JP5997724B2 - ブラシレス永久磁石モータを制御する方法 - Google Patents

ブラシレス永久磁石モータを制御する方法 Download PDF

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Description

本発明は、ブラシレス永久磁石モータを制御する方法に関する。
ブラシレス永久磁石モータの効率を改善する努力が継続して行われている。
ブラシレス永久磁石モータの効率を改善する必要性が高まっている。
本発明は、ブラシレス永久磁石モータを制御する方法を提供し、本方法は、モータの巻線を巻線における逆起電力のゼロ交差に対して遅延した時に転流する工程と、各電気的半周期を後に1次フリーホイール期間が続く導通期間に分割する工程と、導通期間を第1の励磁期間、2次フリーホイール期間及び第2の励磁期間に分割する工程と、各励磁期間にモータの巻線を励磁する工程と、各フリーホイール期間に巻線をフリーホイールさせる工程とを含む。
永久磁石モータに関し、トルク対電流の比率は、相電流の波形が逆起電力の波形と一致したとき、最大になる。したがって、モータの効率の改善は、相電流の波形を逆起電力の波形により良く一致するよう形成することにより達成される。励磁の間、相電流は、逆起電力におけるゼロ交差の周囲において逆起電力より速く上昇し得る。結果として、巻線がゼロ交差に先行又は同期して転流されるならば、相電流は、逆起電力を迅速に導くことになる。転流を逆起電力のゼロ交差のそれぞれの後まで遅延させることにより、相電流の上昇は、逆起電力の上昇により密接に追従させられ得る。その結果、モータの効率は改善され得る。
転流は遅延されるが、それでもなお相電流は、逆起電力より速い速度で上昇し得る。その結果、相電流は、最終的に逆起電力を導き得る。2次フリーホイール期間は、相電流の上昇を一瞬にして阻止する役割を果たす。その結果、相電流は、導通期間に逆起電力の上昇をより密接に追従させられ得、それによって効率をさらに改善する。
2次フリーホイール期間は、巻線における逆起電力が上昇する時に発生し得、1次フリーホイール期間は、逆起電力が主に低下する時に発生し得る。1次フリーホイール期間は、追加の電力が電源から引き出されることなくトルクが相電流により生成され続けるよう、巻線のインダクタンスを利用する。逆起電力が低下するにつれ、所与の相電流に対し生成されるトルクは少なくなる。したがって、逆起電力が低下する期間に巻線をフリーホイールさせることにより、モータの効率は、トルクに悪影響を与えずに改善され得る。
2次フリーホイール期間の長さは、1次フリーホイール期間、第1の励磁期間及び第2の励磁期間のそれぞれより短くなり得る。その結果、2次フリーホイール期間は、モータの電力に悪影響を及ぼさずに相電流の上昇を一瞬にして阻止する役割を果たす。
本方法は、巻線を供給電圧で励磁する工程と、導通期間の長さを供給電圧及び/又はモータの速度の変化に応じて変化させる工程とを含む。その結果、モータの電力に関してより良い制御が達成され得る。
供給電圧が減少するにつれ、より少ない電流及びより少ない電力が同じ導通期間に亘りモータに駆動される。同様に、モータの速度が増加するにつれ、巻線に誘導された逆起電力の大きさが増加する。より少ない電流及びより少ない電力が同じ導通期間に亘りモータに駆動される。したがって、これを補償するため、本方法は、導通期間を供給電圧の減少及び/又はモータの速度の増加に応じて増加させる工程を含み得る。
巻線を励磁するために使用される供給電圧の大きさの変化は、相電流が上昇する速度に影響する。モータの速度の変化は、各電気的半周期の長さ及び逆起電力が上昇する速度に影響する。さらに、モータの速度の変化は、逆起電力の大きさ及び相電流が上昇する速度に影響する。したがって、本方法は、遅延期間により転流を遅延する工程と、供給電圧及び/又はモータの速度の変化に応じて遅延期間を変化させる工程とを含み得る。これは、モータが様々な供給電圧及び/又はモータの速度に亘り動作するとき、モータの効率が改善され得るという利点を有する。さらに、巻線に駆動される電流及び電力の量は、供給電圧及び/又はモータの速度の変化に影響を受ける。供給電圧及び/又はモータ速度の変化に応じて遅延期間を変化させることにより、モータの入力又は出力電力に関してより良い制御が達成され得る。
本方法は、遅延期間を供給電圧の増加及び/又はモータの速度の減少に応じて増加させる工程を含み得る。供給電圧の大きさが増加するにつれ、相電流が上昇する速度は速くなる。モータの速度が減少するにつれ、逆起電力が上昇する速度は遅くなる。加えて、逆起電力の大きさが減少し、したがって、相電流がより速い速度で上昇する。供給電圧の増加及び/又はモータの速度の減少に応じて遅延期間を増加することにより、相電流の波形は、供給電圧及び/又はモータの速度の変化に応じて逆起電力の波形により良く一致され得る。その結果、様々な供給電圧及び/又は速度に亘り動作する際、モータの効率は改善され得る。
