JP5991634B1 - 磁気検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ASICタイプのMIセンサやGSRセンサ(GHz Spin Rotation効果型磁気センサをいう。)のパルス通電時におけるGND電極電位によるノイズの影響を取り除き、高感度化、低ノイズ化等を図れる新タイプの信号処理回路を備えた磁気検出装置を提供する。【解決手段】本発明は、コイル中立点電極を設けた差動素子11と、パルス発信回路部12、中立点電極114を基準電極とする差動素子の異符号の二つの出力電圧を保存する差動サンプルホールド回路13と二つのホールド電圧の電位幅を検出する差動増幅回路14および中立点電極114の電圧を電源電圧の中位レベルに制御する中点電圧安定回路15からなる集積回路とから構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、高感度、低ノイズ、小型化、省電力を可能とする磁気検出装置に関する。
生体磁気検出、地磁気検出等のために磁気検出装置が用いられている。最近では携帯電話、スマートフォンなどの携帯端末等にも超小型の磁気検出装置が搭載されている。このような磁気検出装置の代表例として、CoFeSiB系合金等からなるアモルファスワイヤを感磁体とし、ワイヤの磁化の変化をワイヤに巻き付けた検出コイルで外部磁界を検知するパルス駆動型のMIセンサやGSRセンサがある。
MIセンサとは、感磁ワイヤの最表面層に円周方向異方性磁界を有するアモルファスワイヤに、20MHz〜200MHzの高周波電流を流すと、表皮効果により、そのインピーダンスが外部磁界に応じて大きく変化するというマグネトインピーダンス効果(MI効果という。)を利用したセンサで、磁界強度に応じたワイヤのインピーダンス変化を直接ワイヤのインピーダンス変化として検出するタイプと、ワイヤに巻き付けた検出コイルの出力電圧として間接的に測定するタイプとがある。MIはMagneto−impedanceの略である。
GSRセンサとは、アモルファスワイヤに0.5GHz〜4GHzのパルス電流を印加して、ワイヤ最表面の円周方向に整列したスピンを一斉にGHzの超高速で回転させ、その際に生じるワイヤ軸方向の磁化の変化をマイクロコイルで検出コイル電圧として直接検知するセンサである。GSRはGHz−Spin−Rotationの略である。
MIセンサやGSRセンサのコイルの出力電圧は、パルス駆動用パルス電流の電流強さに依存する。20Gの異方性磁界を持つアモルファスワイヤにおいて、ワイヤ直径が10μmの場合には200mA以上で、ワイヤ直径が20μmの場合には400mA以上で飽和傾向を示す。
パルス電流を通電すると大きな出力電圧を得てセンサの感度を改善することができるが、パルスが通電した瞬間にグランド電極電位(以下、GND電極電位という。) が大きく変動して、回路に大きなノイズが生じる。集積回路(以下、ASICという。)の場合、電子部品を組み合わせたDiscrete型の回路の場合に比べて一層大きな問題となる。つまりワイヤのGND電極とコイルのGND電極など信号処理回路側のGND電極の電位が強く干渉して、その電極電位が揺らぎ、信号処理回路のノイズとなって大きな問題となる。
この揺らぎの問題について、先行技術として特許文献1と特許文献2がある。
特許文献1は、ワイヤの磁気インピーダンスの変化を直接測定するインピーダンス測定型MIセンサで、励磁パルス周波数は数十MHzである。二つのMI素子にそれぞれ右巻きと左巻きのバイアス用コイルを取付け、両者の出力を逆極性とし、その間の中点電極をワイヤGND電極とし、両者の出力を差動サンプルホールド回路と差動増幅回路で検出するものである。パルス電流のGND電極の電位は、パルス通電の瞬間に大きなノイズに曝されるが、二つの素子のGND電極電位の差も大きなものとなる。発明者は、このタイプのセンサはASICが開発されたとの事実に接していないが、ASIC回路の場合信号処理後のノイズが著しく大きくなると推定される。
