JP5994992B2 - 板ガラス製造装置及び板ガラス製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ダウンドロー法によって板ガラスを成形する製造技術の改良に関する。
周知のように、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ(FPD)用のガラス基板に代表されるように、各種分野に利用される板ガラスには、表面欠陥やうねりに対して厳しい製品品位が要求されるのが実情である。
そこで、このような要求を満足するため、板ガラスの製造方法として、オーバーフローダウンドロー法が広く利用されている。
オーバーフローダウンドロー法は、断面が略くさび形の成形体の上部に設けられたオーバーフロー溝に溶融ガラスを流し込み、このオーバーフロー溝から両側に溢れ出た溶融ガラスを成形体の両側の側壁部に沿って流下させながら、成形体の下端部で融合一体化し、1枚の板ガラスを連続成形するというものである。この製造方法の特徴は、成形された板ガラスの表裏両表面が、成形過程において、成形体の如何なる部位とも接触せずに成形されるので、非常に平面度がよく傷等の欠陥のない火造り面となる点にある。
一方で、この種の成形方法の場合、成形体の近傍における溶融ガラスは未だ固化していない状態であるため、成形体の近傍における温度変化の影響を受け易い。特に、成形体の近傍において、幅方向(オーバーフロー溝の長手方向)の温度分布が均一でなければ、成形体の両側の側壁部を流下している溶融ガラスの幅方向の収縮が不規則になり、成形される板ガラスに厚みの偏り(いわゆる偏肉)が生じやすくなる。
そこで、溶融ガラスの幅方向の温度分布を制御する技術として、例えば、特許文献1には、成形体の両側の側壁部に対面するように一対の加熱装置を配置すると共に、それぞれの加熱装置について、溶融ガラスの幅方向に複数の加熱器を配列し、溶融ガラスの幅方向における加熱温度を、幅方向の所定区画毎に調整することが開示されている。更に、同文献によれば、個々の加熱器に生じる温度分布も考慮して、個々の加熱器に設けられる発熱体(発熱素線)の幅方向における配設密度に粗密を設けることが開示されている。
特許第4821260号
ところで、特許文献1のように、溶融ガラスの幅方向に複数の加熱器を配列する場合、隣接する加熱器の相互間には発熱体が配置されず、発熱体が幅方向の所定間隔毎に分割される。これは、個々の加熱器で発熱体を独立させなければ、加熱器毎の温度調整ができないためである。
その結果、各加熱器の発熱体の粗密を如何に設定したとしても、各加熱器の相互間に対応する位置、すなわち、発熱体の分割位置において、図7の特性曲線AXに示すように、加熱温度分布が低下する谷部Hが少なからず形成されてしまう。
そして、このような加熱温度分布は、成形体の両側に配置された各々の加熱装置が有するものである。そのため、片側の加熱装置の影響だけではなく、両側の加熱装置の影響を総合的に考慮する必要がある。しかしながら、特許文献1では、このような観点から対策が講じられていない。
すなわち、同文献に開示されているように、個々の加熱器に設けられる発熱体の幅方向における配設密度に粗密を設けたとしても、仮に両側の加熱装置において、互いに加熱器(発熱体)の分割位置が同じであると、図7に示した加熱温度分布の特性曲線AXの谷部Hの位置が幅方向で重なることになる。そのため、溶融ガラスの幅方向の同一位置に、谷部Hの影響が重畳的に作用し、図8に示すように、加熱器17(又は発熱体)の分割位置に対応する部分において、最終的に成形される板ガラスGXの偏肉Zが少なからず生じ得る。付言すると、成形体の側壁部に対面するように加熱装置を配置した場合には、成形体の下端部でそれぞれの側壁部を流下する溶融ガラスを融合一体化させたときに、加熱温度分布の谷部に相当する位置を通過した溶融ガラス同士が融合一体化されてしまい、加熱温度分布の谷部の影響が成形される板ガラスに重畳的に作用する。
なお、以上の問題は、オーバーフローダウンドロー法に限られるものではなく、スロットダウンドロー法などの他のダウンドロー法においても同様に生じ得る。ここで、スロットダウンドロー法は、溶融ガラスが供給される成形体の底壁にスリット状の開口部が形成され、この開口部を通じて溶融ガラスを流下させることにより一枚の板ガラスを連続成形するというものである。