本方法は、50krpmより速い速度で動作するとき、先行する段落のいずれかの段落に記載された方法でモータを制御することを含み得る。この比較的速い速度において、各電気的半周期の長さは比較的短く、逆起電力の大きさは比較的大きい。これらの要因の両方はその様な速度を保持するため、十分な電流及び電力を相巻線に駆動する目的で先行転流が必要であることを示すことになる。実際、その様な速度まで加速するために先行転流が必要であると思われる。それでもなお、出願人は、一旦これらの速度になると、モータの効率を改善するため転流は遅延され得ることを確認した。
本方法は、少なくとも5krpm、より好ましくは、少なくとも10krpmに及ぶ速度範囲に亘り動作するとき、モータを先行する段落のいずれかの段落に記載された方法で制御することを含み得る。その結果、モータの効率の改善が比較的広い速度範囲に亘り達成され得る。
本発明はまた、先行する段落のいずれかの段落に記載の方法を実行するよう構成された制御回路、並びにその制御回路及びブラシレス永久磁石モータを備えるモータアセンブリを提供する。
制御回路は、モータの巻線、ゲートドライバーモジュール及びコントローラと結合するインバータを含み得る。次いで、ゲートドライバーモジュールは、コントローラから受信した制御信号に応じてインバータのスイッチを制御する。コントローラは、巻線における逆起電力のゼロ交差に対して遅延されたときに、巻線を転流する制御信号を生成する。コントローラはまた、各電気的半周期を導通期間及び1次フリーホイール期間に分割し、導通期間を第1の励磁期間、2次フリーホイール期間及び第2の励磁期間に分割することに関与する。その後コントローラは、各励磁期間に巻線を励磁し、各フリーホイール期間に巻線をフリーホイールさせる制御信号を生成する。
本発明がより容易に理解され得るため、本発明の実施形態が例示の目的で、添付の図面を参照して説明される。
本発明によるモータアセンブリのブロック図である。 モータアセンブリの回路図である。 モータアセンブリのコントローラにより出された制御信号に応じた、インバータの許可された状態の詳細を示す図である。 加速モードで動作する際のモータアセンブリの様々な波形を示す図である。 ハイパワーモードで動作する際のモータアセンブリの様々な波形を示す図である。 ローパワーモードで動作する際のモータアセンブリの様々な波形を示す図である。
図1及び図2のモータアセンブリ1は、直流電源2により電源供給され、ブラシレスモータ3と制御回路4を備える。
モータ3は、4極固定子6に関連して回転する4極永久磁石回転子5を備える。固定子6の周りに巻かれる導線は、共に結合され、単一の相巻線7を形成する。
制御回路4は、フィルタ8、インバータ9、ゲートドライバーモジュール10、電流センサ11、電圧センサ12、位置センサ13及びコントローラ14を備える。
フィルタ8は、インバータ9の切替えから生じる比較的高周波のリップルを平らにするリンクコンデンサC1を備える。
インバータ9は、相巻線7を電圧レールに結合させる全ブリッジの4つの電源スイッチQ1〜Q4を備える。スイッチQ1〜Q4のそれぞれは、フリーホイールダイオードを含む。
ゲートドライバーモジュール10は、コントローラ14から受信した制御信号に応じてスイッチQ1〜Q4の開閉を駆動する。
電流センサ11は、インバータとゼロ電圧レールの間に配置された分流抵抗器R1を備える。電流センサ11にかかる電圧は、電源2に連結された際の相巻線7における電流の測定を提供する。電流センサ11にかかる電圧は、信号I_PHASEとしてコントローラ14へ出力される。
電圧センサ12は、直流電圧レールとゼロ電圧レールの間に配置された分圧器R2及びR3を備える。電圧センサは、信号V_DCをコントローラ14に出力し、このコントローラは、電源2により提供される供給電圧の縮小された測定を表す。
位置センサ13は、固定子6のスロット開口に配置されたホール効果センサを備える。センサ13は、センサ13を通る磁束の方向に応じて論理的にハイ又はローのデジタル信号であるHALLを出力する。そのため、HALL信号は、回転子5の角度位置の測定を提供する。
コントローラ14は、プロセッサ、記憶装置、及び複数の周辺機器(例えばAD変換器、比較器、タイマー他)を有するマイクロコントローラを備える。記憶装置は、プロセッサにより実行される命令と、モータアセンブリ1の動作中にプロセッサにより使用される制御パラメータと参照テーブルを記憶する。コントローラ14は、モータ3の動作の制御に関与し、4つの電源スイッチQ1〜Q4のそれぞれを制御する4つの制御信号S1〜S4を生成する。制御信号は、ゲートドライバーモジュール10に出力され、ゲートドライバーモジュールは、それに応じてスイッチQ1〜Q4の開閉を駆動する。
