JP5999494B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
このような装置では、一つの感光体を用いる単色モードのときは、他の感光体は使用しないため中間転写ベルトに対して離間させることが一般的である。これは、感光体、感光体周りの部品、及び、中間転写ベルトを挟んで感光体と対向する一次転写部材などの消耗を抑制し長寿命化を図るためである。また、超寿命化のためには、画像形成を行わないときには、全ての感光体を中間転写ベルトから離間させることが望ましい。
接離動作に関わらず、検知位置を含む部分の中間転写ベルトとスケールセンサとの位置関係が変化しないため、接触状態と離間状態との何れの状態であっても、スケールセンサによる目印の検知を行うことが出来る。
このような構成で、保持部材の回動による移動範囲が小さいと、回動軸に近い上流側の張架ローラの移動量が小さくなり、離間させている感光体と中間転写ベルトとの離間量が小さくなる。離間量が小さいと、離間させている感光体よりも上流側の感光体で中間転写ベルトにトナー像を転写した場合に、離間しているはずの感光体と中間転写ベルトとが、公差やバタツキ等によって接触し、画像擦れが発生するおそれがある。
このような構成の場合、検知位置の上流側の張架ローラの保持部材と、検知位置を含む部分の中間転写ベルトとの位置関係は接離動作によって変化してしまう。同様に、検知位置の下流側の張架ローラの保持部材と、検知位置を含む部分の中間転写ベルトとの位置関係も接離動作によって変化してしまう。このため、上流側の張架ローラの保持部材と、検知位置の下流側の張架ローラの保持部材との何れかにスケールセンサを固定したとしても、検知位置を含む部分の中間転写ベルトとスケールセンサとの位置関係を一定に保つことはできない。
よって、上流側の張架ローラの保持部材や下流側の張架ローラの保持部材と、検知位置を含む部分の中間転写ベルトとの位置関係が接離動作によって変化する構成であっても、スケールセンサと中間転写ベルトの検知位置との位置関係を接離動作に関わらず一定に保つことが可能な構成が求められる。
また、ベルト部材の表面の検知対象を検知する検知手段としては、ベルト部材上の複数の目印を検知するスケールセンサに限るものではない。表面の傷の検知する検知手段やトナー付着量の検出に用いられる検知手段など、他の検知手段であっても同様の課題は生じ得る。
特許文献1に記載の構成等、従来の画像形成装置では、検知手段を保持する検知手段保持部材の回動軸が装置本体に固定されていた。接離動作によって検知位置を含む部分のベルト部材の軌道が変化すると、検知位置を含む部分のベルト部材と装置本体との位置関係が変化する。このように装置本体に対する位置関係が変化するベルト部材と、装置本体に保持部材の回動軸が固定された検知手段との位置関係を一定に保つには、次のような構成を要する。
この構成であれば、検知位置の上流側と下流側との二つの張架部材が同じ保持部材に保持されていることで、これら二つの張架部材と、検知位置を含む部分のベルト部材との位置関係が接離動作によって変化しない。このため、二つの張架部材と同じ保持部材に保持され、二つの張架部材との位置関係が固定された検知手段と、検知位置を含む部分のベルト部材との位置関係も接離動作によって変化せず、接離動作に関わらず一定に保つことができる。
また、ベルト部材の変位に合わせて、回動軸の移動、及び、検知手段保持部材の回動を行うため、検知位置を含む部分のベルト部材と検知手段とが同じ回動軸を中心に回動しなくとも良い。このため、検知位置の上流側の張架部材や下流側の張架部材の保持部材と、検知位置を含む部分のベルト部材との位置関係が接離動作によって変化する構成であってもよい。
まず、複写機500の基本的な構成について説明する。
図2は、複写機500を示す概略構成図である。複写機500は、画像以下、本発明を適用した画像形成装置の実施形態について説明する。複写機500は、タンデム型カラー画像形成装置であり、画像形成装置本体部であるプリンタ部150と、給紙装置200と、スキャナ300と、原稿自動搬送装置(ADF)400とを備えている。
