JP5987540B2 - エレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型固体素子 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池機能とエレクトロクロミック表示装置機能を併有する新規な固体素子に関するものであり、特に、電圧印加により可逆的に酸化還元反応を起生し、この酸化還元反応に応じて電荷を蓄積または放出する(二次電池機能)と共に、該電荷の蓄積または放出に連動して光透過率(色の変化を伴う)が変化するエレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型固体素子に関するものである。
電圧を印加することで、可逆的に酸化還元反応が起こり、可逆的に色が変化する現象をエレクトロクロミズムという。このエレクトロクロミズムを利用した装置がエレクトロクロミック装置である。エレクトロクロミック装置にはエレクトロクロミズムの特徴に由来する応用が実現できるとして、今日まで多くの研究がなされている。
例えば、着色状態と消色状態が可逆的に変化することから、電極層および対向電極層として透明導電材料を用いることで、着色状態と透明状態が可逆的に変化するエレクトロクロミック装置を得ることが可能である。これによって、調光ガラスやND(減光)フィルタへの応用が期待できる。
他の例としては、電極層および対向電極層のいずれか一方に鏡面反射する金属材料を含み、他方に透明導電層を用いることで、高反射状態と低反射状態が可逆的に変化するエレクトロクロミック装置を得ることが可能である。これによって、グレアを抑制する防眩ミラーとしての応用が期待できる。
別の例としては、電極層及び対向電極層のいずれか一方に、白色反射する材料を含み、他方に透明道電層を用いることで、高反射状態と低反射状態が可逆的に変化するエレクトロクロミック装置を得ることが可能である。これによって、電子ペーパーをはじめとする各種反射表示型ディスプレイの表示素子としての応用が期待できる。
また、エレクトロクロミズム現象は、材料の構造や組成などの条件を調整することで酸化状態と還元状態をいずれも安定に保持することが可能であるという特徴がある。この特徴によれば、状態を変化させるときのみ電圧を印加するため、消費エネルギーが小さいという利点がある。このようなエレクトロクロミズム現象を利用した表示素子は、例えば、発光源を用いた常時発光駆動する必要がある表示装置と比較すると、消費エネルギーを節約できる。
さらに、エレクトロクロミズム現象は、酸化還元反応時に電荷がエレクトロクロミック材料に蓄積されるという特徴がある。この特徴によれば、二次電池としての応用が期待できるため、エレクトロクロミック性を有するラジカル性ポリマーを用いた2次電池も開発されている。
エレクトロクロミズムを示す材料としては、有機材料では、ポリマー系、色素系、のエレクトロクロミック化合物として、アゾベンゼン系、アントラキノン系、ジアリールエテン系、ジヒドロプレン系、スチリル系、スチリルスピロピラン系、スピロオキサジン系、スピロチオピラン系、チオインジゴ系、テトラチアフルバレン系、テレフタル酸系、トリフェニルメタン系、トリフェニルアミン系、ナフトピラン系、ビオロゲン系、ピラゾリン系、フェナジン系、フェニレンジアミン系、フェノキサジン系、フェノチアジン系、フタロシアニン系、フルオラン系、フルギド系、ベンゾピラン系、メタロセン系、等の低分子系有機エレクトロクロミック化合物、ポリアニリン、ポリチオフェン、PEDOTPSS等の導電性高分子化合物が用いられる。また無機材料では、WO、Ir(OH)x、MoO、V、TiO、NiO及びLiNiOなどの無機金属酸化物やプルシアンブルーのような無機錯体化合物が用いられる。
有機材料は分子構造の設計が可能ということから、色彩や酸化還元電位の調整が可能であるという利点を有するとして開発されているが、有機物であるため耐久性に課題がある。
一方、無機材料は色彩の制御に課題があるが、特に固体電解層を用いた場合、耐久性に優れる。この特徴を利用し、色彩が弱いことが利点となるアプリケーションとして調光ガラスやNDフィルタへの実用化が検討されている。しかし固体電解層を用いた装置では応答速度が遅いという課題がある。
これらのエレクトロクロミック材料は、一般に対向する2つの電極間に挟持され、イオン伝導可能な電解質層が電極間に満たされた構成で酸化還元反応する。そのため、電解質層の性能(イオン伝導度など)が応答速度や発色のメモリー効果に影響する。電解質層は電解質を溶媒に溶かした液体状である場合はある程度速い応答性を得やすいが、素子強度・信頼性の点で固体化、ゲル化による改良が検討されている。
