JP5984852B2 - 物質決定装置 - Google Patents

物質決定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5984852B2
JP5984852B2 JP2013555969A JP2013555969A JP5984852B2 JP 5984852 B2 JP5984852 B2 JP 5984852B2 JP 2013555969 A JP2013555969 A JP 2013555969A JP 2013555969 A JP2013555969 A JP 2013555969A JP 5984852 B2 JP5984852 B2 JP 5984852B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
position detection
substance
event
detection event
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013555969A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014510273A (ja
Inventor
ゾン ジョアネス バプティスト アドリアヌス ディオニシウス ファン
ゾン ジョアネス バプティスト アドリアヌス ディオニシウス ファン
トゥーン ヘンドリック エバース
トゥーン ヘンドリック エバース
リーショウト ロン マルチヌス ローレンティヌス ファン
リーショウト ロン マルチヌス ローレンティヌス ファン
ウィルヘルミナ マリア ハーデマン
ウィルヘルミナ マリア ハーデマン
デルク ジャン ウィルフレッド クルンダー
デルク ジャン ウィルフレッド クルンダー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips NV filed Critical Koninklijke Philips NV
Publication of JP2014510273A publication Critical patent/JP2014510273A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5984852B2 publication Critical patent/JP5984852B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/54313Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals the carrier being characterised by its particulate form
    • G01N33/54326Magnetic particles
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/55Specular reflectivity
    • G01N21/552Attenuated total reflection
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/62Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/63Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
    • G01N21/64Fluorescence; Phosphorescence
    • G01N21/645Specially adapted constructive features of fluorimeters
    • G01N21/648Specially adapted constructive features of fluorimeters using evanescent coupling or surface plasmon coupling for the excitation of fluorescence
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/75Systems in which material is subjected to a chemical reaction, the progress or the result of the reaction being investigated
    • G01N21/77Systems in which material is subjected to a chemical reaction, the progress or the result of the reaction being investigated by observing the effect on a chemical indicator
    • G01N21/7703Systems in which material is subjected to a chemical reaction, the progress or the result of the reaction being investigated by observing the effect on a chemical indicator using reagent-clad optical fibres or optical waveguides
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/72Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating magnetic variables
    • G01N27/74Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating magnetic variables of fluids
    • G01N27/745Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating magnetic variables of fluids for detecting magnetic beads used in biochemical assays

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Optical Measuring Cells (AREA)