また、三つの支持ローラのうちの、ベルト駆動ローラ14とクリーニング対向ローラ15との間に張り渡した中間転写ベルト50の張架面に対向する位置には、タンデム型画像形成部120が配置されている。タンデム型画像形成部120には、対向する中間転写ベルト50の張架面の表面移動方向に沿って、ブラック、マゼンタ、シアン及びイエロー、それぞれの画像形成手段である四つの画像形成ユニット18が超架面に対向して並置されている。
上述した二次転写装置22はは、画像転写後の転写紙Sをこの定着装置25へと搬送するシート搬送機能も備えている。二次転写装置22としては、非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、二次転写装置22がこのシート搬送機能をあわせて備えることは難しくなる。
プリンタ部150における二次転写装置22及び定着装置25の下方には、上述したタンデム型画像形成部120と平行に、転写紙Sの両面に画像形成を行う際に転写紙Sを反転させる反転装置28が配置されている。
これと同時に、タンデム型画像形成部120における四つの画像形成ユニット18のそれぞれの感光体10を回転駆動させる。上述したブラック、マゼンタ、シアン及びイエローの各画像情報は、露光装置21に伝達され、各画像情報に応じた露光光が各画像形成ユニット18の各感光体10に向けてそれぞれ照射される。これにより、各画像形成ユニット18の各感光体10上にそれぞれ、ブラック、マゼンタ、シアン及びイエローの各色トナー画像が形成される。
こうして形成された各色トナー画像を、表面移動する中間転写ベルト50に順次重ね合わせて転写(一次転写)し、中間転写ベルト50上に合成カラー画像を形成する。
または、使用者が不図示のスタートスイッチを押すと、手差し給紙ローラ51を回転して手差しトレイ54上の転写紙Sを繰り出す。そして、手差し分離ローラ52で一枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、上記同様にレジストローラ49に突き当てて止める。
レジストローラ49は、一般には接地されて使用されるが、転写紙Sの紙粉除去のためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。
中間転写ベルト50の体積抵抗率が上述した範囲を超えると、転写に必要なバイアスが高くなるため、電源コストの増大を招くため好ましくない。また、転写工程、転写紙剥離工程などで中間転写ベルト50の帯電電位が高くなり、かつ自己放電が困難になるため除電手段を設ける必要が生じる。また、体積抵抗率および表面抵抗率が上述した範囲を下回ると、帯電電位の減衰が早くなるため自己放電による除電には有利となるが、転写時の電流が面方向に流れるためトナー飛び散りが発生してしまう。したがって、中間転写ベルト50の体積抵抗率および表面抵抗率は上述した範囲内が好ましい。
また、転写ローラ(二次転写ニップを形成するローラ)は発泡樹脂剤を金属製(鉄、ステンレス鋼、アルミニウム等)の芯金に塗布したものである。発泡樹脂剤の肉厚は2[mm]〜10[mm]であるがこれに限定するものではない。
複写機500で使用するトナーとしては、形状係数SF−1が100〜180、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることが望ましい。
図3は、形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを二次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
SF−2={(PERI)2/AREA}×100/(4π)・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
中間転写ベルト50は図5中の矢印F方向に表面移動する。また、二次転写対向ローラ16とクリーニング対向ローラ15との間に、中間転写ベルト50を外周面側から押圧するテンションローラ19を備える。テンションローラ19は、付勢部材である不図示のベルトテンションスプリングのよって中間転写ベルト50の外周面に向かって押圧されており、中間転写ベルト50のベルトテンションの変動を抑制する構成となっている。
