JP5990486B2 - 微細構造転写用シームレスモールドの製造方法 - Google Patents

微細構造転写用シームレスモールドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、微細構造を有する表面構造部材を作製するための微細構造転写用シームレスモールドの製造方法に関する。
従来、ナノインプリントあるいは光学素子等に微細形状を賦形する方法として、予め微細形状が形成されたモールドを使用してガラス基板、プラスチック基板、プラスチックフィルム等に形状を転写する方法が挙げられる(特許文献1、特許文献2)。
これらの技術としては、微細な溝や穴等のパターンを形成した、原版となるモールド(あるいは金型、テンプレートとも呼ばれる)を被転写材に押し当てることで機械的にパターンを転写する方法、熱可塑性樹脂を用いて転写する方法、あるいは光硬化性樹脂を使った光転写する方法等が挙げられる(特許文献3)。これらの方法におけるパターンの解像度は、モールドの作製精度によって決まる。すなわち、一旦モールドさえできれば、安価な装置で微細構造を形成することができる。上記原版となるモールドには、その形状から平行平板型のモールド(ウエハあるいはプレートとも呼ばれる)と、円筒(ローラー)型のモールドとが一般に知られている(特許文献4、非特許文献1)。
平行平板型のモールドとしては、半導体リソグラフィー技術を用いて、紫外光レジスト、電子線レジスト、あるいはX線レジスト等を基板上に塗布し、その後紫外光、電子線、X線等を照射・露光することで、所望のパターンの原版を作製する方法や、予めパターンが描画されたマスク(レチクル)等を通して原版を作製する方法がある(特許文献5)。
これらの方法は、100nm程度の非常に微細なパターンを平面上に形成するには非常に有効な方法ではあるが、光反応を用いたフォトレジストを用いるため、微細なパターンを形成するには、原理的に必要とされるパターンより小さなスポットで露光する必要がある。したがって、露光光源として波長が短いKrFやArFレーザー等を使うため、露光装置が大型でかつ複雑な機構が要求される。さらに電子線、X線等の露光光源を用いる場合は、露光雰囲気を真空状態にする必要があるため、真空チャンバーの中に原版を入れる必要がある。このため、原版サイズを大きくすることが非常に難しい。一方で、これらの方法を用いて大面積のモールドを作製するには、小さな露光面積を繋ぎ合わせるステップ&リピート機能を使用して作製する方法が考えられているが、パターンとパターンの繋ぎ精度の問題がある(特許文献6)。
一方、円筒(ローラー)型のモールドの作製方法には、従来2通りの方法が採られてきた。一つの方法は、一旦平行平板の原版を作製し、ニッケル等の薄膜からなる電鋳法によって形状を転写し、薄膜をローラーに巻き付ける方法である(特許文献7)。もう一つの方法は、ローラーにレーザー加工や機械加工によってモールドパターンを直接描写する方法(シームレスローラーモールド)がある(非特許文献2)。前者の方法では、製造する面積より大きなニッケル薄膜モールドを巻き付ける必要がある上、巻き付け部に繋ぎ目が発生するといった問題点があった。一方、後者の方法は、一旦モールドが作製できれば、生産性も高く量産性に優れたモールドになる。しかしながら、レーザー加工や機械加工法を使ってサブミクロン(1μm以下)のサイズのパターンを形成することは非常に困難であった。
そこで、レーザーのスポット径において所定の温度以上で反応する領域を含む温度分布を持つ熱反応型レジストを用い、スリーブ形状のモールド上に熱反応型レジスト層を形成し、この熱反応型レジスト層に対してレーザーを用いて微細モールドパターンを形成する方法が開発されている。
米国特許第5,259,926号明細書 米国特許第5,772,905号明細書 特開2005−238719号公報 特開2006―5022号公報 特開2007−144995号公報 特開2007−258419号公報 特表2007−507725号公報
