JP5999560B2 - 懸垂がいし - Google Patents

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本発明は、懸垂がいしに関するものである。
懸垂がいしが汚損湿潤すると、がいし表面に抵抗性の漏れ電流が流れる。
がいし表面を流れる電流を沿面方向で一定とすると、がいし半径の小さい内周(懸垂がいしのピン周辺)での表面電流密度が高くなり、発熱が大きくなることが知られており、また、フィールド観測や人工汚損試験結果から、汚損湿潤条件において、ピン周辺で放電が発生することが確認されている。
本発明者らが、電場解析ソフト(ElecNet、カナダInfolytica社)により解析したところ、図18に示すように、汚損層の1cm×1cm当たりの表面抵抗が33MΩの条件下で、250mm懸垂がいしの抵抗損失は、がいし半径の2乗にほぼ反比例するとの結果が得られた。
図18は、懸垂がいしの構造では、ピン周辺(がいし半径の小さい内周)の抵抗損失が大きく、この部分が選択的に温度上昇(乾燥)し、電圧分担が集中すること、すなわち、ピン周辺に狭いドライバンド(乾燥帯)が形成されやすいことを示している。
ところで、横浜国立大学の研究により、ドライバンドの分担電圧は、1 mm当たり442.8 Vrms(rms=実効値)との試験結果が得られている。当該試験結果と図18から、懸垂がいしでは、ピン周辺に形成されたドライバンド部分に、「1 mm当たり442.8 Vrms」を超える電圧が加わると、放電が発生することが予測できる。
本発明者らは、懸垂がいしを用いた人工汚損試験を繰り返し、「薄くて長いリブを乾燥させる」ことにより、汚損耐電圧向上と汚損コロナ防止(汚損湿潤時の放電発生抑制)が図れることを見出し、「ピン金具から環状リブの内側付け根までの連続する下面の内周部に、表面抵抗(1cm×1cm)が4MΩ以下の抵抗帯を設け、その外周に環状の導電体を設ける」ことにより、従来ピン金具近傍に集中していた電力密度の高い位置を、外側のリブ部に移動させて、リブ部に低電力で安定したドライバンドを形成する技術を出願済みである(特許文献1)。
特開2002−150862号公報
本発明の目的は、特許文献1と同様に、環状リブ周辺に安定したドライバンドを形成することができ、汚損コロナ防止(汚損湿潤時の放電発生抑制)を図ることができる懸垂がいしを提供することである。
上記課題を解決するためになされた本発明の懸垂がいしは、磁器またはガラス製の笠部の上下に、キャップ金具およびピン金具を各々、セメント接合した懸垂がいしにおいて、笠部の下面部に形成された複数の環状リブのうち、ピン金具側の環状リブを、笠部よりも熱伝導の低い材料で構成したことを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の懸垂がいしにおいて、該熱伝導の低い材料が、シリコーンゴム、EPDM(エチレン・プロピレンゴム)、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)であることを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の懸垂がいしにおいて、最内周の環状リブの内側に凸状のコブを備え、該コブの先端まで、ピン金具側のセメント接合部を拡大したことを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の懸垂がいしにおいて、該熱伝導の低い材料で構成された環状リブの長さが、15mm〜50mmであることを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の懸垂がいしにおいて、該熱伝導の低い材料で構成された環状リブの半径座標を、セメントを含むピン側電極半径の2.7倍より内側に配置したことを特徴とするものである。
請求項6記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の懸垂がいしにおいて、該熱伝導の低い材料で構成された環状リブの半径座標を、セメントを含むピン側電極半径の1.8倍よりも内側に配置したことを特徴とするものである。
本発明の懸垂がいしによれば、磁器またはガラス製の笠部の上下に、ピン金具およびキャップ金具を各々、セメント接合した懸垂がいしにおいて、笠部の下面部に形成された複数の環状リブのうち、ピン金具側の環状リブを、笠部よりも熱伝導の低い材料で構成することにより、抵抗損失の高いピン側周辺ではなく、低熱伝導の環状リブを優先的に温度上昇させることができる。これにより、特許文献1と同様に、環状リブ周辺に安定したドライバンドを形成することができ、汚損コロナ防止(汚損湿潤時の放電発生抑制)を図ることができる。