また、K用一次転写ローラ62Kが中間転写ベルト50を挟んでK用感光体10Kに当接するKニップの中間転写ベルト50の表面移動方向上流側には、後述するスケールセンサ6を備えたベルト速度検出装置110が配置されている。
図6に示すように、中間転写ベルト50は、ベルト駆動ローラ14、クリーニング対向ローラ15及び二次転写対向ローラ16に掛け渡されている。また、図6では、図示を省略した上述のテンションローラ19により、表面移動方向(図中の矢印F方向)に沿った所定のテンションが付加させる。この状態で、ベルト駆動モータ7が駆動し、ベルト駆動ローラ14に取り付けられた減速ギヤ8に回転駆動を伝達すると、ベルト駆動ローラ14が回転駆動し、中間転写ベルト50が所定速度で表面移動する。
これら複数のスケールマークSMは、同じ長さに形成されて、互いに平行に等間隔で、かつ、無端移動方向に沿って極めて小さいピッチで配列され、中間転写ベルト50の全周に設けられて、全体として中間転写ベルト50のスケール5を構成している。
図6に示す構成では、スケールマークSMは、所定色の目盛状に形成されており、例えば中間転写ベルト50の表面よりも反射率の高いインキ等によって印刷されたものが挙げられる。他の例としては、地の反射率とは異なる反射率のスケールマークSMを印刷したテープを、中間転写ベルト50の全周に亘って貼り着けられた者を挙げることも出来る。
スケールセンサ6は、中間転写ベルト50の表面移動方向に沿って所定間隔を置いて複数(図6に示す構成では、下流側センサ6Aと上流側センサ6Bとの二つ)配置され、それぞれ中間転写ベルト50上のスケールマークSMを順次検出して、制御装置71に検出信号を出力する。
本実施形態の駆動制御装置70では、図7に示すように、図中矢印Fで示す中間転写ベルト50の表面移動方向に沿って、上流側センサ6Bと下流側センサ6Aとを、それぞれが全てのスケールマークSMを検出できるように配置している。
また、図7に示すように、上流側センサ6Bと下流側センサ6Aとの検出点の間隔を検出間隔Dとし、スケールマークSMのピッチの設計値をスケールピッチP0とした場合、次のように設定されている。すなわち、検出間隔Dは、スケールピッチP0の整数倍(D=N・P0(N=1、2、3・・・))に設定されている。
本実施形態のスケールマークSMは、反射型のマークであり、図8(a)に示すように、図中矢印Fで示す表面移動方向に沿って中間転写ベルト50の外周面に反射部(スケールマークSM)と遮光部SBとが交互に形成されている。
この複数の光ビームLBの一部がスケールマークSMにより反射されて、反射光が受光窓124を通って受光素子125によって受光され、受光素子125が反射光の明暗の変化(強弱)を電気信号に変換する。
このように、スケールセンサ6は、受光素子125により反射光の強弱を感知してスケールマークSMを検出し、中間転写ベルト50の移動に伴うスケールマークSMの有無を、連続的に変調されたアナログ交番信号にして出力する。
図9(a)に示すようにセンサ基板127には、発光素子121及び受光素子125等が入った二つのスケールセンサ6(6A及び6B)の検知面126が図中上方に向くように配置されている。また、センサ基板127における二つのスケールセンサ6(6A及び6B)を設けた側とは反対側の端部近傍には、図中上方に突出するように固定されたハーネスコネクタ部128が配置されている。
また、センサ保持部材130のベルト対向面131には、二つのセンサ窓132が形成されている。二つのセンサ窓132は、センサ保持部材130が保持するセンサ基板127に固定された二つのスケールセンサ6の検知面126の一部を中間転写ベルト50に対して露出させるためのものである。
このベルト対向面131は中間転写ベルト50と接触するため、表面に植毛処理をするなどして摩擦力を小さくする工夫をしている。また、本実施形態のセンサ保持部材130は、樹脂製のものを用いているが、他の設計条件による制約が無ければ、金属製のものでも良い。
本実施形態では、図10に示すように、中間転写ベルト50のばたつきに起因するスケールセンサ6の検知誤差を抑制するために、センサ保持部材130とベルト上押さえ部材135とによって中間転写ベルト50を挟み込んでいる。
