JP5992561B2 - 撮影機器及び撮影方法 - Google Patents
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Description
また、上述した特許第4340358号公報に開示されている技術には、このような被写体を見失ったときの対応機能は提案されていない。
また、本発明の一態様の撮影方法は、ズーム可能なレンズを通った光を撮像素子において受光して被写体を撮影する撮影機器の撮影方法であって、前記レンズに対するズーム操作に応じて、所定のズーム域内では電子ズームを行い、前記所定のズーム域を超えると光学ズームを行うようにズーム制御を行い、前記電子ズームが行われているときに、前記撮像素子の撮像範囲中におけるズーム範囲の周囲に係る周囲画像を縮小すると共に前記撮像範囲中における前記ズーム範囲に係るズーム画像を拡大し、かつ、これら前記周囲画像と前記ズーム画像とを、表示部の表示画面のサイズと略一致するように合成して前記表示部の前記表示画面上に表示するように、前記表示画面の表示を制御し、前記被写体の見失いが検出された場合に、前記周囲画像と前記ズーム画像とに係る縮小または拡大の比率をそれぞれ変えて前記表示部の前記表示画面上に表示するように、前記表示画面の表示を制御する。
(第1の実施の形態)
(構成)
本実施の形態の撮影機器は、レンズ交換可能な本体部2を含む、一眼式のデジタルカメラである。図1は、本実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。本体部2に装着されるレンズ3は、後述するようにズームレンズである。よって、本実施の形態に係るデジタルカメラは、ズーム可能なレンズを通った光を撮像素子において受光して被写体を撮影する撮影装置である。
まず、本体部2は、信号処理及び制御部11と、通信部12,13と、撮像部14と、モーション判定部15と、記録部16と、GPS部17と、表示部18と、方位判定部19と、操作判定部20と、時計部21とを含んで構成されている。これらの各部は、本体部2内の回路基板上に搭載されている。
また、信号処理及び制御部11は、範囲制御部11aと、表示制御部11bとを含む。範囲制御部11a及び表示制御部11bは、CPUにより実行されるソフトウエアプログラムでもよいし、ハードウエア回路でもよい。
表示制御部11bは、表示部18に表示する画像の表示内容及び表示形態を制御する処理部である。表示制御部11bは、後述するような、切り出し処理、拡大及び縮小処理、合成処理等を行う。
通信部12は、レンズ3の通信部32(後述)との各種データ通信を行う回路である。
記録部16は、信号処理及び制御部11からの画像情報及び音声情報を図示しない記録媒体に記録する回路である。なお、記録部16は、例えばカードインターフェースを採用することができ、記録部16は、メモリカード等に画像情報及び音声情報等を記録可能である。また、記録部16は、記録媒体に記録された画像情報及び音声情報を読み出して信号処理及び制御部11に供給することができる。
表示部18は、液晶表示器(LCD)等の表示デバイスにより構成され、撮影画像を表示するだけでなく、後述する被写体の見失い時に被写体の方向をユーザが判るようにアシストするためのアシスト画像を表示するユニットである。さらに、表示部18は、記録部16からの再生画像が信号処理及び制御部11から供給されて、これらの画像表示を行うことができる。また、表示部18は信号処理及び制御部11により制御されて、デジタルカメラ1の操作を行うためのメニュー表示等を表示することもできるようになっている。
操作判定部20は、本体部2に設けられた各種スイッチ、タッチパネル等への操作信号を入力して、ユーザの種々の操作内容を判定する回路である。操作判定部18は、ユーザによる各種釦操作に応じた操作内容を示す操作信号を発生させて、信号処理及び制御部11に出力するようになっている。信号処理及び制御部11は、操作信号に基づいて、各部を制御する。
次にレンズ3について説明する。レンズ3は、ズームレンズ部31と、通信部32と、駆動部33と、操作部34とを含んで構成されている。
通信部32は、本体部2の通信部12との通信を行う回路である。レンズ3が本体部2に装着されると、それぞれに設けられた複数の切片あるいは複数のピンが接触して、通信部12と13間で信号の送受信が可能となる。通信部32は、レンズ3に関する情報を本体部2へ送信することができる。
なお、レンズ3が操作部を有しないで、本体部2の操作部への操作に応じて出力される制御信号に基づいて、ズーム位置が制御されるデジタルカメラもある。その場合は、レンズ3の操作部は、本体部2に設けられて、上述した操作判定部20に入力されたズーム位置情報が、レンズ3へ伝達される。
(被写体の見失いの例)
次に、被写体を見失う場合について説明する。図2と図3は、ユーザPが、カメラであるデジタルカメラ1を把持しながら、被写体の一例として、遠くに飛んでいる鳥Bを撮影する場合を説明するための図である。図2は、ユーザPがレンズ3をズーミングしていない状態を説明するための図である。
