無機バインダーである。より好ましくは、第1の層又は下塗は、酸化アルミニウム(例えばアルミナ)顔料が充填されたリン酸塩系バインダーである。或いは、第1の層は、アルミナ酸化物の代わりに又はこれに加えて、ジルコニア、セリア、その他の混合された金属酸化物、及び/又はこれらを組み合わせたもの等の、その他の非金属顔料を含み得る。
第1の層又は下塗は、追加の添加物、例えば、界面活性剤、湿潤剤、及びその他の従来型の添加物等も、任意選択で含み得る。セラミック顔料に加えて、その他の微粒子金属、例えば、アルミニウム、銅、銀又はニッケル等も第1の層に含まれ得る。
第1の層と関連した無機バインダー溶液として、好ましくは酸性のリン酸塩溶液が挙げられ、より好ましくは、酸性のリン酸化合物に溶解した六価クロム化合物又はその金属塩が含まれる。このようなバインダー溶液は、これが乾燥サイクル及び硬化サイクルにおいて重合する能力、並びに良好な機械強度、可撓性の他、ある程度の耐腐食性及び耐熱性も備えつつ、連続的なガラス状マトリックスを形成する能力故に、特に有用である。
第1の層は、0.5〜3.0ミルの厚さに塗布されるが、この第1の層の好ましい厚さは0.8〜1.3ミルである。最低厚は、表面粗さ(Ra)と下塗り層の厚さとの間に認められる非常に強い相関関係により決定され、第1の層の厚さが0.8ミルに達すると、この下塗り層のRa及び多層被覆系全体のRaは、急速に低下することが認められた。下塗り層の最大厚は、多層被覆系全体の目標とする又は規定された厚さにより決定されるのが一般的である。被覆系に対する機能的要件を超えてまで層を塗布しないのが通例であり、また望ましい。
下塗り層の表面粗さは、第2の層及び任意選択のシールコート層の両方の表面粗さに影響を及ぼすので、これを管理することが重要である。好ましくは、下塗り層の表面粗さ(Ra)は、30μインチ以下、より好ましくは20μインチ以下であるべきである。下塗り層の表面粗さが粗すぎる場合(例えば、30μインチ超)には、さらに高値の表面粗さが、第2の層及び任意選択のシールコート層に生ずる可能性がある。換言すれば、下塗り層の表面粗さが高すぎる場合には、第2の層及び任意選択のシールコート層の塗布期間中に、表面粗さを是正(すなわち下方調節)しようとしても、それは実行不能又は不可能である。
多層式被覆系の第2の層は、規定された粒子径、粒子径分布(PSD)、及び表面積(SA)を有する微細な金属酸化物顔料を含む。好ましくは、第2の層は、酸化クロム(例えばCr)顔料が充填されたリン酸塩系バインダーである。当技術分野において公知なように、任意のリン酸塩系バインダーが利用可能である。好ましくは、リン酸塩系バインダーは、クロム酸塩−リン酸塩である。第2の層のクロム酸塩−リン酸塩バインダーは、酸性のリン酸塩化合物に溶解したクロム酸塩化合物又はその金属塩を含むのが一般的である。第2の層は、第1の層に約0.1〜1.0ミルの厚さで塗布される。
好ましい実施形態では、酸化クロム顔料粒子は、メジアン粒子径D50(PSDの50番目の百分位数として特徴付けられる)が約0.8〜2.2ミクロン、そして特大粒子径D90(PSDの90番目の百分位数として特徴付けられる)でも約3.0ミクロンを超えない、狭いPSDを有する。粒子の好ましいSAは、少なくとも4m/g〜5m/g、より好ましくは約6m/gである。好ましい実施形態の酸化クロム顔料粒子(粉末IIとして表す)の特性を、表1に示す。比較のため、先行技術の多層被覆系は、メジアン粒子径D50が2.5ミクロン、特大粒子径D90が3.5〜3.7ミクロン、SAが3.0〜3.5m/gである酸化クロム顔料粒子を含む第2の層を有する(表1では、粉末Iとして表す)。
それぞれのスラリーは、上記粉末を利用して調製したが(粉末毎に5重のスラリーサンプル)、かかるスラリーを、以下スラリーA(先行技術のスラリー)及びスラリーB(本発明のスラリー)と呼ぶ。重要なこととして、スラリーA中の粉末Iを分散するステップでは、長時間のボールミル粉砕段階を必要としたが、一方粉末IIでは、高せん断混合ステップを30分未満実施した後に、スラリーB中に非常に良好な分散が実現したことに留意されたい。両スラリーは、コーティングを施す前に500メッシュスクリーンを通して篩い分けされた。これは、スラリー製造プロセスを単純化及び短縮化するのは明らかであり、従って大スケール製造にとって重要な実用的長所となる。