本発明の懸垂がいしの断面説明図である。 実施例1、実施例2、現行懸垂がいしの断面説明図である。 懸垂がいしの半径座標と連結に支障のないリブ長さの関係を示す図である。 電場解析における境界条件を示す図である。 実施例1の抵抗損失分布を示す図である。 実施例2の抵抗損失分布を示す図である。 現行懸垂がいし(比較例)の抵抗損失分布を示す図である。 実施例1において、汚損層の表面抵抗を33MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示す図である。 実施例1において、汚損層の表面抵抗を67MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示す図である。 実施例1において、汚損層の表面抵抗を133MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示す図である。 実施例2において、汚損層の表面抵抗を33MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示す図である。 実施例2において、汚損層の表面抵抗を67MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示す図である。 実施例2において、汚損層の表面抵抗を133MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示す図である。 比較例において、汚損層の表面抵抗を33MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示す図である。 比較例において、汚損層の表面抵抗を67MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示す図である。 比較例において、汚損層の表面抵抗を133MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示す図である。 電場-熱の複合解析(表面抵抗33MΩ、4800s後の条件)により求めた温度分布を示す図である。 懸垂がいしの半径と抵抗損失の解析結果を示す図である。
以下に本発明の好ましい実施形態を示す。図1に示すように、がいし本体1の笠部2の上下には、キャップ金具4およびピン金具3がセメント5を介して接合固定されている。笠部2の下側面には、円環状かつ同心円状に複数の環状リブ6(ここではピン金具3に近い側から第1環状リブ61、第2環状リブ62を設けている)が一体に形成されている。なお、本例において、ピン金具3に最も近い凸部は環状リブではなく、コブ7と呼ばれるものである。本実施形態のがいし本体1は、磁器で構成されているが、ガラス製とすることもできる。
本実施形態では、図1に示すように、ピン金具3側のセメント5の範囲を拡大して、ピン金具3側の電極を拡大し、ピン金具3側付近への抵抗損失の集中を緩和している。
複数の環状リブ6のうち、ピン金具3に近い側の第1環状リブ61は、笠部(磁器の熱伝導率:1.16〜2.56W/(m℃))よりも熱伝導の低い材料(シリコーンゴム、EPDM(エチレン・プロピレンゴム)、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)等)で構成されている。
第1環状リブ61は、笠部2の下側面に該熱伝導の低い材料を注型し硬化させることで成型と接着を併行する方法と、予め成型し硬化させたのちに笠部2の下面側に適切な材料を用い接着する方法のいずれかにより構成する。
第1環状リブ61の構成方法は、抵抗損失により第1環状リブ61が温度上昇した状態にあっても、第1環状リブ61および笠部2の接合部分で電気貫通が生じることなく、かつ第1環状リブ61に引張力が加わった場合にあっては第1環状リブ61が凝集破壊する接着強度を有する方法を選択する。
複数の環状リブ6のうち、ピン金具3に近い側の第1環状リブ61を笠部よりも熱伝導の低い材料で構成した懸垂がいしと、熱伝導の低い材料部分を有さない通常の懸垂がいしの電場と熱伝導の複合解析をすると、通常の懸垂がいしではコブ7の温度が高いが、上記構成の懸垂がいしでは、第1環状リブ61が温度上昇し易いことが確認できた。
したがって、上記構成によれば、特許文献1と同等の効果(所定の箇所を温度上昇させて、リブ部に低電力で安定したドライバンドを形成する、という効果)を、特許文献1の構成(ピン金具から環状リブの内側付け根までの連続する下面の内周部に、酸化鉄系の導電釉または酸化スズ系の導電釉を用いて下面の内周部に抵抗帯を設け、その外周に環状の導電体を設けるという構成)によらず、実現することができる。
なお、熱伝導の低い環状リブ部を有さない通常の懸垂がいしでは、がいし表面の汚損湿潤層に漏れ電流が流れると、抵抗損失と温度の高いピン金具からコブ7部で、最大沿面電界値が急激に上昇し、放電発生電界値に達すると放電が発生するのに対し、本実施形態では、温度が高くなる箇所を漏れ距離の長い第1環状リブ61に形成することにより、放電の発生を効果的に抑制している。
放電発生抑制のメカニズムとしては、第1環状リブ61は内周と外周の半径差が小さく、また、絶縁物の体積が小さいため温度上昇速度が速いこと(要因1)、更に、第1環状リブ61は熱伝導率の低い材質で構成されており熱が逃げにくいこと(要因2)から、汚損湿潤層に漏れ電流が流れた際、第1環状リブ61全周が温度上昇し、第1環状リブ61の長さに応じたドライバンドが形成される。この結果、放電の発生が抑制されることが考えられる。第1環状リブ61の長さは、温度上昇したリブががいしの分担電圧に耐え得る長さであることが必要であり、厚さ(容積)は、笠との界面やリブの絶縁を確保できる範囲で、薄くすることが好ましい。