上押さえ部材135が中間転写ベルト50と接触する上押さえ接触部136の接触面も、植毛処理を施すなどして摩擦係数を減らすことが好ましい。
また、センサ保持部材130が中間転写ベルト50と接触するベルト対向面131も、植毛処理を施すなどして摩擦係数を減らすことが好ましい。
図14に示すように、センサ保持部材130と中間転写ベルト50とを接触させることで、スケールセンサ6とスケールマークSMとの間の距離のばらつきを小さくすることができる。
図2では、四つの感光体10を備える構成を示したが、図11に示すように五つの感光体10を備える構成としてもよい。五つ目の感光体10であるS用感光体10Sとしては、透明なクリアトナーによって現像がなされる構成を挙げることが出来る。
図11に示す、中間転写ベルト50が接触する感光体10の数や中間転写ベルト50の軌跡などは一例である。例えば、中央の三色(Y,C,M)の感光体10とのみ中間転写ベルト50が接触するモードを設定しても良い。
図1は、図11中のベルト速度検出装置110近傍の拡大説明図である。図1(a)は、最下流のK用感光体10Kと中間転写ベルト50とが接触しているモード(図11(a)または図11(b)のモード)のときの説明図である。また、図1(b)は、最下流のK用感光体10Kと中間転写ベルト50とが離間しているモード(図11(c)のモード)のときの説明図である。
上流ローラブラケット702は、二点鎖線で模式的に示す上流ローラ付勢スプリング750によって、上流ローラ回動軸172から離れた側の端部が上方(図1中の矢印E1方向)に引っ張られている。図1(a)に示す接触状態のときは、上流ローラ駆動カム703が上流ローラブラケット702に接触していない。このため、上流ローラ付勢スプリング750に付勢された上流ローラブラケット702は、装置本体(中間転写ベルトフレーム等)に固定された上流ローラ従基準部材705に突き当たる。これにより、上流ローラブラケット702及びKニップ上流ローラ153の装置本体に対する位置決めがなされる。
図1に示す構成では、図1(b)で示す離間状態のときは、Kニップ上流ローラ153が中間転写ベルト50に対して離間している。
センサブラケット161の主基準となるセンサ回動軸162は、上流ローラブラケット702に設置している。このような構成により、上流ローラブラケット702の回動動作によって、センサ回動軸162の装置本体に対する位置が移動する。
本実施形態では、センサ回動軸162から検知位置を含む中間転写ベルト50の張架面まで距離Wと、この張架面に対するセンサブラケット161の傾きとが、接離動作に関わらず一定である。このため、検知位置を含む中間転写ベルト50の張架面と、センサブラケット161に固定されたスケールセンサ6との位置関係を、接離動作に関わらず一定に保つことが可能となる。
また、ベルト上押さえ部材135は、センサ保持部材130に位置決めされており、センサ保持部材130はセンサブラケット161に固定されている。すなわち、ベルト上押さえ部材135はセンサ保持部材130を介して、センサブラケット161に固定されている。このため、センサブラケット161が接離動作によって変位しても、ベルト上押さえ部材135のセンサ保持部材130やセンサブラケット161に対する位置関係は保たれる。
中間転写ベルトを備えた画像形成装置では、中間転写ベルトを駆動する駆動モータを一定速度で駆動しても、中間転写ベルトに速度変動が発生することがある。その速度変動の原因としては、中間転写ベルトを張架する張架ローラの偏心、駆動ギヤの偏心、中間転写ベルトの周方向における厚みムラなどが挙げられる。中間転写ベルトに対してトナー像の重ね合わせ転写を実施している最中に、中間転写ベルトの速度変動が発生すると、その速度変動に起因するトナー像の形状が色ズレとなって現れるため、画質劣化が非常に目立ってしまう。
このような接離動作により、中間転写ベルト50の張架形状が変化する。しかし、図示しないブラケットにスライド移動可能に保持されながらベルト外周面に向けて付勢されているテンションローラ19がその変化に応じて柔軟に移動することで、ベルトテンション力の大幅な変化を回避している。