篩い分け後の、調製済みスラリーA及びBについて、分粒結果を表2に示すが、非常に良好なサンプル間再現性が、D50(±0.3μm)及びD90(±0.5μm)に認められた。データから認められるように、メジアン粒子径D50及び特大粒子径D90が低下したCr粉末粒子を利用することにより、第2の層のスラリーでも、メジアン粒子径の低下及び特大粒子D90サイズの低下が実現した。
表2は、下記の2層式被覆系でコーティングされた部品の粗さ及び光沢も示す。2インチ×4インチのスチールパネル(1010カーボンスチール、調製済みの各スラリーサンプルについて3重のパネル)を、基層(厚さ約25〜30μm)でコーティングし、350℃で0.5時間乾燥及び硬化させ、次にスラリーA(A群パネル上)又はスラリーB(B群パネル上)でエアースプレーした。コーティングされたパネルを、次に350℃で0.5時間乾燥及び硬化させて、2層式被覆系の第2の層を形成した。第2の層の厚さは、5〜7μmを目標とした。
これらのデータから分かるように、スラリーBでコーティングされたパネルは、スラリーAでコーティングされたパネルよりも、一様に平滑性及び光沢性が高かった。光学顕微鏡データ(図3)でも、かかる結果を確認した。A群のパネル表面は、より粗く見え、また「粗粒状」の外観(すなわち、分離した粒子からなるいくつかの封入体を表す)も有した。SEM/EDS解析データ(図4)は、これらの封入体は、バインダーにより形成されたリン酸塩マトリックスから「突き出た」酸化クロム顔料からなる特大粒子であることを示した。コーティング中のこれらの粒子封入体は、スラリー中の特大のCr顔料粒子の存在に起因する一方、スラリー中の特大粒子径D90が低下すると、その結果、コーティング中の粒子封入体の量が有意に減少することも判明した。
このような特大の酸化クロム粒子は、実質的に顔料を含まないクロム酸塩−リン酸塩バインダーを含む、追加の任意選択の層であるシールコートを第2の層の上に設ける3層式被覆系では、より激しい「粗粒状」の外観さえも引き起こす。シーラーは、約0.05〜0.1ミル(約1〜2.5μm)の最低厚で、第2の層のコーティング上に塗布され得る。
図5には、先行技術の3層式被覆系が塗布されたスチール試験パネルの光学画像(20倍)及びSEM画像(1000倍)を示す。注目した粒子のEDS解析結果に基づくと、周囲を取り巻くマトリックス全般と比較して、Cr含有量は有意に高く、またMg及びP含有量は急激に減少していると考えられる。特に、注目した粒子は、重量割合(%)として、Cr含有量54.8%、Mg含有量2.7%、O含有量35.8%、及びP含有量5.4%を示す一方、周囲を取り巻くマトリックスは、Cr測定含有量6.7%、Mg含有量10.9%、O含有量53.2%、P含有量28.0%を示す。
関連するEDS解析結果と共に、図5の画像に基づくと、塗布されたコーティング中に存在するCrの特大粒子は、いずれも厚さ約5ミクロンのシールコート層で完全に被覆することはできないと考えられる。特大粒子のCr含有量を、周囲を取り巻くマトリックスと比較すると、これらの特大粒子は、表面から突き出ており、また様々なマトリックス領域内のコーティングのその他の部分と比較して、シールコート層による被覆が有意に低下していることが示唆される。さらに、シールコート層のガラス状マトリックスと突き出たCr粒子の反射率が異なり、かかる相違により、上記特大粒子は目視上際立つようになり、従ってシールコート層塗布後に、コーティングの外観をより「粗粒状」にせしめる。
Crの特大粒子径に応じて、そのシールコート層による被覆は変化する(例えば、Cr粒子が小さいほど、被覆の程度は高くなり、またCr粒子が大きいほど、被覆の程度は低くなる)。しかし、表面から粒子が突き出ているため、粒子最上部のシールコート層は、その他のマトリックスよりも常に薄くなる。従って、スラリー中の特大のCr粒子の数及びサイズを低減すれば、かかる低減は、被覆系全体の品質に対してオーバーアーチング効果を有する。