すなわち、従来から、電気化学素子としての電池やエレクトロクロミック表示装置においては、電解液を使用しているため、電解液の漏れ、溶媒の揮発による電池内の乾燥があるばかりでなく、電池容器内では、電解液の偏りにより、隔膜が部分的に乾燥状態になり、このことが内部インピーダンスの上昇あるいは内部短絡の原因になっていた。
特にエレクトロクロミック装置は、調光ガラスや表示用途に用いる場合、少なくとも一方向は、ガラスやプラスチック等の透明材料で封止する必要があるため、金属等で電解質を完全に密閉してしまうことは困難であり、電解液の漏れや揮発がより大きな問題となるためである。
上述したような欠点を解決するための方法としては、高分子固体電解質を用いることが提案されている。その具体例としてオキシエチレン鎖やオキシプロピレン鎖を含有するマトリックスポリマーと無機塩との固溶体が挙げられるが、これらは完全固体であり、加工性に優れるものの、その電導度は通常の非水電解液にくらべて数桁ほど低いという実用上の課題を有している。
また、高分子固体電解質の電導度を向上させるために、高分子に有機電解液を溶解させて半固形状のものにする方法(例えば、特許文献1参照)や、電解質を加えた液状モノマーを重合反応させて電解質を含む架橋重合体とする方法が提案されているが実用レベルには至っていない。
有機エレクトロクロミック化合物を用いた例としては、特許文献2において、有機エレクトロクロミック化合物を電極近傍に固定させることによって発消色の応答速度の改善を図った例が記載されている。特許文献2の記載によれば、従来数10秒程度だった発消色に要する時間は、無色から青色への発色時間、青色から無色への消色時間は、ともに1秒程度まで向上している。しかし、この手法では耐久性の課題は解決されない。
また、有機エレクトロクロミック化合物を用いた別の例としては、特許文献3において、有機エレクトロクロミック材料の反応を支援する電子シャトル材料を用いることによって、発消色の応答速度の改善を図った例が記載されている。特許文献3の記載によれば、防眩ミラーとしての応答速度が15%短縮されたとしているが、透過率の変化には10秒程度要しており、依然として応答速度には課題がある。
一方、無機エレクトロクロミック化合物を用いた例としては、還元発色層と酸化発色層を固体電解質層を挟んで対向配置した構造を有するエレクトロクロミック素子において、前記還元発色層が酸化タングステンと酸化チタンを含有する材料で構成され、前記酸化発色層がニッケル酸化物を含有する材料で構成され、前記酸化発色層と前記固体電解質層との間に、ニッケル酸化物以外の金属酸化物もしくは金属、またはニッケル酸化物以外の金属酸化物と金属との複合物を主成分として構成される透明性を有する中間層を配置するエレクトロクロミック素子が記載されている(特許文献4参照)。特許文献4によれば、中間層を形成することにより、繰り返し特性と応答性が改良することが記載されており、数秒で発消色駆動が可能である。しかし、構造が複雑であるとともに真空製膜で無機クロミック化合物層を多層形成することは大型化が困難であるとともにコストUP要因となる。
さらに、無機エレクトロクロミック化合物を利用した装置として、紫外線照射により金属酸化物層を変化させて酸化還元機能を付与する方式も提案されている(特許文献5参照)。特許文献5では、金属酸化物と絶縁体有機化合物から構成される膜をITO電極上にスピン製膜し、紫外線照射することにより酸化還元可能な機能膜に変化させる。さらに、その上に酸化ニッケル層とITO対向電極を順次形成したエレクトロクロミック装置が数10msで発消色応答することが記載されている。この例示は電解層が不要であるとともに、金属酸化物と絶縁体有機化合物から構成される酸化還元機能層をスピン製膜することから、大型化、コストの点で優れている。
またこの技術によれば二次電池としての応用もできるとして、広島大学の梶山氏(非特許文献1参照)、グエラテクノロジー社(非特許文献2参照)らにより半導体二次電池、あるいは量子電池として開発が進められており、高エネルギー密度であることや、固体素子であることから安全性が高く、耐環境性に優れるなどの利点が期待されている。
上述のように、特許文献5では酸化還元機能層を用いたエレクトロクロミック表示装置により大型化、コストの点で優れていることが示されており、一方、この技術によれば半導体二次電池、あるいは量子電池として有用なことが示唆されている(非特許文献1、非特許文献2参照)。
しかしながら、非特許文献1、非特許文献2に記載されているような複合酸化物薄膜の光励起構造変化は、新しい現象であり、それを応用した半導体二次電池の動作メカニズムについては不明な点が多く、特性向上などの指針については示されていなかった。