図2では、点線の枠が、撮像部14により撮像されている撮像範囲IPAを示す。実線の枠で示した表示部18の表示画面18a上には、鳥画像BIが画面全体に対して小さく表示されている。
ズーミングが行われると、撮像部14が撮像している撮像範囲IPA内において、ユーザがズーミングをしているズーム範囲ZAの画像が、表示画面18a上に表示される。しかし、ユーザが被写体を見失って、デジタルカメラ1を上下左右の方向に動かしたり、撮像部14の所定の中央部の色が変化したり、急速な広角側へのズーム操作が行われたり、等の所定の動きを検出あるいは所定の操作が行われたことを検出すると、ズーム範囲ZAよりも広い範囲(撮像部14で撮像している撮像範囲IPA)が、所定の時間(例えば2秒)の間、表示画面18a上に表示される。
しかし、デジタルカメラ1は、ユーザが被写体を見失ったことを検出すると、図4においてC2で示すようなアシスト画像を、表示画面18a上に表示するように、ズーム範囲ZAの画像表示から、撮像範囲IPAの画像表示に切り替わる。
なお、ユーザが被写体を見失ったときに、表示される撮像範囲IPAの画像中に、ズーム範囲ZAを示す枠ZFを表示しないようにしてもよい。
図5に示すズーム域に対応した電子ズームと光学ズームの動作範囲の制御は、信号処理及び制御部11の範囲制御部11aにより行われる。
図6は、撮像部14の撮像素子の撮像範囲とズーム範囲を説明するための図である。なお、表示画面18aへの画像表示は、信号処理及び制御部11の表示制御部11bが行う。図6では、撮像範囲IPAの中央部の面積が1/4程度の部分が、所定の画質が維持できる撮影範囲限界範囲あるいは撮影範囲限界領域として示されている。
しかし、後述するように、ユーザPが被写体である鳥を見失ったことが検出されると、表示画面18aには、アシスト画像として、撮像範囲IPAの画像(すなわちズーム範囲ZAの画像と周囲画像範囲PAの画像)が表示される。言い換えると、周囲画像範囲PAは、見失い時の表示専用部分である。
図7は、表示部18の表示画面18aに表示されたアシスト画像の例を示す図である。図7に示すように、撮像範囲IPAの画像の内、周囲画像範囲PAの周囲画像PAPは圧縮して縮小表示され、その内側にズーム範囲ZAのズーム画像ZAPが拡大表示される。
(処理)
次に、デジタルカメラ1の撮影時の処理を説明する。図8は、デジタルカメラ1の撮影時の処理の流れの例を示すフローチャートである。図8の処理は、信号処理及び制御部11のCPUが実行する。図8の処理プログラムは、信号処理及び制御部11内のROM(図示せず)に記憶されている。また、図8は、限界ズーム位置ZP1が、レンズ3の倍率として設定されている例であり、倍率が2倍までは電子ズームが動作する場合である。
見失わなければ(S14:NO)、CPUは、選択域画像を表示、すなわちズーム範囲ZAの画像を表示する(S15)。しかし、見失ったとき(S14:YES)、CPUは、全域表示、すなわち撮像範囲IPAの画像を、所定の期間、ここでは2秒間、表示する(S16)。そして、S15及びS16の後、処理は、S7に移行する。S14〜S16の処理は、表示制御部11bにより実行される。よって、S14〜S16の処理は、被写体の見失いが検出されると、撮像素子の撮像範囲中のズーム範囲外の画像を表示部18の表示画面18a上に表示するように、表示画面18aの表示を制御する表示制御部を構成する。
その場合は、S10で判定される倍率が、比較的広角なズームレンズと比較的望遠のズームレンズでは異なり、かつ、比較的広角なズームレンズと比較的望遠のズームレンズとにおいて、保証される画質のレベルが異なる。
ユーザによるワイド側へのズーム操作が急速なズーム操作でない場合(S23:NO)、CPUは、ユーザが被写体を見失ったとは判定しない(S24)。しかし、S21、S22、S23のいずれかでYESであったときは、CPUは、ユーザが被写体を見失ったと判定する(S25)。
D3は、以上のようにして周辺画像PAPが縮小表示された状態を示す。D3では、ズーム範囲ZAはそのままの大きさであるので、ズーム画像ZAPを、D4に示すように、拡大する。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
(構成)
第2の実施の形態に係る撮影装置は、被写体として「月」を撮影する月撮影モードを有する。第2の実施の形態に係る撮影装置の構成は、第1の実施の形態で説明した撮影装置の構成と略同じであるので、以下、第2の実施の形態に係る撮影装置において、第1の実施の形態の撮影装置と異なる構成を、主として説明する。
被写体としての「月」は、濃淡のコントラストが高いのは、輪郭部だけであるので、月画像の輪郭部以外の部分は、コントラストを抑えてノイズ除去処理が可能となる。すなわち、撮像素子からの撮像画像からの切り出し部分を小さく(すなわち大きくズーミング)しても、比較的綺麗な画像が得られるので、被写体としての「月」は、電子ズームを有効利用する本実施の形態に相応しい被写体ということができる。