本発明の粒子径及びPSDを有する酸化クロムを利用すれば、欠点を有意に低減し、また多層被覆系の表面仕上げを改善させること、すなわち、粗さを低減させ且つ光沢性を向上させることが可能であることが判明した。図6は、先行技術の被覆系でコーティングされたUdimet 720ブレード(サンプル191:典型的なRa=19〜22μインチ、典型的な光沢率(%)=40〜50%)と比較して、表面仕上げが改善した本発明の3層式被覆系でコーティングされたUdimet 720ブレード(サンプル21A:典型的なRa=10〜15μインチ、典型的な光沢率(%)=75〜80%)を示す。
第2の層は、追加の添加物、例えば、界面活性剤、腐食阻害剤、粘度調節剤、湿潤剤、及び被覆系の酸化及び腐食保護性を高めるのみならず、改善した塗布及び美的特性を提供するその他の従来型の添加物を含み得る。酸化クロム顔料に加えて、その他の微粒子の金属酸化物顔料が第2の層に含まれ得る。
本発明のスラリー(表2のスラリーB)は、先行技術のスラリー(表2のスラリーA)と比較して、コーティング系の基層上の第2の層について、強化した噴霧性及びより均一な被覆を一様に提供することも認められた。特に複雑な形状の部品をコーティングすべきとき、並びにコーティングの任意の端部の不均一性及び「額縁」状態が、コーティングされた部品の硬化期間中及び耐用年数期間中に生じたコーティングのクラッキング、及び端部上の剥離を通じて稼働不具合の可能性を生み出すときには、これが、大スケール製造プロセスにおける重要な実用的長所となるのは明らかである。これらの視覚的観察所見は、部品4−196及び部品21−197として表される2つの超合金製の複雑な形状をした長方形の部品について実施した、コーティング厚の均一性に関するSEM比較試験により確認されたが、この場合、第2の層は、スラリーA(先行技術)及びスラリーB(本発明)をそれぞれ用いて塗布された。
これら構成部品の仕様書によれば、塗布されたコーティング系の全体の厚さは、長方形の部品の1方の側について1箇所試験される。従って、1つの端部からもう一方の端部までの部品全長にわたり、コーティング厚の均一性を調べるために、この試験箇所の端から端まで垂直断面を形成したが、その際、サンプルをエポキシに包埋し、研磨し、SEMにより調べた。コーティング厚測定は、図7に示す箇所において1000倍及び2000倍で実施した。図8は、コーティング系の厚さ測定値と共に、SEM顕微鏡写真の一例を示す。SEMにより測定されたすべての領域の結果を、図9に示すグラフにまとめる。これらのデータから分かるように、部品先端部から離れた箇所では、両部品は18〜30μmの類似したコーティング厚を有し、コーティングは、ペデスタル領域で最も厚い。しかし、部品の先端領域では、コーティングの被覆均一性に大きな差異が認められ、スラリーB(本発明)を採用する部品21−197は、かなり均一なコーティング層をその先端部でも有するが、一方スラリーA(先行技術)に由来する部品4−196の先端部は、比較的厚いコーティングを有する領域の近傍に、部品上にコーティングが実質的にまったく存在しない露出した領域を有する(図9、10)。
上記多層被覆系は、特に高温又はある程度高温において金属及び合金表面を酸化及び腐食から保護する高品質の被覆を提供するのに問題なく用いられてきた。最も重要なこととして、本発明の多層被覆系は先行技術の被覆と比較して、熱安定性に劇的改善を示すことが思いがけず判明した。多層被覆系全体の、この改善した熱的性能は、メジアン粒子径D50が約0.8〜2.2ミクロン、好ましくは1.2〜1.8ミクロン、特大粒子径D90が約3.0ミクロンを超えない、好ましくは約2.0〜2.8ミクロンを超えない、一方粒子のSAは、少なくとも4m/g、より好ましくは少なくとも6m/gである、酸化クロム顔料粒子を採用するスラリーを用いて、多層被覆系の第2の層を塗布する場合に生み出されるのが一般的である。