本発明は、上記問題点を解決し、二次電池機能とエレクトロクロミック表示装置機能とを併有するエレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型固体素子の特性向上[例えば、二次電池としての充電容量およびエレクトロクロミック表示装置としての光透過率変化(色変化)の向上]に有効な手法を提供することを目的とする。
本発明におけるエレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型固体素子は、電圧印加により可逆的に酸化還元反応を起生し、この酸化還元反応に応じて活性層が電荷を蓄積または放出する(二次電池機能)と共に、該電荷の蓄積または放出に連動して光透過率(色)が変化する(エレクトロクロミック表示装置機能)ものであり、これらの特性(機能)向上が図られた固体素子である。
本発明者らは詳細分析した結果、基板と、第一電極と、半導体金属酸化物と絶縁性金属酸化物との複合体からなり電圧印加によって可逆的に酸化還元反応を起生する活性層と、電子ブロック層と、第二電極とを備えた固体素子構成において、前記活性層と第一電極との間に、半導体金属酸化物からなる多孔質層を設けることにより、上記課題が解決されることを見出し本発明に至った。
すなわち、上記課題は、基板と、第一電極と、半導体金属酸化物からなる多孔質層と、半導体金属酸化物と絶縁性金属酸化物との複合体からなり電圧印加によって可逆的に酸化還元反応を起生する活性層と、電子ブロック層と、第二電極とを備え、前記活性層は酸化還元反応により電荷を蓄積または放出し、該電荷の蓄積または放出に連動して光透過率が変化することを特徴とするエレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型固体素子により解決される。
本発明のエレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型固体素子は、基板と、第一電極と、半導体金属酸化物からなる多孔質層と、半導体金属酸化物と絶縁性金属酸化物との複合体からなり電圧印加によって可逆的に酸化還元反応を起生する活性層と、電子ブロック層と、第二電極とを備えてなり、前記第一電極と前記活性層との間に半導体金属酸化物からなる多孔質層を有する構成であるので、活性層において電荷の蓄積または放出に寄与する領域が増加し、二次電池としての充・放電容量およびエレクトロクロミック表示装置としての光透過率の変化(色変化)の向上が可能となる。
従来のエレクトロクロミック表示素子および二次電池素子(従来型の固体素子)の概略構成を示す断面図である。 X線光電子分光分析により観測された活性層における絶縁性金属酸化物の部分的還元状態を示すSi2pスペクトル図[充電なし(a)、充電状態(b)]である。 本発明に係るエレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型固体素子の概略構成(a)および要部(b)を示す断面図である。
前述のように本発明におけるエレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型固体素子は、基板と、第一電極と、半導体金属酸化物からなる多孔質層と、半導体金属酸化物と絶縁性金属酸化物との複合体からなり電圧印加によって可逆的に酸化還元反応を起生する活性層と、電子ブロック層と、第二電極とを備え、前記活性層は酸化還元反応により電荷を蓄積または放出し、該電荷の蓄積または放出に連動して光透過率が変化することを特徴とするものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面と共に説明する。
図1は、従来のエレクトロクロミック表示素子および二次電池素子(略称:「従来型の固体素子」)の概略構成を示す断面図である。
従来型の固体素子は図1に示すように、基板11上に第一電極12、活性層13、電子ブロック層14、第二電極15の順に形成される。
例えば、特許文献5(WO2008/053561号公報)に記載されている類似構造の電界感応素子においては、表面色が明色である基板上に、例えば、酸化インジウム・スズ(ITO)からなる透光性の導電層(第一電極12相当)を設け、この第一電極上に金属酸化物とそれを覆う絶縁体とからなる透光性の層で被覆し、この被覆層をクロミズムを呈する光学機能層(活性層13に相当)に変質させ、この光学機能層上に第2の電極層A〔酸化ニッケル(NiO)〕(電子ブロック層14に相当)と第2の電極層B〔酸化インジウム・スズ(ITO)〕(第二電極15相当)を順次形成している。
以上のような構成で作製された従来型の固体素子において、第一電極側に負のバイアスを印加して活性層に電子を注入すると、活性層は電荷の蓄積と共に着色し、外部回路を経て第一電極と第二電極を接続すると、電荷の放出と共に消色する。