図11は、ユーザPがレンズ3をズーミングしていない状態を説明するための図である。
図11では、点線の枠が、撮像部14により撮像されている撮像範囲IPAを示す。実線の枠で示した表示画面18a上には、月画像MIが画面全体に対して小さく表示されている。
図13に示すように、月は約30分角(すなわち約0.5度)を有するので(図13では、その半分の15分角が示されている)、月の像M’が、撮像素子の撮像面14aの撮像範囲IPAにおいて1/3の面積を占めるようにするためには、次の式(1)と(2)から、35mmフィルム(縦24mm)換算で、900mmの焦点距離Ftを有するレンズが必要となることが判る。
Ft=4mm/(tan(1/4度))=900mm ・・・式(2)
一般に900mm相当のレンズは大型であるので、小型の持ち運び易いカメラには、300mm程度の光学ズームしか搭載あるいは装着できない。
(処理)
次に、デジタルカメラ1の月撮影モード時の処理を説明する。図17は、デジタルカメラ1の月撮影モード時の処理の流れの例を示すフローチャートである。図17の処理は、信号処理及び制御部11のCPUが実行する。図17の処理プログラムは、信号処理及び制御部11内のROM(図示せず)に記憶されている。
なお、図17において、図8と同様の処理については、同じ符号を付し、説明は簡単にして一部省略する。また、ここでは、上述したハイビジョン画像(HD)相当までを電子ズームの限界位置として、ズーム操作量あるいはズーム位置が設定されている場合を説明する。すなわち、図5において、ズーム位置ZP1は、ハイビジョン画像(HD)相当のズーム位置に設定される。
デジタルカメラ1が月撮影モードに設定されている場合(S31:YES)、CPUは、ズームアップ操作がされたか否かを判定する(S32)。ズームアップ操作がされたときは(S32:YES)、CPUは、ズーミングが撮像部14の撮像素子の中央部のハイビジョン画像(HD)相当部の範囲内で行われているか否かを判定する(S33)。
特に、上述した2つの実施の形態に係る撮影機器によれば、ユーザは、被写体の方向、言い換えるとデジタルカメラを向ける方向を、直感的に認識させることができる。
Claims (4)
- ズーム可能なレンズを通った光を撮像素子において受光して被写体を撮影する撮影機器であって、
前記レンズに対するズーム操作に応じて、所定のズーム域内では電子ズームを行い、前記所定のズーム域を超えると光学ズームを行うようにズーム制御を行うズーム制御部と、
前記電子ズームが行われているときに、前記撮像素子の撮像範囲中におけるズーム範囲の周囲に係る周囲画像を縮小すると共に前記撮像範囲中における前記ズーム範囲に係るズーム画像を拡大し、かつ、これら前記周囲画像と前記ズーム画像とを、表示部の表示画面のサイズと略一致するように合成して前記表示部の前記表示画面上に表示するように、前記表示画面の表示を制御する表示制御部と、
を有し、
前記表示制御部は、前記被写体の見失いが検出された場合に、前記周囲画像と前記ズーム画像とに係る縮小または拡大の比率をそれぞれ変えて前記表示部の前記表示画面上に表示するように、前記表示画面の表示を制御する
ことを特徴とする撮影機器。 - 前記表示制御部は、前記被写体の見失いが検出された場合に、前記ズーム画像がさらに拡大するよう拡大率を増大すると共に、前記周囲画像のうち前記ズーム範囲の上下領域における上下方向、および、当該周囲画像のうち前記ズーム範囲の左右領域における左右方向がいずれもさらに縮小するよう縮小率を増大するように、前記表示画面の表示を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の撮影機器。 - 前記表示制御部は、前記被写体の見失いが検出された場合に、前記周囲画像に係る縮小比率を周辺にいくほど変形比率を変更するようにして、前記表示画面の表示を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の撮影機器。 - ズーム可能なレンズを通った光を撮像素子において受光して被写体を撮影する撮影機器の撮影方法であって、
前記レンズに対するズーム操作に応じて、所定のズーム域内では電子ズームを行い、前記所定のズーム域を超えると光学ズームを行うようにズーム制御を行い、
前記電子ズームが行われているときに、前記撮像素子の撮像範囲中におけるズーム範囲の周囲に係る周囲画像を縮小すると共に前記撮像範囲中における前記ズーム範囲に係るズーム画像を拡大し、かつ、これら前記周囲画像と前記ズーム画像とを、表示部の表示画面のサイズと略一致するように合成して前記表示部の前記表示画面上に表示するように、前記表示画面の表示を制御し、
前記被写体の見失いが検出された場合に、前記周囲画像と前記ズーム画像とに係る縮小または拡大の比率をそれぞれ変えて前記表示部の前記表示画面上に表示するように、前記表示画面の表示を制御する
ことを特徴とする撮影方法。
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