JP5989398B2 - 移転用ラベル及び移転方法 - Google Patents
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この移転用ラベル5は、例えばオフィスなどの移転を行う際に使用されるラベルであり、各配送物の配送元,配送先の情報や、各配送物の個体識別に関する情報などを表示する。移転作業者は、各配送物に貼り付けられた移転用ラベル5に印刷若しくは記入される配送先の情報を確認しながら、配送物の搬出・搬入作業を行う。また、配送物の搬出・搬入を管理する後述の移転管理システム(図3)は、配送物の搬入・搬出の際、移転用ラベル5に印刷された情報コードを所定の読み取り装置によって読み取り、読み取った情報の収集・記録・照合などを行う。
配送物貼り付け部分11は、配送物の外側に貼り付けて使用される。
なお、ここでいう「配送物」は、移転作業者が実際に配送先へ運ぶ物品であり、荷造りされた物品を運ぶ場合は、その荷造りされた状態の物品をさす。従って、箱などに入れて荷物を運ぶ場合や、包装材によって荷物を包んで運ぶ場合、箱や包装材も「配送物」の一部である。この場合、配送物貼り付け部分11は、箱や包装材の外側に貼り付けられる。また、梱包等をせずにそのまま荷物を運ぶ場合は、その荷物が「配送物」に該当し、配送物貼り付け部分11は荷物の外側に直接貼り付けられる。すなわち、配送物貼り付け部分11は、移転作業者が実際に配送先へ運ぶ物品の外側に、移転作業者が視認できるような状態で貼り付けられる。
配送物貼り付け部分11は、本発明における第1の部分の一例である。
カラービット(商標)は、色の並び順で情報を表しているため、セルの大きさや形に制約がなく、スペースに合わせて自由にくねくねと曲げることがきる。また、隣接する色の変化を検出できればよいため、撮像した画像にゆがみや、ボケ、ブレがあっても情報を読み取ることができるという特徴や、複数を一度に読み取ることができるという特徴を有する。
情報コード印刷領域111と記入領域113とが中間領域112を介して離間しているため、記入領域113の領域外にはみ出した文字等が、情報コード印刷領域111の情報コード151にまで及び難くなっている。
配送物貼り付け部分11の表面の隅に記載される「109/600」の数字は、同一の配送先について作成された600枚の移転用ラベル5のうち、第109番目の移転用ラベル5であることを示す。この「第109番目」を示す数字は、上述した荷物の通し番号と同じである。
着色領域114において色の名前の横に記載された数字(図1の例における「No.10」)は、各色に割り当てられた番号(カラー番号)である。
台帳貼り付け部分12は、配送管理用の台帳に貼り付けて使用される。台帳貼り付け部分12の表面には、配送物の配送元や配送先の情報、配送物の個体の識別に関する情報などを表すバーコード161が印刷される。
配送管理用の台帳は、全ての配送物の情報を台帳貼り付け部分12として集めたものである。後述する移転管理システムにおいては、この台帳に貼り付けた台帳貼り付け部分12のバーコード161をバーコードリーダー装置によって読み取る。
なお、台帳貼り付け部分12は、本発明における第2の部分の一例である。
バーコード161は、本発明における第1のバーコードの一例である。
残り部分13は、移転ラベル5から配送物貼り付け部分11と台帳貼り付け部分12を剥がした残余の部分である。残り部分13は、配送物貼り付け部分11が貼り付けられた配送物の中に入れられて、この配送物とともに配送先へ運ばれる。例えば図2に示すように、残り部分13は、送物貼り付け部分11が貼られた箱50の中に剥離紙20を付けたままの状態で入れられて、箱50の中の荷物とともに配送先へ運ばれる。
残り部分13は、本発明における第3の部分の一例である。
例えば、バーコード162を構成する複数の棒線は、配送物貼り付け部分11と残り部分13との境界をなす切れ込み線143とそれぞれ垂直に交わる。これにより、配送物貼り付け部分11と残り部分13とを切れ込み線143で分離した場合、それぞれの部分にはバーコード162を構成する複数の棒線が残存し、かつ、棒線はそれぞれの部分において長さが揃うため、2つの部分を分離した場合でも各部分でバーコード162の情報を読み出すことができる。
バーコード162は、例えば図1に示すように、中間領域112及び情報コード印刷領域111を隔てて記入領域113から離間した位置に印刷される。そのため、記入領域113の領域外にはみ出した文字等が、バーコード162にまで及び難くなっている。
バーコード162は、本発明における第2のバーコードの一例である。
中間領域112に接する情報コード印刷領域111の一辺と平行な情報コード印刷領域111の他の一辺の近くには、当該他の一辺と平行に延びた切れ込み線141が形成される。切れ込み線141の一方の端は、ラベル本体10の縁まで届いており、切れ込み線141の他方の端は、切れ込み線141と垂直な切れ込み線142の一方の端に接続される。切れ込み線141は、配送物貼り付け部分11と台帳貼り付け部分12とを区分する。
切れ込み線141〜143は、本発明における加工線の一例である。
ここでは、企業(仮に「A社」と呼ぶ)がオフィス等の移転をサービス会社に委託するものとし、委託を受けたサービス会社が実際の移転作業を行う場合を例に挙げて説明する。
また、A社の担当者は、剥離紙20から剥がされた台帳貼り付け部分12を、配送管理用の台帳に貼り付ける。
更に、A社の担当者は、配送物貼り付け部分11及び台帳貼り付け部分12が剥がされた残りの移転用ラベル5(残り部分13と剥離紙20)を、配送物とともに配送されるように配送物の中へ入れる(図2)。
まず、サービス会社の作業者は、バーコードリーダ装置を用いて台帳と荷物のバーコード(161,162)をそれぞれ読み取り、そのデータを所定のサーバにアップロードする。この読み取り作業によって、現物と台帳が一致しているかどうかを確認する突合せ作業(存在チェック)も併せて実施する。この読み取り作業を実施した後、サービス会社の作業者は、配送物を実際に移転先へ運ぶ作業を行う。
残りの移転用ラベル5が入れられた配送物を搬出する際、サービス会社の作業者は、各配送物の外側に貼り付けられた配送物貼り付け部分11に印刷される情報コード151の情報を、配送物の発送元に設置された情報コード読み取り装置(Webカメラ)によって読み取る。
これにより、配送の途中で配送物貼り付け部分11が配送物から剥がれてしまった場合でも、配送物の中に入れられた残り部分13のバーコード162から、当該配送物に関する台帳の情報を取得できるため、配送物の配送先が不明になることを有効に防止できる。
本実施形態に係る移転管理システム1は、例えば図1に示すように、ユーザ管理コンピュータ2と、搬出地コンピュータ4と、サーバ6と、搬入地コンピュータ8とを有する。
ユーザ管理コンピュータ2、搬出地コンピュータ4、搬入地コンピュータ8及びサーバ6は、インターネット等のネットワーク9を介して通信を行う。サーバ6は、例えばクラウドコンピューティングサービスを提供するサーバとして機能する。
図5は、図3に示す移転管理システム1の処理のフローチャートである。
この移転管理システム1は、例えば、サーバ6を管理する会社(以下、「サーバ管理会社」と呼ぶ)によって運営されるシステムである。A社から移転作業を委託されたサービス会社は、サーバ管理会社によって運営される移転管理システム1を利用して移転作業を進める。
サービス会社の作業者は、例えば、ユーザ管理コンピュータ2を操作して、複数種類の移転用ラベル5の発行依頼をサーバ6に送る。
具体的には、サービス会社の作業者は、ユーザ管理コンピュータ2のディスプレイに表示された図6に示すラベル発行依頼画面30において、配送先のビル名や階など、移転作業に必要な所定の情報を入力すると共に、移転用ラベル5に用いる色を指定する。