以下、本発明の効果を奏するための環状リブの長さと座標について、具体的に検討する。
(環状リブの長さ)
背景技術の欄に記載のように、ドライバンドの分担電圧は、1 mm当たり442.8 Vrmsであり、長時間耐電圧を左記値の80%と考えると、350Vrms(0.35kV)となるしたがって、懸垂がいし1個当り10kVrms(一般に、がいし連に加わる電圧をがいし連結個数で除したがいし単体の分担電圧の目安とされる電圧値)に耐えるには、表面漏れ距離が29mm(=10/0.35)必要である。漏れ距離は、リブの内面側と外面側の合計になるので、必要なリブの長さは15mm以上となる。
(環状リブの座標)
図18に示したように、懸垂がいしの抵抗損失は、がいし半径の2乗にほぼ反比例する。したがって、低熱伝導性材料の環状リブは、できるだけがいしの内周側にあった方が良い。しかし、懸垂がいしは、リブの長さが所定値以上になると連結に支障が生じる。例えば、リブの長さを29mmとした場合、図3より、半径座標は70mm以上とすることが必要となる。ただし、半径座標が大きくなると、抵抗損失が小さくなり、本発明の効果が得られ難くなる点にも留意して、ピン側電極(セメント延長など導体もしくは抵抗体での延長を含む)の半径座標とのバランスを図る必要がある。後述する図8、11のように、ピン側電極とリブの半径比が2.7倍以下なら、表面抵抗33MΩの条件下で、温度上昇があり、ドライバンドの形成が見込まれる。
本実施形態では、ピン側電極(セメント延長など導体もしくは抵抗体での延長を含む)の1.8倍程度および2.7倍程度の位置にリブを設けている。本実施形態では、現在屋外の気中絶縁に実績のある有機材料としたが、より熱伝導率の低い材料を用いれば、この相対値を大きくすることが可能である。逆にリブの熱伝導率が高めの場合は、この相対値を小さくすることが必要である。
具体的には、本実施形態(実施例1、実施例2)における環状リブの座標は、図2に示すように、ピン側セメント:R38およびR26、リブの半径:R70、リブの長さ:29mmとした。
本発明のハイブリッド型懸垂がいしおよび通常の懸垂がいしの各々について、電場と熱の複合解析を行った。具体的には、電場解析で抵抗損失計算を行った後、熱伝導解析を行った。電場解析ソフトはElecNet(周波数応答解析)、熱伝導解析ソフトはThermNet(非定常解析)を用いた。
解析には、下記表1に示す物性を用いた。
上記表1において、汚損層は、想定される厚さの30倍の0.3mmとし、体積抵抗率以外の物性は空気相当とした。汚損層の体積抵抗率1e4, 2e4, 4e4すなわち、1×10、2×10、4×10Ωmを、1cm×1cm当たりの表面抵抗に換算すると、33MΩ、67MΩ、133MΩとなる。なお、表面抵抗が67MΩの場合は、がいしに流れる容量性電流と抵抗性電流が同等になる。表面抵抗に対するロバスト性を評価するため、表面抵抗が1/2倍、1倍、2倍の各条件での解析とした。各物性の温度依存(温度抵抗率)は考慮しないものとする。また、汚損層以外の材料の導電率は、(0S/m)すなわち(ゼロSiemens/m)である。
本実施例では、図2に示す3つの形状(実施例1、実施例2、比較例)の懸垂がいしについて電場-熱の複合解析を行った。周囲は、がいしの電界分布に影響が出ないように十分な空間(R2m、H4m)を設けた。実施例1では、第1環状リブ61をシリコーンゴムで構成するとともに、セメント5の範囲を拡大して、ピン金具3側の電極を拡大している。実施例2では、第1環状リブ61をシリコーンゴムで構成している。セメント5範囲の拡大は行っていない。比較例は、熱伝導の低い材料部分を有さない通常の懸垂がいしである。セメント5範囲の拡大も行っていない。
(電場解析)
電場解析の条件として、図4の軸対称モデルとし、ピン金具に10kVrms、キャップ金具に0V加え、周囲を接地する境界条件を設定した。
図5には、実施例1の懸垂がいしにおける抵抗損失分布を示し、図6には、実施例2の懸垂がいしにおける抵抗損失分布を示し、図7には、比較例の懸垂がいしにおける抵抗損失分布を示している。図5〜図7において、横軸はピン金具3側セメントからの漏れ距離(図5では、セメントを延長しない場合のセメント面を起点とした)を示し、縦軸は抵抗損失を示している。
図7と図6の比較から、図6に示す実施例2において、図7に示す比較例よりも抵抗損失のピーク値が若干下がっているが、シリコーンゴムのリブにより漏れ距離が若干長くなったことによると考えられる。図5においては、セメントを延長しているため、電極付近の抵抗損失が下がると共にリブ付近の抵抗損失が図6に示した実施例2および図7に示した比較例の同位置の抵抗損失に比べ増加し、リブが温度上昇しやすい条件になる。
(熱伝導解析)
上記の電場解析だけでは、抵抗損失によりどの程度の温度上昇が見込めるのかわからないので、続いて、熱伝導解析を加えた複合解析を行った。
熱伝導解析の条件として、周囲の空気と触れる面全てに、自然対流(空気静止時)の境界条件を与えた。また、周囲の環境温度および各部品の初期温度(0s)は20℃、熱伝達率は6W/mとした。
複合解析の設定として、電場解析(60Hz)での抵抗損失により、熱の非定常解析を行った。具体的には、本解析では、物性の温度依存を考慮しないため、初期ステップで計算される電場の周波数応答解析による平均の抵抗損を基に熱の非定常解析を行った。また、熱の非定常解析については、十分に定常状態にいたる40000sまで計算を行った。
図8には、実施例1の懸垂がいしで、表面抵抗を33MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示している。図9には、実施例1の懸垂がいしで、表面抵抗を67MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示している。図10には、実施例1の懸垂がいしで、表面抵抗を133MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示している。
図8〜図10に示すように、実施例1の懸垂がいしでは、表面抵抗、時間ステップが変わっても第1環状リブ61が優先的に温度上昇した。
図11には、実施例2の懸垂がいしで、表面抵抗を33MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示している。図12には、実施例2の懸垂がいしで、表面抵抗を67MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示している。図13には、実施例2の懸垂がいしで、表面抵抗を133MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示している。
図11〜図13に示すように、実施例2の懸垂がいしでは、表面抵抗が67MΩ以下のある時間で、第1環状リブ61が優先的に温度上昇した。
図14には、比較例の懸垂がいしで、表面抵抗を33MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示している。図15には、比較例の懸垂がいしで、表面抵抗を67MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示している。図16には、比較例の懸垂がいしで、表面抵抗を133MΩとして、温度の経時変化をシミュレーションした結果を示している。
図14〜図16に示すように、比較例の懸垂がいしでは、コブ7周辺が優先的に温度上昇した。
図17には、電場-熱の複合解析(表面抵抗33MΩ、4800s後の条件)により求めた温度分布を、実施例1、実施例2、比較例の各懸垂がいしで対比して示している。図17からも、実施例1および実施例2の懸垂がいしでは、第1環状リブ61が優先的に温度上昇すること、比較例の懸垂がいしでは、コブ7周辺が優先的に温度上昇することが確認された。
汚損層が10μ程度の水膜であるため、温度上昇した箇所で、ドライバンドが形成されるものと想定される。したがって、実施例1および実施例2の懸垂がいしでは、第1環状リブ61にドライバンドが形成され、汚損耐電圧と汚損コロナ防止を図ることができる。実施例1では、表面抵抗、時間ステップが変わっても第1環状リブ61にドライバンドが形成されるため、効果が得られる確率が増加する。
1 がいし本体
2 笠部
3 ピン金具
4 キャップ金具
5 セメント
6 環状リブ
61 第1環状リブ
62 第2環状リブ
7 コブ

Claims (6)

  1. 磁器またはガラス製の笠部の上下に、キャップ金具およびピン金具を各々、セメント接合した懸垂がいしにおいて、笠部の下面部に形成された複数の環状リブのうち、ピン金具側の環状リブを、笠部よりも熱伝導の低い材料で構成したことを特徴とする懸垂がいし。
  2. 該熱伝導の低い材料が、シリコーンゴム、EPDM(エチレン・プロピレンゴム)、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)であることを特徴とする請求項1記載の懸垂がいし。
  3. 最内周の環状リブの内側に凸状のコブを備え、該コブの先端まで、ピン金具側のセメント接合部を拡大したことを特徴とする請求項1または2記載の懸垂がいし。
  4. 該熱伝導の低い材料で構成された環状リブの長さが、15mm〜50mmであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の懸垂がいし。
  5. 該熱伝導の低い材料で構成された環状リブの半径座標を、セメントを含むピン側電極半径の2.7倍より内側に配置したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の懸垂がいし。
  6. 該熱伝導の低い材料で構成された環状リブの半径座標を、セメントを含むピン側電極半径の1.8倍より内側に配置したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の懸垂がいし。
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