図11に示す通り、被覆系全体の厚さが約1.2〜1.4ミルであり、また約1400°Fの高温環境で145時間曝露された、本発明の多層被覆系を用いてコーティングされたInconel 718ディスクは、明らかな剥落の兆候を一切有さずに被覆系を維持した。上記Inconel 718ディスクは、先行技術の多層被覆系が塗布され、また顕著な剥落を呈する図1に示すようなInconel 718ディスクとは対照的であり、従って本発明の多層被覆系の熱的性能について、その改善が強調される。
本発明の多層被覆系は、CaSO+カーボンブラック混合物からなる腐食性の環境に曝露しながら、約1400°Fで600時間実施した試験で証明されるように、高温腐食安定性について劇的な改善を示すことも、思いがけず判明した。図12A及び12Bに示すように、Udimet 720ピンについて9個のサンプルが提示されるが、ここでサンプルLはコーティングされていない非被覆ピンを表し、サンプルJ、P、I及びMは、3層系中に第2層を形成するために、本発明のスラリーBを採用する本発明の多層被覆系を用いてコーティングされたピンを表し、サンプルピンG、H、K及びOは、先行技術の多層被覆系(第2の層を形成するために採用されたスラリーA)でコーティングされた。図12Aは、腐食試験前のピンを示し、一方図12Bは、約1400°Fの温度で600時間、CaSO+カーボンブラック混合物を含む高温、腐食性の環境に曝露した後のピンの画像を示す。コーティングされていないピンを、先行技術のスラリーベース多層被覆系でコーティングされたピン、及び本発明のスラリーベース多層被覆系でコーティングされたピンを比較すると、本発明の多層被覆系について熱的性能及び腐食性能の改善が明確になる。
下塗り層用のスラリー組成物は、コーティングの対象とされる金属又は合金表面に従来の方法で塗布可能である。一般的に、コーティングされる部分を脱脂し、研磨材を吹き付け、任意の適する手段、例えば、スプレーイング、ブラッシング、ディッピング、ディップスピニング等により層を塗布するのが望ましい。コーティングされた基材は、次に乾燥され、その後約340°C〜350°Cの温度で15〜30分以上硬化される。硬化は、所望の場合にはより高い温度でも、また低い温度でも実施することができる。スラリーは、少なくとも2回のコーティング又はパスにおいて塗布されるのが好ましく、各パスでは、厚さ約0.1ミル〜0.25ミルの層が積層されるが、また下塗全体の厚さとして約0.5ミル〜約3.0ミルが実現するように、合計4回以上のコーティングにおいて塗布されるのがより好ましい。下塗の乾燥は、約80°Cで15〜30分間実施するのが好ましい。下塗の硬化は、345°C(650°F)で約30分間実施するのが好ましい。下塗り層を塗布する場合、湿度50%以上のより高い湿度条件も好ましい。
第2の層のためのスラリー組成物は、任意の適する手段、例えば、スプレーイング、ブラッシング、ディッピング、ディップスピニング等により、下塗り層に塗布可能である。中間層は、次に乾燥され、その後約340°C〜350°Cの温度で15〜30分間以上硬化される。スラリーは、1〜4回のコーティング又はパスにおいて塗布されるのが好ましく、各パス又はコーティングでは、第2の層の全体の厚さとして約0.1ミル〜約1.0ミルが実現するように、厚さ約0.1ミル〜0.25ミルの層が積層される。第2の層の乾燥は、約80°C(175°F)で15〜30分間、その後に第2の層の硬化が、345°C(650°F)で約30分間、実施されるのが一般的である。
任意選択で、シールコートスラリー組成物が、次に第2の層上に約0.05〜0.1ミルの最低厚まで塗布される。シールコートスラリーは、2回以上のコーティング又は積層において塗布されるのが好ましく、各コーティングは、シールコートの最低厚として約0.05〜0.1ミルが実現するように、厚さ約0.02ミル〜0.25ミルである。シールコート層の乾燥は、約80°Cで15〜30分間、その後に同層の硬化が、345°C(650°F)で約30分間、実施されるのが一般的である。