Description

本発明は、流体内の物質を決定するための物質決定装置及び物質決定方法に関する。本発明は他に、流体内の物質を決定するために互いに協働する結合装置及び解析装置、流体内の物質を決定するための解析方法、及び流体内の物質を決定するための解析コンピュータプログラムに関する。
国際公開第2009/098623 A1号は、電磁場で作動させることができる電磁ビーズに基づく磁気バイオセンサーを開示する。磁気ビーズは、サンプル内の特定の分析対象分子を結合可能な抗体によって機能化される。ビーズはセンサー面に引き付けられ、結合ビーズの数は、サンプル内にある分析対象分子の量に直接又は逆比例して関係する。次いで、ビーズが内部全反射(FTIR:frustrated total internal reflection)に基づく技法によって検出される。
本発明の目的は、物質を決定する精度を高めることを可能にする、流体内の物質を決定するための物質決定装置及び物質決定方法を提供することである。本発明の他の目的は、流体内の物質を決定するために互いに協働する対応する結合装置及び解析装置、流体内の物質を決定するための解析方法、及び流体内の物質を決定するための解析コンピュータプログラムを提供することである。
本発明の第1の態様では、流体内の物質を決定するための物質決定装置が提示され、その物質決定装置は、
−流体内の物質に付着させるための粒子と、
−粒子が物質に付着されている場合に粒子を結合するための結合面と、
−結合面上の検知領域内の粒子を検知するための検知ユニットであって、検知領域内の粒子に依存して検知信号を生成するように適合される、検知ユニットと、
−粒子が検知領域内で検出されることを示す位置検出事象、及びその位置検出事象の特性を生成される検知信号から決定するための位置検出事象決定ユニットと、
−既定の特性範囲内の特性を有する位置検出事象の一部を選択するための位置検出事象選択ユニットと、
−位置検出事象の選択された一部に基づいて流体内の物質を決定するための物質決定ユニットと
を含む。
従来技術では、束縛粒子が検知され、流体内の物質、とりわけ流体内の物質の量又は濃度が束縛粒子に基づいて求められる。しかしながら、流体内の物質を決定する手順中、粒子が検知領域に入ることがあり、検知領域を出ることがある。故に、この手順中、一定の測定時間において結合される粒子の数よりもはるかに多い多数の位置検出事象が特定され得る。故に、決定が位置検出事象に基づく場合、流体内の物質の決定は極めて大量のデータに基づく可能性がある。この大量のデータは信号対雑音比を改善し、その結果流体内の物質を決定する精度を高めることができる。更に、位置検出事象選択ユニットが既定の特性範囲内の特性を有する位置検出事象の一部を選択し、物質決定ユニットが位置検出事象の選択された一部に基づいて流体内の物質を決定するので、流体内の物質の決定は所望の種類の束縛粒子に関係し得る所望の特性範囲に合わせられ得る。物質決定ユニットは、一定の特性を有する位置検出事象のみを実質的に使用し、他の不所望の種類の束縛粒子、結合面上の擦り傷、結合面上の塵、自由粒子等によって引き起こされることがある他の位置検出事象は実質的に使用しなくてもよい。このことは、流体内の物質を決定する精度の更なる改善をもたらすことができる。
位置検出事象は、検知領域内のそれぞれの粒子の検出に相当し、それぞれの粒子は結合面の真上で又はその近くで検出され得る。位置検出事象は、例えば結合事象、即ち結合面上の又はその近くの束縛粒子又は自由粒子に対する結合事象に関係することができる。
検知ユニットは、検知領域内の粒子に依存する検知信号を生成可能にする技法を用いる任意のユニットとすることができ、検知領域は検知ユニットによって定められる。例えば、粒子を検知するためにエバネセント場との粒子の相互作用が用いられる場合、検知領域はエバネセント場によって定められる。検知領域は、結合面上の及び結合面の上の体積を好ましくは定め、その体積内に位置する場合に粒子は検知される。
好ましくは、位置検出事象決定ユニットは、それぞれの位置検出事象の次の特性のうちの少なくとも1つを決定するように適合され、その特性とはつまり、寿命、開始時点、終了時点、規模、及び検知領域内のそれぞれの粒子の位置の変化である。位置検出事象決定ユニットは、それぞれの位置検出事象の幾つかの特性を決定するように適合されてもよく、位置検出事象選択ユニットは、それぞれの特性範囲内の特性を有する位置検出事象の一部を選択するように適合される。とりわけ位置検出事象選択ユニットは、それぞれの特性の範囲内の、位置検出事象決定ユニットによって決定されている全ての特性を有する位置検出事象の一部を選択するように適合されてもよい。開始時点及び/又は終了時点は、既定の基準時間に基づいて好ましくは決められる。更に、位置の変化は、例えばそれぞれの粒子の測定座標の経時的な標準偏差とすることができ、平均値は中央位置を与えることができ、標準偏差は位置の変化を定めることができる。しかしながら、位置の変化は別の方法で求められてもよい。例えば位置の変化は、中央位置を定める平均位置からの最大偏差とすることができる。
位置検出事象の寿命は、好ましくは検知領域内の粒子の時間である。故に、寿命は滞留時間とみなすこともできる。
物質決定装置は、好ましくは磁気バイオセンサーであり、粒子は磁気ビーズ、即ち物質にラベル付けするナノ粒子である。磁気ビーズは、例えば特定の分析対象分子である物質に付着され得る付着要素によって好ましくは機能化される。付着要素は、例えば抗体、タンパク質、DNA、アプタマー等とすることができる。物質決定装置は、サンドイッチ免疫分析を行うように好ましくは適合される。
生成される検知信号が位置検出事象の開始時点及び終了時点を示すように検知ユニットが適合されることが好ましく、位置検出事象決定ユニットは、生成される検知信号から位置検出事象の開始時点及び終了時点を決定することにより位置検出事象の寿命を決定するように適合される。開始時点は、粒子が検知領域に入る時点によって好ましくは定められ、終了時点は、検知領域に入った粒子が検知領域を出る時点によって好ましくは定められる。検知信号の測定終了時に粒子が検知領域内にある場合、終了時点は、検知信号の測定が終了した時点として定められてもよい。一実施形態では、生成される検知信号が単一位置検出事象の開始時点及び終了時点を示すように検知ユニットが適合され、位置検出事象決定ユニットが、生成される検知信号から単一位置検出事象の開始時点及び終了時点を決定することにより位置検出事象の寿命を決定するように適合される。とりわけ検知ユニットは、様々な時点における結合面の画像を検知信号として生成するように適合されてもよく、画像は、検知領域内のどの位置で粒子が同時に検出されるのかを示し、位置検出事象決定ユニットは、時間的に連続した画像を比較することにより開始時点及び終了時点を決定するように適合される。こうすることは、時間的に連続した画像を単純に比較することにより、位置検出事象及び位置検出事象の寿命を少ない計算量で求めることを可能にする。位置は、好ましくは検知領域内にある粒子の面内位置、即ち結合面によって定められる面内の又は結合面に平行な粒子の位置である。
開始時点及び終了時点は、一連の連続画像に関して定められてもよい。例えば、i番目の画像が開始時点を定めることができ、j番目の画像が終了時点を定めることができ、jはiよりも大きく、基準時間は一連のうちの第1の画像によって定められ得る。検知領域内の位置の変化は、時間的に連続した画像内でそれぞれの粒子を追跡することによって求められてもよい。
位置検出事象決定ユニットは、それぞれの位置検出事象の特性として、それぞれの画像内のそれぞれの検出の規模を求めるように適合されてもよい。
物質決定ユニットは、流体内の粒子の量又は濃度を決定するように好ましくは適合される。
検知ユニットが、様々な時点における結合面の画像を検知信号として生成するように適合されることが更に好ましく、画像は、結合面上のどの位置で粒子が同時に検出されるのかを示し、物質決定ユニットは、持続時間が既定の持続時間閾値を下回り、寿命閾値を下回る寿命を有する、結合面上の既定の大きさを有する同じ領域内で互いの後に続く位置検出事象に基づいて流体内の物質を決定するように適合される。
従って、物質決定ユニットは、これらの寿命及び既定の寿命範囲内の寿命に基づき流体内の物質を決定するように適合され得る。
概して、結合面に結合する粒子のみでなく、結合面に非常に近い粒子も検出される。基本的に、粒子は結合面上の検知領域内にあるとき目に見え、例えばエバネセント場内のFTIRや散乱など、エバネセント場に影響を及ぼすことに基づく検知の場合は入射光ビームのエバネセント場内にあるとき目に見える。これらの粒子は表面への分子結合を有さないが、表面のすぐそばに移動する。これらの粒子は「自由」粒子と呼ばれてもよい。検知領域内外へのこれらの粒子の移動により、これらの粒子は非常に短い寿命を有する粒子に相当する。要するにこれは本当の分子結合の寿命ではなく、検知領域内の寿命である。粒子は移動するので、絶えず異なる位置に現れる。これらの短い寿命を信号からフィルタリングすることにより、信号に対するこれらの自由粒子の寄与度が除去され、又は少なくとも減らされ得る。こうすることで、流体内の物質を決定する質を改善することができる。
検知ユニットが光を使うことによって粒子を検知するように適合される場合、位置検出事象決定ユニットは、それぞれの粒子が検知領域内にある間、それぞれの位置検出事象の特性として散乱光の強度を決定するように適合されてもよい。また、有限の結合長により、束縛粒子は短い距離を移動する可能性がある。この移動は検知信号内の連続的な変化を引き起こすことがある。バックグラウンド信号を僅かに上回る強度を有する小さな粒子は、強度変動により現れたり消えたりし、自由粒子と似た挙動を示す場合がある。しかしながら大きい違いが1つあり、それは、束縛粒子がほぼ同じ位置、即ち既定の大きさを有する同じ領域内で現れたり消えたりするのに対し、自由粒子は異なる位置で、即ち既定の大きさを有する同じ領域内ではない位置で現れたり消えたりすることである。同じ領域の大きさは、束縛粒子が同じ領域内で現れたり消えたりし、自由粒子が既定の大きさを有する同じ領域の内外で現れたり消えたりするように、例えばキャリブレーション測定によって決定されてもよい。
従って、持続時間が既定の持続時間閾値を下回り、寿命閾値を下回る寿命を有する、結合面上の同じ領域内で互いの後に続く位置検出事象に基づいて流体内の物質を決定するように物質決定ユニットが適合される場合、束縛変動粒子と自由変動粒子を区別することができる。故に、この手段は検知信号の質を更に改善することができる。
検知ユニットは、検知領域を画定するエバネセント場を生成するために結合面に向けられる発光を発生させるための光源、及び結合面からの光を検出するための光検出器を含むことも好ましく、エバネセント場に影響を及ぼすことにより、検出された光は結合面上に位置する粒子の影響を受け、検出される影響を受けた光から画像は生成される。光源は、エバネセント場を励起するための発光ダイオード又はレーザーを好ましくは含む。検知ユニットは、検知領域内の粒子によって散乱されるエバネセント場の光を集めるための対物レンズを好ましくは含み、集められた散乱光は、結像レンズなどの結像ユニットによりCCD又はCMOSカメラなどの二次元光検出器上に結像される。このことは、検知信号を生成するために暗視野顕微鏡法(DFM:dark field microscopy)を使用可能にする。
好ましい実施形態では、検知ユニットが、粒子を検知しながら粒子と結合面との間の結合を応力下に置くために粒子に力を加えるための加力ユニットを含む。
加力ユニットは、好ましくは結合面に結合する粒子に磁力を加えるための磁気ユニットである。粒子は、好ましくは磁場によって駆り立てられ得る粒子である。磁気ユニットは、粒子が結合面の方に引き付けられ、又は結合面から引き離され得るように適合されてもよい。