特許文献2は、ワイヤの磁気インピーダンスの変化を検出コイルで検知するMIセンサで、励磁パルス周波数は同じく数十MHzである。ワイヤ電極と検出コイルおよび信号処理回路のGND電極とを分けて、パルス通電時のGND電極のノイズを小さくしている。その上差動増幅回路を活用してホールドコンデンサの信号電圧以外の同相ノイズをキャンセルする工夫をしている。本特許文献の回路は、コイルのGND端子と差動増幅器の基準電圧を接続している。両者のGND電極のノイズは必ずしも一致しておらず差異が存在する。そのため、パルス通電の瞬間にGND電極電位が変動し大きなノイズが生じた時に、大きな効果を発揮することができなかった。
近年、さらなるセンサの小型化、高感度化、低ノイズ化、低消費電力等が要求されるようになり、その要望に応えるために、駆動パルスはMHzからGHzへと高周波化し、コイルは直径40μmから15μmへ、コイルピッチは30μmから3μmへとマイクロコイル化し、ASICのプロセスルールは350nmから130nmと微細化している。パルスの高周波化、コイルのマイクロコイル化、プロセスルールの微細化が進むほど、パルス電流を通電した瞬間のGND電極電位の変動によるノイズがますます大きくなり、その対策が重大な課題となっている。
特開2002−365349号公報 特開2008−134236号公報
本発明はこのような事情に鑑みて為されたものであり、ASICタイプのMIセンサやGSRセンサのパルス通電時のGND電極電位のノイズの悪影響を取り除き、高感度化、低ノイズ化、小型化または省電力化等を図れる新タイプの信号処理回路を備えた磁気検出装置を提供することを目的とする。
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、磁気検出素子(以下、素子という。)の中点で分割した差動素子と差動型ホールド回路、および差動増幅器若しくは差動ADC(ADCは、アナログデジタルコンバータをいう。)を組合せて、素子のコイル電圧を測定すると、素子の中立点電圧がパルス通電の瞬間に変動してもその悪影響を受けずに素子のコイル電圧を取り出すことができることを見出した。
つまり素子のGND電極電位、ホールド回路のGND電極電位および増幅器のGND電極電位のノイズによる変動はすべて除去することができる回路構成を見出した。
素子の中立点電圧を基準電圧とすると、差動コイルの両側の出力は同じ大きさで基準電圧から見るとプラス電圧とマイナス電圧と異符号となる。二つの出力電圧を電子スイッチとコンデンサとからなる差動式サンプルホールド回路に保存し、両者の電圧差を差動増幅器又は差動ADCに入力して取り出すと、差動素子全体のコイル電圧を得ることができる。
中立点電圧はパルス通電の瞬間にGND電極電位が変動した時に影響を受けて変動し、その結果差動素子のコイルの二つの電極の電圧値は変動する。ところが、両者の電圧幅は、つまり素子全体の電圧は変動せず、GND電極電位の変動による悪影響を取り除くことができる。
本発明のASICタイプの磁気検出装置は、パルス電流が通電した瞬間にグランド電極電位が大きく変動するにもかかわらず、回路におけるノイズの影響を受けることなくコイル電圧を取り出すことができる。よって、高感度、低ノイズ、さらに小型化、省電力の磁気検出装置を実現することができる。
本発明の実施例1に係る差動増幅回路を用いる磁気検出装置の回路図である。 本発明の実施例2に係る差動ADCを用いる磁気検出装置の回路図である。 本発明の実施例3に係るバッファー回路を用いる磁気検出装置の回路図である。 従来のMIセンサの回路図である。
本発明の磁気検出装置は、磁性ワイヤからなる感磁体と感磁体の周囲に巻回された検出コイルと二つのワイヤ電極、二つのコイル電極と一つの中立点電極の合計5つの電極とからなる差動素子と、感磁体にパルス電流を供給するパルス発信回路部、検波タイミング調整回路、中立点電極を基準電極とした差動素子の異符号の二つの出力電圧を保存する差動サンプルホールド回路、二つのホールド電圧の電位幅を検出する差動増幅回路および中立点電極の電圧を電源電圧の中位レベルに制御安定化する中立点電圧安定回路からなる集積回路とから構成され、パルス通電時のグランド電極電圧の変動によるコイル電圧への悪影響を除去することを可能にすることを特徴とする。
また、出力電圧が十分大きい場合には、差動増幅回路の代わりに差動ADC回路としてもよい。