しかしこれまで、活性層における電荷の蓄積は、第一電極と活性層との界面で起きている現象であり、第一電極との界面近傍で、部分的に起きているとされてきたが、実際にどれくらいの領域が充電に寄与しているか、充電時にどのような変化が起きているかについてはわかっていない。
そこで発明者らは、図1に示す構成に則って従来型の固体素子を作製し、この固体素子の第一電極に負のバイアスを印加し、第一電極から電子を注入して活性層13を電荷蓄積状態にした後、固体素子をArスパッタにより第二電極側からエッチングしながら、X線光電子分光分析(XPS:X-ray photoelectron spectroscopy)を実施することで、活性層の各元素の電子状態を測定して有効な活性層領域の解析を行った。
その結果、第一電極12と活性層13の接する界面から、活性層の上部側(電子ブロック層14と接する側)に向かった所定の領域において、絶縁性金属酸化物の部分的還元状態が観測された。
図2に絶縁性金属酸化物にSiOを用いた場合の部分的還元状態を示すデータの例を示す。
すなわち、図2は、X線光電子分光分析により観測された活性層における絶縁性金属酸化物の部分的還元状態を示すSi2pスペクトル図である[充電なし(a)、充電状態(b)]。
充電状態(b)で観測された部分的還元状態を示す変化は、充電なし(a)では観測されなかった。
なお、図2における活性層は、スズ酸化物からなる半導体金属酸化物と、シリコン酸化物からなる絶縁性金属酸化物との混合体(複合酸化物)により構成されている。
以上の分析結果から発明者らは、活性層において絶縁性金属酸化物の部分的還元状態が観測される領域を有効な活性層領域と設定した。そこで、活性層において有効な活性層領域を増やすようなセル構造を設計すれば、二次電池としての充・放電容量およびエレクトロクロミック表示装置としての光透過率変化(色変化)の性能を共に向上することができるとの確証が得られ、第一電極層と活性層の間に半導体金属酸化物からなる多孔質層を設けた構成のエレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型固体素子を作製し、本技術を完成するに至った。
図3(a)、(b)に、本発明のエレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型固体素子(以降、「本発明の固体素子」と呼称することがある。)の概略構成および要部の断面図を示す。
本発明の固体素子は図3(a)に示すように全体構成は、基板11上に第一電極12、多孔質層16、活性層13、電子ブロック層14、第二電極15の各層が順に形成されてなる。
多孔質層16は、図3(b)に示すように空隙を有するものであり、図においては空隙が球状であるように示されているが、必ずしも球状である必要はなくランダムな形状で構わない。
つまり、多孔質層の空隙が不特定形状であってもよく、該空隙の孔径は20nm以上1μm以下が好ましく、50nm以上500nm以下がより好ましい。この孔径範囲において、効果的に蓄積電荷量の増加、すなわち充電容量および透過率変化量の向上に寄与することができた。つまり、ここで示した範囲の孔径の値は、X線光電子分光分析による有効な活性層領域の分析結果と相関があり、本発明による多孔質層の導入(第一電極層と活性層の間に半導体金属酸化物からなる多孔質層を挿入)によって、有効な活性層領域の増大に効果的との結論を得た。上述した有効な活性層領域は、活性層の金属材料や酸素欠損率など組成によって異なる可能性はあるが、その場合も同様の手順でX線光電子分光分析によって有効な活性層領域を適切に設定し、多孔質層の孔径に反映することができる。
多孔質層の厚みとしては、20nm以上が好ましく、50nm以上がより好ましい。厚みの上限は、多孔質層が均一に作製でき、電子輸送性が大幅に低下しない領域であれば特に問題ないが、エレクトロクロミック表示装置として用いる際には、色変化(消色)時の光透過率を低下させず、かつ着色時の透過率変化を十分下げ得ることを考慮すれば、1μm以下が好ましい。
本発明の固体素子の構成層として設ける多孔質層16は、スズ酸化物、インジウム酸化物、チタン酸化物、亜鉛酸化物、ニオブ酸化物、タングステン酸化物などの半導体金属酸化物を用いることが可能であり、それらを単独で用いてもよいし、それらを複数含んでなる複合酸化物として用いてもよい。特に、スズ酸化物またはインジウム酸化物から選択された少なくとも一種の半導体金属酸化物、あるいはこれらの複合酸化物(例えば、ITO)は好ましく用いられる。
多孔質層を形成する手法としては、ナノ粒子を用いるか、界面活性剤を利用してメソ、マクロポーラス構造を形成する方法、あるいはネットワーク型電極材料を用いる方法などが利用できる。
特に、多孔質層として半導体金属酸化物ナノ粒子を用いて構成することが好ましい。半導体酸化物ナノ粒子を用いることにより、好適な分散媒にナノ粒子を分散した分散液を塗布後、焼成するだけで、簡便に多孔質層を形成することができる。このような材料としては、前述のスズ酸化物、インジウム酸化物、チタン酸化物、亜鉛酸化物、ニオブ酸化物、タングステン酸化物から選択された少なくとも一種の半導体酸化物半導体金属酸化物を含んでなるナノメータサイズの微粒子が好ましく用いられる。
例えば、前記ナノメータサイズの半導体金属酸化物微粒子を溶媒に分散させて分散液とし、これを第一電極上に塗布・乾燥することにより多孔質層を形成することができる。これにより簡便で確実に多孔質層を形成することができる。
以下、本発明のエレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型固体素子(本発明の固体素子)を構成する前記多孔質層以外の各層における各構成材料および形成プロセスについて説明する。
〔基板〕
基板11は、ガラス、薄膜金属、プラスチック等の材料から構成されており、例えば、無アルカリガラス、硼珪酸ガラス、フロートガラス、ソーダ石灰ガラス、ポリマー樹脂などを用いることができる。ただし、耐熱性の低い基板を用いる際には、プロセス温度を基板の耐熱温度以下に設定する必要がある。金属基板を用いる際には、絶縁層を形成して第一電極とのショートを防止する必要がある。またエレクトロクロミック表示装置として用いる場合には、可視光を透過する基板を用いる必要がある。
〔第一電極〕
本発明に用いられる第一電極12としては、二次電池として利用する場合には、導電性材料であれば特に限定されるものではなく、公知の金属、金属酸化物、有機導電材料を使用できる。一方、エレクトロクロミック表示装置として用いる場合には透明な材料を使用することができる。
第一電極11としては、例えば、インジウム・スズ酸化物(以下、ITOと称す)、フッ素ドープ酸化スズ(以下、FTOと称す)、アンチモンドープ酸化スズ(以下、ATOと称す)、インジウム・亜鉛酸化物、ニオブ・チタン酸化物、グラフェン等、CNT、Al、Ti、Ag、Au、Pt等の金属が挙げられ、これらは単独あるいは複数積層されていてもよい。
第一電極12の厚さに特に制限はないが、二次電池として利用する場合には、比抵抗が低いものがエネルギー密度の点から好ましい。膜厚としては5nm〜1μmが好ましく、20nm〜100nmが更に好ましい。また、エレクトロクロミック表示装置として用いる場合には、可視光透過率の高い電極を用いる必要があり、上記の中では、ITO、FTO、ATO、グラフェンなどが好ましい。
第一電極12の形成プロセスとしては、公知のスパッタリングや蒸着などの真空製膜や、各種印刷法による製膜方式がある。
印刷で形成する場合には、各種金属のナノ粒子インクや有機金属塩錯体インクの塗布熱分解による形成、あるいはゾルゲル法による形成などが可能である。印刷プロセスとしてはインクジェット法、ディスペンサ法、凸版、オフセット、グラビア、凹版、ゴム版、スクリーン印刷、ディップ法、スプレー法、ワイヤーバー法、スピンコート法、ローラーコート法、ブレードコート法など様々な方法を用いることができる。
〔活性層〕
本発明の固体素子を構成する活性層13としては、半導体金属酸化物と絶縁性金属酸化物とを混合した複合体(複合酸化物)からなる薄膜を用いることができる。
半導体金属酸化物としては、スズ酸化物(酸化スズ)、チタン酸化物(酸化チタン)および亜鉛酸化物(酸化亜鉛)等が好ましく用いられる。特に、スズ酸化物またはチタン酸化物は好ましく用いられる。
一方、絶縁性金属酸化物としては、シリコン酸化物(酸化ケイ素)またはアルミ酸化物(アルミナ)等が好ましく用いられる。特に、シリコン酸化物は好ましく用いられる。
活性層13の形成プロセスとしては、半導体金属酸化物と絶縁性金属酸化物を含有するナノ粒子インク、あるいは有機金属錯体インクを用いて、塗布・熱分解により形成する手法、あるいはゾルゲル法により形成する手法などを適用することが可能である。
絶縁性金属酸化物として各種シリコーン化合物などの絶縁材料を用いる場合には溶媒に溶解して金属材料と混合して形成することが可能である。
印刷プロセスを用いて活性層13を形成する場合には、前記第一電極12と同様の手法を用いることができる。
活性層用の前駆体溶液を用いる場合、例えば、2−エチルヘキサン酸スズ、トルエン、シリコンオイルとの混合液を多孔質層16表面に塗布(例えば、スピンコート)し、乾燥後、500℃程度で焼成処理を行うことによって、スズ酸化物とシリコン酸化物との複合体からなる複合酸化物薄膜が形成される。
次に、上記形成した複合酸化物薄膜に対して構造変化処理を行うことによって活性層13へと変化させる。
構造変化処理としては、紫外線照射、電子線照射などによる方法を用いることが可能である。紫外線としては高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、YAGレーザーなどを用いることができ、照射エネルギー密度の高いプロセスが生産時のタクトタイムを短くすることができることから好ましい。
構造変化処理により、第一電極(例えば、ITO)および多孔質層(ITO微粒子)上の活性層(スズ酸化物とシリコン酸化物)に紫外線が照射されると、スズ酸化物(SnO)の価電子帯の電子が伝導帯に励起される。ITOとの界面付近では、この電子が確率をもって絶縁物を通り抜けて一時的にITOに捕獲され、価電子帯の電子が抜けた部位の原子間距離が変化する。捕獲されていた電子は再びスズ酸化物(SnO)の価電子帯に戻るが、その準位はバンドギャップ内に移動する。このような事象の繰り返しで紫外線照射時においてバンドギャップ内に多数の準位ができる。一方これらの準位に捕らえられるべき電子は紫外線によって励起されてITOに移動し、生じた電子不在のバンドギャップ内の準位は、紫外線照射終了後も残存する。金属酸化物が吸収する光のエネルギーはバンドギャップ内の準位に依存し、スズ酸化物(SnO)の場合、バンドギャップ内の電子が少ない状態では光透過率が大きい。
絶縁性金属酸化物(例えば、シリコン酸化物:SiO)は励起された電子を通過させる役割を担う。つまり、ITOとスズ酸化物(SnO)の間にシリコン酸化物(SiO)が介在した状態で紫外線照射を受けることによってスズ酸化物(SnO)は構造変化する。
〔ブロック層〕
ブロック層14は、第二電極15から活性層13への不必要な電子注入を防止する役割を担うものである。
ブロック層14としては、例えば、酸化ニッケルからなる薄膜を用いることができる。
酸化ニッケル薄膜は、NiOをターゲットとしてスパッタ法により形成することができる。
また、ブロック層14を形成する有機材料としては、各種p型半導体材料を用いることができる。一例として、ポリチオフェンなどの高分子や、ペンタセンなどの低分子材料を用いることができる。
有機材料からなるブロック層の形成プロセスとしては、有機溶媒に可溶な高分子材料を用いる場合には印刷プロセスで形成することができる。また、低分子系材料を用いる場合には真空蒸着などのプロセスで形成することができる。
また、本発明におけるエレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型固体素子をエレクトロクロミック表示装置として用いる際には、膜厚を厚くすると透過率が低下するため、最適値を設定する必要がある。
〔第二電極〕
第二電極15に用いられる材料としては、第一電極12と同様の材料およびプロセスを適用することができる。すなわち、二次電池として利用する場合には、導電性材料であれば特に限定されるものではなく、公知の金属、金属酸化物、有機導電材料を使用できる。一方、エレクトロクロミック表示装置として用いる場合には前述の透明な材料(例えば、ITO)を使用することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
[比較例1]
図1の断面図に示す層構成に準拠して、下記により従来型の固体素子を作製した。
基板11として、縦40mm×横40mm、厚さ0.7mmのガラス基板を準備した。
このガラス基板上に、ITO膜を、シャドーマスクを介してスパッタ法により約150nmの厚さになるように成膜することによって、第一の電極層(第一電極12)を形成した。
次に、2−エチルヘキサン酸スズ0.24g、トルエン1.28ml、シリコンオイル(TSF433)1.2gとの混合液を用意した。この混合液を前記ITO膜(第一電極12)表面にスピンコート法により塗布し、乾燥後、500℃で1時間焼成処理を行うことによって、スズ酸化物とシリコン酸化物の混合膜を形成した。次に、焼成処理を行った膜に紫外線を照射した。照射強度は254nmにおいて、40mW/cm、照射時間は5hrとした。これによって活性層13を形成した。膜厚は凡そ400nmであった。
活性層13形成後、続いてスパッタ法によりNiOをターゲットとして酸化ニッケルを活性層13上に140nmの厚さで成膜し、電子ブロック層14を形成した。
さらに、電子ブロック層14上に、シャドーマスクを介してスパッタ法によってITO膜を約150nmの厚さになるように成膜することによって、第二の電極層(第二電極15)を形成した。
これにより、図1に示す層構成に準拠した従来型の固体素子(比較例1)を作製した。