物質決定装置は、結合段階及び洗浄段階を提供するように好ましくは適合される。結合段階では、加力ユニットが交互の方法で、粒子が結合面に結合可能にするために粒子を結合面の方に押しやり、非束縛粒子を結合面から好ましくは引き離し、即ち結合段階では、好ましくは加力ユニットが粒子を交互に結合面の方に及び結合面から離すように押しやる。結合段階では、粒子が結合面に結合することができ、結合は破壊されてもよい。その後の洗浄段階では、加力ユニットが粒子に力を加え、このことは結合面から離れている粒子のみを駆り立て、これにより非束縛粒子を結合面から洗い流し、束縛粒子と結合面との間の結合に応力を加える。その後の洗浄段階では、加力ユニットが粒子に力を加え、このことは結合面から離れている粒子のみを駆り立て、これにより非束縛粒子を結合面から洗い流し、束縛粒子と結合面との間の結合に応力を加える。洗浄段階では、好ましくは新たな結合は生成されず、また束縛粒子が結合面から解放される。検知ユニットは、結合段階及び/又は洗浄段階中に結合面上の粒子を検知するように適合されてもよく、位置検出事象決定ユニットは、結合段階及び/又は洗浄段階内で、生成される検知信号から位置検出事象、とりわけ結合事象の寿命を決定するように適合されてもよい。
位置検出事象決定ユニットが、
−検知信号から検知領域内の粒子の数を示す粒子信号を決定し、
−その粒子信号を微分し、
−微分された粒子信号から、検知領域内での位置検出事象の寿命に依存して位置検出事象の分布を決定する
ように適合されることが更に好ましく、
位置検出選択ユニットは、決定された位置検出事象の分布に基づき、既定の特性範囲である既定の寿命範囲内の寿命を有する位置検出事象の一部を選択するように適合される。
粒子信号は、直接的には検知信号又は処理済みの検知信号とすることができる。更に、寿命に応じた位置検出事象の分布は、直接的には微分された粒子信号又は処理済みの微分された粒子信号とすることができる。
粒子信号は、洗浄段階に好ましくは対応し、個々の粒子情報を含むことなしに検知領域内の粒子の総数を示すことができ、粒子信号及び検知信号は例えばFTIR信号である。このことは、位置検出事象の寿命のヒストグラムを技術的に割と簡単な方法で提供することを可能にする。とりわけこの実施形態では、単一位置検出事象を識別可能な検知ユニットを使用する必要がない。位置検出事象決定ユニットが、単一位置検出事象及び単一位置検出事象の寿命を決定することなしに、位置検出事象の寿命に依存して位置検出事象の分布を決定することにより、結合面上の検知領域内で粒子が検出されることを示す位置検出事象及び検知領域内での位置検出事象の寿命を決定する場合、流体内の物質は位置検出事象の選択された一部に基づいて決定されてもよい。
既定の特性範囲は、物質に付着している粒子の結合に関係する結合事象である特異的位置検出事象の特性の特異的ヒストグラムと、他の位置検出事象に関係する非特異的位置検出事象の特性の非特異的ヒストグラムとの比率を示す性能指数が、既定の特性範囲内で最適条件を有するように好ましくはあらかじめ定められる。性能指数は、例えば直接的には言及した比率である。他の位置検出事象に関係する位置検出事象は、例えば粒子の非特異的結合、自由粒子、擦り傷などの表面アーティファクト等に関係する位置検出事象である。一実施形態では、物質が流体内にあった間に生成された検知信号に基づいて特性の特異的ヒストグラムが決定され、物質が流体内に無かった間に生成された検知信号に基づいて特性の非特異的ヒストグラムが決定される。既定の特性範囲は、これらの2つのヒストグラムの比率が既定の特性範囲内で極大を有するようにあらかじめ定められてもよい。特性の特異的ヒストグラムを決定するために、流体は例えば1fMから10pMの範囲を有する濃度内で物質を含む。ただしこの濃度は、より低くても高くてもよい。既定の特性範囲は、結合面上の非束縛粒子、他の要素、及びアーティファクトの少なくとも1つに関係する位置検出事象の特性が既定の特性範囲内にある確率よりも、結合面上の非束縛粒子、他の要素、及びアーティファクトの少なくとも1つに関係する位置検出事象の特性が既定の特性範囲内に無い確率が大きいようにあらかじめ定められてもよい。とりわけ既定の特性範囲は、結合面上の非束縛粒子、他の要素、及びアーティファクトの少なくとも1つに関係する位置検出事象の特性が、実質的に既定の特性範囲内に無いように好ましくはあらかじめ定められる。
物質決定装置は、粒子及び結合面を含み流体を受け取るように適合される結合装置、とりわけカートリッジと、検知ユニット、位置検出事象決定ユニット、位置検出事象選択ユニット、及び物質決定ユニットを含む読取機とみなすことができる解析装置とを好ましくは含む。
結合装置は、好ましくは使い捨て式の装置であり、解析装置は好ましくは再利用可能な装置である。従って、結合装置及び解析装置にわたって機能を分散させることにより、物質決定装置の一部が使い捨て式の装置として使用されてもよく、他の部分が再利用可能な装置として使用されてもよい。好ましくは血液、唾液、尿などの体液のサンプルである流体は結合装置内に投入されるので、及び結合装置が使い捨て式の装置なので、結合装置は捨てられる前に1回しか使用することができず、即ち流体内の物質の決定が前回の測定の不純物の影響を受けることはない。
本発明の他の態様では、流体内の物質を決定するために解析装置と協働する結合装置が提示され、その結合装置は、
−流体内の物質に付着させるための粒子と、
−粒子が物質に付着されている場合に粒子を結合するための結合面と
を含み、解析装置は、
−結合面上の検知領域内の粒子を検知するための検知ユニットであって、検知領域内の粒子に依存して検知信号を生成するように適合される、検知ユニットと、
−粒子が検知領域内で検出されることを示す位置検出事象、及びその位置検出事象の特性を生成される検知信号から決定するための位置検出事象決定ユニットと、
−既定の特性範囲内の特性を有する位置検出事象の一部を選択するための位置検出事象選択ユニットと、
−位置検出事象の選択された一部に基づいて流体内の物質を決定するための物質決定ユニットと
を含む。
本発明の他の態様では、流体内の物質を決定するために結合装置と協働する解析装置が提示され、結合装置は、
−流体内の物質に付着させるための粒子と、
−粒子が物質に付着されている場合に粒子を結合するための結合面と
を含み、解析装置は、
−結合面上の検知領域内の粒子を検知するための検知ユニットであって、検知領域内の粒子に依存して検知信号を生成するように適合される、検知ユニットと、
−粒子が検知領域内で検出されることを示す位置検出事象、及びその位置検出事象の特性を生成される検知信号から決定するための位置検出事象決定ユニットと、
−既定の特性範囲内の特性を有する位置検出事象の一部を選択するための位置検出事象選択ユニットと、
−位置検出事象の選択された一部に基づいて流体内の物質を決定するための物質決定ユニットと
を含む。
本発明の次の態様では、流体内の物質を決定するための物質決定方法が提示され、その物質決定方法は、
−流体内の物質に粒子を付着させるステップと、
−粒子が物質に付着されている場合に粒子を結合面に結合するステップと、
−結合面上の検知領域内の粒子を検知ユニットによって検知するステップであって、検知領域内の粒子に依存して検知信号が生成される、検知するステップと、
−粒子が検知領域内で検出されることを示す位置検出事象、及びその位置検出事象の特性を生成されたる検知信号から位置検出事象決定ユニットによって決定するステップと、
−既定の特性範囲内の特性を有する位置検出事象の一部を位置検出事象選択ユニットによって選択するステップと、
−位置検出事象の選択された一部に基づいて流体内の物質を物質決定ユニットによって決定するステップと
を含む。
本発明の他の態様では、流体内の物質を決定するために結合方法と協働する解析方法が提示され、結合方法が、
−流体内の物質に粒子を付着させるステップと、
−粒子が物質に付着されている場合に粒子を結合面に結合するステップと
を含み、解析方法が、
−結合面上の検知領域内の粒子を検知ユニットによって検知するステップであって、検知領域内の粒子に依存して検知信号が生成される、検知するステップと、
−粒子が検知領域内で検出されることを示す位置検出事象、及びその位置検出事象の特性を生成された検知信号から位置検出事象決定ユニットによって決定するステップと、
−既定の特性範囲内の特性を有する位置検出事象の一部を位置検出事象選択ユニットによって選択するステップと、
−位置検出事象の選択された一部に基づいて流体内の物質を物質決定ユニットによって決定するステップと
を含む。
本発明の他の態様では、流体内の物質を決定するための解析コンピュータプログラムが提示され、このコンピュータプログラムは、解析装置を制御するコンピュータ上で実行されるとき、請求項14に記載の解析方法のステップを請求項12に記載の解析装置に実行させるためのプログラムコード手段を含む。
請求項1に記載の物質決定装置、請求項11に記載の結合装置、請求項12に記載の解析装置、請求項13に記載の物質決定方法、請求項14に記載の解析方法、及び請求項15に記載の解析コンピュータプログラムは類似の及び/又は同一の、とりわけ従属請求項に定められる好ましい実施形態を有することを理解すべきである。
本発明の好ましい実施形態は、それぞれの独立請求項を伴う従属請求項の任意の組合せとすることができることも理解すべきである。
本発明のこれらの及び他の態様が、以下に記載する実施形態から明らかになり、かかる実施形態を参照することで明らかにされる。
結合装置の断面を概略的且つ例示的に示す。 結合装置の毛細管構造を概略的且つ例示的に示す。 結合装置の上面図を概略的且つ例示的に示す。 結合装置及び解析装置を含む、物質決定装置を概略的且つ例示的に示す。 結合面への様々な種類の結合を概略的且つ例示的に示す。 位置検出事象の寿命のヒストグラムを概略的且つ例示的に示す。 位置検出事象の寿命の2つのヒストグラムの比率を概略的且つ例示的に示す。 解析装置内に導入された結合装置を概略的且つ例示的に示す。 流体内の物質を決定するための物質決定方法の一実施形態を例示的に示す流れ図を示す。
図1は、流体3内で決定される必要がある物質を結合するための結合装置1を概略的且つ例示的に示す。結合装置1は、流体3をフィルタするためのフィルタ要素2、及び毛細管力を発生させるための毛細管構造5を含む。毛細管構造5は、好ましくは接着剤を使うことによりフィルタ要素2に取り付けられる。毛細管構造5は、この実施形態では2つの面で粘着性の両面テープで作られる。
結合装置1は、フィルタ2が配置されるフィルタリング位置6及び流体3内の物質が検出可能な検知位置7を含み、毛細管構造5は、フィルタ済みの流体3が、毛細管力によってフィルタリング位置6から検知位置7に導かれるように形成される。
毛細管構造5は、フィルタリング位置6を検知位置7に接続する接続溝8、及びフィルタリング位置6にある案内溝9を含み、案内溝9は接続溝8の終端から延在する。この実施形態では、案内溝9が接続溝8の終端10から放射状に延在する。毛細管構造5は、図2の中でより詳細に概略的且つ例示的に示されている。図3は、図1の断面図で示されている結合装置1の上面図を概略的且つ例示的に示す。
結合装置1は、検知位置7にあり、流体3の物質がその中で検出可能な検知空洞14を含む。この検知空洞14は、毛細管構造5とともに結合装置1の第1の部分15及び第2の部分16によって形成される。更に、第1の部分15及び第2の部分16は、毛細管構造5とともに接続溝8を形成する。第1の部分15と第2の部分16とは、好ましくは接着剤によって、とりわけ毛細管構造5を形成する両面テープによって互いに取り付けられる。第1の部分15及び第2の部分16は、射出成形されたプラスチック基板であり、好ましくは可視光に対して透過的である。第1の部分15は、結合装置1の上部基板、閉鎖要素、又はカバー要素とみなすことができ、第2の部分16は、下部基板又は基底要素とみなすことができる。第1の部分15は、ガスが毛細管構造5から出ることを可能にする通気孔39を含む。