さらに、検出コイル抵抗が100Ω以上と大きな場合には、二つの検出コイル電圧はバッファー回路を介して差動サンプルホールド回路に入力することが望ましい。
差動素子は、中立点電極を中心にして二つの検出コイル部に分割されていて、それぞれの出力電極と中立点電極によるコイル電圧が検出される。二つの検出コイル部は外部磁界に対して同等な形で存在し、それらの出力電圧は同じ大きさで異符号となる。
中立点電極は、中点電圧安定回路を用いて電源電圧の1/2とする。しかし外部磁界がゼロの場合において寄生容量や配線アンテナ効果などによる影響でコイル電圧が少し発生する場合、外部磁界がゼロの場合にコイル電圧がゼロとなるように電源電圧の1/2から少し調整して中立点電極とする。そのため中点電圧を調整できる可変型の中点電圧安定回路を用いる。
パルス発信回路は、パルスを発生し、それをワイヤに通電する回路である。パルスの立上りまたは立下り時間を0.2nsecから5nsecまで制御可能とする。つまりパルス周波数0.1GHzから2.5GHzまで制御可能とする。パルス電流は10mAから500mAまで制御可能とした。磁性ワイヤの長さは、0.1mmから4mmで、ワイヤの電気抵抗は2Ωから20Ωとする。電源電圧は1Vから15Vとして、必要なパルス電流の強さ10mAから500mAを確保できる。
電子スイッチは、コイル出力電圧がピーク値となる瞬間でONからOFFに切り替わり、その時の電圧を検波してホールド用コンデンサに保存する。検波タイミング調整回路は、検波タイミングがほぼパルスの立上り時間に対応しているので、0.2nsecから5nsecまで調整可能である。
ホールド用コンデンサは、2pFから50pFとする。検出コイルの抵抗が大きい場合、コイル電流による電圧降下を抑制するためのバッファー回路を介してサンプルホールドするので10pF以上としてノイズを抑制することが望ましい。検出コイル抵抗が小さい場合、コイル電流による電圧降下を抑制するためにコンデンサ容量を3から5pFと小さくすることが望ましい。コンデンサ容量を小さくするとノイズが大きくなるが、その場合に測定値の測定回数を増やして平均化してノイズを低減することができる。
差動素子の中立点電圧と電子スイッチとコンデンサを組み合わせた二つのホールド回路を対称に配置した差動サンプルホールドにおいて、中立点電圧はパルス通電の瞬間に変動するが、差動サンプルホールド回路の二つの出力電圧差は、差動増幅回路また差動ADC回路に入力して両電圧の差、すなわちコイル素子の電圧幅を検出することができるので、中立点電圧がパルス通電の瞬間に変動してもその影響を受けない。
検出コイルのコイル巻き数が多くてコイル出力が十分大きい場合には、直接差動ADCに入力できるのでASICの小型化の面で有効である。差動増幅器の省略は、ノイズ低減、ASICの小型化の面でも有効である。
検出コイルのコイル巻き数が多くてコイル出力が十分大きいが、コイル抵抗が100Ω以上ある場合、特に1KΩ以上ある場合には、コイルに流れる電流による電圧降下を抑制するために、差動素子と差動サンプルホールド回路の間にバッファ―回路を設けることが必要である。
ここで、バッファー回路とは、特許公報第5678358号に記載されている回路のことである。
実施例1は、GSRセンサを使った電子コンパス用の磁気検出装置に係る発明で、その回路図を図1に示す。
本発明の磁気検出装置1は差動素子11と、差動素子11にパルス電流を供給するパルス発信回路部12、検波タイミング調整回路16、中立点電極114を基準電極とした差動式素子の異符号の二つの出力電圧を保存する差動サンプルホールド回路13、二つのホールド電圧の電位幅を検出する差動増幅回路14および中立点電極の電圧を電源電圧の中位レベルに制御安定化する中点電圧安定回路15からなる集積回路とから構成されている。
差動素子11は、中立点電極114を中心にして二つの検出コイル部113aと113bに分割されていて、それぞれの出力電極115と116と中立点電極114とでコイル電圧は検出される。二つの検出コイル部は外部磁界に対して同等な形で存在し、それらの出力電圧は同じ大きさで異符号となる。
感磁体110は、CoFeSiB系合金等からなるアモルファスワイヤで、直径10μm、ワイヤの異方性磁界は30Gである。検出コイル113a、113bのコイル巻き数は25回である。ワイヤ抵抗は4Ω、コイル抵抗は65Ωである。
