JP5997973B2 - 金属膜研磨用パッドおよびそれを用いた研磨方法 - Google Patents

金属膜研磨用パッドおよびそれを用いた研磨方法 Download PDF

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Description

本発明は金属膜研磨用パッドおよびそれを用いた研磨方法に関する。
半導体回路の高性能化には、トランジスタや抵抗等の機能を有する素子や配線回路の微細化や配線の積層化による高密度化が要求される。
半導体回路の素子や配線の高密度化は、回路パターン形成時のフォトリソグラフィ工程の精度によるものである。微細な回路パターンは、フォトリソグラフィ工程において、レジストマスクを介した露光により半導体ウェハ上に精度よく微細な回路パターンを転写することで形成される。
半導体回路の高性能化の要求に応じるために、回路パターンの微細化の進行に伴い、フォトリソグラフィに用いられる投影レンズの焦点深度は浅くなる。この場合、半導体ウェハ表面の凹凸を投影レンズの焦点深度以内に収めることが要求される。そのため、回路パターンの微細化に伴い、半導体ウェハ表面に求められる平坦性への要求は高くなる。
半導体ウェハ表面に高い平坦性を与える技術として、化学的機械的研磨(CMP)が広く用いられている。化学的機械的研磨は、回転する研磨パッドの表面(研磨層)に研磨スラリーを滴下しながら、回転する被研磨物を接触させることにより研磨する方法である。化学的機械的研磨により、ナノメートルオーダーに凹凸が制御された平坦面が得られる。化学的機械的研磨は、層間絶縁膜、PTEOS膜(テトラエチルオルソシリケートをターゲットとしてオゾン等の酸化剤を用いてプラズマCVDで成膜されたSiO2膜)、BPSG膜(ボロン、リン等をドープした酸化ケイ素膜)、シャロー・トレンチ分離、プラグ及び埋め込み金属配線の形成等の工程における研磨に広く用いられている。
特に、金属配線の積層化に伴うプロセス増加により、金属配線研磨にはスループット及び歩留まりの向上が求められており、化学的機械的研磨時の高研磨速度及び良好な研磨均一性が求められている。
化学的機械的研磨に用いられる研磨パッドとしては、従来より不織布にポリウレタン樹脂を含浸させた比較的軟質の研磨パッドや、発泡ポリウレタンからなる研磨パッドなどが使用されている。
例えば、半導体デバイスの製造においては、高研磨速度と研磨均一性との両立を目的として、一般的に特許文献1のような発泡ポリウレタンからなる比較的硬質の研磨パッドが採用されている。
また、研磨パッド表面に形成された溝や孔加工によっても研磨性能は大きく異なることから、当該加工により研磨されるウェハ表面に研磨スラリーを均一かつ十分に供給することで、高研磨速度と研磨均一性を改善する方法が知られている(例えば、特許文献1〜5等を参照)。
しかしながら、研磨パッドの表面の溝や穴の種類によっては、高研磨速度と研磨均一性全てを満たすことが困難である。例えば、研磨パッド表面に溝を形成した構成、格子状単独の溝や放射状単独の溝では、研磨パッド表面での研磨スラリーの流動性は高いものの、排出性も高いため、ウェハ表面に十分な量の研磨スラリーを供給することが困難となり、研磨速度や研磨均一性が低下し易い。一方、研磨速度を改善するために研磨パッドの回転数を上げると、研磨スラリーの排出性も高くなるため、研磨速度がかえって低下することがある。
また、研磨パッド表面に穴を形成した場合は、研磨パッド上での研磨スラリーの流動性が劣るため、ウェハ表面への研磨スラリーの供給性が低下して研磨速度や研磨均一性が低下し易い。その上、研磨屑の排出性が低いためウェハ表面にスクラッチが発生し易い。
特開2004−314215号公報 特開平11−156699号公報 特開2000−286218号公報 特開2006−005339号公報 特開2007−201449号公報
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、高い研磨速度が得られ、研磨均一性に優れた研磨性能を有する金属膜研磨用パッド、および該研磨パッドを用いた研磨方法を提供する。
すなわち、本発明は