この実施形態では、フィルタ要素2は血液分離フィルタであり、結合装置1は、好ましくは使い捨て式カートリッジを形成する。結合装置1は、好ましくはポイントオブケア診断で使用される。結合装置1は、全血のサンプル内の、とりわけ指先の例えば25μlのサンプル内の低濃度バイオマーカーを検出するように好ましくは適合される。検知位置7は、免疫分析を好ましくは含む。とりわけ検知位置7は、流体3内の物質に付着させるための粒子群17を含み、この粒子群は流体3と混ざり、流体3が検知位置7にある場合は流体3内の物質に粒子が付着する。粒子群17は、検知位置7とフィルタリング位置6との間に位置してもよい。
図4は、結合装置1及び解析装置18を含む物質決定装置19を概略的且つ例示的に示す。結合装置1が、解析装置18内に挿入されている。解析装置18は、結合面30上の検知領域内の粒子17を検知するための検知ユニット33を含み、検知ユニット33は、検知領域内の粒子に依存して検知信号を生成するように適合される。解析装置18は、検知領域内で粒子が検出されることを示す位置検出事象、及び検知領域内での位置検出事象の寿命を生成される検知信号から決定するための位置検出事象決定34を更に含む。更に解析装置18は、既定の寿命範囲内の寿命を有する位置検出事象の一部を選択するための位置検出事象選択ユニット70、及び位置検出事象の選択された一部に基づいて流体3内の物質を決定するための物質決定ユニット40を含む。好ましくは、物質決定ユニット40は、流体内の物質の量及び/又は濃度を決定した位置検出事象に基づいて決定するように適合される。
物質決定装置19は磁気バイオセンサーであり、粒子は、物質に付着されることにより物質にラベル付けする磁気ビーズ、即ちナノ粒子である。物質を付着させるために、磁気ビーズは、例えば特定の分析対象分子である物質に付着され得る、付着要素によって機能化される。この実施形態では、付着要素は抗体である。しかしながら、付着要素はタンパク質、DNA、アプタマー等とすることもできる。
検知ユニット33は、磁性粒子を結合面30に引き付け、磁性粒子を結合面30から引き離すための磁気ユニット23、24を含む。磁気ユニットは、解析装置内に結合装置が挿入される場合、結合装置1の片面において好ましくは平面配置されるU字形磁石23、及び解析装置内に結合装置が挿入される場合、結合装置1の反対側に配置される第2の磁石24を含む。磁気ユニット23、24は、結合面30に結合される粒子に力を加える加力ユニットである。
検知ユニット33は、生成される検知信号が単一結合事象の開始時点及び終了時点を示すように好ましくは適合される。とりわけ検知ユニット33は、様々な時点における結合面30の画像を検知信号として生成するように適合され、画像は、結合面30上のどの位置で粒子が同時に結合されるのかを示す。
この実施形態では、検知ユニット33が、結合面30上にエバネセント場を生成するために結合面30に向けられる発光28を生成するための、例えば発光ダイオード又はレーザーである光源20を含む。結合面30上の検知領域を画定するエバネセント場は、検知領域内に位置する粒子による影響を受け、これにより、カートリッジ面において全反射される光を含む反射光ビーム31、及び結合面30上の検知領域内の粒子によって散乱されるエバネセント場の光を含む散乱光ビーム29に影響を及ぼす。反射光31は、好ましくはCCDカメラである第1の光検出器21上に対物レンズ25によって結像される。散乱放射は、顕微鏡対物レンズ32によって集められ、結像レンズ26によって第2の検出器27上に結像される。また、第2の検出器27は好ましくはCCDカメラである。第1の検出器21及び第2の検出器27は、検知領域内で粒子が検出されることを示す位置検出事象を決定するために、及び位置検出事象の寿命を生成される検知信号から決定するために、位置検出事象決定ユニット34に与えられる検知信号を生成する。第1の検出器21の検知信号はFTIRに基づき、第2の検出器27によって生成される検知信号はDFMに基づく。
第1の検出器21及び第2の検出器27の検知信号の少なくとも1つが、様々な時点における検知領域内で、結合面上の又は結合面に平行な面内のどの位置で粒子が検出されるのかを示す様々な時点における結合面の画像を形成する。検知ユニットは、第1の検出器又は第2の検出器の検知信号のみを検出するための要素を含むことができ、即ちFTIR検知信号を検出するための検出システム又はDFM検知信号を検出するための検出システムを省くことができる。好ましい実施形態では、検知ユニットが、検知領域内で検出される粒子によって散乱されるエバネセント場の光に基づいてDFM検知信号を生成するための検出システムのみを含む。
検知信号の生成について以下でより詳細に説明する。より高い屈折率を有する媒体、例えば第2の部分16と、より低い屈折率を有する媒体、例えば流体との間の界面に光のビームが反射する場合、それを上回ると全反射(TIR:total internal reflection)が生じる一定の臨界角がある。図4に示す(屈折率及び入射角に関する)検出構成は、入射ビームの全反射があるものである。このような状況では光が完全に反射されるが、低い屈折率を有する媒体の非常に薄い層内への光の浸透が依然としてある。これはエバネセント場と呼ばれ、その強度は、光の波長程度の特有の浸透度で低屈折率媒体において指数関数的に減衰する。実際には、浸透度は好ましくは0.5マイクロメートル未満である。エバネセント場内、即ち検知領域内に磁性粒子がある場合、例えば磁性粒子が結合面30に結合される場合、好ましくは約0.5マイクロメートルのこの非常に薄い第1の流体層の光学特性が変えられ、反射光ビームの強度低下を招く。これは、エバネセント光の吸収及び散乱(FTIR:frustrated total internal reflection(内部全反射))によって引き起こされる。結果として、検出器21における光強度、従って信号が低下するのに対し、検出器27における光強度、従って信号は増加する。
位置検出事象決定ユニット34は、生成される検知信号から検知領域内の様々な位置における単一位置検出事象の開始時点及び終了時点を決定することにより、位置検出事象の寿命を決定するように好ましくは適合される。とりわけ、位置検出事象決定ユニット34は、第1の検出器21又は第2の検出器27によって様々な時点に生成された時間的に連続した結合面の画像を比較することにより、開始時点及び終了時点を決定するように適合される。寿命は、概して結合の種類、例えば特異的結合や非特異的結合に依存する。寿命は、それぞれの位置検出事象が自由粒子によって生じるのか、有限の結合長が原因で変動する場合がある束縛粒子によって生じるのかにも依存し得る。位置検出事象は、擦り傷や塵など、結合面上のアーティファクトによって生じることもあり、この場合、位置検出事象の寿命は比較的長くなると予期される。
図5は、結合面30上の様々な種類の結合を概略的且つ例示的に示す。図5では、破線35が、エバネセント場の高さ、即ちエバネセント場の減衰長ζとして定められてもよい検知領域を概略的且つ例示的に示す。Aによって示される粒子が、付着要素49、物質36、及び結合要素38により結合面30上に特異的に結合される。粒子Bは、粒子Aのように標準的なサンドイッチを形成しないが、付着要素49及び結合要素38により、即ちサンドイッチされる物質なしに結合面30に結合される。
粒子Cは、付着要素49により結合面30に結合され、要素37は決定される物質ではなく、即ち分析物及び結合要素38ではない。粒子Dは、付着要素49により結合面30上の露出領域に直接結合されている。つまり、結合面30が、粒子Aに関して図5に示されているような標準的なサンドイッチを形成するための結合要素38を含む。図5に示されている例では、結合要素38が、粒子B、C、及びEも結合する。しかしながら粒子Dは、付着要素49により結合面30に直接結合される。
粒子Eの露出領域は、結合要素38により結合面30に直接結合され、即ち物質を付着させるための付着要素49を粒子が含み、粒子A、B、C、Dはそれぞれの粒子の付着要素49により結合面30に結合される。しかしながら、粒子Eは付着要素49により結合面30に結合されず、粒子Eの露出領域が結合要素38により結合面30に付着される。
図5では、粒子Aのみが標準的なサンドイッチを形成する。故に粒子Aは、結合面30に特異的に結合される。他の粒子B、C、D、Eは標準的なサンドイッチを形成せず、故に結合面30に非特異的に結合される。
これらの様々な種類の結合は、概して異なる寿命に関係する。従って、所望の種類の結合、とりわけ特異的結合に対応する既定の寿命範囲内の寿命を有する位置検出事象のみを選択することにより、この特異的結合に基づき流体内の物質の量又は濃度が決定されてもよく、量又は濃度の決定精度は、非特異的結合などの他の種類の結合の影響を受けにくくなる可能性がある。
非特異的位置検出事象とは、好ましくは、物質の存在に依存しない、即ちサンプル流体内で検出すべき特定の分析物の存在に依存しない任意の位置検出事象である。とりわけ非特異的結合とは、好ましくは、物質の存在に依存しない任意の結合である。図5は、サンドイッチ免疫分析での特異的結合と非特異的結合との違いを示す。しかしながら、他の種類の分析も特異的結合及び非特異的結合を含むことができ、流体内の物質を決定するために別の分析が選択される場合、特異的に結合される粒子を決定するために物質決定装置が使用されてもよい。
検知ユニット33は、顕微鏡対物32によって集められる散乱光29を用いて検知信号、即ち単一粒子によって引き起こされる信号変化が区別され、結像レンズ26により第2の光検出器27上に結像され得るように適合される。第2の光検出器27は、様々な時点における結合面の画像を生成するための二次元検出面30を含む。画像内の特定の位置に粒子が検出され、その位置において時間的に先行する画像内で粒子が検出されなかった場合、位置検出事象の開始時点が検出され、後の画像内のこの位置において粒子が消える場合、この位置検出事象の終了時点が決定され得る。終了時点と開始時点との差が、それぞれの位置検出事象の寿命を定める。これらの位置検出事象及び対応する寿命は、何らかの時間にわたって及び結合面の間で決定されるので、大量の位置検出事象及び対応する寿命が位置検出事象決定ユニット34によって決定され得る。
物質決定装置19は、結合段階及び洗浄段階を提供するように好ましくは適合される。結合段階では、加力ユニットが交互の方法で、粒子が結合面に結合可能にするために粒子を結合面の方に押しやり、非束縛粒子を除去するために結合面から引き離す。その後の洗浄段階では、加力ユニットが粒子に力を加え、このことは結合面から離れている粒子のみを駆り立て、これにより非束縛粒子を結合面から洗い流し、束縛粒子と結合面との間の結合に応力を加える。応力は、束縛粒子の解放さえ引き起こすことができる。位置検出事象及びその寿命の分布、とりわけ対応する寿命ヒストグラムは、結合段階又は洗浄段階で決定することができる。ヒストグラムが結合段階で決定される場合、少なくとも結合段階において非束縛粒子が結合面から引き離されるとき、結合面の画像が第2の検出器によって与えられる。好ましくは、位置検出事象の寿命を決定するために、結合段階において非束縛粒子が結合面から引き離される間に生成される連続画像が比較される。第1の画像内の特定の位置で粒子が見え、先行する画像内の同じ位置で見えない場合、開始時点の時間が決定され得る。第2の画像内の特定の位置で粒子が見え、その後の画像内の同じ特定の位置で粒子が見えない場合、終了時点の時間が決定され得る。決定された開始時点及び終了時点は、単一位置検出事象の寿命を決定するために使われてもよく、それらの寿命のヒストグラムが形成されてもよい。従って、この単一位置検出事象の検出を用いることにより、結合段階及び/又は洗浄段階中に寿命分布が得られ得る。
寿命分布は、検出器21によって検出されるFTIR信号を用いることにより、集団情報に基づいて得られてもよい。以下、これについて例示的により詳細に説明する。
粒子が結合面に結合すると、その粒子は永遠に束縛状態のままである訳ではない。力及び熱振動があることにより、分子結合は常に応力下にあり、連続した結合破壊を招く。この結合破壊は、ポアソン分布によって説明され得る統計的過程である。ある分子結合が平均寿命<τ>を有すると仮定し、一定の時間tの後に依然として面に結合されている粒子の一部は、平均λ=<t>を有するポアソン分布として認められる