中立点電極114は、電位調整可能型の中点電圧安定電圧回路15を用いて外部磁界がゼロの場合にコイル電圧がゼロとなるように電源電圧の1/2から少し調整して中立点電極とした。
パルス発信回路部12は、パルスを作り、それをワイヤに通電する回路である。パルスの立上りまたは立下り時間を0.5nsecとした。つまりパルス周波数1GHzとした。パルス電流は200mAとした。磁性ワイヤの長さは、0.2mmで、ワイヤの電気抵抗は4Ωとした。電源電圧は2Vとして、必要なパルス電流の強さを確保した。
電子スイッチ131a、131bは、コイル出力電圧がピーク値となる瞬間でONからOFFに切り替わり、その時の電圧を検波してホールド用コンデンサ132aおよび132bにそれぞれ保存する。検波タイミング調整回路16は、検波タイミングがほぼパルスの立上り時間に対応しているので、0.2nsecから5nsecまで調整可能とした。
ホールド用コンデンサ132a、132bは、4pFとした。測定値は16回の測定値を平均化してノイズを低減することにした。
差動素子11の中立点電極114と電子スイッチ(131a、131b)とコンデンサ(132a、
132b)を組み合わせた二つのホールド回路を対称に配置した差動サンプルホールド回路13において、中立点電極114の中立点電圧はパルス通電の瞬間に変動するが、差動サンプルホールド回路13の二つの出力電圧差は、差動増幅回路14に入力して両電圧の差、すなわちプラスコイル電極115とマイナスコイル電極116の間の電圧幅を検出することができるので、中立点電圧がパルス通電の瞬間に変動しても、その影響を受けにくいことを確認した。パルス通電の瞬間時の出力電圧変動が5mVから1mV以下になることを確認した。
図4に示す従来のシングル素子とシングル回路からなるGSRセンサ磁気検出装置を試作して、比較した結果、本発明の磁気検出装置は、従来のGSRセンサに比べて、センサノイズが、磁気換算したノイズの標準偏差で2mGから0.5mGに低減した。
また、本発明の磁気検出装置を使った電子コンパスにおいては、1Hzにおけるノイズ密度が6nTから3nTへと半減した。
実施例2は、GSRセンサを使った他の電子コンパス用磁気検出装置に係る発明で、その回路図を図2に示す。
本発明の磁気検出装置2は差動素子11と、差動素子11にパルス電流を供給するパルス発信回路部12、検波タイミング調整回路16と、中立点電極114を基準電極とした差動式素子の異符号の二つの出力電圧を保存する差動サンプルホールド回路13、二つのホールド電圧の電位幅を検出する差動ADC回路24および中立点電極の電圧を電源電圧の中位レベルに制御安定化する中点電圧回路15からなる集積回路とから構成されている。
本例においては、上述の実施例1に対して差動増幅器の代わりに差動ADCを構成している。
差動素子11は、磁性ワイヤからなる感磁体110と感磁体の周囲に巻回された検出コイル113aおよび113bと二つのワイヤ電極111および112、二つのコイル電極115および116ならびに一つのコイル中立点電極114との合計5つの電極とからなる。
すなわち、差動素子11は中立点電極114を中心にして二つの検出コイル部113aと113bに分割されていて、それぞれの出力電極115と116と中立点電極114とでコイル電圧は検出される。二つの検出コイル部は外部磁界に対して同等な形で存在し、それらの出力電圧は同じ大きさで異符号となる。
感磁体110は、CoFeSiB系合金等からなるアモルファスワイヤで、直径10μm、ワイヤの異方性磁界は30Gである。検出コイル113a、113bのコイル巻き数は42回である。ワイヤ抵抗は4Ω、コイル抵抗は80Ωである。
中立点電極114は、電位調整可能型の定電圧回路15を用いて外部磁界がゼロの場合にコイル電圧がゼロとなるように電源電圧の1/2から少し調整して中立点電極とした。
パルス発信回路部12は、パルスを作り、それをワイヤに通電する回路である。パルスの立上りまたは立下り時間を0.5nsecとした。つまりパルス周波数1GHzとした。パルス電流は200mAとした。磁性ワイヤの長さは、0.2mmで、ワイヤの電気抵抗は4Ωとした。電源電圧は2Vとして、必要なパルス電流の強さを確保した。