図3は、コントローラ14により出力された制御信号S1〜S4に応じてスイッチQ1〜Q4の許可された状態をまとめた図である。以下、用語「セット」及び「クリア」は、信号がそれぞれ論理的にハイ及びローにされたことを示すのに使用される。図3から分かるように、コントローラ14は、相巻線7を左から右に励磁するためにS1とS4をセットし、S2とS3をクリアする。逆に、コントローラ14は、相巻線7を右から左に励磁するためにS2とS3をセットし、S1とS4をクリアする。コントローラ14は、相巻線7をフリーホイールさせるためS1とS3をクリアし、S2とS4をセットする。フリーホイール作用は、相巻線7内の電流がインバータ9のロー側のループの周りで再循環することを可能にする。本実施形態において、電源スイッチQ1〜Q4は、両方向での導通が可能である。したがって、コントローラ14は、フリーホイール作用の間、ロー側のスイッチQ2及びQ4の両方を閉成し、その結果電流は、低い効率のダイオードではなくスイッチQ2及びQ4を通って流れる。インバータ9は、一方向のみで導通する電源スイッチを備え得ることが考えられる。この場合、コントローラ14は、相巻線7を左から右にフリーホイールさせるためS1、S2及びS3をクリアし、S4をセットする。その後コントローラ14は、相巻線7を右から左にフリーホイールさせるためS1、S3及びS4をクリアし、S2をセットする。その後インバータ9のロー側のループの電流は、閉成されたロー側のスイッチ(例えばQ4)を通って下へ流れ、開放したロー側のスイッチ(例えばQ2)のダイオードを通って上に流れる。
コントローラ14は、加速モード、ローパワーモード及びハイパワーモードの3つのモードの1つにおいて動作する。ローパワーモード及びハイパワーモードは、両方とも定常状態モードである。コントローラ14は、どの定常状態モードが使用されるべきかを決定するためにパワーモード信号POWER_MODEを受信し定期的に監視する。パワーモード信号が論理的にローである場合、コントローラ14は、ローパワーモードを選択し、パワーモード信号が論理的にハイである場合、コントローラ14は、ハイパワーモードを選択する。ローパワーモードで動作する際、コントローラ14は、60〜70krpmの動作速度範囲に亘りモータ3を駆動する。ハイパワーモードで動作する際、コントローラ14は、90〜100krpmの動作速度範囲に亘りモータ3を駆動する。そのとき、加速モードは、モータ3を静止から各動作速度範囲の下限まで加速するのに使用される。
3つのモード全てにおいて、コントローラ14は、HALL信号のエッジに応じて相巻線7を転流する。各HALLエッジは、回転子5の極性の変化、したがって、相巻線7に誘導された逆起電力の極性の変化に対応する。より詳しくは、各HALLエッジは、逆起電力のゼロ交差に対応する。転流は、電流の方向を、相巻線7を通して逆方向にすることを含む。その結果、電流が相巻線7を通って左から右の方向に流れる場合、転流は、巻線を右から左に励磁することを含む。
以下の議論において、モータ3の速度がしばしば参照される。モータ3の速度は、以降HALL期間と呼ばれるHALL信号の連続するエッジ間の間隔から決定される。
加速モード
20krpmより遅い速度で、コントローラ14は、相巻線7を各HALLエッジと同期して転流する。20krpm以上の速度で、コントローラ14は、各HALLエッジに先行して相巻線7を転流する。相巻線7を特定のHALLエッジに先行して転流するため、コントローラ14は、先行するHALLエッジに応じて動作する。先行するHALLエッジに応答し、コントローラ14は、転流期間T_COMを得るため、HALL期間T_HALLから先行期間T_ADVを減算する。
T_COM=T_HALL−T_ADV
コントローラ14は、先行するHALLエッジの後、時間T_COMにおいて相巻線7を転流する。その結果、コントローラ14は、先行期間T_ADVにより後続するHALLエッジに先行して相巻線7を転流する。
転流が同期か先行かに拘わらず、コントローラ14は、加速モードで動作する際、各電気的半周期に亘り相巻線7を連続して励磁及びフリーホイールさせる。より詳細には、コントローラ14は、相巻線7を励磁し、電流信号I_PHASEを監視し、相巻線7の電流が所定の限度を超えた場合に相巻線7をフリーホイールさせる。フリーホイールは、次いで、所定のフリーホイール期間の間、継続し、その間に相巻線7の電流は、電流限度より下のレベルまで低下する。フリーホイール期間が終了すると、コントローラ14は、再び相巻線7を励磁する。この相巻線7を励磁及びフリーホイールさせるプロセスは、電気的半周期の全体の長さに亘って継続する。したがって、コントローラ14は、各電気的半周期の間に励磁からフリーホイールへの切替えを複数回行う。
図4は、加速モードで動作する際の、HALL信号、逆起電力、相電流、相電圧、及び2、3のHALL期間に亘る制御信号の波形を示す図である。図4において相巻線7は、HALLエッジと同期して転流される。
比較的遅い速度では、相巻線7内で誘導された逆起電力の大きさは比較的小さい。そのため、相巻線7の電流は励磁の間比較的速く上昇し、フリーホイールの間比較的遅く低下する。加えて、各HALL期間の長さ及び各電気的半周期の長さは比較的長い。その結果、コントローラ14が励磁からフリーホイールに切り替わる頻度は比較的高い。しかし、回転速度が増加するにつれ、逆起電力の大きさは増加し、したがって、電流は、励磁の間、より遅い速度で上昇し、フリーホイールの間、より速い速度で低下する。なお、各電気的半周期の長さは減少する。その結果、切替えの頻度は減少する。
コントローラ14は、回転子5の速度が選択されたパワーモードの動作速度範囲の下限に達するまで加速モードで動作し続ける。それで、例えばハイパワーモードが選択された場合、コントローラ14は、回転子5の速度が90krpmに達するまで加速モードで動作し続ける。
ハイパワーモード
コントローラ14は、各HALLエッジに先行して相巻線を転流する。先行転流は、加速モードのための上記の方式と同じ方式で達成される。