Hua Tan, Andrew Gibertson, Stephen Y. Chou, 「Roller nanoimprintlithography」 J. Vac. Sci. Technol. B16(6), 3926(1998) (株)情報機構 発刊 「ナノインプリント応用実例集」P.611−P.612
しかしながら、熱反応型レジスト層にレーザを用いて微細パターンを形成する方法においては、原盤ロールを非常に高い精度で作製する必要がある。すなわち、原盤ロールの精度が低いと原盤ロール上に形成したレジスト層にレーザー光を照射した際にムラが発生する。さらに露光不良を引き起こす原盤ロール(スリーブロール)のスペックが不明であったため品質が不安定であるといった問題がある。このため、原盤ロール(基材)にレジスト層を成膜、露光、現像後でなければ、露光不良が生じたか否かがわからず、多大な労力とコストがかかっていた。
本発明はかかる点を鑑みてなされたものであり、露光現像前に露光不良を生じる基材を判別して、効率良く微細構造転写用シームレスモールドを得ることができる微細構造転写用シームレスモールド製造方法を提供することを目的とする。
本発明の微細構造転写用シームレスモールドの製造方法は、長尺体である基材に第1レーザー光を照射して前記基材の表面のうねりを評価する工程と、前記評価において良品と判定された基材上に熱反応型レジスト又は光反応型レジストのレジスト層を形成する工程と、前記レジスト層に対して第2レーザー光を照射して微細モールドパターンを形成する工程と、を具備し、前記基材を回転させながら、前記基材の表面のうねりの振幅と間隔を測定し、前記うねりの振幅と間隔に基づいて、前記基材の表面のうねりの状態を評価することを特徴とする。本発明の微細構造転写用シームレスモールドの製造方法においては、前記基材の表面のうねりの振幅と間隔の測定は、前記基材を回転させながら行うことが好ましい。
本発明の微細構造転写用シームレスモールドの製造方法においては、前記第1レーザー光が照射された前記基材からの反射光を光検出器で受光した際に得られた光強度信号をフーリエ変換して得られる周波数スペクトルを用いて前記基材の表面のうねりを評価することが好ましい。
本発明の微細構造転写用シームレスモールドの製造方法においては、前記光検出器は複数に分割された受光領域を備えており、前記光強度信号は、各受光領域で受光した光強度から求められることが好ましい。
本発明の微細構造転写用シームレスモールドの製造方法においては、前記周波数スペクトルにおける100Hzから10kHzの周波数帯に、前記光強度信号の換算電圧値で3mVのピークを有しないときに前記基材を良品と判定することが好ましい。
本発明の微細構造転写用シームレスモールドの製造方法においては、前記レジスト層を有する基材を回転線速10m/sで回転させながら前記第1レーザー光を照射して前記基材の表面のうねりを評価する際に、前記基材の表面のうねりの間隔が1mm未満であるときに前記基材を良品と判定することが好ましい。
本発明の微細構造転写用シームレスモールドの製造方法においては、前記レジスト層を有する基材を回転線速10m/sで回転させながら前記第1レーザー光を照射して前記基材の表面のうねりを評価する際に、前記基材の表面のうねりの間隔が100mm以上であるときに前記基材を良品と判定することが好ましい。
本発明の微細構造転写用シームレスモールドの製造方法においては、前記第1レーザー光の出力は、モールドに光または熱による影響を与えないため、前記第2レーザー光の出力の5%以下であることが好ましい。
本発明によれば、露光現像前に露光不良を生じる基材を判別して、効率良く微細構造転写用シームレスモールドを得ることができる。
本発明に係る微細構造転写用シームレスモールドの製造方法に使用する露光装置の一例を示す模式図である。 レジスト積層体における基材の表面を評価する際に使用する光学系を示す模式図である。 レジスト積層体における基材の表面を説明するための図である。 光強度信号を説明するための図である。 レーザー光の強度分布を示すグラフ図である。 レーザー光を照射された部分の温度分布を示すグラフ図である。 実施例及び比較例の周波数スペクトルを示す図である。