図21は、スケールセンサ6の上流側の張架ローラであるKニップ上流ローラ153と、下流側の張架ローラであるK用一次転写ローラ62Kと、スケールセンサ6とを、第一ブラケット72に固定した構成の説明図である。図21(a)は、中間転写ベルト50が、全ての感光体10に当接している状態の説明図であり、図21(b)は複数の感光体10のうち、最上流側の感光体10のみに中間転写ベルト50が接触している状態の説明図である。また、図22は、スケールセンサ6に対して上流側となるC用感光体10CとC用一次転写ローラ62Cとの当接部近傍の拡大図であり、図21(a)の状態を破線で示し、図21(b)の状態を実線で示している。
この構成では、Kニップ上流ローラ153とK用一次転写ローラ62Kとが同じブラケットに固定されているため、それぞれの位置を独立に位置決めすることができず、一方の位置を動かせば他方の位置も動くということになる。
離間量が小さいと、最上流側の感光体10からトナー像が転写された中間転写ベルト50が離間しているはずの下流側の感光体10と公差や中間転写ベルト50のばたつき等によって接触し、画像擦れが発生するおそれがある。
まず、上記問題を解決するために、Kニップ上流ローラ153の移動量が十分大きくなるように、第一ブラケット72の回動による移動範囲を大きく設定する。このように設定すると、第一回動軸72aからの距離がKニップ上流ローラ153よりも離れた位置にあるK用一次転写ローラ62Kの移動量は、十分に大きく設定されたKニップ上流ローラ153の移動量よりもさらに大きな移動量となる。
例えば、第一回動軸72aからKニップ上流ローラ153までの距離が30[mm]で、第一回動軸72aからK用一次転写ローラ62Kまでの距離が60[mm]だったとする。このとき、Kニップ上流ローラ153を3[mm]下方に下げるように設定すると、K用一次転写ローラ62Kは6[mm]下方に下がってしまう。
ベルトテンション力が小さくなるのでベルトのばたつきが大きくなり画像がこすれてしまったり、駆動の特性が変化することで駆動制御に悪影響が発生したりする。
また、第一ブラケット72の回動による移動範囲を大きく設定するために、第一偏心カム73の上下に動く量を増やすと、第一偏心カム73を回転させるときのトルクが高くなる。第一偏心カム73のトルクが大きくなると、モータのコストアップや、ギヤ磨耗、カム磨耗などが発生し易くなる。
このように検知位置を含む部分のベルト部材の張架面の軌跡が変わる構成で、その張架面を形成する二つの張架ローラが独立した保持部材に保持された構成の場合、スケールセンサを二つの張架ローラと同じ保持部材に保持させることは不可能である。よって、どちらか一方の張架ローラと同じ保持部材にするか、スケールセンサだけの保持部材にするか、のどちらかになる。
こベルト部材とセンサ面との位置関係を一定に保つ構成としては、以下の(1)及び(2)の構成を挙げることができる。
(2)接触時と離間時とでセンサブラケットの位置決め基準を従基準だけでなく、主基準も変えてしまう。
上記(1)の構成を実施しようとすると、センサブラケットが非常に大きくなり、この大きなセンサブラケットを配置するためのスペースを設ける必要があるため、実施することが出来ない。
よって、上記(2)の構成を用いることになるが、上記(2)の構成に対応するものが、図1を用いて説明した構成である。
図12は、中間転写ベルト50を取り外した状態のベルトユニット510のK用一次転写ローラ62K近傍の拡大斜視図である。
奥側転写フレーム501bに対しては奥側接離スライダ550bが、手前側転写フレーム501aに対しては不図示の手前側接離スライダ550aが、スライド可能に保持されている。
接離スライダ550は、左右方向については、接離カム503によって位置決めされている。一端が転写フレーム501に固定されたスライダ引っ張りスプリング560によって図13中の右方向(図中矢印E3方向)に接離スライダ550は引っ張られている状態である。そして、接離スライダ550がスライダ引っ張りスプリング560に引っ張られている状態で、接離カム受け用玉軸受513が接離カム503に突き当たることで位置決めされる。