ハイパワーモードで動作する際、コントローラ14は、各電気的半周期を後にフリーホイール期間が続く導通期間に分割する。コントローラ14は、次いで、導通期間に相巻線7を励磁し、フリーホイール期間に相巻線7をフリーホイールする。相電流は、励磁の間、電流限度を超えない。その結果、コントローラ14は、各電気的半周期の間1回のみ励磁からフリーホイールに切替えを行う。
コントローラ14は、導通期間T_CDの間相巻線7を励磁する。導通期間が終了すると、コントローラ14は、相巻線7をフリーホイールする。そのとき、フリーホイールは、コントローラ14が相巻線7を転流するときまで無制限に継続される。したがって、コントローラ14は、先行期間T_ADVと導通期間T_CDの2つのパラメータを使用してモータ3の動作を制御する。
図5は、ハイパワーモードで動作する際の、HALL信号、逆起電力、相電流、相電圧、及び2、3のHALL期間に亘る制御信号の波形を示す図である。
相巻線7を励磁するのに使用される供給電圧の大きさは変化し得る。例えば、電源2は、使用時に放電する電池を備えてもよい。又は、電源2は、交流電源、整流器及び比較的平滑な電圧を提供する平滑コンデンサを備えていてもよいが、交流電源のRMS電圧は、変化し得る。供給電圧の大きさの変化は、導通期間に相巻線7に駆動される電流の量に影響する。その結果、モータ3の電力は、供給電圧の変化に影響を受けやすい。供給電圧に加え、モータ3の電力は、回転子5の速度の変化に影響を受けやすい。回転子5の速度が変化する(例えば、負荷の変化に応じて)のと同じように、逆起電力の大きさも変化する。その結果、導通期間に相巻線7に駆動される電流の量は、変化し得る。そのため、コントローラ14は、供給電圧の大きさの変化に応じて先行期間及び導通期間を変化させる。又、コントローラ14は、回転子5の速度の変化に応じて先行期間を変化させる。
コントローラ14は、複数の種々の供給電圧のそれぞれに対する先行期間T_ADV及び導通期間T_CDを備える電圧参照テーブルを記憶する。又、コントローラ14は、複数の種々の回転子速度及び種々の供給電圧のそれぞれに対する速度補償値を備える速度参照テーブルを記憶する。参照テーブルは、それぞれの電圧及び速度点における特定の入力又は出力電力を達成する値を記憶する。本実施形態において、参照テーブルは、様々な供給電圧及びハイパワーモードの動作速度範囲に亘りモータ3に一定の出力電力を達成する値を記憶する。
電圧センサ12により出力されたV_DC信号は、供給電圧の測定を提供し、一方HALL期間の長さは、回転子速度の測定を提供する。コントローラ14は、供給電圧を使用して電圧参照テーブルにインデックスを付し、位相期間及び導通期間を選択する。コントローラ14は、次いで、回転子速度及び供給電圧を使用して速度参照テーブルにインデックスを付し、速度補償値を選択する。コントローラ14は、次いで、選択された速度補償値を選択された位相期間に加え、速度補償位相期間を得る。その後転流期間T_COMがHALL期間T_HALLから速度補償位相期間を減算することにより得られる。
速度参照テーブルは、回転子5の速度だけでなく、供給電圧の大きさにも依存する速度補償値を記憶する。その理由は、供給電圧が減少するにつれ、特定の速度補償値がモータ3の出力電力へ与える正味の影響が小さくなるためである。回転子速度及び供給電圧の両方に依存する速度補償値を記憶することにより、回転子速度の変化に応じてモータ3の出力電力に対するより良い制御が達成され得る。
先行期間を決定するのに2つの参照テーブルが使用されることに留意されたい。第1の参照テーブル(即ち、電圧参照テーブル)に供給電圧を使用してインデックスが付される。第2の参照テーブル(即ち、速度参照テーブル)に回転子速度と供給電圧の両方を使用してインデックスが付される。第2の参照テーブルは、回転子速度と供給電圧の両方を使用してインデックスが付されるため、2つの参照テーブルを必要とすることに疑問がもたれる場合もあり得る。しかし、2つの参照テーブルを使用する利点は、種々の電圧分解能が使用され得ることである。モータ3の出力電力は、供給電力の大きさに比較的影響を受けやすい。対照的に、速度補償値が出力電力に与える効果は、供給電圧に少ししか影響を受けない。したがって、2つの参照テーブルを使用することにより、電圧参照テーブルに対しより細かい電圧分解能が使用され得、速度参照テーブルに対しより粗い電圧分解能が使用され得る。その結果、モータ3の出力電力に対する比較的に良好な制御がより小さな参照テーブルの使用により達成され得、そのことは、コントローラ14のメモリ要件を減らす。
ローパワーモード
コントローラ14は、HALLエッジに関して遅延したとき相巻線7を転流する。遅延転流は、先行転流と同様の方式で達成される。HALLエッジに応じて、コントローラ14は、転流期間T_COMを得るため、HALL期間T_HALLに遅延期間T_RETを加える。
T_COM=T_HALL+T_RET
コントローラ14は、次いで、HALLエッジの後、時間T_COMに相巻線7を転流する。その結果、コントローラ14は、後のHALLエッジの後、時間T_RETに相巻線7を転流する。