以下、本発明の一実施の形態(以下、「実施の形態」と略記する。)について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
図1は、本発明に係る微細構造転写用シームレスモールドの製造方法に使用する露光装置の一例を示す模式図である。図1に示す露光装置は、スピンドルモーター13に接続されたシャフト11を回転させることにより、シャフト11に取り付けられたレジスト積層体12に対して、光学系Oを介して光を照射する構成を採る。
光学系Oにおいては、露光用の半導体レーザー14から出射されたレーザー光が、コリメータで平行光としてミラーを通して対物レンズ15に送られる。そして、対物レンズ15で集光されたレーザー光Lが、レジスト積層体12の周面(表面)に照射される。なお、レジスト積層体12とは、長尺体である基材12a上に熱反応型レジスト又は光反応型レジストのレジスト層12bを有するものである。
本発明の微細構造転写用シームレスモールドの製造方法においては、基材12aに後述する光学系Oにおいてレーザー光Lを照射して基材12aの表面を評価し、この評価において良品と判定された基材上に熱反応型レジスト又は光反応型レジストのレジスト層12bを形成し、このレジスト層12bに対して上述した光学系Oにおいてレーザー光Lを照射して微細モールドパターンを形成する。なお、光学系Oは、オートフォーカス機能を備えており、後述する光強度信号に基づいて対物レンズ15の焦点を調整することができる。
この光学系Oは、図2に示すように、半導体レーザー16と、ビームスプリッタ17と、シリンドリカルレンズ18と、光検出器19とから主に構成されている。この光学系Oにおいては、ビームスプリッタ17が半導体レーザー16から出射されたレーザー光を基材12aに向けると共に、基材12aで反射した光を、シリンドリカルレンズ18を介して光検出器19に向けるようにする。すなわち、半導体レーザー16から出射されたレーザー光がビームスプリッタ17に入射すると、光路が変えられて基材12aに向けられる(L)。基材12aに照射されたレーザー光Lは、基材12aで反射してビームスプリッタ17に入射する。この光がビームスプリッタ17に入射するとシリンドリカルレンズ18に向けられる。そしてこの光は、シリンドリカルレンズ18を通過して光検出器19で受光される。
レジスト積層体12の基材12aにおいては、図3に示すように、その表面12cがうねっている。光学系Oは、回転させた基材12aにレーザー光Lを照射して基材12aのうねりの状態を測定して基材12aの表面を評価するために使用される。この基材表面の評価は、レーザー光Lを照射して基材12aから反射した光を光検出器で受光した際に得られた光強度信号をフーリエ変換し、フーリエ変換により得られる周波数スペクトルを用いる。
光検出器19は、図4に示すように、複数(図4においては4つ)に分割された受光領域を備えており、シリンドリカル18を通過した光(スポットA)をそれぞれの受光領域19a〜19dで受光する。光強度信号は、各受光領域19a〜19dで受光した光強度から求められる。光検出器19において、領域19a,19cがスポットAを挟んで対角の位置にあり、領域19b,19dがスポットAを挟んで対角の位置にある。領域19aにおける光強度に対応する電圧値をVaとし、領域19bにおける光強度に対応する電圧値をVbとし、領域19cにおける光強度に対応する電圧値をVcとし、領域19dにおける光強度に対応する電圧値をVdとしたとき、(Va+Vc)−(Vb+Vd)を光強度信号(差分電圧値)という。
図1に示す光学系Oのオートフォーカス機能は、上述の光強度信号を零に近づけるように対物レンズ15の焦点を制御することを意味する。したがって、光強度信号は、焦点が調整されていない状態で出力されることになるので、この意味でフォーカスエラー(FE)信号ともいう。