例えば、サービス会社の作業者は、経理部用に赤色の移転用ラベル5を1000枚、総務部用に青色の移転用ラベル5を500枚、営業部用に緑色の移転用ラベル5を300枚、などといった具合に、必要な枚数の移転用ラベル5の発行依頼を行う。
サーバ管理会社の作業者は、ステップST1においてユーザ管理コンピュータ2からサーバ6に送られてきた発行依頼に基づいて、ラベルプリンタ等を使用して、図1に示すような移転用ラベル5を印刷する。移転用ラベル5のサイズは、例えば149mm(横)×100mm(縦)である。
サーバ管理会社の作業者は、ステップST2で印刷された移転用ラベル5を、宅配便などでA社に送付する。
サーバ管理会社から移転用ラベル5を受け取ったA社の担当者は、移転用ラベル5の各部分を剥がして、配送物や台帳に貼り付ける作業を行う。
すなわち、A社の担当者は、剥離紙20から配送物貼り付け部分11を剥がして、配送物の外側に貼り付ける。
また、A社の担当者は、剥離紙20から台帳貼り付け部分12を剥がして、配送管理用の台帳に貼り付ける。
更に、A社の担当者は、配送物貼り付け部分11及び台帳貼り付け部分12が剥がされた残りの移転用ラベル5(例えば残り部分13と剥離紙20)を、配送物とともに配送されるように配送物の中へ入れる(図2)。
サービス会社の作業者は、移転日より前にA社を訪問し、台帳貼り付け部分12が貼り付けられた配送管理用の台帳のデータ収集と荷物のデータ収集を行い、台帳と荷物の突合せ(存在チェック)を行う。サービス会社の作業者は、配送管理用の台帳のバーコード161と荷物管理用のバーコード162をバーコードリーダ装置によりそれぞれ読み取り、読み取った台帳と荷物のデータをそれぞれサーバ6にアップロードする。
移転当日に、サービス会社の作業者は、ステップST5でアップロードされたデータ(台帳データ等)をサーバ6から搬出地コンピュータ4及び搬入地コンピュータ8にダウンロードし、これをデータベースに取り込む。
サービス会社の作業者は、A社において配送物の搬出、積込作業を行う。
搬出地コンピュータ4は、搬出地に設置されたWebカメラによって配送物を撮像し、各配送物の外側に貼り付けられた配送物貼り付け部11の情報コード151の画像を取り込む。搬出地コンピュータ4は、Webカメラから取り込んだ画像を処理し、情報コード151を自動認識して、その情報を取得する。
このとき、搬出地コンピュータ4は、カメラによって撮像された複数の配送物の情報コード151を一括して自動認識する。そのため、1つ1つの配送物の情報をバーコードリーダ装置などによって読み取る場合に比べて、搬出作業、積込作業の手間を大幅に少なくできる。
搬出地コンピュータ4は、ステップST7で自動認識した情報コード151のデータと、データベースに取り込まれた台帳データとのマッチング処理を行う。
搬出地コンピュータ4は、ステップST8のマッチング処理の後の搬出データ及び積込データをサーバ6にアップロードする。
サービス会社の作業者は、配送物をトラック等で移転先に運び、移転先において配送物の取降,搬入作業を行う。
配送物が移転先に到着すると、搬入地コンピュータ8は、配送物の搬入地に設置されたWebカメラによって配送物を撮像し、各配送物の外側に貼り付けられた配送物貼り付け部11の情報コード151の画像を取り込む。搬入地コンピュータ8は、Webカメラから取り込んだ画像を処理し、情報コード151を自動認識して、その情報を取得する。搬入地コンピュータ8は、上述した搬入モードで動作し、所定の搬入登録画面をディスプレイに表示する。
このとき、搬入地コンピュータ8は、Webカメラによって撮像された複数の配送物の情報コード151を一括して自動認識する。そのため、1つ1つの配送物の情報をバーコードリーダ装置などによって読み取る場合に比べて、取降作業、搬入作業の手間を大幅に少なくできる。
搬入地コンピュータ8は、ステップST10で自動認識した情報コード151のデータと、データベースに取り込まれた台帳データとのマッチング処理を行う。