によって与えられる。
N(0)がt=0のときに面に結合されている粒子の数であり、t>0では新たな粒子が面に結合しないと仮定する場合、時間tの後に面上にある粒子の数は、

によって与えられる。
この等式を使い、分子結合の寿命分布が計算され得る。tとt+Δtとの間に面を離れる(従って寿命tを有する)粒子の数ΔNは、ΔN=N(t)−N(t+Δt)に等しい。すると、寿命分布ΔN(t)は、

によって表され得る。
この計算は、単一の分子結合の寿命分布(滞留時間分布とも呼ばれる)がポアソン分布に直接関係することができ、指数関数的に減衰する形を有することを示す。
位置検出事象の寿命分布を決定するために、洗浄段階中に洗浄曲線が測定されてもよく、洗浄段階では、非束縛粒子がもはや結合面に結合できないように、結合面から非束縛粒子を除去するために結合面から離れる方に向かう力が粒子に加えられる。更に、その力は束縛粒子の結合に少し応力を加え、その解放を刺激する。この力がある間、依然として面に結合されている粒子の数N(t)は、時間(所謂「洗浄曲線」)に依存して減少する。これは、等式(2)で述べたポアソン分布をもたらす。測定曲線N(t)の微分は寿命分布をもたらす。この洗浄段階の間は粒子が面に結合しないので、洗浄曲線を確立するために面上の粒子集団の密度がモニターされ得る。密度のモニタリングは、上述のFTIR検出、集団情報のみを得るための別の方法を用いて、又は上述のDFM技法のように単一粒子情報を与える方法によって行われてもよい。
故に、位置検出事象決定ユニット34は、検知信号から検知領域内の粒子の数を示す粒子信号を決定し、その粒子信号を微分し、微分された粒子信号から、検知領域内での位置検出事象の寿命に依存して位置検出事象の分布を決定するように適合されてもよく、粒子信号は直接的には検知信号、例えばFTIR信号とすることができる。位置検出選択ユニット70は、決定された位置検出事象の分布に基づき既定の寿命範囲内の寿命を有する位置検出事象の一部を選択するように適合される。
寿命分布を所与として、分子結合を有する粒子の元の量は、

が成立するので、寿命分布を積分することによって導き出され得る。
特異的結合や非特異的結合などの複数の分子結合の種類がある場合、測定される寿命分布は個々の結合の寿命分布の重ね合せであり、以下、これについて例示的により詳細に説明する。
1つ(N粒子)が低滞留時間(τ)を有し、1つ(N粒子)が高滞留時間(τ)を有する2種類の非特異的結合があり、中位の滞留時間τを有する1種類の特異的結合(N粒子)があると仮定し、τ<τ<τが成立する場合、面上にある粒子の数は等式(2)の重ね合せであり、

によって与えられ得る。
等式(3)によれば、集団の寿命分布は以下の形式を有する。
利用可能な全ての寿命(0,∞)にわたる積分は、N+N+Nに等しい粒子の総量をもたらす。利用可能な全ての寿命にわたり積分する代わりに、限られた寿命間隔(t,t)が選択される。この限られた間隔の目的は、τとτとの間にある平均寿命τを有する特異的結合をより優れて選択することである。
限られた寿命間隔(t,t)にわたり等式(6)を積分することで

がもたらされ、3つの異なる項は、特定の結合を有する粒子の数を表す。
好ましくは、フィルタリング、即ち既定の寿命範囲内の寿命を有する位置検出事象の一部を選択することは、特異的結合を有する項に対し、非特異的結合(N及びNを含む項)の寄与度が小さいように行われる。N及びNを含む項が小さい場合、とりわけゼロになる場合、等式(7)では、値ΔNは非特異的結合の影響をより受けず、故に質の改善を含む。このことはひいては、フィルタされた位置検出事象に基づいて決定される、特異的に結合される粒子の決定濃度又は決定量の質を改善する。
フィルタリングの効果に関する性能指数(FOM:figure of merit)として、特異的結合対非特異的結合の比率が定められてもよい。等式(7)によれば、この比率は