電子スイッチ131a、131bは、コイル出力電圧がピーク値となる瞬間でONからOFFに切り替わり、その時の電圧を検波してホールド用コンデンサ132aおよび132bにそれぞれ保存する。検波タイミング調整回路16は、検波タイミングがほぼパルスの立上り時間に対応しているので、0.2nsecから5nsecまで調整可能とした。
ホールド用コンデンサ132a、132bは、4pFとした。測定値は16回の測定値を平均化してノイズを低減することにした。
差動素子11の中立点電圧114と電子スイッチ(131a、131b)とコンデンサ(132a、132b)を組み合わせた二つのホールド回路を対称に配置した差動サンプルホールド回路13において、中立点電極114の中立点電圧はパルス通電の瞬間に変動するが、差動サンプルホールド回路13の二つの出力電圧差は、差動ADC回路24に入力して両電圧の差、すなわちプラスコイル電極115とマイナスコイル電極116の間の電圧幅を検出することができるので、中立点電圧がパルス通電の瞬間に変動しても、その影響を受けにくいことを確認した。パルス通電の瞬間時の出力電圧変動が5mVから1mV以下になることを確認した、
図4に示す従来のシングル素子とシングル回路からなる磁気検出装置と比較した。
本発明の磁気検出装置は、従来の電子回路を用いたGSRセンサに比べて、センサノイズが、磁気換算したノイズの標準偏差で2mGから0.5mGに低減した。また、1Hzにおけるノイズ密度が6nTから3nTへと半減した。
実施例3は、GSRセンサを使った生体磁気検出用の磁気検出装置に係る発明で、その回路図を図3に示した。
差動素子11と、差動素子11にパルス電流を供給するパルス発信回路部12、検波タイミング調整回路16、バッファー回路31を介して中立点電極114を基準電極とした差動素子11の異符号の二つの出力電圧を保存する差動サンプルホールド回路13、二つのホールド電圧の電位幅を検出する差動増幅回路32、検出電圧をデジタル変換するADC33および中立点電極の電圧を電源電圧の中位レベルに制御安定化する中点電圧安定回路34からなる集積回路とである。
差動素子11は、磁性ワイヤからなる感磁体110と感磁体の周囲に巻回された検出コイル113aおよび113bと二つのワイヤ電極111および112、二つのコイル電極115および116ならびに一つのコイル中立点電極114との合計5つの電極とからなる。
すなわち、差動素子11は中立点電極114を中心にして二つの検出コイル部113a、113bに分割されていて、それぞれの出力電極115と116と中立点電極114とでコイル電圧は検出される。二つの検出コイル部113a、113bは外部磁界に対して同等な形で存在し、それらの出力電圧は同じ大きさで異符号となる。
感磁体110は、CoFeSiB系合金等からなるアモルファスワイヤで、直径10μm、ワイヤの異方性磁界は3Gである。コイル巻き数は600回である。ワイヤ抵抗は20Ω、コイル抵抗は1KΩである。
中立点電極114は、電位調整可能型の定電圧回路34を用いて外部磁界がゼロの場合にコイル電圧がゼロとなるように電源電圧の1/2から少し調整して中立点電極とした。
パルス発信回路12は、パルスを作り、それをワイヤに通電する回路である。パルスの立上りまたは立下り時間を0.5nsecとした。つまりパルス周波数1GHzとした。パルス電流は200mAとした。磁性ワイヤの長さは、2mmで、ワイヤの電気抵抗は20Ωとした。電源電圧は5Vとして、必要なパルス電流の強さを確保した。
コイル抵抗が1KΩと大きいので、コイルに電流が流れると大きな電圧降下が生じる。そこで、GHzパルスに対応できる周波数帯域をもつバッファ―回路31を差動素子11と差動サンプルホールド回路13の間に設けた。ここで用いたバッファー回路31の詳細は、特許公報第5678358号に記載されている。
電子スイッチ131a、132bは、コイル出力電圧がピーク値となる瞬間でONからOFFに切り替わり、その時の電圧を検波してホールド用コンデンサ132a、132bに保存する。検波タイミング調整回路16は、検波タイミングがほぼパルスの立上り時間に対応しているので、0.2nsecから5nsecまで調整可能とした。