搬入地コンピュータ8は、ステップST11のマッチング処理の後に、取降データ及び搬入データをサーバ6にアップロードする。
サービス会社の作業者は、サーバ6にアクセスしてデータをダウンロードし、このデータに基づいた移転実績報告書を作成して、これをA社に送付する。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
Claims (5)
- 裏面に粘着剤が施されたラベル本体を有する移転用ラベルであって、
前記ラベル本体は、配送物の外側に貼り付けられる第1の部分を含み、
前記第1の部分の表面は、
複数の色を用いて情報を表す情報コードであって、少なくとも前記配送物の配送先に関する情報と前記配送物の個体の識別に関する情報とを表した情報コードが印刷された情報コード印刷領域と、
配送先に到着した後の前記配送物の行き先に関する情報を記入可能な記入領域と、
前記情報コード印刷領域と前記記入領域との間に介在して当該2つの領域を離間させ、前記配送物の配送先に関連する文字が印刷される中間領域と
を含み、
前記ラベル本体は、分離できるように加工された加工線によって、配送物の外側に貼り付けられる前記第1の部分と、配送管理用の台帳に貼り付けられる第2の部分と、前記配送物の中に入れて前記配送物とともに配送される第3の部分とに区分されており、
前記第2の部分の表面には、少なくとも前記配送物の配送先に関する情報と前記配送物の個体の識別に関する情報とを表した第1のバーコードが印刷され、
前記第1の部分と前記第3の部分との境界をなす前記加工線が横切る当該2つの部分の表面の境界領域には、前記第1のバーコードと同じ情報を表す第2のバーコードが、当該2つの部分を分離した場合でも各々の部分で情報を読み取ることができるように印刷される、
移転用ラベル。 - 前記第2のバーコードを構成する複数の棒線は、前記第1の部分と前記第3の部分との境界をなす直線状の加工線とそれぞれ垂直に交わる、
請求項1に記載の移転用ラベル。 - 前記第2のバーコードは、前記中間領域及び前記情報コード印刷領域を隔てて前記記入領域から離間した位置に印刷される、
請求項2に記載の移転用ラベル。 - 前記第1の部分の表面は、前記中間領域及び前記記入領域を隔てて前記情報コード印刷領域から離間し、前記配送物の配送先を表す所定の色に着色された着色領域を含む、
請求項3に記載の移転用ラベル。 - 請求項1乃至4の何れか一項に記載された移転用ラベルを準備する工程と、
前記準備した移転用ラベルの前記ラベル本体から前記第1の部分及び前記第2の部分をそれぞれ分離する工程と、
前記分離された前記第1の部分を配送物の外側に貼り付ける工程と、
前記分離された前記第2の部分を配送管理用の台帳に貼り付ける工程と、
前記第1の部分及び前記第2の部分が分離された残りの移転用ラベルを、前記配送物とともに配送されるように前記配送物の中に入れる工程と、
前記残りの移転用ラベルが入れられた前記配送物を搬出する際、前記配送物の外側に貼り付けられた前記第1の部分に印刷される前記情報コードの情報を、前記配送物の発送元に設置された情報コード読み取り装置によって読み取る工程と、
前記情報コードの読み取りが完了した前記配送物を、前記配送物の外側に貼り付けられた前記第1の部分の前記中間領域に印刷される文字が示す配送先へ運ぶ工程と、
前記配送物が前記配送先に到着すると、前記配送物の外側に貼り付けられた前記第1の部分に印刷される前記情報コードの情報を、前記配送先に設置された情報コード読み取り装置によって読み取る工程と、
前記配送先に到着した前記配送物の外側に前記第1の部分が貼り付けられていない場合、前記配送物の中から前記残りの移転用ラベルを取り出し、当該残りの移転用ラベルに含まれる前記第3の部分に印刷された前記第2のバーコードを前記配送先に設置されたバーコード読み取り装置によって読み取る工程と、
を有する移転方法。
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