に等しい。
既定の寿命範囲(t,t)は、物質に付着している粒子の結合に関係する結合事象である特異的位置検出事象の寿命の特異的ヒストグラムと、他の位置検出事象に関係する非特異的位置検出事象の寿命の非特異的ヒストグラムとの比率を示す性能指数が、既定の寿命範囲内で最適条件を有するように好ましくはあらかじめ定められる。
例えば性能指数は、2回の測定、流体内の物質を伴う第1の測定及び流体内の物質なしの第2の測定を行うことによって測定され得る。第2の測定は、空測定とみなされてもよい。第1の測定に由来する第1の寿命ヒストグラム及び第2の測定に由来する第2の寿命ヒストグラムを生成するために、これらの測定のそれぞれについて位置検出事象の寿命のヒストグラムが求められる。第1の寿命ヒストグラムと第2の寿命ヒストグラムとの比率が計算され、この比率は性能指数とみなされてもよく、第2の測定の結果は非特異的位置検出事象によって主に引き起こされると考えられる。次いで、この比率の極大が寿命範囲内にあるように、既定の寿命範囲が好ましくはあらかじめ定められる。
例えば物質は、流体である血漿内のタンパク質とすることができる。血漿内のタンパク質とともに第1の測定が行われてもよく、血漿内のタンパク質の濃度は例えば5pMとすることができ、第2の測定がタンパク質なしで行われてもよい。結果として生じる2つの寿命ヒストグラムが図6内に例示的に示されている。図6では、位置検出事象の数#が、位置検出事象の任意の単位の寿命τに依存して示されている。第1の寿命ヒストグラムが71によって示され、第2の寿命ヒストグラムが72によって示されている。図7は、第2の寿命ヒストグラム72に対する第1の寿命ヒストグラム71の対応する比率73を示す。比率73の極大はτ=5のときであり、一例ではこの極大はτ=20sに相当し得る。この極大が既定の寿命範囲内にあるように、寿命範囲があらかじめ定められてもよい。例えば、既定の範囲は、あらかじめ定められた絶対的又は相対的な時間の長さを有することができ、あらかじめ定められた絶対的又は相対的な長さを有するこの範囲は最大寿命を中心とする。
性能指数の極大、とりわけ決定すべき物質を伴う第1の測定とその物質なしの第2の測定との比率に対応する、特異的位置検出事象と非特異的位置検出事象との比率の極大が寿命範囲内にあるように既定の寿命範囲を決定することにより、物質決定装置の検出限界が高められてもよく、検出限界は、バックグラウンドレベルを上回って確実に測定され得るタンパク質などの物質の最低濃度として定義され得る。
概して、結合面30に結合する粒子のみでなく、結合面30に非常に近い粒子も検出される。基本的に粒子は、この実施形態では入射光ビームのエバネセント場によって画定される結合面30上の検知領域内にあるときは目に見える。これらの粒子は表面への分子結合を有さないが、結合面のすぐそばに移動する。検知領域内外へのこれらの自由粒子の移動により、これらの粒子は非常に短い寿命を有する粒子に相当する。要するにこれは本当の分子結合の寿命ではなく、検知領域内の寿命である。粒子は移動するので、絶えず異なる位置に現れる。これらの短い寿命を信号からフィルタリングすることにより、信号に対するこれらの自由粒子の寄与度が除去され、又は少なくとも減らされ得る。
また、有限の結合長により、束縛粒子は短い距離を移動する可能性がある。この移動は検知信号内の連続的な変化を引き起こすことがある。バックグラウンド信号を僅かに上回る強度を有する小さな粒子は、強度変動により現れたり消えたりし、自由粒子と似た挙動を示す場合がある。しかしながら大きい違いが1つあり、それは、束縛粒子がほぼ同じ位置、即ち既定の大きさを有する同じ領域内で現れたり消えたりするのに対し、自由粒子は異なる位置で、即ち既定の大きさを有する同じ領域内ではない位置で現れたり消えたりすることである。同じ領域の大きさは、束縛粒子が同じ領域内で現れたり消えたりし、自由粒子が既定の大きさを有する同じ領域の内外で現れたり消えたりするように、例えばキャリブレーション測定によって決定されてもよい。
故に物質決定ユニット70は、束縛変動粒子と自由変動粒子を区別するために、持続時間が既定の持続時間閾値を下回り、寿命閾値を下回る寿命を有する、結合面上の同じ領域内で互いの後に続く位置検出事象に基づいて流体内の物質を決定するように好ましくは更に適合される。従って、物質決定ユニット70は、これらの寿命及び既定の寿命範囲内の寿命に基づき流体内の物質を決定するように適合され得る。
位置検出事象決定34は、位置検出事象を決定するために画像解析を行うように好ましくは適合される。とりわけ検出器21及び27は、グレースケールパターンを示す画像を提供する。結合面30上の検知領域内の粒子を認識するために、グレースケールパターン内の輝点を認識するための認識アルゴリズムが適用される。輝点は、検知領域内に位置する束縛粒子又は非束縛粒子によって引き起こされてもよい。更に、結合面30上の擦り傷や土が、それぞれの画像内で強度の上昇として現れる場合がある。結合面上の擦り傷又は土の厚さ、強度、及び方向にもよるが、これらは検知領域内の粒子として認識され、圧倒的に長い寿命を伴う寿命分布を有する位置検出事象を引き起こす可能性がある。既定の寿命範囲は、擦り傷及び/又は塵のような結合面上のアーティファクトに関係する位置検出事象の比較的長い寿命が、実質的に既定の寿命範囲内に無いように好ましくはあらかじめ定められる。
物質決定ユニット40は、既定の寿命範囲内の寿命を有する位置検出事象の数に基づき、流体内の物質を決定するように好ましくは適合される。とりわけ、流体内の物質の濃度と既定の寿命範囲内の寿命を有する位置検出事象の数との間の割当ては、キャリブレーション測定によって決定されてもよく、これらの位置検出事象の数は決定されるのに対し、流体内の物質の濃度は分かっている。物質決定ユニット40は、既定の寿命範囲内の寿命を有する位置検出事象の数及び割当てに基づき、流体内の物質の濃度を決定するように適合され得る。
再び図4を参照し、物質決定装置19は、結合装置1及び解析装置18からなる。結合装置1は、この実施形態では、粒子及び結合面30を含み流体3を受け取るように適合されるカートリッジである。解析装置18は、読取機とみなすことができ、検知ユニット33、位置検出事象決定ユニット34、位置検出事象選択ユニット70、及び物質決定ユニット40を含む。結合装置1は使い捨て式の装置であり、解析装置18は再利用可能な装置である。
解析装置18は、流体内の物質の量又は濃度を示す値を出力するための出力ユニット60を更に含む。出力ユニット60は、好ましくはディスプレイである。解析装置18は、検知ユニット33、位置検出事象決定ユニット34、位置検出事象選択ユニット70、物質決定ユニット40、及び出力ユニット60を制御するための制御ユニット61を更に含む。
上記で既に述べたように、結合装置1は、好ましくは血液、唾液、尿などの流体を受け取り、その流体をフィルタリングし、フィルタリングした流体をカートリッジの検知位置に移すためのカートリッジである。カートリッジは使い捨て式であり、一度使用したら捨てるようになされる。解析装置18は、異なるカートリッジを用いて何度か使われるようになされる。従って、血液、唾液、尿などの流体3が結合装置1のフィルタ要素2上に置かれ、流体3がフィルタされ、フィルタされた流体が検知位置7に移される。結合装置1、即ちこの実施形態ではカートリッジは、解析装置18内に配置され、検知位置にある流体3内の物質が解析装置18によって解析される。結合装置1が使用された後、その結合装置は好ましくは破棄されるのに対し、解析装置18は次の解析手順で使われる。
解析装置18の幾つかのユニットは、図8に概略的且つ例示的に示されており、流体内の物質を解析する間、利用者が解析装置18を手に持つことを可能にするグリップ部63を含むことができるケーシング64内に好ましくは配置される。ケーシング64は、結合装置1を受けるための受部62を含む。他の実施形態では、ケーシング64が別の形状を有してもよい。
解析装置18の幾つかのユニットは、手持ち式のケーシングではないケーシング内に配置されてもよい。例えば解析装置のケーシングは、机等の上に立つようになされてもよい。
以下、流体内の物質を決定するための物質決定方法の一実施形態を、図9に示す流れ図を参照して例示的に説明する。
ステップ101で、物質を含む流体がフィルタ要素2上に配置される。ステップ102で、その流体がフィルタ要素2によってフィルタされ、ステップ103で、毛細管構造の接続溝及び案内溝によって生成される毛細管力により、フィルタされた流体が検知位置7に移される。ステップ101から103を実行する前、その間、又はその後に、結合装置1が解析装置18内に導入されている。検知位置7において、ターゲット分子、即ち流体内にある物質に付着する特異抗体でコーティングされた磁性粒子が検出される。ステップ104で、それらはフィルタされた流体と混ざり、流体内のターゲット分子に付着する。ステップ105で、粒子が物質に付着している場合は粒子が結合面30に結合し、ステップ106で、結合面上の検知領域内の粒子が検知ユニットによって検知され、検知領域内の粒子に依存して検知信号が生成される。ステップ107で、検知領域内で粒子が検出されることを示す位置検出事象、及び検知領域内での位置検出事象の寿命が生成される検知信号から位置検出事象決定ユニットによって決定される。ステップ108で、既定の寿命範囲内の寿命を有する位置検出事象の一部が位置検出事象選択ユニットによって選択され、ステップ109で、位置検出事象の選択された一部に基づいて流体内の物質が物質決定ユニットによって決定される。ステップ110で、流体内の決定された物質、とりわけ決定された物質の量及び/又は濃度が出力ユニット60上に表示される。
ステップ101から105は結合方法のステップとみなすことができ、ステップ106から110は解析方法のステップとみなすことができる。
物質決定装置は、寿命分布のフィルタリングが、非特異的結合、自由粒子、弱束縛粒子、及び擦り傷や他の表面アーティファクトによって引き起こされるゴースト粒子によってもたらされる情報など、検出すべき物質に付着している粒子の結合に特異的でない情報を少なくとも部分的に除去するように適合されてもよい。非特異的情報をこのように除去することは、流体内の物質、即ちターゲット分子の濃度と、フィルタされた位置検出事象の数との間のほぼ比例した関係をもたらすことができる。とりわけフィルタされた位置検出事象の数は、非特異的結合における変動の影響を受けにくいことがある。
物質決定装置の方法は、例えば結合段階又は洗浄段階中に寿命分布を求めるように適合されてもよい。結合段階中は位置検出事象の数がより大きいので、結合段階中に物質決定装置及び方法を使用することは、洗浄段階中に物質決定装置及び方法を使用することに対して統計上の利点を与えることができる。