〔1〕ランド幅(x)が5.0〜7.0(mm)であり、かつ溝幅(y)が0.25〜0.75(mm)である同心円溝のみからなり、無発泡構造である、金属膜研磨用パッド;
〔2〕ランド幅(x)が5.1〜6.8(mm)であり、かつ溝幅(y)が0.29〜0.71(mm)である、請求項1に記載の金属膜研磨用パッド;
〔3〕熱可塑性ポリウレタンからなる、上記〔1〕または〔2〕の金属膜研磨用パッド;
〔4〕上記〔1〕から〔3〕のいずれかの金属膜研磨用パッドを用いた金属膜の研磨方法において、前記金属膜研磨用パッドを貼付した定盤の回転数が50〜120(rpm)である金属膜の研磨方法
に関する。
本発明によれば、特定の幅の同心円溝を有することにより、高い研磨速度が得られ、研磨均一性に優れた研磨性能を有する金属膜研磨用パッド、および該研磨パッドを用いた研磨方法を提供できる。
〔金属研磨用パッド〕
本発明の金属研磨用パッドは、ランド幅(x)が5.0〜7.0(mm)であり、かつ溝幅(y)が0.25〜0.75(mm)である同心円溝を有する。
ここで、本明細書におけるランド幅とは、金属膜研磨用パッドにおける同心円溝間の凸部の幅をいい、溝幅とは金属膜研磨用パッドにおける同心円溝間の凹部の幅をいう。
ランド幅が7.0mmより大きい場合は、ランド上にスラリーを保持することができず、5.0mmより小さい場合は、スラリー保持と置換のバランスが悪くなる。
また、溝幅が0.75(mm)より大きい場合は溝部における研磨後のスラリー保持量が多くなるため、新鮮なスラリーとの置換が不十分となり、一方、0.25(mm)より小さい場合はスラリー保持と置換のバランスが悪くなり、コンディショニング屑が溝につまりやすくなるため、スクラッチが発生しやすくなる。
スラリー保持性と置換のバランスとの観点から、金属膜研磨用パッドにおけるランド幅(x)が5.1〜6.8(mm)であり、かつ溝幅(y)が0.29〜0.71(mm)であることが好ましく、ランド幅(x)が5.2〜6.5であり、かつ溝幅(y)が0.32〜0.67であることがより好ましい。
本発明の金属膜研磨用パッドが備える同心円溝の深さは、研磨スラリーの適度な保持性と排出性を両立するという観点から、0.2〜2.5mmが好ましく、0.3〜2.0mmがより好ましく、0.4〜1.5mmがさらに好ましい。
本発明の金属膜研磨用パッドが備える同心円溝の断面形状(溝の長手方向に垂直に切断したときの断面の形状)は、長方形、台形、三角形、半円形などのいずれであっても良いが、金属膜研磨用パッドが摩耗しても溝幅が変わらず研磨性能が変化し難いという観点から、長方形であることが好ましい。
本発明の金属膜研磨用パッドのD硬度は、研磨均一性の向上とウェハ表面でのスクラッチ発生の抑制の観点から、50〜80の範囲内であることが好ましく、53〜77の範囲内であることがより好ましく、56〜74の範囲内であることがさらに好ましい。なお、前記D硬度はJIS K6253に準拠して測定することができる。
本発明の金属膜研磨用パッドを構成する材料は、公知の高分子を用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ブチラール樹脂などのポリビニルアセタール樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミドなどが挙げられる。これらは1種を単独で、または2種以上を併用してもよい。中でも、研磨均一性に優れ、またウェハ表面にスクラッチが発生し難いなど研磨性能に特に優れるという観点から、ポリウレタンが好ましく、高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を反応させることにより得られる熱可塑性ポリウレタンがより好ましい。
高分子ジオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルジオール;ポリ(ノナメチレン アジペート)ジオール、ポリ(2−メチル−1,8−オクタメチレン アジペート)ジオール、ポリ(2−メチル−1,8−オクタメチレン−co−ノナメチレン アジペート)ジオール、ポリ(メチルペンタメチレン アジペート)ジオール等のポリエステルジオール;ポリ(ヘキサメチレン カーボネート)ジオール、ポリ(ヘキサメチレン−co−2,2−ジメチル−1,3−プロピレン カーボネート)ジオール等のポリカーボネートジオールなどが挙げられる。これらは1種を単独で、または2種以上を併用してもよい。