基体12aの個体差により、光強度信号である差分電圧値が所定の値を超えると、オートフォーカス機能が働かないことがある。このような状態で露光を実施すると、露光不良を引き起こし加工不良になる恐れがある。本発明者らは、上記光強度信号をフーリエ解析して検討した結果、基材が回転している時の基材のうねりが露光不良に影響を及ぼすことを見出した。
本発明者らの検討結果において、図3に示す、基材12aの長手方向(矢印方向)における表面12cの位置の変位範囲(基材12aの厚さが厚い部分と薄い部分との間の差)をうねりの振幅(X)とし、基材12aの厚さの極大値をもつ厚い部分と次の極大値をもつ厚い部分の間の距離をうねりの間隔(Y)としたときに、露光不良が生じる基材のうねりの状態を見出した。
露光不良が発生しない条件は以下の条件である。
(条件1)
表面12cのうねりの振幅(X)が0.03μm未満の場合
(条件2)
うねりの間隔が1mm未満の場合
(条件3)
うねりの間隔が100mm以上の場合
また、露光不良が発生する条件は以下の条件である。
(条件4)
うねりの振幅(X)が0.03μm以上で、うねりの間隔が1mm以上100mm未満である場合
なお、上記説明においては、レジスト積層体を回転線速10m/sで回転させながら第1レーザー光を照射して基材の表面を評価する場合について説明している。本発明においては、回転線速が変わることにより、うねりの間隔の上限及び下限が異なる。例えば、回転線速が3m/sの場合であれば、うねりの間隔の下限が0.3mm未満となり、上限が30mm以上となる。また、回転線速が0.5m/sの場合であれば、うねりの間隔の下限が0.05mm未満となり、上限が5mm以上となる。
なお、上記回転線速とうねりの間隔の下限との間は
(うねり間隔の上限)=|10×回転線速(m/s)|mm以上の関係となり、
回転線速とうねりの間隔の上限との間は
(うねり間隔の下限)=|0.1×回転線速(m/s)|mm未満の関係となる。
したがって、上記のような知見に基づいて、上記光学系Oにより基材のうねりの状態を予め評価し、その評価結果に基づいて露光処理を行うかどうかを判断することで、露光不良の発生を未然に防ぐことができる。これにより、微細構造転写用シームレスモールドの製造効率を高めることができる。
ここで、露光不良が発生しない基材を判定する基準について説明する。
光検出信号をフーリエ変換して周波数スペクトルを得た場合、100Hzから10kHzにおける周波数帯において、基材表面のうねりの振幅0μmは電圧値0Vに相当し、うねりの振幅0.03μmは電圧値3mVに相当する。すなわち、周波数スペクトルの100Hzから10kHzの周波数帯で電圧値が3mV未満であれば(条件1)、オートフォーカス機能が働き、良好に露光を実施することができる。すなわち、周波数スペクトルにおける100Hzから10kHzの周波数帯に、光強度信号の換算電圧値で3mVのピークを有しないときに、基材表面のうねりが露光不良に影響を及ぼさないとして、基材を良品と判定する。
また、レジスト積層体の回転線速が10m/sで、基材表面のうねりの間隔が1mm未満(条件2)であれば、100Hzから10kHzの周波数帯で光検出信号が発生せず、オートフォーカス機能が有効に働き、良好に露光を実施することができる。なお、露光時におけるレジスト積層体の回転時の線速とうねりの間隔とから周波数を換算することができる((周波数)=(レジスト積層体の回転時の線速)/(うねりの間隔))。このように、レジスト積層体の回転数によってうねり間隔と検出信号周波数とは対応する。例えば、レジスト積層体の回転数が10m/sである場合においてうねりの間隔が1mm未満のときは周波数10kHz以上となる。
また、レジスト積層体の回転線速が10m/sで、基材表面のうねり間隔が100mm以上(条件3)であれば、100Hzから10kHzの周波数帯で光検出信号が発生せず、オートフォーカス機能が有効に働き、良好に露光を実施することができる。例えば、レジスト積層体の回転数が10m/sである場合においてうねりの間隔が100mm以上のときは周波数100Hz以下となる。