上述の実施形態では、流体内の物質の決定に対する擦り傷及び/又は土の影響が減らされ、更には無くされるように寿命ヒストグラムがフィルタされるが、例えば結合面上の又は結合面内の気泡の影響など、流体内の物質の決定に対する他の表面アーティファクトの影響が減らされ、更には無くされるようにフィルタリングが行われてもよい。
フィルタリングは、既定の寿命範囲を使うことによって実行され、流体内の物質を決定するために既定の寿命範囲内の寿命を有する位置検出事象が選択される。この既定の寿命範囲は、閾値を上回る寿命を有する位置検出事象のみが、閾値を下回る寿命を有する位置検出事象のみ、又はその両方のみが、より小さい閾値を下回る寿命を有する位置検出事象、及びより大きい閾値を上回る寿命を有する位置検出事象がフィルタリングで除去されるように取り決められてもよい。
物質決定装置及び方法は、単一の既定の寿命範囲のみを又は幾つかの既定の寿命範囲を使用するように適合されてもよい。
物質決定装置及び方法は、とりわけ分子診断におけるDNA、タンパク質、又は流体内の他の物質を検出するように適合されてもよい。
結合装置は、光ラベル、好ましくは散乱及び/又は蛍光性によって光学コントラストを提供する微視的な超常磁性ラベルである粒子を含む生物検定の担体である光学カートリッジとすることができる。
上述の実施形態ではエバネセント場を引き起こすために全反射が使われているが、他の実施形態では、エバネセント場を引き起こすために他の技法が使われてもよく、例えば格子結合や導波路結合が使われてもよい。
図4に関して説明した上述の実施形態では顕微鏡対物32が使われているが、他の実施形態では、光子を集め、結像するための別の対物レンズが使われてもよい。この対物レンズは、結合装置の底部側、U字作動磁石23の下に配置される。光ラベルからの光子は、対物レンズによって捉えられる前に2つのU字磁石23の間の空隙を経由して伝えられる。対物レンズは、例えばCCDカメラである第2の光検出器27上に個々の光ラベルを結像することを可能にする開口数を有する。
上述の実施形態では、物質決定装置がFTIR検知信号及びDFM検知信号を生成するための手段を含むが、他の実施形態では、位置検出事象決定ユニットが結合面上の検知領域内の粒子の発生を示す位置検出事象を決定することを生成される検知信号が可能にする限り、とりわけ生成される検知信号から位置検出事象の寿命を決定することを可能にする限り、物質決定装置はこれらの手段、即ちFTIR検知信号を生成するための手段又はDFM検知信号を生成するための手段の一方のみを含むように適合されてもよい。
上述の実施形態では、位置検出事象の特性として寿命が決定されており、既定の寿命範囲内の寿命を有する位置検出事象の一部が選択されているが、他の実施形態では、位置検出事象の他の特性が決定されてもよく、対応する既定の特性範囲内の特性を有する位置検出事象が選択されてもよい。例えば、開始時点、終了時点、検知領域内のそれぞれの粒子の位置の変化、及びそれぞれの画像内のそれぞれの位置検出事象の規模のうちの少なくとも1つが位置検出事象の特性として決定されてもよい。とりわけ位置検出事象決定ユニットは、位置検出事象について幾つかの特性を決定するように適合されてもよく、位置検出事象選択ユニットは、それぞれの特性範囲内の特性を有する位置検出事象の一部を選択するように適合されてもよい。例えば、位置検出事象選択ユニットは、それぞれの特性の範囲内の全ての特性を有する位置検出事象のみを選択するように適合されてもよい。
それぞれの特性範囲は、特異的結合及び非特異的結合の特性を測定することによって好ましくは決定され、特性範囲は、信号に対する非特異的結合の影響が最小限にされるようにあらかじめ定められる。
開始時点に関する特性範囲は、結合条件がほぼ一定であるように好ましくは選択され、このような特性範囲は実験的測定によっても好ましくは決定される。例えば、磁性粒子を有する流体がカートリッジの流体溝に注入され、分析中に磁気作動が行われる湿式分析が実行される場合、磁気作動が開始されるとき検知領域の近くに磁性粒子が集められる。従って、最初のうちは、磁性粒子の濃度が検知領域の上で一定ではない場合がある。開始時点に関する特性範囲は、それ以降磁性粒子の濃度がほぼ一定である瞬間以降の時点に対応する開始時点のみが選択されるように好ましくは選ばれる。故に、不定の又は不安定な条件下で結合されている粒子に対応する位置検出事象が除外され得る。
束縛粒子であろうと非束縛粒子であろうと、各粒子はブラウン運動、即ち無作為運動を示す。束縛粒子も無作為運動を示すが、粒子が結合されているので運動は結合位置の近くで起こる。運動量又は位置の変化は、例えば結合の長さ及び/又は結合の数の影響を受け、例えばより長い結合は更なる運動の自由を可能にする。例えば粒子は単結合によって結合され得るが、多重結合によって結合されてもよい。多重結合は、単結合よりも粒子の運動を制限する。一実施形態では、特定の種類の結合に対応する位置の変化を有する位置検出事象が選択されるように、位置の変化に関する特性範囲があらかじめ定められてもよい。
記載した実施形態では、解析装置が手持ち式の装置だが、他の実施形態では、解析装置は例えば机の上に配置される独立型システムとすることもできる。
上記の実施形態では、流体は好ましくは血液であった。他の実施形態では、流体は他の任意の流体、とりわけ唾液や尿などの他の体液とすることができる。結合装置及び解析装置の好ましい応用例は、とりわけ心臓マーカー検出用途など、指先の血液サンプルに基づくポイントオブケア診断の分野にある。しかし、上記で述べたように、結合装置は薬物検査用の唾液などの他の流体とともに使用されるように適合されてもよい。
上記の実施形態では、解析装置機器は、表面上の検知領域内の磁気ビーズ、即ち磁性粒子の量を求めるためにエバネセント場技法を使用する。他の実施形態では、これらのビーズを求めるために他の技法が使用されてもよい。例えば、磁気法、音波検出、電気的検出、及び結果として組合せが使用されてもよい。更に解析装置は、結合面上の又は結合面付近のビーズの磁気特性の検出に基づく任意のセンサーを含むことができる。解析装置は、より大きい部分、例えば細胞、ウィルス、細胞の一部やウィルスの一部、組織抽出物等の濃度及び/又は存在をしばしば決定する分子ターゲットを検出するように適合されてもよい。磁気ビーズは、検知方法によって直接検出されてもよい。同様に、粒子は検出前に更に処理されてもよい。更なる処理の一例は、検出を容易にするために材料が加えられること、又は磁気ラベルの化学的、生化学的、若しくは物理的特性が変更されることである。解析装置は、幾つかの種類の生化学分析、例えば、結合/非結合分析、サンドイッチ分析、競合分析、置換分析、酵素的分析等とともに機能するように適合されてもよい。結合装置及び解析装置は、センサー多重、即ち異なるセンサー及びセンサー面の併用、ラベル多重、即ち異なる種類のラベルの併用、及びチャンバ多重、即ち異なる反応チャンバの併用のために適合されてもよい。結合装置及び解析装置は、少ないサンプル量のための、迅速、堅牢、且つ使い易いポイントオブケアバイオセンサーとして使用され得る。検知空洞は、好ましくは1つ又は複数の磁場生成手段、即ち磁気ユニットと、1つ又は複数の検出手段とを含む解析装置とともに使用される使い捨て式カートリッジの一部である。結合装置及び解析装置は、自動化されたハイスループット検査で使用するように好ましくは適合されてもよい。
粒子は、好ましくは、3nmから5000nm、好ましくは10nmから3000nm、より好ましくは50nmから1000nmに及ぶ少なくとも1つの寸法を有する好ましくはナノ粒子である磁気ビーズである。
上記の実施形態では、ある特定の結合装置及びある特定の解析装置が説明されたが、他の実施形態では、結合装置及び解析装置が他の構造を有し得る。例えば、結合装置は単に結合面を含むのみでもよい。また、流体をフィルタするための他の種類のフィルタが使われてもよく、又はフィルタされた流体をフィルタ位置から検知位置に移すために他の溝構造が使用されてもよい。
上記の実施形態では、物質決定装置が結合装置及び解析装置からなるが、別の実施形態では、物質決定装置は、少なくとも粒子、結合面、検知ユニット、位置検出事象決定ユニット、位置検出事象選択ユニット、及び物質決定ユニットを含む統合装置とすることができる。
開示した実施形態に対する他の改変形態が、図面、本開示、及び添付の特許請求の範囲を検討することにより、特許請求の範囲に記載の本発明を実施する際に当業者によって理解され、果たされ得る。
特許請求の範囲では、「含む」という語は他の要素又はステップを排除せず、不定冠詞「a」又は「an」は複数形を排除しない。
単一のユニット又は装置が、特許請求の範囲に列挙する幾つかの項目の機能を実現してもよい。ある手段が互いに異なる従属請求項の中で列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組合せが有利に使用されてはならないことを示すものではない。
1つ又は複数のユニット若しくは装置によって実行される位置検出事象及びその寿命の決定のような決定、又は物質、とりわけ流体内の物質の量及び/若しくは濃度の決定は、他の任意の数のユニット又は装置によって実行され得る。例えば、ステップ107から109は、単一のユニットによって、又は他の任意の数の異なるユニットによって実行され得る。物質決定方法、とりわけ解析方法による物質決定装置、とりわけ解析装置の決定及び/又は制御は、コンピュータプログラムのプログラムコード手段として及び/又は専用ハードウェアとして実装されてもよい。
コンピュータプログラムは、他のハードウェアとともに供給される、又は他のハードウェアの一部として供給される、光学記憶媒体やソリッドステート媒体などの適当な媒体上に記憶/分散され得るが、インターネットや他の有線又は無線通信システムによってなど他の形態で分散されてもよい。
特許請求の範囲の中のいかなる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈すべきでない。
本発明は、流体内の物質を決定するための物質決定装置に関する。位置検出事象決定ユニットは、物質に付着している場合がある粒子が検知領域内で検出されることを示す位置検出事象、及びその位置検出事象の特性を、検知領域を検知することによって生成される検知信号から決定する。位置検出事象選択ユニットが、既定の特性範囲内の特性を有する位置検出事象の一部を選択し、物質決定ユニットが、位置検出事象の選択された一部に基づいて流体内の物質を決定する。このようにすることは、流体内の物質の決定を、所望の種類の束縛粒子に関係し得る所望の特性範囲に合わせ、これにより物質の決定に対する望ましくない効果の影響を減らし、その結果決定精度を改善可能にする。