有機ジイソシアネートとしては、通常のポリウレタンの製造に使用される有機ジイソシアネートのいずれを使用してもよく、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどの脂肪族または脂環式ジイソシアネート;4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートが挙げられる。これらは1種を単独で、または2種以上を併用してもよい。中でも4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが、得られる研磨パッドの耐摩耗性などの点から好ましい。
鎖伸長剤としては、通常のポリウレタンの製造に使用される鎖伸長剤のいずれを使用してもよい。鎖伸長剤としては、イソシアネート基と反応し得る活性水素原子を分子中に2個以上有する分子量350以下の低分子化合物を使用することが好ましく、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール(1,4−シクロヘキサンジメタノール等)、ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート、1,9−ノナンジオール、スピログリコール等のジオール類;エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ヒドラジン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル等のジアミン類などが挙げられる。これらは1種を単独で、または2種以上を併用してもよい。中でも、1,4−ブタンジオールおよび/または1,4−シクロヘキサンジメタノールが好ましい。
前記熱可塑性ポリウレタンは、高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を原料として使用し、プレポリマー法やワンショット法などの公知の方法により製造することができるが、実質的に溶媒の不存在下に高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を、所定の比率で溶融混練することにより製造することが好ましく、多軸スクリュー型押出機を使用して連続溶融重合する方法により製造することがより好ましい。
高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤の使用比率は、耐摩耗性等、熱可塑性ポリウレタンからなる研磨層に付与すべき物性などを考慮して適宜決定されるが、高分子ジオールおよび鎖伸長剤に含まれる活性水素原子1モルに対して、有機ジイソシアネートに含まれるイソシアネート基が0.95〜1.3モルとなる割合で各成分を使用することが好ましい。
上記割合が0.95モル未満であると、得られる熱可塑性ポリウレタンからなる金属膜研磨用パッドの機械的強度および耐摩耗性が低下する傾向があり、1.3モルを超えると熱可塑性ポリウレタンの生産性や保存安定性が低下する傾向がある。得られる金属膜研磨用パッドの機械的強度や耐摩耗性および熱可塑性ポリウレタンの生産性や保存安定性の観点から、高分子ジオールおよび鎖伸長剤に含まれる活性水素原子1モルに対して、有機ジイソシアネートに含まれるイソシアネート基が0.96〜1.1モルとなる割合で各成分を使用することがより好ましく、0.97〜1.05モルとなる割合で各成分を使用することがさらに好ましい。
本発明の金属膜研磨用パッドを構成する材料として用いる高分子には、本発明の効果を損なわない範囲で、他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、例えば、架橋剤、充填剤、架橋促進剤、架橋助剤、軟化剤、粘着付与剤、老化防止剤、発泡剤、加工助剤、密着性付与剤、結晶核剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、着色剤、滑剤、難燃剤、難燃助剤(酸化アンチモンなど)、ブルーミング防止剤、離型剤、増粘剤、酸化防止剤、導電剤などが挙げられる。