以上より、本発明は、このように、セラミック顔料が充填されたクロム酸塩−リン酸塩バインダーをベースとするスラリーから形成された下塗り層、金属酸化物顔料又はセラミック酸化物顔料が充填されたクロム酸塩−リン酸塩バインダーをベースとするスラリーから形成された第2の層、及び任意選択で、実質的に顔料を含まないクロム酸塩−リン酸塩バインダーから形成されたシールコート層を含む、スラリーベース多層被覆系を提供するものと認識すべきである。本発明の方法の様々な修飾形態、変更形態及び変形形態が当業者にとって明白であり、かかる修飾形態、変更形態及び変形形態は、本出願の意図並びに特許請求の範囲の精神及び範囲に含まれるものと理解すべきである。

Claims (13)

  1. リン酸塩系バインダーに分散された金属又は金属酸化物顔料粒子を含むスラリーを塗布することにより形成される、1.27×10 −5 〜7.62×10 −5 m(0.5〜3.0ミルの厚さを有する下塗り層と、
    リン酸塩系バインダーに分散された金属酸化物顔料粒子を含むスラリーを塗布することにより形成される、2.54×10 −6 〜2.54×10 −5 m(0.1〜1.0ミルの厚さを有する第2の層であって、該金属酸化物顔料粒子が、その粒子の粒子径分布及び表面積に起因して、強化された分散性を有する、上記第2の層とを含
    該粒子径分布は、粒子径分布の50番目の百分位数が1.0〜2.0ミクロンの直径を有し、且つ粒子径分布の90番目の百分位数が3.0ミクロン以下の直径を有するものである、金属基材用の多層被覆系組成物
  2. リン酸塩系バインダーに分散された金属酸化物顔料粒子が、リン酸塩系バインダーに分散された酸化クロム顔料粒子をさらに含む、請求項1に記載の多層被覆系組成物
  3. 酸化クロム顔料粒子が、0.8〜2.2ミクロンのメジアン粒子径を有する、請求項に記載の多層被覆系組成物
  4. 酸化クロム顔料粒子の表面積が、4m /g以上である、請求項2に記載の多層被覆系組成物
  5. 顔料を含まないリン酸塩系バインダーを含む、1.27×10 −6 m(0.05ミル)以上の厚さを有するシールコート層をさらに含む、請求項1に記載の多層被覆系組成物
  6. シールコート層が、2.54×10 −6 m(0.1ミル)以上の厚さを有する、請求項5に記載の多層被覆系組成物
  7. 多層被覆系内の各層の表面粗さが、7.62×10 −7 m(30μインチ)以下である、請求項1に記載の多層被覆系組成物
  8. 下塗り層のリン酸塩系バインダーが、クロム酸塩−リン酸塩である、請求項1に記載の多層被覆系組成物
  9. 第2の層のリン酸塩系バインダーが、クロム酸塩−リン酸塩である、請求項1に記載の多層被覆系組成物
  10. リン酸塩系バインダーに分散された金属又は金属酸化物顔料粒子を含むスラリーを塗布することにより形成される、1.27×10 −5 〜7.62×10 −5 m(0.5〜3.0ミル)の厚さを有する下塗り層と、
    リン酸塩系バインダーに分散された酸化クロム顔料粒子を含むスラリーを塗布することにより形成される、2.54×10 −6 〜2.54×10 −5 m(0.1〜1.0ミル)の厚さを有する第2の層であって、該酸化クロム顔料粒子は、メジアン粒子径が0.8〜2.2ミクロンである粒子径分布を有し、粒子の表面積は4m /g以上である、上記第2の層とを含み、
    該粒子径分布は、粒子径分布の50番目の百分位数が1.0〜2.0ミクロンの直径を有し、且つ粒子径分布の90番目の百分位数が3.0ミクロン以下の直径を有するものであって、
    被覆系内の該下塗り層及び該第2の層の表面粗さが、7.62×10 −7 m(30μインチ)以下である、
    金属基材のための過酷環境用多層被覆系組成物
  11. 2.54×10 −6 m(0.1ミル)以上の厚さを有するシールコート層をさらに含む、請求項10に記載の多層被覆系組成物
  12. 下塗のリン酸塩系バインダーがクロム酸塩−リン酸塩である、請求項10に記載の多層被覆系組成物
  13. 第2の層のリン酸塩系バインダーが、クロム酸塩−リン酸塩である、請求項10に記載の多層被覆系組成物
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