一方、レジスト積層体の回転線速が10m/sで、基材表面のうねりの振幅が0.03μ以上でうねりの間隔が1mm以上100mm未満であれば(条件4)、100Hzから10kHzの周波数帯で光検出信号が3mV以上となり検出される。これは露光不良が発生した状態である。したがって、例えば、レジスト積層体の回転の線速が10m/sである場合において、うねりの間隔が1mm以上のときは周波数10kHz以下となり、100mm以下のとき100Hz以上となる。
本発明者らは、上記の点を鑑みて鋭意研究を重ねた結果、基材の表面を評価して、上記基準(条件)に基づいて評価結果が良品であると判定されたときに、基材上にレジスト層を形成することで、露光不良に起因する加工不良を確実に防止することを見出し本発明をするに至った。
すなわち本発明の骨子は、長尺体である基材に第1レーザー光を照射して前記基材の表面を評価し、前記評価において良品と判定された基材上に熱反応型レジスト又は光反応型レジストのレジスト層を形成し、前記レジスト層に対して第2レーザー光を照射して微細モールドパターンを形成することにより、露光現像前に露光不良を生じる基材を判別して、効率良く微細構造転写用シームレスモールドを得ることである。
基材表面の評価は、上記説明のように、基材上にレジスト層を形成する前に実施する場合、基材の長手方向に0.5μmから5μmほど光学系Oを走査させて実施する。また、基材表面の評価は、基材上にレジスト層を形成した後に、レジスト層を露光しながら実施しても良い。
図1に示す露光装置においては、基材12aやレジスト積層体12の長手方向に光学系O,Oが移動するように構成されており、基材12aやレジスト積層体12の一方の端部から他方の端部へ走査して測定及び露光することが可能になる。また、光学系O,Oにおける各構成部材の配置については、上述したような光路を実現できる配置であれば図1に示す配置に限られない。
光学系Oにおける半導体レーザー(評価用のレーザー)の出力は、光学系Oにおける半導体レーザー(露光用のレーザー)の出力に比べて小さくする。例えば、評価用のレーザーの出力については、基材に影響を与えないことを考慮すると小さいことが望ましく、検出感度を考慮すると大きいことが望ましい。これらを考慮して、評価用のレーザーの出力は0.1mWから1mW程度が好ましい。また、露光用のレーザーの出力が5mWから25mW程度であることを考慮すると、光学系Oにおける半導体レーザーの出力は、光学系Oにおける半導体レーザーの出力の5%以下であることが望ましい。また、評価用レーザーと露光用レーザーは光学系の設計上、同一光源でも別な光源であっても、どちらでも良い。
なお、上述の露光装置においてレーザーが半導体レーザー14,16である場合について説明しているが、レーザーとしては、KrFレーザー、ArFレーザー等のエキシマレーザーや、電子線、X線等を用いることができる。KrFレーザーやArFレーザー等のエキシマレーザーは装置が非常に大型で高価なこと、電子線、X線等は真空チャンバーを使用する必要があることからコストや大型化の観点から制限があることから、半導体レーザーが好ましい。
また、本実施の形態においては、光学系O,Oを個別に構成している場合について説明しているが、光学系O,Oは一つの光学系で構成されていても良い。
図1に示すレジスト積層体12は、上述したように、長尺体である基材12aと、基材12a上に設けられたレジスト層12bとで構成されている。なお、基材12aは、円筒形状であっても良く、円柱形状であっても良い。
基材12aを構成する材料としては、金属、ガラス、セラミック、樹脂等を挙げることができる。また、レジスト層12bを構成するレジスト材料としては、熱反応型レジスト又は光反応型レジストが挙げられる。
図5で示すような分布を持つレーザー光を物体に照射すると、物体の温度もレーザー光の強度分布と同じガウス分布を示す。このときある温度以上で反応するレジスト、すなわち、熱反応型レジストを使うと、図6に示すように所定温度以上になった部分のみ反応が進むため、スポット径より小さな範囲を露光することが可能となる。すなわち、露光光源を短波長化することなく、スポット径よりも微細なパターンを形成することが可能となるので、熱反応型レジストを使うことで、露光光源波長の影響を小さくすることができる。このように、熱反応型レジストは、ナノオーダーの微細な加工が容易である点で好ましい。
熱反応型レジスト材料については、有機レジスト材料でも良く、無機レジスト材料でも良い。中でも、有機レジスト材料は、図1に示す基材12a上に形成する際にロールコーター等で塗布できることから工程が簡便となるので有利である。
一方、無機レジスト材料の場合においては、不完全酸化物、熱分解酸化物、金属合金で構成されることが好ましい。金属や酸化物等の無機材料を用いた熱反応型レジストは、室温状態では化学的・物理的性質が非常に安定しており、また有機材料に比べて熱伝導率が高いことから、ピッチを狭めた微細構造を形成するには好適である。
上記のような無機の熱反応型レジスト材料としては、反応させる温度によって種々選択することができ、例えば、Al,Si,P,Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,As,Se,In,Sn,Sb,Te,Pb,Bi,Ag,Au及びこれらの合金が挙げられる。また、無機の熱反応型レジスト材料として、Mg,Al,Si,Ca,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,As,Se,Sr,Y,Zr,Nb,Mo,Pd,Ag,In,Sn,Sb,Te,Ba,Hf,Ta,W,Pt,Au,Pb,Bi,La,Ce,Sm,Gd,Tb,Dyの酸化物、窒化物、窒酸化物、炭化物、硫化物、硫酸化物、フッ化物、塩化物や、これらの混合物も用いることができる。
なお、図1に示すレジスト積層体12は、1層のレジスト層12bを有する場合について示しているが、本発明はこれに限定されず、複数のレジスト層を有するレジスト積層体を用いる場合にも同様に適用することができる。
以下、本発明の効果を明確にするために行った実施例について説明する。
(実施例)
長さ50mm、74mmφのカーボンファイバー製のコアに、同じ長さの厚さ3mmの円筒状の石英ガラスを、導電性エポキシ樹脂を介して被せて固定して、石英ガラス製の基材(スリーブロール)を3つ準備した。なお、ロールの片面にはカーボンファイバー製のコアの中心線と一致するように長さ50mm、30mmφのシャフトを取り付けた。
このスリーブロールの石英ガラス表面を研磨した後、スリーブロールを図1に示す露光装置に装着し、その中心軸を中心に回転数7m/sで回転させながらパワー0.2mWのレーザー光をスリーブロールに照射して光検出信号を読み取った。そして、この光検出信号をフーリエ変換して周波数スペクトルを得た。このとき、図7に示すように、一つのスリーブロールについては、周波数スペクトルの周波数帯100Hzから10kHzの周波数帯で3mV以上のピークは存在しておらず(ピーク電圧が3mV未満)(実施例)、二つのスリーブロールについては、周波数スペクトルの周波数帯100Hzから10kHzの周波数帯で3mV以上のピークが存在した(ピーク電圧が3mV以上)(比較例1,2)。このため、ピーク電圧が3mV未満のスリーブロールは、露光不良を起こさないとして良品と判定した。なお、実施例のうねりの間隔は大きなうねりで120mm以上、小さなうねりで0.5mm以内であり、回転線速7m/sの場合の上限(70mm以上)、下限(0.7mm未満)を満足している。
スリーブロールの中心軸を中心に回転数7m/sで回転させながら、スパッタリング法により熱反応型レジストとしてCuOを上記3つのスリーブロールそれぞれの上に被着して厚さ20nmのレジスト層を形成して3つのレジスト積層体を得た。次いで、これらのレジスト積層体のレジスト層にパワー8mWのレーザー光を照射して露光を行った。
露光後の各レジスト積層体をグリシンの0.3重量%溶液で10分間現像し、その後、各レジスト積層体の表面を蒸留水で洗浄し、イソプロピルアルコール(IPA)で乾燥を行って3つの微細構造転写用シームレスモールドを得た。
得られた各微細構造転写用シームレスモールドについて、目視による露光不良の判定を実施した。露光不良の判定基準は次のようにした。目視で白黒のコントラストが確認できない場合を良好とし、目視で白黒のコントラストの縞模様がある場合を不良とした。実施例の微細構造転写用シームレスモールドについては、目視で白黒のコントラストが確認できず、露光が精度良く行われていた。一方、比較例1,2の微細構造転写用シームレスモールドについては、目視で白黒のコントラストの縞模様があった。この縞模様がある部分をAFM(原子間力顕微鏡)で観察すると、微細パターンにムラがあることが分かった。
本発明は、例えば、半導体、光学・磁気記録等の分野におけるナノインプリント法に用いるロール状モールドの微細パターンの形成に適用することが可能である。
11 シャフト
12 レジスト積層体
12a 基材
12b レジスト層
12c 表面
13 スピンドルモーター
14,16 半導体レーザー
15 対物レンズ
17 ビームスプリッタ
18 シリンドリカルレンズ
19 光検出器
19a〜19d 受光領域

Claims (8)

  1. 長尺体である基材に第1レーザー光を照射して前記基材の表面のうねりを評価する工程と、前記評価において良品と判定された基材上に熱反応型レジスト又は光反応型レジストのレジスト層を形成する工程と、前記レジスト層に対して第2レーザー光を照射して微細モールドパターンを形成する工程と、を具備し、
    前記第1レーザー光の照射により前記基材の表面のうねりの振幅と間隔を測定し、前記うねりの振幅と間隔に基づいて、前記基材の表面のうねりの状態を評価することを特徴とする微細構造転写用シームレスモールドの製造方法。
  2. 前記基材の表面のうねりの振幅と間隔の測定は、前記基材を回転させながら行うことを特徴とする請求項1記載の微細構造転写用シームレスモールドの製造方法。
  3. 前記第1レーザー光が照射された前記基材からの反射光を光検出器で受光した際に得られた光強度信号をフーリエ変換して得られる周波数スペクトルを用いて前記基材の表面のうねりを評価することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の微細構造転写用シームレスモールドの製造方法。
  4. 前記光検出器は複数に分割された受光領域を備えており、前記光強度信号は、各受光領域で受光した光強度から求められることを特徴とする請求項記載の微細構造転写用シームレスモールドの製造方法。
  5. 前記周波数スペクトルにおける100Hzから10kHzの周波数帯に、前記光強度信号の換算電圧値で3mVのピークを有しないときに前記基材を良品と判定することを特徴とする請求項又は請求項記載の微細構造転写用シームレスモールドの製造方法。
  6. 前記レジスト層を有する基材を回転線速10m/sで回転させながら前記第1レーザー光を照射して前記基材の表面のうねりを評価する際に、前記基材の表面のうねりの間隔が1mm未満であるときに前記基材を良品と判定することを特徴とする請求項又は請求項記載の微細構造転写用シームレスモールドの製造方法。
  7. 前記レジスト層を有する基材を回転線速10m/sで回転させながら前記第1レーザー光を照射して前記基材の表面のうねりを評価する際に、前記基材の表面のうねりの間隔が100mm以上であるときに前記基材を良品と判定することを特徴とする請求項又は請求項記載の微細構造転写用シームレスモールドの製造方法。
  8. 前記第1レーザー光の出力は、前記第2レーザー光の出力の5%以下であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の微細構造転写用シームレスモールドの製造方法。
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