本発明は、上記の実情に鑑み、ダウンドロー法で溶融ガラスから板ガラスを成形する際に、溶融ガラスの幅方向における温度分布の適正化を図ることで、板ガラスの偏肉を可及的に防止することを課題とする。
上記課題を解決するために創案された本発明は、成形体から溶融ガラスを流下させながら板ガラスを成形する板ガラス製造装置において、前記溶融ガラスを両側から加熱する一対の加熱装置を備え、前記加熱装置が、前記溶融ガラスの幅方向の所定区画毎に分割された発熱体を有し、一方側の前記加熱装置の前記発熱体の分割位置と、他方側の前記加熱装置の前記発熱体の分割位置とが幅方向で相違していることに特徴づけられる。
このような構成によれば、溶融ガラスの両側に配置された各々の加熱装置において、発熱体の分割位置が互いに幅方向で一致せずに、ずれた状態となる。そのため、一方側の加熱装置の発熱体の分割位置に生じる温度分布の谷部の影響が、他方側の加熱装置の発熱体の分割位置に生じる温度分布の谷部の影響に重なるという事態を確実に防止することができる。したがって、成形される板ガラスの偏肉を可及的に防止することができる。ここで、加熱装置の発熱体の分割位置では、温度分布に谷部が生じるのが通例であるが、温度分布に山部などの他の態様によって、分割位置以外の他の領域の温度分布に比して急峻な変化が生じる場合もある。この場合であっても、上記の構成によれば、その温度分布の変化部が溶融ガラスの幅方向で重なっていないので、上述した作用効果を同様に得ることができる。なお、加熱装置は、溶融ガラスに加熱処理を施すことが可能な位置、つまり成形体の近傍に設けることが好ましいが、その僅か下方のエッジローラの近傍に設けてもよい。
上記の構成において、前記成形体が、オーバーフロー溝から溢れ出た前記溶融ガラスを両側の側壁部に沿って流下させると共に、前記成形体の下端部で融合させて板ガラスを成形するものであり、前記加熱装置が、少なくとも前記側壁部の下部に対面するように配置されていることが好ましい。
すなわち、成形体の側壁部を、上部と下部の2つに分けた場合、側壁部の上部では、溶融ガラスの温度が相対的に高い状態にあるので、発熱体の分割位置に生じる温度分布の変化の影響を受け難い。詳細には、分割位置で溶融ガラスに偏肉が生じるような力が作用しても、溶融ガラスの粘度が低いため、偏肉が溶融ガラスの表面張力で矯正される。これに対し、側壁部の下部では、側壁部上部から流下して来る時の放熱により溶融ガラスの温度が相対的に低い状態にあるので、発熱体の分割位置に生じる温度分布の変化の影響を最も受けやすい。付言すれば、分割位置で溶融ガラスに偏肉が生じるような力が作用した場合、溶融ガラスの粘度が高いため、偏肉が溶融ガラスの表面張力では十分に矯正されず、成形される板ガラスに偏肉が残存するおそれがある。そこで、上記の構成に示すように、加熱装置は、側壁部の下部に対面するように配置することが好ましい。このようにすれば、偏肉が生じやすい側壁部の下部における溶融ガラスの温度分布の適正化が効果的に図れるため、この溶融ガラスから成形される板ガラスに偏肉が生じるのをより確実に抑制することができる。もちろん、側壁部の上部に更に加熱装置を追加的に配置してもよい。この場合、側壁部の上部では、両側の加熱装置の発熱体の分割位置が互いに幅方向で相違していてもよいし、相違していなくてもよい。
上記の構成において、一方側の前記加熱装置の前記発熱体の分割位置が、他方側の前記加熱装置の前記発熱体の幅方向中央部に対応する位置にあることが好ましい。
一般的に、1つの分割区間内において、発熱体の幅方向中央部の温度が高く、発熱体の幅方向両端部の温度が低くなる傾向にある。そのため、上記の構成の場合、一方側の加熱装置の発熱体の相対的に温度が高い箇所に、他方側の加熱装置の発熱体の相対的に温度が低い箇所を位置させることができる。したがって、一方側の加熱装置の発熱体の分割位置に生じる温度分布の変化を、他方側の加熱装置の発熱体で吸収することができ、板ガラスの偏肉をより確実に抑制することができる。
上記の構成において、一方側の前記加熱装置の前記発熱体と、他方側の前記加熱装置の前記発熱体が、同種の発熱体を含むことが好ましい。
このようにすれば、個々の発熱体の温度分布の傾向を揃えることができ、溶融ガラスの幅方向の温度分布を制御し易くなる。
上記課題を解決するために創案された本発明は、成形体から溶融ガラスを流下させながら板ガラスを成形する板ガラス製造方法において、前記溶融ガラスの幅方向の所定区画毎に分割された発熱体を有する加熱装置を前記溶融ガラスの両側にそれぞれ配置すると共に、一方側の前記加熱装置の前記発熱体の分割位置と、他方側の前記加熱装置の前記発熱体の分割位置とを幅方向で相違させた状態で、前記加熱装置により前記溶融ガラスを加熱することに特徴づけられる。
このような構成によれば、既に述べた板ガラス製造装置と同様の作用効果を享受することができる。
以上のように本発明によれば、溶融ガラスの両側に配置された一対の加熱装置の間で、発熱体の分割位置を互いに相違させることにより、発熱体の分割位置に生じる温度分布の変化の影響が低減し、溶融ガラスの幅方向の温度分布の適正化が図られる。そのため、成形される板ガラスの偏肉を可及的に防止することができる。
本発明の実施形態に係る板ガラス製造装置を示す縦断側面図である。 図1の板ガラス製造装置を示す縦断正面図である。 図1の板ガラス製造装置に含まれる第1加熱器を示す正面図である。 図1のA−A断面図である。 図1の板ガラス製造装置に含まれる第2加熱器を示す正面図である。 第1加熱器の変形例を示す正面図である。 従来の加熱器により構成された加熱装置の温度特性を示すグラフである。 従来の加熱装置を使用して製造された板ガラスを示す平面図である。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る板ガラス製造装置の内部状態を模式的に示す概略縦断側面図、図2は、その製造装置の内部状態を模式的に示す概略縦断正面図である。これら各図に示すように、この製造装置1の基本的構成は、オーバーフローダウンドロー法を実行する成形体2と、この成形体2の上部から溢れ出た溶融ガラスYを板状形態の板ガラスGとして引き抜く引張りローラ3と、成形体2の下端部2bから引張りローラ3に至るガラス成形経路の途中に配置された冷却ローラ(エッジローラ)4とを備えている。これらの各構成要素2〜4は、耐火煉瓦からなる炉5で取り囲まれている。なお、引張りローラ3は、炉5の外に配置してもよい。
成形体2は、成形される板ガラスGの幅方向に対応する方向に沿って長尺であり、頂部にその長手方向(幅方向)に沿って形成されたオーバーフロー溝2aと、互いに対向する一対の側壁部を構成する垂直面部2c及び傾斜面部2dを備えている。互いに対向する一対の傾斜面部2dは、下方に向かって漸次接近することで交差し、成形体2の下端部2bを構成している。なお、図2において、2eは、垂直面部2c及び傾斜面部2dに沿って流下する溶融ガラスYの幅方両端部を案内するガイド壁部である。
炉5の内面における成形体2の近傍、すなわち、炉5を構成している両側壁5aの上部内面にはそれぞれ、成形体2の両側の垂直面部2c及び傾斜面部2dを流下する溶融ガラスYに対面するように、第1加熱装置6が配置されている。また、炉5の内面における冷却ローラ4と引張りローラ3との間、すなわち、炉5を構成している両側壁5aの下部内面にはそれぞれ、成形体2の下端部2bから流下する板ガラスGに対面するように、第2加熱装置8が配置されている。
第1加熱装置6は、各側壁5aに、幅方向及び上下方向に隣接して配置された複数個の第1加熱器7を備えている。詳細には、この実施形態では、第1加熱器7は、垂直面部2cに対面する位置と、傾斜面部2dに対面する位置との上下2列で、幅方向に複数個が隣接配置されている。また、第2加熱装置8は、各側壁5aに、幅方向に隣接して配置された複数個の第2加熱器9を備えている。
したがって、この製造装置1によれば、成形体2に供給されてその上部から垂直面部2c及び傾斜面部2dに沿って流下する溶融ガラスYは、第1加熱装置6により加熱されて粘度を調整されつつ、成形体2の下端部2bで融合して一枚の板状となり、この板ガラスGが第2加熱装置8により加熱されて徐冷されつつ、引張りローラ3により挟持されて下方に引き抜かれていく。
ここで、第1加熱装置6の構成要素である第1加熱器7は、図3に示すように、線状発熱体(発熱素線)7aの配設密度が一様ではなく、幅方向中央部で粗となり且つ幅方向両端部で密となるような粗密が存在する状態とされている。詳細には、この線状発熱体7aは、並列に配列され且つその線状発熱体7aの配列領域の上下方向全長に亘って連続して延びる複数の直線部7a1を、両端で折り返してなる波形状に曲折された状態で、耐熱性背面板7bの端部から数mm離間して固定されると共に、線状発熱体7aの直線部7a1の間隔は、幅方向中央領域Cで広くなり且つ各端部領域Dで狭くなっている。更に、その間隔は、幅方向中央領域Cの両側部C2がその中央部C1よりも相対的に広くなっている。なお、線状発熱体7aの中央領域Cは、その全領域の1/2〜1/3を占めている。また、線状発熱体7aの両端に位置する直線部7a1から耐熱性背面板7bの両端までは、所定距離だけ離間しており、耐熱性背面板7bの両端部において、線状発熱体7aの非形成領域Eが設けられている。
そして、このように構成された第1加熱器7は、傾斜面部2dに対面する位置(下段位置)で、図4に示すような幅方向の配置態様をなす。すなわち、成形体2の一方側に配置された下段の第1加熱器7の分割位置P1と、成形体2の他方側に配置された下段の第1加熱器7の分割位置P2とが幅方向で相違している。換言すれば、一方の第1加熱器7の分割位置P1に対応する幅方向位置には、他方の第1加熱器7が存在し、その分割位置P2は存在しない。そして、個々の第1加熱器7の温度を調整可能とするために、第1加熱器7の分割位置P1,P2で、各第1加熱器7の線状発熱体7aも同様に分割されている。そのため、第1加熱器7の分割位置P1,P2が、線状発熱体7aの分割位置と一致する。その結果、一方側の第1加熱器7の線状発熱体7aの分割位置と、他方側の第1加熱器7の線状発熱体7aの分割位置とが幅方向で相違した状態となっている。更に、この実施形態では、一方側の第1加熱器7の分割位置P1が、他方側の第1加熱器7の幅方向中央部(図示例では、幅方向寸法の1/2となる位置)に位置するようになっている。また、一方側の第1加熱器7と、他方側の第1加熱器7の分割間隔が互いに同じ部分を含み、その領域では同種の線状発熱体7aが使用されている。もちろん、一方側の第1加熱器7と、他方側の第1加熱器7の分割間隔を互いに異ならせ、異種の線状発熱体7aを使用してもよい。
なお、垂直面部2cに対面する上段の第1加熱器7の分割位置は、成形体2の一方側と他方側で互いに幅方向位置が相違していてもよいし、一致していてもよい。
以上の構成によれば、溶融ガラスYの両側に配置された一対の第1加熱装置6において、少なくとも成形体2の傾斜面部2dに対面する下段の第1加熱器7の分割位置P1,P2が、成形体2の一方側と他方側で互いに一致せずに、ずれた状態となる。そのため、一方側の第1加熱器7の温度分布の影響を受けた溶融ガラスYと、他方側の第1加熱器7の温度分布の影響を受けた溶融ガラスYを、成形体2の下端部で融合一体化して板ガラスGを成形する際に、温度分布の変化部の影響を受けた幅方向位置が異なることになる。その結果、温度分布の変化部の影響が重畳的に作用せず、成形される板ガラスGの偏肉を可及的に防止することができる。特に、この実施形態では、溶融ガラスYに偏肉が生じやすい成形体2の傾斜面部2dにおける幅方向の温度分布の適正化が図られるため、成形される板ガラスGの偏肉を効果的に防止することができる。ここで、下段の第1加熱器7の分割位置P1,P2に生じる温度分布の変化部は、通常は、温度低下を伴う谷部となるが、温度上昇を伴う山部となる場合もある。この場合であっても、下段の第1加熱器7の分割位置P1,P2を互いに幅方向で相違させておけば、同様に成形される板ガラスGの偏肉を効果的に防止することができる。
一方、溶融ガラスYが流下して冷却ローラ4を通過した後に板状形態となった板ガラスGは、第2加熱装置8によって加熱されて徐冷処理を受ける。この第2加熱装置8の構成要素である第2加熱器9は、図5に示すように、線状発熱体(発熱素線)9aの配設密度が上下方向に粗密を有する状態、図例では上部が密であり且つ下部が粗になっている。詳述すると、この線状発熱体9aは、並列に配列され且つ幅方向に延びる複数の直線部9a1を両端で折り返してなる波形状に曲折された状態で、耐熱性背面板9bの端部から数mm離間して固定されると共に、線状発熱体9aの直線部9a1の間隔は、上部から下方に移行するに連れて徐々に広くなっている。尚、この第2加熱器9は、板ガラスGが下方に移行する際の不当な温度低下を阻止することを重視すれば、上記とは逆に、線状発熱体9aの配設密度を、上部が粗となり且つ下部が密となるようにしてもよい。この場合、線状発熱体9a及び耐熱性背面板9bの材質或いは特性は、上述の第1加熱器7の場合と同様である。
このような加熱器9を幅方向に複数個隣接配置してなる第2加熱装置8による加熱温度分布、つまり板ガラスGに対する加熱温度分布は、板ガラスGが上方から下方に移行するに連れて徐々に温度条件が変化するようになっている。したがって、板ガラスGに対しては、上下方向に緻密な温度調整をすることによりガラスの転移点から歪点付近の温度を調節しながら徐冷処理を施すことが可能となり、反りや残留歪が低減された高品位の板ガラスを得ることができる。
なお、上記実施形態では、第1加熱器7及び第2加熱器9の発熱体として線状発熱体を使用したが、線状のものでなくてもよい。また、第1加熱器7及び第2加熱器9の発熱体として線状発熱体を使用する場合、その配列状態は上記例示の状態である必要はなく、線状発熱体の配設密度の粗密の状態が同等であれば、他の配列状態であってもよい。もちろん、第1加熱器7及び第2加熱器9の発熱体として使用する線状発熱体の配設密度に粗密を設けなくてもよい。具体的には、第1加熱器7を例にとると、図6に示すように、線状発熱体7aを一定のピッチPで複数列に配列される形態の波形状となるように曲折してもよい。すなわち、第1加熱装置6に関しては、第1加熱器7の分離位置P1,P2を、成形体2の両側で互いに幅方向に相違させておけば、第1加熱器7の線状発熱体7aに配設密度の粗密を設けなくても、成形される板ガラスGの偏肉を防止する一定の効果がある。
更に、上記実施形態は、オーバーフローダウンドロー法で成形される板ガラスに本発明を適用したが、これ以外に、例えばスロットダウンドロー法で成形される板ガラスについても同様にして本発明を適用することができる。この場合、スロットダウンドロー法を実行する成形体の直下方で、成形体から流下する溶融ガラスを両側(表裏両側)から加熱するように一対の加熱装置を配置すると共に、一方側の加熱装置の複数の加熱器(発熱体)の分割位置と、他方側の加熱装置の複数の加熱器(発熱体)の分割位置とを幅方向で相違させる。
1 製造装置
2 成形体
2a オーバーフロー溝
2b 下端部
2c 垂直面部
2d 傾斜面部
3 引張りローラ
4 冷却ローラ
5 炉
5a 側壁
6 第1加熱装置
7 第1加熱器
7a 線状発熱体
7b 耐熱性背面板
8 第2加熱装置
9 第2加熱器
9a 線状発熱体
9b 耐熱性背面板
G 板ガラス
P1,P2 分割位置
Y 溶融ガラス

Claims (5)

  1. 成形体から溶融ガラスを流下させながら板ガラスを成形する板ガラス製造装置において、
    前記溶融ガラスを両側から加熱する一対の加熱装置を備え、
    前記加熱装置が、前記溶融ガラスの幅方向の所定区画毎に分割された発熱体を有し、
    一方側の前記加熱装置の前記発熱体の分割位置と、他方側の前記加熱装置の前記発熱体の分割位置とが幅方向で相違していることを特徴とする板ガラス製造装置。
  2. 前記成形体が、オーバーフロー溝から溢れ出た前記溶融ガラスを両側の側壁部に沿って流下させると共に、前記成形体の下端部で融合させて板ガラスを成形するものであり、
    前記加熱装置が、少なくとも前記側壁部の下部に対面するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の板ガラス製造装置。
  3. 一方側の前記加熱装置の前記発熱体の分割位置が、他方側の前記加熱装置の前記発熱体の幅方向中央部に対応する位置にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の板ガラス製造装置。
  4. 一方側の前記加熱装置の前記発熱体と、他方側の前記加熱装置の前記発熱体が、同種の発熱体を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の板ガラス製造装置。
  5. 成形体から溶融ガラスを流下させながら板ガラスを成形する板ガラス製造方法において、
    前記溶融ガラスの幅方向の所定区画毎に分割された発熱体を有する加熱装置を前記溶融ガラスの両側にそれぞれ配置すると共に、一方側の前記加熱装置の前記発熱体の分割位置と、他方側の前記加熱装置の前記発熱体の分割位置とを幅方向で相違させた状態で、前記加熱装置により前記溶融ガラスを加熱することを特徴とする板ガラス製造方法。
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