本発明の金属膜研磨用パッドにおける他の成分の含有量は50質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明の金属膜研磨用パッドは、研磨均一性に優れる上、溝や穴の側面に露出した気孔が存在しないことにより、研磨スラリー中の砥粒が気孔中で凝集・凝着してウェハ表面にスクラッチを発生させる恐れがないという観点から、実質的に無発泡構造であることが好ましい。
本発明の金属膜研磨用研磨パッドは研磨層のみからなる単層構造であってもよいが、ウェハ面内での研磨均一性をより向上できるという観点から、研磨層の裏面(研磨側表面と反対側の面)にクッション層を積層してもよい。
研磨層とクッション層との積層は、公知の粘着剤あるいは接着剤を用いることができる。クッション層のA硬度は30〜90であることが好ましい。クッション層の素材は特に限定されないが、例えば、無発泡構造または発泡構造のエラストマーや、不織布に樹脂を含浸させたものが挙げられる。
研磨層の厚さは、研磨性能と作業性の観点から、0.6〜3.0mmであることが好ましく、0.7〜2.5mmであることがより好ましく、0.8〜2.0mmであることがさらに好ましい。研磨層の厚さが0.6mmより小さいと、研磨装置の定盤の硬さの影響や、当該クッション層自体の硬さの影響を受けることで、研磨層の摩耗に伴い研磨性能が安定しない傾向がある。一方、研磨層の厚さが3.0mmより大きいと、金属膜研磨用パッド全体の曲げ剛性が大きくなることで研磨層が変形しにくくなるため、研磨均一性が低下する場合がある。
本発明の金属膜研磨用研磨パッドは、研磨側表面に開口する溝の深さを、研磨層の厚さの30〜90%とすると、下層にクッション層を積層した場合において、研磨均一性を向上できることから好ましい。溝の深さが研磨層の厚さの35〜85%であることがより好ましく、40〜80%であることがさらに好ましい。
〔金属研磨用パッドの製造方法〕
本発明の金属膜研磨用パッドの製造方法は、特に制限されるものではないが、上記した1種類もしくは2種類以上の高分子もしくは高分子組成物からなるシートを製造し、該シートから金属膜研磨用パッドを製造することができる。
該シートは、上記高分子または高分子組成物を押出機により押出して製造することができ、例えば、T−ダイを装着した押出機を使用して、上記高分子または高分子組成物を溶融押出する方法が挙げられる。
押出機としては、単軸押出機、二軸押出機等を使用することができる。また該シートは、上記した高分子または高分子組成物からなるブロックを予め製造しておき、これをスライスして製造することもできる。
得られたシートは、必要に応じて、裁断、打ち抜き、切削等により所望の寸法、形状に加工したり、研削等により所望の厚さに加工して研磨層とすることができる。
本発明の金属膜研磨用パッドが備える同心円溝の形成方法は、特に限定されるものではないが、例えば、
(1)樹脂シートを切削加工することにより溝を形成する方法;
(2)樹脂シートに、加熱された金型や金属線を接触させたり、レーザー光等の光線を照射したりして、その部分を溶解または分解・揮散させることにより溝を形成する方法;
(3)凸部を有する金型に樹脂シートの原料の溶融物を流し込んだ後に固化させる方法;
などが挙げられる。
(1)〜(3)の方法のうち、加工精度に優れるという観点から、(1)の方法が好ましい。
〔金属研磨用パッドを用いた研磨方法〕
本発明の研磨方法は、上述した本発明の金属膜研磨用研磨パッドを用いて、半導体基板上に形成された配線材料を研磨するものである。
ここで、研磨に際しては、公知の研磨スラリーを用いて化学的機械的研磨を行うことができる。本発明の研磨方法に用いることができる研磨スラリーとしては、例えば、水やオイル等の液状媒体;シリカ、アルミナ、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素等の研磨剤;塩基、酸、酸化剤、界面活性剤、キレート剤などの成分を含有するものが挙げられる。また、化学的機械的研磨を行うに際し、必要に応じ、研磨スラリーとともに、潤滑油、冷却剤等を併用してもよい。
本発明の研磨方法では、公知の化学的機械的研磨用装置を使用し、研磨スラリーを介して被研磨面と研磨パッドを、加圧下、所定速度で、所定時間接触させることによって研磨を行うことができる。なお、研磨前や研磨中には、ダイヤモンドドレッサー等のドレッサーを使用して研磨パッドをコンディショニングし、研磨パッドの表面を整えることが好ましい。
研磨の対象となる物品には、例えば、銅、アルミニウム、タングステンなどの配線材料が挙げられる。
本発明の金属膜研磨用研磨パッドを用い、研磨スラリーを流しながら研磨を行う場合、その際の当該研磨パッドを表面に貼り付けた定盤の回転数(研磨パッド回転数)は、スラリー流入性・排出性と溝形状の関係から、50〜120(rpm)が望ましい。
定盤の回転数が50rpmより低い場合は、研磨が進行しにくく、120rpmより高いとスラリーが排出されすぎ、研磨速度が低下する。58〜110(rpm)がより好ましく、66〜100(rpm)がさらに好ましい。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[銅膜に対する研磨性能の評価]
各実施例および比較例において作製した研磨パッドを、Strasbaugh社製研磨装置「nHance 6EG」に設置し、旭ダイヤモンド工業株式会社製ダイヤモンドドレッサー(ダイヤ番手#100)を用い、超純水を200mL/分の速度で流しながらドレッサー回転数100rpm、研磨パッド回転数50rpm、ドレッサー荷重40Nにて、60分間研磨パッド表面を研磨した(以下、研磨側表面に対して、当該研磨表面上の凹凸や削りカスを取り除くためにドレッサーを回転させて当該研磨側表面を研磨する工程を「コンディショニング」と称する)。研磨パッドを前述の方法でコンディショニングした後、研磨パッド回転数95rpm、ウェハ回転数96rpm、研磨圧力240hPaの条件において、研磨スラリー(株式会社フジミインコーポレーテッド製研磨スラリー「PL−7101」、超純水および31%濃度の過酸化水素水を1:2:0.09の比率で混合したもの)を300mL/分の速度で供給しつつ、膜厚が1000nmでパターンのない銅膜を表面に有する直径8インチの銅膜付きシリコンウェハを60秒間研磨した。
その後、超純水を200mL/分の速度で流しながらドレッサー回転数100rpm、研磨パッド回転数40rpm、ドレッサー荷重40Nにて60秒間コンディショニングを行った。
その後、ウェハを交換して再度研磨およびコンディショニングを交互に繰り返し、計10枚のウェハを研磨した。
上記の10枚目に研磨したウェハについて、研磨前および研磨後の銅膜の膜厚をウェハ面内で各81点測定し、各点での研磨速度を求めた。
81点の研磨速度の平均値を研磨速度(R)とし、研磨均一性は、〔不均一性(%)=(σ/R)×100〕の式によって求めた不均一性により評価した。
不均一性の値が小さいほど、ウェハ面内で銅膜が均一に研磨されており研磨均一性が優れていることを示す。
〔実施例1〕
(1)熱可塑性ポリウレタンの製造
数平均分子量2000のポリテトラメチレングリコール[略号:PTMG]、数平均分子量2000のポリ(2−メチル−1,8−オクタメチレン−co−ノナメチレン アジペート)ジオール[略号:PNOA;ノナメチレン単位と2−メチル−1,8−オクタメチレン単位とのモル比=7対3]、1,4−シクロヘキサンジメタノール[略号:CHDM]、1,4−ブタンジオール[略号:BD]、および、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート[略号:MDI]を、PTMG:PNOA:CHDM:BD:MDIの質量比が24.5:10.5:5.0:12.5:47.5となるような割合で用いて、定量ポンプにより、同軸で回転する2軸押出機に連続的に供給して、連続溶融重合を行って熱可塑性ポリウレタンを製造した。
生成した熱可塑性ポリウレタンの溶融物を、ストランド状に水中に連続的に押出した後、ペレタイザーで細断してペレットを得た。このペレットを70℃で20時間除湿乾燥することにより、熱可塑性ポリウレタンを製造した。
(2)研磨層の形成
上記で得られた熱可塑性ポリウレタンを単軸押出成形機に仕込み、T−ダイより押出し、厚さ2.0mmのシートを成形した後、得られたシートの表面を研削して厚さ1.3mmの均一なシートとした。JIS K 7311に準じて、測定温度25℃の条件で測定したD硬度は63であった。
次いで、このシートを直径81cmの円形状に切り抜き、その一方の表面に溝幅0.6mm、溝深さ0.8mm、ランド幅が5.5mmの同心円状の溝(断面形状は長方形)を、切削加工することにより形成した。
次に、同心円溝を形成した表面(研磨側表面)とは反対側の面に、厚さ1.2mmの発泡ポリウレタンシート(A硬度46)を粘着テープにより貼り合わせて積層構造の研磨パッドを作製した。
研磨性能を評価した結果を表1に示す。また、以下に示す実施例2〜7、及び比較例1〜4における各部の値、ならびに研磨性能を評価した結果についても、表1、表2にまとめて示す。
〔実施例2〕
同心円状の溝のランド幅を6.3mmとした以外は実施例1と同様にして積層構造の研磨パッドを作製し、研磨性能を評価した。
〔実施例3〕
同心円状の溝の溝幅を0.4mm、ランド幅を5.2mmとした以外は実施例1と同様にして積層構造の研磨パッドを作製し、研磨性能を評価した。
〔実施例4〕
同心円状の溝の溝幅を0.4mm、溝深さを0.8mm、ランド幅を6.4mmとした以外は実施例1と同様にして積層構造の研磨パッドを作製し、研磨性能を評価した。
〔実施例5〕
同心円状の溝の溝幅を0.35mm、ランド幅を5.4mmとした以外は実施例1と同様にして積層構造の研磨パッドを作製し、研磨性能を評価した。
〔実施例6〕
同心円状の溝の溝幅を0.3mmとした以外は実施例1と同様にして積層構造の研磨パッドを作製し、研磨性能を評価した。
〔実施例7〕
同心円状の溝の溝幅を0.5mm、ランド幅を6.0mmとした以外は実施例1と同様にして積層構造の研磨パッドを作製し、研磨性能を評価した。
〔比較例1〕
同心円状の溝の溝幅を0.1mmとした以外は実施例1と同様にして積層構造の研磨パッドを作製し、研磨性能を評価した。
〔比較例2〕
同心円状の溝の溝幅を1.0mmとした以外は実施例1と同様にして積層構造の研磨パッドを作製し、研磨性能を評価した。
〔比較例3〕
同心円状の溝の溝幅を0.5mm、ランド幅を7.5mmとした以外は実施例1と同様にして積層構造の研磨パッドを作製し、研磨性能を評価した。
〔比較例4〕
同心円状の溝の溝幅を0.5mm、ランド幅を1.5mmとした以外は実施例1と同様にして積層構造の研磨パッドを作製し、研磨性能を評価した。
Figure 0005997973
Figure 0005997973
上記表1の結果から、本発明の条件を満たす実施例1〜7で得られた金属研磨用研磨パッドは、研磨速度が特異的に上昇し、研磨均一性も良好であった。一方、比較例1の金属研磨用研磨パッドでは、溝幅が狭すぎるために、研磨レートは低く、研磨均一性も悪化していた。また、比較例2の金属研磨用研磨パッドにおいても、研磨レートは低く、研磨均一性も悪化していた。比較例3の金属研磨用研磨パッドでは、ランド幅が広すぎるために、研磨レートは低く、研磨均一性も悪化していた。また、比較例4の金属研磨用研磨パッドにおいても、研磨レートは低く、研磨均一性も悪化していた。

Claims (4)

  1. ランド幅(x)が5.0〜7.0(mm)であり、かつ溝幅(y)が0.25〜0.75(mm)である同心円溝のみからなり、無発泡構造である、金属膜研磨用パッド。
  2. ランド幅(x)が5.1〜6.8(mm)であり、かつ溝幅(y)が0.29〜0.71(mm)である、請求項1に記載の金属膜研磨用パッド。
  3. 熱可塑性ポリウレタンからなる、請求項1または2に記載の金属膜研磨用パッド。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の金属膜研磨用パッドを用いた金属膜の研磨方法において、前記金属膜研磨用パッドを貼付した定盤の回転数が50〜120(rpm)である、金属膜の研磨方法。
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