ローパワーモードで動作する際、コントローラ14は、電気的周期のそれぞれ半分をその後に1次フリーホイール期間が続く導通期間に分割する。その後コントローラ14は、導通期間を第1の励磁期間と、その後に続く2次フリーホイール期間と、その後に続く第2の励磁期間とに分割する。その後コントローラ14は、2つの励磁期間のそれぞれの間、相巻線7を励磁し、2つのフリーホイール期間のそれぞれの間、相巻線7をフリーホイールする。ハイパワーモードのように、相電流は、励磁の間、電流限度を超えない。したがって、コントローラ14は、電気的半周期のそれぞれの間、励磁からフリーホイールへの切替えを2回行う。
図6は、ローパワーモードで動作する際の、HALL信号、逆起電力、相電流、相電圧、及び2、3のHALL期間に亘る制御信号の波形を示す図である。
ハイパワーモードのように、コントローラ14は、供給電圧の大きさの変化に応じて遅延期間及び導通期間を変化させ、且つコントローラ14は、回転子5の速度の変化に応じて遅延期間を変化させる。したがって、コントローラ14は、種々の供給電圧のための種々の遅延期間T_RETと種々の励磁期間T_EXCを備えるさらなる電圧参照テーブルを記憶する。又コントローラ14は、種々の回転子速度及び種々の供給電圧のための速度補償値を備えるさらなる速度参照テーブルを記憶する。したがって、ローパワーモードで使用される参照テーブルは、ハイパワーモードで使用される参照テーブルと、テーブルが先行期間ではなく遅延期間、及び導通期間ではなく励磁期間を記憶する点のみにおいて異なる。ハイパワーモードのように、ローパワーモードで使用される参照テーブルは、供給電圧と同じ範囲及びローパワーモードの動作速度範囲に亘りモータ3のための一定の出力電力を達成する値を記憶する。
動作の間、コントローラ14は、供給電圧を使用して電圧参照テーブルにインデックスを付し、遅延期間及び励磁期間を選択する。そのとき、選択された励磁期間は、第1の励磁期間及び第2の励磁期間の両方を規定するのに使用され、即ち導通期間の間コントローラ14は、選択された励磁期間の間相巻線7を励磁し、2次フリーホイール期間の間相巻線7をフリーホイールさせ、選択された励磁期間の間再び相巻線7を励磁する。その結果、2次フリーホイール期間が導通期間の真ん中で発生する。
ハイパワーモードと比較して、相巻線7の励磁は、2つの重要な点で異なる。第1に、コントローラ14は、転流を遅延させる。第2に、コントローラ14は、2次フリーホイール期間を導通期間に導入する。これら2つの相違点の理由と利点を以下に説明する。
ハイパワーモードで動作する際、必要な出力電力を達成するために先行転流が必要である。回転子5の速度が増加すると、HALL期間は減少し、したがって、相インダクタンスに関連したとき、定数(L/R)がますます重要になる。さらに、相巻線7内で誘導された逆起電力が増加し、それは、相電流が上昇する速度に影響する。そのため、相巻線7へ電流及び電力を駆動することはますます困難になる。相巻線7を各HALLエッジに先行して、したがって逆起電力のゼロ交差に先行して転流することにより、供給電圧は、一瞬にして逆起電力により押し上げられる。その結果、相巻線7を通る電流の方向は、より迅速に反転する。加えて、相電流は、逆起電力を導くようになされ、そのことは、電流上昇のより遅い速度の補償を支援する。その後相電流は、短期間の負のトルクを発生するが、相電流は、通常、正のトルクにおけるその後の利得による補償より多くなる。
ローパワーモードで動作する際、HALL期間の長さは長くなり、したがって、逆起電力はより遅い速度で上昇する。加えて、逆起電力の大きさは小さくなり、したがって、相巻線7の電流は、所与の供給電圧に対しより速い速度で上昇する。したがって、逆起電力はより遅い速度で上昇するが、相電流はより速い速度で上昇する。したがって、望ましい出力電力を達成するためにHALLエッジに先行して相巻線7を転流することは必要でない。さらに、以下に説明する理由により、モータアセンブリ3の効率は、転流を遅延させることにより改善される。
励磁の間、相電流の波形が逆起電力の波形と一致するとき、トルク対電流の比率が最大になる。したがって、モータ3の効率の改善は、相電流の波形が逆起電力の波形とより良く一致するよう形成することにより、即ち相電流波形の高調波成分を逆起電力波形に関して減少することにより達成される。先行する段落に記載されるように、ローパワーモードで動作する際、逆起電力は、より遅い速度で上昇するが、相電流は、より速い速度で上昇する。実際、ローパワーモードで動作する際、逆起電力の大きさが比較的低い、即ちおよそ逆起電力のゼロ交差あたりであるとき、相電流は、逆起電力より速く上昇する。その結果、相巻線7がHALLエッジに先行又は同期して転流されるならば、相電流は、逆起電力をより迅速に導くことになる。ハイパワーモードでは、より短いHALL期間及び相電流のより遅い上昇を補償するため、相電流が最初に逆起電力を導くことが必要であった。しかし、ローパワーモードでは、必要な出力電力を達成するために送電流が逆起電力を導くことは必要でない。各HALLエッジの後まで転流を遅延させることにより、相電流は、より密接に逆起電力の上昇に追従する。その結果、モータアセンブリ1の効率は改善される。
2次フリーホイール期間は、モータ3の効率をさらに改善する役割を果たす。遅延転流の結果、相電流は、逆起電力の相電流とより密接に一致する。それでもなお、相電流は、逆起電力の速度より速い速度で上昇し続ける。その結果、相電流は、最終的に逆起電力を上回る。比較的小さな2次フリーホイール期間を導通期間に導入することにより、相電流の上昇は、一瞬にして阻止され、その結果相電流の上昇は、逆起電力の上昇により密接に追従する。その結果、逆起電力波形に関する相電流波形の高調波成分はさらに減少され、したがって、モータ3の効率はさらに増加される。
加速モードは、モータ3を静止から各動作速度範囲の下限まで加速するのに使用される。その結果、コントローラ14は、ハイパワーモードが選択されたとき、0から90krpmの間、ローパワーモードが選択されたとき、0から60krpmの間の加速モードで動作する。どのパワーモードが選択されたかに拘わらず、コントローラ14は、0から20krpmの間のHALLエッジと同期して相巻線7を転流する。コントローラ14は、次いで、モータ3が20から90krpm(ハイパワーモード)又は20から60krpm(ローパワーモード)まで加速する際、HALLエッジに先行して相巻線7を転流する。加速モードで動作する際、コントローラ14は、回転子5の加速を固定して維持する先行期間を使用する。ハイパワーモード又はローパワーモードが選択されるかに拘わらず、コントローラ14は、先行期間を選択するために供給電圧を使用してハイパワーモードで使用される電圧参照テーブルにインデックスを付す。そのとき、選択された先行期間は、加速モードの間にコントローラ14により使用される。モータ3の効率は、回転子速度により変化する先行期間を使用することにより改善され得ることが考えられる。しかし、そのとき、これには、追加の参照テーブルが必要になる。さらに、加速モードは、典型的には、長続きせず、コントローラ14は、主にローパワーモード又はハイパワーモードで動作する。その結果、加速モード内で先行期間を変化させることによりなされ得る効率の改善は、モータ3の全体の効率に大きく寄与する可能性は低い。
加速モードからローパワーモードへ切り替える際、コントローラ14は、先行転流から遅延転流に切替えを行う。ローパワーモード内で動作するとき、コントローラ14は、各電気的半周期の間十分な電流及び電力を相巻線7に駆動でき、同時にモータアセンブリ1の効率を改善するため遅延転流を使用する。対照的に、加速の間、各電気的半周期の間に十分な電流及び電力が相巻線7に確実に駆動されるようにするため、先行転流が必要である。コントローラ14が加速の間に転流を遅延又は同期するならば、回転子5は、必要な速度まで加速できないことになる。したがって、60〜70krpmの速度範囲に亘り回転子速度を維持するため遅延転流が使用可能である一方、回転子が60krpmまで確実に加速するために先行転流が必要である。
比較的遅い速度で動作するとき、転流を遅延させることは知られているが、比較的速い速度、即ち50krpmを超える速度で動作するとき、転流を遅延させることは全く知られていない。これらの比較的速い速度において、比較的短い長さの各HALL期間と逆起電力の大きさは先行転流が必要であることを示唆するはずである。実際、先行転流は、モータをその様な速度まで加速するのに必要である。しかし、出願人は、一回それらの速度になると、転流は、モータ3の効率を改善するために遅延され得ることを確認した。
上述の実施形態において、コントローラ14は、ハイパワーモードとローパワーモードの2つの定常状態モードを使用する。ハイパワーモードでは、コントローラ14は、逆起電力のゼロ交差に先行して相巻線7を転流する。ローパワーモードでは、コントローラ14は、逆起電力のゼロ交差に遅延して相巻線7を転流する。先行期間及び遅延期間は、それぞれ位相期間T_PHASEと見なされ得、転流期間T_COMは、以下のように規定される。
T_COM=T_HALL−T_PHASE
位相期間が正の場合、転流は、HALLエッジの前に発生し(即ち先行転流)、位相期間が負の場合、転流は、HALLエッジの後に発生する(即ち遅延転流)。相巻線7をハイパワーモードとローパワーモードの両方で転流するために同じスキームを使用することは制御を簡単にする。しかし、種々の方法が相巻線7を転流するのに使用され得ることが考えられる。例えば、ローパワーモードで動作する際、コントローラ14は、各HALLエッジの後の時間T_RETにおいて単に相巻線7を転流し得る。
上述の実施形態において、コントローラ14は、回転子速度の変化に応じて位相期間のみ(即ち、ハイパワーモードの先行期間及びローパワーモードの遅延期間)を変化させる。導通期間と比較して、モータ3の入力電力は、典型的には、位相期間の変化により多く影響を受ける。したがって、位相期間を変化させることにより、モータ3の出力電力に関してより良い制御が達成され得る。それでもなお、これらの利点に拘わらず、代わりにコントローラ14は、回転子速度の変化に応じて導通期間のみを変化させ得る。或いは、コントローラ14は、回転子速度の変化に応じて位相期間と導通期間の両方を変化させ得る。これは、例えばモータ3の出力電力が位相期間だけを変化させることにより適切に制御できない場合に必要となり得る。又は、モータ3の効率の改善は、回転子速度の変化に応じて位相期間と導通期間の両方を変化させることにより達成され得る。しかし、位相期間と導通期間の両方を変化させる欠点は、追加の参照テーブルが必要であり、したがって、コントローラ14のメモリにさらなる要求をすることである。
上述の実施形態において、コントローラ14は、供給電圧の変化に応じて位相期間と導通期間を変化させる。そのとき、これは、モータ3の効率が各電圧点でより良く最適化され得るという利点を有する。それでもなお、位相期間と導通期間の内の1つのみを変化させることによりモータ3の出力電力に対して望ましい制御を達成することが可能である場合もある。モータ3の出力電力は、位相期間の変化により多く影響を受けるため、モータ3の出力電力に対するより良い制御が位相期間を変化させることにより達成され得る。
したがって、コントローラ14は、供給電圧及び回転子速度の変化に応じて位相期間及び/又は導通期間を変化させると言ってもよい。2つの期間は、供給電圧及び回転子速度の変化に応じて変化され得るが、コントローラ14は、供給電圧と回転子速度の内の1つのみに応じて期間を変化可能であることが考えられる。例えば、電源2により提供される電圧は比較的安定し得る。その場合、コントローラ14は、回転子速度のみの変化に応じて位相期間及び/又は導通期間を変化し得る。又は、モータ3は、一定の速度で又はローパワーモード及びハイパワーモード内の比較的小さな範囲の速度に亘り動作することが必要となり得る。この場合、コントローラ14は、供給電圧のみの変化に応じて位相期間及び/又は導通期間を変化し得る。したがって、より一般的な意味で、コントローラ14は、供給電圧及び/又は回転子速度の変化に応じて位相期間及び/又は導通期間を変化させると言ってもよい。さらに、電圧参照テーブル又は速度参照テーブルを記憶せずに、コントローラ14は、種々の供給電圧及び/又は回転子速度に対する種々の制御値を備える電力参照テーブルを記憶すると言ってもよい。そのとき、各制御値は、各電圧及び/又は速度の点において特定の出力電力を達成する。その後コントローラ14は、供給電圧及び/又は回転子速度を使用して電力参照テーブルにインデックスを付し、電力参照テーブルから制御値を選択する。そのとき、制御値は、位相期間又は導通期間を規定するのに使用される。
上述の実施形態において、コントローラ14は、ハイパワーモードで使用するための導通期間とローパワーモードで使用するための励磁期間を備える参照テーブルを記憶する。しかし、同じレベルの制御が異なる手段により達成され得る。例えば、導通期間と励磁期間の参照テーブルを記憶せずに、コントローラ14は、1次フリーホイール期間の参照テーブルを記憶可能であり、この参照テーブルは、同様に供給電圧の大きさ及び/又は回転子5の速度を使用してインデックスが付される。そのとき、導通期間は、HALL期間から1次フリーホイール期間を減算することにより得られ、各励磁期間は、HALL期間から1次フリーホイール期間及び2次フリーホイール期間を減算して結果を2で割ることにより得られる。
T_CD=T_HALL−T_FW_1
T_EXC=(T_HALL−T_FW_1−T_FW_2)/2
ここでT_CDは導通期間であり、T_EXCは第1の及び第2の励磁期間のそれぞれであり、T_HALLはHALL期間であり、T_FW_1は1次フリーホイール期間であり、T_FW_2は2次フリーホイール期間である。
上述の実施形態では、2次フリーホイール期間は、導通期間のちょうど真ん中で発生する。これは、第1の励磁期間と第2の励磁期間の長さを規定するのに同じ励磁期間が使用されることを確実にすることにより達成される。2次フリーホイール期間が導通期間の真ん中で発生することを確実にすることには少なくとも2つの利点がある。第1に、相電流の高調波成分は、2つの励磁期間に亘ってより良くバランスが取れている。その結果、2つの励磁期間の長さが異なるならば、導通期間に亘る相電流の全体の高調波成分は低下しやすい。第2に、参照テーブルは、各電圧点に対し1つの励磁期間を記憶するだけでよい。その結果、参照テーブルにより少ないメモリが必要とされる。上述の利点に拘わらず、供給電圧及び/又は回転子速度の変化に応じて2次フリーホイール期間の位置を変えることが望ましい場合もある。これは、種々の電圧及び/又は速度に対し第1の励磁期間と第2の励磁期間を記憶する参照テーブルを使用することにより達成され得る。
コントローラ14は、長さが固定された2次フリーホイール期間を使用する。これは、コントローラ14のメモリ要件を減らす利点がある。しかし、代替的に、コントローラ14は、供給電圧及び/又は回転子速度の変化に応じて変化する2次フリーホイール期間を使用し得る。特に、コントローラ14は、供給電圧の増加又は回転子速度の減少に応じて増加する2次フリーホイール期間を使用し得る。供給電圧が増加すると、回転子速度、したがって、逆起電力の大きさが変化しないとすれば、相巻線7の電流は、励磁の間より速い速度で上昇する。その結果、逆起電力波形に関する相電流波形の高調波成分は増加しやすい。供給電圧の増加に応じて2次フリーホイール期間の長さを増加することにより、相電流の上昇は長い期間阻止され、したがって、相電流波形の高調波成分は減少され得る。回転子速度が減少すると、HALL期間の長さは増加し、したがって、逆起電力はより遅い速度で上昇する。さらに、供給電圧は変化しないとすれば、逆起電力の大きさは減少し、したがって、相巻線7の電流はより速い速度で上昇する。その結果、回転子速度が減少すると、逆起電力はより遅い速度で上昇するが、相電流はより速い速度で上昇する。そのため、逆起電力波形に関する相電流波形の高調波成分は増加しやすい。回転子速度の減少に応じて2次フリーホイール期間を増加させることにより、相電流の上昇は長い期間阻止され、したがって、相電流波形の高調波成分は減少され得る。したがって、供給電圧の増加及び/又は回転子速度の減少に応じて2次フリーホイール期間を増加させることは、効率をさらに改善することになり得る。