Claims (15)

  1. 流体内の物質を決定するための物質決定装置であって、
    −前記流体内の前記物質に付着されるための粒子と、
    −前記粒子が前記物質に付着されている場合に前記粒子を結合するための結合面と、
    −前記結合面上の検知領域内の前記粒子を検知するための検知ユニットであって、前記検知領域内の前記粒子に依存して検知信号を生成する、前記検知ユニットと、
    −粒子が前記検知領域内で検出されることを示す位置検出事象、及び前記位置検出事象の特性を生成された検知信号から決定するための前記位置検出事象決定ユニットと、
    −既定の特性範囲内の特性を有する前記位置検出事象の一部を選択するための位置検出事象選択ユニットと、
    −前記位置検出事象の選択された一部に基づいて前記流体内の物質を決定するための物質決定ユニットと
    を含み、
    前記特性は前記位置検出事象の寿命に少なくとも依存する、物質決定装置。
  2. 前記位置検出事象決定ユニットが、位置検出事象の特性として更に、開始時点、終了時点、及び前記検知領域内のそれぞれの粒子の位置の変化のうちの少なくとも1つを決定する、請求項1に記載の物質決定装置。
  3. 前記位置検出事象決定ユニットが、それぞれの位置検出事象の幾つかの特性を決定し、前記位置検出事象選択ユニットが、前記それぞれの特性範囲内の特性を有する前記位置検出事象の一部を選択する、請求項に記載の物質決定装置。
  4. 前記生成された検知信号が位置検出事象の開始時点及び終了時点を示すように検知ユニットが適合され、前記位置検出事象決定ユニットが、前記生成された検知信号から前記位置検出事象の前記開始時点及び前記終了時点を決定することにより位置検出事象の前記寿命を決定する、請求項2に記載の物質決定装置。
  5. 前記検知ユニットが、様々な時点における前記結合面の画像を前記検知信号として生成し、画像は、前記結合面上のどの位置で粒子が一度に検出されるのかを示し、前記位置検出事象決定ユニットが、前記それぞれの位置検出事象の以下の特性、つまり
    時間的に連続した画像を比較することによる前記開始時点、
    時間的に連続した画像を比較することによる前記終了時点、及
    時間的に連続した画像内で前記それぞれの粒子を追跡することによる、前記検知領域内の前記それぞれの粒子の前記位置の変化
    のうちの少なくとも1つを決定する、請求項2に記載の物質決定装置。
  6. 前記検知ユニットが、前記検知領域を画定するエバネセント場を生成するために前記結合面に向けられる発光を発生させるための光源、及び前記結合面からの光を検出するための光検出器を含み、前記エバネセント場に影響を及ぼすことにより、検出された光は前記結合面上に位置される前記粒子の影響を受け、検出される影響を受けた光から前記画像が生成される、請求項5に記載の物質決定装置。
  7. 前記検知ユニットが、前記粒子を検知しながら前記粒子と前記結合面との間の結合を応力下に置くために前記粒子に力を加えるための加力ユニットを含む、請求項1に記載の物質決定装置。
  8. 前記位置検出事象決定ユニットが、
    −前記検知信号から前記検知領域内の粒子の数を示す粒子信号を決定し、
    −前記粒子信号を微分し、
    −微分された粒子信号から、前記検知領域内での位置検出事象の寿命に依存して前記位置検出事象の分布を決定し、
    前記位置検出事象選択ユニットが、決定された位置検出事象の分布に基づき、既定の特性範囲である既定の寿命範囲内の寿命を有する前記位置検出事象の一部を選択する、
    請求項7に記載の物質決定装置。
  9. 前記既定の特性範囲は、前記物質に付着している粒子の結合に関係する結合事象である特異的位置検出事象の特性の特異的ヒストグラムと、他の位置検出事象に関係する非特異的位置検出事象の特性の非特異的ヒストグラムとの比率を示す性能指数が、前記既定の特性範囲内で最適条件を有するようにあらかじめ定められる、請求項1に記載の物質決定装置。
  10. 前記既定の特性範囲は、前記結合面上の非束縛粒子、自由粒子及びアーティファクトの少なくとも1つに関係する位置検出事象の特性が前記既定の特性範囲内にある確率よりも、前記結合面上の非束縛粒子、自由粒子及びアーティファクトの少なくとも1つに関係する位置検出事象の特性が前記既定の特性範囲内に無い確率が大きいようにあらかじめ定められる、請求項1に記載の物質決定装置。
  11. 流体内の物質を決定するために解析装置と協働する結合装置であって、
    −前記流体内の前記物質に付着されるための粒子と、
    −前記粒子が前記物質に付着されている場合に前記粒子を結合するための結合面と
    を含み、前記解析装置が、
    −前記結合面上の検知領域内の前記粒子を検知するための検知ユニットであって、前記検知領域内の前記粒子に依存して検知信号を生成する、検知ユニットと、
    −粒子が前記検知領域内で検出されることを示す位置検出事象、及び前記位置検出事象の特性を生成された検知信号から決定するための位置検出事象決定ユニットと、
    −既定の特性範囲内の特性を有する前記位置検出事象の一部を選択するための位置検出事象選択ユニットと、
    −前記位置検出事象の選択された一部に基づいて前記流体内の前記物質を決定するための物質決定ユニットと
    を含み、
    前記特性は前記位置検出事象の寿命に少なくとも依存する、
    結合装置。
  12. 流体内の物質を決定するために結合装置と協働する解析装置であって、前記結合装置が
    −前記流体内の前記物質に付着されるための粒子と、
    −前記粒子が前記物質に付着されている場合に前記粒子を結合するための結合面と
    を含み、前記解析装置が、
    −前記結合面上の検知領域内の前記粒子を検知するための検知ユニットであって、前記検知領域内の前記粒子に依存して検知信号を生成する、検知ユニットと、
    −粒子が前記検知領域内で検出されることを示す位置検出事象、及び前記位置検出事象の特性を生成された検知信号から決定するための位置検出事象決定ユニットと、
    −既定の特性範囲内の特性を有する前記位置検出事象の一部を選択するための位置検出事象選択ユニットと、
    −前記位置検出事象の選択された一部に基づいて前記流体内の前記物質を決定するための物質決定ユニットと
    を含み、
    前記特性は前記位置検出事象の寿命に少なくとも依存する、
    解析装置。
  13. 流体内の物質を決定するための物質決定方法であって、
    −前記流体内の前記物質に粒子を付着させるステップと、
    −前記粒子が前記物質に付着されている場合に前記粒子を結合面に結合するステップと、
    −前記結合面上の検知領域内の前記粒子を検知ユニットによって検知するステップであって、前記検知領域内の前記粒子に依存して検知信号が生成される、検知するステップと、
    −粒子が前記検知領域内で検出されることを示す位置検出事象、及び前記位置検出事象の特性を生成された検知信号から位置検出事象決定ユニットによって決定するステップと、
    −既定の特性範囲内の特性を有する前記位置検出事象の一部を位置検出事象選択ユニットによって選択するステップと、
    −前記位置検出事象の選択された一部に基づいて前記流体内の前記物質を物質決定ユニットによって決定するステップと
    を含み、
    前記特性は前記位置検出事象の寿命に少なくとも依存する、
    方法。
  14. 流体内の物質を決定するために結合方法と協働する解析方法であって、前記結合方法が
    −前記流体内の前記物質に粒子を付着させるステップと、
    −前記粒子が前記物質に付着されている場合に前記粒子を結合面に結合するステップと
    を含み、前記解析方法が、
    −前記結合面上の検知領域内の前記粒子を検知ユニットによって検知するステップであって、前記検知領域内の前記粒子に依存して検知信号が生成される、検知するステップと、
    −粒子が前記検知領域内で検出されることを示す位置検出事象、及び前記位置検出事象の特性を生成された検知信号から位置検出事象決定ユニットによって決定するステップと、
    −既定の特性範囲内の特性を有する前記位置検出事象の一部を位置検出事象選択ユニットによって選択するステップと、
    −前記位置検出事象の選択された一部に基づいて前記流体内の前記物質を物質決定ユニットによって決定するステップと
    を含み、
    前記特性は前記位置検出事象の寿命に少なくとも依存する、解析方法。
  15. 流体内の物質を決定するための解析コンピュータプログラムであって、解析装置を制御するコンピュータ上で実行されるとき、請求項14に記載の解析方法のステップを請求項12に記載の解析装置に実行させるためのプログラムコード手段を含む、解析コンピュータプログラム。
JP2013555969A 2011-02-28 2012-02-27 物質決定装置 Expired - Fee Related JP5984852B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP11156257.5 2011-02-28
EP11156257 2011-02-28
EP11163337 2011-04-21
EP11163337.6 2011-04-21
PCT/IB2012/050892 WO2012117332A1 (en) 2011-02-28 2012-02-27 Substance determining apparatus

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014510273A JP2014510273A (ja) 2014-04-24
JP5984852B2 true JP5984852B2 (ja) 2016-09-06

Family

ID=45809363

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013555969A Expired - Fee Related JP5984852B2 (ja) 2011-02-28 2012-02-27 物質決定装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9612239B2 (ja)
EP (1) EP2681540A1 (ja)
JP (1) JP5984852B2 (ja)
CN (1) CN103492859B (ja)
WO (1) WO2012117332A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2527814A1 (en) * 2011-04-27 2012-11-28 Koninklijke Philips Electronics N.V. Sensor system with an exchangeable cartridge and a reader
CN108474743B (zh) * 2015-12-24 2021-12-10 西门子医疗***荷兰有限公司 流体中的物质的光学探测
US20190218600A1 (en) * 2016-06-21 2019-07-18 Koninklijke Philips N.V. Nucleic acid mutation detection using magnetic bead actuation and detection
EP3370058A1 (en) * 2017-03-01 2018-09-05 Danmarks Tekniske Universitet Planar waveguide device with nano-sized filter
US10241022B2 (en) * 2017-03-30 2019-03-26 Intel Corporation Characterizing a fluid sample based on response of a non-planar structure

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09196752A (ja) * 1995-11-15 1997-07-31 Bunshi Bio Photonics Kenkyusho:Kk 測光装置
US6586193B2 (en) * 1996-04-25 2003-07-01 Genicon Sciences Corporation Analyte assay using particulate labels
US6180415B1 (en) * 1997-02-20 2001-01-30 The Regents Of The University Of California Plasmon resonant particles, methods and apparatus
AU4190099A (en) * 1998-05-13 1999-11-29 Accelr8 Technology Corporation Enumeration method of analyte detection
US20030153023A1 (en) 1999-05-13 2003-08-14 Starzl Timothy W. Enumeration method of analyte detection
GB2372096A (en) * 2000-09-27 2002-08-14 Litron Optical Ltd Apparatus for determining skin types by detecting the light emitted to and then reflected from skin
JP4177735B2 (ja) * 2003-08-22 2008-11-05 株式会社堀場製作所 二酸化硫黄分析計における励起光選択ユニット
CN101046445B (zh) * 2007-04-20 2010-12-15 清华大学 线状光束扫描表面等离子体共振成像光强检测方法及***
EP2245462B1 (en) * 2008-01-22 2017-05-31 Koninklijke Philips N.V. Detection of target components with the help of indicator particles
RU2526198C2 (ru) * 2008-02-06 2014-08-20 Конинклейке Филипс Электроникс Н.В. Возбуждение магнитных шариков с использованием обратной связи для биосенсора на основе нпво
CN101965225B (zh) * 2008-03-11 2014-04-30 皇家飞利浦电子股份有限公司 用于过滤流体的过滤装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20140134602A1 (en) 2014-05-15
EP2681540A1 (en) 2014-01-08
CN103492859B (zh) 2017-05-24
CN103492859A (zh) 2014-01-01
US9612239B2 (en) 2017-04-04
WO2012117332A1 (en) 2012-09-07
JP2014510273A (ja) 2014-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5643825B2 (ja) 物質決定装置
US20130088221A1 (en) Detection of magnetic particles and their clustering
US10809195B2 (en) Optical detection of particles in a fluid
JP5984852B2 (ja) 物質決定装置
JP2013531787A (ja) 粒子の運動度および/または細胞の分散を求めるためのホログラフィック変動顕微鏡装置および方法
US9339813B2 (en) Substance determining apparatus
US9250181B2 (en) Sensor device with imaging optics
WO2010064170A1 (en) Sensor device for detecting target particles by frustrated total internal reflection
EP2307871B1 (en) Fluid providing apparatus
JP2011505572A (ja) 標識粒子を用いた流体内分子測定方法
US10876964B2 (en) System, apparatus and method for determining a substance within a fluid
KR20220120516A (ko) 열제어부가 통합된, turn-off 방식의 광신호 측정용 액적 로딩 카트리지
WO2011128808A1 (en) Detection system for detecting magnetic particles
JP5543485B2 (ja) 流体中のターゲット成分を検出する検出装置
KR102551560B1 (ko) 재귀반사 신호 측정용 가젯
JP2021025844A (ja) 濃度測定方法及び濃度測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160314

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160704

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160802

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5984852

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees