JP5994082B2 - アルキル化ジフェニルエーテル化合物および該化合物を含む潤滑油剤 - Google Patents

アルキル化ジフェニルエーテル化合物および該化合物を含む潤滑油剤 Download PDF

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Description

本発明は、
本発明は、ジフェニルエーテルの炭化水素置換体および該化合物を含む高温用潤滑油ならびに耐熱グリースに関する。
近年、各種機械、軸受の小型軽量化、運転の高速化、メンテナンスフリー化に伴い、潤滑油、潤滑グリースなどの潤滑油剤は、高温、高速、高荷重といった過酷な条件のもとで使用されるようになっているため、より優れた耐熱性および耐酸化性の潤滑油剤が不可欠になっている。
軸受潤滑において、使用条件が高温、高速になった場合、潤滑に用いられる潤滑油およびグリースは油膜切れによる温度上昇や、熱、酸化劣化を引き起こし、それによる潤滑油基油の蒸発の促進により、スラッジの生成、さらには軸受の破損、機械の寿命低下につながる。
このため、高温条件下で使用可能な潤滑油、グリースは種々検討されており、一般的には、高温条件での改良は、潤滑油およびグリースの組成中、最も多く含有する基油によるところが大きい。このような耐熱性に優れた基油としては、ポリフェニルエーテル、シリコーン油、フッ素油などが知られている(例えば、非特許文献2)。しかし、ポリフェニルエーテル、フッ素油は一般的に非常に高価であり、シリコーン油は一般的に潤滑性に難点があるといわれている。
基油の価格と性能のバランスは、安価で高性能の潤滑油およびグリースを提供する上で重要であり、アルキル化ジフェニルエーテルを基油(例えば、株式会社MORESCO製ハイルーブLB−100)として用いる高温用潤滑油、耐熱グリースが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、非特許文献1)。アルキル化ジフェニルエーテルは、熱・酸化安定性に優れ、特に高温条件下での使用において蒸発量が少なく、粘度変化が小さいことなどが特長である。また、アルキル化ジフェニルエーテルを基油として用いた耐熱グリースを玉軸受やころ軸受に用いた場合、固定輪等に発生する、鋼中への水素の侵入による金属材料の水素脆化による脆性剥離が著しく減少することが明らかにされている(例えば、非特許文献2)。このような特性は、他の汎用合成潤滑油、例えば、α−オレフィンオリゴマー、ポリアルキレングリコール、エステル系油では得られにくいため、アルキル化ジフェニルエーテルは、比較的安価で優れた耐熱グリース潤滑油剤を提供することができる。
このような特長により、アルキル化ジフェニルエーテルを基油として用いる耐熱グリースは、低温から高温の広い温度条件下で使用することができ、長寿命と長期の信頼性が必要なオルタネーターなどの自動車電装補機用軸受に広く使用されている。
しかし、近年、これらの自動車電装補機用部品の小型化、軽量化により、放熱性が悪くなり、軸受に用いられる耐熱グリースは、温度環境面で従来以上の過酷条件で使用されるようになっており、基油の耐熱性向上はますます望まれている。
現在知られているアルキル化ジフェニルエーテルはジフェニルエーテルと1−ドデセンや1−テトラデセンのような直鎖α−オレフィンの付加反応によって得られ、置換アルキル基のベンジル位の炭素が4級炭素である割合は30〜40モル%であり、耐熱性においてより改善が望まれていた。また同時に現行品と低温流動性が同等であるアルキル化ジフェニルエーテルが望まれていた。
特公昭58−22515号公報 特許第2572814号公報
河野雅次、「フェニルエーテル系合成潤滑剤の実用例と効果」、潤滑経済、2000年12月5日、第417巻(2000年12月号)、p.18−23 野崎誠一他、「電装補機用軸受の技術動向」、NTN TECHNICAL REVIEW、No.65(1996年)、p.65−72
本発明の課題は、種々の潤滑油やグリースなどの潤滑油剤の基油として、従来のアルキル化ジフェニルエーテルの低温流動性を維持し、より熱安定性に優れた(特に熱による酸化を受けにくい)アルキル化ジフェニルエーテルを提供することにある。
本発明は以下の化合物および潤滑油剤を提供する。
1.式(2)で表される化合物
Figure 0005994082
ここで、Rは1−メチルウンデシル基、1−エチルデシル基、1−ドデシル基、1−メチルトリデシル基、1−エチルドデシル基、1−テトラデシル基のいずれかを主成分とする炭素数12または14の炭化水素基で、ベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が30〜40モル%である炭化水素基、Rは炭素数16〜20の分岐炭化水素基であり、RとRの個々のベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が42〜100モル%である。m、nはそれぞれ1.0≦m≦2.0、1.0≦n≦2.0を満たす実数であり、2.0≦m+n≦3.0である。
2.式(3)で表されるジフェニルエーテル誘導体と式(1)で表される分岐α−オレフィン又はハロゲン化分岐アルキルの付加反応によって得られる式(2)で表される化合物
Figure 0005994082
ここで、RおよびRは、同一又は異なって炭素数4〜12の炭化水素基、R、R、m、nは上記と同じである。
3.RとRの個々のベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が45〜95モル%である上記1〜2のいずれかに記載の式(2)で表される化合物。
4.RとRの個々のベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が50〜90モル%である上記1〜2のいずれかに記載の式(2)で表される化合物。
5.RとRの個々のベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が50〜65モル%である上記1〜2のいずれかに記載の式(2)で表される化合物。
6.Rが1−ブチル−1−メチルヘプチル基、1−メチル−1−ペンチルオクチル基、1−ヘキシル−1−メチルノニル基、1−ヘプチル−1−メチルデシル基、1−メチル−1−オクチルウンデシル基、1−デシル−1−メチルトリデシル基である上記1〜5のいずれかに記載の式(2)で表される化合物。
7.式(2)で表される化合物を含有する高温用潤滑油。
Figure 0005994082
ここで、R、R、m、nは上記と同じである。
8.式(2)で表される化合物を含有する耐熱グリース。
Figure 0005994082
ここで、R、R、m、nは上記と同じである。
本発明の化合物は、従来からよく知られ実用化されている、アルキル化ジフェニルエーテルに比べ、同等の低温流動性を有し、かつ高温での蒸発損失が少なく、酸化安定性を有し、より高温で使用される高温用潤滑油や耐熱グリースなどの潤滑油剤の基油として用いることができる。
本発明は、式(2)で表される化合物に係る。
Figure 0005994082
ここで、Rは1−メチルウンデシル基、1−エチルデシル基、1−ドデシル基、1−メチルトリデシル基、1−エチルドデシル基、1−テトラデシル基のいずれかを主成分とする炭素数12または14の炭化水素基で、ベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が30〜40モル%である炭化水素基、Rは炭素数16〜20の分岐炭化水素基であり、RとRの個々のベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が42〜100モル%である。m、nはそれぞれ1.0≦m≦2.0、1.0≦n≦2.0を満たす実数であり、2.0≦m+n≦3.0である。
本発明の式(2)で表される化合物は、式(3)で表されるジフェニルエーテル誘導体と式(1)で表される分岐α−オレフィン又はハロゲン化分岐アルキルの付加反応によって得られる。
Figure 0005994082
ここで、RおよびRは、同一又は異なって炭素数4〜12の炭化水素基、R、R、m、nは上記と同じである。
式(1)の化合物において、RおよびRは、同一又は異なって炭素数4〜12の炭化水素基で、具体的には例えばブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルなどを例示することができる。RおよびRは炭素数6〜10の炭化水素基が好ましい。
式(1)の化合物として、例えば式(1a)の化合物を用いることができる。
Figure 0005994082
ここで、rは2〜10、好ましくは4〜8の整数である。
式(1)の化合物の例として、例えば2−ブチルヘキセン、2−ブチルオクテン、2−ペンチルノネン、2−ヘキシルオクテン、2−ヘキシルデセン、2−オクチルデセン、2−オクチルドデセン、2−デシルドデセン、2−デシルテトラデセン、2−ドデシルヘキサデセン等を例示することができる。
式(1a)の化合物の例として、例えば2−ブチルオクテン、2−ペンチルノネン、2−ヘキシルデセン、2−ヘプチルウンデセン、2−オクチルドデセン、2−デシルテトラデセン等を例示することができる。
式(2)の化合物において、Rは1−メチルウンデシル基、1−エチルデシル基、1−ドデシル基、1−メチルトリデシル基、1−エチルドデシル基、1−テトラデシル基のいずれかを主成分とする炭素数12または14の炭化水素基で、ベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が30〜40モル%である炭化水素基、Rは炭素数16〜20の分岐炭化水素基であり、RとRの個々のベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が42〜100モル%である。m、nはそれぞれ1.0≦m≦2.0、1.0≦n≦2.0を満たす実数であり、2.0≦m+n≦3.0である。
の例として、例えば以下の炭化水素基を挙げることができる。
1−メチルウンデシル基
Figure 0005994082
1−エチルデシル基
Figure 0005994082
1−ドデシル基
Figure 0005994082
1−メチルトリデシル基
Figure 0005994082
1−エチルドデシル基
Figure 0005994082
1−テトラデシル基
Figure 0005994082
の例として、例えば以下の分岐炭化水素基を挙げることができる。
1−ブチル−1−メチルヘプチル基
Figure 0005994082
1−メチル−1−ペンチルオクチル基
Figure 0005994082
1−ヘキシル−1−メチルノニル基
Figure 0005994082
1−ヘプチル−1−メチルデシル基
Figure 0005994082
1−メチル−1−オクチルウンデシル基
Figure 0005994082
1−デシル−1−メチルトリデシル基
Figure 0005994082
本発明の式(2)の化合物において、Rは炭素数が16より少ないと蒸発量が多くなりすぎ、20より多いと粘度や流動点が高くなりすぎる。なお、RおよびRの炭化水素基は、2つの芳香環を有するジフェニルエーテルの、いずれの芳香環のいずれの位置に結合したものであってもよい。Rは炭素数16〜20の炭化水素基が好ましい。
本発明の式(2)の化合物は、例えば、触媒に塩化アルミニウムを用いた、ジフェニルエーテル誘導体(3)と、分岐α−オレフィンまたは又はハロゲン化分岐アルキルのフリーデルクラフト反応により得られる。未反応の原料やジフェニルエーテル誘導体(3)等の軽沸分を蒸留等で除去することによってジアルキル付加体以上を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテルを得ることができる。
以下に、本発明の製造方法について、1例を挙げてより詳しく説明する。
ジフェニルエーテル誘導体(3)はジフェニルエーテル(COC)に触媒を加えて、通常90〜130℃に加熱して、触媒をジフェニルエーテル又に均一に溶解する。その後、95〜125℃を保ちながら、ジフェニルエーテル1当量に対して0.5〜1.5当量のα−オレフィンまたはハロゲン化アルキルを、通常2.5〜4.5時間かけて滴下し、全てを滴下し終わった後、95〜125℃で5〜40分、熟成する。この際、α−オレフィンまたはハロゲン化アルキルを滴下することにより、α−オレフィンまたはハロゲン化アルキルの付加する前の2量化等のポリマー化を防ぐことができる。反応混合物の温度が90℃になるまで自然冷却し、アルカリ中和剤を投入し、80〜90℃で約30分間、攪拌した後、活性白土を投入し、80〜90℃で0.5〜3時間加熱攪拌する。続いて、30℃まで冷却した後、減圧濾過し、次いで減圧蒸留して留分として目的物を得る。Rは1−メチルウンデシル基、1−エチルデシル基、1−ドデシル基、1−メチルトリデシル基、1−エチルドデシル基、1−テトラデシル基のいずれかを主成分とする炭素数12または14の炭化水素基で、ベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が30〜40モル%である炭化水素基である。
α−オレフィンの例として、例えば1−ドデセン、1−テトラデセンを例示することができる。
ハロゲン化アルキルの例として、例えば1−ドデシルクロライド、1−テトラデシルクロライドを例示することができる。
一般に、ジフェニルエーテルと、1−ドデセンのようなα−オレフィンを反応させた場合、理論上は大部分が1−メチルウンデシル基、残りは1−エチルデシル基となり、1−ドデシル基やベンジル位が4級炭素となる結合にはならないとされている。しかしながら、反応液中のオレフィンの内部異性化等により多様な反応が起こると考えられ、NMRでベンジル位の炭素に結合している水素に着目すると、2級炭素、3級炭素のピークが存在し、その積分値が理論値より足りないことから、4級炭素も存在すると考えられ、本発明では下記分析例1に記載の方法により4級炭化水素基の付加数(X)を求め、これをベンジル位の炭素が4級炭素である割合と定義した。
分析例1:アルキル付加数及びベンジル位の炭素が4級炭素である分岐炭化水素基の付加数の算定方法
図11のようなモデル化合物のH−NMRスペクトルからアルキル付加数及びベンジル位の炭素が4級炭素である分岐炭化水素基の付加数を算定した。
a(ケミカルシフト6.5〜7.3)はベンゼン環の水素のピークを示す。
(ケミカルシフト2.8〜3.3)およびb(ケミカルシフト2.2〜2.7)はベンジル位の水素のピークを示す。
c(ケミカルシフト0.5〜1.9)はアルキル基の水素のピークを示す。
a、b1、およびcのピークの積分値(比)を基に、次の式より算出した。
アルキル付加数(m+n)=10(b+b+c)/[(アルキル基の平均水素数)a+b+b+c]
m=1の場合、
アルキル付加数(m+n)=1+[{9(b+b+c)−(mのアルキル付加数の平均水素数)a}/{(nのアルキル基の平均水素数)a+b+b+c}]
4級炭化水素基の付加数(X)=(m+n)−[{b+(b÷2)}×{10−(m+n)}]
次に、ジフェニルエーテル誘導体(3)に触媒を加えて、通常100〜130℃に加熱して、触媒をジフェニルエーテル誘導体(3)に均一に溶解する。その後、110〜125℃を保ちながら、ジフェニルエーテル誘導体(3)1当量に対して0.5〜1.5当量の分岐α−オレフィンまたはハロゲン化分岐アルキルを、通常2.5〜4.5時間かけて滴下し、全てを滴下し終わった後、110〜125℃で5〜40分、熟成する。この際、分岐α−オレフィンまたはハロゲン化分岐アルキルを滴下することにより、分岐α−オレフィンまたはハロゲン化分岐アルキルの付加する前の2量化等のポリマー化を防ぐことができる。反応混合物の温度が90℃になるまで自然冷却し、アルカリ中和剤を投入し、80〜90℃で約30分間、攪拌した後、活性白土を投入し、80〜90℃で0.5〜3時間加熱攪拌する。続いて、30℃まで冷却した後、減圧濾過し、次いで減圧蒸留して軽沸分を除去することによって目的の式(2)で表される化合物を得る。
分岐α−オレフィンの例として、例えば2−ブチルオクテン、2−ヘキシルデセン、2−オクチルドデセンなどを例示することができる。
ハロゲン化分岐アルキルの例として、例えば2−ブチルオクチルクロライド、2−ヘキシルデシルクロライド、2−オクチルドデシルクロライドなどを例示することができる。
一般に、式(3)で表されるジフェニルエーテル誘導体と式(1)で表される分岐α−オレフィンを反応させた場合、理論上は全てベンジル位の炭素が4級炭素である炭化水素基が付加すると考えられているが、反応液中のオレフィンの内部異性化等により多様な反応が起こると考えられ、NMRで分析すると、全て4級炭素であれば存在しない、ベンジル位の炭素に結合している水素のピーク(2級炭素、3級炭素)が存在することが判明した。そこで上記と同様に分析例1に記載の方法により4級炭化水素基の付加数(X)を求め、これをベンジル位の炭素が4級炭素である割合と定義した。
また本発明の式(2)の化合物は、先に置換基Rが付加したジフェニルエーテル誘導体を合成し、次いで置換基Rを付加することによっても製造することができる。反応は上記と順序を逆にする以外は同様に行なうことができる。
本発明の式(2)の化合物において、m、nはそれぞれ1.0≦m≦2.0、1.0≦n≦2.0を満たす実数であり、好ましくはmとnの合計が2.0〜3.0の実数である。mとnの合計が2.0未満の場合には、蒸発量が多くなりすぎ、3.0を超える場合には、粘度や流動点が高くなりすぎる。式(2)の化合物において、モノアルキル化ジフェニルエーテルは0.1〜5モル%程度含まれていてもかまわない。
本発明の式(2)の化合物において、RとRの個々のベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計は42〜100モル%であり、45〜95モル%が好ましく、更に50〜90モル%、特に50〜65モル%が好ましい。
次に、本発明は式(2)で表される化合物を含有する高温用潤滑油および耐熱グリースを提供する。式(2)で表される化合物は本発明に示す方法で得られるものに限られず、任意の方法で得られるものを含む。
Figure 0005994082
ここで、R、R、m、nは上記と同じである。
本発明の高温用潤滑油には式(2)で表される化合物以外に、鉱物油の他、α−オレフィンオリゴマー、ポリオールエステル、ジエステル、ポリアルキレングリコール、シリコーン油、変性シリコーン油などの合成油を混合することができ、更に必要に応じて摩耗防止剤、極圧剤、酸化防止剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、防錆防食剤などの添加剤を配合することができる。式(2)で表される化合物の含有量は潤滑油の10〜99重量%、鉱物油・合成油は0〜90重量%、添加剤は1〜10重量%とするのが好ましい。このようにして得られる高温用潤滑油は、高温条件で使用される軸受油、流体軸受油、含油軸受油、含油プラスチックス油、ギヤ油、ジェットエンジン油、断熱エンジン油、ガスタービン油、自動変速機油、真空ポンプ油、油圧作動液等として使用可能である。
また、本発明のアルキル化ジフェニルエーテルは、増ちょう剤としてヒドロキシステアリン酸リチウムやウレアなどを用いたグリースの基油として使用可能である。
図1は化合物1のGPCスペクトルである。
図2は化合物1のH−NMRスペクトルである。
図3は化合物2のGPCスペクトルである。
図4は化合物2のH−NMRスペクトルである。
図5は化合物3のGPCスペクトルである。
図6は化合物3のH−NMRスペクトルである。
図7は化合物4のGPCスペクトルである。
図8は化合物4のH−NMRスペクトルである。
図9は化合物5のGPCスペクトルである。
図10は化合物5のH−NMRスペクトルである。
図11はモデル化合物のH−NMRスペクトルである。
以下、本発明を実施例、比較例に基づいて具体的に説明するが何らこれらに限定されるものではない。以下で使用されるアルカリ中和剤は協和化学工業(株)のキョーワード1000〔Mg4.5・Al(OH)13・CO・3.5HO〕である。
実施例1:化合物1の合成
攪拌機、滴下ロート、温度計および冷却管を取り付けた容積20Lの四つ口フラスコに、ジフェニルエーテル8000g(47.1モル)と無水塩化アルミニウム30g(0.23モル)を入れ100℃に加熱して無水塩化アルミニウムを溶解したのち、反応系の温度を100℃に保ちながら、1−ドデセン4260g(25.4モル)と1−テトラデセン4260g(21.7モル)の混合物を、4.5時間かけて滴下し、付加反応を行った。滴下終了後、さらに100℃で30分間攪拌を続けたのち、90℃になるまで自然冷却し、アルカリ中和剤300gを投入し、30分間、攪拌した。続けて、活性白土100gを投入し、90℃で1時間攪拌したのち、減圧濾過により、塩化アルミニウムおよびその他副生する酸性物質を除去した。次いで、2.5〜3.5torr、280〜324℃で減圧蒸留して、アルキル基がモノ付加されたアルキル化ジフェニルエーテル6440gを留分として得た。
次に攪拌機、滴下ロート、温度計および冷却管を取り付けた容積10Lの四つ口フラスコに、上記で得られたモノアルキル化ジフェニルエーテル4500g(12.8モル)と無水塩化アルミニウム18g(0.14モル)を入れ110℃に加熱して無水塩化アルミニウムを溶解したのち、反応系の温度を110℃に保ちながら、2−オクチルドデセン2500g(8.9モル)を、4.5時間かけて滴下し、付加反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で30分間攪拌を続けたのち、90℃になるまで自然冷却し、アルカリ中和剤180gを投入し、30分間、攪拌した。続けて、活性白土90gを投入し、90℃で1時間攪拌したのち、減圧濾過により、塩化アルミニウムおよびその他副生する酸性物質を除去した。次いで、2.5〜3.5torr、250〜324℃で減圧蒸留して、未反応の原料、アルキル基がモノ付加されたアルキル化ジフェニルエーテルを除去し、ジアルキル付加体を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル、4480gを得た。この物(化合物1とする)は、図1のGPCスペクトル、図2のH−NMRスペクトルから、アルキル付加数は2.23であった。また、そのうちベンジル位の炭素が4級炭素である割合は53.0モル%であった。
GPC
モノアルキル付加体のリテンションタイム:42.736〜44.597
3.35モル%
ジアルキル付加体のリテンションタイム:40.260〜42.736
57.3モル%
トリアルキル付加体のリテンションタイム:37.069〜40.260
39.3モル%
H−NMR(溶媒:なし、基準物質:なし)
δ=6.5〜7.3ppmの積分値を1とすると、
δ=2.8〜3.3ppmの積分値は0.10
δ=2.2〜2.7ppmの積分値は0.07
δ=0.5〜1.9ppmの積分値は9.80
GPCは島津製作所製のGPCシステムを使用した。GPCシステムの構成は、CBM−20A(システムコントローラー)、DGU−20A、(3流路用オンラインデガッサ)、LC−20AD(高精度分析用送液ユニット)、SIL−20A(オートサンプラー)、RID−10A(示差屈折率検出器)、SPD−20A(UV−VIS検出器)である。
測定条件は、カラムはKF−803Lを3本、移動相はTHFを用い、流速30MPaで行った。検出器はSPD−20Aを用いた。
H−NMRは日本電子株式会社製の核磁気共鳴装置 JNM−ECX400を使用して測定した。測定条件は、温度は80℃、溶媒及び標準物質は不使用で行った。
化学シフトは同一の化合物を溶媒に重クロロホルム、標準物質にTMSを用いた測定を行い、比較することにより求めた。重クロロホルムとベンゼン環のピークが重複し、正確な積分値を求めることができないためである。
モノアルキル付加体の割合などの各アルキル付加体の割合は、GPCスペクトルの各ピークの面積より計算した。ピークが独立ピークでない場合は隣接する両ピークの谷より垂線を下ろして得られる各ピークの面積より計算した。
実施例2:化合物2の合成
反応に容積10Lの四つ口フラスコを用い、実施例1で得られたモノアルキル化ジフェニルエーテル4500g(12.8モル)と無水塩化アルミニウム20g(0.15モル)、2−オクチルドデセン2860g(10.2モル)、アルカリ中和剤200gおよび活性白土100gを用いた以外は、実施例1と同様の条件で、ジアルキル付加体を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル、5050gを得た。この物(化合物2とする)は、図3のGCスペクトル、図4のH−NMRスペクトルから、アルキル付加数は2.28であった。また、そのうちベンジル位の炭素が4級炭素である割合は54.3モル%であった。
モノアルキル付加体のリテンションタイム:43.441〜45.191
2.63モル%
ジアルキル付加体のリテンションタイム:40.964〜43.441
57.6モル%
トリアルキル付加体のリテンションタイム:36.474〜40.964
39.8モル%
H−NMR(溶媒:なし、基準物質:なし)
δ=6.5〜7.3ppmの積分値を1とすると、
δ=2.8〜3.3ppmの積分値は0.10
δ=2.2〜2.7ppmの積分値は0.07
δ=0.5〜1.9ppmの積分値は10.13
実施例3:化合物3の合成
反応に容積10Lの四つ口フラスコを用い、実施例1で得られたモノアルキル化ジフェニルエーテル4500g(12.8モル)と無水塩化アルミニウム25g(0.19モル)、2−オクチルドデセン3580g(12.8モル)、アルカリ中和剤250gおよび活性白土125gを用いた以外は、実施例1と同様の条件で、ジアルキル付加体を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル、5980gを得た。この物(化合物2とする)は、図5のGCスペクトル、図6のH−NMRスペクトルから、アルキル付加数は2.37であった。また、そのうちベンジル位の炭素が4級炭素である割合は51.8モル%であった。
モノアルキル付加体のリテンションタイム:42.774〜44.616
3.06モル%
ジアルキル付加体のリテンションタイム:40.332〜42.774
50.3モル%
トリアルキル付加体のリテンションタイム:37.055〜40.332
46.6モル%
H−NMR(溶媒:なし、基準物質:なし)
δ=6.5〜7.3ppmの積分値を1とすると、
δ=2.8〜3.3ppmの積分値は0.11
δ=2.2〜2.7ppmの積分値は0.08
δ=0.5〜1.9ppmの積分値は10.73
実施例4:化合物4の合成
反応に容積1Lの四つ口フラスコを用い、実施例1で得られたモノアルキル化ジフェニルエーテル400g(1.14モル)と無水塩化アルミニウム2.5g(0.19モル)、2−ヘキシルデセン360g(1.60モル)、アルカリ中和剤25gおよび活性白土12gを用いた以外は、実施例1と同様の条件で、ジアルキル付加体を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル、510gを得た。この物(化合物4とする)は、図7のGCスペクトル、図8のH−NMRスペクトルから、アルキル付加数は2.41であった。また、そのうちベンジル位の炭素が4級炭素である割合は54.4モル%であった。
モノアルキル付加体のリテンションタイム:42.773〜43.761
0.4モル%
ジアルキル付加体のリテンションタイム:40.850〜42.773
44.8モル%
トリアルキル付加体のリテンションタイム:37.206〜40.850
54.8モル%
H−NMR(溶媒:なし、基準物質:なし)
δ=6.5〜7.3ppmの積分値を1とすると、
δ=2.8〜3.3ppmの積分値は0.09
δ=2.2〜2.7ppmの積分値は0.11
δ=0.5〜1.9ppmの積分値は10.29
比較例1:化合物5の合成
実施例1と同様の装置を用いて、ジフェニルエーテル1600g(9.4モル)と無水塩化アルミニウム15g(0.11モル)を入れ、90℃に加熱して無水塩化アルミニウムを溶解したのち、反応系の温度を110℃に保ちながら、窒素流通下、1−ドデセン1810g(10.8モル)と1−テトラデセン1810g(9.23モル)の混合物を、4時間半かけて滴下し、付加反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で30分間攪拌を続けたのち、90℃になるまで自然冷却し、アルカリ中和剤68gを投入し、30分間、攪拌した。続けて、活性白土68gを投入し、90℃で1時間攪拌したのち、減圧濾過により、塩化アルミニウムおよびその他副生する酸性物質を除去した。次いで、3.0〜4.0torr、250〜320℃で減圧蒸留して、未反応の原料およびアルキル基がモノ付加されたアルキル化ジフェニルエーテルを除去し、ジアルキル付加体以上を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル、6000gを得た。この物(化合物4とする)は、図9のGPCスペクトル、図10のH−NMRスペクトルから、アルキル付加数は2.82であった。また、そのうちベンジル位の炭素が4級炭素である割合は37.8モル%であった。
GPC
モノアルキル付加体のリテンションタイム:43.766〜45.224
1.8モル%
ジアルキル付加体のリテンションタイム:42.157〜43.766
34.2モル%
トリアルキル付加体のリテンションタイム:37.328〜42.157
64.0モル%
δ=6.5〜7.3ppmの積分値を1とすると、
δ=2.8〜3.3ppmの積分値は0.16
δ=2.2〜2.7ppmの積分値は0.17
δ=0.5〜1.9ppmの積分値は10.30
実施例5:耐熱グリース組成物の作製
ガラス製容器に実施例1で得られた化合物1(230g)とパラ−トルイジン70gを入れ、70〜80℃で加熱、攪拌して溶液Aを得た。別のガラス製容器に化合物1(230g)とトリレンジイソシアネート57gを入れ、70〜80℃で加熱、攪拌して溶液Bを得た。セパラブルフラスコに溶液Aを注入し、これに溶液Bを約30分かけて徐々に加えながら攪拌混合後、170℃になるまで約40分、加熱しながら攪拌を続けて、ウレアを増ちょう剤とするグリース(組成物1)を得た。
試験例1:熱安定性試験
化合物1〜5をそれぞれ20g、30mlのガラスビーカーに秤量した。これを、200℃の恒温槽に静置し、10日後または20日後に、重量、動粘度および酸価の測定を行った。熱安定性試験前のそれぞれの測定値を基準として、熱安定性試験による性状の変化を評価した。
試験例2:低温流動性試験
JIS K2269に従い、化合物1〜5について流動点を測定した。
試験例3:潤滑性試験
Ball材質、SUJ2鋼、Plate材質、SK−5鋼からなるBall on Plate型摩擦試験機を用い、0.98Nの荷重のもと、試料温度を25℃から250℃に昇温しながら各温度での摩擦係数を測定した。
表1に化合物1〜5の一般性状を示し、表2に熱安定性試験の結果を示す。また表3に潤滑性試験結果を示す。さらに表4に実施例5で作製したグリース組成物の離油度を示した。
Figure 0005994082
表1の結果から、本発明の化合物1〜4は、従来の化合物5に比べて、同等の低い流動点を示すことが確認された。
Figure 0005994082
表2の結果から、本発明の化合物1〜4は、従来から高温用潤滑油として知られている化合物5と比較して、蒸発損失率が少なく、粘度比および酸価の増加は小さいことが確認された。
Figure 0005994082
表3の結果から、本発明の化合物1〜4は、従来の化合物5より低い摩擦係数を有しており、各種潤滑油剤として有効であることが確認された。
Figure 0005994082
表4の結果から、本発明の化合物1を基油とし、ウレアを増ちょう剤とするグリース(組成物1)の離油度は1%未満であり、グリースとして実用に適するものであることが確認された。
以上の事実から、本発明の化合物は、従来からよく知られ実用化されている、アルキル化ジフェニルエーテルと同等の低温流動性を有している。また本発明の化合物は、従来高温用潤滑油および耐熱グリースの基油として広く用いられているアルキル化ジフェニルエーテルに比べ、熱安定性試験による蒸発量が減少しており、さらに酸価増加量が抑制されている。酸価増加量の抑制は高温用潤滑油および耐熱グリースの基油として最も必要な特性であるため、本発明の化合物は従来のアルキル化ジフェニルエーテルに比べて耐熱性に優れていることが確認された。
本発明の化合物および組成物は、各種潤滑油、例えば軸受油、流体軸受油、含油軸受油、含油プラスチックス油、ギヤ油、エンジン油、ガスタービン油、自動変速機油、真空ポンプ油、その他の機械油、作動液などの基油として用いることができるだけでなく、グリースの基油としても用いることができる。また、他の合成基油に添加または併用することも可能であり、潤滑油設計の幅を広げる化合物としても好適である。その他、潤滑油剤用途だけでなく、例えば可塑剤、冷凍機油などに利用できる。

Claims (12)

  1. 式(2)で表される化合物の混合物
    Figure 0005994082
    ここで、Rは1−メチルウンデシル基、1−エチルデシル基、1−ドデシル基、1−メチルトリデシル基、1−エチルドデシル基、1−テトラデシル基のいずれかを主成分とする炭素数12または14の炭化水素基で、ベンジル位の炭素が4級炭素である割合の30〜40モル%である炭化水素基、Rは炭素数16〜20の分岐炭化水素基であり、RとRの個々のベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が42〜100モル%である。m、nはそれぞれ1.0≦m≦2.0、1.0≦n≦2.0を満たす実数であり、2.0≦m+n≦3.0であり、モノアルキル化ジフェニルエーテルは0.1〜5モル%である。
  2. 式(3)で表されるジフェニルエーテル誘導体と式(1)で表される分岐α−オレフィン又はハロゲン化分岐アルキルを反応させる式(2)で表される化合物の混合物の製造方法
    Figure 0005994082



    Figure 0005994082
    Figure 0005994082
    ここで、RおよびRは、同一又は異なって炭素数4〜12の炭化水素基、R −メチルウンデシル基、1−エチルデシル基、1−ドデシル基、1−メチルトリデシル基、1−エチルドデシル基、1−テトラデシル基のいずれかを主成分とする炭素数12または14の炭化水素基で、ベンジル位の炭素が4級炭素である割合の30〜40モル%である炭化水素基、Rは炭素数16〜20の分岐炭化水素基であり、RとRの個々のベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が42〜100モル%である。m、nはそれぞれ1.0≦m≦2.0、1.0≦n≦2.0を満たす実数であり、2.0≦m+n≦3.0であり、モノアルキル化ジフェニルエーテルは0.1〜5モル%である。
  3. とRの個々のベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が45〜95モル%である請求項1〜2のいずれか1項に記載の式(2)で表される化合物の混合物
  4. とRの個々のベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が50〜90モル%である請求項1〜2のいずれか1項に記載の式(2)で表される化合物の混合物
  5. とRの個々のベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が50〜65モル%である請求項1〜2のいずれか1項に記載の式(2)で表される化合物の混合物
  6. −ヘキシル−1−メチルノニル基、1−へプチル−1−メチルデシル基、1−メチル−1−オクチルウンデシル ある請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(2)で表される化合物の混合物
  7. 式(2)で表される化合物の混合物を含有する高温用潤滑油。
    Figure 0005994082
    ここで、Rは1−メチルウンデシル基、1−エチルデシル基、1−ドデシル基、1−メチルトリデシル基、1−エチルドデシル基、1−テトラデシル基のいずれかを主成分とする炭素数12または14の炭化水素基で、ベンジル位の炭素が4級炭素である割合の30〜40モル%である炭化水素基、Rは炭素数16〜20の分岐炭化水素基であり、RとRの個々のベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が42〜100モル%である。m、nはそれぞれ1.0≦m≦2.0、1.0≦n≦2.0を満たす実数であり、2.0≦m+n≦3.0であり、モノアルキル化ジフェニルエーテルは0.1〜5モル%である。
  8. 式(2)で表される化合物の混合物を含有する耐熱グリース。
    Figure 0005994082
    ここで、Rは1−メチルウンデシル基、1−エチルデシル基、1−ドデシル基、1−メチルトリデシル基、1−エチルドデシル基、1−テトラデシル基のいずれかを主成分とする炭素数12または14の炭化水素基で、ベンジル位の炭素が4級炭素である割合の30〜40モル%である炭化水素基、Rは炭素数16〜20の分岐炭化水素基であり、RとRの個々のベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が42〜100モル%である。m、nはそれぞれ1.0≦m≦2.0、1.0≦n≦2.0を満たす実数であり、2.0≦m+n≦3.0であり、モノアルキル化ジフェニルエーテルは0.1〜5モル%である。
  9. 軸受用に用いられるグリース組成物である請求項8に記載のグリース組成物。
  10. 式(4)で表されるジフェニルエーテル誘導体と、式(5) 表されるα−オレフィンを反応させる式(2)で表される化合物の混合物の製造方法
    Figure 0005994082

    Figure 0005994082
    Figure 0005994082
    ここで、Rは1−メチルウンデシル基、1−エチルデシル基、1−ドデシル基、1−メチルトリデシル基、1−エチルドデシル基、1−テトラデシル基のいずれかを主成分とする炭素数12または14の炭化水素基で、ベンジル位の炭素が4級炭素である割合の30〜40モル%である炭化水素基、Rは炭素数16〜20の分岐炭化水素基であり、RとRの個々のベンジル位の炭素が4級炭素である割合の合計が42〜100モル%である。m、nはそれぞれ1.0≦m≦2.0、1.0≦n≦2.0を満たす実数であり、2.0≦m+n≦3.0であり、モノアルキル化ジフェニルエーテルは0.1〜5モル%である。
  11. 2.0≦m+n≦2.5である請求項1〜6のいずれか1項に記載の式(2)で表される化合物の混合物
  12. 2.23≦m+n≦2.41である請求項11に記載の式(2)で表される化合物の混合物
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