ホールド用コンデンサ132a、132bは、20pFとした。測定値は64回の測定値を平均化してノイズを低減することにした。
差動素子11の中立点電圧と電子スイッチとコンデンサを組み合わせた二つのホールド回路を対称に配置した差動サンプルホールド回路13において、中立点電圧はパルス通電の瞬間に変動するが、差動サンプルホールド回路13の二つの出力電圧差は、差動増幅回路32に入力して両電圧の差、すなわちコイル素子の電圧幅を検出した。このアナログ信号を次のADC回路33に入力してデジタル信号として出力した。
本回路において、中立点電圧がパルス通電の瞬間に変動しても、その影響を受けにくいことを確認した。パルス通電の瞬間時の出力電圧変動が5mVから1mV以下になることを確認した。
本実施例と同一仕様のシングル素子とシングル回路の組合せた磁気検出装置(図4)と、本発明の差動素子と差動回路の組合せた磁気検出装置を比較した場合、コイル巻き数600回のGSRセンサを使った生体磁気検出用磁気検出装置の場合、ノイズが1Hzにおけるノイズ密度が10pTから4pTへと減少した。
本発明の磁気検出装置は、低ノイズ化、高感度化、小型化、省電力化等の面で改善し、スマートフォン、タブレット端末、カーナビゲーション、デジタルカメラ、三次元マウス、モーションキャプチャ、ゲーム用リモコンコンコントローラ等の電子器機に組み込まれて、方位や姿勢等の測定精度の向上に貢献する。また生体磁気を検知して心磁図診断装置や脳磁図診断装置の高性能化に貢献するものである。
1:実施例1の回路図
11:差動素子、110:感磁体、111:ワイヤ入力電極、112:ワイヤGND電極、113a、113b:検出コイル部、114:中立点電極、115:プラスコイル電極、116:マイナスコイル電極
12:パルス発振回路部
13:差動サンプルホールド回路、131a、131b:電子スイッチ、132a、132b:コンデンサ
14:差動増幅回路
15:中点電圧安定回路
16:検波タイミング調整回路
17:VDD電源
18:アースGND、181:パルス回路GND、182:信号処理GND
2:実施例2の回路図(実施例1と異なる符号のみ)
24:差動ADC回路
実施例3の回路図(実施例1と異なる符号のみ)
31:バッファー回路
32:差動増幅回路
33:ADC回路
34:中点電圧安定回路
従来の回路図
41:素子(シングル素子)、410:感磁体、411:検出コイル
42:パルス発信回路部
43:サンプルホールド回路
44:増幅器
47:VDD電源
48:アースGND
481:パルス回路GND、482:信号処理GND






Claims (3)

  1. 磁性ワイヤからなる感磁体と前記感磁体の周囲に巻回された検出コイルと二つのワイヤ電極、二つのコイル電極と一つのコイル中立点電極の合計5つの電極とからなる差動素子と、前記感磁体へ供給するパルス電流を発信するパルス発信回路部、検波タイミング調整回路、前記コイル中立点電極を基準電極とする前記差動素子の異符号の二つの出力電圧を保存する差動サンプルホールド回路、二つのホールド電圧の電位幅を検出する差動増幅回路および前記中立点電極の電圧を電源電圧の中位レベルに制御安定化する中点電圧安定回路からなる集積回路とから構成されていることを特徴とする磁気検出装置。
  2. 磁性ワイヤからなる感磁体と前記感磁体の周囲に巻回された検出コイルと二つのワイヤ電極、二つのコイル電極と一つのコイル中立点電極の合計5つの電極とからなる差動素子と、前記感磁体へ供給するパルス電流を発信するパルス発信回路部、検波タイミング調整回路、前記コイル中立点電極を基準電極とする前記差動素子の異符号の二つの出力電圧を保存する差動サンプルホールド回路、二つのホールド電圧の電位幅を検出する差動ADC回路および前記中立点電極の電圧を電源電圧の中位レベルに制御安定化する中点電圧安定回路からなる集積回路とから構成されていることを特徴とする磁気検出装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記差動素子と前記差動サンプルホールド回路の間にバッファー回路を設けることを特徴とする磁気検出装置。













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