上記作製した従来型の固体素子(比較例1)を用いて充放電特性および透過率変化を評価した。
充電容量を0.5μAhr/cmとし、10μA/cmにて定電流放電を測定したところ、終止電圧−0.1Vにて平均電圧−0.9V、放電容量は0.41μAhr/cmであった。
充電容量を1.0μAhr/cmとし、10μA/cmにて定電流放電を測定したところ、終止電圧−0.1Vにて平均電圧−0.91V、放電容量は0.42μAhr/cmであった。
充電容量を1.5μAhr/cmとし、10μA/cmにて定電流放電を測定したところ、終止電圧−0.1Vにて平均電圧−0.9V、放電容量は0.41μAhr/cmであった。
また、比較例1の素子に対して、±4V、1V/sで電圧を印加した。その時の透過率変化(色変化に伴う光透過率変化)は視感度の高い波長555nmにおいて、78%から72%の変動であった。
下記表1に比較例1の充放電特性および透過率変化の評価結果をまとめて示す。
[実施例1]
図3(a)に示す層構成に準拠して、下記により本発明のエレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型素子(本発明の固体素子)を作製した。
基板11として、縦40mm×横40mm、厚さ0.7mmのガラス基板を準備した。
このガラス基板上に、ITO膜を、シャドーマスクを介してスパッタ法により約150nmの厚さになるように成膜することによって、第一の電極層(第一電極12)を形成した。
さらに粒径80nmのITO微粒子をトルエンに分散した分散液を所望の濃度に調整し、この分散液を第一電極12表面にスピンコートにより塗布した後、乾燥・焼成することによって、厚み約80nmの多孔質層16を形成した。多孔質層16の空隙の大きさは、第一電極面と平行な面方向において孔径50nm〜200nmの構造を有していた。
次に、2−エチルヘキサン酸スズ0.24g、トルエン1.28ml、シリコンオイル(TSF433)1.2gとの混合液を用意した。この混合液を前記ITO微粒子からなる多孔質層16表面にスピンコート法により塗布し、乾燥後、500℃で1時間焼成処理を行うことによって、スズ酸化物とシリコン酸化物の混合膜を形成した。次に、焼成処理を行った膜に紫外線を照射した。照射強度は254nmにおいて、40mW/cm、照射時間は5hrとした。これによって活性層13を形成した。膜厚は凡そ400nmであった。
活性層13形成後、続いてスパッタ法によりNiOをターゲットとして酸化ニッケルを活性層13上に140nmの厚さで成膜し、電子ブロック層14を形成した。
さらに、電子ブロック層14上に、シャドーマスクを介してスパッタ法によってITO膜を約150nmの厚さになるように成膜することによって、第二の電極層(第二電極15)を形成した。
これにより、図3(a)に示す層構成に準拠した本発明の固体素子(実施例1)を作製した。
上記作製した本発明の固体素子(実施例1)を用いて充放電特性および透過率変化を評価した。
充電容量を0.5μAhr/cmとし、10μA/cmにて定電流放電を測定したところ、終止電圧−0.1Vにて平均電圧−0.88V、放電容量は0.43μAhr/cmであった。
充電容量を1.0μAhr/cmとし、10μA/cmにて定電流放電を測定したところ、終止電圧−0.1Vにて平均電圧−0.92V、放電容量は0.81μAhr/cmであった。
充電容量を1.5μAhr/cmとし、10μA/cmにて定電流放電を測定したところ、終止電圧−0.1Vにて平均電圧−0.93V、放電容量は0.92μAhr/cmであった。
また、実施例1の素子に対して、±4V、1V/sで電圧を印加した。その時の透過率変化(色変化に伴う光透過率変化)は視感度の高い波長555nmにおいて、76%から62%の変動であった。
下記表1に実施例1の充放電特性および透過率変化の評価結果をまとめて示す。
[比較例2]
比較例1において用いた2エチルヘキサン酸スズの代わりに2エチルヘキサン酸チタンを用いること以外は、比較例1と同様にして図1に示す層構成に準拠した従来型の固体素子(比較例2)を作製した。
上記作製した従来型の固体素子(比較例2)を用いて充放電特性および透過率変化を評価した。
充電容量を0.5μAhr/cmとし、10μA/cmにて定電流放電を測定したところ、終止電圧−0.1Vにて平均電圧−1.2V、放電容量は0.35μAhr/cmであった。
充電容量を1.0μAhr/cmとし、10μA/cmにて定電流放電を測定したところ、終止電圧−0.1Vにて平均電圧−1.1V、放電容量は0.36μAhr/cmであった。
充電容量を1.5μAhr/cmとし、10μA/cmにて定電流放電を測定したところ、終止電圧−0.1Vにて平均電圧−1.2V、放電容量は0.37μAhr/cmであった。