上述したように、接触状態のときには、突き当て従基準または一次転写ローラを突き当てて位置決めを行っている。このため、各ブラケットの離間時突き当て面(752、852及び952)が、各接離スタッド(715、805及び905)に接触しないように配置する。
接触状態からカム駆動モータ508を駆動し、接離カム503が図13に示す状態から図16に示す状態に変位すると、接離カム503に接離カム受け用玉軸受513が押されることで、接離スライダ550が図中の矢印I方向にスライドする。
これにより、各接離スタッド(715、805及び905)が、図14に示すように、各ブラケットの離間時突き当て面(752、852及び952)に接触し、各ローラブラケット(702、802及び902)を押圧する。
接触状態のときに、転写フレーム501が備える位置決めスタッド(707及び907)に突き当たっていた突き当て従基準部材(706及び906)は、離間状態のときには、位置決めスタッド(707及び907)から離間した状態となる。
離間状態では、各引っ張りスプリング(723、803及び903)に付勢された各ローラブラケット(702、802及び902)が、各接離スタッド(715、805及び905)に突き当たる。これにより、各ローラブラケット(702、802及び902)の位置決めが成されている。
センサ保持部材130及びセンサブラケット161は、検知手段であるスケールセンサ6を固定した状態で保持し、検知手段回動軸であるセンサ回動軸162を中心に回動可能な検知手段保持部材である。
接触時従基準部材704及び離間時従基準部材713は、検知手段保持部材であるセンサブラケット161の回動方向の位置決めを行う検知手段回動方向位置決め手段である。接触状態と離間状態とで該検知位置を含む中間転写ベルト50の張面に対するセンサブラケット161の傾きが同じになるように、接触時従基準部材704及び離間時従基準部材713の位置を設定している。
(態様A)
トナー像を担持する感光体10等の像担持体と、外周面を像担持体に当接させて転写ニップを形成しながら無端移動する無端状の中間転写ベルト50等のベルト部材と、ベルト部材を像担持体に対して接離する接離スライダ550や各ローラブラケット(702、802及び902)等の接離手段と、ベルト部材表面上のスケールマークSM等の検知対象を検知するスケールセンサ6等の検知手段と、検知手段を保持し、センサ回動軸162等の回動軸を中心に回動可能なセンサ保持部材130及びセンサブラケット161等の検知手段保持部材と、を有する複写機500等の画像形成装置において、検知手段保持部材の回動軸を装置本体に対して移動させる上流ローラ駆動カム703及び上流ローラブラケット702等の検知手段回動軸移動手段を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、スケールセンサ6等の検知手段の上流側のKニップ上流ローラ153等の張架部材や下流側のKニップ下流ローラ154等の張架部材の保持部材(上流ローラブラケット702及び下流ローラブラケット902等)と、検知位置を含む部分のベルト部材との位置関係が接離動作によって変化する構成であっても、検知手段とベルト部材の検知位置との位置関係を接離動作に関わらず一定に保つことが可能となる。
(態様B)
態様Aにおいて、上流ローラ駆動カム703及び上流ローラブラケット702等の検知手段回動軸移動手段は、スケールセンサ6等の検知手段が検知対象を検知する検知位置を含む中間転写ベルト50等のベルト部材の平面からセンサ回動軸162等の検知手段保持部材の回動軸までの距離が、接触状態と離間状態とで同じになるように、検知手段保持部材の回動軸を移動させる構成であり、検知位置を含むベルト部材の平面に対するセンサ保持部材130及びセンサブラケット161等の検知手段保持部材の傾きが接触状態と離間状態とで同じになるように、検知手段保持部材の回動方向の位置決めを行う接触時従基準部材704及び離間時従基準部材713等の検知手段回動方向位置決め手段を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、検知位置を含むベルト部材の平面に対する検知手段保持部材の距離と傾きとを一定に保つことができるため、検知手段保持部材に保持された検知手段と、検知位置を含むベルト部材の平面との位置関係を接離動作に関わらず一定に保つことができる。
(態様C)
態様Aまたは態様Bにおいて、感光体10等の像担持体を複数備え、複数の該像担持体のうち、中間転写ベルト50等のベルト部材の無端移動方向最下流側に配置されたK用感光体10K等の像担持体に対してのみ、ベルト部材を接触させる最下流接触モードを有する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、モノクロモード等の単色モード時にも検知手段と、検知位置を含むベルト部材の平面との位置関係を保つことができる。
(態様D)
態様A乃至Cの何れかの態様において、感光体10等の像担持体を複数備え、複数の像担持体のうち、中間転写ベルト50等のベルト部材の無端移動方向最上流側に配置されたS用感光体10S等の像担持体に対してのみ、ベルト部材を接触させる最上流接触モードを有する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、クリアトナーのみを記録媒体に転写する場合などの単色モード時にも、検知手段と、検知位置を含むベルト部材の平面との位置関係を保つことができる。
(態様E)
態様A乃至Dの何れかの態様において、スケールセンサ6等の検知手段は、ベルト対向面131等の検知手段接触面を中間転写ベルト50等のベルト部材の表面に接触させてスケールマークSM等の検知対象を検知するものであり、検知手段接触面との間でベルト部材を挟み込むベルト上押さえ部材135等のベルト挟み部材を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、検知位置でのベルト部材を挟み込むようにして押さえることで、ベルト部材のばたつきを抑えて、検知手段の検知精度を高めることができる。
(態様F)
態様A乃至Eの何れかの態様において、センサブラケット161等の検知手段保持部材が突き当たる接触時従基準部材704及び離間時従基準部材713等の突き当て部材と、突き当て部材に向けて検知手段保持部材を付勢するセンサブラケット付勢スプリング751等の付勢手段とを備え、突き当て部材と付勢手段とによって検知手段保持部材の回動方向の位置決めを行う。
これによれば、上記実施形態について説明したように、バネ定数等の付勢力調節することで、検知手段保持部材の共振周波数を調節することができ、振動が入力された場合に検知手段保持部材の振動を小さくすることができる。
(態様G)
態様A乃至Fの何れかの態様において、スケールセンサ6等の検知手段は、ベルト対向面131等の検知手段接触面を中間転写ベルト50等のベルト部材の表面に接触させてスケールマークSM等の検知対象を検知するものであり、検知手段接触面に植毛処理を行う。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ベルト部材や検知対象が傷付くことを防止できる。
6 スケールセンサ
7 ベルト駆動モータ
8 減速ギヤ
10 感光体
14 ベルト駆動ローラ
15 クリーニング対向ローラ
16 二次転写対向ローラ
18 画像形成ユニット
19 テンションローラ
21 露光装置
22 二次転写装置
25 定着装置
50 中間転写ベルト
62 一次転写ローラ
70 駆動制御装置
71 制御装置
105 中間転写ベルト駆動装置
110 ベルト速度検出装置
120 タンデム型画像形成部
130 センサ保持部材
131 ベルト対向面
132 センサ窓
135 ベルト上押さえ部材
136 上押さえ接触部
140 センサ筐体
150 プリンタ部
153 Kニップ上流ローラ
154 Kニップ下流ローラ
156 排出ローラ対
161 センサブラケット
162 センサ回動軸
200 給紙装置
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
430 原稿台
500 複写機
501 転写フレーム
501a 手前側転写フレーム
501b 奥側転写フレーム
503 接離カム
508 カム駆動モータ
510 ベルトユニット
513 接離カム受け用玉軸受
550 接離スライダ
550a 手前側接離スライダ
550b 奥側接離スライダ
551 第一スライダ位置決め用玉軸受
552 第二スライダ位置決め用玉軸受
560 スライダ引っ張りスプリング
702 上流ローラブラケット
702a 手前側上流ローラブラケット
702b 奥側上流ローラブラケット
703 上流ローラ駆動カム
704 接触時従基準部材
705 上流ローラ従基準部材
706 上流ローラ突き当て従基準部材
707 上流ローラ位置決めスタッド
713 離間時従基準部材
715 上流ローラ接離スタッド
723 上流ローラブラケット引っ張りスプリング
751 センサブラケット付勢スプリング
750 上流ローラ付勢スプリング
752 上流ローラブラケット離間時突き当て面
802 K用ローラブラケット
802a 手前側K用ローラブラケット
802b 奥側K用ローラブラケット
803 K用ローラブラケット引っ張りスプリング
805 K用ローラ接離スタッド
852 K用ローラブラケット離間時突き当て面
902 下流ローラブラケット
902a 手前側下流ローラブラケット
902b 奥側下流ローラブラケット
903 下流ローラブラケット引っ張りスプリング
905 下流ローラ接離スタッド
906 下流ローラ突き当て従基準部材
907 下流ローラ位置決めスタッド
952 下流ローラブラケット離間時突き当て面
Claims (6)
- トナー像を担持する像担持体と、
外周面を該像担持体に当接させて転写ニップを形成しながら無端移動する無端状のベルト部材と、
該ベルト部材を該像担持体に対して接離する接離手段と、
該ベルト部材表面上の検知対象を検知する検知手段と、
該検知手段を保持し、回動軸を中心に回動可能な検知手段保持部材と、を有する画像形成装置において、
上記検知手段保持部材の上記回動軸を装置本体に対して移動させる検知手段回動軸移動手段を備え、
上記検知手段回動軸移動手段は、上記検知手段が上記検知対象を検知する検知位置を含む上記ベルト部材の平面から上記検知手段保持部材の回動軸までの距離が、接触状態と離間状態とで同じになるように、該検知手段保持部材の回動軸を移動させる構成であり、
該検知位置を含む該ベルト部材の平面に対する該検知手段保持部材の傾きが該接触状態と該離間状態とで同じになるように、該検知手段保持部材の回動方向の位置決めを行う検知手段回動方向位置決め手段を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置において、
上記像担持体を複数備え、複数の該像担持体のうち、上記ベルト部材の無端移動方向最下流側に配置された該像担持体に対してのみ、該ベルト部材を接触させる最下流接触モードを有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1または2の画像形成装置において、
上記像担持体を複数備え、複数の該像担持体のうち、上記ベルト部材の無端移動方向最上流側に配置された該像担持体に対してのみ、該ベルト部材を接触させる最上流接触モードを有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3の何れかの画像形成装置において、
上記検知手段は、検知手段接触面を上記ベルト部材の表面に接触させて上記検知対象を検知するものであり、
該検知手段接触面との間で該ベルト部材を挟み込むベルト挟み部材を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至4の何れかの画像形成装置において、
上記検知手段保持部材が突き当たる突き当て部材と、該突き当て部材に向けて該検知手段保持部材を付勢する付勢手段とを備え、該突き当て部材と該付勢手段とによって該検知手段保持部材の回動方向の位置決めを行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至5の何れかの画像形成装置において、
上記検知手段は、検知手段接触面を上記ベルト部材の表面に接触させて上記検知対象を検知するものであり、
該検知手段接触面に植毛処理を行うことを特徴とする画像形成装置。
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