2次フリーホイール期間の長さは比較的短く、相電流の上昇を一瞬にして阻止することのみを意図する。したがって、2次フリーホイール期間は、1次フリーホイール期間と各励磁期間の両方より短い。2次フリーホイール期間の実際の長さは、例えば相巻線7のインダクタンス、供給電圧の大きさ、逆起電力の大きさ等のモータアセンブリ1の特定の特徴に依存する。長さに関係なく、2次フリーホイール期間は、相巻線7において上昇する逆起電力の期間の間に発生する。これは、低下する逆起電力の期間に全体ではないが主に発生する1次フリーホイール期間と対照的である。1次フリーホイール期間は、追加の電力が電源2から引き出されることなくトルクが相電流により生成され続けるように相巻線7のインダクタンスを利用する。逆起電力が低下するにつれ、所与の相電流に対し生成されるトルクは少なくなる。したがって、逆起電力が低下する期間に相巻線7をフリーホイールさせることにより、モータアセンブリ1の効率はトルクに悪影響を与えずに改善され得る。
1 モータアセンブリ
2 直流電源
3 ブラシレスモータ
4 制御回路
5 回転子
6 固定子
7 相巻線
8 フィルタ
9 インバータ
10 ゲートドライバーモジュール
11 電流センサ
12 電圧センサ
13 位置センサ
14 コントローラ

Claims (11)

  1. ブラシレス永久磁石モータを制御する方法であって、
    前記モータの巻線を前記巻線における逆起電力のゼロ交差に対して遅延した時に転流する工程と、
    各電気的半周期を後に1次フリーホイール期間が続く導通期間に分割する工程と、
    前記導通期間を第1の励磁期間、2次フリーホイール期間及び第2の励磁期間に分割する工程と、
    各励磁期間に前記モータの巻線を励磁する工程と、
    各フリーホイール期間に前記巻線をフリーホイールさせる工程と
    を含む方法において、
    前記2次フリーホイール期間の長さは、前記1次フリーホイール期間、前記第1の励磁期間及び前記第2の励磁期間のそれぞれより短い、方法。
  2. 前記2次フリーホイール期間は、前記巻線における逆起電力が上昇する時に発生し、前記1次フリーホイール期間は、逆起電力が主に低下する時に発生する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記巻線を供給電圧で励磁する工程と、前記導通期間の長さを前記供給電圧又は前記モータの速度の変化に応じて変化させる工程とを含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  4. 前記導通期間の長さを前記供給電圧の減少又は前記モータの速度の増加に応じて増加させる工程を含む、請求項に記載の方法。
  5. 遅延期間により前記巻線における逆起電力のゼロ交差に対して遅延した時に前記巻線を転流する工程と、前記巻線を供給電圧で励磁する工程と、前記遅延期間の長さを前記供給電圧又は前記モータの速度の変化に応じて変化させる工程とを含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記遅延期間を前記供給電圧の増加又は前記モータの速度の減少に応じて増加させる工程を含む、請求項に記載の方法。
  7. 前記巻線を逆起電力のゼロ交差に対して遅延した時に転流する工程と、各電気的半周期を前記導通期間及び前記1次フリーホイール期間に分割する工程と、50krpmより速い速度で動作するとき、前記導通期間を前記第1の励磁期間、前記2次フリーホイール期間及び前記第2の励磁期間に分割する工程とを含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記巻線を逆起電力のゼロ交差に対して遅延した時に転流する工程と、各電気的半周期を前記導通期間及び前記1次フリーホイール期間に分割する工程と、少なくとも5krpmに及ぶ速度範囲に亘り動作するとき、前記導通期間を前記第1の励磁期間、前記2次フリーホイール期間及び前記第2の励磁期間に分割する工程とを含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記モータを前記速度範囲に亘り一定の電力で駆動する工程を含む、請求項に記載の方法。
  10. ブラシレス永久磁石モータのための制御回路であって、請求項1からのいずれか一項に記載の方法を実行するよう構成される、制御回路。
  11. ブラシレス永久磁石モータと請求項10に記載の制御回路とを備えるモータアセンブリ。
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