また、比較例2の素子に対して、±4V、1V/sで電圧を印加した。その時の透過率変化(色変化に伴う光透過率変化)は視感度の高い波長555nmにおいて、81%から77%の変動であった。
下記表1に比較例2の充放電特性および透過率変化の評価結果をまとめて示す。
[実施例2]
実施例1において用いた2エチルヘキサン酸スズの代わりに2エチルヘキサン酸チタンを用いること以外は、実施例1と同様にして図3(a)に示す層構成に準拠した本発明の固体素子(実施例2)を作製した。
上記作製した本発明の固体素子(実施例2)を用いて充放電特性および透過率変化を評価した。
充電容量を0.5μAhr/cmとし、10μA/cmにて定電流放電を測定したところ、終止電圧−0.1Vにて平均電圧−1.1V、放電容量は0.40μAhr/cmであった。
充電容量を1.0μAhr/cmとし、10μA/cmにて定電流放電を測定したところ、終止電圧−0.1Vにて平均電圧−1.31V、放電容量は0.72μAhr/cmであった。
充電容量を1.5μAhr/cmとし、10μA/cmにて定電流放電を測定したところ、終止電圧−0.1Vにて平均電圧−1.2V、放電容量は0.72μAhr/cmであった。
また、実施例1の素子に対して、±4V、1V/sで電圧を印加した。その時の透過率変化(色変化に伴う光透過率変化)は視感度の高い波長555nmにおいて、79%から68%の変動であった。
下記表1に実施例2の充放電特性および透過率変化の評価結果をまとめて示す。
すなわち、第一電極12と活性層13の接する界面から、活性層の上部側(電子ブロック層と接する側)に向かった所定の領域(X線光電子分光分析により解析された適切な範囲;50nm〜500nm程度)に半導体酸化物からなる多孔質層を設けた本発明の実施例1および実施例2は、いずれも比較例1、比較例2と較べて放電容量および透過率変化(色変化に伴う光透過率変化)が向上することが明らかとなった。つまり、二次電池としての充電容量の向上およびエレクトロクロミック表示装置としての光透過率変化(色変化)の向上に有効な手法であることが確認された。
本発明の、エレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型素子は、複雑なプロセスによらず固体素子の形成が可能であることから大型化や製造コストの点で優れているほか、固体素子であることから安全性が高く、耐環境性に優れるなどの利点が期待できる。従って、今後の二次電池やエレクトロクロミック表示装置としての応用分野(各種二次電池、調光ガラス、NDフィルター、電子ペーパー等)において有用、かつ有効な手法を提供することができると考えられる。
(図1、図3の符号)
11 基板
12 第一電極
13 活性層
14 電子ブロック層
15 第二電極
16 多孔質層
特公平3−73081号公報 特許第3955641号公報 特開2009−276800号公報 特許第4105537号公報 WO2008/053561号公報
広島大新技術説明会2010資料 グエラテクノロジー社HP http://www.guala-tec.co.jp/

Claims (4)

  1. 基板と、第一電極と、半導体金属酸化物からなる多孔質層と、半導体金属酸化物と絶縁性金属酸化物との複合体からなり電圧印加によって可逆的に酸化還元反応を起生する活性層と、電子ブロック層と、第二電極とを備え、前記活性層は酸化還元反応により電荷を蓄積または放出し、該電荷の蓄積または放出に連動して光透過率が変化することを特徴とするエレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型固体素子。
  2. 前記多孔質層が、スズ酸化物またはインジウム酸化物から選択された少なくとも一種の半導体金属酸化物を含んでなることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型固体素子。
  3. 前記多孔質層が、半導体金属酸化物ナノ粒子からなることを特徴とする請求項1または2に記載のエレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型固体素子。
  4. 前記活性層が、スズ酸化物またはチタン酸化物から選択された少なくとも一種の半導体金属酸化物と、シリコン酸化物からなる絶縁性金属酸化物との混合体であることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載のエレクトロクロミック表示装置・二次電池一体型固体素子。
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